JPH09320874A - 移動部材検出装置及び移動部材検出方法 - Google Patents

移動部材検出装置及び移動部材検出方法

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JPH09320874A
JPH09320874A JP15496296A JP15496296A JPH09320874A JP H09320874 A JPH09320874 A JP H09320874A JP 15496296 A JP15496296 A JP 15496296A JP 15496296 A JP15496296 A JP 15496296A JP H09320874 A JPH09320874 A JP H09320874A
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JP
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light
moving
moving path
residual material
duct
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JP15496296A
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English (en)
Inventor
Seiji Muramatsu
成治 村松
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】移動路を移動する部材を確実に検出することが
できなかつた。 【解決手段】発光手段(46)は少なくとも移動路(4
1E)の断面全体を含む所定の領域を通過するように光
(L)を射出し、受光手段(47)は所定の領域を通過
した光(L)を受光し、移動部材検出手段は、受光した
光の所定時間毎の受光強度の差分を算出し、当該差分に
基づいて部材が移動路(41E)を移動したか否かを検
出する。これにより、部材が移動路(41E)を移動し
たか否かを受光した光の受光強度の差分として検出する
ことができるので、部材が移動路を移動したことによる
受光強度の変動を確実に検出することができる。かくし
て移動路(41E)を移動する部材を確実に検出し得る
移動部材検出装置及び移動部材検出方法を実現すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。 発明の属する技術分野 従来の技術 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段 発明の実施の形態 (1)巻線装置の構成(図1) (2)残材回収装置の構成(図2〜図8) (3)実施例の動作及び効果 (4)他の実施例(図9〜図11) 発明の効果
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は移動部材検出装置及
び移動部材検出方法に関し、例えばテレビジヨンに使用
されるフライバツクトランス(Fly Back Transfer 、F
TB)を製造する際に、ボビンに設けられた端子ピンに
線材を絡らげた後に残る不要な線材を回収するに適用し
て好適なものである。
【0003】
【従来の技術】従来、フライバツクトランスのような積
層型コイルは、筒状でなる端子ピン付きボビンの周側面
に絶縁用フイルムと例えば銅線でなる線材とが巻回され
たものが交互に積層形成されてなる。この場合、各コイ
ル間は絶縁フイルムによつて絶縁される。
【0004】この種の積層型コイルを製造する巻線装置
は、線材をボビンに巻回する際、まず線材を絡げ対象と
なる端子ピン(以下、これを絡らげ対象端子ピンと呼
ぶ)に絡らげて切断部材(以下、これをカツタと呼ぶ)
によつて余分な線材を切断した後、線材をボビンの周側
面に巻回し、絡らげ対象端子ピンに対向する側に設けら
れ、当該絡らげ対象端子ピンに対応する端子ピンに線材
を絡らげることにより、線材でなる1つのコイル層を形
成するようになされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの種の巻線
装置では、線材を絡らげ対象端子ピンに絡らげた後、線
材を把持する線材把持部材(以下、これをワイヤチヤツ
クと呼ぶ)に把持された線材をカツタによつて切断する
ため、不要な線材(以下、これを残材と呼ぶ)が必ず発
生する。この残材は、コイルを製造している際に、ボビ
ンに巻回された線材及び絶縁フイルム間に巻き込まれて
しまうおそれがある。このように残材がボビンに巻回さ
れた線材及び絶縁フイルム間に巻き込まれると、絶縁不
良が生ずるなど不良品を発生させる原因となるため、こ
の種の巻線装置では、この残材を回収するための残材回
収装置が設けられている。
【0006】この残材回収装置は残材が通る移動路を有
するダクトと、当該ダクトを介して残材を吸引する所定
の吸引手段と、吸引した残材を収納する残材収納部とを
有し、ワイヤチヤツクが開く前に吸引手段に吸引動作を
行わせ、残材を吸引手段によつてダクトを介して残材収
納部に収納するようになされている。
【0007】ところがこの種の巻線装置は、例えばカツ
タによる線材の切断が失敗して端子ピンに残材が残つた
場合でも、残材がダクト内を通つて吸引できたか否かを
確認できないため、残材が回収されたものとして以降の
作業を行う。この場合、端子ピンに残材が残つたままの
状態で次の作業が行われることになるので、残材がボビ
ンに巻き込まれるおそれがある。
【0008】またこの種の巻線装置では、線材の切断が
成功した場合でも、なんらかの原因で残材が吸引手段に
吸引されずにどこかに引つ掛かかることがあり、このよ
うなときでも残材が回収されたものとして以降の作業を
行うため、次の作業のときにこの残材がボビンに巻き込
まれるおそれがあつた。このように従来の巻線装置で
は、ダクト内を残材が通つたか否かを確実に確認するこ
とができなかつたため、残材が線材とフイルムとの間に
巻き込まれることに起因する不良品の発生を未だ防止し
得ない問題があつた。
【0009】このような問題を解決するための1つの方
法として、従来、部品等の部材を検出する際にレーザ光
を用いる方法があり、この種の方法を用いて、ダクト内
を残材が通つた否かを検出し、残材が回収された否かを
判断することが考えられる。ところが残材は30〔μm〕
程度の径と非常に細く、また吸引時には高速度で吸引さ
れるため、この種の方法では、残材がダクト内を通つた
か否かを確実に検出することができなかつた。
