JPH09327347A - 傾斜懸垂椅子 - Google Patents

傾斜懸垂椅子

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JPH09327347A
JPH09327347A JP14718296A JP14718296A JPH09327347A JP H09327347 A JPH09327347 A JP H09327347A JP 14718296 A JP14718296 A JP 14718296A JP 14718296 A JP14718296 A JP 14718296A JP H09327347 A JPH09327347 A JP H09327347A
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pillow
shaft
fixed
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 日常生活で圧迫している背筋や腰等を伸ばた
り、引っ張るアフターケアーを、楽な姿勢や状態で、日
常生活の流れの一端に取り入れて行う。 【解決手段】 背部2と両側部3とに、背もたれ5と座
板6およびステップ8を傾斜状とし、移行時直前に突出
させる両脇下支持具11を背部に設け、脇を支持し、上
体から下肢へ下がった傾斜状移行と椅子への復帰を可能
とし、定位置維持装置13を付設した枕12を設け、ス
テップ8を使用者の身長に合せて伸縮自在とし、その下
端に足掛け9を設け、傾斜状移行と椅子への復帰とに合
わせて足掛けをステップに突出、収納自在とし、椅子の
下部の前後にキャスター17、18を設け、側部の一方
にレバー19を設け、レバーによりキャスターを下面か
ら突出、下面に引っ込み自在とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、背もたれと座板お
よびステップが適度の勾配を持って直線状に、背もたれ
からステップにかけて下がった傾斜状とし、体を脇下支
持具で支えるようにした傾斜懸垂椅子に関するものであ
る。
【0002】詳しくは、椅子の背もたれと座板およびス
テップを滑り台のように傾斜変形させ、体が滑り落ちな
いように脇で支える脇下支持具を傾斜変形直前に突出さ
せ、脇から下の体重により背筋や腰等を伸ばしたり、引
っ張ったりする健康器具に関する。
【0003】また、ステップを身長に合せて伸縮自在と
し、ステップの下端に足掛けを設けることにより、脇下
に脇下支持具が食い込み、不快感を感じたりした時等
に、スイッチを押すことにより、身長に合せた位置にス
テップが突出するようにする。そして、使用者が足掛け
に足を掛けて一時的に脇の下の圧迫感を解消し、圧迫感
の少ない場所に脇下支持具を置き換えることのできる傾
斜懸垂椅子に関するものである。
【0004】
【従来の技術】従来より、リクライニングシートのよう
に、背もたれの傾きを変えられるようにし、体を安楽に
支えるような椅子は良く知られている。
【0005】また、背筋や腰等を伸ばしたり、引っ張っ
たりする代表的なものに、整形外科病院等での牽引治療
や各家庭のぶらさがり健康器があった。
【0006】しかし、背もたれ、座板およびステップを
滑り台のように傾斜変形させ、それらの傾斜変形直前に
体の滑り落ちを防止する脇下支持具を突出させるような
傾斜懸垂椅子は未だ存在しなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来、人間が直立して
歩くこと自体は、骨格構造上完全に進化克服されている
とはいえないとされている。しかしながら、日常生活の
中で、我々人間は重量物を持ち上げたり、運搬したりし
ているのが現状である。
【0008】このため、日常生活の中で、人間は常に背
筋や腰等を圧迫しつづけているが、背筋や腰等を伸ばし
たり、引っ張ったりすることは殆どされていなかった。
【0009】また、整形外科病院等での牽引治療は、椎
間板ヘルニア(ぎっくり腰)等になった患者が主に受け
るもので、一般の健常者がたやすく利用できない問題点
があり、この牽引治療は、入院や通院したりする煩わし
さがあるという欠点があった。
【0010】また、各家庭のぶらさがり健康器では、中
年以降の一般人にとって、ぶらさがっている手が体重に
耐えられず、そのために長続きせず、そのまま放置され
たり、物置の片隅に収納されたりしているという問題点
があった。
【0011】さらに、ぶらさがり健康器では、この健康
器の置いてある場所に行くか、或いは適当な場所に収納
場所から取出し、使用し得るよう準備してぶらさがるた
め、背筋や腰等を伸ばしたり、引っ張ったりするのに、
特別に時間を必要とする問題点があった。また、このぶ
らさがりには、日常行っている動作を一時中断して行う
ため、日常生活の流れが途切れ、ぶらさがり健康器を使
うことが忘れられたり、面倒がられたりし、ぶらさがり
健康器は使用されないことが多いという欠点があった。
【0012】そして、背筋や腰等を伸ばしたり、引っ張
ったりするアフターケアーがないまま、重量物を持ち上
げたり、運搬したりして日常生活を送っている間に、急
性の腰痛、或いは慢性の腰痛を引き起こす原因ともなっ
ている現状である。
【0013】本発明は、日常生活で圧迫しつづけている
背筋や腰等を伸ばしたり、引っ張ったりするアフターケ
アーを、楽な姿勢や状態で、かつ日常生活の流れの一端
に取り入れて行うことのできる傾斜懸垂椅子を提供する
ことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明は、椅子の固定状の背部と両側部とに、背も
たれと座板およびステップを傾斜状とし、この傾斜状移
行時直前に突出させる脇下支持具を背部に設ける。
【0015】この脇下支持具により脇を支持し、上体か
ら下肢にかけて下がった傾斜状移行と椅子への復帰を可
能とした。
【0016】また、椅子の背部に定位置維持装置を付設
した枕を設備した。
【0017】さらに、ステップを身長に合せて伸縮自在
とし、ステップの下端に足掛けを設け、背もたれと座板
およびステップの傾斜状移行と椅子への復帰とに合わせ
てこの足掛けをステップより突出させたり、ステップに
