JPH09324150A - 接着構造体およびその製造方法 - Google Patents

接着構造体およびその製造方法

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JPH09324150A
JPH09324150A JP14393996A JP14393996A JPH09324150A JP H09324150 A JPH09324150 A JP H09324150A JP 14393996 A JP14393996 A JP 14393996A JP 14393996 A JP14393996 A JP 14393996A JP H09324150 A JPH09324150 A JP H09324150A
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adhesive
adherend
metal
resin
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JP14393996A
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Toshio Hatsuda
俊雄 初田
Shoji Sakata
莊司 坂田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】接着構造体において接着体材料,被着体材料と
表面処理法の選定,管理が容易になり、接着構造体の接
着強度も容易に管理できるようにする。 【解決手段】樹脂や金属などの接着体と金属やセラミッ
ク,ガラスなどの無機質の被着体により形成される接着
構造体で、実質的に接着面の実表面積を表わす指標を表
記した被着体を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は接着構造体における
被着体表面形状の指標,表示方法,掲載書面,接着強度
及び接着構造体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】接着技術の発達と生産性の向上,軽量化
などの要求とから、樹脂封止半導体や配線基板などの電
子機器,モータや変圧器などの電気機器、さらには車両
や宇宙機器まで広い範囲で接着構造が用いられている。
これらの接着構造では接着体と被着体との熱膨張差をは
じめ機械的負荷など様々な要因で接着面に生じる応力に
耐え得るために一定以上の接着強度を有することが要求
される。このため接着構造の設計,製造にあたっては必
要な接着強度を確保し得る接着体及び被着体を選定する
必要がある。しかし、接着強度は接着剤や樹脂などの接
着体の材料及びキュアー温度,時間等の接着条件の他に
被着材の表面性状に大きく依存する。このため接着強度
を得るには被着材の表面性状を規定する必要がある。被
着体の表面性状としては化学組成と表面粗さ等の表面形
状がある。このうち化学組成については化学分析機器に
より評価は可能である。しかし表面形状については従来
これを規定する適切な指標がなかった。このため、被着
材の表面形状については数値的な指標に基づく管理は行
なわれていなかった。このため接着強度は工程管理や製
品の破壊試験により保証するのが通例であった。
【0003】また、特開平3−4521 号公報に真の接着強
度を求める試験法及びこの試験法で得られた強度の値を
接着材名とともに表記する例が記載されている。しかし
この例でも被着材の実表面積が変わるとこの値は使用で
きない等の欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のように被着面形
状に対する指標がない状態では次のような問題を生じ
る。
【0005】(1)被着体,接着体の材料及び接着条件
を決めても接着強度を精度良く予測することは困難であ
る。
【0006】(2)破壊試験により強度データを得て
も、管理されていない表面形状の影響が含まれているた
めに、どのような条件下で同一の強度が得られるかが不
明でありベータベースとして使用できない。
【0007】(3)(2)の結果樹脂材料等の接着性能
を表示しても有用なデータにはならない。
【0008】(4)接着強度の向上を目的に被着体に表
面処理を施す場合、その処理の適否を客観的に評価でき
ない。
【0009】(5)(4)の結果、表面処理の適否の判
定は破壊試験に頼らざるをえず、表面処理法を決定する
には試行錯誤を伴い工数が増す。本発明は接着強度に影
響の大きい被着面の表面形状を規定する指標を与えるこ
とにより上記の問題点を解決する方法を提供するもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】金属やセラミックと樹
脂、あるいはセラミックと金属などの接着のように材料
相互の化学反応が少ない場合、接着強度は接着面積やア
ンカ効果の大きさに支配される。これらの大きさを表わ
し得る被着材表面の代表的パラメータは実表面積であ
る。金属などの固体の実表面積の測定は真空機器の分野
では以前から行われており、文献(ステンレス鋼表面の
ラフネスファクタとイオン照射効果:前田他3名,真
空,第23巻,第4号(1980),20)に記載されたSRF(Surf
ace RoughnessFactor:固体の実表面積と見かけの表面
積の比で固体の比表面積ともいう、文献中ではRFと記
載)測定法を用いて測定できる。今回、実表面積と接着
強度の関係を検討し、実表面積が接着強度を規定する指
標に成ることを示した。従って被着面の面形状を示す指
標として実表面積を与えることにより上記目的を達成で
きる。
【0011】被着面の面形状を表わす指標として実表面
積を用い、これを接着強度を支配する因子として接着体
と被着体の材料及び接着条件等と合わせて用いることに
より接着強度の再現性が改良され、破壊試験データをデ
ータベースとして蓄積することが可能になる。ひいては
接着強度を精度良く予測することが可能になる。また樹
脂材等の接着性能の有効な表示が可能になる。また、接
着強度向上のための表面処理法を客観的に評価でき、被
着材の表面品質や表面処理作用の管理が容易になる。こ
の結果接着体材料,被着体材料と表面処理法の選定,管
理が容易になり、接着構造体の接着強度も容易に管理で
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
より説明する。図1はプリント基板の一部を示す。エポ
キシと硝子クロスからなる基材1の両面に配線用銅箔2
が張られている。銅箔の上にはレジスト3がライニング
されている。レジスト3をパターン化した後、銅箔2を
