JPH09318907A - 投写型表示装置 - Google Patents

投写型表示装置

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JPH09318907A
JPH09318907A JP8133003A JP13300396A JPH09318907A JP H09318907 A JPH09318907 A JP H09318907A JP 8133003 A JP8133003 A JP 8133003A JP 13300396 A JP13300396 A JP 13300396A JP H09318907 A JPH09318907 A JP H09318907A
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light
diffraction grating
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projection display
projection
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Yoshitaka Ito
嘉高 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クロスダイクロイックプリズムを色光合成手
段として用いた投写型表示装置において、クロスダイク
ロイックプリズムの構造上の問題に起因する表示状態の
悪化を防止し、高品位な映像を投写表示できる投写型表
示装置を実現すること。 【解決手段】 光源100から出射された光は、ダイク
ロイックミラー401、402によってR、G、B3色
の光束に分離され、それぞれ液晶パネル411、41
2、413によって変調される。変調された光はクロス
ダイクロイックプリズム411によって合成された後、
投写レンズ460を介してスクリーン470上に投写さ
れる。光源部100とダイクロイックミラーとの間には
回折格子480が配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶パネルなどの変
調手段により形成された表示画像をスクリーン上に投写
表示する投写型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】変調手段として3枚の液晶パネルを用い
た投写型表示装置(3板式の投写型表示装置)の代表的
な構成例を図11に示す。3板式の投写型表示装置90
0においては、光源部100からの光を波長選択性のあ
る2枚のダイクロイックミラー401、402(色光分
離手段)により赤光、緑光、青光の3原色の光束に分離
した後、それぞれの色光に対応した液晶パネル411、
412、413(変調手段)に照射し、それぞれの液晶
パネルを透過してきた光をクロスダイクロイックプリズ
ム450(色光合成手段)により合成して、投写レンズ
460(投写光学系)によりスクリーン470上に投写
表示する構成がとられている。
【0003】ここで、色光合成手段として用いるクロス
ダイクロイックプリズム450は、ダイクロイック膜が
形成されたプリズムをX字状に配置して構成されてい
る。3板式の投写型表示装置の色光合成手段としては、
上記のクロスダイクロイックプリズムに代えて、2枚の
ダイクロイックミラーを平行配置状態で用いた構成によ
っても実現できるが、クロスダイクロイックプリズムを
用いた構成では、2枚のダイクロイックミラーを用いた
構成に比べて、液晶パネルと投写レンズとの間の距離を
短くできるため、大口径の投写レンズを用いなくとも、
明るい投写映像が得られる投写型表示装置を実現しやす
いという特徴がある。そのため、投写型表示装置におけ
る色光合成手段としては、クロスダイクロイックプリズ
ムを用いる場合が多い。
【0004】ところで、小型の液晶パネルを用いた投写
型表示装置において、より明るい投写映像を得るために
は、アーク長の短いランプを光源に用いて、小型の液晶
パネルを効率よく照明することが重要となる。なぜな
ら、ランプのアーク長が短くなる程、集光性を高めるこ
とができるためである。従って、近年、アーク長が極め
て短いランプを搭載した投写型表示装置が開発されつつ
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、色光
合成手段としてクロスダイクロイックプリズムを用いた
投写型表示装置では、明るい投写映像を得やすいという
優れた特徴がある反面、クロスダイクロイックプリズム
に起因する問題点が存在する。
【0006】クロスダイクロイックプリズムの一般的な
平面構造を模式的に図10に示す。図10に示すよう
に、クロスダイクロイックプリズム450は波長選択性
のあるダイクロイック膜452が形成されたプリズム4
51をX字状に配置し、それら4個のプリズム451を
プリズムと屈折率がほぼ等しい光学接着剤453で一体
化することにより形成されている。この時、光学接着剤
の厚みは約数10μmあるため、クロスダイクロイック
プリズムの中央部、即ちダイクロイック膜がX字状に交
差する部分454では、ダイクロイック膜が繋がらない
不連続な状態となる。この結果、ダイクロイック膜によ
り反射され本来投写レンズに向かうはずの光がこの部分
(ダイクロイック膜がX字状に交差する部分454)に
入射した場合には、ダイクロイック膜が存在しないため
投写レンズの方向には反射されないことになる(但し、
緑色光はダイクロイック膜で反射されないため投写レン
ズに入射する)。また、4個のプリズムがX字状に密着
するそれぞれのプリズムの稜線部分は、プリズムの機械
的な加工精度上の限界から、完全な直角形状とはなって
おらず、平滑性の悪い表面状態を有する極幅の狭い角面
455となっている(図10では、この部分を誇張して
描いてある)。この結果、この部分(極幅の狭い角面4
55)に入射した光は角面455の部分で散乱され、や
はり投写レンズの方向には向かわないこととなる。即
ち、クロスダイクロイックプリズムの中央部には一方向
(この一方向は、投写画面の長手方向を横方向とした場
合、横方向とは直角に交差する縦方向に相当するため、
以下では縦方向と記す。)に細長く延びる光学的に不均
質な領域456(図10では紙面に対して垂直な方向に
存在する)が存在し、この領域は局部的に光が通り難い
領域であるため、この光学的に不均質な領域456を通
過する光は、これ以外の領域を通過する光に比べて、そ
の光量が減少することになる。
【0007】従って、クロスダイクロイックプリズムを
色光合成手段として用いた投写型表示装置では、クロス
ダイクロイックプリズムの構造上の問題に起因する暗い
影(局部的に明るさが低下した領域)が投写画面の中央
部に縦方向に生じ、視覚的に非常に目障りなものとな
り、投写映像の表示品位を低下させる大きな要因の一つ
となっていた。この暗い影の程度(暗い影の部分の明る
さがその周辺の明るさよりも減少する度合い)は、光源
に用いるランプのアーク長と強い相関関係がある。その
理由は、アーク長が短くなる程、光源から出射される光
の平行性と集光性が高まり、その結果、クロスダイクロ
イックプリズムの中央部に存在する光学的に不均質な領
域を通過する光束の割合が増大するためである。従っ
て、アーク長の長いランプを光源に用いた場合には、暗
い影はそれほど目立たず大きな問題とはならないが、近
年のように、より明るい投写映像を得るためにアーク長
が極めて短いランプを光源に用いた場合には、この暗い
影の存在が非常に目立ち、投写映像の表示品位を低下さ
せるという重大な問題を引き起こしていた。
【0008】以上のような点に鑑みて、本発明の課題
は、変調手段により変調された複数の光束を1つに合成