収納させる。
【0018】また、椅子の両側部における下部の前後に
キャスターを設け、側部の一方にレバーを設け、このレ
バーの引き上げと引き倒しにより、各キャスターを椅子
の下面から突出させたり、椅子の下面に引っ込ませる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の傾斜懸垂椅子に
おける実施形態の一例を示した添付図面に基づいて詳細
に説明する。
【0020】図1は本発明の傾斜懸垂椅子の椅子として
の使用状態を示し、図2は同傾斜懸垂椅子の傾斜状移行
時の使用状態を示し、図3は背もたれの傾斜機構とパイ
プ軸の回動機構を示したものである。
【0021】図4〜図6は脇下支持具の作動機構を示す
もので、図7〜図12は枕定位置作動機構を示すもの
で、図13、図14は枕作動モーターにより枕を定位置
に調整する機構を示したものである。
【0022】図15、図16は座板のスライド機構を示
したもので、図17は背もたれの傾斜と共に、座板とス
テップが連動して傾斜面を構成する機構を示したもので
ある。
【0023】図18〜図20はステップの作動機構を示
したもので、図21はキャスターの作動機構を示したも
のである。
【0024】傾斜懸垂椅子1は、軽量化を図るために矩
形の鋼、アルミニウム等の金属管を枠状に組合せ、溶接
等で固定した背部2と上端に手摺31を付設した両側部
3,3を設け、背部2の両側下部に両側部3,3を溶接
等で固定する。そして、これら背部2の外面と両側部
3,3の内外面等に軽量金属又は木材等の板材4を張り
付け、その上にビニール、レザー等を貼り付けてもよ
い。。
【0025】背もたれ5と座板6を同様に矩形の鋼、ア
ルミニウム等の金属管を枠状に組合せて設け、この背も
たれ5の上方部の両側部内方に軸受板7,7を後方に突
出して固定する。そして、この軸受板7,7を背部2の
両側上方に貫通して回動自在に軸支したパイプ軸21に
挿嵌して固定する。このとき後述の脇下支持具11の摺
動軸113がパイプ軸21内を回転して摺動するとき、
脇下支持具11の心棒111が背部2および背もたれ5
を容易に通過するために、当該場所に切欠2a,2a、
3a,3aを設ける。
【0026】これら背もたれ5と座板6の上面には、図
17のようにベニヤ板等54,64を取付け、表面に合
成樹脂製等のクッションシート55,65を貼り付け、
さらに上からビニールまたはレザー55a,65a等を
貼り付けたものである。
【0027】また、図3の背もたれ5下端の軸孔50,
50と座板6後端とを回動自在に軸51で、一方、座板
6前端に図19に示すステップ8の基端の軸孔80を回
動自在に軸61で、図17に示すように軸支する。
【0028】油圧シリンダー10は図2に示すように、
基部のクレビス101を背部2の下端部中央にピン10
2で回動自在に軸支したものである。このシリンダー1
0のピストンロッド103先端に図3等に示すように、
先端が二股に分かれた押上げ具56を溶接等で取付け、
この押上げ具56の二股に分かれた先端に管部材56
1,561をT字状に溶接で固定する。
【0029】これら二股に分かれた管部材561,56
1の内部にそれぞれ軸562を挿嵌し、これらの軸56
2,562にT字状に溶接で固定した管部材563,5
63を設ける。
【0030】そして、押上げ棒565をT字状に溶接し
た管部材564を設け、この管部材564を二股先端の
管部材561,561間に介在し、管部材561,56
1の両側より管部材563,563の軸562,562
を挿嵌し、回動自在とする。
【0031】さらに、背もたれ5の枠体における横方向
の中間部材57と同下部部材58との間の両側部に設備
したシャフト59,59に前記管部材563,563を
摺動自在に挿嵌する。
【0032】そして、前記シリンダー10のピストンロ
ッド103が伸長したときには、この押上げ具56の二
股先端の管部材561,561が上昇する。すると、こ
れら管部材561,561両側より軸562,562を
挿嵌した管部材563,563がシャフト59,59に
沿って上昇し、同時に管部材561,561間に軸56
2,562で軸支された管部材564に固定した押上げ
棒565を上昇させる。
【0033】これら管部材563,563がシャフト5
9,59に沿って上昇することにより、管部材563,
563が背もたれ5における、中央部の横部材57に当
接して背もたれ5を押し上げる。
【0034】すると、背もたれ5の下部は、背もたれ5
の上方部の両側部に固定した軸受板7,7に挿嵌して軸
支したパイプ軸21を中心として図5に示すように、背
部2の前方へせり出す。このことにより、前記背もたれ
5下端と座板6後端と、また座板6前端とステップ8の
基端とは、それぞれ回動自在に軸51,軸61で軸支さ
れているから、背もたれ5の下部が前記背部2の前方へ
のせり出しと共にせり出す。
【0035】このとき、図17に示すように、背もたれ
5下部の左右に下方に突出部521を形成した連結板5
2を溶接等で固定し、上部ステップ81の基部の両側に
裏面に突出した突出部812を有する連結板811をビ
ス止め等で固定して設ける。そして、これら連結板5
2,811の突出部521,812先端の取付け孔5
3,813に、長さを中央部のターンバックル状物60
1で調節自在とした調節杆602を回動自在に取付け
る。そして、調節杆602を調節することにより、座板
6の前後端を軸支した軸51,61と調節杆602を取
付けた連結板52,811の先端部の取付け孔53,8
13とが略平行四辺形を構成するようにする。
【0036】こうすることにより、背もたれ5、座板6
とステップ8とのこのせり出し時と椅子への復帰時の作
動を容易にする。
【0037】図15に示すように、座板6の両側枠体の
中央部下面に滑り取付け具63でコの字状滑り62を回
動自在に取付ける。そして、両側部3,3の中間の座板
取付部33上面に滑り面を外向きして設けた一対のレー
ル32を設備し、これらレール32にコの字状滑り62
を挿嵌する。そして、背もたれ5の前記せり出しと共
に、座板6を一対のレール32により座板取付部33上
に案内し、座板6のせり出しが安定して行われるように
