JPH0932439A - 紫外線変色フィルムとその反応色の調色方法 - Google Patents
紫外線変色フィルムとその反応色の調色方法Info
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- JPH0932439A JPH0932439A JP7205160A JP20516095A JPH0932439A JP H0932439 A JPH0932439 A JP H0932439A JP 7205160 A JP7205160 A JP 7205160A JP 20516095 A JP20516095 A JP 20516095A JP H0932439 A JPH0932439 A JP H0932439A
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- organic photochromic
- photochromic compound
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- compound
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Abstract
(57)【要約】
【目的】従来の自動車窓ガラス用着色ウインドフィルム
の欠点であった夜間の視認性の問題を解決し、ウインド
フィルム装着車の夜間走行時のドライバーの視認不足に
起因する交通事故を防止する。 【構成】エチレン酢酸ビニール共重合樹脂（１）等、有
機フォトクロミック化合物（２）より溶融および成形温
度の低い合成樹脂に前記有機フォトクロミック化合物
（２）を混入して成形された合成樹脂フィルムと、ポリ
エステル系樹脂フィルム（３）とをドライラミネート法
等により一体状のフィルムとした紫外線変色フィルム。
の欠点であった夜間の視認性の問題を解決し、ウインド
フィルム装着車の夜間走行時のドライバーの視認不足に
起因する交通事故を防止する。 【構成】エチレン酢酸ビニール共重合樹脂（１）等、有
機フォトクロミック化合物（２）より溶融および成形温
度の低い合成樹脂に前記有機フォトクロミック化合物
（２）を混入して成形された合成樹脂フィルムと、ポリ
エステル系樹脂フィルム（３）とをドライラミネート法
等により一体状のフィルムとした紫外線変色フィルム。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車や高層ビル等
の窓ガラスに貼り付け、太陽光の遮光と飛散防止効果を
得るウインドフィルムや飛散防止フィルムに関するもの
である。
の窓ガラスに貼り付け、太陽光の遮光と飛散防止効果を
得るウインドフィルムや飛散防止フィルムに関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】従来、ポリエステル系樹脂に染料を混入
して遮光効果を持たせた自動車の窓ガラス用ウインドフ
ィルムや、高層ビルの窓ガラスに貼り付け震災時に左記
窓ガラスの飛散落下を防止する透明な飛散防止フィルム
等が販売されている。
して遮光効果を持たせた自動車の窓ガラス用ウインドフ
ィルムや、高層ビルの窓ガラスに貼り付け震災時に左記
窓ガラスの飛散落下を防止する透明な飛散防止フィルム
等が販売されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
自動車の窓ガラス用ウインドフィルムは太陽光の透過率
を低下させるため、日中の車内温度の上昇抑制等には効
果が認められる反面、夜間走行時等においては、視界が
暗くなり、視覚効果が著しく損なわれ、視認不足からく
る交通事故等の原因となっていた。これを解消するため
には、日中のみ遮光効果があり、夜間は透明になるよう
な特殊フィルムの具現化が理想的であり、これを具現化
するための一手段として、太陽光に含まれる紫外線光に
反応して変色、それ以外の条件では透明に戻る特性を持
つ有機フォトクロミック化合物（２）を混入した紫外線
変色フィルムの開発に各企業が着手している。しかしな
がら、有機フォトクロミック化合物（２）の素子の破壊
温度が、フィルム成形に一般的に使用されているポリエ
ステル系樹脂等の溶融・成形温度よりも低いため、これ
らを混入してフィルム状に成形すると、有機フォトクロ
ミック化合物（２）が前記成形段階において破壊されて
しまい変色反応がおこらなくなるため、実用レベルには
至っていないのが現状である。また、前記有機フォトク
ロミック化合物（２）は、反応色がごく限られているた
め、使用用途も限定されている現状にある。本発明は、
