JPH09329032A - ターボチャージャ付きエンジン - Google Patents

ターボチャージャ付きエンジン

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JPH09329032A
JPH09329032A JP8152143A JP15214396A JPH09329032A JP H09329032 A JPH09329032 A JP H09329032A JP 8152143 A JP8152143 A JP 8152143A JP 15214396 A JP15214396 A JP 15214396A JP H09329032 A JPH09329032 A JP H09329032A
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intake
exhaust
turbine
exhaust turbine
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    • F02B37/12Control of the pumps
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
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    • F02B37/22Control of the pumps by varying cross-section of exhaust passages or air passages, e.g. by throttling turbine inlets or outlets or by varying effective number of guide conduits
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ターボチャージャ付きエンジンに
関し、エンジンの運転状態に応じて吸気の過給効率と排
気エネルギの回生効率との関係を高効率状態に保つこと
ができるようにする。 【解決手段】 エンジン1の排気系3に配設された排気
タービン21と、吸気系4に配設され排気タービン21
により駆動される吸気コンプレッサ22と、排気タービ
ン21への排気速度を制御する排気絞り手段5と、吸気
コンプレッサ22で圧縮される吸気を制御する吸気絞り
手段6と、排気タービン21の回転力により発電を行な
う発電機8と、排気タービン21の回転効率及び吸気コ
ンプレッサ22の過給効率がともに高効率となるように
エンジン1の運転状態に応じて排気絞り手段5及び吸気
絞り手段6の絞り度合いを制御する制御手段8と、をそ
なえるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両に
用いて好適の、ターボチャージャ付きエンジンに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関(エンジン)の出力
を向上させる技術として、吸気を圧縮して吸気効率を高
めるような過給装置が種々開発、実用化されている。こ
のような過給装置には、エンジンから排出された排気ガ
スの排気圧を利用するようなターボチャージャや、エン
ジンの駆動力を直接利用するようなスーパチャージャ等
が広く知られている。
【0003】このような過給機のうち、ターボチャージ
ャをそなえたエンジンでは、ターボチャージャの回転軸
と同軸上に高速発電機を設け、排気エネルギにより吸気
圧を高めるとともに、余剰となった排気エネルギで発電
を行なうことで排気エネルギを回収するようなターボコ
ンパウンドエンジンが開発、実用化されている。このよ
うなターボコンパウンドエンジンでは、図6に示すよう
に、エンジン1の排気通路3上に排気タービン21が設
けられ、吸気通路4上には吸気コンプレッサ22が設け
られている。これらの排気タービン21及び吸気コンプ
レッサ22は、タービンシャフト23により接続されて
おり、このタービンシャフト23には、高速発電機8が
接続されている。また、この高速発電機8は、負荷制御
装置81により負荷が設定されるようになっており、こ
の負荷制御装置81により、排気エネルギを電気エネル
ギとして回収したり、発電機8をモータとして駆動した
りするようになっている。
【0004】また、図6に示すように、排気タービン2
1のハウジング3Aに可変ノズル51を設け、この可変
ノズル51の開度をアクチュエータ52を用いて制御す
ることにより、排気タービン21に送給される排気ガス
の流速を変更して、最適なタービン特性を得るようにし
た技術も提案されている。一方、このようなターボコン
パウンドエンジンにおいては、排気タービン21の効率
が最良となるように、排気タービン21の回転数制御が
行なわれる。なお、排気タービン21の回転数は、高速
発電機8の負荷により制御される。また、上述の可変ノ
ズル51の開度制御を行なうことで、吸気コンプレッサ
22で圧縮される吸気の圧力を調整することができる。
また、アクチュエータ52の動作はコントローラ7から
の制御信号に基づいて制御される。
【0005】また、図7及び図8はいずれも、このよう
なターボチャージャ2の特性を説明するための図であ
る。ここで、図7は排気タービン21のタービン速度比
u/c o とタービン効率を示す図であって、uはタービ
ン周速(≒回転数)、co は排気ガスの理論速度であ
る。なお、排気ガスの理論速度co は、排気ガス温度と