したものである。
【0038】このとき、一方のレール32の前方部に設
けたリミットスイッチ34にせり出したコの字状滑り6
2が当接し、油圧ポンプを停止して油圧シリンダー10
のピストンロッドが伸長する方向へのオイルの供給を停
止する。
【0039】また、一方のレール32の後方部に設けた
リミットスイッチ35に椅子に復帰した座板6のコの字
状滑り62が当接し、油圧ポンプを停止して油圧シリン
ダー10のピストンロッドが収縮する方向へのオイルの
供給を停止する。
【0040】また、座板6の先端部には合成樹脂製等の
丸パイプの一部を切り欠いたカバー66を設け、ステッ
プ8のせり出し時にこの部分でズボン等の噛み込みを防
止するものである。
【0041】また、管部材561,561間に軸支され
た管部材564にT字状に固定した押上げ棒565は、
その先端部の長さを調節杆566によりターンバックル
状に調節自在とし、その先端を図3等に示すように、す
り割り部567とする。そして、このすり割り部567
にパイプ軸21の中央部にキー212等で固定したカム
板211の先端部を挿嵌し、図7等に示すように、ビス
568等により回動自在に固定する。
【0042】こうすることにより、シリンダー10のピ
ストンロッド103が伸長し、背もたれ5、座板6とス
テップ8のせり出しと同時に、押上げ棒565の先端に
よりカム板211の先端を押上げる。そして、パイプ軸
21を図1(後述の脇支持具11が背部2と平行になっ
た状態)から図2(同脇支持具11が背部2から突出し
た状態)へ反時計回りに90°以上回転させる。
【0043】左右の脇下支持具11は、図1と図2に示
す心棒111の先端部周囲にクッション部材112を装
着し、脇の下を支えるのに適した太さとしたものであ
る。そして、各心棒111の基部を前記パイプ軸21の
両側端より挿嵌する摺動軸113に連結する。
【0044】これらの連結に当たって、各心棒111の
基端に取付けた螺孔部114に摺動軸113の側端に直
角に突設した螺棒115を螺合することにより連結す
る。そして、各心棒111の螺孔部114に螺合した螺
棒115が挿嵌する長孔116をパイプ軸21の両側端
より穿設し、各心棒111をパイプ軸21内に摺動自在
としたものである。
【0045】また、各摺動軸113の螺棒115を突設
した他側端部に螺棒115と同様の突起117を螺棒1
15と反対側に突設し、これら突起117が挿嵌する各
長孔118をパイプ軸21に穿設し、各長孔118から
突起117の先端を突出させる。
【0046】こうして、前記パイプ軸21の反時計回り
の回転により、パイプ軸21の各長孔118に突起11
7を挿嵌した各摺動軸113を反時計回りに同様に回転
させる。すなわち、図1に示す脇下支持具11の位置か
ら、図2に示す脇下支持具11の位置にまで移動するも
のである。
【0047】これらパイプ軸21から突出した各突起1
17と当接し、各摺動軸113をパイプ軸21の両側端
方向に押す、パイプ軸21を挿嵌する摺動環213,2
13を設け、各摺動環213の対峙する外面に突起軸2
14,214を突設する。
【0048】また、図4に示すように、背部2を構成す
る枠体の両側22,22内面に側板221,221をビ
ス止め等で固定し、これら両側22,22と側板22
1,221の上部を貫通して前記パイプ軸21を回動自
在に挿通する。
【0049】さらに、この軸21下方の側板221,2
21における内面上下方向に、それぞれシャフト23,
23を取付具231,231で固定し、各シャフト23
に前記摺動環213と同様の摺動環232を設ける。そ
して、摺動環213と同様に各摺動環232の対峙する
外面に突起軸233,233を突設する。
【0050】これら各摺動環213と各摺動環232の
外面の突起軸214,214、233,233のそれぞ
れにくの字状連結板24,24を回動自在に挿嵌する。
【0051】そして、摺動環232,232下方のシャ
フト23,23に摺動環232,232と同様の摺動環
234,234を設ける。また、各摺動環234の対峙
する外面に設けた突起軸235,235と背もたれ5の
背面上部に設けた取付部60,60間に図5に示すよう
に、前記同様に連結板25,25を設ける。
【0052】次に、くの字状連結板24,24の中間
に、摺動環213,213が中央方向に移動するように
引張コイルバネ241を設ける。この引張コイルバネ2
41で左右のくの字状連結板24,24を相互に引っ張
り、これら連結板24,24の一端に突起軸214,2
14で回動自在に挿嵌した摺動環213,213を、常
にパイプ軸21の中央部に寄せる。そして、摺動環21
3,213による、パイプ軸21に穿設した各長孔11
8から先端を突出させた突起117の押圧を開放し、パ
イプ軸21の両側端に穿設した長孔116内に、摺動軸
113の側端に突設した螺棒115を摺動自在とする。
【0053】背もたれ5の背面上部の取付部60,60
と連結板25,25で連結した摺動環234,234
と、くの字状連結板24,24の中間部とを各シャフト
23上端に設備した滑車236,236を介してワイヤ
ー237,237で連結する(図4、図5)。
【0054】背もたれ5が背部2に沿った椅子の位置か
らパイプ軸21を中心として軸受板7,7で背部2より
下端部が前方にせり出し、傾斜状になると、背もたれ5
の背面上部の取付部60,60と連結した連結板25,
25により摺動環234,234が引き上げられて上昇
する。すると、摺動環234,234と滑車236,2
36を介してくの字状連結板24,24間に吊設された
ワイヤー237,237は弛む。そして、ワイヤー23
7,237で引っ張られたくの字状連結板24,24の
一端は摺動環213,213と共に引張コイルバネ24
1の弾力によりパイプ軸21の中央部に移動する。そし
て、これら連結板24,24の他端に連結された摺動環
232,232は上昇する。
【0055】このことにより、前記各摺動軸113をパ
イプ軸21の両側端方向に押す状態が解除される。する
と、各摺動軸113に螺棒115で挿嵌された脇下支持
具11は、パイプ軸21の両側端より螺棒115を螺合
した各心棒111が挿嵌する長孔116内を移動自在と