これらを解決するためになされたものである。
自動車の窓ガラス用ウインドフィルムは太陽光の透過率
を低下させるため、日中の車内温度の上昇抑制等には効
果が認められる反面、夜間走行時等においては、視界が
暗くなり、視覚効果が著しく損なわれ、視認不足からく
る交通事故等の原因となっていた。これを解消するため
には、日中のみ遮光効果があり、夜間は透明になるよう
な特殊フィルムの具現化が理想的であり、これを具現化
するための一手段として、太陽光に含まれる紫外線光に
反応して変色、それ以外の条件では透明に戻る特性を持
つ有機フォトクロミック化合物（２）を混入した紫外線
変色フィルムの開発に各企業が着手している。しかしな
がら、有機フォトクロミック化合物（２）の素子の破壊
温度が、フィルム成形に一般的に使用されているポリエ
ステル系樹脂等の溶融・成形温度よりも低いため、これ
らを混入してフィルム状に成形すると、有機フォトクロ
ミック化合物（２）が前記成形段階において破壊されて
しまい変色反応がおこらなくなるため、実用レベルには
至っていないのが現状である。また、前記有機フォトク
ロミック化合物（２）は、反応色がごく限られているた
め、使用用途も限定されている現状にある。本発明は、
これらを解決するためになされたものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】エチレン酢酸ビニール共
重合樹脂（１）やポリ塩化ビニール等、溶融温度あるい
は成形温度が有機フォトクロミック化合物（２）の素子
分解温度より低い合成樹脂に、粒状の有機フォトクロミ
ック化合物（２）を混入して成形したフィルムと、従来
型ウインドフィルムに使用されているポリエステル系樹
脂フィルム（３）をドライラミネート法・ヒートシール
法・ウェットラミネート法等の工法により一体状のシー
ト成形品とした請求項１に記載の紫外線変色フィルム。
重合樹脂（１）やポリ塩化ビニール等、溶融温度あるい
は成形温度が有機フォトクロミック化合物（２）の素子
分解温度より低い合成樹脂に、粒状の有機フォトクロミ
ック化合物（２）を混入して成形したフィルムと、従来
型ウインドフィルムに使用されているポリエステル系樹
脂フィルム（３）をドライラミネート法・ヒートシール
法・ウェットラミネート法等の工法により一体状のシー
ト成形品とした請求項１に記載の紫外線変色フィルム。
【０００５】有機フォトクロミック化合物（２）を均一
に混入した水性または油性の透明な粘着剤からなる粘着
剤層（４）を、ポリエステル系樹脂フィルム（３）の片
面に設けた請求項２に記載の紫外線変色フィルム。
に混入した水性または油性の透明な粘着剤からなる粘着
剤層（４）を、ポリエステル系樹脂フィルム（３）の片
面に設けた請求項２に記載の紫外線変色フィルム。
【０００６】有機フォトクロミック化合物（２）を均一
に混入した透明インキからなるインキ層（６）を、ポリ
エステル系樹脂フィルム（３）の片面に設けた請求項３
に記載の紫外線変色フィルム。
に混入した透明インキからなるインキ層（６）を、ポリ
エステル系樹脂フィルム（３）の片面に設けた請求項３
に記載の紫外線変色フィルム。
【０００７】エチレン酢酸ビニール共重合樹脂（１）や
ポリ塩化ビニール等、溶融温度あるいは成形温度が有機
フォトクロミック化合物（２）の素子分解温度より低い
合成樹脂に、粒状の有機フォトクロミック化合物（２）
を混入して成形した請求項４に記載の紫外線変色フィル
ム。
ポリ塩化ビニール等、溶融温度あるいは成形温度が有機
フォトクロミック化合物（２）の素子分解温度より低い
合成樹脂に、粒状の有機フォトクロミック化合物（２）
を混入して成形した請求項４に記載の紫外線変色フィル
ム。
【０００８】赤・青・緑の三原色に相当する変色特性を
持つ各々の有機フォトクロミック化合物（２）の素子
を、任意の比率で均一に混合させることで、任意の反応
色を具現化する請求項５に記載の有機フォトクロミック
化合物（２）の反応色の調色方法。
持つ各々の有機フォトクロミック化合物（２）の素子
を、任意の比率で均一に混合させることで、任意の反応
色を具現化する請求項５に記載の有機フォトクロミック
化合物（２）の反応色の調色方法。
【０００９】
【作用】フィルムに混入された有機フォトクロミック化
合物（２）の反応特性により、日中は太陽光に含まれる
紫外線により変色して遮光効果を発揮し、夜間は透明な
フィルムに戻る。また、請求項５に記載の調色方法によ
り、前記有機フォトクロミック化合物（２）の反応色を
所望する反応色に調色出来る。
合物（２）の反応特性により、日中は太陽光に含まれる
