JPH0933702A - マイクロレンズアレイシート、およびそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents
マイクロレンズアレイシート、およびそれを用いた液晶表示装置Info
- Publication number
- JPH0933702A JPH0933702A JP7184156A JP18415695A JPH0933702A JP H0933702 A JPH0933702 A JP H0933702A JP 7184156 A JP7184156 A JP 7184156A JP 18415695 A JP18415695 A JP 18415695A JP H0933702 A JPH0933702 A JP H0933702A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- light
- array sheet
- microlens array
- material layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】第1物質層と、第1物質層より屈折率の小さい
第2物質層との界面を規則的な凹凸面形状とすることに
よって単位レンズが配列面上に配列されたマイクロレン
ズアレイシートであって、該単位レンズ配列面の法線と
凹凸面のなす角が臨界反射角を超える凹凸面領域を単位
レンズ配列面上に投影した領域に遮光層を設け、該遮光
層部分の可視光線透過率は視感度補正後の可視光平均透
過率で示して0.5%以上20%以下としたマイクロレ
ンズアレイシート、およびそれを観察面に装着した液晶
表示装置。 【効果】マイクロレンズアレイシートを観察面に装着す
るという簡単な操作で、従来の液晶表示装置が持ってい
た視野角が狭いという欠点を、表示品位を落とすことな
く、また効率よく解消することができる。
第2物質層との界面を規則的な凹凸面形状とすることに
よって単位レンズが配列面上に配列されたマイクロレン
ズアレイシートであって、該単位レンズ配列面の法線と
凹凸面のなす角が臨界反射角を超える凹凸面領域を単位
レンズ配列面上に投影した領域に遮光層を設け、該遮光
層部分の可視光線透過率は視感度補正後の可視光平均透
過率で示して0.5%以上20%以下としたマイクロレ
ンズアレイシート、およびそれを観察面に装着した液晶
表示装置。 【効果】マイクロレンズアレイシートを観察面に装着す
るという簡単な操作で、従来の液晶表示装置が持ってい
た視野角が狭いという欠点を、表示品位を落とすことな
く、また効率よく解消することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロレンズアレイ
シート、およびそれを用いた液晶表示装置に関する。
シート、およびそれを用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、観察方向によって表示
品位が変化するという欠点を持っている。一般的には表
示面の法線方向から観察した時に最も良好な表示品位が
得られるように設定されているので、表示面の法線方向
と観察方向のなす角度が大きくなるほど表示品位が低下
し、ある角度を超えると観察者が容認できる範囲を超え
てしまうという欠点、すなわち良好な表示品位の得られ
る視野角が小さい(以下、単に「視野角が狭い」という
ことがある)という欠点を持っている。
品位が変化するという欠点を持っている。一般的には表
示面の法線方向から観察した時に最も良好な表示品位が
得られるように設定されているので、表示面の法線方向
と観察方向のなす角度が大きくなるほど表示品位が低下
し、ある角度を超えると観察者が容認できる範囲を超え
てしまうという欠点、すなわち良好な表示品位の得られ
る視野角が小さい(以下、単に「視野角が狭い」という
ことがある)という欠点を持っている。
【0003】直視型の液晶表示装置の視野角を拡大する
ために、液晶表示装置とマイクロレンズアレイなどのマ
イクロレンズアレイシートを組み合わせることが提案さ
れている。
ために、液晶表示装置とマイクロレンズアレイなどのマ
イクロレンズアレイシートを組み合わせることが提案さ
れている。
【0004】液晶表示装置の観察面側にマイクロレンズ
アレイなどの光線透過方向を制御するマイクロレンズア
レイシートを組み合わせて視野角を拡大する方法として
は、本発明者はすでに特開平5−249453号公報等
で提案している。
アレイなどの光線透過方向を制御するマイクロレンズア
レイシートを組み合わせて視野角を拡大する方法として
は、本発明者はすでに特開平5−249453号公報等
で提案している。
【0005】またマイクロレンズアレイを装着した液晶
表示装置において、室内照明光や太陽光などの外光がマ
イクロレンズアレイ内部で再帰反射することによって液
晶表示装置の表示コントラストが劣化する問題に対し
て、マイクロレンズアレイを構成する各単位レンズに対
して相応の位置に遮光層を設けることによって解決する
ことを特開平6−27454号公報で提案している。
表示装置において、室内照明光や太陽光などの外光がマ
イクロレンズアレイ内部で再帰反射することによって液
晶表示装置の表示コントラストが劣化する問題に対し
て、マイクロレンズアレイを構成する各単位レンズに対
して相応の位置に遮光層を設けることによって解決する
ことを特開平6−27454号公報で提案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の方
法には次のような欠点があった。
法には次のような欠点があった。
【0007】(1)遮光層の透過率が大きすぎる場合に
は、目的とする外光反射の防止が十分できない。
は、目的とする外光反射の防止が十分できない。
【0008】(2)遮光層の透過率が小さすぎる場合に
は、液晶セルを透過してきた画像光の一部も遮断してし
まい効率が悪化することがある。
は、液晶セルを透過してきた画像光の一部も遮断してし
まい効率が悪化することがある。
【0009】よって、本発明は上記の欠点を解消し、液
晶表示装置としたとき良好な特性が得られるマイクロレ
ンズアレイシートおよびそれを用いた液晶表示装置を提
供するものである。
晶表示装置としたとき良好な特性が得られるマイクロレ
ンズアレイシートおよびそれを用いた液晶表示装置を提
供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するため以下の構成としたものである。
決するため以下の構成としたものである。
【0011】第1物質層と、第1物質層より屈折率の小
さい第2物質層との界面を規則的な凹凸面形状とするこ
とによって単位レンズが配列面上に配列されたマイクロ
レンズアレイシートであって、該単位レンズ配列面の法
線と凹凸面のなす角が臨界反射角を超える凹凸面領域を
単位レンズ配列面上に投影した領域のうちの50%を越
える領域に遮光層が設けられており、該遮光層部分の可
視光線透過率は視感度補正後の可視光平均透過率で示し
て0.5%以上20%以下であることを特徴とするマイ
クロレンズアレイシート、および液晶セルより観察面側
に上記のマイクロレンズアレイシートの第1物質層側を
観察面側に、第2物質層側を液晶セル側になるようにし
て設けられた液晶表示装置としたものである。
さい第2物質層との界面を規則的な凹凸面形状とするこ
とによって単位レンズが配列面上に配列されたマイクロ
レンズアレイシートであって、該単位レンズ配列面の法
線と凹凸面のなす角が臨界反射角を超える凹凸面領域を
単位レンズ配列面上に投影した領域のうちの50%を越
える領域に遮光層が設けられており、該遮光層部分の可
視光線透過率は視感度補正後の可視光平均透過率で示し
て0.5%以上20%以下であることを特徴とするマイ
クロレンズアレイシート、および液晶セルより観察面側
に上記のマイクロレンズアレイシートの第1物質層側を
観察面側に、第2物質層側を液晶セル側になるようにし
て設けられた液晶表示装置としたものである。
【0012】本発明に於いて、液晶表示装置とは液晶分
子の電気光学効果、すなわち光学異方性(屈折率異方
性)、配向性、流動性および誘電異方性などを利用し、
任意の表示単位に電界印加あるいは通電して液晶の配向
状態を変化させることによって光線透過率や反射率を変