なる。これら各脇下支持具11がパイプ軸21の長孔1
16内を移動自在となることにより、図2に示す位置に
まで回転移動した各脇下支持具11の幅方向の位置を手
動により使用者の胸幅に合せて調節自在とする。そし
て、各脇下支持具11を手で操作し、使用者の左右の脇
下に差込むものである。
【0056】逆に、脇の下に体を支持する各脇下支持具
11は、椅子への復帰作動、すなわち後述の油圧シリン
ダー10の切換えボタン202を押すと、先ず、後述の
ステップ作動モーター16を作動させ下部ステップ82
を収納させる。その後、油圧シリンダー10がピストン
ロッド103を縮小させる方向に作動し、押上げ具56
の二股先端の管部材561,561が下降する。する
と、これら管部材561,561両側より軸562,5
62を挿嵌した管部材563,563がシャフト59,
59に沿って下降し、同時に管部材561,561間に
軸562,562で軸支された管部材564にT字状に
固定した押上げ棒565を下降させる。
【0057】これら管部材563,563がシャフト5
9,59に沿って下降することにより、管部材563,
563の背もたれ5における、中央部の横部材57への
当接が解除され、背もたれ5は背部2方向に後退する。
【0058】すると、背もたれ5の下部は、背もたれ5
の上方部の両側部に取付けた軸受板7,7に挿嵌して軸
支したパイプ軸21を中心として図5と逆に、背部2の
方へ引き戻される。このことにより、前記背もたれ5下
端と座板6後端と、また座板6前端とステップ8の基端
とは、それぞれ回動自在に軸51,軸61で軸支されて
いるから、背もたれ5が背部2の前面への引き戻される
のと共に椅子に復帰する。
【0059】押上げ棒565の下降により、カム板21
1を介してパイプ軸21が時計回りに回転を始め、この
パイプ軸21の回転と共に、各突起117をパイプ軸2
1の長孔118に挿嵌した脇下保持具11の摺動軸11
3を同方向に回転させる。
【0060】また、背もたれ5が背部2の前面への引き
戻されることにより、背もたれ5の背面上部に設けた取
付部60,60と突起軸235,235との間を連結板
25,25で連結した摺動環234,234は下降を始
める。すると、これら突起軸235と滑車236を介し
てワイヤー237で連結したくの字連結板24,24
は、引張コイルバネ241の弾力に抗して左右方向に引
張られ、パイプ軸21に挿嵌した摺動環213,213
を左右方向に移動させる。
【0061】これら摺動環213,213により、各摺
動軸113に突設した突起117を押し、パイプ軸21
の各長孔118内を左右方向に移動させ、左右の脇下支
持具11を図1に示す両横位置へと押出す。
【0062】さらに、油圧シリンダー10のピストンロ
ッド103が収縮を続け、各摺動軸113は90°以上
時計回りに回転し、左右の脇下支持具11を図1に示す
背部2と平行状の位置に復帰させるものである。
【0063】枕12は図7に示すように、枕定位置維持
装置13を介して背部2上端26に設備したもので、図
9に示すように、枕12の背面には固定金具121,1
21を付設する。そして、この金具121,121に取
付け螺棒122,122の一端を固定する。
【0064】また、両端に各取付け螺棒122が螺合す
る取付部123,123を固定し、中央部に長さを調節
自在としたターンバックル状部124を付設した連結杆
125を設ける。
【0065】この連結杆125のターンバックル状部1
24に、図8に示すように、同様のターンバックル状部
124を設けて長さを調節自在とした連結杆126の一
端をT字状に固定する。そして、連結杆126の他端に
設けた取付部127を背部2の上端26に固定した取付
部128に軸で回動自在に取付ける。
【0066】一方、各取付け螺棒122の他端に図9の
ように取付部129を固定し、各取付部129に先端が
二股に分岐した枕定位置作動杆131の先端の二股部を
回動自在に軸で取付ける。そして、枕定位置作動杆13
1の中間より下方の合岐部132を背部2の上端26内
面に固定した軸受261,261に軸支する。
【0067】また、枕定位置維持装置13として、図
7、図8に示すように、枕定位置作動杆131の基端部
133を長さを調節自在としたレバー134,134で
連結する。そして、これらレバー134,134の先端
に図10に示すような管状部材135の外周面に突設し
た突起軸136,136を挿嵌して連結する。
【0068】この管状部材135の内部に挿嵌する棒状
部材141を中央に突設した基部142の両側に軸14
4,144をその先端部外側に突出して設備した傾動板
143,143からなる傾動部材14を設ける。そし
て、この傾動部材14の傾動板143,143の先端部
外側に突出した軸144,144を前記軸受261,2
61に回動自在に軸支し、割ピン146,146で抜出
不能とする。
【0069】また、傾動部材14の基部にこの傾動部材
14を軸144、144の回りに傾動させる突起プレー
ト145を突設する。
【0070】さらに、図13、図14に示すように、背
部2の前面板27内面に枕作動モーター15を設け、こ
のモーター15の駆動軸151に挿嵌したピニオン15
2からモーター15の回転を、減速装置153を介して
軸孔に螺孔を穿設した駆動歯車154に伝える。そし
て、この駆動歯車154の軸孔の螺孔に挿嵌する螺杆1
55を設け、この螺杆155を進退自在に挿入するパイ
プ156を設ける。
【0071】この螺杆155の一端と前記傾動部材14
の基部142に突設した突起プレート145とを連結杆
157で連結し、枕作動モーター15を作動させること
により、傾動部材14を軸144、144の回りに傾動
させる。
【0072】図7と図10、図11に示すように、前記
パイプ軸21の中央部のカム板211の両側に枕作動レ
バー215、215を設ける。この枕作動レバー21
5、215の先端部と傾動部材14の棒状部材141に
挿嵌する管状部材135の外周面に突設した突起軸13
6,136とを連結杆216,216で連結する。
【0073】背もたれ5が背部2に沿った椅子の位置か
ら背もたれ5の下端部が前方にせり出した傾斜状とし
(傾斜設定時)、枕作動モーター15を作動させること