紫外線により変色して遮光効果を発揮し、夜間は透明な
フィルムに戻る。また、請求項５に記載の調色方法によ
り、前記有機フォトクロミック化合物（２）の反応色を
所望する反応色に調色出来る。
【００１０】
【実施例】以下、請求項１に記載の本発明の実施例を説
明する。図１に示すように、２４０°前後とされる有機
フォトクロミック化合物（２）の素子分解温度よりも成
形温度の低いエチレン酢酸ビニール共重合樹脂（１）に
概ね７ミクロン程度の粒状の有機フォトクロミック化合
物（２）を前記樹脂量に対して１０％程均一に混入して
１５ミクロンメーターの厚みのフィルム状に成形し、１
０ミクロンメーターの厚みのポリエステル系樹脂フィル
ム（３）とドライラミネート法で一体状のシート成形品
とし、さらに、前記ポリエステル系樹脂フィルム（３）
面あるいは前記有機フォトクロミック化合物（２）を混
入したフィルム面に、概ね５ミクロンメーター程度の粘
着剤層（４）と剥離紙（５）を設ける。本発明は以上の
ような構造で、これを使用するときは、従来の自動車窓
ガラス用ウインドフィルムと同様、前記剥離紙（５）を
剥がし、窓ガラス面に気泡が入らないよう貼付ればよ
い。すると、日中は、太陽光に含まれる紫外線により、
本発明に混入された有機フォトクロミック化合物（２）
が変色することで従来のウインドフィルムに相当する遮
光効果を発揮し、夜間は視認性を損なわない透明なフィ
ルムに戻る。尚、本発明は、自動車窓ガラス用ウインド
フィルム以外に、高層ビルの窓ガラス用飛散防止フィル
ムとして使用すれば、飛散防止効果と同時に、日中の日
除けブラインドの代用にもなりえる。また、本発明は、
粘着剤層（４）を設けず、フィルム単体として販売し、
スプレー式粘着剤等を使用して窓ガラス面に左記粘着剤
を塗布後、本発明を貼り付けて使用するのでもよい。但
し、本発明に使用する粘着剤は、紫外線に対する耐光性
に優れたものを使用することが望ましい。また、有機フ
ォトクロミック化合物（２）の発色反応による遮光効果
は、フィルム内に混入する有機フォトクロミック化合物
（２）の混入率により透過率調整出来るが、最大１０％
程度の混入率が成形上理想的であるため、完全な遮光に
至る効果は望めない。そのため、より高い遮光効果を望
む場合は、前述のポリエステル系樹脂フィルム（３）に
も染料を混入して着色フィルムとし、相乗効果で透過率
を調整することも可能である。但し、この場合は、夜間
時においても、前記着色フィルム自体の色は残ってしま
うため、ごく微量の着色に抑えるのが望ましい。
明する。図１に示すように、２４０°前後とされる有機
フォトクロミック化合物（２）の素子分解温度よりも成
形温度の低いエチレン酢酸ビニール共重合樹脂（１）に
概ね７ミクロン程度の粒状の有機フォトクロミック化合
物（２）を前記樹脂量に対して１０％程均一に混入して
１５ミクロンメーターの厚みのフィルム状に成形し、１
０ミクロンメーターの厚みのポリエステル系樹脂フィル
ム（３）とドライラミネート法で一体状のシート成形品
とし、さらに、前記ポリエステル系樹脂フィルム（３）
面あるいは前記有機フォトクロミック化合物（２）を混
入したフィルム面に、概ね５ミクロンメーター程度の粘
着剤層（４）と剥離紙（５）を設ける。本発明は以上の
ような構造で、これを使用するときは、従来の自動車窓
ガラス用ウインドフィルムと同様、前記剥離紙（５）を
剥がし、窓ガラス面に気泡が入らないよう貼付ればよ
い。すると、日中は、太陽光に含まれる紫外線により、
本発明に混入された有機フォトクロミック化合物（２）
が変色することで従来のウインドフィルムに相当する遮
光効果を発揮し、夜間は視認性を損なわない透明なフィ
ルムに戻る。尚、本発明は、自動車窓ガラス用ウインド
フィルム以外に、高層ビルの窓ガラス用飛散防止フィル
ムとして使用すれば、飛散防止効果と同時に、日中の日
除けブラインドの代用にもなりえる。また、本発明は、
粘着剤層（４）を設けず、フィルム単体として販売し、
スプレー式粘着剤等を使用して窓ガラス面に左記粘着剤
を塗布後、本発明を貼り付けて使用するのでもよい。但
し、本発明に使用する粘着剤は、紫外線に対する耐光性
に優れたものを使用することが望ましい。また、有機フ
ォトクロミック化合物（２）の発色反応による遮光効果
は、フィルム内に混入する有機フォトクロミック化合物
（２）の混入率により透過率調整出来るが、最大１０％
程度の混入率が成形上理想的であるため、完全な遮光に
至る効果は望めない。そのため、より高い遮光効果を望
む場合は、前述のポリエステル系樹脂フィルム（３）に
も染料を混入して着色フィルムとし、相乗効果で透過率
を調整することも可能である。但し、この場合は、夜間