化させる光シャッタの配列体である液晶セルを用いて表
示を行うものをいう。さらにここでは、該液晶セルに表
示される表示像を直接観察する形式の、いわゆる直視型
液晶表示装置のことを言うものとする。
子の電気光学効果、すなわち光学異方性(屈折率異方
性)、配向性、流動性および誘電異方性などを利用し、
任意の表示単位に電界印加あるいは通電して液晶の配向
状態を変化させることによって光線透過率や反射率を変
化させる光シャッタの配列体である液晶セルを用いて表
示を行うものをいう。さらにここでは、該液晶セルに表
示される表示像を直接観察する形式の、いわゆる直視型
液晶表示装置のことを言うものとする。
【0013】本発明のマイクロレンズアレイシートは、
第1物質層と、第1物質層より屈折率の小さい第2物質
層を有している。両物質は実質的に無色透明であること
が好ましいが、用途や液晶表示装置の表示品位を向上さ
せるために着色せしめることもできる。第1物質として
は、加工性や取扱性などの点で透明プラスティック材料
が好ましく用いられるが、第2物質としては、このよう
な透明プラスティックの他に空気などの気体、水などの
液体を用いることもできる。
第1物質層と、第1物質層より屈折率の小さい第2物質
層を有している。両物質は実質的に無色透明であること
が好ましいが、用途や液晶表示装置の表示品位を向上さ
せるために着色せしめることもできる。第1物質として
は、加工性や取扱性などの点で透明プラスティック材料
が好ましく用いられるが、第2物質としては、このよう
な透明プラスティックの他に空気などの気体、水などの
液体を用いることもできる。
【0014】凹凸面の形状としては、レンチキュラーレ
ンズのように円弧などの曲線を平行移動させた軌跡で示
される曲面を一方向に配列した1次元レンズアレイシー
トと、矩型、三角形、六角形などの低面をもつドーム状
の曲面を縦横に配列した2次元レンズアレイシートがあ
る。また、種々の角度を持つ平面が組み合わされた多面
体形状をしたものもある。
ンズのように円弧などの曲線を平行移動させた軌跡で示
される曲面を一方向に配列した1次元レンズアレイシー
トと、矩型、三角形、六角形などの低面をもつドーム状
の曲面を縦横に配列した2次元レンズアレイシートがあ
る。また、種々の角度を持つ平面が組み合わされた多面
体形状をしたものもある。
【0015】本発明は、これらのいずれの形状も選択す
ることができるが、光学的に凸形状であること、すなわ
ち単位レンズの凹凸面形状は高屈折率物質である第1物
質層側の単位レンズ配列面と凹凸面上のある点での接面
とのなす角度が大きくなるほど、凹凸面は第1物質層側
の単位レンズ配列面の近くに位置するようにすることが
好ましい。
ることができるが、光学的に凸形状であること、すなわ
ち単位レンズの凹凸面形状は高屈折率物質である第1物
質層側の単位レンズ配列面と凹凸面上のある点での接面
とのなす角度が大きくなるほど、凹凸面は第1物質層側
の単位レンズ配列面の近くに位置するようにすることが
好ましい。
【0016】ここで、単位レンズ配列面とは、第1物質
層と第2物質層の界面である凹凸面の基準となる面のこ
とをいい、幾何学的な定義としては、凹凸面と交わら
ず、かつ凹凸面に接する平面のうち本発明のマイクロレ
ンズアレイシートが装着される液晶セルの表面に平行な
面のことをいうものとする。
層と第2物質層の界面である凹凸面の基準となる面のこ
とをいい、幾何学的な定義としては、凹凸面と交わら
ず、かつ凹凸面に接する平面のうち本発明のマイクロレ
ンズアレイシートが装着される液晶セルの表面に平行な
面のことをいうものとする。
【0017】さらに、第1物質層側の単位レンズ配列面
とは、凹凸面の両側にある2つの単位レンズ配列面のう
ち、第1物質層側にある単位レンズ配列面のことをい
う。
とは、凹凸面の両側にある2つの単位レンズ配列面のう
ち、第1物質層側にある単位レンズ配列面のことをい
う。
【0018】ただし、実施上の単位レンズ配列面は実際
の製造方法の制限等から厳密に上記の幾何学的に定義さ
れる位置だけでなく、単位レンズ配列ピッチの1/2を
超えない範囲で凹凸面から乖離していても良い。
の製造方法の制限等から厳密に上記の幾何学的に定義さ
れる位置だけでなく、単位レンズ配列ピッチの1/2を
超えない範囲で凹凸面から乖離していても良い。
【0019】従来のレンチキュラーレンズ、マイクロレ
ンズアレイだけでは、上述したように液晶表示装置の表
面に装着して視野角を拡大しようとしても、視野角を拡
大する効果が小さかったり、外光の反射によって画面全
体が白っぽくなってしまうなどの欠点があった。本発明
者は、レンズアレイシートの構成と液晶表示装置の視野
角拡大効果、表示品位の関係を詳細に検討した結果、観
察面平面に対して大きな角度を持つ部分を含む凹凸面を
有するレンズアレイシートの、高屈折率物質層側を観察
面側にして液晶セルの観察面側に装着すると大きな視野
角拡大効果が得られることを発見した。しかし、この場
合は同時に外光の反射が強くなり表示品位(コントラス
ト)が低下するという問題を有していた。すなわち、凹
凸面形状の制御だけでは視野角拡大効果と外光反射の強
さはトレードオフの関係にあるため、充分な視野角拡大
効果を得ようとすると、ある程度の表示品位の低下は免
れなかった。
ンズアレイだけでは、上述したように液晶表示装置の表
面に装着して視野角を拡大しようとしても、視野角を拡
大する効果が小さかったり、外光の反射によって画面全
体が白っぽくなってしまうなどの欠点があった。本発明
者は、レンズアレイシートの構成と液晶表示装置の視野
角拡大効果、表示品位の関係を詳細に検討した結果、観
察面平面に対して大きな角度を持つ部分を含む凹凸面を
有するレンズアレイシートの、高屈折率物質層側を観察
面側にして液晶セルの観察面側に装着すると大きな視野
角拡大効果が得られることを発見した。しかし、この場
合は同時に外光の反射が強くなり表示品位(コントラス
ト)が低下するという問題を有していた。すなわち、凹
凸面形状の制御だけでは視野角拡大効果と外光反射の強
さはトレードオフの関係にあるため、充分な視野角拡大
効果を得ようとすると、ある程度の表示品位の低下は免
れなかった。
【0020】この原因は、特開平6−27454号公報
で示したように外交反射の主たる要因が、高屈折率物質
層側からレンズアレイシートに入射した外光が凹凸面を
なしている低屈折率物質層との界面のうち両物質の屈折
率差に基づく臨界反射角以上の角度がある部分に於いて
全反射し、さらに反射した光線が同様の原理で反射を繰
り返すことによって再度入射した面から出射されたもの
であり、一方で最初の全反射を起こすような観察面に対
して大きな角度を持つ部分が、液晶表示装置に装着した
時に大きな視野角拡大効果を発揮する部分であるためで
ある。
で示したように外交反射の主たる要因が、高屈折率物質
層側からレンズアレイシートに入射した外光が凹凸面を
なしている低屈折率物質層との界面のうち両物質の屈折
率差に基づく臨界反射角以上の角度がある部分に於いて
全反射し、さらに反射した光線が同様の原理で反射を繰
り返すことによって再度入射した面から出射されたもの
であり、一方で最初の全反射を起こすような観察面に対
して大きな角度を持つ部分が、液晶表示装置に装着した
時に大きな視野角拡大効果を発揮する部分であるためで
ある。
【0021】そこで同じく特開平6−27454におい
て、このような外光反射経路を遮断するような遮光層を
設けることによって外交反射を抑止することを提案した
が、その後の検討によって、上述したような欠点が存在
することがわかり、さらに検討を進め本発明を完成し
た。
て、このような外光反射経路を遮断するような遮光層を
設けることによって外交反射を抑止することを提案した
が、その後の検討によって、上述したような欠点が存在
することがわかり、さらに検討を進め本発明を完成し
た。
【0022】すなわち本発明の要点は上述した外光がレ
ンズに入射し再度出射する際の再帰反射経路においてレ
ンズ配列面上の入射部分と出射部分それぞれに遮光層を
設けること、および該遮光層の可視光線透過率を視感度
補正後の可視光平均透過率で示して0.5%以上20%
以下とすることにある。好ましくは、1.0%以上10
%以下である。
ンズに入射し再度出射する際の再帰反射経路においてレ
