JPH0931978A - 擁壁固定用アンカーボルト装置 - Google Patents
擁壁固定用アンカーボルト装置Info
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- JPH0931978A JPH0931978A JP20643795A JP20643795A JPH0931978A JP H0931978 A JPH0931978 A JP H0931978A JP 20643795 A JP20643795 A JP 20643795A JP 20643795 A JP20643795 A JP 20643795A JP H0931978 A JPH0931978 A JP H0931978A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 コンクリート擁壁に打ち込んだアンカーボル
トに加わる衝撃振動を吸収緩和してアンカーボルトの破
断、コンクリート擁壁面のひび割れ等を防止でき、内部
の水密性も高く、装置自体の構造も簡略で、コンクリー
ト擁壁の施工経費も節約できる擁壁固定用アンカーボル
ト装置を提供することを目的とする。 【構成】岩盤12に打設されたコンクリート擁壁14を
貫通して岩盤へ打ち込まれ、擁壁外面側にヘッド部16
を突出させたアンカーボルト18と、コンクリート擁壁
の外面20に、アンカーボルトのヘッド部を囲周する様
に設置され、アンカーボルトに加わる衝撃を弾性的に緩
和する弾性衝撃吸収部22と、アンカーボルトのヘッド
端部側に係止され、前記弾性衝撃吸収部の上面に圧接さ
れた固定用ナット24とを備えている。
トに加わる衝撃振動を吸収緩和してアンカーボルトの破
断、コンクリート擁壁面のひび割れ等を防止でき、内部
の水密性も高く、装置自体の構造も簡略で、コンクリー
ト擁壁の施工経費も節約できる擁壁固定用アンカーボル
ト装置を提供することを目的とする。 【構成】岩盤12に打設されたコンクリート擁壁14を
貫通して岩盤へ打ち込まれ、擁壁外面側にヘッド部16
を突出させたアンカーボルト18と、コンクリート擁壁
の外面20に、アンカーボルトのヘッド部を囲周する様
に設置され、アンカーボルトに加わる衝撃を弾性的に緩
和する弾性衝撃吸収部22と、アンカーボルトのヘッド
端部側に係止され、前記弾性衝撃吸収部の上面に圧接さ
れた固定用ナット24とを備えている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、道路法面の岩盤へ打設
したコンクリート擁壁を岩盤へ固定する擁壁固定用アン
カーボルト装置に関するものである。
したコンクリート擁壁を岩盤へ固定する擁壁固定用アン
カーボルト装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、山間僻地に道路や林道等を新設し
た場合には、その法面の軟弱な地盤が崩落するのを防止
するために、法面の表層土を掘削除去して固い岩盤を露
出させ、この岩盤の表面にコンクリートを井形状等に場
所打ち成型して法面を保護している。この成型したコン
クリート擁壁には、所要の間隔をおいて表面からコンク
リート擁壁を貫通して岩盤内へアンカーボルトを打ち込
んでアンカーボルトのヘッド部をコンクリート擁壁から
突出させ、このアンカーボルトのヘッド部の位置で擁壁
面に、図7に示す様に、基板と球面座金と受板を設置
し、この受板から上方へ突出したアンカーボルトのヘッ
ド部に締着ナットを螺合して受板に強固に固定し、コン
クリート擁壁の岩盤からの剥離、滑落を防止している。
た場合には、その法面の軟弱な地盤が崩落するのを防止
するために、法面の表層土を掘削除去して固い岩盤を露
出させ、この岩盤の表面にコンクリートを井形状等に場
所打ち成型して法面を保護している。この成型したコン
クリート擁壁には、所要の間隔をおいて表面からコンク
リート擁壁を貫通して岩盤内へアンカーボルトを打ち込
んでアンカーボルトのヘッド部をコンクリート擁壁から
突出させ、このアンカーボルトのヘッド部の位置で擁壁
面に、図7に示す様に、基板と球面座金と受板を設置
し、この受板から上方へ突出したアンカーボルトのヘッ
ド部に締着ナットを螺合して受板に強固に固定し、コン
クリート擁壁の岩盤からの剥離、滑落を防止している。
【0003】また、前記締着ナットは、長期使用中に岩
盤に対するコンクリート擁壁のずれ等によりアンカーボ
ルトに対して緩みを発生し、再び締着調整する必要があ
り、このために、アンカーボルトと締着ナットとの水密
性を保持し、オイル漏れによる錆び付きを防止するため
に、保護キャップを受板の上面側に装着し、該キャップ
内の支持板に設けたボルト孔をアンカーボルトのヘッド
端部に締着させて保護キャップの開口端を受板に密着さ
せている。
盤に対するコンクリート擁壁のずれ等によりアンカーボ
ルトに対して緩みを発生し、再び締着調整する必要があ
り、このために、アンカーボルトと締着ナットとの水密
性を保持し、オイル漏れによる錆び付きを防止するため
に、保護キャップを受板の上面側に装着し、該キャップ
内の支持板に設けたボルト孔をアンカーボルトのヘッド
端部に締着させて保護キャップの開口端を受板に密着さ
せている。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、前記
アンカーボルト装置においては、ヘッド部を直接締着ナ
ットで受板上面に固定しているため、地殻変動等でコン
クリート擁壁内のアンカーボルトに、アンカーボルトに
沿った長手方向やアンカーボルトと交差する方向へ衝撃
振動が加わり、その引張応力や剪断応力によりアンカー
ボルトが破断し、また、アンカーボルト周縁の擁壁面に
ひび割れが発生してコンクリート擁壁が岩盤から剥離、
滑落する危険がある。また、保護キャップにおいても、
長期使用中に支持板のボルト孔が緩んで保護キャップ内
の水密性が低下し、内部に充填したオイルが漏洩してア
ンカーボルトと締着ナットが錆び付き、締着調整や施工
後の保守ができない等の問題があった。
アンカーボルト装置においては、ヘッド部を直接締着ナ
ットで受板上面に固定しているため、地殻変動等でコン
クリート擁壁内のアンカーボルトに、アンカーボルトに
沿った長手方向やアンカーボルトと交差する方向へ衝撃
振動が加わり、その引張応力や剪断応力によりアンカー
ボルトが破断し、また、アンカーボルト周縁の擁壁面に
ひび割れが発生してコンクリート擁壁が岩盤から剥離、
滑落する危険がある。また、保護キャップにおいても、
長期使用中に支持板のボルト孔が緩んで保護キャップ内
の水密性が低下し、内部に充填したオイルが漏洩してア
ンカーボルトと締着ナットが錆び付き、締着調整や施工
後の保守ができない等の問題があった。
【0005】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、コンクリート擁壁内のア
ンカーボルトに加わる衝撃振動を吸収緩和してアンカー
ボルトの破断、コンクリート擁壁面のひび割れ等を防止
でき、保護キャップ内の水密性も高く、装置自体の構造
も簡略で、規制の部品を安価に利用できてコンクリート
擁壁を構築する施工経費も節約できる擁壁固定用アンカ
ーボルト装置を提供することにある。
れたものであり、その目的は、コンクリート擁壁内のア
ンカーボルトに加わる衝撃振動を吸収緩和してアンカー
ボルトの破断、コンクリート擁壁面のひび割れ等を防止
でき、保護キャップ内の水密性も高く、装置自体の構造
も簡略で、規制の部品を安価に利用できてコンクリート
擁壁を構築する施工経費も節約できる擁壁固定用アンカ
