JPH09325640A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH09325640A
JPH09325640A JP14616396A JP14616396A JPH09325640A JP H09325640 A JPH09325640 A JP H09325640A JP 14616396 A JP14616396 A JP 14616396A JP 14616396 A JP14616396 A JP 14616396A JP H09325640 A JPH09325640 A JP H09325640A
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JP
Japan
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heat
endless belt
roll
fixing roll
pressure
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JP14616396A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Kobayashi
康之 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルトニップ方式の定着装置において、長軸
・幅広の構成の場合においても、ベルトニップ内の空気
や水蒸気によるトナー像の乱れを防止すること。 【解決手段】 エンドレスベルトを使用したベルトニッ
プ方式の定着装置において、エンドレスベルト15の内
側に配置されて、加熱定着ロール1の外周面との接触面
にてエンドレスベルト15を加熱定着ロール1に向けて
押圧する圧力補助パッド30を、耐熱性液体40を真空
封入した耐熱弾性袋41と、この耐熱弾性袋41の加熱
定着ロール側を覆う低摩擦シート(低摩擦層33)で形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複写機、プリン
ター、ファクシミリなどの電子写真方式を利用した画像
形成装置において未定着トナー像を加熱定着する定着装
置に係り、特にベルトニップ方式の定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真プロセスを利用した複写
機等においては、像支持体上に形成された未定着トナー
像を定着して永久画像にする必要があり、その定着装置
として種々の方式が採用されているが、その中の一つと
して、特開平5−150679号公報、特開平6−21
4479号公報等に記載されているようなベルトニップ
方式の定着装置が知られている。このベルトニップ方式
の定着装置は、加熱定着ロールに対して像支持体を介し
てエンドレスベルトを圧接して圧力を加えるものであ
る。図3は、上記特開平5−150679号公報に開示
された定着装置を示す。図において、符号1は回転可能
に配置された加熱定着ロールを示す。この加熱定着ロー
ル1は、アルミニウムなどの熱伝導率の高い金属製の円
筒状のコア3の表面に弾性体からなる被覆層4を形成し
たものである。被覆層4は、コア3の表面に直接被覆さ
れたHTV(High Temperature Vu
lcanization)シリコーンゴムからなる下地
層20と、その外側に被覆されたRTV(Room T
emperature Vulcanization)
シリコーンゴムからなるトップコート層21とからな
る。
【0003】コア4の内部には、加熱源としてハロゲン
ランプ5が配置されている。また、加熱定着ロール1の
表面には温度センサ6が配置され、この表面の温度を計
測する。そして、温度センサ6の計測信号により、図示
しない温度コントローラが作動されハロゲンランプ5が
制御されて、加熱定着ロール1の表面が所定の温度に調
節されるようになっている。また、加熱定着ロール1の
表面には、オイル供給装置9によって離型剤であるシリ
コンオイルが供給されており、これによりシート7に未
定着のトナー8の像を定着する際に、トナー8の一部が
加熱定着ロール1にオフセットするのが防止されてい
る。
【0004】さらにこの定着装置においては、圧力ロー
ル25が、圧縮コイルスプリング26によって加熱定着
ロール1に対して押圧されている。また、加熱定着ロー
ル1に向けて圧力補助ロール29が押圧されている。そ
して、圧力ロール25および圧力補助ロール29の周囲
