JPH09330352A - 水晶共振器の立上がり振動特性のコンピュータ支援による反復的検出方法 - Google Patents
水晶共振器の立上がり振動特性のコンピュータ支援による反復的検出方法Info
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Abstract
ュータ支援による反復的検出方法において、この方法実
施のための計算機に要求される計算容量が大幅に低減さ
れるように改善を行うこと。 【解決手段】 水晶共振器の動的アームを流れる電流の
初期振幅を求め、水晶共振器回路の動作点を求め、水晶
共振器の等価回路を、水晶共振器の動的アームを流れる
電流の初期振幅値を有する電流源に置き換え、前記置き
換えられた電流源を有する水晶共振器回路に対して動的
平衡状態を検出し、前記電流源を再び水晶共振器の前記
等価回路に置き換え、水晶共振器回路の動的平衡状態に
対して過渡的分析手法を用いて、水晶共振器の動的アー
ムを流れる電流振幅の増加レートを求め、この増加レー
トの反復的検出シーケンスから、水晶共振器回路の立上
がり振動特性を検出する。
Description
水晶共振器回路立上がり振動特性のコンピュータ支援に
よる反復的検出方法に関する。
るための高効率品質を備えた水晶発振器にも関係する。
この種の回路形態の意味合いは、例えばそれを用いるこ
とによって振り子時計等の最初のエスケープの不精度
(これは月による重力の影響や地球の回転周期の僅かな
不規則性によって引き起こされる)が証明されることを
考えてみれば明らかである。
帯毎に7つ以上の水晶共振器が利用され、しかもこれら
の構成素子は非常に幅広い拡張性を有しているにもかか
わらず、今日までに、工場における専門開発者や技術者
がそれらに要する回路をコンピュータによるオンライン
で検査し最適化できるような手段はまだ存在していな
い。
しいわけではないという評価とは反対に、高価な発振器
の設計は一般的な電子技術関係者には不明瞭で断片的に
しかわからない。
s for Modern Circuit Simulation,AEUE,Vol.46,No2,Hi
rzel-Verlag Stuttgart,274〜285頁、1992”に記載
のいわゆる低安定形システムの過渡的分析方法を用いた
立上がり振動特性の検出には、水晶共振回路への過渡的
分析の適用に際してとりわけ次のような欠点が生じる。
すなわち各計算単位への純粋な量的要求が過度に高くな
る欠点を含んでいる。
ミュレーションの際に極端な立上がり時間が(作動電圧
の急な引き上げによるシステムの起動の後で)観察さ
れ、それと共に、前述したような従来の過渡的分析(公
知文献1)においては立上がり終了状態が来るまでは非
常に多くの周期計算の必要性も生じることである。
作点と共振器の品質に依存する。
fは、以下のように推定される。
とするならば、この例では少なくとも500000の積
分ステップの手間が生じる。この手間は、中程度の品質
でそれ自体最小の回路が有意な精度要求のもとで最新ワ
ークステーションに対して6〜8時間の計算時間を要求
する。さらに大きな回路で品質の高い共振器の場合に
は、このコストは殆ど任意に上昇する。総体的に計算時
間は数週間にも及ぶ結果となり、これは水晶共振器回路
の立上がり振動特性を求める期間中に到来するデータに
対する異常な記憶スペースの要求を伴う。
は、公知文献2“I.Ivanisevic,TheQuarz Crystal Osci
llator Realization Using Current Conveyors,IEEE Tr
ansactions on Circuits and Systems-I: Fundamental
Theory and Applications,Vol.40,No.8,530〜533頁、Au
gust 1993”から公知の方法によって解決される。この
方法では、発振器インダクタンスLmと、共振キャパシ
タンスCmと、共振器抵抗Rmを有する水晶共振器の等価
回路で、発振器インダクタンスLmは低減され、発振器
キャパシタンスCmは高められる。さらに共振器抵抗Rm