排気ガス圧力との関数である。また、図8は吸気コンプ
レッサ22の作動特性を示す図であり、等効率線の内側
ほど効率が高いことを示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術では、排気タービンの効率を高い状態に
することができるが、吸気コンプレッサは作動領域が広
いため必ずしも吸気コンプレッサが最良の効率になると
は限らない。また、排気タービン側の諸条件でターボチ
ャージャの回転数が決定されるため、やはり、吸気コン
プレッサを高効率で作動させることが困難であるという
課題がある。
【0007】ところで、実開昭64−29227号公報
には、排気タービン及び吸気コンプレッサの上流側に可
変ノズルを設けた技術が開示されているが、この技術
は、余剰となった排気エネルギを電気エネルギとして回
収するようなものではなく、エンジン全体のエネルギ効
率が良くないという課題がある。本発明は、このような
課題に鑑み創案されたもので、エンジンの運転状態に応
じて吸気の過給効率と排気エネルギの回生効率との関係
を高効率状態に保つことができるようにした、ターボチ
ャージャ付きエンジンを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明のターボチャージャ付きエンジンは、エンジン
の排気系に配設された排気タービンと、該エンジンの吸
気系に配設され該排気タービンの回転力により駆動され
る吸気コンプレッサと、該排気タービンより上流側の排
気系に配設され該排気タービンに供給される排気速度を
制御する排気絞り手段と、該吸気コンプレッサより上流
側の吸気系に配設され該吸気コンプレッサにより圧縮さ
れる吸気を制御する吸気絞り手段と、該吸気コンプレッ
サに接続され該排気タービンの回転力により発電を行な
う発電機と、該排気タービンの回転効率及び該吸気コン
プレッサの過給効率がともに高効率となるように該エン
ジンの運転状態に応じて該排気絞り手段及び該吸気絞り
手段の絞り度合いを制御する制御手段と、をそなえてい
ることを特徴としている。
【0009】また、請求項2記載の本発明のターボチャ
ージャ付きエンジンは、上記請求項1記載の構成に加え
て、該制御手段により、該エンジンの運転状態が加速状
態であると判定された場合は、該排気絞り手段が絞った
状態に制御され、且つ該吸気絞り手段が開いた状態に制
御されることを特徴としている。また、請求項3記載の
本発明のターボチャージャ付きエンジンは、上記請求項
1又は2記載の構成に加えて、該制御手段により、該エ
ンジンの運転状態が減速状態であると判定された場合
は、該排気絞り手段及び上記吸気絞り手段がともに絞ら
れた状態に制御されることを特徴としている。
【0010】また、請求項4記載の本発明のターボチャ
ージャ付きエンジンは、上記請求項1〜3のいずれかに
記載の構成に加えて、上記制御手段により、該排気ター
ビンの回転力の方が該吸気コンプレッサの必要駆動力よ
りも上回ると判定されると、該排気タービンの余剰動力
により該発電機を駆動するように構成されていることを
特徴としている。
【0011】また、請求項5記載の本発明のターボチャ
ージャ付きエンジンは、エンジンの排気系に配設された
排気タービンと、該エンジンの吸気系に配設され該排気
タービンの回転力により駆動される吸気コンプレッサ
と、該吸気コンプレッサより上流側の吸気系に配設され
該吸気コンプレッサにより圧縮される吸気を制御する吸
気絞り手段と、該吸気コンプレッサに接続され該排気タ
ービンの回転力により発電を行なう発電機と、エンジン
が高速運転且つ高負荷運転のとき該吸気絞り手段の絞り
度合いを最も絞り側にするとともに、該発電機を駆動す
る制御手段とをそなえていることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の一実
施形態としてのターボチャージャ付きエンジンについて
説明すると、図1において、1はエンジン、2はエンジ
ン1に設けられたターボチャージャ、3は排気系(又は
排気通路)、4は吸気系(又は吸気通路)をそれぞれ示
している。
【0013】ターボチャージャ2は、主に、エンジン1
の排気通路3に介装されて排気ガスの排気エネルギを受
けて回転する排気タービン21と、このエンジン1の吸
気通路4に介装され排気タービン21の回転力により回
転して吸入空気(吸気)を圧縮する吸気コンプレッサ2
2とから構成されている。また、排気通路3上にはター
ビンハウジング3Aが設けられ、排気タービン21はこ
のタービンハウジング3A内に設けられている。また、
これと同様に、吸気通路4にはコンプレッサハウジング
4Aが設けられており、吸気コンプレッサ22はこのコ
ンプレッサハウジング4A内に設けられている。
【0014】また、排気タービン21と吸気コンプレッ
サ22とはタービンシャフト23により接続されてお
り、吸気コンプレッサ22は、排気タービン21の回転
数に応じた回転数で回転するようになっている。ところ
で、上述したタービンハウジング3Aには、排気タービ
ン21に衝突する排気ガスの速度を調整するための排気
絞り手段5が設けられている。この排気絞り手段5は、
主に、タービンハウジング3Aに取り付けられた可変ノ
ズル51と、この可変ノズル51の開度を調整するアク
チュエータ52とからなっており、このアクチュエータ
52は、後述する制御手段としてのコントローラ(EC
U)7からの作動制御信号に基づいて制御されるように
なっている。
【0015】そして、この可変ノズル51の開度を絞る
