JPH09324247A - Ti合金鋳物の熱処理方法 - Google Patents
Ti合金鋳物の熱処理方法Info
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- JPH09324247A JPH09324247A JP16242296A JP16242296A JPH09324247A JP H09324247 A JPH09324247 A JP H09324247A JP 16242296 A JP16242296 A JP 16242296A JP 16242296 A JP16242296 A JP 16242296A JP H09324247 A JPH09324247 A JP H09324247A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 Ti合金鋳物の熱処理方法を提供する。
【解決手段】 重量%で、V:14〜16%、Cr:
2.5〜3.5%、Al:2.5〜3.5%、Sn:
2.5〜3.5%を含有し、残りがTiと不可避不純物
からなり、前記不可避不純物のうちFe、O、C、Nお
よびHがそれぞれFe:0.25%以下、O:0.13
%以下、C:0.05%以下、N:0.05%以下、
H:0.015%以下である組成を有するTi合金鋳物
を、必要に応じて温度:730〜1000℃、圧力:1
000〜2000気圧、保持時間:0.5〜4時間の条
件で熱間静水圧プレスしたのち、温度:800〜100
0℃、1〜10時間保持の溶体化処理を施し、ついで、
温度:300〜400℃、0.5〜20時間保持の第1
段目時効処理後、さらに温度:450〜620℃、4〜
50時間保持の第2段目時効処理を施すことを特徴とす
る。
2.5〜3.5%、Al:2.5〜3.5%、Sn:
2.5〜3.5%を含有し、残りがTiと不可避不純物
からなり、前記不可避不純物のうちFe、O、C、Nお
よびHがそれぞれFe:0.25%以下、O:0.13
%以下、C:0.05%以下、N:0.05%以下、
H:0.015%以下である組成を有するTi合金鋳物
を、必要に応じて温度:730〜1000℃、圧力:1
000〜2000気圧、保持時間:0.5〜4時間の条
件で熱間静水圧プレスしたのち、温度:800〜100
0℃、1〜10時間保持の溶体化処理を施し、ついで、
温度:300〜400℃、0.5〜20時間保持の第1
段目時効処理後、さらに温度:450〜620℃、4〜
50時間保持の第2段目時効処理を施すことを特徴とす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、引張り強さおよ
び伸びの優れた高強度Ti合金鋳物を得るため熱処理方
法に関するものであり、特に航空機分野で使用すること
ができる引張り強さおよび伸びの優れた高強度Ti合金
鋳物構造部材を得るための熱処理方法に関するものであ
る。
び伸びの優れた高強度Ti合金鋳物を得るため熱処理方
法に関するものであり、特に航空機分野で使用すること
ができる引張り強さおよび伸びの優れた高強度Ti合金
鋳物構造部材を得るための熱処理方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に航空機の構造部材は、高強
度、高靱性を有しかつ軽量であることが要求されるとこ
ろから、Ti合金が使用されている。この航空機の構造
部材用Ti合金として、AMS(Aerospace
Material Specification)規格
で規定された重量%で、V:14〜16%、Cr:2.
5〜3.5%、Al:2.5〜3.5%、Sn:2.5
〜3.5%を含有し、残りがTiと不可避不純物からな
り、前記不可避不純物のうちFe、O、C、NおよびH
がそれぞれFe:0.25%以下、O:0.13%以
下、C:0.05%以下、N:0.05%以下、H:
0.015%以下である組成を有するTi合金を使用す
ることは知られている。このTi合金で造られた航空機
構造部材は、通常、鍛練部材で構成されている。この鍛
練部材で構成されている航空機構造部材は、温度:79
0〜815℃、3〜30分間保持の溶体化処理を施すこ
とも知られている。
度、高靱性を有しかつ軽量であることが要求されるとこ
ろから、Ti合金が使用されている。この航空機の構造
部材用Ti合金として、AMS(Aerospace
Material Specification)規格
で規定された重量%で、V:14〜16%、Cr:2.