には、ロール22,23,24が配置されており、ロー
ル22,23,24、圧力ロール25、圧力補助ロール
29の周囲にはエンドレスベルト15が巻回されてい
る。
【0005】圧力ロール25および圧力補助ロール29
が加熱定着ロール1に対して圧接させられていることに
よって、エンドレスベルト15は加熱定着ロール1に接
触して、加熱定着ロール1とエンドレスベルト15との
間が、シート7を通過させるためのニップ(ベルトニッ
プ)となる。そして加熱定着ロール1およびエンドレス
ベルト15が、矢印に示すように回転すると共に、シー
ト7が回転する加熱定着ロール1とエンドレスベルト1
5との間に搬送され、このシート7がベルトニップを通
過する際に、ベルトニップに作用する圧力とハロゲンラ
ンプ5によって加熱定着ロール1を通じて与えられる熱
により未定着のトナー8がシート7上に定着するように
なっている。
【0006】このようなベルトニップ方式の構成を採用
することにより、シート7がベルトニップの幅(図示の
例では圧力ロール25と圧力補助ロール29で押さえら
れているベルトの長さ)に対応する時間加熱されるよう
になるので、加熱定着ロール1と圧力ロールのみを圧接
させてエンドレスベルト15を使用しない場合に比べる
と、シート7の搬送速度を大きくしても十分な定着時間
を確保することが可能になるという利点がある。また、
同じ搬送速度であれば、ベルトニップ方式の方が、エン
ドレスベルト15を使用しない方式よりも加熱時間が長
くなり、トナーにより多量の熱を与えることができるた
め、ベルトニップ方式は特に多層のトナーを所望の色に
発色させるカラー複写機の定着に適している。
【0007】また、この定着装置においては、加熱定着
ロール1の表面に弾性体であるシリコーンゴムからなる
被覆層4が形成されており、この被覆層4が圧力ロール
25の圧接力を受けて圧接領域において局所的に歪むよ
うになっている。すなわち、被覆層4の表面速度が局所
的に大きくなるため、圧力ロール25の圧接領域におい
てシートと被覆層4との間にズレが生じる。また、高温
状態のトナー8は被覆層4へ付着しようとする傾向があ
るが、このときのズレによってトナー8と被覆層4との
界面に微小なスリップが生じて、トナー8が被覆層4に
付着するのが防止されていることも考えられる。
【0008】これによって、シート7はトナー8と加熱
定着ロール1との付着力に抗して加熱定着ロール1から
剥離する。溶融されたトナーと加熱定着ロール1との表
面の付着力は、両者の界面化学的な材料物性値にも左右
されるので、シート7が剥離する挙動はトナーの種類や
被覆層4の材質に応じて異なるが、この画像定着装置に
よると、剥離爪などの剥離手段を使用しなくても、シー
ト7を加熱定着ロール1から剥離することができる(以
下、これをセルフストリッピングという)。このため、
腰が弱くて剥離しにくい薄紙や、多量のトナーが付着し
た用紙でも、セルフストリッピングさせることができ
る。
【0009】しかしながら、前述のベルトニップ方式の
画像定着装置には、次のような問題がある。すなわち、
現在主流となっている熱融着式のトナー8を利用した場
合には、シート7を必ず加熱してトナー8をシート7に
融着させなければならないが、この加熱の際には暖まっ
たシート7やトナー8から空気や水蒸気が膨張して蒸発
してくる。このような空気や水蒸気は、シート7がベル
トニップ内で加熱されることにより発生し、シート7が
ベルトニップを通過するまでベルトニップ内、具体的に
はシート7と加熱定着ロール1またはエンドレスベルト
15との間に気泡となって介在し、シート7がベルトニ
ップを通過し終えると同時に外部に排出される。
【0010】したがって、圧力ロール25と圧力補助ロ
ール29のある部分は別として、加熱定着ロール1およ
びエンドレスベルト15の間では、トナー8をシート7
に定着させるための十分な圧力が与えられないことにな
る。さらに、シート7がベルトニップ内にあり、かつト
ナー8がまだすべて定着していない状態では、未定着の
トナー8が、トナー層及びシート内の気泡が動き回るこ
とによって移動してしまうことがあった。加熱定着ロー
ルおよび加圧定着ロールを使用し、エンドレスベルトを
使用しない方式では、圧力が大きいために、このような
不具合は少ないが、ベルトニップ方式では、圧力が小さ
くなっているだけに、気泡によりトナー8の像が乱され
る可能性も大きく、実際に使用した場合にも、気泡が原
因と考えられる画像のニジミやズレなどの乱れが発生し