するための、多層膜をX字状に交差させて構成した色光
合成手段を用いた投写型表示装置において、クロスダイ
クロイックプリズムの構造上の問題に起因する暗い影を
目立たなくし、視覚的な障害のない高品位の映像を投写
表示できる投写型表示装置を実現することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、 1)本発明の第1の投写型表示装置は、光源と、前記光
源からの光束を3色の光束に分離する色光分離手段と、
前記色光分離手段により分離されたそれぞれの前記光束
を変調する3つの変調手段と、前記光源と前記変調手段
との間の光路上に配置された回折格子と、前記それぞれ
の変調手段により変調された複数の光束を1つに合成す
る多層膜をX字状に交差させた色光合成手段と、前記色
光合成手段により合成された光束を投写する投写光学系
と、を有することを特徴とする。
【0010】上記の構成を採用することにより、先に説
明した問題点を解決することができる。即ち、クロスダ
イクロイックプリズムを色光合成手段として用いた投写
型表示装置において、あるいは同時にアーク長が極めて
短いランプを光源に用いた場合でも、回折格子を光源と
変調手段との間の光路上に配置することにより、クロス
ダイクロイックプリズムの構造上の問題に起因する暗い
影の発生を防止し、視覚的な障害のない高品位の映像を
投写表示できる効果がある。
【0011】クロスダイクロイックプリズムに入射した
光束を、クロスダイクロイックプリズムの中央部に存在
する光学的に不均質な(局部的に光が通り難い)領域を
避けながら、クロスダイクロイックプリズムから出射さ
せると共に、その光束を投写レンズの入射瞳内に導くこ
とができれば、クロスダイクロイックプリズムの構造上
の問題に起因する暗い影の発生を防止することができ
る。そのためには、クロスダイクロイックプリズムに入
射する光束を、ある特定の角度成分を有する複数の光束
(つまり、光束全体としてはある広がり角Tの中に、特
定の回折角を伴った幾つかの光束が分散している状態に
ある)に変換することが必要であり、そのような光束の
変換は回折格子を用いることにより実現することができ
る。
【0012】ここで、上記の構成に用いる回折格子につ
いて説明する。回折格子は、その表面、或いは内部に形
成された規則的な構造体により、回折格子を通過する光
に干渉現象を生じさせ、ある特定の方向に光を出射させ
る作用(回折効果)を有する。図7は、一般的な回折格
子を通過した光の回折状態を模式的に示したもので、回
折格子に入射した光20は、入射方向に沿ってそのまま
回折格子から出射される0次光21と、入射方向に対し
てある出射角度θを伴って出射される高次光に分かれ、
更に高次光は、出射角度θの大きさにより+1次光2
2、−1次光23、+2次光24、−2次光25、・・
・に分けられる(図7では、±3次以上の高次光の記載
は省略してある)。この時、光を出射させる方向や光の
強度は、回折格子に入射する光の波長、回折格子の表
面、或いは内部に形成された周期的な構造体の大きさや
形状により決まる。例えば、0次光を発生させずに、高
次光のみを発生できる回折格子とすることも可能であ
る。
【0013】従って、上記の構成によれば、回折格子の
回折効果を利用して、クロスダイクロイックプリズムに
入射する光束を、ある特定の角度成分を有する複数の光
束に変換し、クロスダイクロイックプリズムの中央部に
存在する光学的に不均質な領域456に光束が集中する
ことを避けながら、それらの光束を投写レンズの入射瞳
内に導いているため、投写画面の中央部に暗い影は殆ど
発生せず、高品位の映像を投写表示することができる。
この時、回折格子を出射する光束の出射角度を適当に設
定することにより、回折格子を出射した光束のすべてを
投写レンズの入射瞳内に導くように構成することができ
る。その結果、回折格子を用いることによる光損失をほ
とんど生じることなく、暗い影の発生のみを効果的に防
止することができる。特に、平行性の高い光束を出射す
るアーク長が極めて短いランプを光源に用いた場合に
は、光束の集光性が高いためクロスダイクロイックプリ
ズムの中央部に存在する光学的に不均質な領域に光束が
集中する傾向が大きいが、その様な場合にも、光源と変
調手段の間の光路上に回折格子を配置した上記の構成を
採用することにより、クロスダイクロイックプリズムに
入射する光束を分散させ、暗い影の発生を効果的に防止
し、高品位の映像を投写表示することができる。
【0014】尚、回折格子は、光源と変調手段との間の
光路上であればどの位置に配置しても良いが、回折格子
と投写レンズとの間の距離に応じて、回折格子による光
束の広がり角Tを調整し、変調手段を通過した光束がす
べて投写レンズの入射瞳に入射するように、回折格子を
設定する必要がある。
【0015】2)前記第1の投写型表示装置において、
前記3つの変調手段毎に、前記変調手段の光束が入射す
る側の位置に回折格子をそれぞれ配置したことを特徴と
する。
【0016】前項1)で述べたように、回折格子は光源
と変調手段の間の光路上であればどの位置に配置しても
よいが、特に上記の構成のように、3つの回折格子を、
それぞれの変調手段毎に、変調手段の光束が入射する側
の位置に配置した場合には、回折格子と投写レンズとの
間の距離が短くなるため、回折格子による光束の広がり
角Tを大きく設定でき、クロスダイクロイックプリズム
の中央部に存在する光学的に不均質な領域に光束が集中
する状態をより効果的に回避できる。従って、投写画面
の中央部に生じる暗い影の発生をより効果的に防止する
ことができる。
【0017】また、回折格子による光束の広がり角T
は、回折格子に入射する光束の波長により変化する。従
って、上記の構成を採用することにより、それぞれの変
調手段に入射する光束の波長に合わせて、それぞれの回
折格子を最適化することができるため、暗い影の発生を
いっそう効果的に防止することができる。
【0018】3)前記第1の投写型表示装置において、
回折格子は1次元型の回折格子であることを特徴とす
る。
【0019】暗い影の発生原因となる光学的に不均質な
領域は、クロスダイクロイックプリズムの中央部におい
て一方向(一般的には縦方向)に細長く延びた領域とし
て存在するため、回折格子により入射する光束を拡げて
分散させる方向は、光学的に不均質な領域が存在する方
向とは直角に交差する一方向(クロスダイクロイックプ
リズム中に存在する光学的に不均質な領域の存在方向が
縦方向とすれば、回折格子により光束を拡げる方向は横
方向となる)に設定すればよい。従って、用いる回折格
子としては、光の回折方向が1次元方向である1次元型
が最適である。
【0020】4)前記第1の投写型表示装置において、
回折格子は表面レリーフ型回折格子であることを特徴と
する。
【0021】上記の回折格子の断面形状の一例を図8に
示す。図8から判るように、この形式の回折格子は、回
折格子11の表面に形成された規則的な凹凸形状12に
より回折効果を生じさせるものである。この形式の回折
格子では、表面に存在する凹凸形状のために回折格子の
表面において多少の光損失を生じやすいという欠点はあ
るものの、レプリカ(複製物)の作製が非常に容易であ
るという優れた特徴を有する。従って、この形式の回折
格子を用いた場合には、回折格子を低コストで作製でき
るため、光学系の低コスト化を実現できる特徴がある。
【0022】5)前記第1の投写型表示装置において、
回折格子は分布屈折率型回折格子であることを特徴とす
る。
【0023】上記の回折格子の断面形状の一例を図9に
示す。図9から判るように、この形式の回折格子は、回
折格子13の内部に形成された規則的な屈折率分布14
により回折効果を生じさせるものである。この形式の回
