JPH0933368A - 光圧力センサ装置 - Google Patents

光圧力センサ装置

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JPH0933368A
JPH0933368A JP21643495A JP21643495A JPH0933368A JP H0933368 A JPH0933368 A JP H0933368A JP 21643495 A JP21643495 A JP 21643495A JP 21643495 A JP21643495 A JP 21643495A JP H0933368 A JPH0933368 A JP H0933368A
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light
wavelength
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pressure
phase difference
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JP21643495A
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Toshihiko Yoshino
俊彦 芳野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つの光ファイバの先端にコーナープリズム
と加圧体を設け、一方の光ファイバの入射光と他方の光
ファイバの出力光との位相差を測定して、加圧体部分に
加わる圧力を精度良く測定する。 【解決手段】 レーザ1,2から発射された波長λ
λの各光は光ファイバ3の中を伝送して45°偏光子
16を透過した後、コーナープリズム4に入力される。
ここで2回反射されて同じ面から出力された光は加圧体
5を透過してから光ファイバ6の中を伝送された後に、
受光素子7,8により波長λ,λの光が別々に検出
される。従来の1/4波長板の代わりにコーナープリズ
ム4を用いるので、コストが安くなる。加圧体5は全周
に圧力が加わっても光の透過方向のみに圧力変化が加わ
るので、1方向の圧力を検出できる。2つの波長の光の
出力の比を求めれば、光量変化の補償ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光弾性効果を利
用して圧力を測定する光圧力センサ装置に関するもので
ある。
【0002】
【従末の技術】電気ノイズが多い雰囲気中で圧力を遠隔
測定するような場合に、従来より、光ファイバで圧力の
測定位置(遠隔点)と測定値を検出するための検出位置
(中央点)を接続し、測定位置に光弾性効果素子を配置
してこの素子に圧力を加え、素子を透過する光にこの圧
力に応じた光学変化を与え、検出位置でこの光信号を電
気信号に変換して圧力を測定する装置が知られている。
検出位置以外の個所は光信号だけしか流れないので、電
気ノイズに全く影響されることがない。また、導電性の
材料を使用していないので絶縁性が高く、高電圧のとこ
ろで測定する場合にも最適である。
【0003】このような測定装置は、圧力の測定位置に
おいて光ファイバから出力された光を45゜偏光子で偏
光して2つの直交する直線偏光を発生させ、この偏光を
光弾性効果を有するガラスブロックに透過させる。この
ガラスブロックは固定台の上に載せてあり、そのガラス
ブロック上から荷重を加えるとガラスブロックの内部で
光学的な変化(複屈折)が生じ、2つの偏光に圧力に比
例した位相差が生じる。この偏光をほぼ90゜の位相差
をつけるための1/4波長板に透過させて円偏光にし、
さらに検光子を透過させて位相差を光の強度変化に変換
し、この光を光ファイバで検出位置に導いて電気信号に
変換する。この電気信号は光の強度、すなわちガラスブ
ロックに加えられた圧力に応じた値になるので、電流値
から圧力値を測定できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の測定装置においては、各偏光に90°の位相
差をつけるために1/4波長板を使用しているため、コ
ストの高いものとなっていた。1/4波長板は透過する
光の波長の1/4波長の厚さに加工するため、極めて粘
度の高い技術が必要でありコストは必然的に高いものと
なる。また、ガラスブロックにおいて、1つの加圧軸に
対して1つの対応した光学軸か定まるので、測定できる
圧力はガラスブロックの1つの方向に加えられる圧力だ
けであるが、例えばガラスブロックを加圧流体中に保持
