JPH09317974A - スイベルジョイント - Google Patents

スイベルジョイント

Info

Publication number
JPH09317974A
JPH09317974A JP15909896A JP15909896A JPH09317974A JP H09317974 A JPH09317974 A JP H09317974A JP 15909896 A JP15909896 A JP 15909896A JP 15909896 A JP15909896 A JP 15909896A JP H09317974 A JPH09317974 A JP H09317974A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
small
joint
diameter member
slip ring
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15909896A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuo Watanabe
光夫 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Saitama Kiki Co Ltd
Original Assignee
Saitama Kiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Saitama Kiki Co Ltd filed Critical Saitama Kiki Co Ltd
Priority to JP15909896A priority Critical patent/JPH09317974A/ja
Publication of JPH09317974A publication Critical patent/JPH09317974A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイベルジョイントの外径、重量増を抑制し
つつ全長を短縮する。 【解決手段】 スリップリング装置70を大電流部73
と小電流部80とに分け、ジョイントインナ30の非圧
油を扱うインナ第2小径部材51の中空部に形成した収
納部52aに小電流部80だけを収納することにより、
スリップリング装置を備えたスイベルジョイント9の全
長を小電流部80の分だけ短縮する。 【効果】 スイベルジョイント9の建機への搭載性を向
上できる。非圧油を扱う部分は圧油を扱う部分に比べて
温度変化が少ないため、スリップリング装置の結露現象
を防止でき、スリップリング装置の電気特性の低下を防
止できる。圧油を扱うアウタ大径部材11、インナ大径
部材31にはスリップリング装置70が収納されないた
め、ジョイントアウタ10、ジョイントインナ30が大
径になるのを回避でき、スイベルジョイント全体の重量
が大きくなるのを回避できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイベルジョイン
トに関し、特に、スリップリング装置を備えたスイベル
ジョイントに係り、例えば、建設機械用自動車や高所作
業用自動車等の旋回構造物付き作業用自動車に利用して
有効なものに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、旋回構造物付き作業用自動車と
して、図5に示されている建設機械用自動車(以下、建
機という。)がある。この建機は、車台1に回転自在に
支持されたターンテーブル2の上に建設作業を実行する
作業機械3と運転室4とが旋回構造物として搭載され、
この作業機械が自動車走行用のエンジン5で駆動される
ポンプ7の流体圧により運転および制御されるように構
成されている。したがって、車台1と作業機械3および
運転室4との間には、作業機械を操作する高圧油や、車
両を操縦するのに必要な正圧や負圧の空気圧、および、
各部を駆動し制御するのに必要な電気をターンテーブル
2を経由して流通させる必要がある。このような要求に
応じるため、車台1とターンテーブル2との間にはスリ
ップリング装置を備えたスイベルジョイントが介設され
ている。
【0003】一般に、スイベルジョイントにおいては、
ポートおよび環状溝が回転軸方向に縦一列に並べられて
いる。例えば、建機の機能の増強に際して油圧路や空圧
路のライン数が増加されると、縦に並ぶポートおよび環