折格子では、回折格子の表面が平面形状を成しているた
め回折格子の表面における光損失が極めて少ないこと、
さらに、高い回折効率を得られることが特徴である。従
って、この形式の回折格子を用いた場合には、投写画面
の中央部に生じる暗い影の発生を効果的に防止できると
共に、その場合の光損失を極めて少なくすることができ
る。
【0024】6)本発明の第2の投写型表示装置は、光
源と、前記光源から出射される光束を集光し、互いに空
間的に分離された複数の中間光束に変換する第1の光学
要素と、前記中間光束が収束する位置の付近に配置され
た第2の光学要素と、前記第2の光学要素から出射され
た光束を3色の光束に分離する色光分離手段と、前記色
光分離手段により分離されたそれぞれの前記光束を変調
する3つの変調手段と、前記それぞれの変調手段により
変調された複数の光束を合成する色光合成手段と、前記
色光合成手段により合成された光束を投写する投写手段
とを有し、前記第2の光学要素は、前記中間光束のそれ
ぞれをP偏光光束とS偏光光束とに空間的に分離する偏
光光束分離手段と、前記P偏光光束、S偏光光束のうち
いずれか一方の偏光方向を他方の偏光光束の偏光方向と
揃える偏光方向変換手段とを有する偏光発生装置と、前
記偏光発生装置の出射面の側に配置され、それぞれの中
間光束を重畳結合させる重畳結合手段とを有し、前記光
源と前記変調手段の間の光路上に回折格子を配置したこ
とを特徴とする。
【0025】上記の構成において回折格子を配置しない
場合には、クロスダイクロイックプリズムの構造上の問
題に起因する暗い影が投写画面の中央部に縦方向に生じ
る。特に、上記の構成では、光束分割レンズがマトリッ
クス状に配列してなる第1の光学要素を採用しているた
め、光束分割レンズが横方向に列ぶ数に応じて暗い影も
複数箇所に生じる。その結果、この暗い影の存在は非常
に目立つものとなり、投写映像の品位を大幅に低下させ
ることとなる。
【0026】従って、上記の構成を採用することによ
り、前記1)項で述べたように、先に説明した問題点を
解決することができる。即ち、クロスダイクロイックプ
リズムを色光合成手段として用いた投写型表示装置にお
いて、あるいは同時にアーク長が極めて短いランプを光
源に用いた場合でも、回折格子を光源と変調手段との間
の光路上に配置することにより、クロスダイクロイック
プリズムの構造上の問題に起因して生じる暗い影の発生
を防止でき、視覚的な障害のない高品位の映像を投写表
示できる効果がある。
【0027】特に、上記の構成の場合には、回折格子を
配置しない場合に複数箇所に生じる暗い影の発生をほぼ
完全に防止できるため、視覚的な障害のない高品位の映
像を投写表示できる効果がある。
【0028】7)前記第2の投写型表示装置において、
前記3つの変調手段毎に、前記変調手段の光束が入射す
る側の位置に回折格子をそれぞれ配置したことを特徴と
する。
【0029】上記の構成を採用することにより、前記
2)項で述べたように、3つの回折格子を、それぞれの
変調手段毎に、変調手段の光束が入射する側の位置に配
置することにより、回折格子と投写レンズとの間の距離
が短くなるため、回折格子による光束の広がり角Tを大
きく設定でき、クロスダイクロイックプリズムの中央部
に存在する光学的に不均質な領域に光束が集中する状態
をより効果的に回避できる。従って、投写画面の中央部
に生じる暗い影の発生をより効果的に防止することがで
きる。
【0030】また、それぞれの変調手段に入射する光束
の波長に合わせてそれぞれの回折格子を最適化すること
ができるため、暗い影の発生をいっそう効果的に防止す
ることができる。
【0031】8)前記第2の投写型表示装置において、
回折格子は1次元型の回折格子であることを特徴とす
る。
【0032】この場合も、前記3)項と同様に、クロス
ダイクロイックプリズムの中央部に存在する光学的に不
均質な領域は一方向に細長く延びた領域として存在する
ことから、用いる回折格子としては、光の回折方向が1
次元方向である1次元型のものが最適である。
【0033】9)前記第2の投写型表示装置において、
回折格子は表面レリーフ型回折格子であることを特徴と
する。
【0034】前記4)項と同様に、この形式の回折格子
を用いた場合には、回折格子を低コストで作製すること
ができるため、光学系の低コスト化を実現できる特徴が
ある。
【0035】10)前記第2の投写型表示装置におい
て、回折格子は分布屈折率型回折格子であることを特徴
とする。
【0036】前記5)項と同様に、この形式の回折格子
を用いた場合には、投写画面の中央部に生じる暗い影の
発生を効果的に防止できると共に、その場合の光損失を
極めて少なくすることができる。
【0037】11)本発明第3の投写型表示装置は、光
源と、前記光源から出射された光束を3色の光束に分離
する色光分離手段と、前記色光分離手段により分離され
たそれぞれの前記光束を変調する3つの変調手段と、前
記それぞれの変調手段により変調された複数の光束を合
成する色光合成手段と、前記色光合成手段により合成さ
れた光束を投写する投写手段とを有し、前記色光分離手
段及び前記色光合成手段は多層膜をX字状に交差させた
ダイクロイックプリズムからなり、前記変調手段は反射
型液晶装置からなり、前記光源と前記変調手段の間の光
路上に回折格子を配置したことを特徴とする。
【0038】上記の構成において回折格子を配置しない
場合には、クロスダイクロイックプリズムの構造上の問
題に起因する暗い影が投写画面の中央部に縦方向に生じ
る。特に、上記の構成では、光束分割レンズがマトリッ
クス状に配列してなる第1の光学要素を採用しているた
め、光束分割レンズが横方向に列ぶ数に応じて暗い影も
複数箇所に生じる。その結果、この暗い影の存在は非常
に目立つものとなり、投写映像の品位を大幅に低下させ
ることとなる。
【0039】従って、上記の構成を採用することによ
り、前記1)項で述べたように、先に説明した問題点を
解決することができる。即ち、クロスダイクロイックプ
リズムを色光合成手段として用いた投写型表示装置にお
いて、あるいは同時にアーク長が極めて短いランプを光
源に用いた場合でも、回折格子を光源と変調手段との間
の光路上に配置することにより、クロスダイクロイック
プリズムの構造上の問題に起因して生じる暗い影の発生
を防止でき、視覚的な障害のない高品位の映像を投写表
示できる効果がある。
【0040】特に、上記の構成の場合には、回折格子を
配置しない場合に複数箇所に生じる暗い影の発生をほぼ
完全に防止できるため、視覚的な障害のない高品位の映
像を投写表示できる効果がある。
【0041】なお、反射型の液晶装置では、画素電極の
下にスイッチング素子を配置することができるため、素
子を小さくしなくても画素ピッチを小さくすることがで
きる。よって、容易に画素密度を高くすることが可能で
あり、解像度の高い投写画像を得ることができる。
【0042】さらに、色光分離と色光合成とが同一のダ
イクロイックプリズムで構成できるため、投写型表示装
置を小型化することができ、また、光路長をを短くする
ことにより光の損失を防ぎ、明るい投写画像を得ること
ができる。
【0043】12)前記第2の投写型表示装置におい
て、回折格子は1次元型の回折格子であることを特徴と
する。
【0044】この場合も、前記3)項と同様に、クロス
ダイクロイックプリズムの中央部に存在する光学的に不
均質な領域は一方向に細長く延びた領域として存在する
ことから、用いる回折格子としては、光の回折方向が1
次元方向である1次元型のものが最適である。
【0045】13)前記第2の投写型表示装置におい
て、回折格子は表面レリーフ型回折格子であることを特
徴とする。
【0046】前記4)項と同様に、この形式の回折格子
を用いた場合には、回折格子を低コストで作製すること