ことで、排気タービン21に衝突する排気ガスの流速を
速めることができ、また、可変ノズル51の開度を開放
することで、排気ガスの流速を遅くすることができるの
である。なお、このような排気タービン21の可変ノズ
ル51をVG(Variable Geometry :可変ガイドベー
ン)ともいう。
【0016】ここで、可変ノズル51の開度調整を行な
うための構造について簡単に説明すると、例えば図2に
示すように、タービンブレード21aよりも上流側(排
気入口側)には、ノズル本体51aが複数配設されてお
り、各ノズル本体51aは軸部材53に固定されてい
る。また、軸部材53は、タービンハウジング3Aに回
動自在に支持されるとともに、図2に示すような係合部
材54を介してアクチュエータリング55に係合してい
る。なお、アクチュエータリング55は、タービンハウ
ジング3Aに対してタービンシャフト23を中心に回動
可能に支持された円板状の部材である。また、ノズル本
体51aと軸部材53と係合部材54とは相対的な変位
がないように一体に固定して取り付けられている。
【0017】一方、係合部材54には溝部54aが形成
されており、この溝部54aをガイドとしてアクチュエ
ータリング55に突設されたピン部材55aが摺動する
ようになっている。したがって、アクチュエータ52を
作動させてアクチュエータリング55を回動させると、
ピン部材55aが溝部54a内を移動することで係合部
材54の傾きが変化して、ノズル本体51aの向きが変
更されるようになっているのである。そして、例えばエ
ンジン1の高速運転時には、図3(a)に示すように、
可変ノズル51を開放することで排気ガスのエネルギを
有効に利用するようになっている。また、エンジン1の
低速運転時には、図3(b)に示すように、可変ノズル
51を絞った状態とすることで排気タービン21に向か
う排気ガスの流速を速め、少ない排気エネルギでも排気
タービン21を高回転させるようになっている。
【0018】ところで、上述のコンプレッサハウジング
4Aには、吸気コンプレッサ22で圧縮される吸気の圧
力(ブースト圧)を制御するための吸気絞り手段6が設
けられている。この吸気絞り手段6は、排気タービン2
1の可変ノズル51と同様に、コンプレッサハウジング
4Aに取り付けられた可変ノズル61として構成されて
おり、この可変ノズル61の開度をやはりエンジンの運
転状態に応じて調整することができるようになってい
る。
【0019】そして、吸気コンプレッサ22用のアクチ
ュエータ65を作動させて、この可変ノズル61の開度
を絞ることで、吸気コンプレッサ22を小流量特性のコ
ンプレッサとして作動させてブースト圧を低下させるこ
とができるようになっている。また、可変ノズル61の
開度を開放することで、吸気コンプレッサ22を大流量
特性のコンプレッサとして作動させることができ、ブー
スト圧を増加させてエンジン出力を増大することができ
るようになっている。なお、このような吸気絞り手段6
をVIGV(Variable Inlet Guide Vane :可変インレ
ットガイドベーン)ともいう。
【0020】また、図1に示すように、エンジン1に
は、ターボチャージャ2と連動して作動する発電機8が
設けられている。この発電機8は、図1に示すように、
ターボチャージャ2のタービンシャフト23に接続され
ており、通常は、排気タービン21からの回転駆動力に
より発電を行なうものである。また、発電機8には、こ
の発電機8の負荷を制御するための負荷制御装置81が
設けられており、この負荷制御装置81は、コントロー
ラ7からの制御信号に基づいて発電機8の負荷を設定す
るようになっている。
【0021】例えば、吸気側のブースト圧が高まり過ぎ
ると、負荷制御装置81により発電機8の負荷が大きく
設定され、これにより排気エネルギが電気エネルギとし
て回収される割合が増加する。また、排気エネルギが低
い運転領域であって大きい過給圧が必要な場合には、こ
の発電機8をモータとして駆動させることで、吸気を効
率よく過給できるようになっている。
【0022】さて、上述した排気タービン21及び吸気
コンプレッサ22の可変ノズル51,61の開度や、発
電機8の負荷は、コントローラ(ECU)7からの制御
信号に基づいて制御されるようになっており、このコン
トローラ7には、エンジン運転状態を判定するための各
種のパラメータが入力されるようになっている。すなわ
ち、このコントローラ7には、アクセル開度情報,エン
ジン1の回転数情報,排気タービン21の回転数情報,
吸気コンプレッサ22の圧力情報,各可変ノズル51,
61の開度情報,発電機8の負荷情報及び車速情報等が
入力されるようになっており、これらの情報から、各可
変ノズル51,61の開度や発電機8の負荷をフィード
バック制御するようになっている。
【0023】また、コントローラ7には、排気タービン
21の回転数や各可変ノズル51,61の開度や、発電
機8の負荷を設定するための制御マップがそれぞれ設け
られている。ここで、各制御マップは、いずれも特性の
異なる複数のマップからなっており、上記の各種入力情
報に基づいて判定されるエンジン1の運転状態に応じ
て、制御に用いられるマップが切り替えられるようにな
っている。例えば、エンジン1の定常運転時には、排気
タービン21,各可変ノズル51,61及び発電機8
は、それぞれ定常運転時用の制御マップにより制御され
る。また、エンジン1の加速運転時には、それぞれ加速
運転時用の制御マップが用いられ、エンジン1の減速運
