JPH09318576A - 金属粒子検出センサの電極ショート回復装置及びその方法 - Google Patents

金属粒子検出センサの電極ショート回復装置及びその方法

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JPH09318576A
JPH09318576A JP8155984A JP15598496A JPH09318576A JP H09318576 A JPH09318576 A JP H09318576A JP 8155984 A JP8155984 A JP 8155984A JP 15598496 A JP15598496 A JP 15598496A JP H09318576 A JPH09318576 A JP H09318576A
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electrode
short
circuit
electrodes
detection sensor
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JP8155984A
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Inventor
Noriaki Koda
憲明 幸田
Atsuhiko Hirozawa
敦彦 広沢
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極間の残留金属粒子による短絡状態を回復
させる金属粒子検出センサの電極ショート回復装置及び
その方法を提供する。 【解決手段】 絶縁性媒体中に配設され、かつ、所定電
圧が印加された電極間の短絡状態を検出し、短絡したと
きに短絡信号を出力する短絡検出手段10と、短絡検出
手段10が短絡信号を所定時間以上継続して出力したと
きに、前記短絡状態を回復させる電極回復手段30とを
備えた。前記電極回復手段30は、電極間に所定値以上
の大電流を流して前記短絡状態を回復させてもよいし、
又は、電極を高周波振動物質72上に形成し、かつ、電
極回復手段30は高周波振動物質72に高周波電圧を出
力して電極を振動させても、又は、前記短絡状態を回復
させる電極が形成された絶縁体81の前記電極と反対側
に、前記電極周辺を加熱する加熱手段を設け、かつ、極
回復手段30はこの加熱手段に指令を出力して電極周辺
を加熱させてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁性媒体中に混
在する導電性粒子の粒径とその濃度を測定する金属粒子
検出センサの電極ショート回復装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば建設機械、産業機械又は工作機械
等において、油圧機器等を長時間駆動していると、油圧
機器自身の摺動部や回転部等から発生する鉄粉等の金属
粒子が油圧回路の作動油中に混入するようになる。ま
た、ある油圧機器が破損した場合には、これにより鉄粉
が作動油中に混入してしまうこともある。このように鉄
粉が作動油中に混入した状態で駆動し続けていると、こ
れらの油圧機器が損傷したり故障することが多い。同様
の問題は潤滑油に関しても発生しており、例えばエンジ
ンの燃焼過程で発生する金属粒子やカーボン等の不純物
が潤滑油中に混入し、エンジンの出力低下等の性能劣化
を招いたり、最悪ではピストン破損等の重大故障が発生
することもある。また、エンジン技術の分野では、排気
ガス対策を行なうために排気ガス中に含まれる炭素粒子
を検出する必要性が大きい。したがって、従来から、作
動油や潤滑油中に混在する鉄粉等の金属粒子の有無を検
出したり、エンジンの排気ガス中に含まれる炭素粒子の
有無を検出するセンサが数多く提案されている。
【0003】さらに、上記のように鉄粉等の金属粒子の
有無を検出するだけでなく、その粒子の粒径及び濃度を
検出する金属粒子検出センサが提案されており、例えば
特開平2−83150号公報にそのセンサが記載されて
いる。図10〜図11に同公報に記載の金属粒子検出セ
ンサを示しており、以下、図を参照して説明する。
【0004】図10は、同公報による金属粒子検出セン
サの一実施例の電気回路図を示している。白金箔等でな
る櫛形電極対2(以後、電極対2と言う)は図示しない
プラグ状のセンサ本体の先端部に露出して設けられてお
り、使用時はこの電極対2が測定対象の絶縁性媒体中に
配設されるように、センサ本体が油圧配管等の側壁にね
じ込んで取着される。電極対2は所定の幅D2 及び長さ
Lを有する各電極2a、2bを所定の電極対距離D1 だ
け離間して絶縁体上に設けられて構成され、電極2a、
2bにそれぞれリード線1a、1bが接続されている。
リード線1bはアースに接続され、リード線1aは抵抗
5を介して直流電源6に接続されている。また、抵抗5
とリード線1aとの接続点は、コンデンサ7とアンプ8
とを介してマルチチャンネルアナライザ9に接続されて
いる。
【0005】このような構成における作用を、図11を
参照して説明する。同図は、電極2a、2bでの金属粒
子によるパルス電圧発生時の作用説明図である。電極2
a、2b間に直流電源6によって所定の直流電圧(例え
ば、DC50V)を印加すると、油中に浮遊している鉄
粉等の金属粒子はイオン化されて上記電極間の電界に引
き寄せられ、陰極側の電極2bに吸着される。このと
き、吸着された金属粒子と電極2a間の距離が近くなる
ので、この間の電界が大きくなり、これによって、油中
に浮遊している他の金属粒子がさらに上記粒子に吸着さ
れる。このようにして、図11(1)に示すように次々
に金属粒子が連鎖状に吸着される。そして、図11
(2)に示すように、ついにこの連鎖状の金属粒子によ
って電極2a、2b間にブリッジが形成されると、この
