JP2014101189A - 繊維機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】給糸ボビンの位置を検出するセンサを備えることなく、給糸ボビンを適切な位置に合わせることが可能な繊維機械を提供する。
【解決手段】自動ワインダは、ボビン保持部と、ステッピングモータと、駆動制御部と、マグネットセンサと、パルス数カウント部と、を備える。ボビン保持部は、給糸ボビンを保持する。駆動制御部は、指定した指令値(パルス数)に該当する分だけステッピングモータを駆動することでボビン保持部を移動させる。マグネットセンサは、ボビン保持部の基準位置である原点位置を特定する。パルス数カウント部は、ボビン保持部を原点位置から目標位置まで移動させるために必要な指令値(パルス数)を実測指令値として求める。
【選択図】図8
【解決手段】自動ワインダは、ボビン保持部と、ステッピングモータと、駆動制御部と、マグネットセンサと、パルス数カウント部と、を備える。ボビン保持部は、給糸ボビンを保持する。駆動制御部は、指定した指令値(パルス数)に該当する分だけステッピングモータを駆動することでボビン保持部を移動させる。マグネットセンサは、ボビン保持部の基準位置である原点位置を特定する。パルス数カウント部は、ボビン保持部を原点位置から目標位置まで移動させるために必要な指令値(パルス数)を実測指令値として求める。
【選択図】図8
Description
本発明は、給糸ボビンを保持するボビン保持部を備える繊維機械に関する。
従来から、給糸ボビンから解舒された糸を巻取ボビンに巻き取って、パッケージを形成する繊維機械が知られている。また、給糸ボビンと、その上方に配置される糸ガイドと、の位置関係を適切にすることで、良好なパッケージを形成することができる。特許文献1は、給糸ボビンの位置(姿勢も含む)を制御することで、給糸ボビンと糸ガイド(解舒補助装置)との位置関係を適切にする構成を備えた糸巻取機(繊維機械)を開示する。
特許文献1は、マガジン式のボビン供給装置を備えている。ボビン保持部は、傾斜して供給された給糸ボビンを起き上がらせるように当該給糸ボビンを動かすモータを備えている。また、糸巻取機は、起き上がる給糸ボビンを検出するセンサを備えている。糸巻取機は、このセンサの検出結果を考慮することで、給糸ボビンを適切な位置で停止させることができる。
しかし、この種のセンサを備えない繊維機械は、上記のようにして給糸ボビンの位置決めを行うことができない。この場合、例えばボビン保持部及びその支持部材等を精度良く取り付け、ボビン保持部を駆動するモータ等の原点センサを利用して、給糸ボビンを精度良く停止させる必要がある。
しかし、この構成は、ボビン保持部等を精度良く取り付ける必要があるため、取付けに掛かるコストが増大してしまう。また、糸巻取機には様々な形状や内径の給糸ボビンが供給されるため、供給される給糸ボビンの種類に応じて異なる制御を行う必要がある。そのため、給糸ボビンを適切な位置に合わせることが困難であった。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、給糸ボビンの位置を検出するセンサを備えることなく、給糸ボビンを適切な位置に合わせることが可能な繊維機械を提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成の繊維機械が提供される。即ち、この繊維機械は、ボビン保持部と、駆動部と、駆動制御部と、原点センサと、指令値測定部と、を備える。前記ボビン保持部は、給糸ボビンを保持する。前記駆動部は、前記ボビン保持部を駆動する。駆動制御部は、前記駆動部に指令値を送り、前記駆動部の駆動を制御する。前記原点センサは、前記ボビン保持部の基準位置である原点位置を特定する。前記指令値測定部は、前記ボビン保持部を前記原点位置から目標位置まで移動させるために必要な前記指令値を実測指令値として求める。
これにより、ボビン保持部の原点位置と目標位置との差を実測指令値として求めることができる。この実測指令値を用いることで、給糸ボビンの位置を検出するセンサを備えない繊維機械であっても、給糸ボビンの位置を精度良く合わせることができる。
前記の繊維機械においては、前記駆動制御部は、前記給糸ボビンが供給されたときに、前記駆動部を制御して、前記ボビン保持部を前記原点位置まで移動させ、前記駆動部を当該原点位置から前記実測指令値に該当する分だけ駆動することで、前記ボビン保持部を前記目標位置に移動させることが好ましい。
これにより、ボビン保持部を原点位置まで移動させてから目標位置に移動させることで、給糸ボビンが供給されたときのボビン保持部の位置に関係なく、目標位置まで移動させることができる。
前記の繊維機械においては、前記実測指令値を記憶する指令値記憶部を備えることが好ましい。
これにより、例えば給糸ボビンの内径に応じて複数の実測指令値を記憶しておくことで、巻き取る給糸ボビンが変更されても、実測指令値を再測定することなく糸の巻取りを開始することができる。
前記の繊維機械においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記ボビン保持部を備える巻取ユニットを複数備えている。前記指令値測定部は、前記巻取ユニット毎に、前記実測指令値を求める。
これにより、実測指令値は巻取ユニット毎に異なるので、上記のように実測指令値を求めることで、全ての巻取ユニットの給糸ボビンを適切な位置に移動させることができる。
前記の繊維機械においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この繊維機械は、マガジン式のボビン供給装置を備える。前記駆動制御部は、供給された前記給糸ボビンが前記ボビン保持部に保持される角度を調整可能である。