転時には、それぞれ減速運転時用の制御マップが用いら
る。
【0024】以下、コントローラ7による可変ノズル5
1,61の開度及び発電機8の負荷の制御内容について
具体的に説明する。まず、アクセル開度情報とエンジン
回転数情報とに基づいて、エンジン1の運転状態が定常
状態であると判定された場合は、排気タービン21が排
気ガスのエネルギを最も効率良く回収するように排気タ
ービン2の回転数及び排気タービン21,吸気コンプレ
ッサ22の可変ノズル51,61の開度制御を行なう。
なお、排気タービン2の回転数は、発電機8の負荷設定
により制御される。
【0025】この場合は、予めコントローラ7設定され
た制御マップのうち、エンジン1の定常運転時用のマッ
プにより、排気タービン21による排気エネルギの回収
(回生)効率が最良効率となるように制御が行なわれ
る。このように、エンジン1の運転状態が定常状態の場
合は、主に排気タービン21の可変ノズル51の開度を
制御することで、排気タービン21の効率が最大となる
ように制御を行なうようになっているのである。
【0026】また、エンジン1が加速運転状態であると
判定されると、エンジン1の加速状態に応じて吸気コン
プレッサ22の可変ノズル61を開放して、吸気コンプ
レッサ22を大流量特性とする。これにより、エンジン
1に供給される空気量を増大させて、エンジン出力を増
大させるのである。一方、エンジン1が減速運転状態で
あると判定されると、エンジン1の減速状態に応じて吸
気コンプレッサ22の可変ノズル61を絞って、吸気コ
ンプレッサ22を小流量特性とする。これにより、発電
機8による回収エネルギを増大させるのである。
【0027】このように、エンジン1の運転状態が非定
常状態(加速運転状態又は減速運転状態)の場合は、主
に吸気コンプレッサ22の可変ノズル61の開度を制御
することで、吸気コンプレッサ22の効率が最大となる
ように制御を行なうようになっているのである。そし
て、上述したようにエンジン1の運転状態に応じて、排
気タービン21の回転数,各可変ノズル51,61の開
度及び発電機8の負荷を制御することにより、エンジン
1の運転領域全般に亘って、ターボチャージャ2を最適
なエネルギ効率で作動させることができるようになり、
エンジン出力や燃費が向上するのである。また、排気ガ
スを低減することができ、さらには、加速,減速時の過
渡応答性も向上するのである。
【0028】本発明の一実施形態としてのターボチャー
ジャ付きエンジンは、上述のように構成されているの
で、例えば、図4に示すようなフローチャートにしたが
って、その作動が制御される。すなわち、ステップS1
でエンジン回転数NEと燃料流量(具体的には燃料噴射
量)情報としてのアクセル開度情報Qとを検出してコン
トローラ7に取り込み、ステップS2では、これらの情
報に基づいてエンジン1が定常運転か否かを判定する。
ここで、定常運転か否かの判定は、主にエンジン回転数
NEの変化率や燃料流量Qの変化率に基づいて判定され
る。
【0029】そして、エンジン1が定常運転であると判
定すると、ステップS3に進んで、エンジン回転数NE
及び燃料流量Qの情報に基づいて排気タービン21の可
変ノズル51の開度αVGを設定する。この可変ノズル開
度αVGは、コントローラ7に記憶された複数のマップの
うち、定常運転時用の排気タービン可変ノズル開度設定
マップを用いて設定される。この定常運転時用の可変ノ
ズル開度設定マップでは、図示するように、エンジン回
転数NEが高い場合や、燃料流量Qが少ない場合には、
排気エネルギをフルに利用すべく、比較的可変ノズル開
度αVGが開放するように設定され、また、エンジン回転
数NEが低い場合や、燃料流量Qが多い場合には、可変
ノズル開度αVGを絞って、少ない排気エネルギでも排気
タービン21を高速で回転させる。
【0030】次に、ステップS4において、目標タービ
ン回転数NT′が設定される。この目標タービン回転数
NT′は、例えば図4に示すような定常運転時用の目標
タービン回転数設定マップを用いて設定される。この目
標タービン回転数設定マップでは、エンジン回転数NE
又は燃料流量Qが大きい場合は、目標タービン回転数N
T′が大きく設定され、エンジン回転数NE及び燃料流
量Qがともに小さい場合には目標タービン回転数NT′
が小さく設定される。
【0031】この後、ステップS5に進んで、実際のタ
ービン回転数(実タービン回転数)NTと目標タービン
回転数NT′とが一致しているか否かを判定する。そし
て、実タービン回転数NTと目標タービン回転数NT′
とが一致していない場合は、例えば図4に示す発電機負
荷設定マップから発電機の負荷Lを設定して、実タービ
ン回転数NTを目標タービン回転数NT′に一致させ
る。
【0032】この場合、実タービン回転数NTの方が目
標タービン回転数NT′よりも低ければ、発電機をモー
タとして作動させて排気タービン21を高速回転させ
る。また、実タービン回転数NTの方が目標タービン回
転数NT′よりも高ければ、発電機を作動させて発電を
行なうことで、排気タービン21に負荷を与えて排気タ
ービン21の回転数を低下させるのである。
【0033】そして、実タービン回転数NTと目標ター
ビン回転数NT′とが一致すると、次に、ステップS6
に進み、吸気コンプレッサ22の可変ノズル61の開度
αVI GVを設定し、リターンする。ここで、吸気コンプレ
ッサ22の可変ノズル開度αVIGVは、例えば図4に示す
ような定常運転時用の吸気コンプレッサ可変ノズル開度