すると、このガラスブロックの全面に全方向から流体圧
力が加えられるために、圧力を検出することができなか
った。
【0005】また、被測定圧力の強さを最終的には光の
強さに変換して測定するため、光の透過経路中に光の強
さを変化させるような要素が発生すると、例えば経時変
化なとで光の透過経路中のいずれかで光の減衰を生じさ
せるようなことが起こると、それが直接的に圧力測定の
誤差となってしまう。この発明は、従来のこのような各
問題を解決することができる光圧力センサをそれぞれ提
供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、所定の波長
(λ)の光を発光する発光源(1)と、この発光源か
ら出力された光を測定位置まで導く往路導光路(3)
と、この往路導光路で導かれた光を偏光して直交偏光成
分を生成する偏光子(16)と、この偏光子から出力さ
れた直交偏光成分を透過し各成分に波長のほぼ1/4の
位相差を生成させるバイアス素子(4)と、このバイア
ス素子から出力された光を透過させ、被測定圧力を受け
て透過する各偏光成分の位相差を変化させる光弾性効果
を有する加圧体(5)と、この加圧体から出力された各
偏光成分の位相差を光の強さに変換する検光子(17)
と、この出力光を検出位置まで導く復路導光路(6)
と、検出位置に設けられこの復路導光路から出力された
光を入力して光の強さに応じた電気信号を出力する受光
素子(7)とを備え、このバイアス素子をコーナープリ
ズムで構成したものである。コーナープリズムに入射し
た光は、1回目の反射で位相差が45°生じ、2回目の
反射でさらに位相差が45°生じ、入射光と並行な光と
なって90゜(1/4波長の位相差をもって出力され
る。
【0007】また、加圧体を、両側面に空間部が形成さ
れた加圧板がその側面と直角の方向から圧力を受けるよ
うに構成したものである。さらに、加圧体を、角材に隣
接して2つの角柱または円柱状の穴をあけ、その両穴の
間の部分に加圧板を形成するように構成したものであ
る。加圧体を流体中に保持して全面から加圧体に流体圧
力を受けた場合、空間部(穴)のある方向からは加圧板
には力は加わらないため、加圧板は側面と直角の方向か
らだけ圧力を受ける。
【0008】また、偏光子で偏光されないまたは検光子
で検光されない第2の波長(λ)の光を出力する第2
発光源を設け、この第2の波長の光を波長(λ)の光
と同じ光路を透過させ、波長(λ)の光出力の光路に
よる影響を補償するものである。波長λの光からは圧
力に関係ない光の通路の減衰量だけに応じた情報が得ら
れるので、2つの波長の光の電気信号の比をとると、光
の通路の状態に影響されない正確な圧力値が測定でき
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて本発明に係る光
圧力センサ装置を詳細に説明する。図1は、本発明の一
実施形態の構成図である。1は波長0.63μm
(λ)のレーザ光を発光するHe−Neレーザからな
る発光源、2は波長1.3μ(λ)のレーザ光を発光
する半導体レーザからなる発光源、11は発光源1から
出力されたレーザ光を収光するレンズ、12はレンズ1
1から出力された光を光結合器13に導く光ファイバ、
14は発光源2から出力されたレーザ光を光結合器13
に導く光ファイバ、3は中央部の検出位置に配置された
光結合器13から出力された光をこの検出位置から離れ
た圧力を測定する測定位置に配置され圧力センサ10に
導くための往路導光路としての光ファイバ、6は圧力セ
ンサ10から出力された光を検出位置に導く復路導光路
としての光ファイバである。光ファイバ3は、コア径5
0μm,クラッド径125μmのマルチモード光ファイ
バを使用し、光ファイバ6は、コア径200μm,クラ
ッド径220μmのマルチモード光ファイバを使用して
いる。
【0010】圧力センサ10は、次のような部品が一体
に取り付けられて構成されている。15は光ファイバ3
から供給された光を入力するセルフォックレンズ、16
はセルフォックレンズ15から出力された光を透過しほ
ぼ45°の偏光を与えて2つの直交偏光成分の光を出力
する45°偏光子、4はバイアス素子としてのコーナー
プリズム、4aはコーナープリズム4の光入射面、4b
は同じく光入射面4aと45゜の角度で形成された第1
反射面、4cは同じく第1反射面4bと90°の角度で
形成された第2反射面、5は溶融石英からなり能動的光
弾性素子として作用する加圧体、17は加圧体5から出
力された各偏光を検光する検光子、18は検光子17を
透過した光を入力し光ファイバ6に出力するセルフォッ