ができるため、光学系の低コスト化を実現できる特徴が
ある。
【0047】14)前記第2の投写型表示装置におい
て、回折格子は分布屈折率型回折格子であることを特徴
とする。
【0048】前記5)項と同様に、この形式の回折格子
を用いた場合には、投写画面の中央部に生じる暗い影の
発生を効果的に防止できると共に、その場合の光損失を
極めて少なくすることができる。
【0049】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
各実施例について説明する。尚、以下の実施例において
は、特にことわりのない限り、互いに直交する3つの方
向をX方向、Y方向、Z方向とする。
【0050】(実施例1)図1は、実施例1の投写型表
示装置の光学系部分を平面的にみた概略構成図である。
本例の投写型表示装置600は、変調手段として透過型
の液晶パネルを使用したものであり、光源部100、1
つの回折格子480、色光分離手段である2枚のダイク
ロイックミラー401、402、3原色の光束のそれぞ
れに対応させて配置された3つの液晶パネル411、4
12、413、波長選択性のある多層膜をX字状に交差
させて構成した色光合成手段であるクロスダイクロイッ
クプリズム450、及び合成された光束をスクリーン4
70上に拡大投写する投写光学系である投写レンズ46
0とから大略構成されている。
【0051】光源部100は、光源ランプ110と放物
面リフレクター120から大略構成されており、光源ラ
ンプ110から放射された光束は、放物面リフレクター
120により一方向に反射されて、略平行な光束となっ
て出射される。ここで、放物面リフレクターに代えて、
楕円面リフレクター、球面リフレクターなども用いるこ
とができる。
【0052】光源部100の出射側には、先に図8にそ
の断面形状を示した様な表面レリーフ型の回折格子48
0が設置されている。この回折格子の表面には断面形状
がほぼsin波形である規則的な構造が形成されてお
り、その結果、回折格子に入射した光は、そのほとんど
が±1次光、及び±2次光となって出射される。従っ
て、光源部100から出射された光束は、この回折格子
480を通過する際に、光の回折効果によりほぼ4つの
特定の角度成分を有し、全体としては僅かに広がりをも
った光束に変換される。
【0053】回折格子480を出射した光束は、色光分
離手段により、波長に応じて3つの光束に分離され、そ
れぞれ対応する液晶パネルに達し、それぞれの液晶パネ
ルを照明する。即ち、まず、青色光緑色光反射ダイクロ
イックミラー401において、赤色光が透過し、青色光
及び緑色光が反射する。赤色光は、反射ミラー403で
反射し、赤色光用液晶パネル411に達する。一方、青
色光および緑色光のうち、緑色光は、緑色光反射ダイク
ロイックミラー402で反射し、緑色光用液晶パネル4
12に達する。更に、緑色光反射ダイクロイックミラー
402を透過した青色光は2枚の反射ミラー435、4
36を経て、青色光用液晶パネル413に達する。
【0054】ここで、赤色光用液晶パネル411、緑色
光用液晶パネル412、青色光用液晶パネル413は、
それぞれの色光を変調し、各色光に対応した表示情報を
含ませた後に、変調した色光をクロスダイクロイックプ
リズム450へ入射し、クロスダイクロイックプリズム
450においてそれぞれの変調光束は一つの光束に合成
される。ここで使用するクロスダイクロイックプリズム
450は、先に図10に示したように、その内部に赤色
光反射の誘電体多層膜と青色光反射の誘電体多層膜とを
X字状に配置したものであり、クロスダイクロイックプ
リズムの構造上の問題から、その内部に光学的に不均質
な領域を有するものである。
【0055】クロスダイクロイックプリズム450によ
り合成された光束は、投写レンズ460を経てスクリー
ン470上に映像を形成する。
【0056】以上のように構成した投写型表示装置60
0では、光源部100と色光分離手段である2枚のダイ
クロイックミラー401、402との間に設置された回
折格子480の作用により、それぞれの液晶パネル41
1、412、413を照明する光は、ほぼ4つの特定の
角度成分を有し、全体としては僅かに広がりをもった光
束となっている。それぞれの液晶パネル上に形成された
光学像は、クロスダイクロイックプリズム450内で合
成されスクリーン470上にカラーの光学像(映像)を
形成するが、この時、クロスダイクロイックプリズム4
50内を通過する光束も、やはり、ほぼ4つの特定の角
度成分を有し、全体としては僅かに広がりをもった光束
である。従って、クロスダイクロイックプリズム450
の中央部に存在する光学的に不均質な領域には光束が集
中しないため、局部的な光損失をほとんど生じることな
く、クロスダイクロイックプリズムを通過し、スクリー
ン上に光学像を形成することができ、投写画面の中央部
に視覚的に目障りな暗い影(局部的に明るさが低下した
領域)を生じることがない。
【0057】また、回折格子の設計に際しては、回折格
子を出射する光束の出射角度を適当に設定し、回折格子
を出射した光束のすべてを投写レンズの入射瞳内に導く
ように構成しているため、回折格子の設置による明るさ
の低下はほとんど生じない。
【0058】尚、本例の場合、回折格子に入射する光は
3原色光を含む広帯域の可視光であるため、回折格子を
作製する際に用いる設計波長は、緑色光の波長とした。
しかし、クロスダイクロイックプリズムの構造上の問題
に起因して投写画面上に生じる暗い影の見え方は、クロ
スダイクロイックプリズムを通過する光の波長により左
右される。従って、回折格子を作製する際に用いる設計
波長は緑色光に限定されるものではなく、暗い影が最も
目立ち難くなるような光の波長を以て設計波長とするこ
とが望ましい。さらに、回折格子により発生させる回折
光の配光パターン(本例の場合は、±1次光と±2次
光)も、本例に限定されるものではなく、上記の暗い影
が最も目立ち難くなるように設定されることが望まし
い。
【0059】従って、本例の投写型表示装置において
は、回折格子の効果的な使用により、投写映像の明るさ
をほとんど低下させることなく、クロスダイクロイック
プリズムの構造上の問題により投写画面上に生じる暗い
影の発生を効果的に防止し、高品位の投写映像を実現す
ることができる。
【0060】(実施例2)上記の実施例1では、1つの
回折格子を光源部と色光分離手段との間に配置した構成
であったが、これに代えて、3つの回折格子を、それぞ
れの変調手段毎に、変調手段の光束が入射する側の位置
に配置した構成としてもよい。
【0061】3つの回折格子を備えた投写型表示装置7
00の構成を実施例2として説明する。図2は、実施例
2の投写型表示装置700の光学系部分を平面的にみた
概略構成図である。尚、この投写型表示装置700、及
び以下に説明する各実施例では、基本的な構成が実施例
1に係わる投写型表示装置600と同じであるため、同
じ機能を有する部分には同じ符号を付して、その説明を
省略する。
【0062】図2から判るように、本例の投写型表示装
置700では、変調手段である液晶パネル毎に、それぞ
れの液晶パネル411、412、413において光源部
100からの照明光が入射する側の位置に、それぞれ回
折格子491、492、493が設置されている。本例
で使用した回折格子は、実施例1の場合と同じ表面レリ
ーフ型の回折格子である。さらに、それぞれの回折格子
は、それぞれの回折格子に入射する光の波長に合わせて
回折格子は最適化されている。即ち、赤色光用液晶パネ
ル411の光源部側には赤色光用に最適化された赤色光
用回折格子491が、緑色光用液晶パネル412の光源
部側には緑色光用に最適化された緑色光用回折格子49
2が、青色光用液晶パネル413の光源部側には青色光