ーボルト装置を提供することにある。
【0006】
【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
めに、請求項1に係る発明は、岩盤12に打設されたコ
ンクリート擁壁14を貫通して岩盤12へ打ち込まれ、
擁壁外面側にヘッド部16を突出させたアンカーボルト
18と、前記コンクリート擁壁の外面20に、前記アン
カーボルト18のヘッド部16を囲周する様に設置さ
れ、アンカーボルト18に加わる衝撃を弾性的に吸収す
る弾性衝撃吸収部22と、前記アンカーボルト18のヘ
ッド端部側に係止され、前記弾性衝撃吸収部22の上面
に圧接された固定用ナット24とを備え、前記アンカー
ボルト18に加わる衝撃振動を前記弾性衝撃吸収部22
で緩和吸収してアンカーボルトの破断を防止してなる擁
壁固定用アンカーボルト装置10から構成される。
めに、請求項1に係る発明は、岩盤12に打設されたコ
ンクリート擁壁14を貫通して岩盤12へ打ち込まれ、
擁壁外面側にヘッド部16を突出させたアンカーボルト
18と、前記コンクリート擁壁の外面20に、前記アン
カーボルト18のヘッド部16を囲周する様に設置さ
れ、アンカーボルト18に加わる衝撃を弾性的に吸収す
る弾性衝撃吸収部22と、前記アンカーボルト18のヘ
ッド端部側に係止され、前記弾性衝撃吸収部22の上面
に圧接された固定用ナット24とを備え、前記アンカー
ボルト18に加わる衝撃振動を前記弾性衝撃吸収部22
で緩和吸収してアンカーボルトの破断を防止してなる擁
壁固定用アンカーボルト装置10から構成される。
【0007】また、請求項2に係る発明では、前記固定
用ナット24は、その下面側に球面部56を備え、この
固定用ナット24と前記弾性衝撃吸収部22との間に
は、金属スペーサ33が介装され、該金属スペーサ33
は、その上面側に前記固定用ナット24の球面部56を
傾斜自由に係合支持する球面受部60を備えてなること
としてもよい。
用ナット24は、その下面側に球面部56を備え、この
固定用ナット24と前記弾性衝撃吸収部22との間に
は、金属スペーサ33が介装され、該金属スペーサ33
は、その上面側に前記固定用ナット24の球面部56を
傾斜自由に係合支持する球面受部60を備えてなること
としてもよい。
【0008】また、請求項3に係る発明では、前記弾性
衝撃吸収部22は、最もコンクリート擁壁14側に位置
して配置された有底円筒状の支持体32と、この支持体
32の内部側に、前記アンカーボルト18のヘッド部1
6に貫通されつつ支持され、上面に前記金属スペーサ3
3が載着された弾性体34とを備えてなることとしても
よい。
衝撃吸収部22は、最もコンクリート擁壁14側に位置
して配置された有底円筒状の支持体32と、この支持体
32の内部側に、前記アンカーボルト18のヘッド部1
6に貫通されつつ支持され、上面に前記金属スペーサ3
3が載着された弾性体34とを備えてなることとしても
よい。
【0009】また、請求項4に係る発明では、前記弾性
体34は、ゴム部材からなることとしてもよい。
体34は、ゴム部材からなることとしてもよい。
【0010】また、請求項5に係る発明では、前記弾性
体34は、バネ部材からなることとしてもよい。
体34は、バネ部材からなることとしてもよい。
【0011】また、請求項6に係る発明では、前記支持
体32には、内部のアンカーボルト18のヘッド部1
6、固定用ナット24、弾性体34等を覆蓋しつつ保護
するための保護キャップ36が螺合固定されてなること
としてもよい。
体32には、内部のアンカーボルト18のヘッド部1
6、固定用ナット24、弾性体34等を覆蓋しつつ保護
するための保護キャップ36が螺合固定されてなること
としてもよい。
【0012】また、請求項7に係る発明では、前記保護
キャップ36内には、内部に潤滑剤を封入した袋体62
が挿入され、該保護キャップ36には前記袋体62を針
等で破裂させて潤滑剤を内部に充填する小孔64が開孔
されてなることとしてもよい。
キャップ36内には、内部に潤滑剤を封入した袋体62
が挿入され、該保護キャップ36には前記袋体62を針
等で破裂させて潤滑剤を内部に充填する小孔64が開孔
されてなることとしてもよい。
【0013】
【作用】本発明の請求項1に係る擁壁固定用アンカーボ
ルト装置は、道路の側部の法面の表層土を掘削した後の
岩盤に、同岩盤の崩落を防止するために表面に場所打ち
コンクリートでコンクリート擁壁を成型し、このコンク
リート擁壁を岩盤に強固に固定するために、コンクリー
ト擁壁の上面側から岩盤内へ多数のアンカーボルトを打
ち込み、コンクリート擁壁の外面へ突出したヘッド部に
設置するものである。前記アンカーボルトのヘッド部の
位置で、コンクリート擁壁面に弾性衝撃吸収部を設置
し、この上面側でヘッド部に固定用ナットを螺合固定し
ているため、地殻変動によりコンクリート擁壁内のアン
カーボルトに衝撃振動による引張り応力や剪断応力が加
わっても、弾性衝撃吸収部が各応力による歪みを吸収し
てアンカーボルトが破断するのを防止でき、コンクリー
擁壁が岩盤から離脱し、滑落する危険を防止でき、耐用
年数が増大することとなる。また、擁壁固定用アンカー
ボルト装置は、大形の球面座金等を使用することなく、
固定用ナット、弾性衝撃吸収部等に規制の部品を使用で
き、構造も簡略で製造コストも安価であり、コンクリー
ト擁壁面の施工経費も廉価となる。
ルト装置は、道路の側部の法面の表層土を掘削した後の
岩盤に、同岩盤の崩落を防止するために表面に場所打ち
コンクリートでコンクリート擁壁を成型し、このコンク
リート擁壁を岩盤に強固に固定するために、コンクリー
ト擁壁の上面側から岩盤内へ多数のアンカーボルトを打
ち込み、コンクリート擁壁の外面へ突出したヘッド部に
設置するものである。前記アンカーボルトのヘッド部の
位置で、コンクリート擁壁面に弾性衝撃吸収部を設置
し、この上面側でヘッド部に固定用ナットを螺合固定し
ているため、地殻変動によりコンクリート擁壁内のアン
カーボルトに衝撃振動による引張り応力や剪断応力が加
わっても、弾性衝撃吸収部が各応力による歪みを吸収し
てアンカーボルトが破断するのを防止でき、コンクリー
擁壁が岩盤から離脱し、滑落する危険を防止でき、耐用
年数が増大することとなる。また、擁壁固定用アンカー
ボルト装置は、大形の球面座金等を使用することなく、
固定用ナット、弾性衝撃吸収部等に規制の部品を使用で
き、構造も簡略で製造コストも安価であり、コンクリー
ト擁壁面の施工経費も廉価となる。
【0014】また、請求項2によれば、前記固定用ナッ
トは、その下面側に球面部を備え、この固定用ナットと
前記弾性衝撃吸収部との間には、金属スペーサが介装さ
れ、該金属スペーサは、その上面側に前記固定用ナット
の球面部を傾斜自由に係合支持する球面受部を備えてな
る。金属スペーサを介して固定用ナットを弾性衝撃吸収
部の上面側に圧接して弾性衝撃吸収部の下面をコンクリ
ート擁壁面に密着でき、装置自体の気密性を長期保持し
ながらコンクリート擁壁の強度を維持できる。
トは、その下面側に球面部を備え、この固定用ナットと
前記弾性衝撃吸収部との間には、金属スペーサが介装さ
れ、該金属スペーサは、その上面側に前記固定用ナット
の球面部を傾斜自由に係合支持する球面受部を備えてな
る。金属スペーサを介して固定用ナットを弾性衝撃吸収
部の上面側に圧接して弾性衝撃吸収部の下面をコンクリ
ート擁壁面に密着でき、装置自体の気密性を長期保持し
ながらコンクリート擁壁の強度を維持できる。
【0015】また、請求項3によれば、前記弾性衝撃吸
収部は、最もコンクリート擁壁側に位置して配置された
有底円筒状の支持体と、この支持体の内部側に、前記ア