これにより、供給された給糸ボビンを適切な角度で固定して糸の解舒を行うことができる。
前記の繊維機械においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この繊維機械は、搬送トレイ式のボビン供給装置を備える。前記駆動制御部は、前記ボビン保持部が前記給糸ボビンが載せられた搬送トレイを停止させる位置を調整可能である。
これにより、搬送トレイ(給糸ボビン)を適切な位置で固定して糸の解舒を行うことができる。
前記の繊維機械においては、前記駆動部は、ステッピングモータであることが好ましい。
これにより、指令値としてパルス数を用いることができるので、位置制御を容易に行うことができる。
前記の繊維機械においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記指令値は、ステッピングモータを駆動させるために送信されるパルス数である。前記指令値測定部は、前記パルス数をカウントするパルス数カウント部である。
これにより、パルス数をカウントするだけで実測指令値を求めることができるので、指令値測定部が行う処理を単純化することができる。
前記の繊維機械においては、前記原点センサは、マグネットセンサであることが好ましい。
これにより、安価かつ単純な構成でボビン保持部の原点位置を特定することができる。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。初めに、本実施形態の自動ワインダ1の概要について図1を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る自動ワインダ1の外観斜視図である。なお、以下の説明において、ワインダユニット4の正面側を単に「正面側」、ワインダユニット4の背面側を単に「背面側」と称することがある。
本実施形態の自動ワインダ(繊維機械)1は、並べて配置された複数のワインダユニット(巻取ユニット)4と、複数のワインダユニット4の並べられた方向の一端に配置された機台制御装置7と、を備えている。
機台制御装置7は複数のワインダユニット4と通信可能に構成されており、機台制御装置7によって複数のワインダユニット4の動作を集中的に管理することが可能となっている。また、機台制御装置7は、各ワインダユニット4に対して様々な設定(各ワインダユニット4の巻取作業に用いられる給糸ボビンの種類の入力等)を行うための機台入力部8と、各ワインダユニット4の巻取作業の状況等を表示可能な機台表示部9と、を備えている。
次に、図2を参照して、ワインダユニット4について詳細に説明する。図2は、ワインダユニット4の模式的な側面図である。ワインダユニット4は、給糸ボビン21の糸を巻取ボビン22に巻き取ってパッケージ29を形成するための装置である。以下、このワインダユニット4の各部について説明する。
図1及び図2に示すように、ワインダユニット4の正面側には、オペレータが給糸ボビン21を供給するためのボビン供給装置60が配置されている。ボビン供給装置60は、ワインダユニット4の下部から正面上方向に延出されたマガジン保持部61と、このマガジン保持部61の先端に取り付けられているマガジンカン62と、マガジンカン62の下方に設置された給糸ボビン案内部64と、を備えている。
マガジンカン62には複数の収納孔が円状に並べて形成されており、それぞれの収納孔には、給糸ボビン21を傾斜姿勢でセットすることができる。また、このマガジンカン62は、図略のモータによって間欠的な回転送り駆動が可能であるように構成されている。そして、このマガジンカン62の間欠駆動と、マガジンカン62が備える図略の制御弁の開閉動作とによって、所定の給糸ボビン21を斜め下方へ落下させることができる。
給糸ボビン案内部64は、マガジンカン62から落下してきた給糸ボビン21を斜めに滑落させて、給糸部10まで案内するように構成されている。なお、給糸部10の詳細は後述する。
上記のように給糸部10にセットされた給糸ボビン21は、巻取部16等によって巻き取られる。また、図2に示すように、ワインダユニット4は、糸走行経路に配置される主要な装置として、給糸部10側からパッケージ29側へ向かって順に、解舒補助装置12と、テンション付与装置13と、糸継装置14と、クリアラ(糸品質測定器)15と、が配置されている。
解舒補助装置12は、給糸ボビン21から解舒される糸20が遠心力によって振り回されて外側に膨らんだ部分(バルーン)に対して接触する規制部材27を有している。解舒補助装置12は、規制部材27を給糸ボビン21に近づけるように下降させることができる。これにより、糸20が過度に振り回されることを抑制し、当該バルーンを一定の大きさに保つことができる。従って、ワインダユニット4は、給糸ボビン21からの糸20の解舒を一定のテンションで行うことができる。
ここで、解舒補助装置12が解舒補助作業を適切に行うためには、給糸ボビン21の中心と規制部材27の中心とを良好に一致させる必要がある。この点、本実施形態ではこの要求を満たすように、給糸ボビン21の位置を調整する位置調整制御を行っている。なお、この位置調整制御の詳細については後述する。
テンション付与装置13は、走行する糸20に所定のテンションを付与するものである。本実施形態のテンション付与装置13は、固定の櫛歯に対して可動の櫛歯を配置するゲート式に構成されている。可動側の櫛歯は、櫛歯同士が噛合せ状態又は解放状態になるように、ロータリ式のソレノイドにより回動可能に構成されている。
解舒補助装置12とテンション付与装置13との間には下糸検出センサ31が配置されている。下糸検出センサ31は、配置される位置において糸が走行しているか否かを検出可能に構成されている。