ンズ配列面上の入射部分と出射部分それぞれに遮光層を
設けること、および該遮光層の可視光線透過率を視感度
補正後の可視光平均透過率で示して0.5%以上20%
以下とすることにある。好ましくは、1.0%以上10
%以下である。
【0023】一般的に、このような遮光層は遮光能が高
ければ高いほど特性が良好なものが得られると考えられ
ているが、本発明における遮光層の目的である外光反射
抑止の目的に限っては、外光反射経路のレンズへ入射す
る部分と再度出射する部分の両方に遮光層を設けること
を条件に、可視光線透過率で示して20%以下であれば
コントラスト低下を抑えることができる。また0.5%
未満の範囲では外光反射防止機能は実用上変化がない一
方で透過すべき画像光の一部を遮断してしまい効率の悪
い液晶表示装置となることがあることがわかった。
ければ高いほど特性が良好なものが得られると考えられ
ているが、本発明における遮光層の目的である外光反射
抑止の目的に限っては、外光反射経路のレンズへ入射す
る部分と再度出射する部分の両方に遮光層を設けること
を条件に、可視光線透過率で示して20%以下であれば
コントラスト低下を抑えることができる。また0.5%
未満の範囲では外光反射防止機能は実用上変化がない一
方で透過すべき画像光の一部を遮断してしまい効率の悪
い液晶表示装置となることがあることがわかった。
【0024】特に、液晶セルと組み合わせて大きな視野
角拡大効果が得られるような、30度以上の大きな最大
屈折角を示す単位レンズを持ったマイクロレンズアレイ
シートとすると、この欠点が顕著になることがわかっ
た。
角拡大効果が得られるような、30度以上の大きな最大
屈折角を示す単位レンズを持ったマイクロレンズアレイ
シートとすると、この欠点が顕著になることがわかっ
た。
【0025】本発明のマイクロレンズアレイシートの構
成を図を用いて説明する。
成を図を用いて説明する。
【0026】図1は、本発明のマイクロレンズアレイシ
ートの構造の一例を説明する図であり、透明プラスティ
ック基板1の上に、ストライプ状の遮光層2が設けら
れ、さらにその上に透明プラスティックによってカマボ
コ状の単位レンズ3を配列したものである。この場合
は、単位レンズ配列面は遮光層2が形成されるプラステ
ィック基板1の表面4であり、凹凸面は、カマボコ状レ
ンズ群の表面5であり、また第1物質層はカマボコ状レ
ンズを形成するプラスティック層6であり、第2物質層
はカマボコ状レンズの上の空気層(ここでは、図示せ
ず)となる。また、プラスティック基板1の表面4と、
その反対の面8は平行である。
ートの構造の一例を説明する図であり、透明プラスティ
ック基板1の上に、ストライプ状の遮光層2が設けら
れ、さらにその上に透明プラスティックによってカマボ
コ状の単位レンズ3を配列したものである。この場合
は、単位レンズ配列面は遮光層2が形成されるプラステ
ィック基板1の表面4であり、凹凸面は、カマボコ状レ
ンズ群の表面5であり、また第1物質層はカマボコ状レ
ンズを形成するプラスティック層6であり、第2物質層
はカマボコ状レンズの上の空気層(ここでは、図示せ
ず)となる。また、プラスティック基板1の表面4と、
その反対の面8は平行である。
【0027】図2は、図1に示したマイクロレンズアレ
イシートの表面4に垂直、かつ単位レンズ配列方向に平
行な面の断面図を示したものであり、主に遮光層2の位
置とカマボコ状の単位レンズ3が形成する凹凸面形状5
の関係を説明するものである。図3は、従来のマイクロ
レンズアレイシートの一例として、図1に示したものと
同様の形状を持つが遮光層の形成されていない、いわゆ
る通常のレンチキュラーレンズの断面図を示したもので
ある。
イシートの表面4に垂直、かつ単位レンズ配列方向に平
行な面の断面図を示したものであり、主に遮光層2の位
置とカマボコ状の単位レンズ3が形成する凹凸面形状5
の関係を説明するものである。図3は、従来のマイクロ
レンズアレイシートの一例として、図1に示したものと
同様の形状を持つが遮光層の形成されていない、いわゆ
る通常のレンチキュラーレンズの断面図を示したもので
ある。
【0028】以下、図2と図3を対比して、遮光層の機
能を説明する。
能を説明する。
【0029】図3に於いて、外光となる第1物質層側か
らの入射光、すなわち基板側からの入射光のうち、例え
ば基板面から入射する光線101は、凹凸面に於いて3
回全反射し、再度基板面から出射される。また別の光線
102は、凹凸面に於いて、2回全反射して、基板面か
ら出射される。このように、全反射を繰り返すことによ
って入射した面と同じ面から出射される光線が、従来の
マイクロレンズアレイシートを用いたときの外光反射の
主たる原因となっていた。
らの入射光、すなわち基板側からの入射光のうち、例え
ば基板面から入射する光線101は、凹凸面に於いて3
回全反射し、再度基板面から出射される。また別の光線
102は、凹凸面に於いて、2回全反射して、基板面か
ら出射される。このように、全反射を繰り返すことによ
って入射した面と同じ面から出射される光線が、従来の
マイクロレンズアレイシートを用いたときの外光反射の
主たる原因となっていた。
【0030】全反射の起こる条件は、よく知られている
ように、光線が高屈折率物質から低屈折率物質との界面
に達したとき、光線の進行方向と界面の法線のなす角度
θが下記(1)式で示される臨界反射角θc以上である
時に起こる。
ように、光線が高屈折率物質から低屈折率物質との界面
に達したとき、光線の進行方向と界面の法線のなす角度
θが下記(1)式で示される臨界反射角θc以上である
時に起こる。
【0031】 sin(θc)=n2 /n1 ・・・・・・(1) ここでn2 は低屈折率物質の屈折率、n1 は高屈折率物
質の屈折率を示す。
質の屈折率を示す。
【0032】図2および図3に於いて、高屈折率物質で
あるレンズ材質層6の屈折率を1.5とし、低屈折率物
質層である空気層の屈折率を1.0とすると、臨界反射
角θcは約41.8度となり、これ以上の角度をもって
凹凸面5に達した光線はすべて反射する。
あるレンズ材質層6の屈折率を1.5とし、低屈折率物
質層である空気層の屈折率を1.0とすると、臨界反射
角θcは約41.8度となり、これ以上の角度をもって
凹凸面5に達した光線はすべて反射する。
【0033】外光には単位レンズ配列面に対して法線方
向からの入射だけでなく様々な角度で入射するものがあ
るが、本発明者は、上記の条件を満たして全反射を繰り
返し、入射した面から再度出射される光線群が、すべて
単位レンズ配列面4のある一定の領域を通過するもので
あることを見いだした。その領域とは、該単位レンズ配
列面の法線と凹凸面のなす角が臨界反射角を超える凹凸
面領域を単位レンズ配列面上に投影した領域として表さ
れ、この場合、単位レンズの断面に於いて、単位レンズ
配列面の法線と凹凸面のなす角202が臨界反射角を超
える凹凸面部分を単位レンズ配列面へ投影した領域20
3および領域204となる。
向からの入射だけでなく様々な角度で入射するものがあ
るが、本発明者は、上記の条件を満たして全反射を繰り
返し、入射した面から再度出射される光線群が、すべて
単位レンズ配列面4のある一定の領域を通過するもので
あることを見いだした。その領域とは、該単位レンズ配
列面の法線と凹凸面のなす角が臨界反射角を超える凹凸
面領域を単位レンズ配列面上に投影した領域として表さ
れ、この場合、単位レンズの断面に於いて、単位レンズ
配列面の法線と凹凸面のなす角202が臨界反射角を超
える凹凸面部分を単位レンズ配列面へ投影した領域20
3および領域204となる。
【0034】そこで、本発明のマイクロレンズアレイシ
ートは、図3の領域203および領域204に相当する
部分のうちの50%を越える領域に、好ましくは図2に
示すように領域203および領域204の全体を覆うよ
うに遮光層2を設けたものである。
ートは、図3の領域203および領域204に相当する
部分のうちの50%を越える領域に、好ましくは図2に
示すように領域203および領域204の全体を覆うよ
うに遮光層2を設けたものである。
【0035】本発明のマイクロレンズアレイシートの要
点を述べると以下の通りである。
点を述べると以下の通りである。
【0036】(1)各単位レンズの外光反射経路の2カ
所に遮光層を設けているので遮光層一つあたりの遮光能