【0010】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、移動路を移動する部材を確実に検出し得る移動部材
検出装置及び移動部材検出方法を提案しようとするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、発光手段は、少なくとも移動路の
断面全体を含む所定の領域を通過するように光を射出
し、受光手段は、所定の領域を通過した光を受光し、移
動部材検出手段は、受光手段から得られる光の所定時間
毎の受光強度の差分を算出して、当該差分に基づいて部
材が移動路を移動したか否かを検出する。部材が移動路
を移動したか否かが受光した光の受光強度の差分として
検出されるので、部材が移動路を移動したことによる受
光強度の変動を確実に検出することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施例を詳述する。
【0013】(1)巻線装置の構成 図1において、1は全体として巻線装置の一実施例を示
し、端子ピン付きボビン2に絶縁用フイルム3と線材4
とを交互に巻回して絶縁用フイルム3の層と線材4との
層とを積層形成することにより、例えばフライバツクト
ランス等の積層型コイルを製造するようになされてい
る。
【0014】エアシリンダ5はY軸テーブル6上に配置
されており、図示しない制御部(後述する図4に示す制
御部53、以下同様)からの制御信号に基づいてY軸テ
ーブル6が駆動制御されることにより、図に矢印Yで示
す方向(以下、これをY方向と呼ぶ)及びこれとは逆の
方向(以下、これを逆Y方向と呼ぶ)に移動する。この
エアシリンダ5は3本のガイド付き駆動軸5A、5B及
び5Cを図に矢印Zで示す方向(以下、これをZ方向と
呼ぶ)及びこれとは逆の方向(以下、これを逆Z方向と
呼ぶ)に駆動することにより、これら駆動軸5A、5B
及び5Cの先端部に固定された上下動部材5DをZ方向
及び逆Z方向に移動させる。この上下動部材5Dの一方
の側面には上下動板7が固定されている。
【0015】上下動板7の一面7Aには、ガイド部材8
が固定されている。またガイド部材8の上下動板7が設
けられた面と対向する面にはスライダ部材9が設けられ
ており、スライダ部材9には支持部材10が固定されて
いる。これらスライダ部材9及び支持部材10は制御部
からの制御信号に基づいてガイド部材8に沿つて、図に
矢印Xで示す方向(以下、これをX方向と呼ぶ)及びこ
れとは逆の方向(以下、これを逆X方向と呼ぶ)に一体
となつて移動するようになされている。
【0016】また上下動板7の一面7Aには、ガイド部
材8の上方にシリンダ保持部材11が固定されており、
このシリンダ保持部材11にはエアシリンダ12が設け
られている。このエアシリンダ12は制御部からの制御
信号に基づいてX方向に所定の圧力を与えるようになさ
れている。ここでエアシリンダ12によつてX方向に所
定の圧力がスライダ部材9及び支持部材10に与えられ
ている状態のとき、ガイド部材8に対してスライダ部材
9及び支持部材10の位置は、図1に示すように、逆X
方向における終端が一致しているものとする。シリンダ
軸12Aの先端には固定部材12Bが取り付けられてお
り、この固定部材12Bは支持部材10の上面10Aに
固定されている。
【0017】支持部材10の先端には逆Y方向に延びる
板状部材13がねじ13A及び13Bによつて取り付け
られており、この板状部材13の一端にはワイヤチヤツ
ク14が固定されている。ワイヤチヤツク14の先端に
は、それぞれY方向及び逆Y方向に移動し得るようにな
された把持部14A及び14Bが設けられており、これ
ら把持部14A及び14Bを互いに近接する方向に移動
させることにより線材4を把持し、互いに離反する方向
に移動させることにより線材4を放すようになされてい
る。また支持部材10の下面10Bには、カムフオロア
15を支持部材10に支持する支持部材16が固定され
ている。
【0018】ハウジング17はXZ軸テーブル18上に
配置されており、制御部からの制御信号に基づいてXZ
軸テーブル18が駆動制御されることにより、X軸方向
及びZ軸方向に沿つて移動するようになされている。ま
たハウジング17にはX方向に支持部材17Aが設けら
れており、この支持部材17Aに着脱自在にX方向に巻
治具17Bが嵌合されている。この巻治具17Bにはボ
ビン2が挿入される。ここで巻治具17Bはボビン2の
長さや内径の大きさに応じて数種類用意されており、各
種ボビン2に対応し得るようになされている。
【0019】さらにハウジング17には回転軸17Cが
X軸を中心に回転自在に設けられており、この回転軸1
7Cが回転することにより支持部材17A及び巻治具1
7Bが一体にX軸を中心に回転する。スピンドルモータ
19はXZ軸テーブル18上に配置されており、制御部
からの制御信号に基づいてXZ軸テーブル18が駆動制
御されることにより、X軸方向及びZ軸方向に沿つて移
動する。
【0020】またスピンドルモータ19は制御部からの
制御信号に基づいて回転軸19Aを回転させることによ
り、ベルト20を介してハウジング17の回転軸17C
を回転させる。従つてスピンドルモータ19を駆動制御
することにより、巻治具17Bに挿入されたボビン2を
支持部材17A及び巻治具17Bと一体にX軸を中心に
(ボビン2の周側面2Aに沿つて)回転させ得るように
なされている。
【0021】ハウジング17の上面17Dには、YZ平
面に含まれる面を有する駆動カム21が固定されてお
り、エアシリンダ5のY軸方向を調整すると共に、支持
部材16のZ軸方向における位置及び又はハウジング1
7のZ軸方向における位置を調整してハウジング17を
逆X方向に駆動することにより、駆動カム21をカムフ
オロア15に当接させ得るようになされている。
【0022】従つてこの巻線装置1では、エアシリンダ
12によるX方向の圧力より大きい駆動力でハウジング
17を逆X方向に駆動させることにより、カムフオロア
15を介してスライダ部材9及び支持部材10を逆X方
向に移動させることができることにより、ワイヤチヤツ
ク14をボビン2と一定の間隔を保持させながら逆X方
向に移動させ得、この状態でハウジング17をX方向に
駆動することよりエアシリンダ12によるX方向の圧力
によつてスライダ部材9及び支持部材10がX方向に移
動するので、カムフオロア15を駆動カム21に当接さ
せた状態でX方向に移動させることができることによ
り、ワイヤチヤツク14をホビン2と一定の間隔を保持
させながらX方向に移動させ得るようになされている。