設定マップを用いて設定される。この可変ノズル開度設
定マップでは、エンジン回転数NE及び燃料流量Qの情
報に基づいて吸気コンプレッサ22の可変ノズル開度α
VIGVを設定する。すなわち、エンジン回転数NE及び燃
料流量Qがともに大きい場合や、エンジン回転数NE及
び燃料流量Qがともに小さい場合には、吸気コンプレッ
サ22の可変ノズル開度αVIGVを絞って吸気コンプレッ
サ22を小流量特性に設定する。また、エンジン回転数
NEや燃料流量Qが増加するにしたがって、可変ノズル
開度αVIGVを開放し吸気コンプレッサ22を大流量特性
に設定するのである。
【0034】一方、ステップS2において、エンジン1
の運転状態が定常運転ではないと判定された場合は、次
にステップS7に進み、加速中か減速中かが判定され
る。そして、エンジン1の運転状態が減速中であればス
テップS8以下に進み、加速中であればステップS17
以下に進む。まず、エンジン1が減速中であると判定さ
れた場合について説明すると、この場合は、ステップS
7からステップS8に進んで、吸気コンプレッサ22の
可変ノズル61の開度変化量ΔαVIGVを設定する。この
ステップS8では、コントローラ7に記憶されたマップ
のうち、減速運転時用の吸気コンプレッサ用ノズル開度
変化量設定マップを用いて上記の可変ノズル61の開度
変化量ΔαVIGVを設定する。
【0035】ここで、図示するように、このマップで
は、エンジン回転数変化量ΔNEに基づいて開度変化量
ΔαVIGVを設定するようになっており、エンジン回転数
変化量ΔNEが所定値よりも小さい領域では、エンジン
回転数変化量ΔNEの増加に比例して開度変化量Δα
VIGVを絞り側に設定し、エンジン回転数変化量ΔNEが
所定値よりも大きくなると、開度変化量ΔαVIGVを最大
値(最も絞った状態)に固定する。
【0036】次に、ステップS9に進んで、現在の吸気
コンプレッサ22のノズル開度αVI GVと、ステップS8
で設定された開度変化量ΔαVIGVとの和が、吸気コンプ
レッサ22の可変ノズル61の最大開度 (αVIGV)maxよ
り大きいか否かを以下の不等式により判定する。なお、
ここでは、可変ノズル61の開度が最大開度になってい
る状態とは、可変ノズル61を最大に絞った状態であ
る。
【0037】αVIGV+ΔαVIGV> (αVIGV)max そして、上記の可変ノズル61の開度αVIGVと開度変化
量ΔαVIGVとの和が可変ノズル開度最大値 (αVIGV)max
よりも大きい場合、即ち、ノズル開度を最も絞った状態
よりも絞るような設定となっている場合は、ステップS
10に進んで、可変ノズル61の開度αVIGVを改めて最
大値 (αVIGV)maxに設定する。
【0038】また、ステップS9で、可変ノズル61の
開度αVIGVと開度変化量ΔαVIGVとの和が可変ノズル開
度最大値 (αVIGV)max以下であると判定された場合は、
吸気コンプレッサ22の可変ノズル61の開度を〔α
VIGV+ΔαVIGV〕に設定して、ステップS11に進む。
次に、ステップS11では、排気タービン21の回転数
変化量設定値(即ち、実タービン回転数NTに対する増
減量の設定値)ΔNT′が設定される。この回転数変化
量設定値ΔNT′は、例えば図4に示す排気タービン回
転数変化量設定マップにより、エンジン回転数変化量Δ
NEに基づいて設定されるものであり、エンジン回転数
変化量ΔNEが大きくなるほど回転数変化量設定値ΔN
T′は小さく設定される。
【0039】また、このステップS11では、排気ター
ビン回転数変化量ΔNT′が設定されると、この変化量
ΔNT′に基づいて発電機の負荷増減量ΔLも同時に設
定される。この発電機の負荷増減量ΔLは、排気タービ
ン回転数変化量ΔNT′が大きくなるほど大きく設定さ
れる。すなわち、排気タービン回転数変化量ΔNT′が
大きくなると、発電機の負荷増減量ΔLを大きく設定し
て排気エネルギを効率良く吸収するのである。
【0040】そして、ステップS11からステップS1
2に進んで、現在の実タービン回転数NTと、回転数変
化量設定値ΔNT′との和が、排気タービン21の回転
数最小値 (NT)minよりも小さいか否かを以下の不等式
により判定する。 NT+ΔNT′< (NT)min ここで、実タービン回転数NTと回転数変化量設定値Δ
NT′との和が、排気タービン21の回転数最小値 (N
T)minより小さい場合は、ステップS13に進んで、発
電機8の負荷増減量ΔLをNT+ΔNT′= (NT)min
となるように設定して、ステップS14に進む。また、
実タービン回転数NTと回転数変化量設定値ΔNT′と
の和が、排気タービン21の回転数最小値 (NT)minよ
りも大きい場合は、そのままステップS14に進む。
【0041】そして、ステップS14では、排気タービ
ン21の可変ノズル開度変化量Δα VGを、例えば図4に
示すような減速運転時用の排気タービン可変ノズル開度
変化量設定マップを用いて設定する。この開度変化量設
定マップは、図示するように、エンジン回転数変化量Δ
NEに基づいて開度変化量ΔαVGを設定するようになっ
ており、エンジン回転数変化量ΔNEが所定値よりも小
さい領域では、エンジン回転数変化量ΔNEに比例して
開度変化量ΔαVGを絞り側に設定し、エンジン回転数変
化量ΔNEが所定値よりも大きくなると、開度変化量Δ
αVGを最大値に固定するような特性を有している。すな
わち、この排気タービンノズル開度変化量設定マップ
は、上述のステップS8で用いられる吸気コンプレッサ
用ノズル開度変化量設定マップと同様の特性に設定され