用に最適化された青色光用回折格子493がそれぞれ配
置されている。
【0063】以上のように構成した投写型表示装置70
0では、光源部100からの照明光は、回折格子による
光の回折作用により、ほぼ4つの特定の角度成分を有
し、全体としては僅かに広がりをもった光束に変換され
る。これらの光でそれぞれの液晶パネル411、41
2、413を照明するため、クロスダイクロイックプリ
ズム450の中央部に存在する光学的に不均質な領域に
は光束が集中せず、局部的な光損失をほとんど生じるこ
となく、クロスダイクロイックプリズムを通過し、スク
リーン上に光学像を形成することができ、投写画面の中
央部に視覚的に目障りな暗い影(局部的に明るさが低下
した領域)を生じることがない。
【0064】また、本例の投写型表示装置700では、
それぞれの液晶パネル毎に特性の異なる回折格子を配置
している。そのため、回折格子と投写レンズとの間の距
離が短くなり、回折格子による光束の広がり角Tを大き
く設定でき、また、回折格子に入射する光束の波長に合
わせて回折格子の最適化を行えるため、投写画面の中央
部に生じる暗い影の発生を効果的に防止することができ
る。
【0065】従って、本例においても、回折格子の効果
的な使用により、投写映像の明るさをほとんど低下させ
ることなく、クロスダイクロイックプリズムの構造上の
問題により投写画面上に生じる暗い影の発生を効果的に
防止し、高品位の投写映像を実現することができる。
【0066】(実施例3)次に、偏光照明系を備えた投
写型表示装置に回折格子を導入した実施例を示す。
【0067】図3は、実施例3の投写型表示装置800
の光学系部分を平面的にみた概略構成図である。本例の
投写型表示装置800の基本的な構成は、先の実施例2
の投写型表示装置700と同じであるが、明るさムラが
少なく、ほぼ一種類の偏光状態を有する照明光を効率的
に発生する均一偏光照明光学装置200と、その照明光
を効率的に伝達するリレー光学装置430が搭載されて
いる点が、投写型表示装置700とは異なる特徴であ
る。
【0068】そこで、まず、均一偏光照明光学装置20
0について説明する。
【0069】均一偏光照明光学装置200の光学的構成
は図4に示すように、主に光源部100、第1の光学要
素210、及び第2の光学要素220から構成されてい
る。
【0070】光源部100は、実施例1の光源部と同じ
ものであり、偏光方向がランダムな偏光光束(以下、ラ
ンダムな偏光光束と略す。)をほぼ一方向に略平行な状
態で出射する。ここで、光源部100の光源光軸Rがシ
ステム光軸Lに対して一定の距離DだけX方向に平行に
シフトした状態となるように、光源部100は配置され
ている。
【0071】第1の光学要素210は、その外観を図5
に示すように、XY平面内において矩形状の外形形状を
有する複数の光束分割レンズ211がマトリックス状に
配列して構成されている。第1の光学要素210に入射
した光は、光束分割レンズ211により複数の中間光束
212に分割され、同時に光束分割レンズの集光作用に
より、システム光軸Lと垂直な平面内(図4ではXY平
面)の中間光束が収束する位置に光束分割レンズの数と
同数の集光像213を形成する。尚、光束分割レンズの
XY平面上における外形形状は、照明領域290(本例
の場合は液晶パネル411、412、413)の形状と
相似形をなすように設定される。本例では、XY平面上
でX方向に長い横長の液晶パネルを想定しているため、
光束分割レンズ211のXY平面上における外形形状も
横長である。さらに、第1の光学要素210を構成する
光束分割レンズ211の配列様式については図5に示す
ような直交マトリックス状に限定されるわけではなく、
例えば、デルタ配置のように、X方向に列ぶ光束分割レ
ンズのレンズ列が、Y方向においてはそれそれの行間で
ずれた状態となるような配置様式であってもよい。但
し、その場合には、光束分割レンズからの中間光束を効
果的に受け入れられるように、後述する集光レンズ24
1、及び偏光分離ユニット231の配置様式も適当に変
化させる必要がある。
【0072】第2の光学要素220は、主に集光レンズ
アレイ240、偏光分離ユニットアレイ230、選択位
相差板250及び出射側レンズ260から大略構成され
る複合体であり、第1の光学要素210による集光像2
13が形成される位置の近傍の、システム光軸Lに対し
て垂直な平面内(図4ではXY平面)に配置される。
尚、第1の光学要素210に入射する光束の平行性が極
めて良い場合には、第2の光学要素から集光レンズアレ
イ240を省略した構成としても良い。この第2の光学
要素220は、中間光束212のそれぞれをP偏光光束
とS偏光光束とに空間的に分離した後、一方の偏光光束
の偏光方向と他方の偏光光束の偏光方向とを揃え、偏光
方向がほぼ揃ったそれぞれの光束を一ヶ所の照明領域2
90に導くような機能を有している。
【0073】集光レンズアレイ240は、第1の光学要
素210とほぼ同様な構成となっており、即ち、第1の
光学要素210を構成する光束分割レンズ211と同数
の集光レンズ241をマトリックス状に複数配列したも
のであり、それぞれの中間光束を偏光分離ユニットアレ
イ230の特定の場所に集光しながら導く作用を有して
いる。従って、第1の光学要素210により形成された
中間光束212の特性に合わせて、また、偏光分離ユニ
ットアレイ230に入射する光はその主光線の傾きがシ
ステム光軸Lと平行であることが理想的である点を考慮
して、各集光レンズのレンズ特性は各々最適化されるこ
とが望ましい。但し、一般的には、光学系の低コスト化
及び設計の容易さを考慮して、第1の光学要素210と
全く同じものを集光レンズアレイ230として用いる
か、或いは、光束分割レンズ211とXY平面での形状
が相似形である集光レンズを用いて構成した集光レンズ
アレイを用いてもよいことから、本例の場合には、第1
の光学要素210を集光レンズアレイ240として用い
ている。
【0074】次に、偏光分離ユニットアレイ230は、
複数の偏光分離ユニット231がシステム光軸Lと垂直
な平面内(図4ではXY平面)に配列した構成をなして
いる。
【0075】偏光分離ユニット231は、内部に偏光分
離面232と反射面233を備えた四角柱状の構造体で
あり、偏光分離ユニットに入射する中間光束212のそ
れぞれをP偏光光束とS偏光光束とに空間的に分離する
作用を有している。偏光分離ユニット231のXY平面
上における外形形状は、光束分割レンズ211のXY平
面上における外形形状と相似形をなしており、即ち、横
長の矩形形状である。従って、偏光分離面232と反射
面233とは横方向(X方向)に並ぶように配置されて
いる。ここで、偏光分離面232はシステム光軸Lに対
して約45度の傾きをなし、且つ、反射面233は偏光
分離面と平行な状態をなし、さらに、偏光分離面232
がXY平面上に投影する断面積と反射面233がXY平
面上に投影する断面積が等しくなるように、偏光分離面
232と反射面233は設定されている。従って、本例
では、偏光分離面232が存在する領域のXY平面上で
の横幅と反射面233が存在する領域のXY平面上での
横幅とは等しくなり、且つ、それぞれが偏光分離ユニッ
ト231のXY平面上での横幅の半分になるように設定
されている。尚、一般的に、偏光分離面232は誘電体
多層膜で、また、反射面233はアルミニウム膜で形成
することができる。
【0076】偏光分離ユニット231に入射した光は、
偏光分離面232において、進行方向を変えずに偏光分
離面232を通過するP偏光光束と、偏光分離面232
で反射され隣接する反射面233の方向に進行方向を変
えるS偏光光束とに分離される。P偏光光束はそのまま
偏光分離ユニットから出射され、S偏光光束は再び反射