クリアラ15は、糸20の糸太さを監視することにより、スラブ等の糸欠陥(糸欠点)を検出するように構成されている。また、クリアラ15よりも糸道の上流側(下方)には、当該クリアラ15が糸欠陥を検出したときに直ちに糸20を切断するためのカッタ39が配置されている。
糸継装置14は、クリアラ15が糸欠陥を検出してカッタ39で糸を切断する糸切断時、給糸ボビン21からの解舒中の糸の糸切れ時、又は給糸ボビン21の交換時等に、給糸ボビン21側の下糸と、パッケージ29側の上糸とを糸継ぎするものである。このような糸継装置14としては、圧縮空気等の流体を用いるものや、機械式のものを使用することができる。
糸継装置14の下側及び上側には、給糸ボビン21側の下糸を捕捉して案内する下糸案内パイプ25と、パッケージ29側の上糸を捕捉して案内する上糸案内パイプ26と、が設けられている。下糸案内パイプ25の先端には吸引口32が形成され、上糸案内パイプ26の先端にはサクションマウス34が備えられている。下糸案内パイプ25及び上糸案内パイプ26には適宜の負圧源がそれぞれ接続されており、前記吸引口32及びサクションマウス34に吸引力を生じさせることができる。
この構成で、給糸ボビンの交換時等においては、下糸案内パイプ25の吸引口32が下方へ回動して下糸を吸引捕捉し、その後、軸33を中心にして上方へ回動することで糸継装置14まで下糸を案内する。また、これとほぼ同時に、上糸案内パイプ26が図2の位置から軸35を中心として上方へ回動するとともにパッケージ29を逆回転させ、当該パッケージ29から解舒される上糸をサクションマウス34によって捕捉する。続いて、上糸案内パイプ26が軸35を中心として下方へ回動することで、糸継装置14に上糸を案内するようになっている。そして、糸継装置14において、下糸と上糸の糸継が行われる。
また、ワインダユニット4は、給糸部10又は巻取部16等の設定等を入力可能なユニット入力部18を備えている。このユニット入力部18は、例えばキーやボタンとして構成することができる。
また、ワインダユニット4は、クリアラ15の更に下流側に、クレードル23と、綾振ドラム24と、を備える。クレードル23は、巻取ボビン22を装着可能に構成されている。綾振ドラム24は、糸20をトラバースさせるとともに前記巻取ボビン22を駆動して糸20の巻取りを行う。
以上の構成で、自動ワインダ1の各ワインダユニット4は、給糸ボビン21から解舒された糸20を巻取ボビン22に巻き取って所定長のパッケージ29を形成することができる。
次に、図3から図7までを参照して、給糸部10について詳細に説明する。図3は、給糸部10の構成を示す斜視図である。図4から図6は、ボビン保持部110及び動力伝達部120の構成を示す側面図である。図7は、ボビン保持部110の制御を行う構成を示すブロック図である。
図3に示すように、給糸部10は、供給された給糸ボビン21を保持するためのボビン保持部110と、糸20の解舒が完了した給糸ボビン21(芯管21a)を排出するための跳ね板40と、ボビン保持部110及び跳ね板40を動作させるステッピングモータ100と、を備えている。なお、図7に示すように、ステッピングモータ100の駆動は、駆動制御部71によって制御されている。
ボビン保持部110は、図4から図6に示すように揺動して、給糸ボビン21の解舒側端部の位置を変更させることができる。また、ボビン保持部110は、主芯部材80と、補助芯部材90と、で構成されている。この主芯部材80及び補助芯部材90は、図4に示すように、給糸ボビン21が供給されたときには閉じた状態となっており、芯管21aの内部に入り込むようになっている。そして、この状態で補助芯部材90が主芯部材80から離れる方向に揺動することで、給糸ボビン21を保持することができる(図5を参照)。また、このボビン保持部110による給糸ボビン21の保持が解除された状態で、跳ね板40を揺動させることにより、芯管21aの底部を押し出して主芯部材80及び補助芯部材90から抜き、給糸ボビン21を排出することができる(図6を参照)。
次に、ステッピングモータ100が発生させた動力を伝達する動力伝達部120について説明する。動力伝達部120は、主芯部材80を揺動させるための構成として、主芯部材駆動カム81と、ベアリング82と、揺動アーム83と、位置決めアーム84aと、接触アーム84bと、伝達軸85と、押当てバネ86と、を備えている。また、動力伝達部120は、ステッピングモータ100の動力を主芯部材駆動カム81等に伝えるための構成として、伝達ベルト103と、プーリ104と、カム軸105と、を備えている。
プーリ104はカム軸105に固定されており、このプーリ104は、ステッピングモータ100の出力軸に対し伝達ベルト103を介して連結されている。伝達ベルト103は図3では簡略的に描かれているが、歯付きのタイミングベルトとして構成されており、ステッピングモータ100の出力軸の回転を滑りなくカム軸105に伝達することができる。
プーリ104にはマグネットセンサ72(図7のブロック図を参照)が取り付けられている。マグネットセンサ72は、プーリ104ないしカム軸105が所定の回転位相であるときに検知信号を送るように構成されている。そして、マグネットセンサ72が検知信号を送信するときのステッピングモータ100の回転位置が原点とされており、ステッピングモータ100の回転制御はこの原点を基準として行われるようになっている。なお、ステッピングモータ100が原点にあるときのボビン保持部110の位置を原点位置と称する。なお、本実施形態においては、補助芯部材90と主芯部材80とにより給糸ボビン21が保持されている位置(図5のボビン保持部110の位置)が原点位置に設定されている。この原点位置は、上述のようにマグネットセンサ72の検知信号により特定される。