【0023】線材供給装置22は図示しないテンシヨン
装置を介して線材4を供給する。ノズル支持アーム23
は横断面形状がほぼコ字状でなり、アーム23A及び2
3Bを有する。ノズル支持アーム23のアーム23Aの
先端部にはノズル23Cが設けられており、ノズル支持
アーム23は線材供給装置22から供給される線材4を
当該ノズル23Cを介して所定の位置に案内する。ワイ
ヤチヤツク14はこのノズル23Cによつて案内された
線材4の端部を把持する。この場合、線材4にはテンシ
ヨン装置によつて所定のテンシヨンが与えられている。
【0024】ノズル支持アーム23は、所定の角度で傾
斜した傾斜面を有し、当該傾斜面に第1のカツタ24A
及び第2のカツタ24Bが設けられたカツタ支持部材2
4にアーム23Bが固定されていると共に、カツタ支持
部材24の下端部に固定された支持部材24C上に固定
されている。このカツタ支持部材24はノズル23Cと
ワイヤチヤツク14との間の線材4がXZ平面内に位置
するようにY軸テーブル6上に配置されている。
【0025】従つてワイヤチヤツク14及びノズル23
C間の線材4は常にXZ平面内に存在するので、エアシ
リンダ5によつてワイヤチヤツク14のZ軸方向におけ
る位置を調整することにより、ワイヤチヤツク14及び
ノズル23C間の線材4をXZ平面及びXY平面内に位
置決めし得るようになされている。この結果、ワイヤチ
ヤツク14及びノズル23C間の線材4は、ワイヤチヤ
ツク14が線材4を把持する線材把持位置とノズル23
Cの先端とを結ぶ延長線方向に移動されることになる。
【0026】ノズル支持アーム駆動部材25は2つのシ
リンダが連結したダブルシリンダ25Aのシリンダ軸2
5A′をZ軸方向に駆動する。このシリンダ軸25A′
の先端にはクランプ部材25Bが設けられており、この
クランプ部材25BにはY軸に沿つて設けられた連結ピ
ン25Cを中心として回動自在に設けられた回動部材2
5Dが設けられている。回動部材25Dの他端には回転
軸25Eが固定されて貫設されており、この回転軸25
Eはカツタ支持部材24を貫通してノズル支持アーム2
3内に固定されて設けられている。従つてシリンダ25
Aのシリンダ軸25A′をZ軸方向に沿つて駆動するこ
とにより、回動部材25Dによつて回転軸25Eを中心
としてノズル支持アーム23を回動させ得るようになさ
れている。
【0027】カツタ支持部材24に設けられた第1のカ
ツタ24Aは、ボビン2の端子ピン2Bに対する始端絡
らげ(線材4をボビン2の周側面2Aに巻回する前に絡
らげ対象端子ピン2Bに線材4を絡らげること)が終了
した際に、ワイヤチヤツク14と端子ピン2Bとの間で
かつ端子ピン2Bの近傍に移動するようになされてい
る。またカツタ支持部材24に設けられた第2のカツタ
24Bは、ボビン2の端子ピン2Bに対する終端絡らげ
(線材4をボビン2の周側面2Aに巻回した後に絡らげ
対象端子ピン2Bに対応する端子ピンに線材4を絡らげ
ること)が終了した際に、ワイヤチヤツク14と端子ピ
ン2Bとの間の所定の位置に移動する。
【0028】残材回収装置26は、第1のカツタ24A
及び第2のカツタ24Bで線材4を切断した際に、制御
部からの制御信号に基づいて、ワイヤチヤツク14に把
持されている残材を回収するようになされている。この
実施例の場合、後述するように、巻線装置1は、残材回
収装置1から送出される信号に基づいて、残材回収装置
1によつて残材が回収されたか否かを判断し、絡らげ対
象端子ピンに対して絡らげ動作が終了した際に当該絡ら
げ対象ピンについての残材が回収されなかつたときに
は、以降の作業を中止するようになされている。
【0029】フイルム引出しチヤツク27は図示しない
フイルム成形加工装置において成形及び加工されたフイ
ルム3を、図示しない位置決め装置によつて引き出して
所定の位置に位置決めし、フイルム3の所定の位置を把
持する。フイルム押さえ28はボビン2に対するフイル
ム3の巻回が終了して、当該フイルム3の端部を、この
巻回されたフイルム3に溶着する際、溶着状態及びフイ
ルム3の位置を安定して保持する。実際上、このフイル
ム押さえ28は、図示しない定テンシヨン発生装置を有
し、フイルム3をボビン2に巻回している際にフイルム
3の終端部を把持しながら、定テンシヨン発生装置によ
つてフイルム3に一定のテンシヨンを与える。
【0030】ウエルダホーン29は、Z軸及びY軸に沿
つて移動するようになされている。このウエルダホーン
29は、その先端部に設けられたフイルム加振部29A
によつて、ボビン2にフイルム3を巻回する際にフイル
ム3の始端部をボビン2に溶着し、及びボビン2に対す
るフイルム3の巻回が終了した際に当該フイルム3の終
端部をこの巻回されたフイルム3に溶着する。実際上、
このウエルダホーン29は、図示しない超音波発振装置
によつて振動され、これによりフイルム加振部29Aが
当接したフイルム3の所定の箇所を溶着する。
【0031】ここで実際上、この巻線装置1では、まず
ボビン2の周側面2Aにフイルム3を巻回する。この場
合、絡らげ対象端子ピン2Bの近傍に図示しないフイル
ム成形加工装置で形成されたフツク(図示せず)が位置
するようにボビン2にフイルム3が巻回される。この
後、巻線装置1は、ボビン2を絡らげ動作位置(絡らげ
動作を行う位置)に移動させて絡らげ動作を開始する。
【0032】すなわちこの巻線装置1では、まずXZ軸
テーブル17をエアシリンダ12がスライダ部材9及び
支持部材10に与えている圧力より大きい駆動力で駆動
制御して、ワイヤチヤツク14とノズル23Cとの間に
絡らげ対象ピン11Bが位置するようにハウジング17
を所定の距離だけ逆X方向に移動させる。これにより駆
動カム21がカムフオロア15に当接してスライダ部材
9及び支持部材10が逆X方向に移動するので、線材4
を把持したワイヤチヤツク14も逆X方向に移動する。
この場合、シリンダ軸12Aがエアシリンダ12によつ
て与えられている圧力に抗して逆X方向に移動するの
で、スライダ部材9及び支持部材10に対してX方向に
付勢力が発生する。
【0033】続いて巻線装置1は、XZ軸テーブル17
をX方向に駆動することにより、ハウジング17をX方
向に移動させる。これによりボビン2がX方向に移動す
ると共に、スライダ部材9及び支持部材10は上述のX
方向の付勢力によつてボビン2と連動してX方向に移動
する。この場合、カムフオロア15は駆動カム21に当
接した状態でX方向に移動する。次いで巻線装置1は、
ノズル23Cが絡らげ対象端子ピン11Bとワイヤチヤ
ツク14との間に位置し、かつスライダ部材9及び支持