は不変にされる。それにより今日では、システムの振動
性が検査可能となる。しかしながら立上がり期間や、共
振器回路で生じる周波数等の重要なパラメータは、いず
れにせよそこからは導出できない。これは、この公知方
法の決定的な欠点を表しており、異常な立上がり時間の
問題は依然として残される。
共振器回路の立上がり振動特性のコンピュータ支援によ
る反復的検出方法において、この方法実施のために計算
機に要求される計算容量が大幅に低減されるように改善
を行うことである。
り、水晶共振器の動的アームを流れる電流の初期振幅を
求め、水晶共振器回路の動作点を求め、水晶共振器の等
価回路を、水晶共振器の動的アームを流れる電流の初期
振幅値を有する電流源に置き換え、前記置き換えられた
電流源を有する水晶共振器回路に対して動的平衡状態を
検出し、前記電流源を再び水晶共振器の前記等価回路に
置き換え、水晶共振器回路の動的平衡状態に対して過渡
的分析手法を用いて、水晶共振器の動的アームを流れる
電流振幅の増加レートを求め、前記ステップb)から
f)までを実施する毎にそれぞれ、前記増加レートがゼ
ロよりも大きい場合には水晶共振器動的アームに、振幅
の高められた電流を、そのつどの目下の増加レートが所
定の閾値よりも小さくなるまで供給し、前記増加レート
がゼロよりも小さい場合には水晶共振器動的アームに、
振幅の低減された電流をそのつどの目下の増加レートが
所定の閾値よりも小さくなるまで供給し、前記増加レー
トの反復的検出シーケンスから、水晶共振器回路の立上
がり振動特性を検出するようにして解決される。
ムの電流の初期振幅を求めた後で、回路全体の動作点が
求められる。水晶共振器の直列アームの等価回路は、電
流源に代えられる。この電流源は、先行するステップで
求められた初期振幅の大きさの電流を供給する 代替電流源を有する水晶共振器回路に対しては、例えば
シューティング又は調和バランス手法を用いて動的な平
衡状態を求められる。
の等価回路が再び取り替えられ、電流源に代えられる。
衡状態に対しては、過渡分析によって水晶共振器の動的
アームを流れる電流の振幅の増加レートが求められる。
このステップは、そのつどの反復ステップ毎の増加レー
トが所定の閾値よりも小さくなるまでは反復的に行われ
る。各反復ステップ毎にこの方法ステップは新たに行わ
れる。これは水晶共振器の動的アームを流れる電流の振
幅の増加レートの大きさに依存する。これは、先行する
反復ステップでの増加レートがゼロよりも大きい場合
は、水晶共振器の動的アームの、振幅中に高められた電
流でもって行われ、増加レートがゼロよりも小さい場合
は振幅中に低減された電流でもって行われる。
全ての求められた増加レートは、記憶され、これらの増
加レートのシーケンスから最終的に水晶共振器回路の立
上がり振動特性が検出される。
レベルの立上がり振動特性を実現する初めての手段が達
成される。本発明による方法の決定的な利点は、代替電
流源の引き上げが共振器振動の周期期間と比べて大きな
ステップで実施可能なことである。これは場合によって
は数万周期の間隔が電流源の時間軸上で明確に分離され
た個々の振幅値に相応することを意味する。
にだけ、そして以下に述べられるパッシブな位相条件を
備えて、算出される。
タからはグローバルな特性が再現され、それと共に立上
がり振動特性が確定される。
記載される。
していわゆるシューティング手法が適用される。
は、動的平衡状態の検出に対していわゆる調和バランス
手法も用いられる。
化に対して負の抵抗モデルが適用される。
がり振動特性の検出が次のように行われる。すなわち記
憶された増加レートのシーケンスから、時間ステップの
シーケンスが検出され、この時間ステップのシーケンス
の和から水晶共振器回路の立上がり期間が得られる。
説明する。
回路EOが示されている。
している。
ャパシタンスCmと、共振器抵抗Rmを備えた直列アーム
SAと、−並列キャパシタンスC0を備えた並列アーム
PAを有している。
の回路SCHに接続される。
キャパシタンスC0は、回路パラメータの算出の際に回
路SCHに割当てられる。
価回路EOの直列アームSAが以下で説明する非依存性
の電流源に代えられる。