時においても、前記着色フィルム自体の色は残ってしま
うため、ごく微量の着色に抑えるのが望ましい。
【００１１】以下、請求項２に記載の本発明の実施例を
説明する。図２に示すように、１５ミクロンメーターの
厚みのポリエステル系樹脂フィルム（３）の片面に、透
明な油性粘着剤に概ね７ミクロンメーターの粒状の有機
フォトクロミック化合物（２）を前記粘着剤に対して１
０％の混合率で均一に混入した１５ミクロンメーターの
厚みの粘着剤層（４）と剥離紙（５）を設ける。本発明
は、以上のような構造で、この使用方法は請求項１に記
載の実施例に概ね準ずる。
説明する。図２に示すように、１５ミクロンメーターの
厚みのポリエステル系樹脂フィルム（３）の片面に、透
明な油性粘着剤に概ね７ミクロンメーターの粒状の有機
フォトクロミック化合物（２）を前記粘着剤に対して１
０％の混合率で均一に混入した１５ミクロンメーターの
厚みの粘着剤層（４）と剥離紙（５）を設ける。本発明
は、以上のような構造で、この使用方法は請求項１に記
載の実施例に概ね準ずる。
【００１２】以下、請求項３に記載の本発明の実施例を
説明する。図３に示すように、１５ミクロンメーターの
厚みのポリエステル系樹脂フィルム（３）の片面に、透
明な油性インキに概ね７ミクロンメーターの粒状の有機
フォトクロミック化合物（２）を前記油性インキ量に対
し１０％程均一に混入した１５ミクロンメーターの厚み
のインキ層（６）を設け、さらに、左記インキ層（６）
の表面に粘着剤層（４）と剥離紙（５）を設ける。本発
明は、以上のような構造で、この使用方法は請求項１に
記載の実施例に概ね準ずる。
説明する。図３に示すように、１５ミクロンメーターの
厚みのポリエステル系樹脂フィルム（３）の片面に、透
明な油性インキに概ね７ミクロンメーターの粒状の有機
フォトクロミック化合物（２）を前記油性インキ量に対
し１０％程均一に混入した１５ミクロンメーターの厚み
のインキ層（６）を設け、さらに、左記インキ層（６）
の表面に粘着剤層（４）と剥離紙（５）を設ける。本発
明は、以上のような構造で、この使用方法は請求項１に
記載の実施例に概ね準ずる。
【００１３】以下、請求項４に記載の本発明の実施例を
説明する。２４０°前後とされる有機フォトクロミック
化合物（２）の素子分解温度よりも成形温度の低いエチ
レン酢酸ビニル共重合樹脂（１）に概ね７ミクロン程度
の粒状の有機フォトクロミック化合物（２）を前記樹脂
量に対して１０％程均一に混入して１５ミクロンメータ
ーの厚みのフィルム状に成形し、左記フィルムの片面に
概ね５ミクロンメーター程度の粘着剤層（４）と剥離紙
（５）を設ける。本発明は以上のような構造で、この使
用方法は請求項１に記載の実施例に概ね準ずる。但し、
本発明の場合、使用する樹脂の関係上、ポリエステル系
樹脂フィルム（３）のような強度は望めないため、飛散
防止フィルムには適さず、自動車窓ガラス用ウインドフ
ィルム等、強度面において支障の無い分野に使用するも
のとする。
説明する。２４０°前後とされる有機フォトクロミック
化合物（２）の素子分解温度よりも成形温度の低いエチ
レン酢酸ビニル共重合樹脂（１）に概ね７ミクロン程度
の粒状の有機フォトクロミック化合物（２）を前記樹脂
量に対して１０％程均一に混入して１５ミクロンメータ
ーの厚みのフィルム状に成形し、左記フィルムの片面に
概ね５ミクロンメーター程度の粘着剤層（４）と剥離紙
（５）を設ける。本発明は以上のような構造で、この使
用方法は請求項１に記載の実施例に概ね準ずる。但し、
本発明の場合、使用する樹脂の関係上、ポリエステル系
樹脂フィルム（３）のような強度は望めないため、飛散
防止フィルムには適さず、自動車窓ガラス用ウインドフ
ィルム等、強度面において支障の無い分野に使用するも
のとする。
【００１４】以下、請求項５に記載の本発明の実施例を
説明する。請求項１から請求項４に記載の本発明の実施
例において、有機フォトクロミック化合物（２）をフィ
ルム内に混入する際に、三原色に相当する赤・青・緑の
変色特性を持つ概ね７ミクロンメーターの粒状の各有機
フォトクロミック化合物（２）を、所望の反応色に対応
する混合比率で均一に混合させる。本発明は、以上のよ
うな調色方法で、従来、限られた反応色しか表現出来な
かった有機フォトクロミック化合物を、赤・青・黄色に
相当する３種類の有機フォトクロミック化合物を３原色
混合という方法で、多彩な反応色表現することを可能と
する。
説明する。請求項１から請求項４に記載の本発明の実施
例において、有機フォトクロミック化合物（２）をフィ
ルム内に混入する際に、三原色に相当する赤・青・緑の