ンカボルトのヘッド部に貫通されつつ支持され、上面に
前記金属スペーサが載着された弾性体とを備えてなる。
衝撃振動を弾性体で吸収してアンカーボルトのヘッド部
へ直接、衝撃振動が加わるのを阻止してアンカーボルト
の破断等を防止できる。また、弾性体の弾力で支持体が
コンクリート擁壁面に密着され、内部に充填されたオイ
ル等が漏洩することなく、内部の潤滑性を保持しながら
固定用ナットの保守調整が可能となる。
収部は、最もコンクリート擁壁側に位置して配置された
有底円筒状の支持体と、この支持体の内部側に、前記ア
ンカボルトのヘッド部に貫通されつつ支持され、上面に
前記金属スペーサが載着された弾性体とを備えてなる。
衝撃振動を弾性体で吸収してアンカーボルトのヘッド部
へ直接、衝撃振動が加わるのを阻止してアンカーボルト
の破断等を防止できる。また、弾性体の弾力で支持体が
コンクリート擁壁面に密着され、内部に充填されたオイ
ル等が漏洩することなく、内部の潤滑性を保持しながら
固定用ナットの保守調整が可能となる。
【0016】また、請求項4によれば、前記弾性体は、
ゴム部材からなる。弾力強度に優れ、形状も小形な弾性
体を安価に製造でき、装置自体も小形化できる。
ゴム部材からなる。弾力強度に優れ、形状も小形な弾性
体を安価に製造でき、装置自体も小形化できる。
【0017】また、請求項5によれば、前記弾性体は、
バネ部材からなる。既製のバネ部材を安価に利用して製
造コストを節約できる。
バネ部材からなる。既製のバネ部材を安価に利用して製
造コストを節約できる。
【0018】また、請求項6によれば、前記支持体に
は、内部のアンカーボルトのヘッド部、固定用ナット、
弾性体等を覆蓋しつつ保護するための保護キャップが螺
合固定されてなる。保護キャップから支持体内にオイル
等の潤滑剤を貯留収容しながら内部の部材を潤滑させ、
汚染、錆び付き劣化を防止できる。また、保護キャップ
を支持体から簡易に取り外して内部の保守、点検も容易
におこなえる。
は、内部のアンカーボルトのヘッド部、固定用ナット、
弾性体等を覆蓋しつつ保護するための保護キャップが螺
合固定されてなる。保護キャップから支持体内にオイル
等の潤滑剤を貯留収容しながら内部の部材を潤滑させ、
汚染、錆び付き劣化を防止できる。また、保護キャップ
を支持体から簡易に取り外して内部の保守、点検も容易
におこなえる。
【0019】また、請求項7によれば、前記保護キャッ
プ内には、内部に潤滑剤を封入した袋体が挿入され、該
保護キャップには前記袋体を針等で破裂させて潤滑剤を
内部に充填する小孔が開孔されてなる。作業現場に簡易
に携帯でき、急角度に傾斜したコンクリート擁壁面にお
ける各保護キャップ内へのオイル等の潤滑剤の注入を安
全におこなえる。
プ内には、内部に潤滑剤を封入した袋体が挿入され、該
保護キャップには前記袋体を針等で破裂させて潤滑剤を
内部に充填する小孔が開孔されてなる。作業現場に簡易
に携帯でき、急角度に傾斜したコンクリート擁壁面にお
ける各保護キャップ内へのオイル等の潤滑剤の注入を安
全におこなえる。
【0020】
【実施例】以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実
施例を説明する。図1、図2、図3には、本発明の実施
例に係る擁壁固定用アンカーボルト装置10が示されて
いる。図より明らかな様に、前記擁壁固定用アンカーボ
ルト装置10は、岩盤12に打設されたコンクリート擁
壁14を貫通して岩盤12へ打ち込まれ、擁壁外面側に
ヘッド部16を突出させたアンカーボルト18と、前記
コンクリート擁壁14の外面20に、アンカーボルト1
8のヘッド部16を囲周する様に設置され、前記アンカ
ーボルト18に加わる衝撃を弾性的に吸収あるいは緩和
する弾性衝撃吸収部22と、前記アンカーボルト18の
ヘッド端部側に係止され、前記弾性衝撃吸収部22の上
面に圧接された固定用ナット24とを備えている。
施例を説明する。図1、図2、図3には、本発明の実施
例に係る擁壁固定用アンカーボルト装置10が示されて
いる。図より明らかな様に、前記擁壁固定用アンカーボ
ルト装置10は、岩盤12に打設されたコンクリート擁
壁14を貫通して岩盤12へ打ち込まれ、擁壁外面側に
ヘッド部16を突出させたアンカーボルト18と、前記
コンクリート擁壁14の外面20に、アンカーボルト1
8のヘッド部16を囲周する様に設置され、前記アンカ
ーボルト18に加わる衝撃を弾性的に吸収あるいは緩和
する弾性衝撃吸収部22と、前記アンカーボルト18の
ヘッド端部側に係止され、前記弾性衝撃吸収部22の上
面に圧接された固定用ナット24とを備えている。
【0021】図6に示す様に、岩盤12は、例えば道路
26の側部の法面の表層土を掘削した後の岩盤であり、
この岩盤12の崩落を防止するために、岩盤12の表面
に場所打ちコンクリートでコンクリート擁壁14を井形
状に打設している。コンクリート擁壁14は、実施例に
おいて井型状を示しているが、必ずしも井形状に限るこ
となく、円形、六角等の多角形等の中空枠状に形成して
もよい。図1に示す様に、アンカーボルト18は、その
長さが略3m程度から10ないし20m程度の長さを有
し、このアンカーボルト18の上端部に雄ねじ28が刻
設されている。このアンカーボルト18は、岩盤12及
びこの岩盤12に打設したコンクリート擁壁14の性状
によって適宜なアンカーボルトを使用して打ち込み、前
記雄ねじ28が刻設されたアンカーボルト18のヘッド
部16をコンクリート擁壁14の外面20から突出させ
ている。
26の側部の法面の表層土を掘削した後の岩盤であり、
この岩盤12の崩落を防止するために、岩盤12の表面
に場所打ちコンクリートでコンクリート擁壁14を井形
状に打設している。コンクリート擁壁14は、実施例に
おいて井型状を示しているが、必ずしも井形状に限るこ
となく、円形、六角等の多角形等の中空枠状に形成して
もよい。図1に示す様に、アンカーボルト18は、その
長さが略3m程度から10ないし20m程度の長さを有
し、このアンカーボルト18の上端部に雄ねじ28が刻
設されている。このアンカーボルト18は、岩盤12及
びこの岩盤12に打設したコンクリート擁壁14の性状
によって適宜なアンカーボルトを使用して打ち込み、前
記雄ねじ28が刻設されたアンカーボルト18のヘッド
部16をコンクリート擁壁14の外面20から突出させ
ている。
【0022】図1、図2に示す様に、弾性衝撃吸収部2
2は、コンクリート擁壁14の外面20に突出したアン
カーボルト18のヘッド部16の周縁位置に敷設された
基板30と、この基板30の上面にヘッド部16が中央
に位置する様に載設された有底筒状の支持体32と、こ
の支持体32の内部側に、前記アンカーボルトのヘッド
部16に貫通されつつ支持され、上面に金属スペーサ3
3を介して固定用ナット24が載着された弾性体34
と、を備えている。更に、支持体32の上端部には、前
記固定用ナット24や弾性体34を保護するため、後述
する保護キャップ36が覆蓋状に螺合固定されている。
2は、コンクリート擁壁14の外面20に突出したアン
カーボルト18のヘッド部16の周縁位置に敷設された
基板30と、この基板30の上面にヘッド部16が中央
に位置する様に載設された有底筒状の支持体32と、こ
の支持体32の内部側に、前記アンカーボルトのヘッド
部16に貫通されつつ支持され、上面に金属スペーサ3
3を介して固定用ナット24が載着された弾性体34
と、を備えている。更に、支持体32の上端部には、前
記固定用ナット24や弾性体34を保護するため、後述
する保護キャップ36が覆蓋状に螺合固定されている。