得る)に対しては、この回路が能動的であることが見て
取れる。すなわちエネルギーを直列アームSAに供給し
ている。この仮定は水晶発振器の振動に対して重要であ
る。なぜなら等価回路EOがパッシブな共振器抵抗Rm
を有しているからである。
要とする。それによって水晶発振器の振動に対する前提
条件が満たされる。このエネルギーは回路SCHに供給
される。能動回路SCHにおいて重要なことは、いわゆ
る負の抵抗モデルにおいての考慮である。この場合回路
SCHは、並列アームPA、すなわち並列キャパシタン
スC0に加えて、負荷キャパシタンスC_と負荷抵抗R
_からなる直列回路としてモデル化される(図2参
照)。負荷抵抗R_からは振動に必要なエネルギーがこ
のモデルの枠内で供給される。
回路の構成における設計仕様の検証のために用いること
ができる。
確性において方法の結果が非常に良好であるいくつかの
仮定が基礎にされている。
質から出発し、圧電材料として水晶を特徴付けると共に
水晶の製造手法に大きく依存しサイズオーダでは確定さ
れている定数から直接派生する。
トデータと、水晶共振器回路内の水晶共振器の電気特性
との間の基本的な関係が成り立つ。
明による方法の結果はより良好となる。
動モードの調和に関する情報のみを提供する。スプリア
ス応答(いわゆるスプリアスモード)の考慮も本発明に
よる方法では行われない。しかしながらこのことは目立
った欠点にはならない。なぜならこのスプリアス応答は
通常は考慮されないものだからである。この構成側の設
定からの直接的な結果として、開発者には次のような要
求、すなわち数値的なシミュレーションに頼ることな
く、不所望な周波数又は不所望な複数の周波数上で水晶
発振器が振動しないように配慮する要求が課せられる。
い共振器電流での大きな負荷のもとでの非線形特性は、
本発明による方法によって考慮はされない。このことは
電気的な等価回路の素子が制御に依存する値を有してい
ることを意味する。
る仮定 非線形的なシステムの典型的な分析では、いつでも無視
されるかないしは周知の前提条件とされる影響量は、使
用される初期値のセットy(0)である。これは微分方
程式系F(y,y,t)をまず完全な初期値問題から遠
ざける。
度に跳躍的ではない形態で受け取られたスイッチオン過
程や、以下の式
がどのように、共振器の初期電気特性に反映されている
かである。
τopはスイッチオン時定数である。
の値と、外部共振器電圧の初期振幅UR,0の値の評価行
われなければならないことを意味している。前記外部共
振器電圧は、以下の式
遅れのみで達成されることが考慮される場合に導入可能
である。このことは、動作点−時定数τAPによって記述
される。
なわちスイッチオン過程が時定数τ0と動作点−時定数
τAPに比べて非常に早いものと推定される仮定にも基づ
く。
のである。
極端に遅延された引き上げ等のような作動電圧の操作が
なぜ前記本発明内部で考慮できないのかという見解が持
ち上がるが、スイッチオン過程が、根底にある動作周波
数の最大のいくつかの周期の持続時間の経過として受け
入れられる場合にのみ、本発明の方法にとって不可欠な
考察が有効となる。
水晶共振器直列アームの伝達アドミタンスは、以下の通
りである(図2参照)。
子のインデックスmは省かれている。
て増加する外部電圧に対しては無負荷動作を示し、さら
に2つのパラメータが相関付けされていることを前提と
するならば、定数c=1/τ0での共振器電流ILのラプ
ラス変換に対して以下の関係式が得られる。
られる。
対する帰納的数式の支援のもとで共振器電流に対して以
下の式が成り立つ。
tに依存する。
られる。
器電流の特性を作動電圧の供給の後で正確に表す関係式
が得られる。
と混同されないようにしなければならない。これは単
に、僅かな周期の後で設定される初期電流を意味するだ
けである。
L,0が得られ、直列アームSAの場合は、以下の式
な初期振幅IL,0が得られる。
算に関する基本的特徴は、公知文献4“A.Rusznyak,Sta
rt-Up Time of CMOS Oscillators,IEEE Transaction on
Circuits and Systems ,Vol.34,No3, 259〜268頁,Maerz