主芯部材駆動カム81は前記カム軸105に固定されており、当該カム軸105と一体的に回転する。また、主芯部材駆動カム81よりも背面側には揺動アーム83が配置されており、この揺動アーム83の中途部には回転可能なベアリング82が取り付けられている。このベアリング82は、主芯部材駆動カム81の外周面に接触しながら適宜回転できるように構成されている。
揺動アーム83の先端部は、動力伝達部120の適宜の位置に揺動可能に支持された位置決めアーム84aの下端部に、棒状のリンクを介して連結されている。位置決めアーム84aの上端部には回転可能な回転部材87が支持されている。
位置決めアーム84aよりも正面側には、接触アーム84bが配置されている。この接触アーム84bの先端は、前記位置決めアーム84aに取り付けられた前記回転部材87に対して接触可能に構成されている。接触アーム84bの基部には伝達軸85の一端が固定されており、伝達軸85の他端は主芯部材80に固定されている。つまり、伝達軸85と主芯部材80とは連動するように構成されている。従って、主芯部材80は接触アーム84bと一体的に回転するようになっている。また、前記接触アーム84bには捩りコイルバネ状の押当てバネ86が取り付けられており、接触アーム84bを図3の矢印方向に付勢している。
以上の構成で、接触アーム84bには押当てバネ86の弾性力が作用するため、その突出部が回転部材87に接触し、位置決めアーム84aを押す。更に、位置決めアーム84aの下端部がリンクを介して揺動アーム83を引っ張るので、揺動アーム83のベアリング82が主芯部材駆動カム81に押し当てられる。このように、押当てバネ86は、主芯部材駆動カム81とベアリング82とを接触させるとともに、接触アーム84bを位置決めアーム84aに接触させるためのバネ力を発生させている。
この状態で主芯部材駆動カム81が回転し、主芯部材駆動カム81の周縁部(後述の膨らみ部)がベアリング82を押すと、揺動アーム83がカム軸105から離れる方向に回動し、当該揺動アーム83の先端がリンクを介して位置決めアーム84aの下端部を引っ張る。その結果、位置決めアーム84aの上端の回転部材87が接触アーム84bを押すので、主芯部材80を接触アーム84bとともに正面側へ揺動させることができる。
また、動力伝達部120は、ステッピングモータ100の動力を補助芯部材90に伝えるための構成として、補助芯部材駆動カム91と、ベアリング92と、揺動アーム93と、伝達アーム94と、伝達軸95と、保持バネ96と、を備えている。
補助芯部材駆動カム91は、主芯部材駆動カム81と同様に、前記カム軸105に固定されている。補助芯部材駆動カム91よりも背面側には揺動アーム93が配置されており、この揺動アーム93の中途部には回転可能なベアリング92が取り付けられている。このベアリング92は、補助芯部材駆動カム91の外周面に接触しながら適宜回転できるように構成されている。
揺動アーム93の先端部は、動力伝達部120の適宜の位置に揺動可能に支持された伝達アーム94の下端部に、棒状のリンクを介して連結されている。伝達アーム94の基部には伝達軸95の一端が取り付けられており、伝達軸95の他端は補助芯部材90に固定されている。つまり、伝達軸95と補助芯部材90とは連動するように構成されている。従って、補助芯部材90は伝達アーム94と一体的に回転するようになっている。また、前記伝達アーム94には捩りコイルバネ状の保持バネ96が取り付けられており、伝達アーム94を図3の点線矢印方向に付勢している。
以上の構成で、保持バネ96は、補助芯部材90が背面側に揺動する方向(主芯部材80から離れる方向)のバネ力を、伝達アーム94及び伝達軸95を介して当該補助芯部材90に作用させている。同時に、保持バネ96の弾性力が作用する伝達アーム94の先端部がリンクを介して揺動アーム93を引っ張るので、揺動アーム93のベアリング92が補助芯部材駆動カム91に押し当てられる。このように、保持バネ96は、補助芯部材駆動カム91とベアリング92とを接触させるためのバネ力を発生させている。
この状態で補助芯部材駆動カム91が回転し、補助芯部材駆動カム91の周縁部(後述の膨らみ部)がベアリング92を押すと、揺動アーム93がカム軸105から離れる方向に揺動し、当該揺動アーム93の先端がリンクを介して伝達アーム94の下端部を引っ張る。その結果、補助芯部材90を正面側(主芯部材80に近づく方向)に揺動させることができる。
なお、所定の角度を超えて補助芯部材90を正面側に揺動させた場合、当該補助芯部材90が主芯部材80の図略の部分と接触し、それ以後は補助芯部材90が主芯部材80を押すようにして一体的に揺動するように構成されている(この場合、接触アーム84bの先端部と回転部材87とが適宜離間することになる)。即ち、補助芯部材90が所定の角度を超えて正面側に揺動している状態では、主芯部材80は主芯部材駆動カム81ではなく補助芯部材駆動カム91によって駆動されることになる。
次に、跳ね板40を駆動するための構成について説明する。動力伝達部120は、ステッピングモータ100の動力を跳ね板40に伝えるための構成として、跳ね板駆動カム41と、ベアリング42と、揺動アーム43と、伝動アーム44と、伝達軸45と、戻しバネ46と、を備えている。
跳ね板駆動カム41は、補助芯部材駆動カム91及び主芯部材駆動カム81と同様に、前記カム軸105に固定されている。跳ね板駆動カム41よりも背面側には揺動アーム43が配置されており、この揺動アーム43の中途部には回転可能なベアリング42が取り付けられている。このベアリング42は、跳ね板駆動カム41の外周面に接触しながら適宜回転できるように構成されている。