を小さくすることができる、すなわち一つの遮光層の遮
光能は求める外光反射抑止能の半分で済む。
所に遮光層を設けているので遮光層一つあたりの遮光能
を小さくすることができる、すなわち一つの遮光層の遮
光能は求める外光反射抑止能の半分で済む。
【0037】(2)このため、透過すべき液晶セル側か
らの光線のうち遮光層に到達してしまったものがあった
場合でも、一つの遮光層による輝度低下だけで済むため
完全には遮断されず効率がよい。
らの光線のうち遮光層に到達してしまったものがあった
場合でも、一つの遮光層による輝度低下だけで済むため
完全には遮断されず効率がよい。
【0038】本発明のマイクロレンズアレイシートの特
徴が最も発揮されるのは、液晶セルに装着したとき大き
な視野角拡大効果が得られるマイクロレンズアレイシー
トとしたとき、すなわち単位レンズの最大屈折角が30
度以上の場合である。
徴が最も発揮されるのは、液晶セルに装着したとき大き
な視野角拡大効果が得られるマイクロレンズアレイシー
トとしたとき、すなわち単位レンズの最大屈折角が30
度以上の場合である。
【0039】このような大きな最大屈折角を持つ単位レ
ンズを配列したマイクロレンズアレイシートに於いて実
用上満足される外光反射抑止効果が得られる遮光帯は、
その線開口率で示して80%以下、さらには70%以下
となることが多い。このため、遮光能が0.5%未満と
いった大きな遮光能をもつ遮光層を形成すると、液晶表
示装置としたときにマイクロレンズアレイシートが透過
すべき光線の一部を事実上完全に遮断してしまう。
ンズを配列したマイクロレンズアレイシートに於いて実
用上満足される外光反射抑止効果が得られる遮光帯は、
その線開口率で示して80%以下、さらには70%以下
となることが多い。このため、遮光能が0.5%未満と
いった大きな遮光能をもつ遮光層を形成すると、液晶表
示装置としたときにマイクロレンズアレイシートが透過
すべき光線の一部を事実上完全に遮断してしまう。
【0040】ここで単位レンズの最大屈折角とは、凹凸
面上のある点の接面とレンズ配列面のなす角のうち広く
ない方の角をθとし、θが最大値θmax となる界面上の
点を点Aとするとき、第2物質層側のレンズ配列面法線
方向からマイクロレンズアレイシートに入射して点Aに
到達した光線が第1物質層を透過して第1物質層側の表
面から大気中に出射したときの進行方向とレンズ配列面
法線方向のなす角として定義される。
面上のある点の接面とレンズ配列面のなす角のうち広く
ない方の角をθとし、θが最大値θmax となる界面上の
点を点Aとするとき、第2物質層側のレンズ配列面法線
方向からマイクロレンズアレイシートに入射して点Aに
到達した光線が第1物質層を透過して第1物質層側の表
面から大気中に出射したときの進行方向とレンズ配列面
法線方向のなす角として定義される。
【0041】また遮光帯の線開口率とは、各単位レンズ
の配列を該単位レンズ配列方向に切断した断面に於いて
一つの単位レンズに対応する遮光帯間の幅を単位レンズ
の幅で除した数である。
の配列を該単位レンズ配列方向に切断した断面に於いて
一つの単位レンズに対応する遮光帯間の幅を単位レンズ
の幅で除した数である。
【0042】本発明のマイクロレンズアレイシートを液
晶セルに装着し、良好な表示コントラストと拡大された
視野角を効率よく得るためには、第2物質層側の単位レ
ンズ配列面から入射する光線のうち該単位レンズ配列面
の法線方向を中心に±10度以内の角度をもって入射し
た光線は、いずれの入射角をもった光線であってもマイ
クロレンズアレイシート全面を平均すると、その80%
以上が第1物質層側の単位レンズ配列面に透過するマイ
クロレンズアレイシートとすることが好ましい。
晶セルに装着し、良好な表示コントラストと拡大された
視野角を効率よく得るためには、第2物質層側の単位レ
ンズ配列面から入射する光線のうち該単位レンズ配列面
の法線方向を中心に±10度以内の角度をもって入射し
た光線は、いずれの入射角をもった光線であってもマイ
クロレンズアレイシート全面を平均すると、その80%
以上が第1物質層側の単位レンズ配列面に透過するマイ
クロレンズアレイシートとすることが好ましい。
【0043】この特性を満足させるためには、各単位レ
ンズを構成する物質の屈折率や形状、遮光層の形状、透
過率、配設位置などを制御すればよい。
ンズを構成する物質の屈折率や形状、遮光層の形状、透
過率、配設位置などを制御すればよい。
【0044】遮光層の形状は、組み合わされる単位レン
ズの特性によって選択することができるが、得られる外
光反射抑止特性の点から実質的に均質な物質によって作
られた平らな膜形状であり、また該膜形状遮光層はレン
ズ配列面に平行に配されることが好ましい。
ズの特性によって選択することができるが、得られる外
光反射抑止特性の点から実質的に均質な物質によって作
られた平らな膜形状であり、また該膜形状遮光層はレン
ズ配列面に平行に配されることが好ましい。
【0045】図1および図2に、単位レンズを1方向に
配列した1次元レンズアレイシートにおいて、効率よく
遮光層を設けた例を示したが、単位レンズを縦横に配列
した2次元レンズアレイシートの場合でも同様の考え方
で遮光層を設けることができる。
配列した1次元レンズアレイシートにおいて、効率よく
遮光層を設けた例を示したが、単位レンズを縦横に配列
した2次元レンズアレイシートの場合でも同様の考え方
で遮光層を設けることができる。
【0046】なお、図1ないし図3では、透明プラスチ
ック基板1の上にレンズアレイを形成した場合の例を示
したが、本発明のマイクロレンズアレイシートにおい
て、透明プラスチック基板1は必須ではない。
ック基板1の上にレンズアレイを形成した場合の例を示
したが、本発明のマイクロレンズアレイシートにおい
て、透明プラスチック基板1は必須ではない。
【0047】本発明のマイクロレンズアレイシートの、
液晶表示装置に装着した際に観察面表面となる面、例え
ば図1に示した構成の場合の透明プラスティック基板1
の、遮光層が設けられた面4の反対の面8には、必要に
応じて、従来の液晶表示装置の観察面表面になされてい
るような、表面硬度化処理や反射防止処理、防眩(ノン
グレア)処理などを施すことができる。
液晶表示装置に装着した際に観察面表面となる面、例え
ば図1に示した構成の場合の透明プラスティック基板1
の、遮光層が設けられた面4の反対の面8には、必要に
応じて、従来の液晶表示装置の観察面表面になされてい
るような、表面硬度化処理や反射防止処理、防眩(ノン
グレア)処理などを施すことができる。
【0048】次に、本発明の液晶表示装置について説明
する。
する。
【0049】本発明の液晶表示装置(以下、LCDと言
うことがある)は、上述した本発明のマイクロレンズア
レイシートを用いた視野角が拡大された液晶表示装置で
ある。すなわち、液晶分子の電気光学効果によって光学
特性を変化させる光シャッターを配列した液晶セルによ
って任意の画像を表示する液晶表示装置であって、該液
晶表示装置は液晶セルより観察面側に、上述した本発明
の液晶表示装置用マイクロレンズアレイシートの第1物
質層側を観察面側に、第2物質層側を液晶セル側になる
ようにして設けられていることを特徴とする液晶表示装
置としたものである。
うことがある)は、上述した本発明のマイクロレンズア
レイシートを用いた視野角が拡大された液晶表示装置で
ある。すなわち、液晶分子の電気光学効果によって光学
特性を変化させる光シャッターを配列した液晶セルによ
って任意の画像を表示する液晶表示装置であって、該液
晶表示装置は液晶セルより観察面側に、上述した本発明
の液晶表示装置用マイクロレンズアレイシートの第1物
質層側を観察面側に、第2物質層側を液晶セル側になる
ようにして設けられていることを特徴とする液晶表示装
置としたものである。
【0050】ここで液晶セルとは、液晶分子の電気光学
効果、すなわち屈折率および誘電率異方性を持つ液晶分
子に電界印加あるいは通電することによって液晶分子の
配向状態を変化させたときに生じる光学的性質の差を利
用して光線透過率を制御する光シャッタ機構を配列した
ものを言う。
効果、すなわち屈折率および誘電率異方性を持つ液晶分
子に電界印加あるいは通電することによって液晶分子の
配向状態を変化させたときに生じる光学的性質の差を利