面233で進行方向を変え、P偏光光束とほぼ平行な状
態となって、偏光分離ユニットから出射される。従っ
て、偏光分離ユニット231に入射したランダムな偏光
光束は偏光分離ユニットにより偏光方向が異なるP偏光
光束とS偏光光束の二種類の偏光光束に分離され、偏光
分離ユニットの異なる場所からほぼ同じ方向に向けて出
射される。偏光分離ユニットは上記の様な作用を有する
ことから、それぞれの偏光分離ユニット231の偏光分
離面232が存在する領域にそれぞれの中間光束212
を導く必要があり、そのため、偏光分離ユニット内の偏
光分離面の中央部に中間光束が入射するように、それぞ
れの偏光分離ユニット231とそれぞれの集光レンズ2
41の位置関係やそれぞれの集光レンズ241のレンズ
特性を調整しておく必要がある。本例の場合には、それ
ぞれの偏光分離ユニット231内の偏光分離面232の
中央部にそれぞれの集光レンズの中心軸が来るように配
置するため、集光レンズアレイ240は、偏光分離ユニ
ットの横幅の1/4に相当する距離(即ち距離Dに等し
い)だけ、偏光分離ユニットアレイ230に対してX方
向にずらした状態で配置されている。
【0077】偏光分離ユニットアレイ230の出射面の
側には、λ/2位相差板251が規則的に配置された選
択位相差板250が設置されている。即ち、偏光分離ユ
ニットアレイ230を構成する偏光分離ユニット231
で、P偏光光束が出射される部分にのみλ/2位相差板
251が配置され、S偏光光束が出射される部分にはλ
/2位相差板251は設置されていない。この様なλ/
2位相差板251の位置選択的な配置により、偏光分離
ユニット231から出射されたP偏光光束は、λ/2位
相差板251を通過する際に偏光方向の回転作用を受け
S偏光光束へと変換される。一方、偏光分離ユニット2
31から出射されたS偏光光束はλ/2位相差板251
を通過しないので、偏光方向は変化せず、S偏光光束の
まま選択位相差板250を通過する。以上をまとめる
と、偏光分離ユニットアレイ230と選択位相差板25
0により、偏光方向がランダムな中間光束は一種類の偏
光光束(この場合はS偏光光束)に変換されたことにな
る。尚、本例の場合には、偏光方向がランダムな中間光
束をS偏光光束に揃える設定としているが、勿論、P偏
光光束に揃える設定としても良い。
【0078】選択位相差板250の出射面の側には、出
射側レンズ260が配置されており、選択位相差板25
0によりS偏光光束に揃えられた光束は、出射側レンズ
260により照明領域290(本例の場合には、液晶パ
ネル411、412、413が配置される場所)へと導
かれ、照明領域上で重畳結合される。ここで、出射側レ
ンズ260は1つのレンズ体である必要はなく、第1の
光学要素210のように、複数のレンズの集合体であっ
てもよい。
【0079】従って、第2の光学要素220の機能をま
とめると、第1の光学要素210により分割された中間
光束212(つまり、光束分割レンズ211により切り
出されたイメージ面)は、第2の光学要素220により
照明領域290(本例の場合は液晶パネル411、41
2、413)上で重畳結合される。これと同時に、途中
の偏光分離ユニットアレイ230により、ランダムな偏
光光束である中間光束は偏光方向が異なる二種類の偏光
光束に空間的に分離され、選択位相差板250を通過す
る際に一種類の偏光光束に変換されて、殆どすべての光
が照明領域290(本例の場合は液晶パネル411、4
12、413)へと達する。このため、照明領域290
である液晶パネル411、412、413は殆ど一種類
の偏光光束でほぼ均一に照明されることになる。
【0080】次に、照明光を効率的に伝達するリレー光
学装置430について、再び図3に基づいて説明する。
上述したように、本例の投写型表示装置800に組み込
まれている均一偏光照明光学装置200では、均一な照
明光が得られる領域は光源部100からある特定の距離
だけ離れた領域上に限定される。従って、均一偏光照明
光学装置を備えた投写型表示装置では、光源部100と
それそれの液晶パネル411、412、413との間の
光学的な距離が等しいことが要求される。しかし、投写
型表示装置800における光源部100とそれそれの液
晶パネル411、412、413との間のそれぞれの光
路に着目すると、青色光だけが、他の2つの色光(赤色
光と緑色光)に比べてその距離が長い。従って、青色光
の光路中に光学的な距離を補正する導光手段を配置し、
3つの色光の光学的な距離(光源部100とそれぞれの
液晶パネルとの間の距離)を等しくする必要がある。
【0081】以上の理由により、主に入射レンズ43
1、リレーレンズ432、及び出射レンズ433から構
成されるリレー光学装置430が導光手段として、青色
光の光路中に配置されている。従って、青色光は、緑光
反射ダイクロイックミラー402を透過した後に、ま
ず、入射レンズ431及び反射ミラー435を経て、リ
レーレンズ432に導かれ、このリレーレンズに集束さ
れた後、反射ミラー436によって出射レンズ433に
導かれ、しかる後に、青色光用液晶パネル413に達す
る。
【0082】次に、それぞれの液晶パネル411、41
2、413毎に、液晶パネルの光が入射する側の位置に
設置されている3つの回折格子491、492、493
について説明する。これらの回折格子は、先の実施例2
の回折格子と同じ表面レリーフ型の回折格子であり、入
射する光の波長に合わせてそれぞれの回折格子は最適化
されている。
【0083】上記のように構成した投写型表示装置80
0では、均一偏光照明光学装置200を従来の一般的な
光源部(例えば先の実施例2の光源部100)に代えて
用いているため、従来の投写型表示装置(例えば従来の
技術として説明した投写型表示装置900)に比べて、
液晶パネル411、412、413を照明する照明光の
光強度にはムラが少なく、さらに、液晶パネルの照明光
として相応しいほぼ一種類の偏光状態を有する光のみを
照明光として用いることができるため、液晶パネルの偏
光板(図示せず)における光損失が少なく、明るい投写
画面を実現できる特徴がある。
【0084】しかし、一方で、均一偏光照明装置200
には複数の光束分割レンズ211が存在するため、光束
分割レンズ211が横方向に列ぶ数に応じて暗い影も複
数箇所に生じる。その結果、この暗い影の存在は視覚的
に非常に目障りなものとなり、投写映像の品位を大幅に
低下させることとなる。
【0085】そこで、3つの回折格子491、492、
493をそれぞれの液晶パネル411、412、413
毎に、液晶パネルの光が入射する側の位置に配置するこ
とにより、上記の不都合点を解消している。即ち、均一
偏光照明装置200からの照明光は、回折格子491、
492、493による光の回折作用により、特定の角度
成分を有し、全体としては僅かに広がりをもった光束に
変換され、これらの光でそれぞれの液晶パネル411、
412、413を照明するため、クロスダイクロイック
プリズム450の中央部に存在する光学的に不均質な領
域には光束が集中せず、従って、クロスダイクロイック
プリズム450を光が通過する際に、局部的な光損失を
ほとんど生じることない。その結果、クロスダイクロイ
ックプリズムの構造上の問題に起因した視覚的に目障り
な暗い影(局部的に明るさが低下した領域)は、投写画
面の中央部に発生することがほとんどない。
【0086】また、本例の投写型表示装置800におい
ても、それぞれの液晶パネル毎に特性の異なる回折格子
を配置しているため、回折格子と投写レンズとの間の距
離が短くなり、回折格子による光束の広がり角Tを大き
く設定でき、また、回折格子に入射する光束の波長に合
わせて回折格子の最適化を行えるため、投写画面の中央
部に生じる暗い影の発生を効果的に防止することができ