問題となっていた。
【0011】そこで、このような問題を解決するため
に、ベルトニップ内の圧力、ベルトニップ内部の温度、
環境温度、大気圧を特定の関係に設定することが提案さ
れており、本出願人により特願平7−117402号と
して平成7年5月16日に出願されている。同出願明細
書には、加熱定着ロールの外周面とほぼ整合可能な接触
面を有しており、エンドレスベルトの内側に配置され
て、接触面にてエンドレスベルトを加熱定着ロールに向
けて押圧する圧力補助パッドとを具備しており、前記圧
力補助パッドで前記エンドレスベルトを押圧することに
よる前記ベルトニップ内の圧力Pnと、前記ベルトニッ
プ内部の温度Tnと、環境温度T0と、大気圧P0との間
に、 Pn ≧ P0(Tn/T0−1) の関係が成立するようにした定着装置が提示されてい
る。図2は、この先願に記載の定着装置の構成を示す概
略断面図である。
【0012】図2に示す定着装置においても、図3と同
様の加熱定着ロール1を使用している。一方、圧力ロー
ル25とロール24との間には、圧力補助ロールに代わ
って圧力補助パッド30が配置されている。この圧力補
助パッド30は、ベースプレート31、弾性層32およ
び低摩擦層33とを積層して形成したものである。
【0013】ここで弾性層32が設けられていることに
より、低摩擦層33のエンドレスベルト15と接触する
接触面は、加熱定着ロール1の外周面と整合可能になっ
ている。すなわち、一定以上の荷重によって圧力補助パ
ッド30を加熱定着ロール1に向けて押圧すれば、弾性
層32が変形し、低摩擦層33の接触面が加熱定着ロー
ル1の外周面と整合する。圧力補助パッド30は、ベー
スプレート31側に配置された圧縮コイルスプリング3
4によって加熱定着ロール1に向けて押圧されている。
これによって、加熱定着ロール1とエンドレスベルト1
5との間およびエンドレスベルト15と低摩擦層33と
の間には、隙間ができなくなっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述図
2のベルトニップ方式の定着装置では、次のような問題
がある。すなわち、弾性層32の硬度分布、厚みの分布
による軸方向(紙面の垂直方向)の圧力分布の不均一、
あるいはベースプレート31の押圧具合によるベルトの
走行方向の圧力分布の不均一によって、前述のPn(ベ
ルトニップ内の圧力Pn)にバラツキが生じ、特に長軸・
幅広、たとえば、幅が300mm以上の構成の圧力補助
パッドの場合には、均一な圧力分布を得るのが困難であ
り、気泡が原因と考えられるニジミやズレなどの画像の
乱れが発生しやすく問題となっていた。
【0015】この発明は、前記の課題を考慮してなされ
たものであり、長軸・幅広の構成の圧力補助パッドの場
合においても、いわゆるベルトニップ内の空気や水蒸気
によるトナー像の乱れを防止しながら、トナー像を定着
させることができる定着装置を提供することを目的とす
る。
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明にあっては、加熱定着ロールと、この加熱
定着ロールに接触したまま走行するようになされ、前記
加熱定着ロールとの間にシートが通過させられるベルト
ニップが形成されるようになされたエンドレスベルト
と、このエンドレスベルトの内側に配置されて、このエ
ンドレスベルトを前記加熱定着ロールに向けて押圧する
圧力ロールと、前記加熱定着ロールの外周面とほぼ整合
可能な接触面を有しており、前記エンドレスベルトの内
側に配置されて、前記接触面にて前記エンドレスベルト
を前記加熱定着ロールに向けて押圧する圧力補助パッド
とを具備している定着装置において、前記圧力補助パッ
ドが、耐熱性液体を真空封入した耐熱弾性袋と、この耐
熱弾性袋の前記加熱定着ロール側を覆う低摩擦シートで
形成されていることを特徴としている。この発明にあっ
ては、圧力補助パッドが変形自在であり、この圧力補助
パッドの柔軟に変形する接触面によってエンドレスベル
トを加熱定着ロールに向けて押圧している。したがっ
て、エンドレスベルトを加熱定着ロールに対して隙間な
く均一に押さえ付けることが可能であり、これによって
シートやトナーから空気や水蒸気が膨張し蒸発してくる
のを抑制することができる。このため、ベルトニップ内
での気泡の発生および成長を抑制でき、成長した気泡に
よって未定着のトナーが攪乱されるのを防止することが
できる。
【発明の実施の形態】