変色特性を持つ概ね７ミクロンメーターの粒状の各有機
フォトクロミック化合物（２）を、所望の反応色に対応
する混合比率で均一に混合させる。本発明は、以上のよ
うな調色方法で、従来、限られた反応色しか表現出来な
かった有機フォトクロミック化合物を、赤・青・黄色に
相当する３種類の有機フォトクロミック化合物を３原色
混合という方法で、多彩な反応色表現することを可能と
する。
【００１５】
【発明の効果】従来のウィンドフィルムあるいは飛散防
止フィルムの基本材となるポリエステル系樹脂フィルム
（３）に有機フォトクロミック化合物（２）を混入する
のではなく、左記フィルムの表面に前記有機フォトクロ
ミック化合物（２）をコーティング、あるいは溶融・成
形温度の低い合成樹脂に有機フォトクロミック化合物
（２）を混入し、前記フィルムと一体のシート状にラミ
ネート加工するという新技術により、耐光性・強度面等
も含め、従来困難とされた有機フォトクロミック化合物
（２）混入による紫外線変色フィルムの実用化を可能と
した。本発明により、自動車窓用ウインドフィルムの欠
点であった夜間の視認性悪化の問題を解決でき、急増す
るウインドフィルム装着車両の夜間の視認性からくる交
通事故防止に寄与出来る。また、一般的に、エチレン酢
酸ビニール共重合樹脂（１）のように、成形温度が有機
フォトクロミック化合物（２）の破壊温度より低い合成
樹脂に前記の有機フォトクロミック化合物（２）を混入
して成形したフィルムは、ポリエステル系樹脂フィルム
（３）に比べ強度面で劣るため、それ単体で飛散防止フ
ィルムとして使用することは困難であったが、請求項１
に記載の本発明では、有機フォトクロミック化合物
（２）混入フィルムと、強度面に優れるポリエステル系
樹脂フィルム（３）をラミネート加工して、いわゆる複
合フィルムとすることで、従来困難とされた紫外線変色
フィルムを強度面・反応面の両面において性能条件を満
たすフィルムとして実用化を可能とした。この成果によ
り、高層ビルの窓に飛散防止用フィルムとして本発明を
使用した場合においても、飛散防止効果を満たすと同時
に、日中は遮光ブラインドの代用としての効果をも得ら
れるフィルムが具現化出来た。さらに請求項５に記載の
調色方法により、従来数色しか存在しなかった有機フォ
トクロミック化合物（２）を各種の反応色に調色するこ
とが可能となり、使用用途に応じた多彩なカラーバリエ
ーションを設定することが可能となる。
止フィルムの基本材となるポリエステル系樹脂フィルム
（３）に有機フォトクロミック化合物（２）を混入する
のではなく、左記フィルムの表面に前記有機フォトクロ
ミック化合物（２）をコーティング、あるいは溶融・成
形温度の低い合成樹脂に有機フォトクロミック化合物
（２）を混入し、前記フィルムと一体のシート状にラミ
ネート加工するという新技術により、耐光性・強度面等
も含め、従来困難とされた有機フォトクロミック化合物
（２）混入による紫外線変色フィルムの実用化を可能と
した。本発明により、自動車窓用ウインドフィルムの欠
点であった夜間の視認性悪化の問題を解決でき、急増す
るウインドフィルム装着車両の夜間の視認性からくる交
通事故防止に寄与出来る。また、一般的に、エチレン酢
酸ビニール共重合樹脂（１）のように、成形温度が有機
フォトクロミック化合物（２）の破壊温度より低い合成
樹脂に前記の有機フォトクロミック化合物（２）を混入
して成形したフィルムは、ポリエステル系樹脂フィルム
（３）に比べ強度面で劣るため、それ単体で飛散防止フ
ィルムとして使用することは困難であったが、請求項１
に記載の本発明では、有機フォトクロミック化合物
（２）混入フィルムと、強度面に優れるポリエステル系
樹脂フィルム（３）をラミネート加工して、いわゆる複
合フィルムとすることで、従来困難とされた紫外線変色
フィルムを強度面・反応面の両面において性能条件を満
たすフィルムとして実用化を可能とした。この成果によ
り、高層ビルの窓に飛散防止用フィルムとして本発明を
使用した場合においても、飛散防止効果を満たすと同時
に、日中は遮光ブラインドの代用としての効果をも得ら
れるフィルムが具現化出来た。さらに請求項５に記載の
調色方法により、従来数色しか存在しなかった有機フォ
トクロミック化合物（２）を各種の反応色に調色するこ
とが可能となり、使用用途に応じた多彩なカラーバリエ
ーションを設定することが可能となる。
【図１】請求項１に記載の本発明の実施例の断面構造図
である。
である。
【図２】請求項２に記載の本発明の断面構造図である。
【図３】請求項３に記載の本発明の断面構造図である。
１ エチレン酢酸ビニール共重合樹脂 ２ 有機フォトクロミック化合物 ３ ポリエステル系樹脂フィルム ４ 粘着剤層 ５ 剥離紙 ６ インキ層