状溝の数が増加するため、スイベルジョイントの全長が
長くなる。スイベルジョイントの全長が長くなると、ス
イベルジョイントの作業用自動車への搭載性が低下す
る。これはスリップリング装置を備えたスイベルジョイ
ントにおいても同じであり、多機能および自動制御等が
要求される最近の作業用自動車においては、ライン数と
共にスリップリング装置の極数も増加する傾向にある。
そこで、全長を抑制しつつ多機能および自動制御の要求
に応ずることができるスリップリング装置を備えたスイ
ベルジョイントの開発が要望されている。
【0004】この要望に応える従来の技術として、実開
平7−38884号公報に開示されているように、空圧
部および電気部を油圧部の内部へ収納することにより、
全長を短く抑える技術が、提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、空圧部
および電気部を油圧部の内部に収納する従来の技術にお
いては、径方向が増加するばかりでなく、機械的強度の
高い鋳鉄が使用された油圧部の嵩の増大により大重量に
なる弊害がある。
【0006】本発明の目的は、外径および重量の増加を
抑制しつつ全長を短縮することができるスイベルジョイ
ントを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスイベルジ
ョイントは、スリップリング装置を大電流部と小電流部
とに二分割し、小電流部をジョイントインナ部の一端部
に形成された収納部に収納したことを特徴とする。すな
わち、本発明に係るスイベルジョイントは、互いに周方
向に回転自在に嵌合されているジョイントアウタとジョ
イントインナとの合わせ面間に、環状溝とこれに接続さ
れた通路とが複数組互いに軸心方向にずらされてそれぞ
れ開設されているスイベルジョイントにおいて、前記ジ
ョイントアウタおよび前記ジョイントインナの一端部に
スリップリング装置が配備されており、前記ジョイント
インナの一端部に形成された収納部にスリップリング装
置の小電流部が収納されているとともに、スリップリン
グ装置の大電流部は前記ジョイントアウタの外部に配さ
れていることを特徴とする。
【0008】前記した手段によれば、油圧部の外径を大
径にしなくて済むため、スイベルジョイントの外径およ
び重量の増加が抑止ないし抑制される。他方、小電流部
とインナジョイントの一部とが重なる分だけ、スイベル
ジョイントの全長は短くなる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態である
スイベルジョイントの主要部を示す拡大縦断面図であ
る。図2(a)は図1のa−a線に沿う断面図、(b)
は図1のb−b線に沿う断面図である。図3は全体を示
す縦断面図である。図4(a)は図3のa−a線に沿う
平面断面図、(b)は図3のb−b線に沿う平面断面図
である。図5はそのスイベルジョイントが使用されてい
る建機を示す側面図である。
【0010】本実施形態において、本発明に係るスイベ
ルジョイントは、スリップリング装置を備えたスイベル
ジョイントとして構成されており、図5に示されている
ように、車台1に回転自在に支持されたターンテーブル
2の上に建設作業を実行する作業機械3と運転室4とが
搭載された建機に使用されている。スイベルジョイント
は車台1と作業機械3および運転室4との間に作業機械
を操作する高圧油や、車両を操縦するのに必要な圧縮空
気(以下、エアという。)および運転室4を暖房するた
めの温水をターンテーブル2を経由して流通させ、か
つ、電力等の大電流と電気信号等の小電流を配電させる
ものとして構成されている。図3もしくは図1に示され
ているように、スイベルジョイント9は互いに周方向に
回転自在に嵌合されて垂直方向に配置されたジョイント
アウタ10とジョイントインナ30とを備えており、ジ
ョイントアウタ10がターンテーブル2側に固定され、
ジョイントインナ30が車台1側に固定されるようにな
っている。
【0011】図3に示されているように、ジョイントア
ウタ10は上下方向に分割されてなるアウタ大径部材1
1とアウタ小径部材12とを備えている。アウタ大径部
材11は鉄が材料として使用された鋳物によって外径お
よび内径のいずれもが大きい円筒形状に一体成形されて
いる。アウタ小径部材12はアルミニウムが材料として
使用された鋳物によって外径および内径のいずれもがア
ウタ大径部材11よりも小さい円筒形状に成形されてい
る。アウタ大径部材11の上端面とアウタ小径部材12