る。
【0087】さらに、本例のように均一偏光照明装置2
00を備えた投写型表示装置では、均一偏光照明装置に
おける照明効率を向上させるために、アーク長が極めて
短いランプを光源ランプ110として用いる場合が多い
が、そのような場合でも、回折格子を使用することによ
り、クロスダイクロイックプリズムの構造上の問題に起
因して生じる暗い影の発生を効果的に防止し、視覚的な
障害のない高品位の映像を投写表示できる効果がある。
【0088】以上、回折格子の効果的な使用により、投
写映像の明るさをほとんど低下させることなく、クロス
ダイクロイックプリズムの構造上の問題により投写画面
上に生じる暗い影の発生を効果的に防止し、高品位の投
写映像を実現することができる。
【0089】尚、本例においては、それぞれ特性の異な
る3つの回折格子を用いているが、先の実施例1の投写
型表示装置600のように、1つの回折格子を均一偏光
照明装置200と色光分離手段(ダイクロイックミラー
401)との間に配置した構成としてもよい。
【0090】(実施例4)反射型の液晶パネルを変調手
段として用いた投写型表示装置に回折格子を導入した実
施例を示す。尚、本例において用いた回折格子480
は、先の実施例1で用いたものと同じ回折格子である。
【0091】図6は、実施例4の投写型表示装置850
の光学系部分を平面的にみた概略構成図である。本例の
投写型表示装置850は、主に、光源部100、回折格
子480、偏光光束を選択的に分離する偏光ビームスプ
リッタ440、色光分離手段と色光合成手段を兼ねたク
ロスダイクロイックプリズム450、変調手段である3
つの反射型液晶パネル414、415、416、及び投
写光学系である投写レンズ460とから大略構成されて
いる。
【0092】光源部100から出射されたランダムな偏
光光束は、回折格子480を経て偏光ビームスプリッタ
440に入射し、偏光ビームスプリッタ440において
S偏光光束のみが選択的に分離される。即ち、偏光ビー
ムスプリッタ440に入射したランダムな偏光光束のう
ち、S偏光光束のみが偏光分離面441で反射され、隣
接するクロスダイクロイックプリズム450へ入射す
る。一方、P偏光光束は偏光分離面441をそのまま通
過し偏光ビームスプリッタ440から出射される(この
P偏光光束は液晶パネルを照明する照明光とはならな
い)。
【0093】クロスダイクロイックプリズム450に入
射したS偏光光束は、クロスダイクロイックプリズム4
50により波長に応じて赤色光、緑色光、及び青色光の
3つの光束に分離され、それぞれ対応する反射型の赤色
光用液晶パネル414、反射型の緑色光用液晶パネル4
15、及び反射型の青色光用液晶パネル416に達し、
それぞれの液晶パネルを照明する。即ち、クロスダイク
ロイックプリズム450は液晶パネルを照明する照明光
に対しては色光分離手段として作用している。
【0094】ここで、本例で用いている液晶パネル41
4、415、416は反射型であるため、それぞれの液
晶パネルでは、それぞれの色光を変調し、各色光に対応
した外部からの表示情報を含ませると同時に、それぞれ
の液晶パネルから出射される光束の偏光方向を変化させ
つつ、光束の進行方向を略反転させている。従って、そ
れぞれの液晶パネルからの反射光は表示情報に応じて部
分的にP偏光状態となって出射される。それぞれの液晶
パネル414、415、416から出射された変調光束
は、再び、クロスダイクロイックプリズム450に入射
し、一つの光学像に合成されて、隣接する偏光ビームス
プリッタ440に入射する。即ち、クロスダイクロイッ
クプリズム450は液晶パネルから出射される変調光束
に対しては色光合成手段として作用している。
【0095】偏光ビームスプリッタ440に入射した光
束のうち、液晶パネル414、415、416で変調さ
れた光束はP偏光光束となっているため、偏光ビームス
プリッタ440の偏光分離面441をそのまま通過し、
投写レンズ460を経てスクリーン470上に映像を形
成する。
【0096】以上のように構成した投写型表示装置85
0では、光源部100と偏光ビームスプリッタ440と
の間に設置された回折格子480の作用により、それぞ
れの反射型の液晶パネル414、415、416を照明
する光は、ほぼ4つの特定の角度成分を有し、全体とし
ては僅かに広がりをもった光束となっている。それぞれ
の液晶パネル上に形成された光学像は、クロスダイクロ
イックプリズム450内で再び合成されスクリーン47
0上にカラーの光学像(映像)を形成するが、この時、
クロスダイクロイックプリズム450内を通過する光束
も、やはり、ほぼ4つの特定の角度成分を有し、全体と
しては僅かに広がりをもった光束である。従って、液晶
パネルを照明する照明光がクロスダイクロイックプリズ
ム450内を通過する場合においても、また、液晶パネ
ルによって変調された変調光束がクロスダイクロイック
プリズム450内を通過する場合においても、何れの場
合でも、クロスダイクロイックプリズム450の中央部
に存在する光学的に不均質な領域には光束が集中しない
ため、局部的な光損失をほとんど生じることなく、クロ
スダイクロイックプリズムを通過し、スクリーン上に光
学像を形成することができる。従って、投写画面の中央
部に視覚的に目障りな暗い影(局部的に明るさが低下し
た領域)を生じることがない。
【0097】また、回折格子の設計に際しては、回折格
子により僅かに広がりをもった光束の全てが投写レンズ
の入射瞳に入るように、回折格子による光束の広がり角
Tは設定されているため、回折格子の設置による明るさ
の低下はほとんど生じない。
【0098】従って、本例のように反射型の液晶パネル
を備えた投写型表示装置であったも、透過型の液晶パネ
ルを備えた投写型表示装置の場合と同様に、回折格子の
効果的な使用により、投写映像の明るさをほとんど低下
させることなく、クロスダイクロイックプリズムの構造
上の問題により投写画面上に生じる暗い影の発生を効果
的に防止し、高品位の投写映像を実現することができ
る。
【0099】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ク
ロスダイクロイックプリズムを色光合成手段として用い
た投写型表示装置において、あるいは同時にアーク長が
極めて短いランプを光源に用いた場合でも、回折格子を
光源と変調手段との間の光路上に配置することにより、
クロスダイクロイックプリズムの構造上の問題に起因す
る暗い影の発生を防止し、視覚的な障害のない高品位の
映像を投写表示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係わる投写型表示装置の光
学系を示す概略構成図である。
【図2】本発明の実施例2に係わる投写型表示装置の光
学系を示す概略構成図である。
【図3】本発明の実施例3に係わる投写型表示装置の光
学系を示す概略構成図である。
【図4】本発明の実施例3に係わる投写型表示装置に用
いられた均一偏光照明光学系の構成と機能を説明するた
めの説明図である。
【図5】本発明の実施例3に係わる投写型表示装置に用
いられた第1の光学要素を示す外観図である。
【図6】本発明の実施例4に係わる投写型表示装置の光
学系を示す概略構成図である。
【図7】回折格子を通過した光の回折状態を示す模式図
である。
【図8】表面レリーフ型回折格子の断面形状を示す模式
図である。
【図9】分布屈折率型回折格子の断面形状を示す模式図
である。
【図10】クロスダイクロイックプリズムの一般的な構
造を示す模式図である。
【図11】従来の代表的な3板式投写型表示装置の光学
系を示す概略構成図である。
【符号の説明】