A.実施例の構成 以下、図面を参照してこの発明の一実施例について説明
する。図1は、実施例の画像定着装置を示す側面断面図
である。この実施例においても、図2、図3と同様の加
熱定着ロール1を使用している。加熱定着ロール1のコ
ア3は、外径47mm、内径42mm、長さ350mm
のアルミニウム円筒である。コア3の表面には、下地層
20として硬度45°(JIS−A)のHTVシリコー
ンゴムが厚さ2mmで直接被覆され、さらにその上にト
ップコート層21としてRTVシリコーンゴムが厚さ5
0μmでディップコートされている。これにより被覆層
4が形成されており、被覆層4は鏡面状態に近い表面に
仕上げられている。下地層20のゴムの硬度は、Tec
lock社製のスプリングタイプのA型硬度計により、
JIS K6301に準拠して、荷重1,000gfを
付加して計測した結果である。なお、コア3としてはア
ルミニウムでなくても熱伝導率の高い金属製のものを使
用することができ、被覆層4としては耐熱性の高い弾性
体であれば他の材料を使用することができる。
【0019】コア4の内部には、加熱源として出力85
0wのハロゲンランプ5が配置されている。また、加熱
定着ロール1の表面には温度センサ6が配置され、この
表面の温度を計測する。そして、温度センサ6の計測信
号により、図示しない温度コントローラによってハロゲ
ンランプ5がフィードバック制御されて、加熱定着ロー
ル1の表面が150°Cに調節されるようになってい
る。
【0020】また、加熱定着ロール1の近傍にはオイル
供給装置9が配設されている。オイル供給装置9は、離
型剤を貯蔵するタンク9aからスポンジ状の吸上げ部材
9b、ロール9c,9dを通じて加熱定着ロール1の表
面に離型剤を常に一定量供給する。これによりシート7
に未定着のトナー8の像を定着する際に、トナー8の一
部が加熱定着ロール1にオフセットするのが防止されて
いる。オイル供給装置9によって供給される離型剤とし
ては、粘度1000csのジメチルシリコンオイル(商
品名「KF−96」:信越化学株式会社製)が使用され
る。
【0021】さらにこの定着装置においては、圧力ロー
ル25が、圧縮コイルスプリング26によって、16k
gfの一定荷重で加熱定着ロール1の中心に向けて押圧
されている。また、圧力ロール25および加熱定着ロー
ル1から離れた位置に、ロール23,24が配置されて
おり、ロール23,24,25には、エンドレスベルト
15が巻回されている。
【0022】エンドレスベルト15は、ポリイミドフィ
ルムにより厚さ75μm、幅300mm、周長188m
mに形成されている。このエンドレスベルト15は、ロ
ール23,24,25の周囲に8kgfの張力で巻回さ
れている。ロール23,24,25はステンレスによっ
て形成されており、その直径は、それぞれ18mm,1
8mm,23mmである。
【0023】圧力ロール25が加熱定着ロール1に向け
て押圧されていることにより、エンドレスベルト15が
加熱定着ロール1に圧接させられている。また、ロール
24,25の配置により、加熱定着ロール1へのエンド
レスベルト15の巻付角度は45°とされている。この
場合、ベルトの走行方向でのベルトニップの幅は20m
mとなる。
【0024】さて、圧力ロール25とロール24との間
には、圧力補助パッド30が配置されている。この圧力
補助パッド30は、ベースプレート31、耐熱性液体4
0を真空封入した弾性袋41および低摩擦層33とを積
層して形成したものである。ベースプレート31は、幅
(ベルトの走行方向)15mm、長さ(紙面の垂直方
向)320mm、厚さ5mmのステンレス鋼製のもの
で、耐熱性液体40を真空封入した弾性袋41を支持す
るために断面コの字形状をしている。また、耐熱性液体
40は、粘度300csのジメチルシリコンオイル(商
品名「KF−96」:信越化学株式会社製)を使用して
おり、液体が浸透しないフッ素ゴムからなる厚さ500
μmの薄膜の袋からなる弾性袋41内に真空封入されて
いる。さらに、低摩擦層33としては、ポリテトラフル
オロエチレンを含浸させたガラス繊維シートである中興
化成製の「FGF−400−4」(商品名)を使用し
た。
【0025】弾性袋41内に封入されるものは、100
°C以上の熱を受けた場合に体積膨張が大きいと、エン
ドレスベルト15に加圧した際に柔軟な変形が望めず、
圧力補助パッド30の接触面でエンドレスベルト15と
加熱定着ロール1との間の圧接力を大きな面積にわたっ
て与えることができないため好ましくない。従って、耐