5〜3.5%、Al:2.5〜3.5%、Sn:2.5
〜3.5%を含有し、残りがTiと不可避不純物からな
り、前記不可避不純物のうちFe、O、C、NおよびH
がそれぞれFe:0.25%以下、O:0.13%以
下、C:0.05%以下、N:0.05%以下、H:
0.015%以下である組成を有するTi合金を使用す
ることは知られている。このTi合金で造られた航空機
構造部材は、通常、鍛練部材で構成されている。この鍛
練部材で構成されている航空機構造部材は、温度:79
0〜815℃、3〜30分間保持の溶体化処理を施すこ
とも知られている。
【0003】航空機構造部材は、近年、ますます形状が
複雑化しており、さらに低コスト化も求められている。
ところが、従来の鍛練部材で一体型複雑形状構造を造る
ことは難しくかつ製造コストがかかるところから、近
年、航空機構造部材を一体型複雑形状構造を比較的簡単
に造ることができかつ製造コストも比較的安い鋳物で造
る試みもなされている(例えば、第17回 Natio
nal SAMPE Technical Confe
rence 1985 10月 22−24日開催の予
稿集)。このTi合金鋳物からなる航空機構造部材も、
温度:843℃、30分間保持の溶体化処理を施し、つ
いで、温度:510〜538℃、8〜16時間保持の時
効処理を施すとされている。
複雑化しており、さらに低コスト化も求められている。
ところが、従来の鍛練部材で一体型複雑形状構造を造る
ことは難しくかつ製造コストがかかるところから、近
年、航空機構造部材を一体型複雑形状構造を比較的簡単
に造ることができかつ製造コストも比較的安い鋳物で造
る試みもなされている(例えば、第17回 Natio
nal SAMPE Technical Confe
rence 1985 10月 22−24日開催の予
稿集)。このTi合金鋳物からなる航空機構造部材も、
温度:843℃、30分間保持の溶体化処理を施し、つ
いで、温度:510〜538℃、8〜16時間保持の時
効処理を施すとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記AMS規
格で規定されたTi合金鋳物で作製した航空機構造部材
は、十分な引張り強さおよび伸びが得られず、Ti合金
鋳物製航空機構造部材のなお一層高強度化が求められて
いる。
格で規定されたTi合金鋳物で作製した航空機構造部材
は、十分な引張り強さおよび伸びが得られず、Ti合金
鋳物製航空機構造部材のなお一層高強度化が求められて
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、前記AMS規格で規定されたT
i合金鋳物で作製した航空機構造部材の強度を改善すべ
く、Ti合金鋳物の熱処理方法の研究を行なった結果、
上記AMS規格で規定されたTi合金で作製したTi合
金鋳物に、(a)温度:800〜1000℃、1〜10
時間保持の溶体化処理を施し、ついで、温度:300〜
400℃、0.5〜20時間保持の第1段目時効処理
後、さらに温度:450〜620℃、4〜50時間保持
の第2段目時効処理を施すことにより、Ti合金鋳物の
引張り強さおよび伸びを従来よりも向上させることがで
きる、(b)温度:730〜1000℃、圧力:100
0〜2000気圧、保持時間:0.5〜4時間の条件で
熱間静水圧プレスしたのち、温度:800〜1000
℃、1〜10時間保持の溶体化処理を施し、ついで、温
度:300〜400℃、0.5〜20時間保持の第1段
目時効処理後、さらに温度:450〜620℃、4〜5
0時間保持の第2段目時効処理を施すことにより、Ti
合金鋳物の強度および伸びを従来よりもさらに一層向上
させることができる、という研究結果が得られたのであ
る。
上述のような観点から、前記AMS規格で規定されたT
i合金鋳物で作製した航空機構造部材の強度を改善すべ
く、Ti合金鋳物の熱処理方法の研究を行なった結果、
上記AMS規格で規定されたTi合金で作製したTi合
金鋳物に、(a)温度:800〜1000℃、1〜10
時間保持の溶体化処理を施し、ついで、温度:300〜
400℃、0.5〜20時間保持の第1段目時効処理
後、さらに温度:450〜620℃、4〜50時間保持
の第2段目時効処理を施すことにより、Ti合金鋳物の
引張り強さおよび伸びを従来よりも向上させることがで
きる、(b)温度:730〜1000℃、圧力:100