部材10に対してX方向の付勢力が与えられる位置(す
なわちスライダ部材9及び支持部材10の逆X方向にお
ける終端がガイド部材8に対して逆X方向にずれている
位置)にあるときに、ハウジング17を再度逆X方向に
移動させる。
【0034】このような絡らげ動作を行うことにより絡
らげ対象ピン2Bに線材4が巻き付けられる。続いて巻
線装置1は第1のカツタ24Aによつて線材4を切断し
た後、ワイヤチヤツク14を残材回収装置26まで移動
させてワイヤチヤツク14に把持された残材を残材回収
装置26によつて回収させる。次いで巻線装置1はボビ
ン2を所定の位置に位置決めしてスピンドルモータ19
を駆動することにより、ボビン2を周側面2Aに沿つて
回転(X軸を中心に回転)させて線材4をボビン2の周
側面2Aに巻回する。
【0035】この後、巻線装置1は上述と同様の方法で
絡らげ端子ピン2Bに対応する端子ピンに線材4を絡ら
げて、第2のカツタ24Bによつて線材4を切断する。
かくしてボビン2に巻回されたフイルム3上に線材4が
巻回される。この後、必要に応じてフイルム3の巻回及
び線材4の巻回を行うことにより、積層型コイルが得ら
れる。
【0036】(2)残材回収装置の構成 図2に示すように、本発明を適用した残材回収装置26
は、吸引部40と、吸引部40の先端に取り付けられた
移動路としてのダクト41と、ダクト41の側面に取り
付けられた残材検出部42とによつて構成されている。
この実施例の場合、残材回収装置26は、ダクト41の
吸引口43がワイヤチヤツク14の開閉方向に位置決め
されるように固定されて配置されている。
【0037】吸引部40は制御部からの制御信号に基づ
いて図に矢印aで示す方向に吸気することにより、移動
路を移動する部材としての残材をダクト41を介して吸
引する。実際上、この吸引部40のダクト41が取り付
けられた側と反対側には吸引した残材を収納する残材収
納部44がホース45を介して設けられており、吸引さ
れた残材はこの残材収納部44に収納される。
【0038】図3に示すように、ダクト41は、上板4
1A及び下板41Bと、当該上板41A及び下板41B
の幅より短い幅を有する側板41C及び側板41Dとが
貼り合わされて構成されている。この実施例の場合、上
板41A及び下板41Bは不透明のアクリル樹脂でな
り、側板41C及び41Dは透明のアクリル樹脂でな
る。またダクト41の残材が通る通路(以下、これを残
材通路と呼ぶ)41Eの断面は長方形に形成されてお
り、残材通路41Eの高さhは9〔mm〕に選定されてい
る。従つてこのダクト41では、ダクト41の側面41
F及び側面41Gと、残材通路41Eの壁面41E1
び壁面41E2 とは平行に形成されている。
【0039】実際上、図4及び図5に示すように、残材
検出部42はレーザ光を射出する発光部46と、当該発
光部46から射出されたレーザ光をダクト41を介して
受光する受光部47と、制御ユニツト48と、制御部5
3とによつて構成されている。図5及び図6に示すよう
に、発光部46は投光ユニツト49及び直角プリズム5
0によつて構成されており、投光ユニツト49の出射面
49Aに直角プリズム50の入射面50Aが取り付けら
れて構成されている。受光部47は受光ユニツト51及
び直角プリズム52によつて構成されており、受光ユニ
ツト51の入射面51Aに直角プリズム52の出射面5
2Aが取り付けられて構成されている。
【0040】ここで直角プリズム50の出射面50Bと
直角プリズム52の入射面52Bの高さはダクト41の
側面41F及び41Gの高さとほぼ同じ高さに選定され
ている。また発光部46及び受光部47は、直角プリズ
ム50の出射面50Bと直角プリズム52の入射面52
Bとがそれぞれダクト41の側面41F及び側面41G
に対向するようにダクト41に設けられることにより、
ダクト41に取り付けられている。
【0041】投光ユニツト49は内部に設けられたレー
ザ光源より射出されるレーザ光を、その出射面49Aに
設けられたスリツト穴49Bを介してレーザ光をスリツ
ト状でなる平行光Lに変換して射出するようになされて
いる。この場合、スリツト穴49Bは、直角プリズム5
0の出射面50Bに直交する方向に設けられており、そ
の長さは10〔mm〕に選定されている。従つて投光ユニツ
ト49の出射面49Aから射出される平行光Lの出射面
50Bに直交する方向における幅は10〔mm〕となる。
【0042】直角プリズム50は投光ユニツト49の出
射面49Aから射出され、入射面50Aを介して入射さ
れる平行光Lを45°に傾斜した反射面50Cで反射させ
て出射面50Bからダクト41の側面41Fに対して出
射させる。この場合、直角プリズム50の出射面50B
から出射される平行光Lはダクト41の高さ方向に10
〔mm〕の幅wを有する平行光Lとして、ダクト41の側
面41Fに対して直交する方向に出射されることにな
る。
【0043】また図6に示すように、直角プリズム50
の出射面50Bからダクト41の側面41Fに対して出
射される平行光Lの幅wが10〔mm〕であるのに対して、
ダクト41の残材通路41Eの高さhは9〔mm〕である
ので、ダクト41の残材通路41Eの高さ方向におい
て、当該残材通路41Eの高さhより高い通過エリアを
確保することができ、これによりダクト41の残材通路
41Eの高さ方向に平行光Lを満たすことができるよう
になされている。
【0044】直角プリズム52はダクト41を介して入
射面52Bに入射される平行光L(幅wは9〔mm〕)を
45°に傾斜した反射面52Cで反射させて出射面52A
から受光ユニツト51の入射面51Aに対して出射させ
る。受光ユニツト51は直角プリズム52の出射面52
Aから入射面51Aを介して入射される平行光Lを例え
ばフオトデイテクタでなる受光部(図示せず)で受光
し、当該受光したレーザ光の受光量に応じた受光信号S
1 を制御ユニツト48に送出する(図4)。
【0045】制御ユニツト48は受光信号S1 に基づい
て、例えば10〔msec〕毎に受光強度Aの差分値Dを算出
する。すなわち図7に示すように、受光部47が受光し
た平行光Lの受光強度Aは、一時的に変動したり、光学
系(発光部47及び受光部48)及び測定系(制御ユニ
ツト48)が経時的に劣化することによつて変動するこ
とが考えられるので、制御ユニツト48において、これ
ら第1の変動要因による受光強度Aに対する影響を排除
することにより、ダクト41内を移動する残材のような
微小な部材でも受光強度Aの変動として検出し得るよう
になされている。
【0046】図8に示すように、制御ユニツト48は受
光強度Aの差分値D(D=A(t) −A(t-x) 、tは時間