揺動アーム43の先端部は、動力伝達部120の適宜の位置に揺動可能に支持された伝動アーム44の下端部に、棒状のリンクを介して連結されている。伝動アーム44の基部には伝達軸45の一端が固定されており、伝達軸45の他端は跳ね板40に固定されている。つまり、伝達軸45と跳ね板40とは連動するように構成されている。従って、跳ね板40は伝動アーム44と一体的に回転するようになっている。また、前記伝動アーム44には捩りコイルバネ状の戻しバネ46が取り付けられており、伝動アーム44を図3の矢印方向に付勢している。
以上の構成で、戻しバネ46の弾性力が作用する伝動アーム44の先端部が、リンクを介して揺動アーム43を引っ張るので、揺動アーム43のベアリング42が跳ね板駆動カム41に押し当てられる。このように、戻しバネ46は、跳ね板駆動カム41とベアリング42とを接触させるためのバネ力を発生させている。
この状態で跳ね板駆動カム41が回転し、跳ね板駆動カム41の周縁部(後述の膨らみ部)がベアリング42を押すと、揺動アーム43がカム軸105から離れる方向に移動し、当該揺動アーム43の先端がリンクを介して伝動アーム44の下端部を引っ張る。その結果、跳ね板40を正面側へ跳ね上げることができる(図6を参照)。
次に、ワインダユニット4が、給糸ボビン21の受取り、給糸ボビン21の糸20が解舒される所定の位置での保持、及び排出を行う構成について説明する。前述のように、本実施形態において跳ね板駆動カム41、主芯部材駆動カム81及び補助芯部材駆動カム91は、共通のカム軸105に固定されたカム連結機構130として構成されており、3つのカム41,81,91が一体的に駆動するようになっている。また、3つのカム41,81,91にはそれぞれ膨らみ部が形成されており、この膨らみによって跳ね板40、主芯部材80、補助芯部材90の位置を変更させることができる。そのため、本実施形態では、駆動制御部71がステッピングモータ100を駆動するだけで、図4から図6に示すように、給糸ボビン21の受取り、給糸ボビン21の保持、及び給糸ボビン21の排出を行うことができる。
次に、図7及び図8を参照して、給糸ボビン21の位置調整制御について説明する。図8は、位置調整制御で行われる処理を示すフローチャートである。
位置調整制御は、糸20の巻取り前に行われる処理と、糸20の巻取り中に行われる処理と、に分けることができる。以下では、これらの処理をフローチャートに沿って説明するが、フローチャートに示す処理は一例であり、処理の内容及び順序を変更することもできる。
以下、糸20の巻取り前に行われる処理について説明する。初めに、オペレータは、ユニット入力部18を操作して位置調整モードに移行するように指示を行う。ワインダユニット4は、この指示を受けて、位置調整モードに移行する(S101)。
次に、オペレータは、ボビン保持部110に給糸ボビン21(又は芯管21a)をセットする。そして、オペレータは、ユニット入力部18を操作して、ボビン保持部110の位置を調整する。具体的には、駆動制御部71は、ボビン保持部110を背面側(又は正面側)に回動させる指示を受けると、受けた指示に応じてステッピングモータ100にパルスを送信する。これにより、ステッピングモータ100を駆動して、ボビン保持部110(即ち給糸ボビン21)の位置(角度、姿勢)を変化させることができる(S102)。
オペレータは、このようにして給糸ボビン21の位置を調整し、給糸ボビン21の中心と規制部材27の中心とを一致させる。そして、オペレータは、中心同士が一致したと判断した場合、ユニット入力部18の決定キー(確定キー)等を押す。なお、このようにして合わせたボビン保持部110の位置を以下では目標位置と称する。駆動制御部71は、決定キーが押されたことを受けて、目標位置が確定したことを受け付ける(S103)。
次に、駆動制御部71は、ステッピングモータ100を駆動してボビン保持部110を目標位置から原点位置まで移動させる(S104)。このとき、ワインダユニット4が備えるパルス数カウント部74(図7)は、ボビン保持部110が目標位置から原点位置まで移動するために必要なパルス数をカウントする(S104)。
駆動制御部71は、パルス数カウント部74がカウントしたパルス数(実測指令値)を、ワインダユニット4が備えるパルス数記憶部73(指令値記憶部、図7を参照)に記憶する(S105)。このとき、パルス数カウント部74は、このパルス数と、ボビン保持部110が保持している給糸ボビン21の種類と、を対応付けて記憶する。これは、給糸ボビン21の内径等によって、目標位置が変化するためである。従って、例えば内径が異なる複数の給糸ボビン21を利用する場合、給糸ボビン21毎にS102からS105に示す処理を行うことが好ましい。
そして、オペレータは、必要な給糸ボビン21についてS102からS105に示す処理を行った後に、ユニット入力部18を操作して位置調整モードの終了を指示する。駆動制御部71は、オペレータの指示を受けて、位置調整モードを終了させる(S106)。
なお、ボビン保持部110の原点位置はマグネットセンサ72により定まるが、動力伝達部120及びマグネットセンサ72等の取付位置にズレが生じることがあるので、この原点位置はワインダユニット4毎に微妙に異なることがある。従って、上記の処理は、ワインダユニット4毎に行うことが好ましい。
次に、上記でパルス数記憶部73に記憶させたパルス数に基づいて、糸20の巻取り中に駆動制御部71が行う処理について説明する。
糸20の巻取り中において、給糸ボビン21が給糸部10へ供給された場合、駆動制御部71は、図略のセンサ又はワインダユニット4のユニット制御部等からの信号により、給糸ボビン21が供給されたことを検出する(S201)。