ブリッジを経由して短絡電流が流れる。この短絡電流に
よって抵抗5での電圧降下が生じ、正極側の電極2aの
電位が下がる。この後、図11(3)に示すように、短
絡電流による抵抗熱や放電等によって上記ブリッジを形
成していた金属粒子が飛散し、電極状態が粒子吸着以前
の状態に戻る。この結果、上記の正極側の電極2aの電
位が元の電位に戻るので、これによりパルス電圧が発生
したことになる。以上の過程が繰り返されることによっ
て、電極2aの電位にはパルス電圧信号が現れる。
【0006】上記のパルス電圧信号は、コンデンサ7に
よる交流結合の働きでアンプ8に入力され、アンプ8で
所定の電圧レベルに増幅されてマルチチャンネルアナラ
イザ9に入力される。マルチチャンネルアナライザ9で
は、この入力したパルス信号のピーク電圧値を計測する
と同時に、パルス信号の入力回数をカウントしている。
すなわち、パルス信号のピーク電圧値は粒径の大きさと
相関があり、また、そのパルス信号の発生頻度は対応す
る粒径の金属粒子の濃度と相関があることが実験的に確
認されている。したがって、上記のピーク電圧値に基づ
いて対応する粒径を推定し、また、この粒径に対応する
パルスカウント数からその濃度を推定している。このよ
うにして、油中に混在している金属粒子の粒径(大き
さ)と濃度(粒子数)を検出している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電極間
に流れた短絡電流による抵抗熱や放電によって金属粒子
が飛散しない場合があり、このときは電極間に金属粒子
が残留して短絡状態を保持している。この短絡状態が継
続すると、上述したようなパルス電圧信号を発生できな
くなるので、本金属粒子検出センサによる粒径及び濃度
の測定が継続できなくなるという問題がある。
【0008】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、電極間の残留金属粒子による短絡状態を
回復させる金属粒子検出センサの電極ショート回復装置
及びその方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、絶縁性媒体中に配設され、かつ、
電極間に所定電圧が印加された電極対を有し、前記絶縁
性媒体中に混在する金属粒子によってこの電極間に発生
する短絡電流をパルス化する電極部と、電極部からのパ
ルス信号のピーク電圧値を検出すると共にこのパルス信
号をカウントし、このピーク電圧値及びカウント数に基
づいて、絶縁性媒体中の前記金属粒子の粒径分布を算出
する処理部とを備えた金属粒子検出センサにおいて、前
記電極間の短絡状態を検出し、短絡したときに短絡信号
を出力する短絡検出手段10と、短絡検出手段10が短
絡信号を所定時間以上継続して出力したときに、前記短
絡状態を回復させる電極回復手段30とを備えた構成と
している。
【0010】請求項1に記載の発明によると、電極間の
短絡状態が所定時間以上継続したときに電極間に金属粒
子が残留しているとみなし、電極回復手段により短絡状
態を回復させる。これにより、短絡状態を早く検出して
回復できるので、金属粒子の粒径分布測定を継続でき
る。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の金属粒子検出センサの電極ショート回復装置におい
て、前記電極回復手段30は、電極間に所定値以上の大
電流を流して前記短絡状態を回復させる手段を有してい
る。
【0012】請求項7に記載の発明は、所定電圧が印加
された電極を絶縁性媒体中に配設し、この絶縁性媒体中
に混在する金属粒子によって前記電極間に発生するパル
ス電圧のピーク値及びそのパルスカウント数に基づい
て、前記絶縁性媒体中の金属粒子の粒径分布を測定する
金属粒子検出センサの電極ショート回復方法において、
前記電極間の金属粒子による短絡状態が所定時間以上継
続して検出されたときに、電極間に所定値以上の大電流
を流して短絡状態を回復させる方法である。
【0013】請求項2又は7に記載の発明によると、電
極間に所定値以上の大電流を流すことにより、残留した
金属粒子を飛散させることができる。この結果、電極間
の短絡状態が回復されるので、粒径分布測定を継続でき
る。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の金属粒子検出センサの電極ショート回復装置におい
て、前記電極を高周波振動物質72上に形成し、かつ、
前記電極回復手段30は、高周波振動物質72に高周波
電圧を出力して前記電極を振動させ、前記短絡状態を回
復させる手段を有している。
【0015】請求項8に記載の発明は、所定電圧が印加
された電極を絶縁性媒体中に配設し、この絶縁性媒体中
に混在する金属粒子によって前記電極間に発生するパル
ス電圧のピーク値及びそのパルスカウント数に基づい
て、前記絶縁性媒体中の金属粒子の粒径分布を測定する
金属粒子検出センサの電極ショート回復方法において、
前記電極間の金属粒子による短絡状態が所定時間以上継
続して検出されたときに、前記電極を振動させて短絡状
態を回復させる方法としている。
【0016】請求項3又は8に記載の発明によると、電
極間に金属粒子が残留したとき、電極を振動させること
によってこの残留金属粒子を飛散させることができる。
この結果、電極間の短絡状態が回復されるので、粒径分
布測定を継続できる。
【0017】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の金属粒子検出センサの電極ショート回復装置におい
て、前記電極を絶縁体81の対向する面の内いずれか一
方に形成すると共に、絶縁体81の他方の面に前記電極
周辺を加熱する加熱手段を設け、かつ、前記電極回復手
段30は、上記加熱手段に指令を出力して電極周辺を加
熱させて前記短絡状態を回復させる手段を有している。
【0018】請求項9に記載の発明は、所定電圧が印加