【0023】前記基板30や支持体32は、耐食性の金
属、例えば、アルミニウム合金等を素材として形成され
ている。この平滑な基板30の上面に支持体32の下面
が均等に密着して水密性が向上する。図1、図2、図4
に示す様に、支持体32は円筒体状に形成され、その内
周面38の中間高さ位置に弾性体34を受着するための
円周受部40が周設されている。この内周面38から円
周受部40の上面側には、支持体32内にオイル等の潤
滑剤を流しこみ、貯留するための複数の油溝42が開溝
されている。
属、例えば、アルミニウム合金等を素材として形成され
ている。この平滑な基板30の上面に支持体32の下面
が均等に密着して水密性が向上する。図1、図2、図4
に示す様に、支持体32は円筒体状に形成され、その内
周面38の中間高さ位置に弾性体34を受着するための
円周受部40が周設されている。この内周面38から円
周受部40の上面側には、支持体32内にオイル等の潤
滑剤を流しこみ、貯留するための複数の油溝42が開溝
されている。
【0024】この支持体32の下面には円周溝44が開
講され、この円周溝44内にパッキンリング46が挿入
されて基板30に載着した支持体32の下面と基板30
との水密性を高めている。このパッキンリング46は、
合成ゴム、合成樹脂等を素材としたOリングから成る。
更に、支持体32の上端部の外周面には、保護キャップ
36を螺合固定するための雄ねじ48が刻設され、その
下端側に円周溝50が開孔されてパッキンリング52が
挿入されている。この支持体32は、円筒体状に形成さ
れているが、必ずしもこれに限ることなく、四角筒形、
六角筒形等の多角筒形に形成してもよい。
講され、この円周溝44内にパッキンリング46が挿入
されて基板30に載着した支持体32の下面と基板30
との水密性を高めている。このパッキンリング46は、
合成ゴム、合成樹脂等を素材としたOリングから成る。
更に、支持体32の上端部の外周面には、保護キャップ
36を螺合固定するための雄ねじ48が刻設され、その
下端側に円周溝50が開孔されてパッキンリング52が
挿入されている。この支持体32は、円筒体状に形成さ
れているが、必ずしもこれに限ることなく、四角筒形、
六角筒形等の多角筒形に形成してもよい。
【0025】図1、図2、図4に示す様に、前記弾性体
34は、弾性を有したゴム部材、例えばゴム、合成ゴム
等を素材とし、前記支持体32の内周面の円周受部40
に載着され、支持体32の上面より突出する高さを有し
た弾性円筒体54に形成されている。この弾性円筒体5
4の上面側には、金属スペーサ33が載着され、その上
面に前記アンカーボルト18のヘッド部16の雄ねじ2
8に締着された固定用ナット24が圧接されている。こ
れにより、地殻変動等でコンクリート擁壁14内のアン
カーボルト18に衝撃振動による引張り応力や剪断応力
が加わっても、弾性衝撃吸収部22の弾性体34が伸縮
作動しながら歪みを吸収してアンカーボルト18の破
断、或はコンクリート擁壁面のひび割れ等を防止でき
る。
34は、弾性を有したゴム部材、例えばゴム、合成ゴム
等を素材とし、前記支持体32の内周面の円周受部40
に載着され、支持体32の上面より突出する高さを有し
た弾性円筒体54に形成されている。この弾性円筒体5
4の上面側には、金属スペーサ33が載着され、その上
面に前記アンカーボルト18のヘッド部16の雄ねじ2
8に締着された固定用ナット24が圧接されている。こ
れにより、地殻変動等でコンクリート擁壁14内のアン
カーボルト18に衝撃振動による引張り応力や剪断応力
が加わっても、弾性衝撃吸収部22の弾性体34が伸縮
作動しながら歪みを吸収してアンカーボルト18の破
断、或はコンクリート擁壁面のひび割れ等を防止でき
る。
【0026】また、上面側に固定用ナット24が圧接さ
れた弾性体34の弾力が支持体32に負荷されるため、
支持体32は基板30に強圧に密着されて内部に貯留さ
れたオイルが漏洩することなく、アンカーボルト18や
固定用ナット24等の潤滑性を長期保持できる。更に、
弾性体34は、ゴム部材で弾力強度に優れ、形状も小形
な弾性円筒体54に形成でき、装置自体の形状も小形化
できる。なお、弾性体34は、円筒体形状に限ることな
く、支持体32の形状と一致した、例えば、四角筒形、
六角筒形等の多角筒形に形成する。
れた弾性体34の弾力が支持体32に負荷されるため、
支持体32は基板30に強圧に密着されて内部に貯留さ
れたオイルが漏洩することなく、アンカーボルト18や
固定用ナット24等の潤滑性を長期保持できる。更に、
弾性体34は、ゴム部材で弾力強度に優れ、形状も小形
な弾性円筒体54に形成でき、装置自体の形状も小形化
できる。なお、弾性体34は、円筒体形状に限ることな
く、支持体32の形状と一致した、例えば、四角筒形、
六角筒形等の多角筒形に形成する。
【0027】図1、図4に示す様に、前記固定用ナット
24は、その下面側に下方へ凸設された球面部56を備
えている。この固定用ナット24の下面に傾動自在に当
接する金属スペーサ33は、厚みのある鋼板、耐食鋼板
等を素材とし、中央位置にアンカーボルト18のヘッド
部16を通係するための貫通孔58が開孔されたドーナ
ツ状に形成され、この金属スペーサ33の上面側には、
貫通孔58を中心として、固定用ナット24の球面部5
6を傾斜自由に係合支持する球面受部60が凹設されて
いる。
24は、その下面側に下方へ凸設された球面部56を備
えている。この固定用ナット24の下面に傾動自在に当
接する金属スペーサ33は、厚みのある鋼板、耐食鋼板
等を素材とし、中央位置にアンカーボルト18のヘッド
部16を通係するための貫通孔58が開孔されたドーナ
ツ状に形成され、この金属スペーサ33の上面側には、
貫通孔58を中心として、固定用ナット24の球面部5
6を傾斜自由に係合支持する球面受部60が凹設されて
いる。
【0028】この金属スペーサ33の貫通孔58をアン
カーボルト18のヘッド部16に通係して弾性体34の
上面に金属スペーサ33を載着し、そのあとでヘッド部
16の上端に固定用ナット24を螺合して固定用ナット
24の下面の球面部56を金属スペーサ33の球面受部
60に密着させる。
カーボルト18のヘッド部16に通係して弾性体34の
上面に金属スペーサ33を載着し、そのあとでヘッド部
16の上端に固定用ナット24を螺合して固定用ナット
24の下面の球面部56を金属スペーサ33の球面受部
60に密着させる。
【0029】これにより、コンクリート擁壁14に加わ
る衝撃振動でアンカーボルト18のヘッド部16の軸線
が、例えば、図5に示す様に、軸線P1から軸線P2へ
傾斜変位しても、固定用ナット24と金属スペーサ33
は軸線P2と略垂直に交差した斜め下がりに傾斜しなが
ら弾性体34が圧縮されて弾性体34が傾斜歪みを吸収
する。このときに弾性体34を受着した支持体32は傾
動することなく、コンクリート擁壁14の外面20に敷
設した基板30に密着したした状態を保持しながら横滑
り状に移動し、支持体32及びに螺合固定した保護キャ
ップ36内の水密性を長期保持しながら内部に貯留され
たオイル等の潤滑剤の漏洩を防止できる。
る衝撃振動でアンカーボルト18のヘッド部16の軸線
が、例えば、図5に示す様に、軸線P1から軸線P2へ
傾斜変位しても、固定用ナット24と金属スペーサ33
は軸線P2と略垂直に交差した斜め下がりに傾斜しなが
ら弾性体34が圧縮されて弾性体34が傾斜歪みを吸収
する。このときに弾性体34を受着した支持体32は傾
動することなく、コンクリート擁壁14の外面20に敷
設した基板30に密着したした状態を保持しながら横滑