1987”にも記載されている。
ズムに基づく仮定は、以下の通りである。
よって得られる。
けが動作点の計算によって検出されるのではなく、他の
全ての回路網パラメータも検出されることを意味してい
る。それにより動作点−時定数τAPの作用によって、以
下に述べる別の共振器時定数τRがその値の中で優勢に
なった場合に初めて妥当性を有することは考慮されな
い。
が採用された場合には、水晶共振器の等価回路EOは、
負荷キャパシタンスC_と負荷抵抗R_でもって容量結
合される。この負荷キャパシタンスC_と負荷抵抗R_
によって回路SCHは、等価回路EOの並列アームPA
に加えてモデル化される。
特徴的な多項式手段に従って、例えば公知文献5“N.Ng
uyen et al,Start-Up and Frequency Stability in Hig
h-Frequency Oscillators,IEEE Journal of Solid-Stat
e Circuits,Vol.27,No.5810〜820頁,Mai 1992”にて行
われている近似によりこのシステムの解決手段として得
られる。
っており、これは指数項eα tによって確定される包絡
線特性によって変調される。
場合にのみ、すなわち係数αが以下の式
る。
Rmよりも大きな値を有している。この以下に記載する
関係は、システムの有効な解決手段のための重要な前提
条件となる。
適する位相角度の設定についてから始める(但しこれは
あくまでもその一般性を制限するためのものではな
い)。この場合の位相角度θ=90゜である。
可能である。
ムを通る、時間に依存した電流と、共振器キャパシタン
スCmにおける低下電圧に対しては以下の式が成り立
つ。
てシステムは共振器電流IL(t)のゼロ通過からの出発が
観察される。すなわち正から負への値である。
振幅値に達する。
数αも基礎となる振動の1つの周期に亘る各任意の時点
t毎に有効な共振器電気量の動特性を表す。
が設定されている一般的な場合では 電流の動特性は以下
の式に従って評価可能である。
よって定義される。
によって求められることが確定されなければならない。
書き換えられてもよい。
さいことが表されている。この場合いずれにせよ、前記
障害項Δの最大値は、共振器自体の材料特性によって決
定され、この障害項の最大値Δmaxは次の式によって得
られる。
り、前記cは、弾性的剛性の係数であり、前記kは、有
効な誘電率であり、前記eは、 圧電率であり、前記k
は、圧電結合係数であり、前記ε0は、電気的なサセプ
タンスである。
変換され、通常は極端な計算時間に結び付く水晶共振器
の材料特性はここではまず一度は限局される。すなわち
少なくとも1つの周期に亘って有効な水晶共振器の直列
アームのモデル化が以下の式で表されるサイン波電流源
IS(t)として許容される。
確に検出できる。それにより水晶共振器が十分な近似で
限局、すなわち少なくとも1つの周期に亘り非依存性の
電流源としてモデル化される。
は、サイン波電流源による直列振動回路のモデル化が、
立上がり状態の終了後だけにおいて有効なのでなく、立
ち上がり振動期間中の特性も妥当に表されることであ
る。このことは、前述した指数的モデル化手段が、水晶
共振器回路の立上がり振動期間中の全ての時点、すなわ
ち期間[0,tf]における全ての時点に対しても有効で
あることを意味する。
たように代替電流源により“エミュレーション”され
る。これに対する重要なパラメータ=水晶共振器の動的
アームを流れる電流の初期振幅値はこの場合、まず任意
に設定可能である。前述したような置き換えの後ではま
だ電圧が未知量として残る。これは水晶共振器全体では
低下する。この電圧を共振器電流と相関付けもしくはこ
の電流から導出できるようにするために、本発明による
方法とは異なるさらなる別の仮定がとり行われる。
ては立上がり振動特性は、共振器支配よりも下位におか
れる。導入される時定数の特性としては以下の関係が示
される。
る立上がり振動経過において生じるシフトは、共振器に
より確定される立上がり振動過程の中へ埋め込まれるも
のとみなされる。