たものである。
【0042】次に、ステップS15に進んで、現在の排
気タービン21のノズル開度αVGと、上記のステップS
14で設定されたノズル開度変化量ΔαVGとの和が、排
気タービン21のノズル最大開度 (αVG)maxよりも大き
いか否かを以下の不等式により判定する。 αVG+ΔαVG> (αVG)max そして、ステップS15で、排気タービン21のノズル
開度αVGとノズル開度変化量ΔαVGとの和が、排気ター
ビン21のノズル最大開度 (αVG)max以下であると判定
されると、排気タービン21のノズル開度が〔αVG+Δ
αVG〕に設定されて、リターンする。
【0043】また、現在の排気タービン21のノズル開
度αVGとノズル開度変化量ΔαVGとの和が、排気タービ
ン21のノズル最大開度 (αVG)maxよりも大きい場合
は、ステップS16に進んで、現在の排気タービン21
のノズル開度αVGをノズル最大開度 (αVG)maxに設定し
て、その後リターンするのである。一方、ステップS7
において、エンジン1が加速中であると判定された場合
について説明する。この場合は、ステップS7からステ
ップS17に進んで、以下のような制御を行なう。
【0044】まず、ステップS17において、吸気コン
プレッサ22の可変ノズル61の開度変化量ΔαVIGV
設定する。このステップS17では、コントローラ7に
記憶されたマップのうち、加速運転時用の吸気コンプレ
ッサ用ノズル開度変化量設定マップを用いて上記の可変
ノズル61の開度変化量ΔαVIGVを設定する。ここで、
図示するように、このマップは減速時のノズル開度変化
量設定マップとは反対の特性に設定されており、エンジ
ン回転数変化量ΔNEが増加するとノズル開度変化量Δ
αVIGVが開放側に設定されるようになっている。
【0045】すなわち、このマップは、エンジン回転数
変化量ΔNEに基づいて開度変化量ΔαVIGVを設定する
ようになっており、エンジン回転数変化量ΔNEが所定
値よりも小さい領域では、エンジン回転数変化量ΔNE
の増加に比例して開度変化量ΔαVIGVを開放側に設定
し、エンジン回転数変化量ΔNEが所定値よりも大きく
なると、開度変化量ΔαVIGVを開放側の最大値に固定す
る。
【0046】そして、ステップS17で、吸気コンプレ
ッサ22のノズル開度変化量ΔαVI GVが設定されると、
次にステップS18に進んで、現在の吸気コンプレッサ
22のノズル開度αVIGVと、ステップS17で設定され
たノズル開度変化量ΔαVIGVとの和が、可変ノズル61
の最小開度 (αVIGV)minより小さいか否かを以下の不等
式により判定する。なお、ここでは、可変ノズル61の
開度が最小開度になっている状態とは、可変ノズル61
を最大に開放した状態である。
【0047】αVIGV+ΔαVIGV< (αVIGV)min そして、上記の可変のノズル開度αVIGVと可変ノズル6
1の開度変化量ΔαVI GVとの和が可変ノズル開度最小値
VIGV)minよりも小さい場合、即ち、ノズル開度を最
も開放した状態よりも開放するような設定となっている
場合は、ステップS19に進んで、可変ノズルの開度α
VIGVを改めて最小値 (αVIGV)minに設定し、可変ノズル
61の開度を最大に開放する。
【0048】また、ステップS18で、可変ノズル61
の開度αVIGVと可変ノズル61の開度変化量ΔαVIGV
の和が可変ノズル開度最小値 (αVIGV)min以上であると
判定された場合は、吸気コンプレッサ22の可変ノズル
61の開度を〔αVIGV+Δα VIGV〕に設定して、ステッ
プS20に進む。次に、ステップS20では、排気ター
ビン21の回転数変化量設定値(即ち、実タービン回転
数NTに対する増減量の設定値)ΔNT′が設定され
る。この回転数変化量設定値ΔNT′は、上述のステッ
プS9で説明した、減速時の排気タービン回転数変化量
設定マップとは異なる特性を有するマップにより設定さ
れる。
【0049】すなわち、この排気タービン回転数変化量
ΔNT′は、エンジン回転数変化量ΔNEに基づいて、
エンジン回転数変化量ΔNEが大きくなるほど回転数変
化量設定値ΔNT′は大きく設定されるのである。ま
た、このステップS20では、排気タービン回転数変化
量ΔNT′が設定されると、この変化量ΔNT′に基づ
いて発電機の負荷増減量ΔLも同時に設定される。この
発電機の負荷増減量ΔLは、排気タービン回転数変化量
ΔNT′が大きくなるほど小さく設定され、排気タービ
ン回転数変化量ΔNT′が小さい領域では発電を行な
い、排気エネルギを効率良く吸収し、排気タービン回転
数変化量ΔNT′が大きい領域では、発電機の負荷増減
量ΔLを負の値に設定して発電機をモータとして作動さ
せるのである。
【0050】そして、ステップS21に進んで、現在の
実タービン回転数NTと、回転数変化量設定値ΔNT′
との和が、排気タービン21の回転数最大値 (NT)max
よりも大きいか否かを以下の不等式により判定する。 NT+ΔNT′> (NT)max ここで、実タービン回転数NTと回転数変化量設定値Δ
NT′との和が、排気タービン21の回転数最大値 (N
T)maxよりも大きい場合は、ステップS22に進んで、
発電機の負荷増減量ΔLをNT+ΔNT′= (NT)max
となるように設定して(ΔL=max)、ステップS2
3に進む。また、ステップS21において、実タービン
回転数NTと回転数変化量設定値ΔNT′との和が、排
気タービン21の回転数最大値(NT)maxより小さい場