り状に移動し、支持体32及びに螺合固定した保護キャ
ップ36内の水密性を長期保持しながら内部に貯留され
たオイル等の潤滑剤の漏洩を防止できる。
【0030】なお、前記固定用ナット24の下面に凸設
した球面部56と、この球面部56を傾斜自由に係合支
持する様に金属スペーサ33に凹設された球面受部60
との構成は、必ずしもこれに限ることなく、例えば、逆
に金属スペーサ33の上面側に球面部56を突設し、固
定用ナット24の下面側に球面受部60を凹設して相互
に係合支持することとしてもよい。実施例において、固
定用ナット24の下面の突状球面部56に密着してこれ
を受ける凹状球面受部60を備えた金属スペーサ33の
直下に弾性体34が配置され、これによって衝撃を確実
に吸収できるものであるが、特に本実施例では、この弾
性体34の上面はこれを内部中央に配置させた支持体3
2の周縁段部よりも高く設けられている。これによっ
て、自然状態等によりアンカーボルトが傾動するような
場合でもこの弾性体34により確実に衝撃吸収を行うと
ともに、該弾性体34の位置決めを確実に行って支持体
32から離脱させないようにし、この衝撃吸収緩和作用
を確実に行わせるようにしている。
した球面部56と、この球面部56を傾斜自由に係合支
持する様に金属スペーサ33に凹設された球面受部60
との構成は、必ずしもこれに限ることなく、例えば、逆
に金属スペーサ33の上面側に球面部56を突設し、固
定用ナット24の下面側に球面受部60を凹設して相互
に係合支持することとしてもよい。実施例において、固
定用ナット24の下面の突状球面部56に密着してこれ
を受ける凹状球面受部60を備えた金属スペーサ33の
直下に弾性体34が配置され、これによって衝撃を確実
に吸収できるものであるが、特に本実施例では、この弾
性体34の上面はこれを内部中央に配置させた支持体3
2の周縁段部よりも高く設けられている。これによっ
て、自然状態等によりアンカーボルトが傾動するような
場合でもこの弾性体34により確実に衝撃吸収を行うと
ともに、該弾性体34の位置決めを確実に行って支持体
32から離脱させないようにし、この衝撃吸収緩和作用
を確実に行わせるようにしている。
【0031】また、前記弾性体34は、図示しないコイ
ルスプリング等のバネ部材を用いてもよい。このバネ部
材も、支持体32内の円周受部40の上面に支持して支
持体32の上方へ突出させ、支持体32の上方で前記バ
ネ部材の上面に金属スペーサ33を介装して固定用ナッ
ト24をアンカーボルト18のヘッド部16に螺合固定
するものである。
ルスプリング等のバネ部材を用いてもよい。このバネ部
材も、支持体32内の円周受部40の上面に支持して支
持体32の上方へ突出させ、支持体32の上方で前記バ
ネ部材の上面に金属スペーサ33を介装して固定用ナッ
ト24をアンカーボルト18のヘッド部16に螺合固定
するものである。
【0032】これにより、弾性体34がバネ部材である
場合においても、アンカーボルト18に衝撃振動による
引張り応力や剪断応力が加わっても、バネ部材からなる
弾性体34が伸縮作動しながら歪みを吸収してアンカー
ボルト18の破断、或はコンクリート擁壁面のひび割れ
等を防止でき、アンカーボルト18の軸線が傾斜変位し
ても、支持体32が傾動することなく、支持体32及び
支持体に螺合固定した保護キャップ36内の水密性を長
期保持しながら内部に貯留されたオイル等の潤滑剤の漏
洩を防止できる。また、コイルスプリング等のバネ部材
は、既製の部品を安価に利用して製造コストを節約でき
る。
場合においても、アンカーボルト18に衝撃振動による
引張り応力や剪断応力が加わっても、バネ部材からなる
弾性体34が伸縮作動しながら歪みを吸収してアンカー
ボルト18の破断、或はコンクリート擁壁面のひび割れ
等を防止でき、アンカーボルト18の軸線が傾斜変位し
ても、支持体32が傾動することなく、支持体32及び
支持体に螺合固定した保護キャップ36内の水密性を長
期保持しながら内部に貯留されたオイル等の潤滑剤の漏
洩を防止できる。また、コイルスプリング等のバネ部材
は、既製の部品を安価に利用して製造コストを節約でき
る。
【0033】図1、図2、図3に示す様に、アンカーボ
ルト18のヘッド部16、固定用ナット24、弾性体3
4等を覆蓋しつつ保護するための保護キャップ36は、
支持体32と同様に、耐食性の金属、例えば、アルミニ
ウム合金等を素材とし、中空の吊り鐘状に形成されてい
る。この保護キャップ36の開口端の内面側には、支持
体32の上端部の外周に刻設された雄ねじ48と螺合す
る雌ねじ62が刻設されている。
ルト18のヘッド部16、固定用ナット24、弾性体3
4等を覆蓋しつつ保護するための保護キャップ36は、
支持体32と同様に、耐食性の金属、例えば、アルミニ
ウム合金等を素材とし、中空の吊り鐘状に形成されてい
る。この保護キャップ36の開口端の内面側には、支持
体32の上端部の外周に刻設された雄ねじ48と螺合す
る雌ねじ62が刻設されている。
【0034】この保護キャップ36を支持体32に螺合
固定し、保護キャップ36から支持体32内にオイル等
の潤滑剤を収容貯留して内部のアンカーボルト18のヘ
ッド部16、固定用ナット24、弾性体34等を潤滑さ
せるものであり、内部側の各部材の汚染、錆び付きによ
る劣化等を防止する。また、保護キャップ36を支持体
32から簡易に取り外して内部のヘッド部16、固定用
ナット24、弾性体34等の保守、点検も容易におこな
える。
固定し、保護キャップ36から支持体32内にオイル等
の潤滑剤を収容貯留して内部のアンカーボルト18のヘ
ッド部16、固定用ナット24、弾性体34等を潤滑さ
せるものであり、内部側の各部材の汚染、錆び付きによ
る劣化等を防止する。また、保護キャップ36を支持体
32から簡易に取り外して内部のヘッド部16、固定用
ナット24、弾性体34等の保守、点検も容易におこな
える。
【0035】この保護キャップ36内には、樹脂フイル
ムを素材とし、内部にオイル等の潤滑剤を封入、膨化さ
せた袋体64が挿入されている。また、保護キャップ3
6の頭頂部には、前記袋体64を針68等で破裂させて
袋体内の潤滑剤を保護キャップ36内に充填する小孔6
6が開孔されている。この小孔66は頭頂部に限ること
なく、例えば側頭部に開孔してもよい。
ムを素材とし、内部にオイル等の潤滑剤を封入、膨化さ
せた袋体64が挿入されている。また、保護キャップ3
6の頭頂部には、前記袋体64を針68等で破裂させて
袋体内の潤滑剤を保護キャップ36内に充填する小孔6
6が開孔されている。この小孔66は頭頂部に限ること
なく、例えば側頭部に開孔してもよい。
【0036】これにより、内部に潤滑剤を封入した袋体
64は、携帯に便利であり、急角度に傾斜したコンクリ
ート擁壁14に作業者が簡易に携帯して登りながら、各
保護キャップ36内に袋体64を挿入して保護キャップ
36を支持体32に螺合固定し、その後で小孔66の外
部から針68を挿入して袋体64を破裂させ、オイル等
の潤滑剤を至極容易に、しかも短時間で漏れもなく注入
でき、潤滑剤の注入作業における危険を防止できる。
64は、携帯に便利であり、急角度に傾斜したコンクリ
ート擁壁14に作業者が簡易に携帯して登りながら、各
保護キャップ36内に袋体64を挿入して保護キャップ
36を支持体32に螺合固定し、その後で小孔66の外
部から針68を挿入して袋体64を破裂させ、オイル等
の潤滑剤を至極容易に、しかも短時間で漏れもなく注入
でき、潤滑剤の注入作業における危険を防止できる。
【0037】次に、本発明に係る擁壁固定用アンカーボ
ルト装置10の作用を説明する。図6に示す様に、前記