用して光線透過率を制御する光シャッタ機構を配列した
ものを言う。
【0051】光シャッタ機構の様式を例示するなら、ダ
イナミックスキャッタリングモード(DS)、ゲストホ
ストモード(GH)、相転移モード、ツイステッドネマ
チックモード(TN)、強誘電性モード、スーパーツイ
ステッドネマチックモード(STN)、ポリマー分散モ
ード、ホメオトロピックモードなどがある。
イナミックスキャッタリングモード(DS)、ゲストホ
ストモード(GH)、相転移モード、ツイステッドネマ
チックモード(TN)、強誘電性モード、スーパーツイ
ステッドネマチックモード(STN)、ポリマー分散モ
ード、ホメオトロピックモードなどがある。
【0052】また、液晶セルの各表示単位を駆動する方
式として、各表示単位を独立して駆動するセグメント駆
動、各表示単位を時分割駆動する単純マトリックス駆
動、各表示単位にトランジスタ、ダイオードなどの能動
素子を配したアクティブマトリックス駆動などがある。
式として、各表示単位を独立して駆動するセグメント駆
動、各表示単位を時分割駆動する単純マトリックス駆
動、各表示単位にトランジスタ、ダイオードなどの能動
素子を配したアクティブマトリックス駆動などがある。
【0053】LCDを観察する方式として、LCDの背
面に光反射能を有する反射層を設け、LCD前面から入
射した光を反射させて観察する反射型と、LCD背面に
光源を設けて光源から出射された光をLCDを透過させ
て観察する透過型LCDがある。また、両者を兼用する
ものもある。
面に光反射能を有する反射層を設け、LCD前面から入
射した光を反射させて観察する反射型と、LCD背面に
光源を設けて光源から出射された光をLCDを透過させ
て観察する透過型LCDがある。また、両者を兼用する
ものもある。
【0054】本発明の液晶表示装置は、上記のようない
くつかの表示様式、駆動方式、観察方式を求める特性に
あわせて適宜組み合わせて構成することができるが、こ
れらのうち特に、透過型単純マトリックス駆動スーパー
ツイステッドネマチックモード、透過型アクティブマト
リックス駆動ツイステッドネマチックモード、反射型単
純マトリックス駆動スーパーツイステッドネマチックモ
ードの液晶表示装置とき本発明の効果が大きく、さらに
透過型単純マトリックス駆動スーパーツイステッドネマ
チックモード、透過型アクティブマトリックス駆動ツイ
ステッドネマチックモードの液晶セルのとき効果が大き
い。
くつかの表示様式、駆動方式、観察方式を求める特性に
あわせて適宜組み合わせて構成することができるが、こ
れらのうち特に、透過型単純マトリックス駆動スーパー
ツイステッドネマチックモード、透過型アクティブマト
リックス駆動ツイステッドネマチックモード、反射型単
純マトリックス駆動スーパーツイステッドネマチックモ
ードの液晶表示装置とき本発明の効果が大きく、さらに
透過型単純マトリックス駆動スーパーツイステッドネマ
チックモード、透過型アクティブマトリックス駆動ツイ
ステッドネマチックモードの液晶セルのとき効果が大き
い。
【0055】液晶セルの観察面側に先に述べた本発明の
マイクロレンズアレイシートを設けることによって、従
来の液晶表示装置の表示品位を殆ど低下させることな
く、視野角が狭いという欠点を解消することができる。
マイクロレンズアレイシートを設けることによって、従
来の液晶表示装置の表示品位を殆ど低下させることな
く、視野角が狭いという欠点を解消することができる。
【0056】一般に液晶セルの視野角特性、すなわち観
察方向による表示品位の変化は、観察方向とセル観察面
の法線方向がなす角度が一定であっても、観察方向が該
法線を軸として回転することによっても発生する。すな
わち、セルの正面から観察方向を移動する方向によって
(表示面に対した時の左方向、右方向、上方向、下方向
など)、視野角は異なるのが一般的である。あるいは、
液晶表示装置の使用目的によっては左右方向の視野角を
拡大したいなど優先的に一方向の視野角を拡大すべき場
合もある。このような場合、マイクロレンズアレイシー
トのレンズの機能を、液晶セルの各方向の視野角特性、
あるいは求める視野角拡大方向について、各方向によっ
て異なる特性を持たせることによって、さらに高い表示
品位を持つ液晶表示装置とすることができる。
察方向による表示品位の変化は、観察方向とセル観察面
の法線方向がなす角度が一定であっても、観察方向が該
法線を軸として回転することによっても発生する。すな
わち、セルの正面から観察方向を移動する方向によって
(表示面に対した時の左方向、右方向、上方向、下方向
など)、視野角は異なるのが一般的である。あるいは、
液晶表示装置の使用目的によっては左右方向の視野角を
拡大したいなど優先的に一方向の視野角を拡大すべき場
合もある。このような場合、マイクロレンズアレイシー
トのレンズの機能を、液晶セルの各方向の視野角特性、
あるいは求める視野角拡大方向について、各方向によっ
て異なる特性を持たせることによって、さらに高い表示
品位を持つ液晶表示装置とすることができる。
【0057】すなわち、上下方向あるいは左右方向など
一方向だけの視野角特性を拡大したい場合は、1次元レ
ンズアレイシートを用い、単位レンズの配列方向を視野
角を拡大したい方向に一致させて装着することによって
達成できる。また、2方向の視野角特性を拡大したい時
は、2枚の1次元レンズアレイシートの単位レンズ配列
方向に角度を持たせて重ね合わせる方法、2次元レンズ
アレイシートを用いる方法などがあるが、それぞれの方
向の視野角を拡大したい程度にあわせてレンズ形状を制
御して設計することができる。
一方向だけの視野角特性を拡大したい場合は、1次元レ
ンズアレイシートを用い、単位レンズの配列方向を視野
角を拡大したい方向に一致させて装着することによって
達成できる。また、2方向の視野角特性を拡大したい時
は、2枚の1次元レンズアレイシートの単位レンズ配列
方向に角度を持たせて重ね合わせる方法、2次元レンズ
アレイシートを用いる方法などがあるが、それぞれの方
向の視野角を拡大したい程度にあわせてレンズ形状を制
御して設計することができる。
【0058】本発明のLCDに用いられる、レンズアレ
イシートの単位レンズの大きさと位置は、液晶セルの表
示単位の大きさによって選ぶことができる。液晶表示装
置がドットマトリクス方式である場合、1つの表示単位
と単位レンズの対応関係には2つの好ましい態様があ
る。ひとつは、液晶セルの1表示単位にそれぞれ1つの
単位レンズが正確に対応しているもので、もうひとつは
1表示単位に対して、平均して2つ以上のレンズが対応
しているものである。これによって、レンズアレイシー
トの単位レンズ配列ピッチとセルの表示単位ピッチの干
渉によるモアレの発生を抑えることができる。これらの
うち後者の態様が、精密な位置合わせが不要であり、か
つ何種類かのドットサイズを持つセルに対して同一のマ
イクロレンズアレイシートが使えるようになることから
生産性が向上する点で好ましい。さらに好ましくは1ド
ットに対して4つ以上の単位レンズが対応しているこの
が好ましく、さらには1表示単位に対して8つ以上の単
位レンズが対応していることが好ましい。ここで、1表
示単位に対する単位レンズの個数nの定義は1次元レン
ズアレイシートの場合は下記(2)式で、2次元レンズ
アレイシートの場合は下記(3)式で定義される。
イシートの単位レンズの大きさと位置は、液晶セルの表
示単位の大きさによって選ぶことができる。液晶表示装
置がドットマトリクス方式である場合、1つの表示単位
と単位レンズの対応関係には2つの好ましい態様があ
る。ひとつは、液晶セルの1表示単位にそれぞれ1つの
単位レンズが正確に対応しているもので、もうひとつは
1表示単位に対して、平均して2つ以上のレンズが対応
しているものである。これによって、レンズアレイシー
トの単位レンズ配列ピッチとセルの表示単位ピッチの干
渉によるモアレの発生を抑えることができる。これらの
うち後者の態様が、精密な位置合わせが不要であり、か
つ何種類かのドットサイズを持つセルに対して同一のマ
イクロレンズアレイシートが使えるようになることから
生産性が向上する点で好ましい。さらに好ましくは1ド
ットに対して4つ以上の単位レンズが対応しているこの
が好ましく、さらには1表示単位に対して8つ以上の単