により、前記螺杆155が連結杆157を介して突起プ
レート145を下方に引っ張る。すると、傾動部材14
が軸144,144の回りに時計回りに傾動する。
【0074】前記のようにパイプ軸21はカム板211
により時計回りに90°以上回動し、枕作動レバー21
5、215を回転させる。このことにより、連結杆21
6、216で連結された管状部材135を傾動した傾動
部材14の棒状部材141上を摺動し(図7の点線位
置)、管状部材135と連結したレバー134により枕
定位置作動杆131の基端133を後方に押すことにな
る。そして、枕定位置作動杆131は中間部132を中
心として、枕定位置作動杆131の二股に別れた先端部
を前方に押し出し、取付け螺棒122、122により枕
12の高さを調節し、使う人の頭の高さに合せて調整自
在としたものである。
【0075】また、傾斜設定時以外には、即ち椅子の状
態に戻した場合には、パイプ軸21の前記時計回りの9
0°以上の回転がなくなる。だから、管状部材135は
図7の実線位置に復帰し、枕12は枕作動モーター15
を作動して調整した位置に関係なく、例えば、図7に示
すように、枕12の表面が背部2の前面板27の表面と
一致する位置(定位置)に戻る。そして、同一人が次に
使う場合は、再調整する必要がなく、枕12は枕作動モ
ーター15を作動して調整した位置となる。
【0076】座板6前端に軸61で軸支したステップ8
は、図18〜図20に示すように、上部ステップ81と
下部ステップ82とからなるものである。そして、上部
ステップ81は図20のように、両側に矩形状枠体81
4を配し、枠体814の上端を逆L字状部材815で、
その下端部下面を逆三角形に配した山形部材816で固
定したものである。
【0077】この上部ステップ81の両側における矩形
状枠体814,814の下面にそれぞれ内面方向にL字
状心棒受け817,817を固定し、この各心棒受け8
17に数箇所にころ84を軸支した心棒85を固定す
る。
【0078】また、図19、図20に示すように、上部
ステップ81の上端における逆L字状部材815に、両
側における矩形状枠体814,814と平行に複数のパ
イプ818を簀の子状に固定する。
【0079】そして、上部ステップ81から伸縮するよ
うに下部ステップ82の両側に前記心棒85,85を嵌
入するコの字状レール86,86を設け、これらレール
86,86先端を下部ステップ82の先端部材821に
固定する。
【0080】また、下部ステップ82の先端部材821
内面に前記上部ステップ81の上端に固定した複数のパ
イプ818に挿通するパイプ822を固定する。
【0081】下部ステップ82の先端部材821両側内
面にコの字状レール86,86に固定する逆溝型部材8
61,861を設ける。そして、この逆溝型部材86
1,861の相対峙するフランジ862,862に足掛
け9の両側に固定したブラケット91,91を回動自在
にボルト92とナット93で軸支する。
【0082】そして、足掛け9のブラケット91,91
下端部と逆溝型部材861,861のウェブ部863,
863との間に引張コイルバネ864,864を介在す
る。これらコイルバネ864,864は足掛け9を図1
9に示す、ステップ8に収納された折畳み位置(実線)
と足掛けをステップ8より突出させる使用位置(二点鎖
線)で、それぞれ折畳み、使用状態を安定に保持するも
のである。
【0083】ステップ作動モーター16は、図18と図
19に示すように、上部ステップ81の下端部下面に固
定した逆三角形に配した山形部材816の上面中央部に
取付台166を固定して取付けたものである。このモー
ター16の駆動軸161にピニオン162を取付け、モ
ーター16の駆動軸161におけるピニオン162から
減速装置163を介して回動する、軸孔に螺孔を穿設し
た駆動ギヤ164を設ける。そして、この駆動ギヤ16
4の軸孔の螺孔に螺合する螺杆165を設け、この螺杆
165を駆動ギヤ164の軸孔の螺孔に螺合し、螺杆1
65の先端を下部ステップ82の先端部材821中央部
に固定する。
【0084】このステップ作動モーター16は、使用者
が両脇を脇支持具11に掛けたとき、脇下に圧迫感を感
じ、不快に思ったとき等に、スイッチ(図示せず)を押
すことにより、作動するもので、下部ステップ82を使
用者の身長に合せて伸ばす。
【0085】これは、このモーター16が作動すると、
ピニオン162から減速装置163を介して駆動ギヤ1
64を回動させ、駆動ギヤ164の軸孔の螺孔に螺合し
た螺杆165を進退させ、上部ステップ81に下部ステ
ップ82を伸縮させる。
【0086】この下部ステップ82の伸縮は、傾斜移行
時に使用者がスイッチ(図示せず)を押すことにより、
使用者の身長に合せて伸縮度合いを調整し得るようにし
たものである。このために、例えば下部ステップ82の
先端部材821に下端を固定した螺杆165の上端が、
下部ステップ82の最伸長時に当接する上部ステップ8
1の位置に設備するリミットスイッチ166の位置を上
下調節自在に設ける。そして、このリミットスイッチ1
66の位置を使用者の身長に合せて移動させることによ
り、下部ステップ82の最伸長時の位置を使用者の身長
に合せて検出し、モーター16の電源を切り、伸長動作
を終了するまた、螺杆165の上端が、下部ステップ8
2の最収縮時に当接する上部ステップ81の位置にリミ
ットスイッチ167を設け、下部ステップ82の最収縮
時を検出し、モーター16の電源を切り、ステップ8の
収縮動作を終了するさらに、別の方法として、一方のボ
タンを押せば、前記モーター16を下部ステップ82が
伸長する方向に回転させ、他方のボタンを押せば、逆に
収縮する方向に回転させ、手を離せば、そのままの状態
を保持するような逆転スイッチ(図示せず)等により作
動することもできる。こうすることにより、身長の違う
人が交互に使用しても、この逆転スイッチ等一つで下部
ステップ82の伸縮作動が可能となり、便利である。
【0087】前記足掛け9は、図1に示すように、椅子
としての使用時には折り畳まれ、図2に示すように、傾
斜懸垂椅子として使用する場合には背もたれ5、座板6
およびステップ8と略90°の角度をなして突出する。