トは、回路がリニアに動作している限りは遠ざけられ
る。
強いられる。これはそのつどの印加された振幅の大き
さ、例えば水晶共振器の動的アームを流れる電流の初期
振幅等に依存する。共振器電流の支配及び電流源の印加
の仮定では、第2の未知量、外部共振器電圧を求める手
段が提供される。
な強制的な条件が示される。すなわち残留する非線形的
な回路網に共振器の電気量を強いることが示される。
り振動過程の仮定、すなわち共振器の動的アームの支配
的な共振器時定数τRの仮定を組み合わせるならば、回
路網の他の全ての動的仮定は、同じ大きさかもしくは最
良のケースではより小さい時定数によって特徴付けられ
る。これは内部振動開始過程で十分迅速に共振器に追従
可能であり、残りの仮定の影響下で以下で述べるように
形式化される、水晶共振器回路の立上がり振動特性の検
出方法に対するフローチャートが定められる。
いて説明する。
ック201において第1の時点t=0に対して水晶共振
器回路の動作点APが求められる。さらに共振器の動的
アーム内の電流の初期振幅が検出される。数値インデッ
クスiには初期値0が割り当てられる。
と周波数ω≒ωSを有する非依存性の電流源に置き換え
られる。この場合周波数ωSは代替電流源から供給され
る電流の振動周波数を表している。
対してブロック203では動的な平衡状態が求められ
る。
ティング手法や調和バランス手法によって行われる。こ
れらの方法の詳細は例えば公知文献6“K.Kundert et a
l,Techniques for Finding the Periodic Steady-state
Response of Circuits,Analog Methods for Computer-
Aided Circuit Analysis and Diagnosis,T.Ozawa(ed.),
marcel Dekker Inc.,ISBN 0-8247-7843-0,169〜203頁,1
988”に記載されている。
4において代替電流源に対する水晶共振器の等価回路の
再置換が行われる。
対してはブロック205において、時間領域での動的平
衡状態に対していわゆる前記公知文献1記載の過渡的分
析が場合によっては問題に合わせて修正された積分手法
と共に実行される。
業者には公知である。
(第1種、第2種)やいわゆる梯形積分が適用可能であ
る。さらなる数値的積分手法は当業者には周知である
(例えば前記公知文献1)。これらは本発明による方法
において何等制約を受けることなく用いることができ
る。
って実行され、そのつどの数値インデックスiで示され
る)毎に、数値インデックスiの値に依存して、以下に
述べる処理が行われる。
ックスiが0の時点では、動作点の相関的振動開始時定
数α0<0であるか否かが検査される。
が否定され、当該方法は終了する。
対して、すなわち数値インデックスi>0の場合の全て
の値に対しては、それぞれ動作点における相関的振動開
始時定数を求める水晶共振器動的アームの電流振幅の増
加レートαiが求められたのと同じ形態かどうかが検査
され、さらにこの増加レートαiに対してこれが正の値
を有しているのか又は負の値を有しているのかがブロッ
ク206で検査される。
iにおいて負の値を有している場合には、以下に述べる
次の反復ステップi+1に対して当該方法は、ブロック
207にて低減された代替電流源の電流の初期振幅IS
の値で実施される。
合には、当該方法は次の反復ループにて代替電流源によ
る水晶共振器動的アームの電流のブロック208で高め
られた初期振幅ISでもって実施される。
9にて記憶される。
+αi-1の和に基づいて2つの状態の間で経過した期間
が求められる。
が、所定の閾値ε以下であり(ブロック210)、それ
に伴ってR_の絶対値マイナス共振器抵抗Rmもεより
小さい場合にはこの計算がブロック211で終了する。
値1だけ高められ(ブロック212)、電流源の振幅値
ISもそれぞれ増加レートαiに依存して前述のように高
められた場合には、ブロック202にて新たに当該方法
全体が、ここにおいて選択される電流源振幅値ISでも
って非依存性の電流源の代替で開始される。
の場合には、この増加レートαiがそのつどの反復ステ