0〜2000気圧、保持時間:0.5〜4時間の条件で
熱間静水圧プレスしたのち、温度:800〜1000
℃、1〜10時間保持の溶体化処理を施し、ついで、温
度:300〜400℃、0.5〜20時間保持の第1段
目時効処理後、さらに温度:450〜620℃、4〜5
0時間保持の第2段目時効処理を施すことにより、Ti
合金鋳物の強度および伸びを従来よりもさらに一層向上
させることができる、という研究結果が得られたのであ
る。
【0006】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、(1)重量%で、V:14〜1
6%、Cr:2.5〜3.5%、Al:2.5〜3.5
%、Sn:2.5〜3.5%を含有し、残りがTiと不
可避不純物からなり、前記不可避不純物のうちFe、
O、C、NおよびHがそれぞれFe:0.25%以下、
O:0.13%以下、C:0.05%以下、N:0.0
5%以下、H:0.015%以下である組成を有するT
i合金鋳物に、温度:800〜1000℃、1〜10時
間保持の溶体化処理を施し、ついで、温度:300〜4
00℃、0.5〜20時間保持の第1段目時効処理後、
さらに温度:450〜620℃、4〜50時間保持の第
2段目時効処理を施すTi合金鋳物の熱処理方法、
(2)重量%で、V:14〜16%、Cr:2.5〜
3.5%、Al:2.5〜3.5%、Sn:2.5〜
3.5%を含有し、残りがTiと不可避不純物からな
り、前記不可避不純物のうちFe、O、C、NおよびH
がそれぞれFe:0.25%以下、O:0.13%以
下、C:0.05%以下、N:0.05%以下、H:
0.015%以下である組成を有するTi合金鋳物に、
温度:730〜1000℃、圧力:1000〜2000
気圧、保持時間:0.5〜4時間の条件で熱間静水圧プ
レスしたのち、温度:800〜1000℃、1〜10時
間保持の溶体化処理を施し、ついで、温度:300〜4
00℃、0.5〜20時間保持の第1段目時効処理後、
さらに温度:450〜620℃、4〜50時間保持の第
2段目時効処理を施すTi合金鋳物の熱処理方法、に特
徴を有するものであり、さらに、(3)前記(1)また
は(2)記載の方法で熱処理したTi合金鋳物、に特徴
を有するものである。
なされたものであって、(1)重量%で、V:14〜1
6%、Cr:2.5〜3.5%、Al:2.5〜3.5
%、Sn:2.5〜3.5%を含有し、残りがTiと不
可避不純物からなり、前記不可避不純物のうちFe、
O、C、NおよびHがそれぞれFe:0.25%以下、
O:0.13%以下、C:0.05%以下、N:0.0
5%以下、H:0.015%以下である組成を有するT
i合金鋳物に、温度:800〜1000℃、1〜10時
間保持の溶体化処理を施し、ついで、温度:300〜4
00℃、0.5〜20時間保持の第1段目時効処理後、
さらに温度:450〜620℃、4〜50時間保持の第
2段目時効処理を施すTi合金鋳物の熱処理方法、
(2)重量%で、V:14〜16%、Cr:2.5〜
3.5%、Al:2.5〜3.5%、Sn:2.5〜
3.5%を含有し、残りがTiと不可避不純物からな
り、前記不可避不純物のうちFe、O、C、NおよびH
がそれぞれFe:0.25%以下、O:0.13%以
下、C:0.05%以下、N:0.05%以下、H:
0.015%以下である組成を有するTi合金鋳物に、
温度:730〜1000℃、圧力:1000〜2000
気圧、保持時間:0.5〜4時間の条件で熱間静水圧プ
レスしたのち、温度:800〜1000℃、1〜10時
間保持の溶体化処理を施し、ついで、温度:300〜4
00℃、0.5〜20時間保持の第1段目時効処理後、
さらに温度:450〜620℃、4〜50時間保持の第
2段目時効処理を施すTi合金鋳物の熱処理方法、に特
徴を有するものであり、さらに、(3)前記(1)また
は(2)記載の方法で熱処理したTi合金鋳物、に特徴
を有するものである。
【0007】つぎに、この発明のTi合金鋳物の熱処理
方法において、溶体化処理条件、時効処理条件、および
熱間静水圧プレス条件を上記の通りに限定した理由を説
明する。
方法において、溶体化処理条件、時効処理条件、および
熱間静水圧プレス条件を上記の通りに限定した理由を説
明する。
【0008】A. 溶体化処理条件 溶体化処理における温度を800〜1000℃、保持時