擁壁固定用アンカーボルト装置10は、道路26の側部
の法面の表層土を掘削した後の岩盤12に、同岩盤12
の崩落を防止するために表面に場所打ちコンクリートで
コンクリート擁壁14を井形状等に打設し、このコンク
リート擁壁14を岩盤12に強固に固定するために、井
形状に成型されたコンクリート擁壁14の交差位置等の
上面側から岩盤12内にアンカーボルト18を打ち込み
固定し、コンクリート擁壁14の外面20に突出させた
アンカーボルト18のヘッド部16に設置するものであ
る。
ルト装置10の作用を説明する。図6に示す様に、前記
擁壁固定用アンカーボルト装置10は、道路26の側部
の法面の表層土を掘削した後の岩盤12に、同岩盤12
の崩落を防止するために表面に場所打ちコンクリートで
コンクリート擁壁14を井形状等に打設し、このコンク
リート擁壁14を岩盤12に強固に固定するために、井
形状に成型されたコンクリート擁壁14の交差位置等の
上面側から岩盤12内にアンカーボルト18を打ち込み
固定し、コンクリート擁壁14の外面20に突出させた
アンカーボルト18のヘッド部16に設置するものであ
る。
【0038】このアンカーボルト18のヘッド部16が
突出されたコンクリート擁壁14の外面20には基板3
0を敷設固定し、この基板30の上面に支持体32を載
設して支持体32内に弾性体34を挿入し、この弾性体
34の上面に金属スペーサ33を載着した後でヘッド部
16に固定用ナット24を螺合固定して金属スペーサ3
3を弾性体34の上面に圧接する。この後で潤滑剤を封
入して膨化させた袋体64を内部に挿入した保護キャッ
プ36を支持体32に螺合固定し、保護キャップ36の
小孔66の外部から針68を挿入して袋体64を破裂さ
せて内部の潤滑剤を保護キャップ36内の固定用ナット
24、金属スペーサ33内へ流下させる。この潤滑剤
は、支持体32の内周面に設けた油溝42から支持体3
2内へ流れて基板30も上面側に貯留される。
突出されたコンクリート擁壁14の外面20には基板3
0を敷設固定し、この基板30の上面に支持体32を載
設して支持体32内に弾性体34を挿入し、この弾性体
34の上面に金属スペーサ33を載着した後でヘッド部
16に固定用ナット24を螺合固定して金属スペーサ3
3を弾性体34の上面に圧接する。この後で潤滑剤を封
入して膨化させた袋体64を内部に挿入した保護キャッ
プ36を支持体32に螺合固定し、保護キャップ36の
小孔66の外部から針68を挿入して袋体64を破裂さ
せて内部の潤滑剤を保護キャップ36内の固定用ナット
24、金属スペーサ33内へ流下させる。この潤滑剤
は、支持体32の内周面に設けた油溝42から支持体3
2内へ流れて基板30も上面側に貯留される。
【0039】これにより、地殻変動によりコンクリート
擁壁14内のアンカーボルト18に衝撃振動による引張
り応力や剪断応力が加わっても、各擁壁固定用アンカー
ボルト装置10の弾性衝撃吸収部22の弾性体34が伸
縮作動しながら各応力による歪みを吸収してアンカーボ
ルトが破断するのを防止でき、コンクリート擁壁14が
岩盤から離脱し、滑落する危険を防止でき、耐用年数が
増大することとなる。
擁壁14内のアンカーボルト18に衝撃振動による引張
り応力や剪断応力が加わっても、各擁壁固定用アンカー
ボルト装置10の弾性衝撃吸収部22の弾性体34が伸
縮作動しながら各応力による歪みを吸収してアンカーボ
ルトが破断するのを防止でき、コンクリート擁壁14が
岩盤から離脱し、滑落する危険を防止でき、耐用年数が
増大することとなる。
【0040】また、コンクリート擁壁14に加わる衝撃
振動でアンカーボルト18のヘッド部16の軸線が、傾
斜変位しても弾性体34が圧縮されて傾斜歪みを吸収
し、支持体32が傾動することなく、コンクリート擁壁
14の基板30に密着した状態を保持しながら横滑り状
に移動し、支持体32及びに支持体32に螺合固定した
保護キャップ36内の水密性を長期に渡り保持しながら
内部に貯留されたオイル等の潤滑剤が漏洩することがな
い。
振動でアンカーボルト18のヘッド部16の軸線が、傾
斜変位しても弾性体34が圧縮されて傾斜歪みを吸収
し、支持体32が傾動することなく、コンクリート擁壁
14の基板30に密着した状態を保持しながら横滑り状
に移動し、支持体32及びに支持体32に螺合固定した
保護キャップ36内の水密性を長期に渡り保持しながら
内部に貯留されたオイル等の潤滑剤が漏洩することがな
い。
【0041】従って、固定用ナット24やアンカーボル
ト18のヘッド部16等が錆び付くことなく、定期的に
保護キャップ36を取り外して点検しながら緩みが発生
している固定用ナット24は、再び締め付けてアンカー
ボルト18によるコンクリート擁壁14の岩盤12への
固定状態を保持できる。また、支持体32及び保護カッ
プ36内へのオイル等の潤滑剤の注入においても、オイ
ル等の潤滑剤を収容した重い缶体を作業者が片手に把持
しながら急傾斜の擁壁面を登る必要がなく、潤滑剤を内
部に密封した多数の袋体64を適宜な下げ袋に収容して
腰バンド等に吊り下げ、作業者は両手を自由に使いなが
らコンクリート擁壁14を転落の危険もなく安全に登坂
できる。更に、各擁壁固定用アンカーボルト10の位置
で保護キャップ36を脱着して内部に下げ袋から取り出
た袋体64を挿入し、針等で袋体64を破裂させて内部
の固定用ナット24、金属スペーサ33、弾性体34等
に潤滑剤を簡易に注入でき、注入した潤滑剤は支持体3
2内に貯留され、支持体32は弾性体34で基板30に
密着されているため漏洩することなく、長期保存されな
がら内部各部材の潤滑性を保持できる。また、擁壁固定
用アンカーボルト装置10は、大形の球面座金等を使用
することなく、固定用ナット24、弾性衝撃吸収部22
等に規制の部品を使用でき、構造も簡略で製造コストも
安価であり、コンクリート擁壁面の施工経費も廉価とな
る。
ト18のヘッド部16等が錆び付くことなく、定期的に
保護キャップ36を取り外して点検しながら緩みが発生
している固定用ナット24は、再び締め付けてアンカー
ボルト18によるコンクリート擁壁14の岩盤12への
固定状態を保持できる。また、支持体32及び保護カッ
プ36内へのオイル等の潤滑剤の注入においても、オイ
ル等の潤滑剤を収容した重い缶体を作業者が片手に把持
しながら急傾斜の擁壁面を登る必要がなく、潤滑剤を内
部に密封した多数の袋体64を適宜な下げ袋に収容して
腰バンド等に吊り下げ、作業者は両手を自由に使いなが
らコンクリート擁壁14を転落の危険もなく安全に登坂
できる。更に、各擁壁固定用アンカーボルト10の位置
で保護キャップ36を脱着して内部に下げ袋から取り出
た袋体64を挿入し、針等で袋体64を破裂させて内部
の固定用ナット24、金属スペーサ33、弾性体34等
に潤滑剤を簡易に注入でき、注入した潤滑剤は支持体3
2内に貯留され、支持体32は弾性体34で基板30に
密着されているため漏洩することなく、長期保存されな
がら内部各部材の潤滑性を保持できる。また、擁壁固定
用アンカーボルト装置10は、大形の球面座金等を使用
することなく、固定用ナット24、弾性衝撃吸収部22
等に規制の部品を使用でき、構造も簡略で製造コストも
安価であり、コンクリート擁壁面の施工経費も廉価とな
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明した様に、請求項1に係る擁壁
固定用アンカーボルト装置によれば、岩盤に打設された
コンクリート擁壁を貫通して岩盤へ打ち込まれ、擁壁外
面側にヘッド部を突出させたアンカーボルトと、前記コ
ンクリート擁壁の外面に、前記アンカーボルトのヘッド