された電極対を絶縁性媒体中に配設し、この絶縁性媒体
中に混在する金属粒子によって前記電極対の電極間に発
生するパルス電圧のピーク値及びそのパルスカウント数
に基づいて、前記絶縁性媒体中の金属粒子の粒径分布を
測定する金属粒子検出センサの電極ショート回復方法に
おいて、前記電極間の金属粒子による短絡状態が所定時
間以上継続して検出されたときに、前記電極の周辺を加
熱させて短絡状態を回復させる方法としている。
【0019】請求項4又は9に記載の発明によると、電
極間に金属粒子が残留したとき、電極周辺を加熱するこ
とにより電極周辺の絶縁性媒体の粘度が小さくなり、残
留した金属粒子が飛散し易くなる。この結果、電極間の
短絡状態が回復されるので、粒径分布測定を継続でき
る。
【0020】請求項5に記載の発明は、請求項1、2、
3又は4に記載の金属粒子検出センサの電極ショート回
復装置において、前記短絡検出手段は、前記電極のいず
れか一方の電圧と所定電圧値との比較を行なって短絡状
態を検出したとき、短絡信号を出力する比較器を備えて
いる。
【0021】請求項10に記載の発明は、請求項7、8
又は9に記載の金属粒子検出センサの電極ショート回復
方法において、前記短絡状態の検出は、前記電極のいず
れか一方の電圧と所定電圧値との比較によって行なう方
法としている。
【0022】請求項5又は10に記載の発明によると、
電極間に短絡電流が流れたときは、電極のいずれか一方
に接続された抵抗を上記短絡電流が流れることにより抵
抗両端に電圧降下が生じ、これにより電極のいずれか一
方の電圧が非短絡時の電圧より変化する。したがって、
電極のいずれか一方の電圧と所定電圧値とを比較するれ
ば、短絡状態を検出することができる。よって、簡単な
構成で短絡状態を検出でき、この短絡信号に基づいて電
極の短絡状態を回復することができる。
【0023】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の金属粒子検出センサの電極ショート回復装置におい
て、前記電極回復手段30は、前記短絡検出手段10の
短絡信号と、所定周期時間を有するクロック信号との論
理積に基づいて、繰り返して電極回復指令を出力してい
る。
【0024】請求項11に記載の発明は、請求項7、8
又は9に記載の金属粒子検出センサの電極ショート回復
方法において、短絡状態を検出している間所定時間毎に
繰り返して電極回復動作を行ない、短絡状態を回復させ
る方法としている。
【0025】請求項6又は11に記載の発明によると、
例えば、短絡信号と、所定周期時間を有するクロック信
号との論理積信号に基づいて、所定時間毎に繰り返して
電極に大電流を流す等の電極回復動作を行っている。こ
れにより、1回だけの回復動作で回復しないときは、回
復するまで周期的に回復動作を行える。また、大電流を
流す場合には、直流電源から長時間大電流が流れるのを
防止できる。さらに、周期的なスイッチィング時の最初
の突入電流により電極を回復させるような大電流が流れ
るので、この突入電流を繰り返し利用することができ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照しながら、実
施形態を説明する。図1は、本発明に係わる金属粒子検
出センサの電極ショート回復装置の第1実施形態の基本
構成を示している。第1実施形態は、電極間に大電流を
流して短絡状態を回復させる方法を示している。同図に
おいて、前述の図10に示した構成部品と同じ構成には
同一の符号を付し、以下での説明を省く。抵抗5と直流
電源6との接続点は、抵抗35とスイッチ59との直列
回路を介して、抵抗5と電極2aとの接続点に接続され
ている。また、電極対2の電極2aと抵抗5との接続点
は短絡検出手段10に接続されている。なお、スイッチ
59はリレー接点や半導体スイッチで構成される。ま
た、図1では電極2a、2bを櫛形電極で構成した例を
示しているが、本発明はこれに限定されず、例えば平板
な対向電極で構成してもよい。以後の説明では、これら
を電極と呼ぶ。
【0027】上記短絡検出手段10は電極2aの電圧値
を入力して電極2a、2b間の短絡状態を検出し、短絡
しているときは短絡信号を電極回復手段30に出力す
る。また、電極回復手段30は、この短絡信号が所定時
間以上継続したか否かを判断し、継続したときスイッチ
59に作動指令を出力する。スイッチ59の作動によ
り、抵抗35と抵抗5との並列回路が形成される。ここ
で、抵抗5は、金属粒子が電極間に吸着したときの電極
間抵抗値R0 よりも大きく設定する。これは、金属粒子
が電極間に吸着してこの金属粒子の粒径に相関性がある
電流が電極間に流れたとき、流れた電流による電圧低下
を検出でき、かつ、このときの抵抗熱で金属粒子を飛散
できるようにすると共に、過大な短絡電流から電極を保
護するためである。また、抵抗35は、抵抗5よりは小
さく、かつ、上記電極間抵抗値R0 よりは大きく設定す
るようにする。これは、抵抗5を介して流れている電流
値よりもさらに大きな電流を流して、電極に残留した金
属粒子を飛散させるためである。
【0028】以上の構成によると、通常時は、電極間に
吸着した金属粒子の粒径の大きさに対応した電流が電極
間に流れ、この電流による抵抗5間の電圧降下により電
極の電圧が低下する。そして、この電流が流れた後に上
記吸着した金属粒子が飛散するので、電極の電圧は元に
戻ることになり、これによってパルス電圧信号が生成さ
れる。このパルス電圧信号がコンデンサ7の交流結合を
介して、前述同様のアンプ8及びマルチチャンネルアナ
ライザ9等の処理部36に入力され、所定の処理が行わ
れる。一方、電極間に吸着した金属粒子が上記のときに
飛散しなかった場合は、残留している金属粒子により電
極の電圧が降下したままなので、短絡検出手段10は電
極が短絡している間短絡信号を電極回復手段30に出力
する。電極回復手段30は、この短絡信号が所定時間以