間を1〜10時間に限定したのは、温度:800℃未
満、保持時間を1時間未満の溶体化処理では、β単相化
および成分の均一化が計れず、後の時効時に時効効果能
の低減を招くので好ましくなく、一方、溶体化処理温度
を1000℃を越え、保持時間を10時間を越えて溶体
化処理すると、素材が軟化して強度の低下を招き、さら
に溶体化処理中に素材の変形を招くので好ましくないこ
とによるものである。溶体化処理条件の一層好ましい範
囲は、温度:800〜900℃、保持時間:2〜5時間
である。
間を1〜10時間に限定したのは、温度:800℃未
満、保持時間を1時間未満の溶体化処理では、β単相化
および成分の均一化が計れず、後の時効時に時効効果能
の低減を招くので好ましくなく、一方、溶体化処理温度
を1000℃を越え、保持時間を10時間を越えて溶体
化処理すると、素材が軟化して強度の低下を招き、さら
に溶体化処理中に素材の変形を招くので好ましくないこ
とによるものである。溶体化処理条件の一層好ましい範
囲は、温度:800〜900℃、保持時間:2〜5時間
である。
【0009】B.時効処理条件 この発明の時効処理は、1回の時効処理では十分な効果
が得られず、第1段目および第2段目の2回に分けた時
効処理を行うことにより始めて伸びが向上する。その理
由として、第1段目の時効で微細均一な準安定相あるい
はα相を析出させ、第2段目の時効で第1段目の時効で
析出した微細均一な準安定相あるいはα相からσ相を析
出成長させ、所定の引張り強さおよび伸びを得るものと
考えられる。
が得られず、第1段目および第2段目の2回に分けた時
効処理を行うことにより始めて伸びが向上する。その理
由として、第1段目の時効で微細均一な準安定相あるい
はα相を析出させ、第2段目の時効で第1段目の時効で
析出した微細均一な準安定相あるいはα相からσ相を析
出成長させ、所定の引張り強さおよび伸びを得るものと
考えられる。
【0010】a.第1段目の時効処理条件 第1段目の時効処理条件を温度:300〜400℃、保
持時間:0.5〜20時間に限定したのは、第1段目時
効処理を温度:300℃未満、保持時間:0.5時間未
満で行っても微細均一な準安定相あるいはα相が十分に
析出せず、一方、第1段目時効処理を400℃を越え、
保持時間を20時間を越える時間で時効処理すると、粗
大でかつ不均一にα相が析出してしまうので好ましくな
いことによるものである。第1段目の時効処理条件の一
層好ましい範囲は、温度:300〜400℃、保持時
間:1〜10時間である。
持時間:0.5〜20時間に限定したのは、第1段目時
効処理を温度:300℃未満、保持時間:0.5時間未
満で行っても微細均一な準安定相あるいはα相が十分に
析出せず、一方、第1段目時効処理を400℃を越え、
保持時間を20時間を越える時間で時効処理すると、粗
大でかつ不均一にα相が析出してしまうので好ましくな
いことによるものである。第1段目の時効処理条件の一
層好ましい範囲は、温度:300〜400℃、保持時
間:1〜10時間である。
【0011】b.第2段目の時効処理条件 第2段目の時効処理条件を温度:450〜620℃、保
持時間:4〜50時間に限定したのは、温度:450℃
未満、保持時間を4時間未満の第2段目時効処理では十
分なα相の析出成長が計れず、一方、第2段目時効処理
を620℃を越え、保持時間が50時間を越える時間で
時効処理すると、時効硬化性が乏しくなり、十分な強度
が得られなくなってしまうので好ましくないことによる
ものである。第2段目の時効処理条件の一層好ましい範
囲は、温度:460〜550℃、保持時間:10〜40
時間である。
持時間:4〜50時間に限定したのは、温度:450℃
未満、保持時間を4時間未満の第2段目時効処理では十
分なα相の析出成長が計れず、一方、第2段目時効処理
を620℃を越え、保持時間が50時間を越える時間で
時効処理すると、時効硬化性が乏しくなり、十分な強度
が得られなくなってしまうので好ましくないことによる
ものである。第2段目の時効処理条件の一層好ましい範
囲は、温度:460〜550℃、保持時間:10〜40
時間である。
【0012】C.熱間静水圧プレス条件 航空機構造部材など高い信頼性を必要とする部材には、
引け巣などの鋳造欠陥の除去、β単相化および成分の均
一化のために必ず熱間静水圧プレスが施されるが、一般
のTi合金鋳物構造部材には熱間静水圧プレスを施さな