部を囲周する様に設置され、アンカーボルトに加わる衝
撃を弾性的に吸収する弾性衝撃吸収部と、前記アンカー
ボルトのヘッド端部側に係止され、前記弾性衝撃吸収部
の上面に圧接された固定用ナットと、を備え、前記アン
カーボルトに加わる衝撃振動を前記弾性衝撃吸収部で緩
和吸収してアンカーボルトの破断を防止してなることに
より、地殻変動等でコンクリート擁壁内のアンカーボル
トに衝撃振動が加わっても、その衝撃振動を弾性衝撃吸
収部で吸収してアンカーボルトの破断、或は亀裂による
劣化の発生、或はコンクリート擁壁面のひび割れ等を防
止でき、コンクリート擁壁の耐用年数が向上する。ま
た、弾性衝撃吸収部は、弾力性を有しているため衝撃振
動が加わってもコンクリート擁壁面に対する密着度が低
下することなく、内部に充填されたオイルの漏洩がな
く、長期に渡り固定用ナットやアンカーボルト等の潤滑
性を保持できる。また、装置自体も大形の球面座金等を
使用することなく、構造も簡略で、既製の部品を使用し
てコンクリート擁壁の施工経費を節約できる。
固定用アンカーボルト装置によれば、岩盤に打設された
コンクリート擁壁を貫通して岩盤へ打ち込まれ、擁壁外
面側にヘッド部を突出させたアンカーボルトと、前記コ
ンクリート擁壁の外面に、前記アンカーボルトのヘッド
部を囲周する様に設置され、アンカーボルトに加わる衝
撃を弾性的に吸収する弾性衝撃吸収部と、前記アンカー
ボルトのヘッド端部側に係止され、前記弾性衝撃吸収部
の上面に圧接された固定用ナットと、を備え、前記アン
カーボルトに加わる衝撃振動を前記弾性衝撃吸収部で緩
和吸収してアンカーボルトの破断を防止してなることに
より、地殻変動等でコンクリート擁壁内のアンカーボル
トに衝撃振動が加わっても、その衝撃振動を弾性衝撃吸
収部で吸収してアンカーボルトの破断、或は亀裂による
劣化の発生、或はコンクリート擁壁面のひび割れ等を防
止でき、コンクリート擁壁の耐用年数が向上する。ま
た、弾性衝撃吸収部は、弾力性を有しているため衝撃振
動が加わってもコンクリート擁壁面に対する密着度が低
下することなく、内部に充填されたオイルの漏洩がな
く、長期に渡り固定用ナットやアンカーボルト等の潤滑
性を保持できる。また、装置自体も大形の球面座金等を
使用することなく、構造も簡略で、既製の部品を使用し
てコンクリート擁壁の施工経費を節約できる。
【0043】また、請求項2によれば、前記固定用ナッ
トは、その下面側に球面部を備え、この固定用ナットと
前記弾性衝撃吸収部との間には、金属スペーサが介装さ
れ、該金属スペーサは、その上面側に前記固定用ナット
の球面部を傾斜自由に係合支持する球面受部を備えてな
ることにより、コンクリート擁壁に加わる衝撃振動でア
ンカーボルトのヘッド部が傾斜変形しても、その傾斜歪
みを弾性衝撃吸収部で吸収しながら、弾性衝撃吸収部の
下面をコンクリート擁壁面に密着でき、装置自体の気密
性を長期保持しながらコンクリート擁壁の強度を維持で
きる。
トは、その下面側に球面部を備え、この固定用ナットと
前記弾性衝撃吸収部との間には、金属スペーサが介装さ
れ、該金属スペーサは、その上面側に前記固定用ナット
の球面部を傾斜自由に係合支持する球面受部を備えてな
ることにより、コンクリート擁壁に加わる衝撃振動でア
ンカーボルトのヘッド部が傾斜変形しても、その傾斜歪
みを弾性衝撃吸収部で吸収しながら、弾性衝撃吸収部の
下面をコンクリート擁壁面に密着でき、装置自体の気密
性を長期保持しながらコンクリート擁壁の強度を維持で
きる。
【0044】また、請求項3によれば、前記弾性衝撃吸
収部は、最もコンクリート擁壁側に位置して配置された
有底円筒状の支持体と、この支持体の内部側に、前記ア
ンカボルトのヘッド部に貫挿されつつ支持され、上面に
前記金属スペーサが載着された弾性体とを備えてなるこ
とにより、コンクリート擁壁に発生した衝撃振動を弾性
体で吸収してアンカーボルトのヘッド部へ直接、衝撃振
動が加わるのを阻止してアンカーボルトが破断するのを
防止でき、耐用年数が増大する。また、弾性体の弾力で
支持体がコンクリート擁壁面に密着され、弾性衝撃吸収
部内の気密性が向上して充填されたオイル等が漏洩する
ことなく、オイル等による内部の潤滑性を保持しながら
腐食劣化が発生することもない。
収部は、最もコンクリート擁壁側に位置して配置された
有底円筒状の支持体と、この支持体の内部側に、前記ア
ンカボルトのヘッド部に貫挿されつつ支持され、上面に
前記金属スペーサが載着された弾性体とを備えてなるこ
とにより、コンクリート擁壁に発生した衝撃振動を弾性
体で吸収してアンカーボルトのヘッド部へ直接、衝撃振
動が加わるのを阻止してアンカーボルトが破断するのを
防止でき、耐用年数が増大する。また、弾性体の弾力で
支持体がコンクリート擁壁面に密着され、弾性衝撃吸収
部内の気密性が向上して充填されたオイル等が漏洩する
ことなく、オイル等による内部の潤滑性を保持しながら
腐食劣化が発生することもない。
【0045】また、請求項4によれば、前記弾性体は、
ゴム部材からなることにより、ゴム部材で、弾力強度に
優れ、形状も小形な弾性体を安価に製造でき、装置自体
も小形化できる。
ゴム部材からなることにより、ゴム部材で、弾力強度に
優れ、形状も小形な弾性体を安価に製造でき、装置自体
も小形化できる。
【0046】また、請求項5によれば、前記弾性体は、
バネ部材からなることにより、既製のバネ部材を安価に
利用して製造コストを節約できる。
バネ部材からなることにより、既製のバネ部材を安価に
利用して製造コストを節約できる。
【0047】また、請求項6によれば、前記支持体に
は、内部のアンカーボルトのヘッド部、固定用ナット、
弾性体等を覆蓋しつつ保護するための保護キャップが螺
合固定されてなることにより、保護キャップから支持体
内にオイル等の防腐剤を貯留収容しながら内部ののアン
カーボルトのヘッド部、固定用ナット、弾性体等を潤滑
させ、内部部材がの汚染、劣化することがない。また、
保護キャップを支持体から簡易に取り外して内部のヘッ
ド部、固定用ナット、弾性体等の保守、点検も容易にお
こなえる。
は、内部のアンカーボルトのヘッド部、固定用ナット、
弾性体等を覆蓋しつつ保護するための保護キャップが螺
合固定されてなることにより、保護キャップから支持体
内にオイル等の防腐剤を貯留収容しながら内部ののアン
カーボルトのヘッド部、固定用ナット、弾性体等を潤滑
させ、内部部材がの汚染、劣化することがない。また、
保護キャップを支持体から簡易に取り外して内部のヘッ
ド部、固定用ナット、弾性体等の保守、点検も容易にお
こなえる。
【0048】また、請求項7によれば、前記保護キャッ
プ内には、内部に防腐剤を封入した袋体が挿入され、該
保護キャップには前記袋体を針等で破裂させて防腐剤を
内部に充填する小孔が開孔されてなることにより、内部
に防腐剤を封入して膨化させた袋体は、携帯に便利であ
り、急角度に傾斜したコンクリート擁壁面に携帯しな
が、各保護キャップ内に袋体を挿入配置して針で破裂さ
せながらオイル等の防腐剤を注入でき、注入作業を短時
間で安全に行い得る。また、注入したオイル等の防腐剤
が外部へ漏洩することもなく、長期にわたり内部の潤滑
性を維持できる。
プ内には、内部に防腐剤を封入した袋体が挿入され、該
保護キャップには前記袋体を針等で破裂させて防腐剤を
内部に充填する小孔が開孔されてなることにより、内部
に防腐剤を封入して膨化させた袋体は、携帯に便利であ
り、急角度に傾斜したコンクリート擁壁面に携帯しな
が、各保護キャップ内に袋体を挿入配置して針で破裂さ
せながらオイル等の防腐剤を注入でき、注入作業を短時
間で安全に行い得る。また、注入したオイル等の防腐剤