を表し、x=10〔msec〕)について、差分値Dの最小値
としての第1のしきい値Dmin と、差分値Dの最大値と
しての第2のしきい値Dmaxとを予め設定している。図
8(A)及び図8(B)に示すように、制御ユニツト4
8は、第1のしきい値Dmin を下回る差分値D
(Smax )を得、かつ第2のしきい値Dmax を上回る差
分値D(Smin )を得た場合、残材がダクト41内を通
過した可能性があると判断して、残材候補信号S2 を制
御部53に送出する(図8(C))。
【0047】制御部53は、残材が吸引されると仮定し
た場合に、残材がダクト41内を通過する可能性のある
時間期間(以下、これを残材通過時間期間と呼ぶ)t1
内に制御ユニツト48から残材候補信号S2 を受ける
と、残材がダクト41内に吸引されたものと判断する。
また制御部53は、残材通過時間期間t1 内に残材候補
信号S2 を受けなかつた場合には、残材が吸引されなか
つたものと判断して、巻線装置1の各部に動作停止信号
3 を送出して異常を報知するようになされている。こ
こで後述するように、残材通過時間期間t1 はワイヤチ
ヤツク14を開放させてから吸引部40による吸引動作
を停止させるまでの時間期間である(図8)。この制御
部53は上述したXZ軸テーブル18等、巻線装置1の
各部を制御し、巻線装置1全体を制御する制御部であ
る。
【0048】ここで図7に示すように、受光強度Aに対
する第2の変動要因として、巻線装置1の動作に起因し
て発生する振動によるノイズ(以下、これを単にノイズ
と呼ぶ)が発生することが考えられる。この実施例で
は、制御部53は巻線装置1において残材回収装置26
を除いて現在作動している各部に動作停止信号S3 を送
出して、少なくとも残材通過時間期間t1 より長い時間
期間だけ巻線装置1における動作を停止させることによ
り、ノイズを排除するようになされている(図8(E)
及び(G))。
【0049】これにより、図8に示すように、ノイズが
原因で差分値Dが第1のしきい値Dmin 及び第2のしき
い値Dmax をそれぞれ越えるような受光強度Aの変動が
あつた場合でも、残材がダクト41を通過したことによ
る受光強度Aの変化を確実に検出し得るようになされて
いる。また制御ユニツト48は発光部46及び受光部4
7に電源を供給する。
【0050】(3)実施例の動作及び効果 以上の構成において、端子ピン2Bに対する絡らげ動作
が終了すると、制御部53は第1のカツタ24Aに切断
開始信号を送出し、第1のカツタ24Aによつてワイヤ
チヤツク14と端子ピン2Bとの間の線材4を切断させ
た後、残材を把持しているワイヤチヤツク14を残材回
収装置26の近傍まで移動させる。
【0051】続いて制御部53は残材回収装置26によ
る残材回収動作を開始し、まず所定のタンミングで吸引
部40を立ち上げて吸引動作を開始させる(図8
(D))。ここで図8に示すように、制御ユニツト48
は残材回収動作の際、受光部47から受光信号S1 を受
けている。続いて制御部53は巻線装置1の動作を停止
させた後、ワイヤチヤツク14の把持部14A及び14
Bを開放させ(図8(E)及び図8(F))、このワイ
ヤチヤツク14の把持部14A及び14Bを開放させた
時点から残材候補信号S2の入力を待機する(図8
(G))。
【0052】続いて制御部53は所定時間経過後、まず
ワイヤチヤツク14に制御信号を送出することにより把
持部14A及び14Bを閉じさせた後、吸引部40によ
る吸引動作を停止させる(図8(F)及び図8
(D))。制御部53は吸引部40による吸引動作を停
止させた時点で残材候補信号S2 の入力に対する監視
(すなわち残材通過時間期間t1 の監視)を終了する。
【0053】この場合、制御部ユニツト48は第1のし
きい値Dmin を下回る差分値Dを得、かつ第2のしきい
値Dmax を上回る差分値Dを得た場合、残材候補信号S
2 を制御部53に送出する。制御部53は残材通過時間
期間t1 内に制御ユニツト48から残材候補信号S2
受けると(図8(H))、次の作業を行うために巻線装
置1を動作させる(図8(E))。
【0054】制御部53は、残材通過時間期間t1 内に
制御ユニツト48から残材候補信号S2 を受けなかつた
場合には、残材がダクト41内を通過せず残材を回収で
きなかつたものと判断して、巻線装置1の各部に動作停
止信号S3 を送出することにより、巻線装置1の動作を
停止させて異常を報知する。これにより、残材がボビン
2に巻き込まれることを未然に防止することができるの
で、不良品の発生を未然に防止することができる。
【0055】ここで発光部46から射出された平行光L
の幅wはダクト41の残材通路41Eの高さhより高い
ので、ダクト41の残材通路41Eはその高さ方向にお
いて平行光Lによつて満たされる。この結果、ダクト4
1内に残材が吸引されれば、この残材によつて平行光L
の一部が必ず遮断されて受光強度Aの値は残材吸引前の
受光強度Aの値より小さくなる。
【0056】ここで上述したような第1及び第2の変動
要因によつて受光強度Aが変動するため、制御ユニツト
48では、10〔msec〕毎に受光強度Aの差分値Dを算出
することで、第1の変動要因による受光強度Aに対する
影響を排除した状態での受光強度Aの変動が検出され、
しかも残材通過時間期間t1 には巻線装置1の動作を停
止することで、第2の変動要因による受光強度Aに対す
る影響を排除した状態での受光強度Aの変動が検出され
る。
【0057】従つてこの残材回収装置26では、第1及
び第2の変動要因による受光強度Aに対する影響を排除
した状態で受光強度Aの変動を検出することができ、こ
れによつて残材が通過したことによる受光強度Aの変動
を確実に検出することができる。かくして残材が回収さ
れたか否かを確実に確認することができる。また残材が
ダクト41内を通過しなかつたときには、巻線装置1の
動作を停止させることができるので、残材がボビンに巻
き込まれることに起因する不良品の発生を未然に防止す
ることができる。
【0058】またこの残材回収装置26では、平行光L
が通過する通過面、すなわち直角プリズム50の出射面
50Bと、ダクト41の側面41F及び41Gと、残材
通路41Eの壁面41E1 及び41E2 とは全て平面
で、しかも平行光Lの入射方向に対して垂直なので、平
行光Lがダクト41の残材通路41E内で反射及び屈折
による光路が乱れることを防止し得る。従つて残材通路
41E内を平行光Lで過不足なく満たすことができるの
で、残材の検出精度を向上させることができる。
【0059】またこの残材回収装置26では、ダクト4