い場合もある。しかし、熱間静水圧プレスを施す場合の
条件を温度:730〜1000℃、圧力:1000〜2
000気圧、保持時間:0.5〜4時間に限定したの
は、温度:730℃未満、圧力:1000気圧未満、保
持時間:0.5時間未満では、鋳造欠陥を圧着除去する
には十分な効果が得られず、一方、温度が1000℃を
越え、圧力が2000気圧を越え、保持時間が2時間を
越えても、より一層の鋳造欠陥除去効果は得られず、非
経済的であるので好ましくないことによるものである。
熱間静水圧プレス条件の一層好ましい範囲は、温度:7
50〜850℃、圧力:1000〜1500気圧、保持
時間:1〜2時間である。
引け巣などの鋳造欠陥の除去、β単相化および成分の均
一化のために必ず熱間静水圧プレスが施されるが、一般
のTi合金鋳物構造部材には熱間静水圧プレスを施さな
い場合もある。しかし、熱間静水圧プレスを施す場合の
条件を温度:730〜1000℃、圧力:1000〜2
000気圧、保持時間:0.5〜4時間に限定したの
は、温度:730℃未満、圧力:1000気圧未満、保
持時間:0.5時間未満では、鋳造欠陥を圧着除去する
には十分な効果が得られず、一方、温度が1000℃を
越え、圧力が2000気圧を越え、保持時間が2時間を
越えても、より一層の鋳造欠陥除去効果は得られず、非
経済的であるので好ましくないことによるものである。
熱間静水圧プレス条件の一層好ましい範囲は、温度:7
50〜850℃、圧力:1000〜1500気圧、保持
時間:1〜2時間である。
【0013】
実施例1 重量%で、V:15%、Cr:3%、Al:3%、S
n:3%を含有し、残りがTiと不可避不純物からな
り、前記不可避不純物のうちFe、O、C、NおよびH
がそれぞれFe:0.1%、O:0.1%、C:0.0
04%、N:0.01%、H:0.001%である組成
を有するTi合金をブリケットにプレス成形し、このブ
リケットを消耗電極式真空アーク溶解装置にて2段溶解
してインゴットに鋳造し、このインゴットに鍛造加工と
切削加工を施して電極形状とし、これを消耗電極式溶解
遠心鋳造装置にて溶解し、ロストワックス精密鋳造鋳型
に鋳造して直径:15mm×長さ:200mmの寸法をもっ
たTi合金丸棒鋳物を作製した。
n:3%を含有し、残りがTiと不可避不純物からな
り、前記不可避不純物のうちFe、O、C、NおよびH
がそれぞれFe:0.1%、O:0.1%、C:0.0
04%、N:0.01%、H:0.001%である組成
を有するTi合金をブリケットにプレス成形し、このブ
リケットを消耗電極式真空アーク溶解装置にて2段溶解
してインゴットに鋳造し、このインゴットに鍛造加工と
切削加工を施して電極形状とし、これを消耗電極式溶解
遠心鋳造装置にて溶解し、ロストワックス精密鋳造鋳型
に鋳造して直径:15mm×長さ:200mmの寸法をもっ
たTi合金丸棒鋳物を作製した。
【0014】得られたTi合金丸棒鋳物を、真空中、表
1に示される温度および時間保持後、Arガスの吹付け
による強制冷却の溶体化処理を施し、ついで、大気中、
表1に示される温度および時間保持の第1段目時効処理
後、さらに表1に示される温度および時間保持の第2段
目時効処理を施すことにより、本発明Ti合金鋳物の熱
処理方法(以下、本発明法という)1〜10を実施し、
さらに前記Ti合金丸棒鋳物を、真空中、表2に示され
る温度および時間保持後、Arガスの吹付けによる強制
冷却の溶体化処理を施し、ついで、大気中、表2に示さ
れる温度および時間保持の時効処理を施すことにより、
従来Ti合金鋳物の熱処理方法(以下、従来法という)
1〜10をそれぞれ実施した。
1に示される温度および時間保持後、Arガスの吹付け
による強制冷却の溶体化処理を施し、ついで、大気中、
表1に示される温度および時間保持の第1段目時効処理
後、さらに表1に示される温度および時間保持の第2段
目時効処理を施すことにより、本発明Ti合金鋳物の熱
処理方法(以下、本発明法という)1〜10を実施し、
さらに前記Ti合金丸棒鋳物を、真空中、表2に示され
る温度および時間保持後、Arガスの吹付けによる強制
冷却の溶体化処理を施し、ついで、大気中、表2に示さ
れる温度および時間保持の時効処理を施すことにより、
従来Ti合金鋳物の熱処理方法(以下、従来法という)
1〜10をそれぞれ実施した。
【0015】本発明法1〜10および従来法1〜10を