エッチングにより配線パターンに加工する。その後、絶
縁用樹脂膜が図1のレジスト3の位置に接着される。配
線用銅箔はパターン作成時のフォトレジスト及びパター
ン作成後の絶縁層との接着強度を確保する必要がある。
このため銅箔表面4は300℃12時間のベーキング条
件下でSRFが25以上と指定されており、この仕様を
満たす表面処理が施されている。この表面処理を規定す
る方法は次のとおりである。
【0013】先ず、適用可能な表面処理法により得られ
る表面の実表面積を求める。本実施例では表1に示した
A,B,Cの3種類の表面処理法についてSRFを求め
た。
【0014】
【表1】
【0015】その結果を図2に示す。一般にベーキング
温度が高いほど真のSRFが得られる。ステンレスのよ
うな安定な材料では十分高い温度でベーキングできる
が、銅の場合は高温では表面に損傷を生じSRFが小さ
くなり十分高温にすることができない。このため実表面
積を規定する場合、ベーキング温度を決めておく必要が
あるが本実施例ではベーキング温度を300℃としてい
る。しかし図2から判るように温度によるSRFの相対
関係はあまり大きく変化しないため他の温度に決めても
問題はない。
【0016】次に表面処理を施した銅表面上にレジスト
などの樹脂を接着してその接着強度を測定する。この場
合の試験法はピール試験などの方法を用いても良いがこ
こでは剪断剥離試験を用いた。これは図3に示したよう
に銅箔3上に数種の線幅のレジストパターン5を作りそ
の側面に負荷用エッジ6をあてこれをロードセル7で押
すことにより荷重をかけて剪断剥離させるものである。
この結果は図4に示すように3種の処理法とも線幅が増
すほど剥離荷重が増加する。現状では線幅の影響のない
強度評価パラメータがないため、線幅ごとにSRFと剪
断剥離荷重の関係を求めると図5のようになる。設計で
必要強度が決まると、図5から必要なSRFを決定でき
る。SRF指定面4のSRFの値はこのようにして決め
たものである。この数値を表面処理の仕様書に記載する
ことにより必要接着強度を確保でき、また、処理面の検
査表にSRF等実表面積を表わす指標を記入することに
より表面処理作業者以外の者にも表面処理及びこれによ
り得られる接着強度の適否を客観的に評価できる。
【0017】他の実施例を図6,図7によって説明す
る。図6は樹脂封止半導体の断面図である。封止樹脂1
1は半導体素子8,タブ9,リード10に接着してい
る。この接着は信頼性試験時の熱負荷により生じる応力
に耐える必要があり、樹脂封止半導体の設計においては
接着強度を確保できる樹脂及び被着体の組合せの選定が
重要である。このため樹脂やリード材の特性表に接着強
度に係る指標が記載されていると樹脂や被着体の選定に
有用である。図7は本発明の被着体表面形状の指標であ
るSRFを記載した樹脂材料の特性記載書面の例であ
る。この例では42アロイは十分高い温度でベーキング
でき、SRFが唯一求まるためベーキング温度は記載さ
れていない。この特性記載書面は被着材名,接着強度と
ともにSRFが記載されているため記載された接着強度
を得るために必要なリード材等の実表面を知ることがで
き、これをリード材の仕様に反映できる。接着強度を図
1のようにSRFの関数として表示すれば選択の幅がよ
り広がる。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、被着面の形状を表わす
指標として被着面の実表面積を用いることにより必要な
接着強度が確保できる。またこれにより部品の品質が定
量的に管理され、接着強度のばらつきの低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるプリント基板の一部の断
面図。
【図2】比表面積の測定結果の特性図。
【図3】せん断剥離試験法の説明図。
【図4】レジストパターンのせん断剥離強度特性図。
【図5】比表面積と剪断剥離強度の関係の特性図。
【図6】樹脂封止半導体の断面図。
【図7】本発明の被着体表面形状の指標であるSRFを
記載した樹脂材料の特性記載書面の例の説明図。
【符号の説明】
1…基材、2…銅箔、3…レジスト、4…SRF指定
面、5…レジストパターン、6…負荷エッジ、7…ロー
ドセル、8…半導体素子、9…タブ、10…リード、1
1…封止樹脂。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂や金属などの接着体と接合される金属
    やセラミック,ガラスなどの無機質の被着体において、
    実質的に接着面の実表面積を表わす指標を表記又は表記
    した書面を添付したことを特徴とする被着体。
  2. 【請求項2】樹脂や金属などの接着体と接合される金属
    やセラミック,ガラスなどの無機質の被着体において、
    実質的に接着面の実表面積又はその範囲を規定したこと
    を特徴とする被着体の表面処理方法。
  3. 【請求項3】樹脂や金属などの接着体と接合される金属
    やセラミック,ガラスなどの無機質の被着体において、
    実質的に接着面の実表面積又はその範囲を表記したこと
    を特徴とする被着体の表示方法。
  4. 【請求項4】樹脂の被着材に対する接着強度を被着材名
    とその実表面積を表わす指標とともに表示することを特
    徴とする樹脂材料の表示方法。
  5. 【請求項5】樹脂や金属などの接着体と金属やセラミッ
    ク,ガラスなどの無機質の被着体により形成される接着
    構造体において、実質的に接着面の実表面積を表わす指
    標を表記した被着体を用いることを特徴とする接着構造
    体。
  6. 【請求項6】接着体としての樹脂と金属やセラミック,
    ガラスなどの無機質の被着体を含む接着構造体におい
    て、被着材名とその実表面積を表わす指標とともに接着
    強度を表示した樹脂を用いることを特徴とする接着構造
    体。
  7. 【請求項7】樹脂や金属などの接着体と金属やセラミッ
    ク,ガラスなどの無機質の被着体により接着構造体を形
    成する際に被着体の実表面積を指標として得られた接着
    体の接着強度を基に接着体と被着体材料を選択すること
    を特徴とする接着構造体製造方法。
  8. 【請求項8】樹脂や金属などの接着体と金属やセラミッ
    ク,ガラスなどの無機質の被着体により接着構造体を形
    成する際に被着体の実表面積を指標として得られた接着
    体の接着強度を基に被着体表面処理法を選択することを
    特徴とする接着構造体製造方法。
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