クレンズである。光の干渉を防ぐために、コーナープリ
ズム4と加圧体5はカナダバルサムによって接着されて
いる。
【0011】19は検出位置に配置され光ファイバ6に
より圧力センサ10から伝送された光を入力するセルフ
ォックレンズ、20はセルフォックレンズ19から出力
された光のうち波長λの光を透過させ波長λの光を
反射するビームスプリッタとして作用するフィルタ、7
はフィルク20を透過した波長λの光の強度を検出す
る受光素子、8はフィルタ20で反射された波長λ
光の強度を検出する受光素子である。発光源1から出力
された波長λのレーザ光は、レンズ11,光ファイバ
12,光結合器13,光ファイバ3,セルフォックレン
ズ15,45°偏光子16,コーナープリズム4,加圧
体5,検光子17,セルフォックレンズ18,光ファイ
バ6,セルフォックレンズ19,フィルタ20を経て受
光素子7で受光される。発光源2から出力された波長λ
のレーザ光は、光ファイバ14,光結合器13,光フ
ァイバ3,圧力センサ10,光ファイバ6,セルフォッ
クレンズ19,フィルタ20を経て受光素子8で受光さ
れる。
【0012】発光源1から出力された波長λのレーザ
光は、45°偏光子16で45°直線偏光された結果2
つの直交偏光成分となり、この各偏光成分はコーナープ
リズム4内で2回反射されることにより、その位相差が
90゜(=45°×2)になる。すなわち、コーナープ
リズム4は1/4波長板として作用する。なお、2つの
偏光成分に90゜の位相差を与えるのは位相差の測定感
度を上げるためである。すなわち、位相差と検出する光
の強さとの関係を示すと、図8のように余弦波形とな
る。位相差が0の近辺で変化するとその変化率は低くな
ってしまうが、90゜近辺の直線部分で変化させると位
相差の変化に対する光の強さの変化を大きくとれ、かつ
直線範囲も広くとれる。したがって、この位相差の90
゜は厳密に決める必要はなく、90°およびその近辺で
あればよく、透過する2つの偏光成分に波長のほぼ1/
4の位相差を生成させるものであればよい。
【0013】コーナープリズム4により位相差が90°
になった2つの直交偏光成分は加圧体5を透過する。こ
の加圧体5には被測定圧力が加えられるようになってお
り、その加えられた圧力によって2つの直交偏光成分の
位相差が変化する。この位相差の量は加えれる圧力の値
に比例する。加圧体5から出力された所定の位相差を有
する2つの直交偏光成分は、検光子17によってその位
相差に応じて強度が変化する光に変換され、光ファイバ
6に供給される。すなわち、圧力センサ10からは被測
定圧力に比例した強さの光が出力されることになる。こ
の光は受光素子7で受光され、出力される電気信号から
被測定圧力を測定することができる。
【0014】一方、発光源2から出力された波長λ
レーザ光は、この波長λが45°偏光子16で偏光さ
れないような値に設定されているので、そのまま偏光さ
れずに45゜偏光子16を透過し、さらにコーナープリ
ズム4,加圧体5,検光子17もそのままの状態で何も
光学的変化を受けずに透過する。したがって、この波長
λのレーザ光は、圧力センサ10に入力し、その内部
において光路の通過による一定の減衰を受けただけでそ
のまま出力される。このため、この波長λのレーザ光
の出力を観察すれば、圧力センサ10および各導光路の
時間経過などによる光の減衰量を検出することができ
る。
【0015】図2は、コーナープリズム4の光の透過状
態を示す説明図である。入力面4aに入射角θで入射
した入射光21は、入力面4aにおいて空気とコーナー
プリズム4の屈折率に基づく角度で屈折し、さらに第1
反射面4bに入射角θで入射して全反射した後、第2
反射面4cに入射角θで入射して全反射し、入力面4
aから出射角θの出射光22となって出射する。この
ように、コーナープリズム4に入射した2つの偏光は、
第1反射面の全反射で位相差が45°生じて楕円偏光に
なり、さらに第2反射面の全反射で位相差が45゜生じ
て円偏光になり、2回の反射で1/4波長(90°)の
位相差が生じる。上記のように、コーナープリズム4
は、透過する直交偏光成分がほぼ90°の位相差か生じ
るように形成されていれば十分である。
【0016】また、入射光は入力面4aに対してどのよ
うな角度で入射しても、必ず同じ角度で出射する。すな
わち、入射光と出射光は平行になる。このように、コー
ナープリズム4は入射光と出射光が平行になるために、
このプリズムの取付精度を上げなくてもよい。従来の1
/4波長板は入射面に入射光か垂直に入るように精度良
く取り付ける必要があったが、コーナープリズムではそ
の必要がなくなる。また、従来の1/4波長板ではその