駆動制御部71は、給糸ボビン21が供給されたことを検出すると、マグネットセンサ72からの検知信号に基づいて、ステッピングモータ100を原点まで回転する。これにより、ボビン保持部110がマグネットセンサ72により特定された原点位置まで移動する(S202)。
また、駆動制御部71は、機台制御装置7等から送信される信号に基づいて、現在使用されている給糸ボビン21の種類を把握することができる。駆動制御部71は、現在使用されている給糸ボビン21の種類と、パルス数記憶部73の記憶内容と、に基づいて、現在使用されている給糸ボビン21に該当するパルス数(実測指令値)を読み出す。そして、駆動制御部71は、読み出したパルス数分だけパルスをステッピングモータ100へ送信してステッピングモータ100を回転させる。これにより、ボビン保持部110を上記で求めた目標位置まで移動させることができる(S203)。
以上の処理を行うことにより、給糸ボビン21の位置を検出するセンサを備えないワインダユニット4であっても、給糸ボビン21を適切な位置まで移動させることができる。また、本実施形態の駆動制御部71は、現在使用されている給糸ボビン21の種類に応じて自動的にパルス数を切り替える構成なので、オペレータがパルス数を選択する手間を省くことができる。
以上に説明したように、本実施形態の自動ワインダ1は、ボビン保持部110と、ステッピングモータ100と、駆動制御部71と、マグネットセンサ72と、パルス数カウント部74と、を備える。ボビン保持部110は、給糸ボビン21を保持する。ステッピングモータ100は、ボビン保持部110を駆動する。駆動制御部71は、ステッピングモータ100に指令値(パルス数)を送り、ステッピングモータ100の駆動を制御する。マグネットセンサ72は、ボビン保持部110の基準位置である原点位置を特定する。パルス数カウント部74は、ボビン保持部110を原点位置から目標位置まで移動させるために必要な指令値(パルス数)を実測指令値として求める。
これにより、ボビン保持部110の原点位置と目標位置との差を実測指令値として求めることができる。この実測指令値を用いることで、給糸ボビン21の位置又は姿勢を検出するセンサを備えない繊維機械であっても、給糸ボビン21の位置を精度良く合わせることができる。
また、本実施形態の自動ワインダ1において、駆動制御部71は、給糸ボビン21が供給されたときに、ステッピングモータ100を駆動してボビン保持部110を原点位置まで移動させ、ステッピングモータ100を当該原点位置から実測指令値に該当する分だけ駆動することで、ボビン保持部110を目標位置に移動させる。
これにより、ボビン保持部110を原点位置まで移動させてから目標位置に移動させることで、給糸ボビン21が供給されたときのボビン保持部110の位置に関係なく、目標位置まで移動させることができる。
また、本実施形態の自動ワインダ1は、実測指令値を(給糸ボビン21の種類と対応付けて)複数記憶するパルス数記憶部73を備える。ステッピングモータ100は、ボビン保持部110を原点位置から目標位置まで移動させるための実測指令値を、受けた指示に応じて切り替える。
これにより、例えば給糸ボビン21の内径に応じて複数の実測指令値を記憶しておくことで、巻き取る給糸ボビン21が変更されても、実測指令値を再測定することなく糸20の巻取りを開始することができる。
次に、図9から図12を参照して、上記実施形態の変形例を説明する。図9は、変形例に係るワインダユニットの模式的な側面図である。図10から図12は、給糸部及び搬送ガイド等の様子を示す平面図である。なお、本変形例の説明においては、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
上記実施形態の自動ワインダ1は、マガジン式のボビン供給装置を備える構成である。これに対し、本変形例の自動ワインダ1は、搬送トレイ式のボビン供給装置を備える。変形例の自動ワインダ1は、ベルトコンベア等で構成されたボビン搬送経路が配設されており、給糸ボビン21を載せた搬送トレイ19がこのボビン搬送経路に沿って移動することで、給糸ボビン21をワインダユニット4に供給することができる。
図10に示すように、ボビン搬送経路は、給糸ボビン21を載せた搬送トレイ19を各ワインダユニット4まで搬送する供給コンベア50と、各ワインダユニット4から排出された搬送トレイ19を回収する回収コンベア51と、から構成されている。なお、供給コンベア50はワインダユニット4の背面側に、回収コンベア51はワインダユニット4の正面側に、それぞれ配設されている。
本変形例の給糸部10は、通路パネル52と、ターンテーブル53と、搬送ガイド(ボビン保持部)54と、を主に備えている。
この通路パネル52は、略水平に設けられるとともに、供給コンベア50及び回収コンベア51の搬送面よりも上方に配置されている。また、通路パネル52には、供給コンベア50と回収コンベア51とを接続するトレイ通路55が形成されている。
供給コンベア50を搬送される搬送トレイ19は、トレイ通路55に順次取り込まれる。トレイ通路55に取り込まれた搬送トレイ19は、トレイ通路55に沿って案内される(図10参照)。なお、以下の説明で、搬送トレイ19がトレイ通路55を供給コンベア50から回収コンベア51に向けて搬送される方向を、搬送方向と呼ぶ。本実施形態において、搬送方向は、装置の略前後方向(図10の略上下方向)である。
トレイ通路55の入口部分において、通路パネル52の下方には、ターンテーブル53が配置されている。このターンテーブル53は、図12に示すように円板状に形成されており、その上面は略水平となっている。ターンテーブル53は、カム機構58及びワンウェイクラッチ59を介してステッピングモータ100の駆動力により一方向(反時計回り方向)に回転駆動されるように構成されている。トレイ通路55に取り込まれた搬送トレイ19は、ターンテーブル53の上に乗せられて、当該ターンテーブル53の回転により、トレイ通路55を下流側に向けて搬送される。