ップ毎に記憶される(ブロック209)。
は、この値は記憶されない。
振動期間tfの検出を近似的に行うこともできる。これ
は有利には全ての計算期間ステップΔtiの和から得ら
れ、これに対しては以下の比例関係が成り立つ。
テップ(Δt)iでもって、順次連続する2つの値IL,
ISの間の時間軸上の間隔(IL〜IS)が表される。水
晶共振器の端子に作用する負の抵抗R_の絶対値が共振
器抵抗の値Rmに近似しているならば、すなわち適切に
選択された閾値εとの関係が以下の通り、 |R_|−Rm<ε (31) であるならば、立上がり振動過程は終了したものとみな
すことができる。
の振幅ISの順次連続する引き上げ、いわゆるソースス
テッピングは、当業者に公知の制御に従って行われる。
サイクル中に消費される電気エネルギが同じ期間中に再
度供給される場合にはシステムの限界サイクルが達成さ
れたものとみなせることである。そのため水晶共振器と
回路は、エネルギ的な意味において均衡状態にある。
より厳密に特殊化される方法の大きな利点は、既に前述
したように、代替電流源の引き上げが発振器周波数の周
期期間よりも大きなステップで行うことができることで
ある。
される電流源の振幅値ISが場合によっては数万周期の
間隔にも相応することを意味する。それにより立上がり
振動特性はポイント毎に、そして包絡線特性の続く適し
た位相条件を備えて算出される。このような局所的に抽
出されたパラメータからはグローバルな特性が再生さ
れ、それと共に立上がり振動期間も検出される。
たように動作点の検出も行われる(ブロック201)。
これはいわゆるDC分析によって行われる。2つのキャ
パシタンスCm,C0によって水晶共振器はこの分析期間
中は回路網内部で作用しない。
出に対する関係式は以下の通りである。
APに対して求められた値が利用され、前記パラメータ
τ0は初期値0を有している。
ける時定数τ0の代入による操作が可能である。この手
法によれば、それによって誘起される電流がシステムの
振動開始に十分な大きさを有しているかどうかがはっき
りしないような場合に、状況に応じてクリティカルな投
入接続処置をシミュレーションできる。
期系が非自発的に変換される。
対して、電流源の周波数と振幅の設定の際に以下のよう
な形態 y(T)=Y(0) (33) の強制的な振動問題が解決される。この場合前記Tは周
期を表す。従ってこの周期は、以下の式から得られる。
グ手法と調和バランス手法(前記公知文献6)が存在す
る。このような手法による給電と所定のソース値に対し
て求められる初期回路網の状態ベクトル y(T)=Y(0) は、次に示す新たな初期値問題、 F(y,y,ti)=0 ti≦t≦ti+p*T を周知のy(0)と伴い、1つ又は複数の周期に亘るそ
の解決手段は以下の条件 ti≦t≦ti+p*T,1≦p≦pmax に当てはまる動的特性を供給する。
maxは、過渡的分析内の積分すべき周期の最大数を示す
方法パラメータを表している。シューティング手法又は
調和バランス手法の最終的に大きな中断エラーによって
は一般的にさらに比較的迅速な補償過程が生じる。それ
によりpmax=2の値が必要かつ十分な値として求めら
れる。
以下の式に従って確定される。
法又は調和バランス手法による動的平衡状態の検出と、
ブロック204におけるそのつどの動的平衡状態に対す
る再置換の後でブロック205において過渡的分析が実
施される。
求められる。この期間ステップΔtiは有利には以下の
式に従って検出される。
意味は以下のとおりである。
タンスにて低下する電圧を表している。それに相応して
増加レートαi-1は共振器における時点ti-1に対して有
効な値である。UC((n−1)×T)は次の過渡的分析の開
始値である。
圧のまず初めに一度評価された値を表している。
に形成されるべき単調に低下するシーケンスである。こ
れは電流源の引き上げに対する規定を提供する。
下する電圧UCに対する予測値について述べるならば、
この値はいずれにしても、そこから導出される動特性に
対してαi>0の条件が満たされた場合にしか補正はで
きない。それ以外の場合ではこの予測値は放棄しなけれ