1の上板41A及び下板41Bを不透明のアクリル樹脂
で形成したので、ダクト41の残材通路41E内に平行
光L以外の外部からの光が遮蔽することができる。これ
により受光強度Aの外部からの光による影響を回避し得
るので、残材がダクト41内を通過したか否かを精度良
く検出することができる。
【0060】またこの残材回収装置26では、投光ユニ
ツト49から射出される平行光Lを直角プリズム50に
よつて直角に折り曲げてダクト41の側面41Fに対し
て垂直に入射させると共に、ダクト41の側面41Gか
ら出射される平行光Lを直角プリズム52によつて下方
向に直角に折り曲げて受光ユニツト51に入射させるよ
うに構成したので、ダクト41に入射する平行光Lの入
射方向における残材回収装置26の配置スペースを削減
することができ、これにより巻線装置1の大型化を回避
することができる。
【0061】さらにこの残材回収装置26では、ダクト
41に傷が付いたり、平行光Lを透過させる側板41C
及び41Dの透明度が低下して受光強度Aが経時的に変
化した場合でも、上述のように受光強度Aの差分値Dを
算出することでこの経時的な変化に起因する受光強度A
の変動を排除しているので、ダクト41を頻繁に交換す
る必要がなく、残材回収装置26の保守管理が煩雑にな
つたり、保有コストが上昇することを回避することがで
きる。
【0062】以上の構成によれば、吸引部40に設けら
れたダクト41の側面41F及び41Gを光透過性部材
で形成すると共に、当該ダクト41の側面41F及び4
1Gにそれぞれ互いに対向するように発光部46及び受
光部47を設け、発光部46からダクト41の側面41
Fに対して、ダクト41の残材通路41Eの高さhより
高い幅wを有する平行光Lを入射させてダクト41を介
してこの平行光Lを受光部47で受光し、受光部47か
ら得られる受光信号S1 に基づいて、10〔msec〕毎に受
光強度Aの差分値Dを算出し、残材通過時間期間t1
に残材候補信号S2 を受けた場合には残材がダクト41
内を通過したと判断し、残材通過時間期間t1 内に残材
候補信号S2 を受けなかつた場合には残材がダクト41
内を通過しなかつたと判断するようにしたことにより、
第1及び第2の変動要因による受光強度Aに対する影響
を排除した状態で受光強度Aの変動を検出し得るので、
残材が通過したことによる受光強度Aの変動を確実に検
出することができる。かくして残材がダクト内を通つた
か否かを確実に検出し得る残材検出装置42及び残材検
出方法を実現し得る。また残材の回収を確実に確認し得
る残材回収装置26を実現し得る。
【0063】(4)他の実施例 なお上述の実施例においては、残材回収装置26を巻線
装置1に適用した場合について述べたが、本発明はこれ
に限らず、図2との対応部分に同一符号を付して示す図
9に示す残材回収装置60(制御ユニツト48は図示せ
ず)を巻線装置1に適用し得、上述の実施例と同様の効
果を得ることができる。
【0064】この残材回収装置60は、先端に吸引ノズ
ル61を有する吸引部40の当該吸引ノズル61が設け
られている側と反対側に残材検出部42が取り付けら
れ、この残材検出部42の終端側にホース45を介して
残材収納部44が設けられて構成されている。この残材
回収装置60では、吸引ノズル61を介して吸引された
残材は吸引部40を介してダクト41に吸引される。す
なわち残材が通過する移動路上であれば、残材検出部4
2の配置位置としてはこの他種々の位置に残材検出部4
2を配置してもよい。
【0065】また上述の実施例においては、10〔msec〕
毎に受光信号Aの差分値Dを算出した場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、この他種々の時間毎に受
光信号Aの差分値Dを算出するようにしてもよい。この
場合、残材のような微小な部材を検出する必要がある場
合には、第1及び第2の変動要因を排除し得るような時
間単位毎に受光強度Aの差分値Dを算出することが好ま
しい。また上述の実施例においては、ダクト41の残材
通路41Eの高さhを9〔mm〕に選定し、平行光Lの幅
wを10〔mm〕に選定した場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、要は少なくとも残材通路41Eの断面
全体を含むような幅wを平行光Lが有していれば、残材
通路41Eの高さh及び平行光Lの幅wの数値としてこ
の他種々の数値を適用し得る。
【0066】また上述の実施例においては、ダクト41
の上板41A及び下板41Bとして不透明のアクリル部
材を用いた場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、上板41A及び下板41Bとして透明のアクリル部
材を用いてもよい。またアクリルに限らずこの他種々の
部材を適用し得る。また上述の実施例においては、ダク
ト41の側板41C及び側板41Dとして透明のアクリ
ル部材を用いた場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、要は側板41C及び側板41Dの平行光Lが入
射される部分及び平行光Lが出射される部分が光を透過
させる部材で形成されていれば、ダクト41の側板41
C及び側板41Dとしてこの他種々の部材を適用し得
る。
【0067】また上述の実施例においては、残材通路4
1Eの断面が長方形のダクト41を用いた場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、残材通路の断面が正
方形のダクトや、残材通路の断面が縦長に長方形のダク
ト等、要は残材通路の断面が正方形又は長方形であれば
よい。この場合、ダクト41のように、ダクト41の側
面41F及び側面41Gと残材通路41Eの壁面41E
1 及び壁面41E2 が平面かつ平行であれば、平行光L
の乱れを防止し得るので、残材の検出精度を一段と向上
させることができる。
【0068】また上述の実施例においては、ダクト41
の側面41Fに対して平行光Lを垂直に入射させた場合
について述べたが、本発明はこれに限らず、図10に示
すように、ダクト41の側面41Fに対して斜めに平行
光Lを入射させても上述の実施例と同様の効果を得るこ
とができる。また上述の実施例においては、ダクト41
の側面41F及び41Gにそれぞれ直角プリズム50及
び直角プリズム52を設けた場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、ダクト41とプリズム50及び5
2とが一体に形成されたダクトを用いても上述の実施例