施したTi合金丸棒鋳物から、直径:6mm、平行部長
さ:30mmの寸法を有する引張り試験片を作製し、こ
の引張り試験片を用いてASTM E8に従い、常温引
張り試験を実施し、引張り強さおよび伸びを求め、その
結果を表3に示した。
施したTi合金丸棒鋳物から、直径:6mm、平行部長
さ:30mmの寸法を有する引張り試験片を作製し、こ
の引張り試験片を用いてASTM E8に従い、常温引
張り試験を実施し、引張り強さおよび伸びを求め、その
結果を表3に示した。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】さらに、表3に示される引張り強さおよび
伸びを、引張り強さを縦軸に、伸びを横軸にとってグラ
フに示し、このグラフを図1に示した。図1のグラフに
おいて、本発明法1を施したTi合金丸棒鋳物の引張り
強さおよび伸びと従来法1を施したTi合金丸棒鋳物の
引張り強さおよび伸びを比較すると、溶体化処理条件が
同じであっても、1回の時効処理からなる従来法1より
も2回の時効処理からなる本発明法1を施した方がTi
合金丸棒鋳物の引張り強さおよび伸びが向上しているこ
とが分かる。さらに、本発明法2〜10と従来法2〜1
0を施したTi合金丸棒鋳物の引張り強さおよび伸びを
それぞれ比較しても、図1のグラフにおいて、本発明法
2〜10を施したTi合金丸棒鋳物の引張り強さおよび
伸びの値の方が右上に位置しているところから、一層向
上していることがわかる。
伸びを、引張り強さを縦軸に、伸びを横軸にとってグラ
フに示し、このグラフを図1に示した。図1のグラフに
おいて、本発明法1を施したTi合金丸棒鋳物の引張り
強さおよび伸びと従来法1を施したTi合金丸棒鋳物の
引張り強さおよび伸びを比較すると、溶体化処理条件が
同じであっても、1回の時効処理からなる従来法1より
も2回の時効処理からなる本発明法1を施した方がTi
合金丸棒鋳物の引張り強さおよび伸びが向上しているこ
とが分かる。さらに、本発明法2〜10と従来法2〜1
0を施したTi合金丸棒鋳物の引張り強さおよび伸びを
それぞれ比較しても、図1のグラフにおいて、本発明法
2〜10を施したTi合金丸棒鋳物の引張り強さおよび
伸びの値の方が右上に位置しているところから、一層向
上していることがわかる。
【0020】実施例2 実施例1で作製したTi合金丸棒鋳物に表4に示される
条件の温度、圧力および時間の条件で熱間静水圧プレス
(HIP)処理を施して鋳造欠陥を除去した後、真空
中、表4に示される温度および時間保持後、Arガスの
吹付けによる強制冷却の溶体化処理を施し、ついで、大
気中、表4に示される温度および時間保持の第1段目時
効処理後、さらに表4に示される温度および時間保持の
第2段目時効処理を施すことにより、本発明法11〜2
0を実施し、さらに前記実施例1で作製したTi合金丸
棒鋳物に表5に示される条件の温度、圧力および時間の
条件で熱間静水圧プレス(HIP)処理を施して鋳造欠
陥を除去した後、真空中、表5に示される温度および時
間保持後、Arガスの吹付けによる強制冷却の溶体化処
理を施し、ついで、大気中、表5に示される温度および
時間保持の時効処理を施すことにより、従来法11〜2
0をそれぞれ実施した。
条件の温度、圧力および時間の条件で熱間静水圧プレス
(HIP)処理を施して鋳造欠陥を除去した後、真空
中、表4に示される温度および時間保持後、Arガスの
吹付けによる強制冷却の溶体化処理を施し、ついで、大
気中、表4に示される温度および時間保持の第1段目時
効処理後、さらに表4に示される温度および時間保持の
第2段目時効処理を施すことにより、本発明法11〜2
0を実施し、さらに前記実施例1で作製したTi合金丸
棒鋳物に表5に示される条件の温度、圧力および時間の
条件で熱間静水圧プレス(HIP)処理を施して鋳造欠
陥を除去した後、真空中、表5に示される温度および時
間保持後、Arガスの吹付けによる強制冷却の溶体化処
理を施し、ついで、大気中、表5に示される温度および
時間保持の時効処理を施すことにより、従来法11〜2
0をそれぞれ実施した。
【0021】前記本発明法11〜20および従来法11
〜20を施したTi合金丸棒鋳物を、直径:6mm、平
行部長さ:30mmの寸法を有する引張り試験片を作製
し、この引張り試験片を用いてASTM E8に従い、
常温引張り試験を実施し、引張り強さおよび伸びを求