が外部へ漏洩することもなく、長期にわたり内部の潤滑
性を維持できる。
【図1】本発明に係る擁壁固定用アンカーボルト装置の
縦断面図である。
縦断面図である。
【図2】保護キャップを取り外した擁壁固定用アンカー
ボルト装置の一部を切欠した平面図である。
ボルト装置の一部を切欠した平面図である。
【図3】擁壁固定用アンカーボルト装置の正面図であ
る。
る。
【図4】弾性衝撃吸収部の支持体及び弾性体並びに固定
用ナット、金属スペーサ等の分解斜視図である。
用ナット、金属スペーサ等の分解斜視図である。
【図5】アンカーボルトのヘッド部が傾斜した状態を示
した擁壁固定用アンカーボルト装置の縦断面図である。
した擁壁固定用アンカーボルト装置の縦断面図である。
【図6】道路法面の岩盤に場所打ちしたコンクリート擁
壁を示した斜視図である。
壁を示した斜視図である。
【図7】従来の擁壁固定用アンカーボルト装置の縦断面
図である。
図である。
10 擁壁固定用アンカーボルト装置。 12 岩盤 14 コンクリート擁壁 16 ヘッド部 18 アンカーボルト 20 コンクリート擁壁の外面 22 弾性衝撃吸収部 24 固定用ナット 32 支持体 33 金属スペーサ 34 弾性体 36 保護キャップ 56 球面部 60 球面受部 62 袋体 64 小孔
Claims (7)
- 【請求項1】 岩盤に打設されたコンクリート擁壁を貫
通して岩盤へ打ち込まれ、擁壁外面側にヘッド部を突出
させたアンカーボルトと、 前記コンクリート擁壁の外面に、前記アンカーボルトの
ヘッド部を囲周する様に設置され、アンカーボルトに加
わる衝撃を弾性的に吸収する弾性衝撃吸収部と、 前記アンカーボルトのヘッド端部側に係止され、前記弾
性衝撃吸収部の上面に圧接された固定用ナットと、を備
え、 前記アンカーボルトに加わる衝撃振動を前記弾性衝撃吸
収部で緩和吸収してアンカーボルトの破断を防止してな
る擁壁固定用アンカーボルト装置。 - 【請求項2】 前記固定用ナットは、その下面側に球面
部を備え、 この固定用ナットと前記弾性衝撃吸収部との間には、金
属スペーサが介装され、 該金属スペーサは、その上面
側に前記固定用ナットの球面部を傾斜自由に係合支持す
る球面受部を備えてなる請求項1記載の擁壁固定用アン
カーボルト装置。 - 【請求項3】 前記弾性衝撃吸収部は、最もコンクリー
ト擁壁側に位置して配置された有底円筒状の支持体と、
この支持体の内部側に、前記アンカーボルトのヘッド部
に貫通されつつ支持され、上面に前記金属スペーサが載
着された弾性体と、を備えてなる請求項1または2記載
の擁壁固定用アンカーボルト装置。 - 【請求項4】 前記弾性体は、ゴム部材からなる請求項
3記載の擁壁固定用アンカーボルト装置。 - 【請求項5】 前記弾性体は、バネ部材からなる請求項
3記載の擁壁固定用アンカーボルト装置。 - 【請求項6】 前記支持体には、内部のアンカーボルト
のヘッド部、固定用ナット、弾性体等を覆蓋しつつ保護
するための保護キャップが螺合固定されてなる請求項3
記載の擁壁固定用アンカーボルト装置。 - 【請求項7】 前記保護キャップ内には、内部に潤滑剤
を封入した袋体が挿入され、該保護キャップには前記袋
体を針等で破裂させて潤滑剤を内部に充填する小孔が開
孔されてなる請求項6記載の擁壁固定用アンカーボルト
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7206437A JP2852505B2 (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | 擁壁固定用アンカーボルト装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7206437A JP2852505B2 (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | 擁壁固定用アンカーボルト装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0931978A true JPH0931978A (ja) | 1997-02-04 |
JP2852505B2 JP2852505B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=16523369
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7206437A Expired - Fee Related JP2852505B2 (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | 擁壁固定用アンカーボルト装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2852505B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003336256A (ja) * | 2002-05-20 | 2003-11-28 | Okabe Co Ltd | アンカーキャップの施工方法及びアンカーキャップ |
JP2006322223A (ja) * | 2005-05-19 | 2006-11-30 | Okabe Co Ltd | グランドアンカーの頭部構造 |
JP2015145607A (ja) * | 2014-01-31 | 2015-08-13 | 孝幸 阿部 | 地盤アンカー締付け装置の復元工法 |
KR102126075B1 (ko) * | 2020-01-23 | 2020-06-23 | 주식회사 국제에스티 | 풀림 및 도난 방지 기능을 갖는 앙카볼트용 보호캡 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0535177U (ja) * | 1991-10-18 | 1993-05-14 | 株式会社ジエイ・テイ | パチンコ機における風車装置 |
JPH0651972A (ja) * | 1992-07-28 | 1994-02-25 | Fuji Xerox Co Ltd | 情報処理装置 |
-
1995
- 1995-07-19 JP JP7206437A patent/JP2852505B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0535177U (ja) * | 1991-10-18 | 1993-05-14 | 株式会社ジエイ・テイ | パチンコ機における風車装置 |
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JP4577893B2 (ja) * | 2005-05-19 | 2010-11-10 | 岡部株式会社 | グランドアンカーの頭部構造 |
JP2015145607A (ja) * | 2014-01-31 | 2015-08-13 | 孝幸 阿部 | 地盤アンカー締付け装置の復元工法 |
KR102126075B1 (ko) * | 2020-01-23 | 2020-06-23 | 주식회사 국제에스티 | 풀림 및 도난 방지 기능을 갖는 앙카볼트용 보호캡 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2852505B2 (ja) | 1999-02-03 |
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