熱性の無い液体あるいは気体は使用できず、シリコンオ
イル等の耐熱性液体を真空封入する必要がある。また、
弾性袋41も封入物の変形に対して倣う必要が有り、フ
ッ素ゴムあるいはフロロシリコーンゴム等の液体が浸透
せずかつ弾性を有する材料が望ましい。
【0026】エンドレスベルト15と加熱定着ロール1
との間の摩擦係数μ1と、圧力補助パッド30とエンド
レスベルト15との間の摩擦係数μ2とすると、エンド
レスベルト15が、加熱定着ロール1の回転に伴って圧
力補助パッド30上を滑りながら走行するするために
は、摩擦係数μ2が摩擦係数μ1より小さくなければな
らない。摩擦係数μ1と摩擦係数μ2との差Δμが小さ
い時には、圧力補助パッド30との摩擦によってエンド
レスベルト15の速度が低下させられ、加熱定着ロール
1とエンドレスベルト15との間に滑りが生じてしま
う。そして、エンドレスベルト15が加熱定着ロール1
の周速度Vと等しい速度で走行するためには、摩擦係数
μ1と摩擦係数μ2との差Δμが0.5以上でなければ
ならず、弾性袋41上に低摩擦層33を積層する必要が
ある。低摩擦層33の材料は、ポリテトラフルオロエチ
レンを含浸させたガラス繊維シートに限定されるもので
はなく、この条件を満たす物であれが構わない。
【0027】ここで耐熱性液体40を真空封入した弾性
袋41が設けられていることにより、低摩擦層33のエ
ンドレスベルト15と接触する接触面は、加熱定着ロー
ル1の外周面と整合可能になっている。すなわち、一定
以上の荷重によって圧力補助パッド30を加熱定着ロー
ル1に向けて押圧すれば、耐熱性液体40を真空封入し
た弾性袋41が柔軟に変形し、低摩擦層33の接触面が
加熱定着ロール1の外周面と整合する。圧力補助パッド
30はベースプレート31側に配置された圧縮コイルス
プリング34によって加熱定着ロール1に向けて20k
gfの荷重で押圧されている。これによって、加熱定着
ロール1とエンドレスベルト15との間およびエンドレ
スベルト15と低摩擦層33との間には、隙間ができな
くなっている。
【0028】圧力補助パッド30は、前述のベルトニッ
プ内のロール24側に配置されており、低摩擦層33の
接触面の幅(ベルトの走行方向で計って)は12mmで
ある。ここで加熱定着ロール1とエンドレスベルト15
とが接触する長さは300mmである。また、圧力補助
パッド30の接触荷重が20kgfであり、接触面の幅
が12mmであることから、圧力補助パッド30の接触
圧力は、0.56kgf/cm2となる。
【0029】耐熱性液体40を真空封入した弾性袋41
は柔軟に変形するため、ベースプレート31による押圧
具合に無関係に、軸方向(紙面の垂直方向)およびベル
トの走行方向の圧力分布が均一になることを可能にし、
加圧方法に対しては冗長性をもった設計が可能である。
【0030】加熱定着ロール1は、モータ27により周
速度V=220mm/secで回転させられ、この回転
によりエンドレスベルト15も速度220mm/sec
で従動回転させられる。
【0031】B.実施例の動作 さて、図中の右側において、図示しない転写装置により
シート7の上にトナー8の像が転写され、ベルトニップ
に向けてこのシート7が搬送されてくる。シート7は、
ベルトニップの圧力補助パッド30の配置されている側
に進入させられる。そして、ベルトニップに作用する圧
力とハロゲンランプ5によって加熱定着ロール1を通じ
て与えられる熱により、トナー8の像がシート7上に定
着する。
【0032】ここで、ベルトニップ内の圧力が十分でな
い場合には、ベルトニップを通過中にシート7が加熱さ
れることにより、シート7およびトナー8に含まれてい
た空気や水蒸気が膨張し蒸発して、エンドレスベルト1
5側に逃げ出す。そして、この空気や水蒸気がベルトニ
ップ内で気泡となって、未定着のトナー8を攪乱するこ
とになる。
【0033】しかし、この実施例では、エンドレスベル
ト15を圧力補助パッド30の接触面によって加熱定着
ロール1に向けて押し付けており、この接触面が加熱定
着ロール1の外周面と整合可能になっている。したがっ
て、エンドレスベルト15を加熱定着ロール1に対して
隙間なく押さえ付けることが可能であり、これによって
シート7やトナー8から空気や水蒸気が膨張し蒸発して
くるのを抑制することができる。このため、ベルトニッ
プ内での気泡の発生および成長を抑制でき、成長した気
泡によって未定着のトナー8が攪乱されるのを防止する
ことができる。
【0034】これと同時に、圧力補助パッド30の接触