と同様の効果を得ることができる。
【0069】また上述の実施例においては、残材が通過
するダクトとして図3に示すようなダクト41を用いた
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図11
に示すように、内部に断面が長方形の残材通路60Aを
有する断面が台形のダクト60(図11(A))及び内
部に断面が長方形の残材通路70Aを有する断面が平行
四辺形のダクト70(図11(B))を用いてもよい。
さらに図11(C)に示すように、平行光Lが入射する
側面81A及び平行光Lが出射される側面81Bが、断
面が長方形の残材通路82の壁面82A及び82Bに平
行に形成されて、上面81C及び下面81Dが円弧状に
形成されたダクト80を用いてもよい。
【0070】また上述の実施例においては、受光部46
及び発光部47をそれぞれダクト41の側面41F及び
41Gに取り付けた場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、受光部46及び発光部47をダクト41の
吸引口43の手前、すなわち残材がダクト41内に吸引
されるまでの移動路の断面方向にそれぞれ対向するよう
に配置させるようにしてもよい。また上述の実施例にお
いては、投光ユニツト49及び受光ユニツト51をそれ
ぞれ直角プリズム50及び直角プリズム52を介してダ
クト41の側面41F及び側面41Gに取り付けた場合
について述べたが、本発明はこれに限らず、投光ユニツ
ト49及び受光ユニツト51をそれぞれダクト41の側
面41F及び41Gに直接取り付けるようにしてもよ
い。
【0071】また上述の実施例においては、巻線装置1
に本発明を適用した場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、絡らげ動作を開始する前に、ワイヤチヤツ
ク14に線材4を受け渡すような機能をもつたワイヤチ
ヤツクが設けられた巻線装置など、要は端子ピンに線材
を絡らげた後に線材をカツタで切断することにより発生
する残材を回収するような構成をもつ巻線装置であれば
この他種々の巻線装置にも適用し得、上述の実施例と同
様の効果を得ることができる。さらに巻線装置1におい
て、絶縁用フイルム4にフツクを形成した際に発生する
屑を回収する回収装置にも本発明を適用し得る。
【0072】また上述の実施例においては、残材回収装
置26を所定の位置に固定して配置し、ワイヤチヤツク
14を残材回収装置26近傍の所定位置まで移動させた
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、残材回
収装置26をワイヤチヤツク14の近傍に移動させるこ
とができるようにしたり、ワイヤチヤツク14及び残材
回収装置26の双方を互いに近接する方向及び離反する
方向に移動させることができるようにしてもよい。
【0073】また上述の実施例においては、残材回収装
置26を、吸引方向がワイヤチヤツク14の開閉方向と
なるように配置した場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、絡らげ動作や線材4及びフイルム3のボビ
ン2の周側面2Aに対する巻回動作時に妨害しないよう
な位置であれば、ワイヤチヤツク14の開閉方向と直交
する方向等、この他種々の方向に吸引方向を設定しても
よい。
【0074】また上述の実施例においては、本発明を残
材回収装置26に適用した場合について述べたが、本発
明はこれに限らず、例えば微小チツプを搬送路を介して
エア搬送する際に、当該微小チツプが確実に搬送路を通
つて搬送された否かを検出する際にも適用し得、要は移
動路を、残材や微小チツプ等の部材が移動したか否かを
検出するような場合には、この他種々のものに適用し得
る。
【0075】また上述の実施例においては、少なくとも
移動路の断面全体を含む所定の領域きを通過するように
光を射出する発光手段として発光部46を用いた場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、少なくとも移
動路の断面全体を含む所定の領域を通過するように光を
射出する発光手段として、この他種々の発光手段を適用
し得る。また上述の実施例においては、所定の領域を通
過した光を受光する受光手段として受光部47を用いた
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、所定の
領域を通過した光を受光する受光手段として、この他種
々の受光手段を適用し得る。
【0076】また上述の実施例においては、受光手段か
ら得られる光の所定時間毎の受光強度の差分を算出し
て、当該差分に基づいて部材が移動路を移動したか否か
を検出する移動部材検出手段として、制御ユニツト48
及び制御部53を用いた場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、受光手段から得られる光の所定時間毎
の受光強度の差分を算出して、当該差分に基づいて部材
が移動路を移動したか否かを検出する移動部材検出手段
として、この他種々の移動部材検出手段を適用し得る。
【0077】また上述の実施例においては、移動路を囲
む側壁として、上板41A、下板41B、側板41C及
び側板41Dを用いた場合について述べたが、本発明は
これに限らず、移動路を囲む側壁としてこの他種々の側
壁を適用し得る。また上述の実施例においては、側壁の
一部に形成され、発光手段から射出される光を、移動路
の断面を通過させて受光手段に導く光透過性部材とし
て、側板41C及び側板41Dを用いた場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、側壁の一部に形成さ
れ、発光手段から射出される光を、移動路の断面を通過
させて受光手段に導く光透過性部材として、この他種々
の光透過性部材を適用し得る。
【0078】また上述の実施例においては、移動路の断
面を正方形又は長方形に形成するように移動路を囲む側
壁として、上板41A、下板41B、側板41C及び側
板41Dを用いた場合について述べたが、本発明はこれ
に限らず、移動路の断面を正方形又は長方形に形成する
ように移動路を囲む側壁として、この他種々の側壁を適
用し得る。
【0079】また上述の実施例においては、断面の正方
形又は長方形の一辺に平行な平行光を形成する平行光形
成手段として、スリツト49Bが設けられた投光ユニツ
ト49及び直角プリズム50を用いた場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、ダクト41の側面41F