ばならない。
は、以下の式で示されるような処置が施される。
算出された値UC(T)と目下の値UC(n×T)の間の
正確な時間的間隔を表す。
た場合の分析の最終値である。
めの前記式(35)を関与させることは重要なことでは
ない。その他の依存関係、例えば前記多項式等もこの枠
内では使用可能である。しかしながらこの場合重要なの
は、増加レートαiの増加方向での変更と、期間ステッ
プ(Δt)iの増加との間接的な比例関係の考慮が例え
ば前記式(30)のように表われていることである。
振動期間tfに対して以下の式が成り立つ。
って実施される。
Dworsky et al,A Simple SingleModel for Quarz Cryst
al Resonator Low Level Drive Sensitivity andMonoli
thic Filter Intermodulation,IEEE Transactions on U
ltrasonics,Ferroelectrics and Frequency Control,Vo
l.41,No.2,261〜268頁,maerz 1994”も参照される。
ックの回路図である。
振器の等価回路の並列アームが負の抵抗モデルでモデル
化されたブロックの回路図である。
ある。
Claims (6)
- 【請求項1】 計算機を用いた、水晶共振器の立上がり
振動特性のコンピュータ支援による反復的検出方法にお
いて、 a)水晶共振器の動的アームを流れる電流の初期振幅を
求め、 b)水晶共振器回路の動作点を求め(ブロック20
1)、 c)水晶共振器の等価回路を、水晶共振器の動的アーム
を流れる電流の初期振幅値を有する電流源に置き換え
(ブロック202)、 d)前記置き換えられた電流源を有する水晶共振器回路
に対して動的平衡状態を検出し(ブロック203)、 e)前記電流源を再び水晶共振器の前記等価回路に置き
換え(ブロック204)、 f)水晶共振器回路の動的平衡状態に対して過渡的分析
手法を用いて、水晶共振器の動的アームを流れる電流振
幅の増加レート(αi)を求め(ブロック205) g)前記ステップb)からf)までを実施する毎にそれ
ぞれ、 前記増加レート(αi)がゼロよりも大きい場合には水
晶共振器動的アームに、振幅の高められた電流を(ブロ
ック206,208,209)、そのつどの目下の増加レ
ート(αi)が所定の閾値(ε)よりも小さくなるまで
供給し(ブロック210、211、212)、 前記増加レート(αi)がゼロよりも小さい場合には水
晶共振器動的アームに、振幅の低減された電流を(ブロ
ック206,207)、そのつどの目下の増加レート
(αi)が所定の閾値(ε)よりも小さくなるまで供給
し、 h)前記増加レート(αi)の反復的検出シーケンスか
ら、水晶共振器回路の立上がり振動特性を検出すること
を特徴とする方法。 - 【請求項2】 動的平衡状態の検出に対してシューティ
ング手法が適用される、請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 動的平衡状態の検出に対して調和バラン
ス手法が用いられる、請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 モデル化すべき回路(SCH)の等価回
路として負の抵抗モデルが適用される、請求項1又は2
記載の方法。 - 【請求項5】 増加レート(αi)のシーケンスから、
時間ステップ(Δti)のシーケンスが検出され、該時
間ステップのシーケンスの和から水晶共振器回路の立上
がり期間が得られる、請求項1〜4いずれか1項記載の
方法。 - 【請求項6】 水晶共振器回路の立上がり期間が以下の
式、 【数1】 から得られ、 前記riは直列アームの共振キャパシタンスにおける低
下電圧(U C)の予測値を表し、 前記UC(T)は、直列アームの共振器キャパシタンスに
おける低下電圧の最後に求められた値を表し、 前記UC(nT)は、1つの周期だけが求められた場合の分
析の最終値を表す、請求項5記載の方法。
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