これは、傾斜懸垂椅子として使用する場合に、足掛け9
を必要とする場合に、図示していないが前記スイッチを
押すことによる下部ステップ82の最伸長時に、下部ス
テップ82に折畳まれた足掛け9の上端を足の踵で下前
方に押すことにより突出する。
【0088】これは、足掛け9のブラケット91,91
を、軸支する各ボルト92を中心としてを回転させて下
部ステップ82より突出させるものである。
【0089】足掛け9の収納は、下部ステップ82を上
部ステップ81内に縮める際に、ブラケット91,91
のボルト92とナット93での軸支部基端が上下ステッ
プ81,82の下面より突出するようにしておく。そし
て、この突出部911,911が上部ステップ81の下
端部下面の逆三角形に配した山形部材816と当接する
ことにより各ボルト92を中心としてブラケット91,
91の先端部が上部ステップ81の上面に折り畳まれ
る。
【0090】また、椅子としての使用時には、前記ボタ
ン202を押すことにより、下部ステップ82が伸長し
ている場合は、先ず、ステップ作動モーター16を作動
させ、下部ステップ82が完全に収納された時点で、油
圧シリンダー10を作動させる。
【0091】図21に示すように、両側部3,3の下端
部前後にそれぞれ可動キャスター17と固定キャスター
18とを設ける。これらキャスター17,18は取付台
171,181を両側部3,3の下端部の枠材36に挿
嵌したパイプ172,182内を昇降自在とする。そし
て、これら取付台171,181の上端と両側部3,3
の中間部の枠材37における前後下面突出部38,38
とをそれぞれくの字状に配した連結杆173,174、
183,184で連結する。
【0092】また、両側部3,3の下端部枠材36と中
間部枠材37間の中央部に設けた縦方向枠材39に中央
部を軸支した連結杆185を設ける。この連結杆185
の両端部と前記連結杆173,174、183,184
のくの字状連結部とを連結杆186,187で連結す
る。
【0093】さらに、これら連結杆186,187の
内、連結杆187を延長し、この連結杆187の延長部
188端と、下端部枠材36の中央部前方で、上方へ突
出した軸受部40間に挿嵌した軸189とを作動杆19
0で連結する。
【0094】双方の軸受部40間に挿嵌した軸189の
両端を両側部3,3より突出させ、これら突出端の一方
にキャスター作動レバー19の基端部191を固定する
ようにし、右利きの人にも左利きの人にも都合が良いよ
うにしたものである。
【0095】そして、このレバー19を引くと、キャス
ター17,18は両側部3,3の下方へ突出し、このレ
バー19を押すと、キャスター17,18は両側部3,
3内に収納される。
【0096】本発明の傾斜懸垂椅子1を使用するに当た
っては、椅子に座ってスイッチ20をオンとすると、下
部ステップ82は収納されているから、油圧シリンダー
10の油圧ポンプ(図示せず)が運転される。次に、切
換弁(図示せず)を「傾斜」位置に切換えるボタン20
1を押す。すると、油圧ポンプよりのオイルが油圧シリ
ンダー10にピストンロッド103が伸長する方向に供
給される。
【0097】そして、油圧シリンダー10のピストンロ
ッド103が伸長し、ピストンロッド103の先端に取
付けた押上げ具56が上昇する。それと共に、押上げ具
56の二股先端の管部材561,561が上昇し、管部
材561,561に軸562,562を挿嵌した管部材
563,563がシャフト59,59に沿って上昇す
る。管部材563,563がシャフト59,59に沿っ
て上昇することにより、背もたれ5の中間部材57が押
し上げられ、背もたれ5の上方部の軸受板7,7に固定
したパイプ軸21を中心として背もたれ5の下部が背部
2の前方にせり出す。
【0098】すると、背もたれ5の下端両側の軸孔5
0,50に後端両側を軸51で軸支した座板6と、座板
6の前端両側と上端両側の軸孔80に軸61で軸支した
ステップ8とは、前記背もたれ5の下部が背部2の前方
へのせり出しと共に、せり出す。
【0099】座板6のせり出しは、座板6の中央部両側
下面に回動自在に滑り取付け具63で取付けたコの字状
滑り62を両側部3,3の中間部の座板取付部33の上
面に設けたレール32に案内され、安定にスライドする
ものである。
【0100】このとき、一方のレール32の前方部に設
けたリミットスイッチ34にコの字状滑り62が当接す
ると、油圧ポンプを停止して油圧シリンダー10のピス
トンロッド103が伸長する方向へのオイルの供給を停
止する。
【0101】また、ステップ8は、座板6のせり出しと
共に、上部ステップ81の連結板811における突出部
812は背もたれ5下部における連結板52の突出部5
21と相互を連結する調節杆602で押出され、背もた
れ5、座板6と同一平面となる。
【0102】また、この傾斜移行時直前に、管部材56
1,561間に介在した管部材564と共に押上げ棒5
65が上昇することにより、パイプ軸21は反時計回り
に90°以上回転し、脇下に突出してくる各脇下支持具
11を使用者の胸幅に合せて掛ける。
【0103】このとき、脇下に圧迫感を感じ、不快なと
きには、スイッチ(図示せず)を押すことにより、ステ
ップ作動モーター16を作動し、使用者の身長に合せて
調整した下部ステップ82を上部ステップ81から伸ば
し、足掛け9を出す。そして、使用者はこの足掛け9に
足を掛け、各脇下支持具11を圧迫感を感じない位置の
脇下に掛け直し、足掛け9を踵等で収納したり、或いは
懸垂動作を中止したりすることができる。
【0104】このステップ作動モーター16を作動する
ことによる下部ステップ82の伸張は、駆動ギヤ164
を回転させ、螺杆165を下部ステップ82の先端部材
821を押出す方向に作動させる。すると、この下部ス
テップ82は両側のコの字状レール86,86を上部ス
テップ81の両側における心棒受け817,817に固
定したころ84を軸支した心棒85,85に案内されて
上部ステップ81より伸長する。
【0105】また、上部ステップ81の上端部材815
に簀の子状に固定した複数のパイプ818内より、下部
ステップ82の先端部材821内面に固定した複数のパ
イプ822が下部ステップ82の上部ステップ81より