上継続したとき、スイッチ59を閉じて抵抗35と抵抗
5との並列回路を形成し、抵抗35を介して残留金属粒
子を飛散させるような大きな電流を流す。これにより、
電極の短絡状態が回復したら電極電圧が元に戻るので、
電極回復手段30はスイッチ59を開成し、上記の通常
時に戻る。この結果、金属粒子の粒径分布の測定を継続
することが可能となる。
【0029】本実施形態に係わる上記短絡検出手段10
及び電極回復手段30としては、例えば、一般的な論理
回路ICによる回路や、差動増幅器(OPアンプ)等の
半導体による回路や、マイクロコンピュータ等を主体に
したコンピュータシステムなどで構成することができ
る。以下に、これらの構成による実施例を説明する。
【0030】図2は、短絡検出手段10及び電極回復手
段30を一般的な論理回路ICによる回路で構成した一
実施例を示す。ここでも、前述の図10に示した構成部
品と同じ構成には同一の符号を付して説明を省く。短絡
検出手段10は、抵抗分圧回路11と論理反転IC21
(以後、NOT21と言う)とから構成されている。抵
抗分圧回路11は正側の電極2aの電圧を入力し、この
電圧信号の電圧レベルを抵抗分圧等によって論理回路I
Cのレベル(例えば、5Vレベル等)に変換し、この信
号をNOT21に出力する。NOT21は通常の論理反
転回路ICであり、入力信号の論理(すなわち、電圧レ
ベル)を反転して出力する。また、電極回復手段30
は、リレー31とクロック発生回路32と論理積IC3
3(以後、NAND33と言う)と抵抗35とから構成
されている。クロック発生回路32は所定の周期時間T
を有するクロック信号Cを生成して出力している。NA
ND33は通常の2入力の論理積出力反転回路ICであ
り、この2入力の一方に上記クロック信号が接続され、
他方に前記NOT21の出力が接続されている。また、
NAND33の出力は例えばオープンコレクタ出力のよ
うな、リレーのコイル等を駆動可能な出力回路を備えて
おり、リレー31のコイルに接続されている。なお、本
実施形態では、前述のスイッチ59はリレー31で構成
している。
【0031】以下に、この構成による作用を説明する。
まず、金属粒子が電極間を短絡してない通常の間は、直
流電源6の電圧レベル(ここでは、DC50V)の高電
圧が電極2aに印加しており、この電圧信号は抵抗分圧
回路11を介してNOT21に5Vのハイレベル信号と
して入力される。NOT21は、この入力を反転してロ
ーレベル信号としてNAND33に出力する。したがっ
て、NAND33の出力は常時ハイレベルとなり、リレ
ー31のコイルが励磁されないのでa接出力31aは開
成されたままである。
【0032】次に、金属粒子が電極間を短絡し、これに
より電極間に電流が流れて電極2aの電圧が低下してい
るときは、電極2aの電圧は略接地電圧(0V)となる
ので、この電圧信号は抵抗分圧回路11を介してNOT
21に0Vのローレベル信号として入力される。よって
NOT21は、ハイレベル信号を短絡信号としてNAN
D33に出力する。このとき、NAND33に入力され
ているクロック信号CがローレベルのときはNAND3
3の出力はハイレベルであるので、前述のようにリレー
31は励磁されない。次に、クロック信号Cがハイレベ
ルになったときは、NANDの出力はローレベルとなっ
てリレー31を励磁する。そして、上記の電極の短絡状
態がリレー31の作動時間よりも長い時間継続した場合
には、a接出力31aが閉じて抵抗35と抵抗5との並
列回路を形成し、抵抗35を介して残留金属粒子を飛散
させるような大きな電流を流す。この後、電極の短絡状
態が回復したら電極電圧が元に戻るので、NOT21は
出力を反転させてローレベル信号をNAND33に出力
する。これによって、NAND33はリレー31をオフ
させてa接出力31aを開成し、上記の通常時に戻る。
この結果、金属粒子の粒径分布の測定を継続することが
可能となる。なお、クロック信号Cの周期時間Tは、リ
レー31の作動時間以上の大きさに設定しておく必要が
ある。
【0033】図3及び図4は短絡検出手段10及び電極
回復手段30を差動増幅器及びトランジスタ等の半導体
による論理回路で構成した一実施例を示しており、以下
同図に基づいて説明する。なお、本実施例では、電極の
短絡状態を負側の電極電圧に基づいて検出しているが、
これに限定されず、例えば前実施例のように正側の電極
電圧に基づいて検出してもよい。図3は、回路構成を表
すブロック図を示している。電極2aは直流電源6に接
続され、電極2bは抵抗5を介してアースに接続されて
いる。抵抗5と並列に抵抗35及びスイッチ59の直列
回路が接続されており、また、電極2bと抵抗5との接
続点はコンデンサ7を介して処理部36に接続されてい
る。さらに、電極2bと抵抗5との接続点は短絡検出手
段10を介して電極回復手段30に接続される。なお、
スイッチ59は、前述のリレー接点や半導体スイッチ等
で構成されている。
【0034】短絡検出手段10は、抵抗分圧回路11と
比較器20と基準電圧発生回路23とから構成されてい
る。抵抗分圧回路11は電極2bの電圧を入力し、この
電圧のレベルを抵抗分圧等によって論理回路のレベル
(例えば、10Vレベル等)に変換し、この電極電圧信
号を比較器20に出力する。基準電圧発生回路23は短
絡状態か否かを判定するための基準電圧信号を生成し、
この基準電圧信号を比較器20に出力する。比較器20
は上記電極電圧信号と基準電圧信号とを比較し、基準電
圧信号より大きいときに、短絡信号を出力する。また、
電極回復手段30は、スイッチ59とクロック発生回路
40と論理積回路50とスイッチ59と抵抗35とから
構成されている。クロック発生回路40は、所定の周期
時間Tを有するクロック信号Cを生成して出力してい
る。論理積回路50は、比較器20の短絡信号と、クロ
ック発生回路40のクロック信号Cとを入力し、両信号