位レンズが対応していることが好ましい。ここで、1表
示単位に対する単位レンズの個数nの定義は1次元レン
ズアレイシートの場合は下記(2)式で、2次元レンズ
アレイシートの場合は下記(3)式で定義される。
【0059】 n=N/(L/l) ・・・・・・(2) n=N/(A/a) ・・・・・・(3) ここで、NはLCD表示面上にある単位レンズの総数、
Lは液晶セルの1次元MLA単位レンズ配列方向の長
さ、lは液晶セルの1表示単位のうち表示に寄与する部
分のレンズ配列方向の長さ、AはLCD表示面の面積、
aは液晶セルの1表示単位のうち表示に寄与する部分の
面積である。これらの式は、LCD表示面の配線スペー
スなどの表示には直接寄与しない部分を除いた表示単位
部分に対応しているレンズの、平均の個数を示すもので
ある。
Lは液晶セルの1次元MLA単位レンズ配列方向の長
さ、lは液晶セルの1表示単位のうち表示に寄与する部
分のレンズ配列方向の長さ、AはLCD表示面の面積、
aは液晶セルの1表示単位のうち表示に寄与する部分の
面積である。これらの式は、LCD表示面の配線スペー
スなどの表示には直接寄与しない部分を除いた表示単位
部分に対応しているレンズの、平均の個数を示すもので
ある。
【0060】本発明のLCDに於いて、マイクロレンズ
アレイシートは解像度やコントラストなどの表示品位の
低下がない点で、液晶セルにできるだけ接近させて装着
することが好ましい。具体的にいうと、セル表面とレン
ズアレイシートの凹凸面の最も接近した点に於ける距離
で示して、1.0mm以下が好ましく、より好ましくは
0.5mm以下、さらに好ましくは0.1mm以下である。
アレイシートは解像度やコントラストなどの表示品位の
低下がない点で、液晶セルにできるだけ接近させて装着
することが好ましい。具体的にいうと、セル表面とレン
ズアレイシートの凹凸面の最も接近した点に於ける距離
で示して、1.0mm以下が好ましく、より好ましくは
0.5mm以下、さらに好ましくは0.1mm以下である。
【0061】本発明のLCDは、背面光源を有する透過
型LCDとするときには、該背面光源として、液晶セル
の有効視野角範囲に該背面光源から出射される全光束の
80%以上を出射する背面光源を用いることが好まし
い。
型LCDとするときには、該背面光源として、液晶セル
の有効視野角範囲に該背面光源から出射される全光束の
80%以上を出射する背面光源を用いることが好まし
い。
【0062】ここで液晶セルの有効視野角範囲とは、液
晶セルを観察した時に良好な表示品位が得られる視野角
範囲のことを言い、ここでは最良の表示品位が得られる
観察方向での最大のコントラスト比に対して、1/5の
コントラスト比が得られる観察方向の範囲とする。
晶セルを観察した時に良好な表示品位が得られる視野角
範囲のことを言い、ここでは最良の表示品位が得られる
観察方向での最大のコントラスト比に対して、1/5の
コントラスト比が得られる観察方向の範囲とする。
【0063】このような指向性を持つ背面光源とするこ
とによって得られる効果は二つあり、一つは蛍光管など
の光源体から出射される光束が有効に利用できる点であ
る。すなわち本発明の液晶表示装置は、レンズアレイシ
ートの個々の単位レンズによって、液晶セルの表示品位
の悪い方向に透過してきた光束を屈折させて観察に影響
がでないようにすると同時に、良好な表示を示す方向に
透過してきた光束を、種々の方向から観察できるように
しているので、従来より一般的に用いられている指向性
のない背面光源では表示面の法線方向に対し大きな角度
で出射された光束は利用していない。そこで、背面光源
からの出射光束に指向性をもたせることによって、光源
から出射される光束を有効に利用できることになる。
とによって得られる効果は二つあり、一つは蛍光管など
の光源体から出射される光束が有効に利用できる点であ
る。すなわち本発明の液晶表示装置は、レンズアレイシ
ートの個々の単位レンズによって、液晶セルの表示品位
の悪い方向に透過してきた光束を屈折させて観察に影響
がでないようにすると同時に、良好な表示を示す方向に
透過してきた光束を、種々の方向から観察できるように
しているので、従来より一般的に用いられている指向性
のない背面光源では表示面の法線方向に対し大きな角度
で出射された光束は利用していない。そこで、背面光源
からの出射光束に指向性をもたせることによって、光源
から出射される光束を有効に利用できることになる。
【0064】さらに、もう一つの効果は表示画像のにじ
みを防止することができる点である。本発明の液晶表示
装置は観察面にレンズアレイシートを装着しており、そ
れはできるだけ液晶セルに近接させて設けられることが
好ましいものであるが、液晶セルの液晶層の表示単位と
レンズアレイシートの凹凸面の間には一般に液晶を封入
するための基板や偏光素子の厚みに相当する距離がある
ため、充分に近接させることができないことが多い。こ
のため、液晶セルの1つの表示単位を透過した光束は、
該表示単位部分に相当する単位レンズ部分だけでなく、
やや離れた位置にある単位レンズにも達し、単位レンズ
の効果で液晶セルの1つの表示単位の輪郭が、ぼやけな
がら大きくなったように観察されるため表示画像がにじ
んだように観察される。これに対し、指向性を持った背
面光源を用いると、液晶層の表示単位部分とレンズアレ
イシートの凹凸面の間に多少距離があっても、該表示単
位部分を透過した光束には指向性があるので、主に相当
する単位レンズ部分だけにしか到達しないので、上記の
ように表示画像がにじむことがない。ただし、液晶表示
装置の用途によっては、ある程度表示画像をにじませた
方が好ましいこともあり、この場合は背面光源の指向性
をコントロールすることで対応が可能である。
みを防止することができる点である。本発明の液晶表示
装置は観察面にレンズアレイシートを装着しており、そ
れはできるだけ液晶セルに近接させて設けられることが
好ましいものであるが、液晶セルの液晶層の表示単位と
レンズアレイシートの凹凸面の間には一般に液晶を封入
するための基板や偏光素子の厚みに相当する距離がある
ため、充分に近接させることができないことが多い。こ
のため、液晶セルの1つの表示単位を透過した光束は、
該表示単位部分に相当する単位レンズ部分だけでなく、
やや離れた位置にある単位レンズにも達し、単位レンズ
の効果で液晶セルの1つの表示単位の輪郭が、ぼやけな
がら大きくなったように観察されるため表示画像がにじ
んだように観察される。これに対し、指向性を持った背
面光源を用いると、液晶層の表示単位部分とレンズアレ
イシートの凹凸面の間に多少距離があっても、該表示単
位部分を透過した光束には指向性があるので、主に相当
する単位レンズ部分だけにしか到達しないので、上記の
ように表示画像がにじむことがない。ただし、液晶表示
装置の用途によっては、ある程度表示画像をにじませた
方が好ましいこともあり、この場合は背面光源の指向性
をコントロールすることで対応が可能である。
【0065】本発明の液晶表示装置が特に表示画像のに
じみを小さく抑えることが求められる場合には、該背面
光源の発光指向性と液晶セルの表示単位の微小単位レン
ズ配列方向の表示単位の配列ピッチの関係に於いて下記
(4)式を満足することが好ましい。
じみを小さく抑えることが求められる場合には、該背面
光源の発光指向性と液晶セルの表示単位の微小単位レン
ズ配列方向の表示単位の配列ピッチの関係に於いて下記
(4)式を満足することが好ましい。
【0066】p ≧ dtan χ ・・・(4) ここで、p(mm)は、液晶セルの表示単位の微小単位
レンズ配列方向に於ける長さ、すなわち表示単位の配列
ピッチを表す。ただし、液晶セルがカラー表示を行うな
どの目的で複数の画素を以って1ドットを形成するとき
は、1ドットを表示単位とする。またd(mm)は、液
晶層から微小単位レンズまでの距離であり、χは背面光
源上の、ある1点に於いて、最大輝度を示す方向から微
小単位レンズ配列方向に傾けていったときに、輝度が最
大輝度の半分になるまでの角度を表す。
レンズ配列方向に於ける長さ、すなわち表示単位の配列
ピッチを表す。ただし、液晶セルがカラー表示を行うな
どの目的で複数の画素を以って1ドットを形成するとき
は、1ドットを表示単位とする。またd(mm)は、液
晶層から微小単位レンズまでの距離であり、χは背面光