の伸長と共に伸長する。
【0106】次に、枕12の高さを調節をする場合に
は、前記背もたれ5、座板6およびステップ8の傾斜状
作動時に、枕作動モーター15により螺杆155をパイ
プ156内に上下移動させることにより行う。すなわ
ち、枕定位置作動杆131の基端部133にレバー13
4を介して連結した管状部材135が傾動部材14の棒
状部材141上を下方向に移動している傾斜状作動時に
行うものである。
【0107】これは、スイッチ(図示せず)を操作して
枕作動モーター15を枕位置が高の位置へ移動させるこ
とにより螺杆155は駆動歯車154により下降する。
そして、螺杆155と連結杆156で連結された傾動部
材14の突起プレート145が軸144,144を中心
に時計回りに移動する。
【0108】これにより、レバー134に連結された枕
定位置作動杆131の基端部133は、軸受261,2
61に軸支された、その中間より下方の合岐部132を
中心として時計回りに回転する。つまり、この枕定位置
作動杆131の先端部の枕12の位置は高くなる。
【0109】逆に、枕12の位置を低くしたいときに
は、スイッチ(図示せず)を操作して枕作動モーター1
5を枕位置が低の位置へ移動させると、螺杆155は駆
動歯車154により上昇する。そして、螺杆155と連
結杆156で連結された傾動部材14の突起プレート1
45が軸144,144を中心に反時計回りに移動す
る。
【0110】これにより、レバー134に連結された枕
定位置作動杆131の基端部133は、軸受261,2
61に軸支した、その中間より下方の合岐部132を中
心として反時計回りに回転する。つまり、この枕定位置
作動杆131の先端部の枕12の位置は低くなる。
【0111】また、椅子への復帰時には、管状部材13
5が連結杆216,216の上昇により傾動部材14の
棒状部材141上を上方向に移動し、管状部材135の
外周面に突設した突起軸136,136と軸144,1
44が一致した位置となる。即ち、枕12の表面は例え
ば図7に示すように、背部2の前面板27の表面と一致
する位置(定位置)に戻り、定位置に復帰する。
【0112】さらに、傾斜状に作動した背もたれ5、座
板6およびステップ8を椅子に復帰させるときには、ス
イッチ20をオンとし、油圧シリンダー10の油圧ポン
プ(図示せず)を運転し、切換弁(図示せず)を「椅
子」位置に切換えるボタン202を押す。すると、先
ず、下部ステップ82が伸びている場合には、リミット
スイッチ166によりそれを検知し、ステップ作動モー
ター16を下部ステップ82の収縮方向に作動する。そ
して、下部ステップ82の収納をリミットスイッチ16
7により検知し、その後に油圧ポンプよりのオイルが油
圧シリンダー10にピストンロッド103が収縮する方
向に供給される。
【0113】すると、油圧シリンダー10のピストンロ
ッド103が収縮し、ピストンロッド103の先端に取
付けた押上げ具56が下降する。それと共に、押上げ具
56の二股先端の管部材561,561を下降させ、こ
れら管部材561,561に軸562,562を挿嵌し
た管部材563,563が、傾斜時に背もたれ5、座板
6等の全荷重を受ける中間部材57と共に下がる。この
全荷重を受ける中間部材57と共に下降する背もたれ5
は、軸受板7,7によりパイプ軸21を中心として時計
回りに背部2前面に添接する位置まで回転し、椅子に復
帰する。
【0114】椅子に復帰した時点で、油圧シリンダー1
0はさらに収縮を続け、ピストンロッド103と押上げ
具56は下降を続けるが、前記管部材563,563が
シャフト59,59に沿って下降することにより、この
押上げ具56の下降を可能にする。
【0115】背もたれ5の背部2前面への回転により、
背もたれ5の下端部両側の軸孔50に後端両側を軸51
で軸支した座板6と、座板6の前端両側と上端両側の軸
孔80に軸61で軸支したステップ8とは、背もたれ5
の下端部が背部2の前面への添接と共に、椅子の位置に
戻る。
【0116】座板6の椅子の位置への復帰は、座板6の
中央部両側下面に回動自在に滑り取付け具63で取付け
たコの字状滑り62を、両側部3,3中間部の座板取付
部33の上面に設けたレール32に案内してスライドさ
せる。そして、背もたれ5と座板6とが椅子としての一
定角度を保つようにする。
【0117】このとき、一方のレール32の後方部に設
けたリミットスイッチ35にコの字状滑り62が当接
し、油圧ポンプを停止して油圧シリンダー10にピスト
ンロッド103が収縮する方向へのオイルの供給を停止
する。
【0118】また、ステップ8は、座板6の椅子への復
帰と共に、ステップ8の突出部821は背もたれ5下部
における連結板52の突出部521と相互を連結する調
節杆602により引き込まれ、背もたれ5、座板6と一
定の角度を保って復帰する。
【0119】このステップ8の椅子への復帰に先立っ
て、ステップ作動モーター16を作動し、駆動ギヤ16
4を回転させ、螺杆165を下部ステップ82の先端部
材821を引き込む方向に作動させる。すると、この下
部ステップ82は両側のコの字状レール86,86を上
部ステップ81の両側における心棒受け817,817
に固定した心棒85,85に案内されて上部ステップ8
1内に収縮する。
【0120】また、上部ステップ81の上端部材815
に簀の子状に固定した複数のパイプ818内に、下部ス
テップ82の先端部材821内面に固定した複数のパイ
プ822が下部ステップ82の上部ステップ81内への
収縮と共に収縮する。
【0121】このとき、下部ステップ82の先端部材8
21に下端を固定した螺杆165の上端が、下部ステッ
プ82の最収縮端時に当接する上部ステップ81にリミ
ットスイッチ167を設ける。そして、このリミットス
イッチ167により、下部ステップ82の最収縮時を検
出し、モーター16の電源を切り、ステップ8の収縮動
作を終了する。
【0122】また、傾斜懸垂椅子1を移動するときに
は、椅子に復帰状態で、両側部3,3の下端部枠材36
の中央部前方寄りの、軸189における左右どちらか一
方の突出端部に基端部191を固定したキャスター作動
レバー19を手前に引いて固定する。
【0123】すると、この作動レバー19が固定された