厚さを精度良く研磨しなけれぼならなかったが、コーナ
ープリズムでは各面の角度さえ正確に作れば、そのほか
の精度は不要となり、安価に提供できる。
【0017】図3は、加圧体5の斜視図である。光弾性
効果を有する溶融石英の角材に、壁を介して隣接する2
つの角柱形の貫通穴を穿孔して形成する。したがって、
加圧体5は、両側面に空間部5bと5cが形成された加
圧板5aを有している。言い方を変えれば、角材に隣接
して2つの角柱状の穴をあけ、その両穴の間の部分に加
圧板5aを形成したものである。そして、加圧板5aの
ほぼ中央部に空間部5b,5cの形成方向に平行に点線
で示したレーザ光Lが透過するように構成されている。
加圧板5a端面の小さな丸5dは、入射面におけるレー
ザ光の入射部を示す。
【0018】加圧体5を加圧流体内に設置した場合、加
圧体5には上下方向から圧力F,Fが加わり、横力
向から圧力F,Fが加わる。ここで、横方向からの
圧力F,Fは、空間部5b,5cが存在するために
加圧板5aには作用しないが、上下方向からの圧力
,Fは、加圧板5aに作用しこれを上下から押
す。すなわち、加圧板5aは、その側面に対して直角の
方向(図で上下方向)からだけ圧力を受けるように構成
されている。この加圧板5aに加わる圧力(静水圧な
ど)に応じて、この加圧板5aを透過する2つの偏光の
位相差は変化する。したがって、この実施例では、加圧
体は全周から圧力を受けても、簡単な構造によって所定
の1方向の圧力だけを検出することができる。
【0019】図4は、加圧体および加圧状態の他の実施
形態の説明図を示す。図4(a)は図3と同様に加圧体
を加圧流体内に設置して使用する場合の例である。図3
の実施例が角材に壁を介して2つの角柱形の貫通穴を穿
孔して形成したが、図4(a)に正面図をを示した実施
例の加圧体51は、2つの円柱形の貫通穴の空間部51
b,51cを穿孔して加圧板51aを形成している。な
お、51dは加圧板51aの入射面におけるレーザ光の
入射部を示す。図4(b)は、流体でなく通常の荷重を
受ける加圧体の実施形態の正面図である。加圧体52
は、加圧体5や51のように空間部を有するものでも、
あるいは有しないものでもよい。台の上に設置された加
圧体52に対して、荷重62が加圧体52の上面になる
べく均等に接触するように、荷重62と加圧体52の間
に木材61を介在させたものである。
【0020】図4(c)は、図3や図4(a)と同様に
加圧流体内に加圧体を設置して使用する場合の例である
が、これらの例に用いた空間部を使用しない実施形態で
ある。平板形に形成された加圧体53は、圧力室63内
に取り付けられており、入り口64から供給される加圧
流体によって圧力室63は充満状態になっている。レー
ザ光Lは加圧体53の中を面方向(図で左右方向)に透
過している。加圧体53は、端面が圧力室63の内面に
取り付けられているので、その上下方向(面方向)から
だけ圧力を受ける。この実施形態によると、加圧体に空
間部を設けなくても、加圧流体の圧力を測定できる。
【0021】発光源から出力されたレーザ光は、往復の
光路および圧力センサを透過して最終的に受光素子にて
検出されるわけであるが、被測定圧力の情報は光の強さ
になって検出されているため、レーザ光が途中の光路の
中で減衰すると、被測定圧力に関係なく光の強さが変化
してしまい、これは測定値に対する誤差になってしま
う。圧力センサ装置は、長年(例えば5年)使用してい
ると、各構成光部品の接続部分などを中心に光学的な劣
化が進んで結合損失率が増加し、光路の光透過率が減少
してくる。このため、図1の実施形態では、圧力測定に
使用する波長λのレーザ光のほかに、45゜偏光子1
6を透過しても偏光されないような波長λのレーザ光
を同時に使用している。なお、この波長λの光はこの
実施形態ではレーザ光を使用したが、LEDなどで発光
された光を使用することもできる。
【0022】また、45゜偏光子16と検光子17が組
合わさって偏光と検光という1つの動作を行うので、こ
のうちの一方が欠けても動作は成立しない。すなわち、
波長λの光が45゜偏光子16で偏光されたとして
も、検光子17がこれを検光するものでなければ、波長
λの光は圧力測定に関係なく光路を透過する。同様
に、波長λの光が検光子17で検光されるものであっ
ても、45°偏光子16がこの波長λの光を偏光する
ものでなければ、波長λの光は圧力測定に関係なく光
路を透過する。この波長λの光は波長λの光と全く
同じ光路を透過するので、波長λの光とほぼ同じ減衰
を受ける。したがって、受光素子7で検出した電気信号