源上の、ある1点に於いて、最大輝度を示す方向から微
小単位レンズ配列方向に傾けていったときに、輝度が最
大輝度の半分になるまでの角度を表す。
【0067】このような指向性を持つ背面光源とするた
めには、蛍光管などの光源から出射された光束をフレネ
ルレンズ、フレネルプリズムなどの手段を用いる方法
や、反射鏡として微小反射面を組み合わせたマルチリフ
レクタを用いる手段、光ファイバーシートやルーバーな
どによって不要な光束を吸収する手段などがあり、また
これらに限られないが、これらの内、蛍光管などの光源
の出射光を有効に利用する点と薄型化、軽量化がしやす
い点で微小レンズや微小プリズムをシート状に配列した
フレネルシートを、背面光源の液晶セルに近接する発光
面に設ける方法が好ましい。
めには、蛍光管などの光源から出射された光束をフレネ
ルレンズ、フレネルプリズムなどの手段を用いる方法
や、反射鏡として微小反射面を組み合わせたマルチリフ
レクタを用いる手段、光ファイバーシートやルーバーな
どによって不要な光束を吸収する手段などがあり、また
これらに限られないが、これらの内、蛍光管などの光源
の出射光を有効に利用する点と薄型化、軽量化がしやす
い点で微小レンズや微小プリズムをシート状に配列した
フレネルシートを、背面光源の液晶セルに近接する発光
面に設ける方法が好ましい。
【0068】図4に、本発明の液晶表示装置の構成の一
例を説明する液晶表示装置の断面模式図を示した。液晶
セル12の観察面側に、マイクロレンズアレイシート1
1が設けられ、また液晶セルの背面には背面光源13が
設けられている。本発明の液晶表示装置が背面光源を用
いないものである場合は、背面光源13のかわりに反射
板(図示せず)が設けられる。
例を説明する液晶表示装置の断面模式図を示した。液晶
セル12の観察面側に、マイクロレンズアレイシート1
1が設けられ、また液晶セルの背面には背面光源13が
設けられている。本発明の液晶表示装置が背面光源を用
いないものである場合は、背面光源13のかわりに反射
板(図示せず)が設けられる。
【0069】
【実施例】以下、本発明を実施例に従って詳しく説明す
るが、これに限られるものではない。
るが、これに限られるものではない。
【0070】(1)遮光層の作成 アクリル酸共重合メタクリレート樹脂溶液にカーボンブ
ラックを種々の割合で添加、分散させ黒色塗料を作成し
た。これを易接着化表面処理されたポリエステルフィル
ム(厚さ100μm)に塗布、乾燥させ黒色塗膜を形成
した。
ラックを種々の割合で添加、分散させ黒色塗料を作成し
た。これを易接着化表面処理されたポリエステルフィル
ム(厚さ100μm)に塗布、乾燥させ黒色塗膜を形成
した。
【0071】ついで、黒色塗膜上にドライフィルムレジ
ストを積層し、ストライプ状のパターン(白線部幅15
μm/黒線部幅25μmの繰り返しパターン、および白
線部幅15μm/黒線部幅65μmの繰り返しパターン
の2種)が形成されたフォトマスクを介して紫外線を露
光、フォトレジストを現像し有機溶媒によって黒色塗膜
のフォトレジスト開口部を溶解除去し、ストライプ状の
遮光層を得た。得られた遮光層の特性を表1に示す。
ストを積層し、ストライプ状のパターン(白線部幅15
μm/黒線部幅25μmの繰り返しパターン、および白
線部幅15μm/黒線部幅65μmの繰り返しパターン
の2種)が形成されたフォトマスクを介して紫外線を露
光、フォトレジストを現像し有機溶媒によって黒色塗膜
のフォトレジスト開口部を溶解除去し、ストライプ状の
遮光層を得た。得られた遮光層の特性を表1に示す。
【0072】(2)マイクロレンズアレイシートの作成 40μmのピッチでカマボコ状の溝が形成された金型を
用意し、この金型に紫外線硬化樹脂(硬化後の屈折率
1.51)を充填し、その上に上記の遮光層が形成され
たフィルムを、遮光層形成面が金型側に向けて凹凸面凹
部(金型の凸部稜線)が遮光層の中心線に重なるように
して重ね合わせ、紫外線をフィルム面から照射し、紫外
線硬化樹脂を硬化させた後、金型より取り外したのち再
度紫外線硬化樹脂層側から紫外線を露光して完全に硬化
させ、種々の1次元マイクロレンズアレイシートを得
た。実施例1のマイクロレンズアレイシートの断面形状
は図2に示したものである。
用意し、この金型に紫外線硬化樹脂(硬化後の屈折率
1.51)を充填し、その上に上記の遮光層が形成され
たフィルムを、遮光層形成面が金型側に向けて凹凸面凹
部(金型の凸部稜線)が遮光層の中心線に重なるように
して重ね合わせ、紫外線をフィルム面から照射し、紫外
線硬化樹脂を硬化させた後、金型より取り外したのち再
度紫外線硬化樹脂層側から紫外線を露光して完全に硬化
させ、種々の1次元マイクロレンズアレイシートを得
た。実施例1のマイクロレンズアレイシートの断面形状
は図2に示したものである。
【0073】また遮光帯のピッチが80μmとなってい
る比較例1のマイクロレンズアレイシートの断面図を図
5に示した。また、単位レンズの形状は実施例1、2お
よび比較例1ないし3において同一とした。
る比較例1のマイクロレンズアレイシートの断面図を図
5に示した。また、単位レンズの形状は実施例1、2お
よび比較例1ないし3において同一とした。
【0074】このようなマイクロレンズアレイシートに
おいて、第1物質層は紫外線硬化樹脂の層、凹凸面は紫
外線硬化樹脂層の金型形状が転写された表面、第2物質
層は紫外線硬化樹脂層上部の空気層、2つの単位レンズ
配列面は、ポリエステルフィルム表面と、これに平行で
凹凸面に接する空気層中の仮想平面となる。
おいて、第1物質層は紫外線硬化樹脂の層、凹凸面は紫
外線硬化樹脂層の金型形状が転写された表面、第2物質
層は紫外線硬化樹脂層上部の空気層、2つの単位レンズ
配列面は、ポリエステルフィルム表面と、これに平行で
凹凸面に接する空気層中の仮想平面となる。
【0075】(3)液晶表示装置の作成 市販のパーソナルコンピュータに搭載されたツイステッ
ドネマチック液晶TFTカラーディスプレイ(画面対角
10.4インチ、画素数縦480ドット×横640ドッ
ト、バックライト付き)の観察面側に上記(2)で作成
したマイクロレンズアレイシートのレンズ形成面を液晶
セル側にしてアクリル板(厚さ3mm)で押さえる形で
装着し、本発明の液晶表示装置を得た。このとき、マイ
クロレンズアレイシートの単位レンズ配列方向は画面上
下方向とした。
ドネマチック液晶TFTカラーディスプレイ(画面対角
10.4インチ、画素数縦480ドット×横640ドッ
ト、バックライト付き)の観察面側に上記(2)で作成
したマイクロレンズアレイシートのレンズ形成面を液晶
セル側にしてアクリル板(厚さ3mm)で押さえる形で
装着し、本発明の液晶表示装置を得た。このとき、マイ
クロレンズアレイシートの単位レンズ配列方向は画面上
下方向とした。
【0076】また比較対象として、マイクロレンズアレ
イシートを装着しない従来の液晶表示装置も用意した。
イシートを装着しない従来の液晶表示装置も用意した。
【0077】(4)評価 このようにして得た液晶表示装置に白、75%グレイ、
50%グレイ、25%グレイ、黒の5色で構成されたテ
ストパターンを表示させ、表示面法線方向(正面)、上
40度方向、下40度方向から観察し表示品位を評価し
た。評価は通常の使用環境である室内照明下で行った。
結果を表1に併せて示す。
50%グレイ、25%グレイ、黒の5色で構成されたテ
ストパターンを表示させ、表示面法線方向(正面)、上
40度方向、下40度方向から観察し表示品位を評価し
た。評価は通常の使用環境である室内照明下で行った。
結果を表1に併せて示す。
【0078】表からわかるように、本発明のマイクロレ
ンズアレイシートを装着した本発明の液晶表示装置は、
いずれの方向からでも良好な画像が観察でき、視野角が
拡大されたものとなっていることがわかる。
ンズアレイシートを装着した本発明の液晶表示装置は、
いずれの方向からでも良好な画像が観察でき、視野角が
拡大されたものとなっていることがわかる。
【0079】
【表1】
【0080】
【発明の効果】マイクロレンズアレイシートを観察面に
装着するという簡単な操作で、従来の液晶表示装置が持
っていた視野角が狭いという欠点を、効率よく解消する
ことができる。
装着するという簡単な操作で、従来の液晶表示装置が持
っていた視野角が狭いという欠点を、効率よく解消する