の論理積信号を出力する。そして、この論理積が真のと
きに、スイッチ59を閉じて抵抗35と抵抗5の並列回
路を形成させる。
【0035】電極間に金属粒子が残留して短絡状態が継
続したとき、電極2bは0Vから電源電圧レベル(例え
ば、50V)まで上昇する。この電圧信号は抵抗分圧回
路11を介して比較器20に入力され、基準電圧発生回
路23の基準電圧と比較される。比較器20は、論理積
回路50にハイレベル信号を短絡信号として出力する。
このとき、論理積回路50は、クロック信号Cがハイレ
ベルのときにスイッチ59を閉じる。これによって、抵
抗35を介して電極間に大電流が流れ、残留していた金
属粒子を飛散させて短絡状態を回復させる。
【0036】図4は、図3のブロック図を具体的に構成
した回路図を示している。ここでも、図3に示した構成
部品と同じ構成には同一の符号を付して説明を省く。抵
抗分圧回路11は、抵抗12及び抵抗13の直列回路
と、コンデンサ14とからなっている。抵抗12は電極
2bに接続され、抵抗13はグランドラインに接続さ
れ、さらに、抵抗12及び抵抗13の接続点はコンデン
サ14を介してグランドラインに接続される。比較器2
0は差動増幅器22と、抵抗26、27、28と、ダイ
オード29とからなり、基準電圧発生回路23は抵抗2
4と抵抗25とからなっている。上記抵抗12及び抵抗
13の接続点は差動増幅器22のプラス入力に接続さ
れ、また、差動増幅器22の出力は、抵抗27を介して
差動増幅器22のマイナス入力に接続されると共に、抵
抗28を介してダイオード29のアノードに接続されて
いる。さらに、差動増幅器22のマイナス入力は抵抗2
6を介して抵抗24と抵抗25の間に接続されている。
抵抗24及び抵抗25は抵抗分割回路を構成しており、
抵抗24は本論理回路のプラス電源ライン(例えば、D
C10V)に、そして抵抗25はグランドラインに接続
されている。
【0037】クロック発生回路40は、差動増幅器41
と、抵抗42、43、44、45と、コンデンサ46
と、ダイオード47とからなっている。差動増幅器41
の出力は、抵抗44及び抵抗43を介してプラス電源ラ
インに接続され、また、抵抗43と抵抗44の接続点は
差動増幅器41のプラス入力に接続されると共に、抵抗
42を介してマイナス電源ライン(例えば、DC−10
V)に接続されている。さらに、差動増幅器41の出力
は、抵抗45及びコンデンサ46を介してグランドライ
ンに接続されると共に、ダイオード47のアノードに接
続されている。そして、抵抗45とコンデンサ46の接
続点は差動増幅器41のマイナス入力に接続されてい
る。
【0038】また、論理積回路50は、トランジスタ5
1と、抵抗52、53、55と、ダイオード54と、コ
ンデンサ56とからなっており、スイッチ59はFET
トランジスタ57で構成されている。上記ダイオード4
7のカソードは抵抗52を介してトランジスタ51のベ
ースに接続され、このベースは抵抗53を介してグラン
ドラインに接続される。トランジスタ51のエミッタは
グランドラインに接続され、コレクタはダイオード54
のカソードに接続される。そして、ダイオード54のア
ノードと上記ダイオード29のカソードはともに抵抗5
5を介してFETトランジスタ57のゲートに接続さ
れ、FETトランジスタ57のゲートはコンデンサ56
を介してグランドラインに接続される。FETトランジ
スタ57のソースはグランドラインに、ドレインは抵抗
35を介して電極2bに接続される。
【0039】本実施例の作用を説明すると、電極間に金
属粒子が残留して短絡状態が所定時間以上継続したと
き、電極2bは電源電圧レベルまで上昇し、この電極電
圧信号は抵抗12及び抵抗13の抵抗分圧によりレベル
変換されて差動増幅器22のプラス入力に入力される。
ここで、コンデンサ14は抵抗12及び抵抗13とで積
分回路を構成しており、ノイズフィルタとして機能す
る。また、抵抗24及び抵抗25はプラス電源電圧を分
圧して基準電圧値を生成している。このとき、差動増幅
器22は、上記電極電圧信号がこの基準電圧値より大き
いので短絡状態と判断し、ハイレベルを短絡信号として
出力する。なお、抵抗27及び抵抗26は、差動増幅器
22が基準電圧値と上記電極電圧信号とを比較する際に
ヒステリシス動作させるものである。一方、クロック発
生回路40は、常にクロック信号Cをトランジスタ51
のベースに出力している。クロック信号Cがハイレベル
のときはトランジスタ51がオンするので、上記差動増
幅器22のハイレベルの出力電圧はトランジスタ51の
コレクタに引っ張られる。このために、ダイオード54
のアノード側の電圧が略0Vレベルとなり、よって、F
ETトランジスタ57はオフしている。次に、クロック
信号Cがローレベルになるとトランジスタ51がオフす
るので、上記差動増幅器22のハイレベルの出力電圧は
FETトランジスタ57のゲートに印加され、FETト
ランジスタ57はオンする。このとき、抵抗5と抵抗3
5の並列回路が形成され、抵抗35を介して電極間に大
電流が流れ、残留していた金属粒子を飛散させて短絡状
態を回復させる。なお、コンデンサ56と抵抗55は所
定の時定数を有する一次遅れ(RC積分)回路を形成し
ており、上記短絡状態が所定時間以上継続した場合に、
FETトランジスタ57のゲート電圧が所定電圧を越え
てFETトランジスタ57をオンさせるようにしてい
る。
【0040】次に、短絡検出手段10及び電極回復手段
30をマイクロコンピュータ等を主体にしたコンピュー
タシステムで構成した一実施例を説明する。図5は、こ
の場合の構成を表す回路ブロック図を示している。な
お、本実施例でも、電極の短絡状態を負側(電極2b)
の電極電圧に基づいて検出している。電極2bの電極電
圧は短絡検出手段10の抵抗分圧回路11を介してマイ
クロコンピュータ61に入力される。マイクロコンピュ
ータ61は、抵抗分圧回路11からの電極電圧信号Vp
をA/D変換回路(図示せず)を介して読み込み、所定