トレイ通路55の途中には、ターンテーブル53によって搬送される搬送トレイ19を堰き止める搬送ガイド54が配置されている。この搬送ガイド54は、トレイ通路55を搬送される搬送トレイ19に接触する係止部54aを有している。図11に示すように、ターンテーブル53によって搬送される搬送トレイ19に対して、搬送方向下流側から係止部54aを当接させることにより、搬送トレイ19を堰き止める構成である。搬送ガイド54は、カム機構58を介してステッピングモータ100の駆動力により時計回り又は反時計回りに回転駆動されるように構成されている。
なお、ワインダユニット4は、ステッピングモータ100の原点を定義するためのマグネットセンサ72を備えている。以下では、上記実施形態と同様に、マグネットセンサ72が検知信号を送信するときのステッピングモータ100の回転位置を原点とし、ステッピングモータ100が原点にあるときの搬送ガイド54の位置を原点位置と称する。なお、マグネットセンサ72は、搬送ガイド54自体に取り付けられていても良いし、例えばカム機構58に取り付けられていても良い。
また、給糸部10は、支軸56を中心に回動可能に構成された回動部材57を備えている。回動部材57は、また、回動部材57には図略の付勢部材が配置されており、回動部材57を図11の時計回り方向に付勢している。なお、回動部材57が付勢部材の付勢力によって無制限に回動することを阻止するために、回動部材57に接触するストッパが通路パネル52上に配置されている。
図11に示すように、搬送ガイド54の接触部54cは、搬送トレイ19を回動部材57に押し付けるように押圧することで、給糸ボビン21を保持することができる。変形例のワインダユニット4では、このようにして給糸ボビン21の位置を固定して糸20の解舒を行う。なお、本実施形態において、上記の原点位置は、接触部54cが搬送トレイ19を57押し付けた位置に設定されている。
ここで前述のように、搬送ガイド54は、駆動制御部71がステッピングモータ100を制御することにより、時計回り又は反時計回りに回動させることが可能である。そこで、図11の状態から搬送ガイド54を時計回りに若干回動させた場合を考える。この場合、搬送ガイド54の接触部54cは、搬送方向上流側に若干移動する。一方、回動部材57は、付勢部材の付勢力により搬送トレイ19を押している。この結果、ボビン保持部110が保持している搬送トレイ19は、回動部材57に押されて搬送方向上流側に向けて移動する。
次に、図11の状態から搬送ガイド54を反時計回りで若干回動させた場合を考える。この場合、搬送ガイド54の接触部54cは、搬送トレイ19の搬送方向下流側に若干移動する。このとき、搬送トレイ19は、接触部54cから受けた力により、回動部材57の付勢力に打ち勝つように(回動部材57を押しのけるように)、搬送方向下流側に向けて押されることになる。この結果、ボビン保持部110が保持している搬送トレイ19は、接触部54cに押されて搬送方向下流側に移動する。
このように、駆動制御部71の制御によりステッピングモータ100を駆動して搬送ガイド54を回転させることで、搬送トレイ19の位置(給糸ボビン21の位置)を調整することができる。そのため、上記実施形態と同様の位置調整制御を行うことができる。
具体的には、オペレータは、ワインダユニット4を位置調整モードに移行させる。次に、オペレータは、ユニット入力部18を操作して搬送ガイド54を回転させ、給糸ボビン21の中心と規制部材27の中心とを合わせる。そして、オペレータは、中心同士が合わさった位置をボビン保持部110の目標位置として確定させる。駆動制御部71は、ボビン保持部110を目標位置からマグネットセンサ72によって特定される原点位置に戻す。このとき、パルス数カウント部74は、ボビン保持部110を原点位置まで戻すために必要なパルス数をカウントする。そして、駆動制御部71は、カウントしたパルス数をパルス数記憶部73に記憶する。
そして、糸20の巻取り中に新たに給糸ボビン21が供給された場合、駆動制御部71は、ステッピングモータ100を駆動して、搬送ガイド54をマグネットセンサ72によって特定される原点位置まで移動(回転)させる。その後、駆動制御部71は、パルス数記憶部73の記憶内容に基づいて、現在使用されている給糸ボビン21に対応するパルス数を読み出す。駆動制御部71は、読み出したパルス数分だけパルスをステッピングモータ100へ送信して搬送ガイド54を回転させる。これにより、搬送ガイド54を上記で求めた目標位置まで移動させることができる。
以上の処理を行うことにより、給糸ボビン21の位置を検出するセンサを備えないワインダユニット4であっても、給糸ボビン21を適切な位置まで移動させることができる。
なお、給糸ボビン21から糸20が解舒されて、当該給糸ボビン21が空(給糸ボビン21に糸が巻かれていない状態)になったときには、給糸部10は、空の給糸ボビン21を載せた搬送トレイ19の排出と、新しい給糸ボビン21を載せた搬送トレイ19の繰り入れを行う。
具体的には、給糸ボビン21が空になったことが検出されると、駆動制御部71へ、ボビン交換信号が送信される。ボビン交換信号を受信した駆動制御部71は、ステッピングモータ100を適宜制御することにより、カム機構58を介して搬送ガイド54を図10の状態から時計回りに回動させる。
これにより、図11に示すように、回動部材57がそれまで保持していた搬送トレイ19が開放されるとともに、当該搬送トレイ19を、搬送ガイド54に形成された押出し部54bによって回収コンベア51に向けて押し出す。回収コンベア51に押し出された搬送トレイ19は、当該回収コンベア51によって搬送されて回収される。またこれと同時に、搬送ガイド54の係止部54aによって堰き止められていた搬送トレイ19が、1つ、搬送方向下流側に取り込まれる。