Claims (5)
- 【請求項１】溶融温度あるいは成形温度が有機フォトク
ロミック化合物（２）の素子分解温度に至らない条件を
満たす任意の合成樹脂に有機フォトクロミック化合物
（２）を混入したフイルムと、前記合成樹脂と異なる種
類の合成樹脂製フィルムを任意の工法で一体のシート状
としたことを特徴とする紫外線変色フィルム。 - 【請求項２】任意の合成樹脂製フィルムの片面に、任意
の粘着剤に有機フォトクロミック化合物（２）を均一に
混入した粘着剤層（４）を設けた紫外線変色フィルム。 - 【請求項３】任意の合成樹脂製フィルムの片面に、任意
のインキ剤に有機フォトクロミック化合物（２）を混入
したインキ層（６）を設けた紫外線変色フィルム。 - 【請求項４】溶融温度あるいは成形温度が有機フォトク
ロミック化合物（２）の素子分解温度に至らない条件を
満たす任意の合成樹脂に有機フォトクロミック化合物
（２）を混入した紫外線変色フイルム。 - 【請求項５】三原色に相当する反応色を持つ各々の粒子
状の有機フォトクロミック化合物（２）を、任意の比率
で均一に混合させることで、任意の反応色の具現化を可
能とさせる有機フォトクロミック化合物（２）の反応色
の調色方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7205160A JPH0932439A (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | 紫外線変色フィルムとその反応色の調色方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7205160A JPH0932439A (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | 紫外線変色フィルムとその反応色の調色方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0932439A true JPH0932439A (ja) | 1997-02-04 |
Family
ID=16502425
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7205160A Pending JPH0932439A (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | 紫外線変色フィルムとその反応色の調色方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0932439A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003231413A (ja) * | 2002-07-22 | 2003-08-19 | Akiyoshi Sugimoto | 自動車 |
| KR20030089544A (ko) * | 2002-05-16 | 2003-11-22 | 강석진 | 고투명 광변색성 필름 |
| JP2006037707A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-02-09 | Kaori Hayama | 偏光板の利用方法、並びに偏光板を用いた構築物、並びに覗き見防止装置、並びに監視装置、並びに不思議トンネル、並びにペン立て、並びに身飾品、並びにゲーム玩具、並びに抽斗、並びに入れ物。 |
| US9434861B2 (en) | 2011-03-24 | 2016-09-06 | Lintec Corporation | Pressure sensitive adhesive composition and pressure sensitive adhesive sheet |
| JP2019123985A (ja) * | 2019-04-04 | 2019-07-25 | セルワイズ・エービー | 工具または工具部品、工具または工具部品を含む装置、工具または工具部品の製造方法、およびパルプスラリーから製品を成形する方法 |
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1995
- 1995-07-19 JP JP7205160A patent/JPH0932439A/ja active Pending
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