合は、負荷増減量ΔLをステップS20で設定した値に
保持して、ステップS23に進む。
【0051】そして、ステップS23では、排気タービ
ン21の可変ノズル開度変化量Δα VGを、例えば図4に
示すような加速運転時用の排気タービン可変ノズル開度
変化量設定マップを用いて設定する。この開度変化量設
定マップは、ここでは、ステップS14で用いたマップ
と同様の特性を有しており、エンジン回転数変化量ΔN
Eが所定値よりも小さい領域では、エンジン回転数変化
量ΔNEに比例して開度変化量ΔαVGを絞り側に設定
し、エンジン回転数変化量ΔNEが所定値よりも大きく
なると、開度変化量Δα VGを最大値に固定するような特
性を有している。
【0052】次に、ステップS24に進んで、現在の排
気タービン21のノズル開度αVGと、上記のステップS
23で設定されたノズル開度変化量ΔαVGとの和が、排
気タービン21のノズル最大開度 (αVG)maxよりも大き
いか否かを以下の不等式により判定する。 αVG+ΔαVG> (αVG)max そして、ステップS24で、排気タービン21のノズル
開度αVGとノズル開度変化量ΔαVGとの和が、排気ター
ビン21のノズル最大開度 (αVG)max以下であると判定
されると、排気タービン21のノズル開度が〔αVG+Δ
αVG〕に設定されて、リターンする。
【0053】また、現在の排気タービン21のノズル開
度αVGとノズル開度変化量ΔαVGとの和が、排気タービ
ン21のノズル最大開度 (αVG)maxよりも大きい場合
は、ステップS25に進んで、現在の排気タービン21
のノズル開度αVGをノズル最大開度 (αVG)maxに設定し
て、その後リターンするのである。なお、このステップ
S24及びステップS25は、上述のステップS15及
びステップS16と同様のものである。
【0054】本発明のターボチャージャ付きエンジン
は、上述のように、エンジン1の運転状態に応じて排気
タービン21のノズル開度αVG,吸気コンプレッサ22
のノズル開度αVIGV及び発電機の負荷Lが制御されるの
で、例えば、図5に示すように51つの吸気コンプレッ
サ22を、小流量特性(図5中、破線で示す特性)から
大流量特性(図5中、実線で示す特性)を有する可変容
量のコンプレッサとすることができる。
【0055】すなわち、エンジンの運転状態が加速状態
であると判定された場合は、排気タービン21のノズル
開度αVGが絞った状態に制御され、且つ吸気コンプレッ
サ22のノズル開度αVIGVが開いた状態に制御されるの
で、加速時のように急激にエンジン負荷が増大するよう
な運転領域であっても、少ない排気エネルギでタイムラ
グの少ない(即ち、立ち上がりの早い)過給効果を得る
ことができる。
【0056】また、エンジンの運転状態が減速状態であ
ると判定された場合は、排気タービン21のノズル開度
αVG及び吸気コンプレッサ22のノズル開度αVIGVがと
もに絞った状態に制御されるので、減速時のように急激
にエンジンの負荷が低下するような運転領域であって
も、排気エネルギの無駄の少ない過給状態に素早く移行
することができ、例えば従来のターボチャージャに付設
された排気逃がし弁(ウエストゲートバルブ)等が不要
となる。したがって、コストや重量を低減することがで
きる。
【0057】さらに、従来では排気逃がし弁等により排
気エネルギを放出していたような運転領域であっても、
排気エネルギが電気エネルギとして回収されるので、エ
ンジン全体のエネルギ効率を高めることができるのであ
る。また、エンジンの高速高負荷運転領域では、排気エ
ネルギが大きく、ブースト圧が高くなりすぎてしまうの
で、このような領域において発電機により排気エネルギ
を回生する技術が一般的には知られているが、本発明に
よれば、吸気コンプレッサ22のノズル開度αVIGVを絞
ることで、吸気コンプレッサ22を小流量化、小型化し
たことと同等の効果を得ることができ、排気エネルギの
回生率を向上させることができる。これにより、やはり
エンジン全体のエネルギ効率を高めることができるとい
う利点がある。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明のターボチャージャ付きエンジンによれば、排気タ
ービンと吸気コンプレッサとが常に高効率で仕事を行な
う状態となり、エンジンの運転状態に応じて吸気の過給
効率と排気エネルギの回生効率との関係を高効率状態に
保つことができ、エンジンのエネルギ効率を高めること
ができるという効果がある。
【0059】また、請求項2記載の本発明のターボチャ
ージャ付きエンジンによれば、エンジン加速時のように
急激にエンジン負荷が増大するような運転領域であって
も、少ない排気エネルギでもタイムラグの少なく、立ち
上がりの早い過給効果を得ることができるという効果が
ある。また、請求項3記載の本発明のターボチャージャ
付きエンジンによれば、エンジン減速時のように急激に
エンジンの負荷が低下するような運転領域であっても、
排気エネルギの無駄の少ない過給状態に素早く移行する
ことができるという効果がある。また、例えば従来のタ
ーボチャージャに付設された排気逃がし弁(ウエストゲ
ートバルブ)等が不要となり、コストや重量を低減する
ことができるという効果がある。
【0060】また、請求項4記載の本発明のターボチャ
ージャ付きエンジンによれば、従来では排気逃がし弁等
により排気エネルギを放出していたような運転領域であ
っても、排気エネルギが電気エネルギとして回収される
ので、エンジン全体のエネルギ効率を高めることができ