の処理を行った後、電極回復指令信号を抵抗55を介し
てFETトランジスタ57に出力する。FETトランジ
スタ57のドレインは抵抗35を介して電極2bに接続
され、また、ソースはグランドラインに接続されてい
る。
【0041】このような構成での作用を、マイクロコン
ピュータ61のフローチャートに基づいて説明する。図
6は、短絡検出手段10及び電極回復手段30の処理フ
ローチャート例を表している。ここで、各ステップ番号
はSを付して表す。S1で電極電圧信号Vp を入力し、
S2で電極が短絡状態か、すなわち、電極電圧信号Vp
が所定の基準電圧値Vs 以上か否かを判断する。ここ
で、電極電圧信号Vp が基準電圧値Vs より小さいとき
はS1に戻って処理を繰り返し、基準電圧値Vs 以上の
ときは、S3で短絡状態(Vs ≦Vp )が所定時間T0
以上経過したか否かを判断する。所定時間T0 以上経過
したときは、S4で電極回復指令を所定時間Ta だけ出
力し、この後オフしてS1に戻って繰り返す。これによ
って、所定時間Ta だけFETトランジスタ57がオン
し、抵抗35を介して電極に大電流が流れる。この結
果、電極の短絡状態が回復し、金属粒子の粒径分布の測
定を継続することが可能となる。また、S3で「Vs ≦
Vp 」の状態が所定時間T0 以上継続しなかったとき、
S1に戻って処理を繰り返す。
【0042】次に、第2実施形態を図7及び図8に基づ
いて説明する。本実施形態は、電極を振動させることに
より、短絡状態を回復させる場合を示している。図7
は、本実施形態に係わる金属粒子検出センサの電極ショ
ート回復装置の構成ブロック図を示す。なお、前述の図
1と同じ構成には同一の符号を付して説明を省く。ここ
では、正側の電極電圧に基づいて短絡状態を検出してい
るが、前実施形態と同様にこれに限定されない。電極2
a、2bは、例えば圧電セラミックス等で構成された高
周波振動物質72上に形成されている。電極2aは、抵
抗5を介して直流電源6に接続され、また、コンデンサ
7を介しての処理部36に接続されている。さらに、電
極2aと抵抗5との接続点は短絡検出手段10に接続さ
れ、また、電極2bはアースに接続されている。
【0043】短絡検出手段10は電極2aの電圧値を入
力して電極2a、2b間の短絡状態を検出し、短絡して
いるときは短絡信号を電極回復手段30に出力する。ま
た、電極回復手段30は、この短絡信号が所定時間以上
継続したか否かを判断し、継続したときは高周波振動物
質72に高周波の駆動信号を出力する。
【0044】以上の構成によると、電極間に吸着した金
属粒子が、抵抗5を介して流れた電流により飛散しなか
った場合は、残留している金属粒子により電極2aの電
圧が低下したままなので、短絡検出手段10は短絡を検
出している間短絡信号を電極回復手段30に出力する。
この短絡信号が所定時間以上継続したとき、電極回復手
段30は高周波振動物質72に高周波電圧を印加して高
周波振動物質72を振動させる。これにより、電極2
a、2bの周辺が振動し、残留している金属粒子を飛散
させる。この後、電極の短絡状態が回復したら電極電圧
が元に戻るので、電極回復手段30は高周波振動物質7
2への高周波電圧をオフする。この結果、金属粒子の粒
径分布の測定を継続することが可能となる。
【0045】図8は、図7の具体的な回路構成の例を示
しており、抵抗分圧回路11及び電極回復手段30を一
般的な論理回路ICにより構成している。ここでも、前
述の図2に示した構成部品と同じ構成には同一の符号を
付して説明を省く。短絡検出手段10は、抵抗分圧回路
11とNOT21とから構成されている。抵抗分圧回路
11は正側の電極2aの電圧を入力し、この電圧信号の
電圧レベルを抵抗分圧等によって論理回路ICのレベル
に変換し、この信号をNOT21に出力する。NOT2
1は、入力信号の論理を反転して出力する。また、電極
回復手段30は、リレー31とクロック発生回路32と
NAND33と交流電源73と抵抗74とから構成され
ている。クロック発生回路32は所定の周期時間Tを有
するクロック信号Cを生成して出力する。NAND33
は通常の2入力のNAND−ICであり、この2入力の
一方に上記クロック信号Cが接続され、他方に前記NO
T21の出力が接続されている。また、NAND33の
出力は、リレー31のコイルに接続されている。リレー
31のa接出力31aの一端子は抵抗74及び交流電源
73を介して高周波振動物質72の一つの入力端子に接
続されており、他端子は高周波振動物質72の他入力端
子に接続されている。
【0046】このような構成による作用を、以下に説明
する。まず、金属粒子が電極間を短絡してない通常の間
は、電極2aは高電圧レベルとなり、この電極電圧信号
は抵抗分圧回路11を介してNOT21にハイレベルと
して入力される。NOT21は、この入力を反転してロ
ーレベル信号をNAND33に出力する。したがって、
NAND33の出力は常時ハイレベルとなり、リレー3
1のコイルが励磁されないのでa接出力31aは開成さ
れたままである。
【0047】次に、金属粒子が電極間を短絡し、これに
より電極間に電流が流れて電極2aの電圧が低下してい
るときは、電極2aの電圧は略アース電圧(0V)とな
るので、この電圧信号は抵抗分圧回路11を介してNO
T21にローレベルとして入力される。よってNOT2
1は、NAND33にハイレベル信号を短絡信号として
出力する。このとき、NAND33に入力されているク
ロック信号CがローレベルのときはNAND33の出力
はハイレベルであるので、リレー31は励磁されない。
次に、クロック信号Cがハイレベルになったときは、N
AND33の出力はローレベルとなってリレー31を励
磁する。そして、電極の短絡状態がリレー31の作動時
間よりも長い時間継続した場合には、a接出力31aが
閉じ、交流電源73の交流電圧が抵抗74を介して高周