め、その結果を表6に示した。
〜20を施したTi合金丸棒鋳物を、直径:6mm、平
行部長さ:30mmの寸法を有する引張り試験片を作製
し、この引張り試験片を用いてASTM E8に従い、
常温引張り試験を実施し、引張り強さおよび伸びを求
め、その結果を表6に示した。
【0022】
【表4】
【0023】
【表5】
【0024】
【表6】
【0025】さらに、表6に示される引張り強さおよび
伸びを、引張り強さを縦軸に、伸びを横軸にとってグラ
フに示し、このグラフを図2に示した。図2のグラフに
おいて、本発明法11を施したTi合金丸棒鋳物の引張
り強さおよび伸びと従来法11を施したTi合金丸棒鋳
物の引張り強さおよび伸びを比較すると、熱間静水圧プ
レスおよび溶体化処理条件が同じであっても、1回の時
効処理からなる従来法11よりも2回の時効処理からな
る本発明法11を施した方がTi合金丸棒鋳物の引張り
強さおよび伸びが一層向上していることが分かる。さら
に、本発明法12〜20と従来法12〜20を施したT
i合金丸棒鋳物の引張り強さおよび伸びをそれぞれ比較
しても、図2のグラフにおいて、本発明法12〜20を
施したTi合金丸棒鋳物の引張り強さおよび伸びの値の
方が右上に位置しているところから、同様のことがわか
る。
伸びを、引張り強さを縦軸に、伸びを横軸にとってグラ
フに示し、このグラフを図2に示した。図2のグラフに
おいて、本発明法11を施したTi合金丸棒鋳物の引張
り強さおよび伸びと従来法11を施したTi合金丸棒鋳
物の引張り強さおよび伸びを比較すると、熱間静水圧プ
レスおよび溶体化処理条件が同じであっても、1回の時
効処理からなる従来法11よりも2回の時効処理からな
る本発明法11を施した方がTi合金丸棒鋳物の引張り
強さおよび伸びが一層向上していることが分かる。さら
に、本発明法12〜20と従来法12〜20を施したT
i合金丸棒鋳物の引張り強さおよび伸びをそれぞれ比較
しても、図2のグラフにおいて、本発明法12〜20を
施したTi合金丸棒鋳物の引張り強さおよび伸びの値の
方が右上に位置しているところから、同様のことがわか
る。
【0026】
【発明の効果】上述のように、この発明の2回時効処理
を行うTi合金鋳物の熱処理方法は、Ti合金丸棒鋳物
の引張り強さおよび伸びを従来の熱処理方法よりも一層
向上させることができるところから、この発明の熱処理
方法をTi合金鋳物構造部材に適用して引張り強さおよ
び伸びを一層向上させ、形状が複雑な航空機などの構造
部材の信頼性を一層増すことができ、産業上優れた効果
を奏するものである。
を行うTi合金鋳物の熱処理方法は、Ti合金丸棒鋳物
の引張り強さおよび伸びを従来の熱処理方法よりも一層
向上させることができるところから、この発明の熱処理
方法をTi合金鋳物構造部材に適用して引張り強さおよ
び伸びを一層向上させ、形状が複雑な航空機などの構造
部材の信頼性を一層増すことができ、産業上優れた効果
を奏するものである。
【図1】本発明熱処理方法および従来熱処理方法を施し
たTi合金鋳物の引張り強さおよび伸びをプロットした
グラフである。
たTi合金鋳物の引張り強さおよび伸びをプロットした
グラフである。
【図2】本発明熱処理方法および従来熱処理方法を施し
たTi合金鋳物の引張り強さおよび伸びをプロットした
グラフである。
たTi合金鋳物の引張り強さおよび伸びをプロットした
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 脇田 三郎 埼玉県大宮市北袋町1−297 三菱マテリ アル株式会社総合研究所内 (72)発明者 安藤 則雄 東京都新宿区西新宿1−7−2 富士重工 業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 重量%で、V:14〜16%、Cr:
2.5〜3.5%、Al:2.5〜3.5%、Sn:
2.5〜3.5%を含有し、残りがTiと不可避不純物
からなり、前記不可避不純物のうちFe、O、C、Nお
よびHがそれぞれFe:0.25%以下、O:0.13
%以下、C:0.05%以下、N:0.05%以下、
H:0.015%以下である組成を有するTi合金鋳物
に、 温度:800〜1000℃、1〜10時間保持の溶体化
処理を施し、 ついで、温度:300〜400℃、0.5〜20時間保
持の第1段目時効処理後、さらに温度:450〜620