るという効果がある。また、請求項5記載の本発明のタ
ーボチャージャ付きエンジンによれば、排気エネルギの
回生率を向上させることができ、これにより、エンジン
全体のエネルギ効率を高めることができるという効果が
ある。すなわち、エンジンの高速高負荷運転領域では、
排気エネルギが大きく、ブースト圧が高く成りすぎてし
まうので、このような領域において発電機により排気エ
ネルギを回生する技術が一般的には知られているが、本
発明によれば、吸気コンプレッサのノズル開度を絞るこ
とで、吸気コンプレッサを小流量化、小型化したことと
同等の効果を得ることができ、排気エネルギの回生率を
向上させることができるのである。したがって、エンジ
ン全体のエネルギ効率を高めることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのターボチャージャ
付きエンジンにおける全体構成を示す模式図である。
【図2】本発明の一実施形態としてのターボチャージャ
付きエンジンにおける排気タービンの可変ノズルの構成
を示す模式図である。
【図3】本発明の一実施形態としてのターボチャージャ
付きエンジンにおける排気タービンの可変ノズルの動作
を示す模式図である。
【図4】本発明の一実施形態としてのターボチャージャ
付きエンジンにおける動作を説明するためのフローチャ
ートである。
【図5】本発明の一実施形態としてのターボチャージャ
付きエンジンにおける作動特性を説明するための図であ
る。
【図6】従来のターボチャージャ付きエンジンの全体構
成を示す模式図である。
【図7】従来のターボチャージャ付きエンジンの作動特
性を説明する図である。
【図8】従来のターボチャージャ付きエンジンの作動特
性を説明する図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 ターボチャージャ 3 排気系(又は排気通路) 3A タービンハウジング 4 吸気系(又は吸気通路) 4A コンプレッサハウジング 5 排気絞り手段 6 吸気絞り手段 7 制御手段としてのコントローラ(ECU) 8 発電機 21 排気タービン 21a タービンブレード 22 吸気コンプレッサ 23 タービンシャフト 51,61 可変ノズル 51a ノズル本体 52 排気タービン用アクチュエータ 53 軸部材 54 係合部材 54a 溝部 55 アクチュエータリング 55a ピン部材 65 吸気コンプレッサ用アクチュエータ 81 負荷制御装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02B 37/12 302 F02B 37/12 302G 37/00 301F

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの排気系に配設された排気ター
    ビンと、 該エンジンの吸気系に配設され該排気タービンの回転力
    により駆動される吸気コンプレッサと、 該排気タービンより上流側の排気系に配設され該排気タ
    ービンに供給される排気速度を制御する排気絞り手段
    と、 該吸気コンプレッサより上流側の吸気系に配設され該吸
    気コンプレッサにより圧縮される吸気を制御する吸気絞
    り手段と、 該吸気コンプレッサに接続され該排気タービンの回転力
    により発電を行なう発電機と、 該排気タービンの回転効率及び該吸気コンプレッサの過
    給効率がともに高効率となるように該エンジンの運転状
    態に応じて該排気絞り手段及び該吸気絞り手段の絞り度
    合いを制御する制御手段と、をそなえていることを特徴
    とする、ターボチャージャ付きエンジン。
  2. 【請求項2】 該制御手段により、該エンジンの運転状
    態が加速状態であると判定された場合は、該排気絞り手
    段が絞った状態に制御され、且つ該吸気絞り手段が開い
    た状態に制御されることを特徴とする、請求項1記載の
    ターボチャージャ付きエンジン。
  3. 【請求項3】 該制御手段により、該エンジンの運転状
    態が減速状態であると判定された場合は、該排気絞り手
    段及び上記吸気絞り手段がともに絞られた状態に制御さ
    れることを特徴とする、請求項1又は2記載のターボチ
    ャージャ付きエンジン。
  4. 【請求項4】 上記制御手段により、該排気タービンの
    回転力の方が該吸気コンプレッサの必要駆動力よりも上
    回ると判定されると、該排気タービンの余剰動力により
    該発電機を駆動するように構成されていることを特徴と
    する、請求項1〜3のいずれかに記載のターボチャージ
    ャ付きエンジン。
  5. 【請求項5】 エンジンの排気系に配設された排気ター
    ビンと、 該エンジンの吸気系に配設され該排気タービンの回転力
    により駆動される吸気コンプレッサと、 該吸気コンプレッサより上流側の吸気系に配設され該吸
    気コンプレッサにより圧縮される吸気を制御する吸気絞
    り手段と、 該吸気コンプレッサに接続され該排気タービンの回転力
    により発電を行なう発電機と、 エンジンが高速運転且つ高負荷運転のとき該吸気絞り手
    段の絞り度合いを最も絞り側にするとともに、該発電機
    を駆動する制御手段とをそなえていることを特徴とす
    る、ターボチャージャ付きエンジン。
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