と受光素子8で検出した電気信号との比を演算すれば、
被測定圧力によらない光の強さの変化はキャンセルされ
て、光量の変化による影響を自動的に補償できる。
【0023】ここで、波長λの光の圧力センサに対す
る入力量をa、その出力量をbとし、また、波長λ
光の圧力センサに対する入力量をc、その出力量をdと
するとし、荷重無しの場合のセンサ結合率をα、波長λ
の光の透過率の圧力による変化率をsとすると、bと
dは次式のようになる。 出力光b=a・α・(1+s) 出力光d=c・α したがって、両出力光の比は次式のようになる。 b/d=a/c・(1+s) このように、センサ結合率αが消去され、その変動によ
る誤差がなくなる。
【0024】
【実施例】次に、実験結果を参考用に説明する。図4
(a)に示された加圧体を使用して、図4(b)に示す
ような荷重測定方法により測定した結果を図5,6,7
に示す。図において、横軸は荷重、縦軸は電気信号の出
力である。図5は発光源1から出力される波長λのレ
ーザ光の検出出力を測定したものである。図において、
荷重の増加とともに出力値は増加するが、図の例で荷重
が20kgを越えたところから出力値が急激に減少して
いる。これは、センサによってその値は異なるが、ある
程度以上の荷重ではセンサ自体の結合損失が荷重ととも
に増加することが原因である。
【0025】また、荷重を増加して行くときと、減少し
て行くときとで特性がやや異なっているが、これは加圧
体とコーナープリズムの接着剤の中に荷重の増加により
気泡ができ、これによってレーザ光の透過率が変動した
ものと推察される。圧力センサの結合損失は、図6のデ
ータから知ることができる。図6は、発光源2から出力
される波長λのレーザ光の検出出力を測定したもので
ある。図において、この光の検出出力は荷重には関係し
ないが、荷重に基づく結合損失はその測定結果に現れ
る。
【0026】図7は、波長λのレーザ光の検出出力と
λのレーザ光の検出出力との比を演算した結果を縦軸
に示す。センサの結合損失が補償されて理論曲線に近い
特性が得られる。このように、両出力の比をとって補償
を行うことによって、上記した経時変化だけでなく、初
期の結合損失の影響も除去することができる。なお、こ
の図のデータをとった実施例では、20kgまでの荷重
が正確に測定できることになる。
【0027】
【発明の効果】本発明によると、バイアス素子としてコ
ーナープリズムを使用したことにより、入射光と出射光
が平行になるためにプリズムの取付精度を上げなくても
よくなり、コストが安くなる。また、従来の1/4波長
板は入射面に入射光が垂直に入るように精度良く取り付
ける必要があったが、コーナープリズムではその必要が
なくなり、センサの組立が容易になる。また、従来の1
/4波長板ではその厚さを精度良く研磨しなければなら
なかったが、コーナープリズムでは各面の角度さえ正確
に作れば、そのほかの精度は不要となり、安価に提供で
きる。
【0028】また、加圧体は全周から圧力を受けても、
簡単な構造によって所定の1方向からの圧力だけを検出
することができる。また、圧力検出用の光を受光する受
光素子で検出した電気信号と、補償用の光を検出する受
光素子で検出した電気信号との比を演算することによっ
て、被測定圧力によらない光の強さの変化をキャンセル
することができ、光量の変化による影響を自動的に補償
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の構成図である。
【図2】図1に示したコーナープリズム4の光の透過状
態を示す説明図である。
【図3】図1に示した加圧体5の斜視図である。
【図4】加圧体および圧力の印加状態の他の実施形態を
示す説明図である。
【図5】発光源1からの光による荷重と出力の関係の特
性を示すグラフである。
【図6】発光源2からの光による荷重と出力の関係の特
性を示すグラフである。
【図7】図5と図6の各出力の比を演算した特性を示す
グラフである。
【図8】2つの光の位相差と検出する光の強さとの関係
を示すグラフである。
【符号の説明】
1、2 発光源 3、6 光ファイバ 4 コーナープリズム 5 加圧体 7、8 受光素子 10 圧力センサ 13 光結合器 15、18、19 セルフォックレンズ 16 45°偏光子 17 検光子 20 フィルタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の波長の光を発光する発光源と、 この発光源から出力された光を測定位置まで導く往路導
    光路と、 この往路導光路で導かれた光を偏光して直交偏光成分を
    生成する偏光子と、 この偏光子から出力された直交偏光成分を透過し、各偏