続いて駆動制御部71は、ステッピングモータ100を適宜制御することにより、カム機構58を介して搬送ガイド54を図11の状態から反時計回りに回動させる。これにより、搬送ガイド54の位置が図10の状態に戻るので、取り込んだ新しい搬送トレイ19を搬送ガイド54によって保持するとともに、これよりも搬送方向上流側の搬送トレイ19を係止部54aによって再び堰き止めることができる。
以上の構成で、搬送トレイ式の自動ワインダ1の各ワインダユニット4は、給糸ボビン21から解舒された糸20を巻取ボビン22に巻き取って所定長のパッケージ29を形成することができる。また、位置調整制御を行うことにより、給糸ボビン21の位置を検出するセンサを備えないワインダユニット4であっても、給糸ボビン21を適切な位置まで移動させることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態及び変形例を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記実施形態では、駆動制御部71は、パルス数記憶部73が記憶する複数のパルス数のうち、現在使用している給糸ボビン21に対応するパルス数を自動的に選択する。これに対し、駆動制御部71は、パルス数記憶部73が記憶する複数のパルス数のうち、オペレータが選択したパルス数を用いる構成であっても良い。また、給糸ボビン21に対応付けてパルス数を記憶する構成に代えて、搬送トレイ19の種類に対応付けてパルス数を記憶する構成であっても良い。
駆動部はステッピングモータ100に限られず、駆動量を調整可能な他の機器(サーボモータ等)を用いることができる。
原点センサはマグネットセンサ72に限られず、原点位置を特定可能な他の機器(リミットスイッチ等)を用いることができる。
マガジン式のボビン供給装置60は、給糸ボビン21を糸20が解舒される所定の位置に供給するものであれば上記実施形態の構成に限られない。例えば、給糸ボビン21を複数積載して収納可能な柱形状の収納部材を備え、前記収納部材から給糸ボビン21を供給する構成としてもよい。
上記実施形態及び変形例では、解舒補助装置12において筒状の規制部材27が用いられているが、これに代えて、ガイド穴を有する板部材や針金等で成形された線状ガイド部材や多角柱部材等、様々な形状の規制部材27を用いることができる。
本発明は、給糸ボビンに巻かれた糸を解舒して巻き取る構成であれば、他の繊維機械にも適用することができる。
1 自動ワインダ(繊維機械)
4 ワインダユニット(巻取ユニット)
19 搬送トレイ
21 給糸ボビン
54 搬送ガイド(ボビン保持部)
71 駆動制御部
72 マグネットセンサ(原点センサ)
73 パルス数記憶部
74 パルス数カウント部(指令値測定部)
100 ステッピングモータ(駆動部)
110 ボビン保持部
4 ワインダユニット(巻取ユニット)
19 搬送トレイ
21 給糸ボビン
54 搬送ガイド(ボビン保持部)
71 駆動制御部
72 マグネットセンサ(原点センサ)
73 パルス数記憶部
74 パルス数カウント部(指令値測定部)
100 ステッピングモータ(駆動部)
110 ボビン保持部
Claims (9)
- 給糸ボビンを保持するボビン保持部と、
前記ボビン保持部を駆動する駆動部と、
前記駆動部に指令値を送り、前記駆動部の駆動を制御する駆動制御部と、
前記ボビン保持部の基準位置である原点位置を特定する原点センサと、
前記ボビン保持部を前記原点位置から目標位置まで移動させるために必要な前記指令値を実測指令値として求める指令値測定部と、
を備えることを特徴とする繊維機械。 - 請求項1に記載の繊維機械であって、
前記駆動制御部は、前記給糸ボビンが供給されたときに、前記駆動部を制御して、前記ボビン保持部を前記原点位置まで移動させ、前記駆動部を当該原点位置から前記実測指令値に該当する分だけ駆動することで、前記ボビン保持部を前記目標位置に移動させることを特徴とする繊維機械。 - 請求項2に記載の繊維機械であって、
前記実測指令値を記憶する指令値記憶部を備えることを特徴とする繊維機械。 - 請求項1から3までの何れか一項に記載の繊維機械であって、
前記ボビン保持部を備える巻取ユニットを複数備えており、
前記指令値測定部は、前記巻取ユニット毎に、前記実測指令値を求めることを特徴とする繊維機械。 - 請求項1から4までの何れか一項に記載の繊維機械であって、
マガジン式のボビン供給装置を備え、
前記駆動制御部は、供給された前記給糸ボビンが前記ボビン保持部に保持される角度を調整可能であることを特徴とする繊維機械。 - 請求項1から4までの何れか一項に記載の繊維機械であって、
搬送トレイ式のボビン供給装置を備え、
前記駆動制御部は、前記ボビン保持部が前記給糸ボビンが載せられた搬送トレイを停止させる位置を調整可能であることを特徴とする繊維機械。 - 請求項1から6までの何れか一項に記載の繊維機械であって、
前記駆動部は、ステッピングモータであることを特徴とする繊維機械。 - 請求項1から7までの何れか一項に記載の繊維機械であって、
前記指令値は、ステッピングモータを駆動させるために送信されるパルス数であり、
前記指令値測定部は、前記パルス数をカウントするパルス数カウント部であることを特徴とする繊維機械。 - 請求項1から8までの何れか一項に記載の繊維機械であって、
前記原点センサは、マグネットセンサであることを特徴とする繊維機械。
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