面で大きな面積にわたって、エンドレスベルト15と加
熱定着ロール1との間に作用する圧接力を与えることが
できるので、ベルトニップ間を通過するシート7上のト
ナー9をエンドレスベルト15と加熱定着ロール1とで
確実に押さえて定着させることが可能である。このよう
にして、トナー像の乱れを防止しながら、トナー像を定
着させることができる。すなわち、定着された画像にニ
ジミやズレなどの乱れが生じるのを防止することが可能
である。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
エンドレスベルトを加熱定着ロールに対して隙間なく均
一に押さえ付けることが可能であり、長軸・幅広の構成
であっても均一な圧力分布が得られ、これによってシー
トやトナーから空気や水蒸気が膨張し蒸発してくるのを
抑制することができる。このため、ベルトニップ内での
気泡の発生および成長を抑制でき、成長した気泡によっ
て未定着のトナーが攪乱されるのを防止することができ
る。これと同時に、圧力補助パッドの接触面で補助的に
エンドレスベルトと加熱定着ロールとの間の圧接力を大
きな面積にわたって与えることができるので、ベルトニ
ップ間を通過するシート上のトナーをエンドレスベルト
と加熱定着ロールとで確実に押さえて定着させることが
可能である。このようにして、トナー像の乱れを防止し
ながら、トナー像を定着させることができるため、定着
した画像にニジミやズレなどの乱れが生じるのを防止で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る一実施例の定着装置の構成を
示す側面図である。
【図2】 従来の定着装置の一例の構成を示す側面図で
ある。
【図3】 従来の定着装置の他の構成を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1…加熱定着ロール、3…コア、4…被覆層、5…ハロ
ゲンランプ、6…温度センサ、7…シート、8…未定着
トナー像、9…オイル供給装置、15…エンドレスベル
ト、20…下地層、21…トップコート層、22,2
3,24…ロール、25…圧力ロール、26…圧縮コイ
ルスプリング、27…モータ、29…補助圧力ロール、
30…圧力補助パッド、31…ベースプレート、32…
弾性層、33…低摩擦層、34…圧縮コイルスプリン
グ、40…耐熱性液体、41…耐熱性弾性袋

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱定着ロールと、この加熱定着ロール
    に接触したまま走行するようになされ、前記加熱定着ロ
    ールとの間にシートが通過させられるベルトニップが形
    成されるようになされたエンドレスベルトと、このエン
    ドレスベルトの内側に配置されて、このエンドレスベル
    トを前記加熱定着ロールに向けて押圧する圧力ロール
    と、前記加熱定着ロールの外周面とほぼ整合可能な接触
    面を有しており、前記エンドレスベルトの内側に配置さ
    れて、前記接触面にて前記エンドレスベルトを前記加熱
    定着ロールに向けて押圧する圧力補助パッドとを具備し
    ている定着装置において、 前記圧力補助パッドが、耐熱性液体を真空封入した耐熱
    弾性袋と、この耐熱弾性袋の前記加熱定着ロール側を覆
    う低摩擦シートで形成されていることを特徴とする定着
    装置。
  2. 【請求項2】 前記耐熱性液体がシリコンオイルである
    ことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
JP14616396A 1996-06-07 1996-06-07 定着装置 Pending JPH09325640A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007034276A (ja) * 2005-06-21 2007-02-08 Canon Inc 画像加熱装置
US10054886B2 (en) 2016-05-26 2018-08-21 Konica Minolta, Inc. Fixing device and image forming apparatus that prevent local unevenness of a pressure force

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