波振動物質72に印加される。これによって、高周波振
動物質72が電極2a、2bを振動させるので、残留金
属粒子が飛散する。この後、電極の短絡状態が回復した
ら電極電圧が元に戻るので、NOT21はローレベル信
号をNAND33に出力する。これによって、NAND
33はリレー31をオフさせてa接出力31aを開成
し、上記の通常時に戻る。この結果、金属粒子の粒径分
布の測定を継続することが可能となる。なお、クロック
信号Cの周期時間Tは、リレー31の作動時間以上の大
きさに設定しておく必要がある。
【0048】次に、第3実施形態を図9に基づいて説明
する。本実施形態は、電極近傍を加熱することにより、
短絡状態を回復させる場合を示している。図9は本実施
形態に係わる金属粒子検出センサの電極ショート回復装
置の回路構成を表し、抵抗分圧回路10及び電極回復手
段30は一般的な論理回路ICにより構成されている。
なお、前述の図8と同じ構成には同一の符号を付して説
明を省く。また、前実施形態同様に、ここでは正側の電
極電圧に基づいて短絡状態を検出しているが、負側の電
極電圧に基づいて検出してもよい。電極2a、2bは絶
縁体81の対向する面の一方に形成されており、絶縁体
81の他の面(電極と反対側)にはヒータ82が設けら
れている。電極2aは、抵抗5を介して直流電源6に接
続され、また、コンデンサ7を介しての処理部36に接
続されている。さらに、電極2aと抵抗5との接続点は
短絡検出手段10に接続されている。また、電極2bは
アースに接続されている。
【0049】短絡検出手段10は、抵抗分圧回路11と
NOT21とから構成されている。抵抗分圧回路11は
電極2aの電圧信号の電圧レベルを論理回路ICのレベ
ルに変換し、この信号をNOT21に出力する。NOT
21は、論理を反転して出力する。また、電極回復手段
30は、リレー31と、クロック発生回路32と、NA
ND33と、交流電源73とから構成されている。クロ
ック発生回路32は所定の周期時間Tを有するクロック
信号Cを生成し、NAND33の2入力の一方にこのク
ロック信号Cが接続され、他方に前記NOT21の出力
が接続されている。また、NAND33の出力はリレー
31のコイルに接続されている。リレー31のa接出力
31aの一端子は交流電源73を介してヒータ82の一
つの入力端子に接続されており、他端子はヒータ82の
他入力端子に接続されている。
【0050】このような構成による作用を、以下に説明
する。金属粒子が電極間を短絡してない通常の間は、電
極2aは高電圧レベルとなり、よってNOT21はロー
レベル信号をNAND33に出力する。したがって、N
AND33の出力は常時ハイレベルとなり、リレー31
のコイルが励磁されないのでa接出力31aは開成され
たままである。次に、金属粒子が電極間を短絡し、これ
により電極2aの電圧が略アース電圧(0V)となった
ときは、NOT21はNAND33にハイレベル信号を
短絡信号として出力する。このとき、クロック信号Cが
ローレベルのときはNAND33の出力はハイレベルと
なるので、リレー31は励磁されない。次に、クロック
信号Cがハイレベルになったときは、NAND33の出
力はローレベルとなってリレー31を励磁する。そし
て、電極の短絡状態がリレー31の作動時間よりも長い
時間継続した場合には、a接出力31aが閉じ、交流電
源73の交流電圧がヒータ82に印加される。これによ
って、ヒータ82が電極2a、2bの近傍を加熱するの
で、電極近傍の作動油等の絶縁体の粘度が小さくなり、
残留金属粒子が飛散し易くなる。この後、電極の短絡状
態が回復したら電極電圧が元に戻るので、リレー31が
オフしてa接出力31aが開成し、上記の通常時に戻
る。この結果、金属粒子の粒径分布の測定を継続するこ
とが可能となる。なお、前述のように、クロック信号C
の周期時間Tはリレー31の作動時間以上の大きさに設
定しておく必要がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電極ショート回復装置の第1実
施形態の基本構成を示す。
【図2】第1実施形態を論理回路ICによる回路で構成
した例を示す。
【図3】第1実施形態を作動増幅器等による回路で構成
した例のブロック図を示す。
【図4】図3を具体的に構成した回路図を示す。
【図5】第1実施形態をマイクロコンピュータで構成し
た例のブロック図を示す。
【図6】第1実施形態のマイクロコンピュータの処理フ
ローチャート例を示す。
【図7】本発明に係わる電極ショート回復装置の第2実
施形態の構成ブロック図を示す。
【図8】図7を具体的に構成した回路図を示す。
【図9】本発明に係わる電極ショート回復装置の第3実
施形態の回路構成図を示す。
【図10】従来技術に係わる金属粒子検出センサの電気
回路図の一例を示す。
【図11】従来技術に係わる電極でのパルス電圧発生時
の作用説明図である。
【符号の説明】
1a、1b リード線 2 電極対 2a、2b 電極 5、12、13、24、25、26、27、28、3
5、42、43、44、45、52、53、55、74
抵抗 6 直流電源 7、14、46、56 コンデンサ 8 アンプ 9 マルチチャンネルアナライザ 10 短絡検出手段 11 抵抗分圧回路 20 比較器 21 NOT 22 差動増幅器 23 基準電圧発生回路 29、47、54 ダイオード 30 電極回復手段 31 リレー 31a a接出力 32、40 クロック発生回路 33 NAND 36 処理部 41 差動増幅器 50 論理積回路 51 トランジスタ 57 FETトランジスタ 59 スイッチ 61 マイクロコンピュータ 72 高周波振動物質 73 交流電源 81 絶縁体 82 ヒータ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性媒体中に配設され、かつ、電極間
    に所定電圧が印加された電極対を有し、前記絶縁性媒体