軸189を反時計回りに回転し、各連結杆187の延長
端188と下端部枠材36の軸受部40に挿嵌した軸1
89間に固定した作動杆190と共に回動する。する
と、連結杆187を後方(左方向)に移動させ、各連結
杆187の後方(左方向)への移動により、縦方向枠材
39に中央部を軸支した連結杆185を反時計回りに回
転させ、くの字状に連結した連結杆183,184を直
線状に伸ばす。
【0124】これと共に、連結杆185の他端に連結し
た連結杆186を前方(右方向)に移動させ、これら連
結杆186の先端にくの字状に連結した連結杆173,
174を直線状に伸ばす。
【0125】そして、両側部3,3の下端部前後に設け
た取付台171,181を両側部3,3の下端部の枠材
36に挿嵌したパイプ172,182内に降下させ、各
可動キャスター17と固定キャスター18とを両側部
3,3の下面より突出させる。
【0126】こうすることにより、椅子状に復帰した傾
斜懸垂椅子1を移動することができる。
【0127】また、移動させた傾斜懸垂椅子1を使う場
合には、手前に引いて固定されたキャスター作動レバー
19の固定を開放し、前方(右方向)に回動させる。
【0128】すると、前記と逆に各可動キャスター17
と固定キャスター18とを両側部3,3の下面より内方
に収納でき、床面に固定できる。
【0129】
【発明の効果】本発明の傾斜懸垂椅子は使用しないとき
は、日常生活での事務机の椅子等の普通の椅子と同様に
使用でき、日常生活の流れの一端に取り入れることがで
きる。
【0130】そして、日常生活の中で、常に圧迫しつづ
けている背筋や腰等を伸ばしたり、引っ張ったりするこ
とが楽な姿勢や状態で行える。
【0131】それ故、日常生活で重量物を持ち上げた
り、運搬したりしても、背筋や腰等のアフターケアーを
行うことが可能になるから、椎間板ヘルニア等の急性の
腰痛、或いは慢性の腰痛を引き起こすことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の傾斜懸垂椅子の椅子として使用時の斜
視図である。
【図2】本発明の傾斜懸垂椅子の傾斜状移行時の側面図
である。
【図3】背もたれの傾斜機構とパイプ軸の回動機構を示
す背もたれ部の正面図である。
【図4】脇下支持具の作動機構を示すもので、背部の要
部正面図である。
【図5】脇下支持具の作動機構を示すもので、背もたれ
部との連動関係を示す図4の要部側面図である。
【図6】脇下支持具の作動機構を示すもので、背もたれ
部が背部と平行になった状態を示す図4の要部平面図で
ある。
【図7】枕定位置作動機構を示すもので、枕部の一部断
面とした要部側面図である。
【図8】枕定位置作動機構を示すもので、枕部の一部断
面とした要部平面図である。
【図9】枕定位置作動機構を示すもので、枕部の一部断
面とした要部正面図である。
【図10】枕定位置作動機構を示すもので、傾動部材の
作動機構を示す一部断面とした要部正面図である。
【図11】枕定位置作動機構を示すもので、(1)はパ
イプ軸とカム板と枕作動レバーとの位置関係を示す要部
平面図で、(2)は枕作動レバーと連結杆の連結状態を
示す一部断面とした要部正面図である。
【図12】枕定位置作動機構を示すもので、傾動部材と
背もたれ部の作動機構を示す一部断面とした要部側面図
である。
【図13】枕作動モーターにより枕を定位置に調整する
機構を示したもので、一部断面とした要部側面図であ
る。
【図14】枕作動モーターにより枕を定位置に調整する
機構を示したもので、一部断面とした要部正面図であ
る。
【図15】座板のスライド機構を示したもので、一部断
面とした要部側面図である。
【図16】座板のスライド機構を示したもので、滑り取
付け具でコの字状滑りの取付け状態とレールの位置関係
を示す一部断面とした要部正面図である。
【図17】背もたれの傾斜と共に、座板とステップが連
動して傾斜面を構成する機構を示した一部断面とした要
部側面図である。
【図18】ステップの作動機構を示したもので、ステッ
プ部の要部平面図である。
【図19】ステップの作動機構を示したもので、ステッ
プ部の要部側面図である。
【図20】ステップの作動機構を示したもので、ステッ
プ作動モーター部を省略した図18のA−A線断面図で
ある。
【図21】キャスターの作動機構を示したもので、側部
の要部側面図である。
【符号の説明】
1 傾斜懸垂椅子 2 背部 3 側部 4 板材 5 背もたれ 6 座板 7 軸受板 8 ステップ 9 足掛け 10 油圧シリンダー 11 脇下支持具 12 枕 13 枕定位置維持装置 14 傾動部材 15 枕作動モーター 16 ステップ作動モーター 17 可動キャスター 18 固定キャスター 19 作動レバー 20 スイッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 椅子の固定状の背部と両側部とに、背も
    たれと座板およびステップを傾斜状とし、この傾斜状移
    行時直前に突出させる脇下支持具を背部に設け、この脇
    下支持具により脇を支持し、上体から下肢にかけて下が
    った傾斜状移行と椅子への復帰を可能としたことを特徴
    とする傾斜懸垂椅子。
  2. 【請求項2】 椅子の背部に定位置維持装置を付設した
    枕を設備したことを特徴とする請求項1記載の傾斜懸垂
    椅子。
  3. 【請求項3】 ステップを身長に合せて伸縮自在とし、
    ステップの下端に足掛けを設け、背もたれと座板および
    ステップの傾斜状移行と椅子への復帰とに合わせてこの
    足掛けをステップより突出させたり、ステップに収納さ
    せることを特徴とする請求項1又は2記載の傾斜懸垂椅
    子。
  4. 【請求項4】 椅子の両側部における下部の前後にキャ
    スターを設け、側部の一方にレバーを設け、このレバー
    の引き上げと引き倒しにより、各キャスターを椅子の下
    面から突出させたり、椅子の下面に引っ込ませることを
    特徴とする請求項1〜3記載の傾斜懸垂椅子。
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