ことができる。
【図1】本発明のマイクロレンズアレイシートの構造の
一例を示す一部断面外観概略図である。
一例を示す一部断面外観概略図である。
【図2】本発明のマイクロレンズアレイシートの一例の
断面図である。
断面図である。
【図3】従来のマイクロレンズアレイシートの一例の断
面図である。
面図である。
【図4】本発明の液晶表示装置の構成の一例を示す概略
図である。
図である。
【図5】従来のマイクロレンズアレイシートの一例の断
面図である。
面図である。
1・・・・・・透明プラスティック基板 2・・・・・・遮光層 3・・・・・・単位レンズ 4・・・・・・単位レンズ配列面 5・・・・・・凹凸面 6・・・・・・第1物質層 8・・・・・・基板1の表面 11・・・・・・マイクロレンズアレイシート 12・・・・・・液晶セル 13・・・・・・背面光源 101・・・・・・基板面から入射しレンズ内で全反射
を繰り返し再度基板面から出射する光線 102・・・・・・基板面から入射しレンズ内で全反射
を繰り返し再度基板面から出射する別の光線 201・・・・・・単位レンズ配列面の法線 202・・・・・・単位レンズ配列面の法線201と凹
凸面5のなす角 203・・・・・・単位レンズ配列面4の一領域 204・・・・・・単位レンズ配列面4の一領域
を繰り返し再度基板面から出射する光線 102・・・・・・基板面から入射しレンズ内で全反射
を繰り返し再度基板面から出射する別の光線 201・・・・・・単位レンズ配列面の法線 202・・・・・・単位レンズ配列面の法線201と凹
凸面5のなす角 203・・・・・・単位レンズ配列面4の一領域 204・・・・・・単位レンズ配列面4の一領域
Claims (6)
- 【請求項1】 第1物質層と、第1物質層より屈折率の
小さい第2物質層との界面を規則的な凹凸面形状とする
ことによって単位レンズが配列面上に配列されたマイク
ロレンズアレイシートであって、該単位レンズ配列面の
法線と凹凸面のなす角が臨界反射角を超える凹凸面領域
を単位レンズ配列面上に投影した領域のうちの50%を
越える領域に遮光層が設けられており、該遮光層部分の
可視光線透過率は視感度補正後の可視光平均透過率で示
して0.5%以上20%以下であることを特徴とするマ
イクロレンズアレイシート。 - 【請求項2】 請求項1に記載のマイクロレンズアレイ
シートにおいて、第2物質層側の単位レンズ配列面から
入射する光線のうち該単位レンズ配列面の法線方向を中
心に±10度以内の角度をもって入射した光線は、いず
れの入射角をもった光線であってもマイクロレンズアレ
イシート全面を平均すると、その80%以上が第1物質
層側の単位レンズ配列面に透過するものであるマイクロ
レンズアレイシート。 - 【請求項3】 単位レンズの最大屈折角が30度以上で
ある請求項1または2に記載のマイクロレンズアレイシ
ート。 - 【請求項4】 該遮光層は単位レンズ配列面に平行な膜
形状である請求項1ないし3のいずれかに記載のマイク
ロレンズアレイシート。 - 【請求項5】 該遮光層は実質的に均質である請求項1
ないし4のいずれかに記載のマイクロレンズアレイシー
ト。 - 【請求項6】 液晶分子の電気光学効果によって光学特
性を変化させる表示単位が配列された液晶セルによって
任意の画像を表示する液晶表示装置であって、該液晶表
示装置は液晶セルより観察面側に、請求項1ないし5の
いずれかに記載のマイクロレンズアレイシートの第1物
質層側を観察面側に、第2物質層側を液晶セル側になる
ようにして設けられていることを特徴とする液晶表示装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7184156A JPH0933702A (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | マイクロレンズアレイシート、およびそれを用いた液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7184156A JPH0933702A (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | マイクロレンズアレイシート、およびそれを用いた液晶表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0933702A true JPH0933702A (ja) | 1997-02-07 |
Family
ID=16148353
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7184156A Pending JPH0933702A (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | マイクロレンズアレイシート、およびそれを用いた液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0933702A (ja) |
-
1995
- 1995-07-20 JP JP7184156A patent/JPH0933702A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4749011B2 (ja) | スクリーン及びこれを用いた画像投影システム | |
US8749722B2 (en) | Display device displaying an image for a first viewpoint and an image for a second viewpoint | |
KR100210992B1 (ko) | 화상 표시장치 | |
EP0640850A2 (en) | Microlens array sheet for a liquid crystal display, method for attaching the same and liquid crystal display equipped with the same | |
JPH0772809A (ja) | 液晶ディスプレイ用マイクロレンズアレイシート、およびそれを用いた液晶ディスプレイ | |
WO1996023245A1 (fr) | Dispositif d'affichage a cristaux liquides | |
KR102118909B1 (ko) | 광학 구조체 및 표시 장치 | |
JPH07239467A (ja) | 透過型液晶表示装置 | |
JPH07120743A (ja) | マイクロレンズアレイシートの装着方法 | |
US20070133225A1 (en) | Lighting unit, electro-optic device, and electronic apparatus | |
JP2018180415A (ja) | 光学構造体および表示装置 | |
JP5012221B2 (ja) | バックライトユニット、およびディスプレイ装置 | |
JPH09197106A (ja) | マイクロレンズアレイシートおよびそれを用いた液晶表示装置 | |
JP3227802B2 (ja) | 液晶ディスプレイ用光学素子およびそれを用いた液晶ディスプレイ | |
JP7161687B2 (ja) | 光学構造体および表示装置 | |
JP2006084586A (ja) | スクリーン及び画像投影システム | |
KR100605617B1 (ko) | 디스플레이 장치 | |
JPH0743501A (ja) | マイクロレンズアレイシートおよびそれを用いた液晶ディスプレイ | |
JPH0627455A (ja) | マイクロレンズアレイおよびそれを用いた液晶ディスプレイ | |
JPH0772808A (ja) | マイクロレンズアレイシートおよびそれを用いた液晶ディスプレイ | |
TW201329545A (zh) | 液晶顯示裝置 | |
JPH0933702A (ja) | マイクロレンズアレイシート、およびそれを用いた液晶表示装置 | |
JPH0743704A (ja) | 液晶ディスプレイの視野角拡大方法 | |
JPH09179113A (ja) | 液晶表示装置 | |
JP3530067B2 (ja) | 散乱型液晶表示素子及びその製造方法 |