11・・・表面レリーフ型回折格子 12・・・凹凸形状 13・・・分布屈折率型回折格子 14・・・屈折率分布 20・・・回折格子に入射した光 21・・・0次光 22・・・+1次光 23・・・−1次光 24・・・+2次光 25・・・−2次光 100・・・光源部 110・・・光源ランプ 120・・・放物面リフレクター 200・・・均一偏光照明装置 210・・・第1の光学要素 211・・・光束分割レンズ 212・・・中間光束 213・・・集光像 220・・・第2の光学要素 230・・・偏光分離ユニットアレイ 231・・・偏光分離ユニット 232・・・偏光分離面 233・・・反射面 240・・・集光レンズアレイ 241・・・集光レンズ 250・・・選択位相差板 251・・・λ/2位相差板 260・・・出射側レンズ 290・・・照明領域 401・・・青色光緑色光反射ダイクロイックミラー 402・・・緑色光反射ダイクロイックミラー 411・・・赤色光用液晶パネル(光透過型) 412・・・緑色光用液晶パネル(光透過型) 413・・・青色光用液晶パネル(光透過型) 414・・・赤色光用液晶パネル(光反射型) 415・・・緑色光用液晶パネル(光反射型) 416・・・青色光用液晶パネル(光反射型) 430・・・リレー光学装置 431・・・入射レンズ 432・・・リレーレンズ 433・・・出射レンズ 435、436・・・反射ミラー 440・・・偏光ビームスプリッタ 441・・・偏光分離面 450・・・クロスダイクロイックプリズム 451・・・プリズム 452・・・ダイクロイック膜 453・・・光学接着剤 454・・・ダイクロイック膜がX字状に交差する部分 455・・・角面 456・・・光学的に不均質な領域 460・・・投写レンズ 470・・・スクリーン 480・・・回折格子 491・・・赤色光用回折格子 492・・・緑色光用回折格子 493・・・青色光用回折格子 600、700、800、850、900・・・投写型
表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 9/31 H04N 9/31 C

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、 前記光源からの光束を3色の光束に分離する色光分離手
    段と、 前記色光分離手段により分離されたそれぞれの前記光束
    を変調する3つの変調手段と、 前記光源と前記変調手段との間の光路上に配置された回
    折格子と、 前記それぞれの変調手段により変調された複数の光束を
    1つに合成する多層膜をX字状に交差させた色光合成手
    段と、 前記色光合成手段により合成された光束を投写する投写
    光学系と、 を有することを特徴とする投写型表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記3つの変調手段毎に、前記変調手段の光束が入射す
    る側の位置に回折格子をそれぞれ配置したことを特徴と
    する投写型表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 回折格子は1次元型の回折格子であることを特徴とする
    投写型表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 回折格子は表面レリーフ型回折格子であることを特徴と
    する投写型表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 回折格子は分布屈折率型回折格子であることを特徴とす
    る投写型表示装置。
  6. 【請求項6】 光源と、 前記光源から出射される光束を集光し、互いに空間的に
    分離された複数の中間光束に変換する第1の光学要素
    と、 前記中間光束が収束する位置の付近に配置された第2の
    光学要素と、 前記第2の光学要素から出射された光束を3色の光束に
    分離する色光分離手段と、 前記色光分離手段により分離されたそれぞれの前記光束
    を変調する3つの変調手段と、 前記それぞれの変調手段により変調された複数の光束を
    合成する色光合成手段と、 前記色光合成手段により合成された光束を投写する投写
    手段とを有し、 前記第2の光学要素は、 前記中間光束のそれぞれをP偏光光束とS偏光光束とに
    空間的に分離する偏光光束分離手段と、前記P偏光光
    束、S偏光光束のうちいずれか一方の偏光方向を他方の
    偏光光束の偏光方向と揃える偏光方向変換手段とを有す
    る偏光発生装置と、 前記偏光発生装置の出射面の側に配置され、それぞれの
    中間光束を重畳結合させる重畳結合手段とを有し、 前記光源と前記変調手段の間の光路上に回折格子を配置
    したことを特徴とする投写型表示装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 3つの前記変調手段毎に、前記変調手段の光束が入射す
    る側の位置に回折格子をそれぞれ配置したことを特徴と
    する投写型表示装置。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7において、 回折格子は1次元型の回折格子であることを特徴とする
    投写型表示装置。
  9. 【請求項9】 請求項6において、 回折格子は表面レリーフ型回折格子であることを特徴と
    する投写型表示装置。
  10. 【請求項10】 請求項6において、 回折格子は分布屈折率型回折格子であることを特徴とす
    る投写型表示装置。
  11. 【請求項11】 光源と、 前記光源から出射された光束を3色の光束に分離する色
    光分離手段と、 前記色光分離手段により分離されたそれぞれの前記光束
    を変調する3つの変調手段と、 前記それぞれの変調手段により変調された複数の光束を
    合成する色光合成手段と、 前記色光合成手段により合成された光束を投写する投写
    手段とを有し、 前記色光分離手段及び前記色光分離手段は多層膜をX字
    状に交差させたダイクロイックプリズムからなり、 前記変調手段は反射型液晶装置からなり、 前記光源と前記変調手段の間の光路上に回折格子を配置
    したことを特徴とする投写型表示装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 回折格子は1次元型の回折格子であることを特徴とする
    投写型表示装置。
  13. 【請求項13】 請求項11において、 回折格子は表面レリーフ型回折格子であることを特徴と
    する投写型表示装置。
  14. 【請求項14】 請求項11において、 回折格子は分布屈折率型回折格子であることを特徴とす
    る投写型表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8147068B2 (en) 2007-04-20 2012-04-03 Sony Corporation Projection display apparatus
JP2012255982A (ja) * 2011-06-10 2012-12-27 Nikon Corp プロジェクタ
US9086618B2 (en) 2011-06-10 2015-07-21 Nikon Corporation Projector having holographic recording medium and light modulation element
CN113543747A (zh) * 2019-03-08 2021-10-22 皇家飞利浦有限公司 用于口腔护理器具的基于纤维的灯环

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