℃、4〜50時間保持の第2段目時効処理を施すことを
特徴とするTi合金鋳物の熱処理方法。 - 【請求項2】 重量%で、V:14〜16%、Cr:
2.5〜3.5%、Al:2.5〜3.5%、Sn:
2.5〜3.5%を含有し、残りがTiと不可避不純物
からなり、前記不可避不純物のうちFe、O、C、Nお
よびHがそれぞれFe:0.25%以下、O:0.13
%以下、C:0.05%以下、N:0.05%以下、
H:0.015%以下である組成を有するTi合金鋳物
に、 温度:730〜1000℃、圧力:1000〜2000
気圧、保持時間:0.5〜4時間の条件で熱間静水圧プ
レスしたのち、 温度:800〜1000℃、1〜10時間保持の溶体化
処理を施し、 ついで、温度:300〜400℃、0.5〜20時間保
持の第1段目時効処理後、さらに温度:450〜620
℃、4〜50時間保持の第2段目時効処理を施すことを
特徴とするTi合金鋳物の熱処理方法。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の方法で熱処理し
たことを特徴とする引張り強さおよび伸びの優れた高強
度Ti合金鋳物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16242296A JPH09324247A (ja) | 1996-06-03 | 1996-06-03 | Ti合金鋳物の熱処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16242296A JPH09324247A (ja) | 1996-06-03 | 1996-06-03 | Ti合金鋳物の熱処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09324247A true JPH09324247A (ja) | 1997-12-16 |
Family
ID=15754309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16242296A Pending JPH09324247A (ja) | 1996-06-03 | 1996-06-03 | Ti合金鋳物の熱処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09324247A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008280565A (ja) * | 2007-05-09 | 2008-11-20 | Ihi Corp | マグネシウム合金およびその製造方法 |
CN104561652A (zh) * | 2013-10-11 | 2015-04-29 | 东港市东方高新金属材料有限公司 | 一种钛合金dfgx-2#轧制管及其制备方法 |
CN106637015A (zh) * | 2016-12-08 | 2017-05-10 | 沈阳铸造研究所 | 一种细化Ti‑5Al‑2.5Sn ELI合金铸造组织的热处理工艺 |
-
1996
- 1996-06-03 JP JP16242296A patent/JPH09324247A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008280565A (ja) * | 2007-05-09 | 2008-11-20 | Ihi Corp | マグネシウム合金およびその製造方法 |
CN104561652A (zh) * | 2013-10-11 | 2015-04-29 | 东港市东方高新金属材料有限公司 | 一种钛合金dfgx-2#轧制管及其制备方法 |
CN106637015A (zh) * | 2016-12-08 | 2017-05-10 | 沈阳铸造研究所 | 一种细化Ti‑5Al‑2.5Sn ELI合金铸造组织的热处理工艺 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041104 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041116 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050329 |