    中に混在する金属粒子によってこの電極間に発生する短
    絡電流をパルス化する電極部と、電極部からのパルス信
    号のピーク電圧値を検出すると共にこのパルス信号をカ
    ウントし、このピーク電圧値及びカウント数に基づい
    て、絶縁性媒体中の前記金属粒子の粒径分布を算出する
    処理部とを備えた金属粒子検出センサにおいて、 前記電極間の短絡状態を検出し、短絡したときに短絡信
    号を出力する短絡検出手段(10)と、 短絡検出手段(10)が短絡信号を所定時間以上継続して出
    力したときに、前記短絡状態を回復させる電極回復手段
    (30)とを備えたことを特徴とする金属粒子検出センサの
    電極ショート回復装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の金属粒子検出センサの
    電極ショート回復装置において、 前記電極回復手段(30)は、電極間に所定値以上の大電流
    を流して前記短絡状態を回復させる手段を有することを
    特徴とする金属粒子検出センサの電極ショート回復装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の金属粒子検出センサの
    電極ショート回復装置において、 前記電極を高周波振動物質(72)上に形成し、かつ、 前記電極回復手段(30)は、高周波振動物質(72)に高周波
    電圧を出力して前記電極を振動させ、前記短絡状態を回
    復させることを特徴とする金属粒子検出センサの電極シ
    ョート回復装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の金属粒子検出センサの
    電極ショート回復装置において、 前記電極を絶縁体(81)の対向する面の内いずれか一方に
    形成すると共に、絶縁体(81)の他方の面に前記電極周辺
    を加熱する加熱手段を設け、かつ、 前記電極回復手段(30)は、上記加熱手段に指令を出力し
    て電極周辺を加熱させて前記短絡状態を回復させる手段
    を有することを特徴とする金属粒子検出センサの電極シ
    ョート回復装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4に記載の金属粒
    子検出センサの電極ショート回復装置において、前記短
    絡検出手段(10)は、 前記電極のいずれか一方の電圧と所定電圧値との比較を
    行なって短絡状態を検出したとき、短絡信号を出力する
    比較器を備えたことを特徴とする金属粒子検出センサの
    電極ショート回復装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の金属粒子検出センサの
    電極ショート回復装置において、 前記電極回復手段(30)は、前記短絡検出手段(10)の短絡
    信号と、所定周期時間を有するクロック信号との論理積
    に基づいて、繰り返して電極回復指令を出力することを
    特徴とする金属粒子検出センサの電極ショート回復装
    置。
  7. 【請求項7】 所定電圧が印加された電極を絶縁性媒体
    中に配設し、この絶縁性媒体中に混在する金属粒子によ
    って前記電極間に発生するパルス電圧のピーク値及びそ
    のパルスカウント数に基づいて、前記絶縁性媒体中の金
    属粒子の粒径分布を測定する金属粒子検出センサの電極
    ショート回復方法において、 前記電極間の金属粒子による短絡状態が所定時間以上継
    続して検出されたときに、電極間に所定値以上の大電流
    を流して短絡状態を回復させることを特徴とする金属粒
    子検出センサの電極ショート回復方法。
  8. 【請求項8】 所定電圧が印加された電極を絶縁性媒体
    中に配設し、この絶縁性媒体中に混在する金属粒子によ
    って前記電極間に発生するパルス電圧のピーク値及びそ
    のパルスカウント数に基づいて、前記絶縁性媒体中の金
    属粒子の粒径分布を測定する金属粒子検出センサの電極
    ショート回復方法において、 前記電極間の金属粒子による短絡状態が所定時間以上継
    続して検出されたときに、前記電極を振動させて短絡状
    態を回復させることを特徴とする金属粒子検出センサの
    電極ショート回復方法。
  9. 【請求項9】 所定電圧が印加された電極対を絶縁性媒
    体中に配設し、この絶縁性媒体中に混在する金属粒子に
    よって前記電極対の電極間に発生するパルス電圧のピー
    ク値及びそのパルスカウント数に基づいて、前記絶縁性
    媒体中の金属粒子の粒径分布を測定する金属粒子検出セ
    ンサの電極ショート回復方法において、前記電極間の金
    属粒子による短絡状態が所定時間以上継続して検出され
    たときに、前記電極の周辺を加熱させて短絡状態を回復
    させることを特徴とする金属粒子検出センサの電極ショ
    ート回復方法。
  10. 【請求項10】 請求項7、8又は9に記載の金属粒子
    検出センサの電極ショート回復方法において、 前記短絡状態の検出は、前記電極のいずれか一方の電圧
    と所定電圧値との比較によって行なうことを特徴とする
    金属粒子検出センサの電極ショート回復方法。
  11. 【請求項11】 請求項7、8又は9に記載の金属粒子
    検出センサの電極ショート回復方法において、 短絡状態を検出している間所定時間毎に繰り返して電極
    回復動作を行ない、短絡状態を回復させることを特徴と
    する金属粒子検出センサの電極ショート回復方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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