に設けたり、また直角プリズム50の出射面50Cにス
リツトが形成されるように不透明部材によつてコーテイ
ングすることによつて直角プリズム50の出射面50C
で平行光Lを形成するなど、この他種々の方法で平行光
を形成するようにしてもよい。
【0080】さらに上述の実施例においては、側壁の一
部に形成され、平行光形成手段を介して得られる平行光
を、移動路の正方形又は長方形に形成された断面を通過
させて受光手段に導く光透過性部材として、側板41C
及び側板41Dを用いた場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、側壁の一部に形成され、平行光形成手
段を介して得られる平行光を、移動路の正方形又は長方
形に形成された断面を通過させて受光手段に導く光透過
性部材として、この他種々の光透過性部材を適用し得
る。
【0081】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、少なくと
も移動路の断面全体を含む所定の領域を通過するように
光を射出し、所定の領域を通過した光を受光し、受光し
た光の所定時間毎の受光強度の差分を所定時間毎に算出
して、当該差分に基づいて部材が移動路を移動したか否
かを検出するようにしたことにより、部材が移動路を移
動したか否かを受光した光の受光強度の差分として検出
することができるので、部材が移動路を移動したことに
よる受光強度の変動を確実に検出することができる。か
くして移動路を移動する部材を確実に検出し得る移動部
材検出装置及び移動部材検出方法を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】巻線装置の一実施例の構成を示す略線的斜視図
である。
【図2】本発明を適用した残材回収装置の構成の説明に
供する略線的斜視図である。
【図3】ダクトの構成の説明に供する略線図である。
【図4】残材検出部の構成の説明に供する略線的斜視図
である。
【図5】発光部及び受光部の構成の説明に供する略線的
斜視図である。
【図6】発光部及び受光部とダクトとの配置関係の説明
に供する正面図である。
【図7】受光強度Aに対する変動要因の説明に供するグ
ラフである。
【図8】残材の検出動作の説明に供するタイミングチヤ
ートである。
【図9】他の実施例の構成の説明に供する略線的斜視図
である。
【図10】他の実施例の構成の説明に供する上面図であ
る。
【図11】他の実施例の構成の説明に供する略線的断面
図である。
【符号の説明】
1……巻線装置、2……ボビン、2B……端子ピン、3
……絶縁用フイルム、4……線材、40……吸引部、4
1、61、71、82……ダクト、42……残材検出
部、43……吸引口、44……残材収納部、45……ホ
ース、46…発光部、47……受光部、48……制御ユ
ニツト、49……投光ユニツト、50、52……直角プ
リズム、51……受光ユニツト、53……制御部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動路を移動する部材を検出する移動部材
    検出装置において、 少なくとも上記移動路の断面全体を含む所定の領域を通
    過するように光を射出する発光手段と、 上記所定の領域を通過した上記光を受光する受光手段
    と、 上記受光手段から得られる上記光の所定時間毎の受光強
    度の差分を算出して、当該差分に基づいて上記部材が上
    記移動路を移動したか否かを検出する移動部材検出手段
    とを具えることを特徴とする移動部材検出装置。
  2. 【請求項2】上記移動部材検出手段は、 上記差分が所定の第1のしきい値を下回つた後、当該第
    1のしきい値より大きい値を有する所定の第2のしきい
    値を上回つた場合、上記部材が上記移動路を移動したと
    判断することを特徴とする請求項1に記載の移動部材検
    出装置。
  3. 【請求項3】上記移動路を囲む側壁と、 上記側壁の一部に形成され、上記発光手段から射出され
    る上記光を、上記移動路の断面を通過させて上記受光手
    段に導く光透過性部材とを具えることを特徴とする請求
    項1に記載の移動部材検出装置。
  4. 【請求項4】上記移動路の断面を正方形又は長方形に形
    成するように上記移動路を囲む側壁と、 上記断面の正方形又は長方形の一辺に平行な平行光を形
    成する平行光形成手段と、 上記側壁の一部に形成され、上記平行光形成手段を介し
    て得られる上記平行光を、上記移動路の上記正方形又は
    長方形に形成された上記断面を通過させて上記受光手段
    に導く光透過性部材とを具えることを特徴とする請求項
    1に記載の移動部材検出装置。
  5. 【請求項5】少なくとも上記側壁の外壁面のうち、上記
    光透過性部材の上記平行光が入射される面及び上記光透
    過性部材の上記平行光が出射される面は、上記平行光の
    入射方向に対して垂直な面に形成されていることを特徴
    とする請求項4に記載の移動部材検出装置。
  6. 【請求項6】移動路を移動する部材を検出する移動部材
    検出方法において、 少なくとも上記移動路の断面全体を含む所定の領域を通
    過するように光を射出し、 上記所定の領域を通過した上記光を受光し、 上記受光した上記光の所定時間毎の受光強度の差分を算
    出して、当該差分に基づいて上記部材が上記移動路を移
    動したか否かを検出することを特徴とする移動部材検出
    方法。
  7. 【請求項7】上記差分値が所定の第1のしきい値を下回
    つた後、当該第1のしきい値より大きい値を有する所定
    の第2のしきい値を上回つた場合、上記部材が上記移動
    路を移動したと判断することを特徴とする請求項6に記
    載の移動部材検出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007099461A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Sumitomo Metal Mining Co Ltd ワイヤ自動巻き取り装置
JP2020518464A (ja) * 2017-05-03 2020-06-25 ロマコ キリアン ゲーエムベーハー 回転式タブレットプレスおよび回転式タブレットプレスのためのタブレット出口

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