    光成分に前記波長のほぼ1/4の位相差を生成させるバ
    イアス素子と、 このバイアス素子から出力された光を透過させ、被測定
    圧力を受けて透過する各偏光成分に位相差を与える光弾
    性効果を有する加圧体と、 この加圧体から出力された各偏光成分の位相差を光の強
    さに変換する検光子と、 検光子からの光を検出位置まで導く復路導光路と、 検出位置に設けられ、この復路導光路から出力された光
    を入力して光の強さに応じた電気信号を出力する受光素
    子とを備え、 前記バイアス素子は、コーナープリズムから構成したこ
    とを特徴とする光圧力センサ装置。
  2. 【請求項2】 所定の波長の光を発光する発光源と、 この発光源から出力された光を測定位置まで導く往路導
    光路と、 この往路導光路で導かれた光を偏光して直交偏光成分を
    生成する偏光子と、 この偏光子から出力された直交偏光成分を透過し、各偏
    光成分に前記波長のほぼ1/4の位相差を生成させるバ
    イアス素子と、 このバイアス素子から出力された光を透過させ、被測定
    圧力を受けて透過する各偏光成分に位相差を与える光弾
    性効果を有する加圧体と、 この加圧体から出力された各偏光成分の位相差を光の強
    さに変換する検光子と、 検光子からの光を検出位置まで導く復路導光路と、 検出位置に設けられ、この復路導光路から出力された光
    を入力して光の強さに応じた電気信号を出力する受光素
    子とを備え、 前記加圧体は、両側面に空間部が形成された加圧板を有
    し、この加圧板はその側面と直角の方向から圧力を受け
    るように構成されていることを特徴とする光圧力センサ
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記加圧体は、光弾性効果を有する角材に隣接して2つ
    の角柱または円柱状の穴をあけ、その両穴の間の部分を
    加圧板としたことを特徴とする光圧力センサ装置。
  4. 【請求項4】 所定の第1の波長の光を発光する第1の
    発光源と、 この第1の波長とは異なる第2の波長の光を発光する第
    2発光源と、 これら第1および第2の発光源から出力された光を測定
    位置まで導く往路導光路と、 この往路導光路で導かれた光のうち第1の波長の光を偏
    光して直交偏光成分を生成し、第2の波長の光は偏光せ
    ずに透過する偏光子と、 この偏光子から出力された第1の波長の光の直交偏光成
    分を透過して各成分に波長のほぼ1/4の位相差を生成
    させるとともに、第2の波長の光はそのまま透過するバ
    イアス素子と、 このバイアス素子から出力された第1の波長の光の直交
    偏光成分を透過させ、被測定圧力を受けて透過する各偏
    光成分に位相差を与える光弾性効果を有するとともに、
    第2の波長の光はそのまま透過する加圧体と、 この加圧体から出力された第1の波長の光の直交偏光成
    分の位相差を光の強さに変換するとともに、第2の波長
    の光はそのまま透過する検光子と、 検出子から出力された第1および第2の波長の光を検出
    位置まで導く復路導光路と、 検出位置に設けられ、この復路導光路から出力された第
    1の波長の光を入力して光の強さに応じた電気信号を出
    力する第1の受光素子と、 同じく検出位置に設けられ、復路導光路から出力された
    第2の波長の光を入力して光の強さに応じた電気信号を
    出力する第2の受光素子と、を備え、 第2の波長の光の強さに応じた電気信号に基づいて、第
    1の波長の光の強さに応じた電気信号を補償することを
    特徴とする光圧力センサ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記第2の波長の光は、偏光子の偏光作用または検光子
    の検光作用のいずれか一方は行い、他方は行わないこと
    を特徴とする光圧力センサ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017517003A (ja) * 2014-06-03 2017-06-22 学校法人沖縄科学技術大学院大学学園 光弾性に基づいて力を取得するシステム及び方法
JP2022098280A (ja) * 2020-12-21 2022-07-01 横河電機株式会社 干渉計及び光学機器

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