の下端面とは軸心合わせされた状態で対向されており、
その対向面間にスペーサ19を挟み込まれた状態で軸心
調整ボルト20によって結合されている。また、スペー
サ19はボルト21によってアウタ大径部材11に固定
されている。スペーサ19は断面がL字形の円形リング
形状に形成されており、段差部側がアウタ小径部材12
側である上側に向けられている。
【0012】アウタ大径部材11の大径中空部13にお
ける内周面には油を流通させるための環状溝(以下、圧
油用環状溝という。)15が複数条、互いに平行に配さ
れてそれぞれ一体的に没設されている。アウタ小径部材
12の小径中空部14における内周面にはエアおよび水
を流通させるための環状溝(以下、非圧油用環状溝とい
う。)16が複数条、互いに平行に配されてそれぞれ一
体的に没設されている。各圧油用環状溝15にはターン
テーブル2側に油を流通させるための通路(一部のみが
図示されている。以下、ターンテーブル側油路とい
う。)17のそれぞれが接続されており、各非圧油用環
状溝16にはターンテーブル2側にエアおよび水を流通
させるための通路(一部のみが図示されている。以下、
ターンテーブル側非圧油用通路という。)18のそれぞ
れが接続されている。各ターンテーブル側油路17は作
業機械3に接続されており、高圧油を流通されるように
なっている。各ターンテーブル側非圧油用通路18は運
転室4の暖房装置や制御装置に接続されており、エンジ
ン5によって加熱された冷却水およびエアタンク8のエ
アを流通されるようになっている。
【0013】ジョイントインナ30はインナ大径部材3
1、インナ第1小径部材39、インナ第2小径部材5
1、ポート形成部材45およびストッパ61を備えてい
る。インナ大径部材31は鉄が材料として使用された鋳
物によって略円筒形状に一体成形されており、アウタ大
径部材11の大径中空部13に回転自在に嵌入されてい
る。インナ大径部材31の円筒中空部32の内周面には
圧油戻りライン用中空部33が円筒中空部32の内周面
を上部および下部にそれぞれ残して没設されており、こ
の圧油戻りライン用中空部33の横断面形状は、図4
(b)に示されているように、片側半分がインナ第1小
径部材39の半径よりも若干大きい半径の半円形になっ
ており、反対側の半分がその半円形の接線から互いに平
行に延びた2辺およびその半径がインナ大径部材31よ
りも若干小さい円弧であってこの2辺の反対側端を結ぶ
辺によって囲まれた大略正方形になっている。
【0014】インナ大径部材31の外周面における圧油
戻りライン用中空部33の上端部に対向する位置には、
図3に示されているように、ターンテーブル側戻りポー
ト34が圧油戻りライン用中空部33に連通するように
径方向に開設されており、このポート34はそれに対向
する環状溝15に常時連通するように接続されている。
また、インナ大径部材31の外周面における圧油戻りラ
イン用中空部33の下端部に対向する位置には、車台側
戻りポート35が圧油戻りライン用中空部33に連通す
るように径方向に開設されており、このポート35は図
5に示されているポンプ7のリザーバに油を流通させる
ための油路(図示せず)に接続されている。
【0015】さらに、インナ大径部材31の円筒壁には
圧油を流通させるための通路としての油路(以下、イン
ナ側油路という。)36が複数本、同心円上において周
方向に間隔を置かれて上下方向に延在するようにそれぞ
れ開設されている。インナ大径部材31の外周面におけ
る各インナ側油路36の上端部に対向する位置には、各
ターンテーブル側ポート37がインナ側油路36に連通
するように径方向にそれぞれ開設されており、各ポート
37はそれらに対向する各圧油用環状溝15にそれぞれ
常時連通するように接続されている。インナ大径部材3
1の外周面における各インナ側油路36の下端部に対向
する位置には、各車台側ポート38がインナ側油路36
に連通するように径方向にそれぞれ開設されており、こ
れらポート38には図5に示されているポンプ7の吐出
側に接続された油路(図示せず)にそれぞれ接続されて
いる。
【0016】インナ大径部材31の円筒中空部32には
円筒中空部40を有する円筒形のインナ第1小径部材3
9が嵌入されている。インナ第1小径部材39はアルミ
ニウムが使用された押出加工によって、外径がインナ大
径部材31の円筒中空部32の内径と等しい円筒形状に
一体成形されている。図4(a)に示されているよう
に、インナ第1小径部材39の円筒壁には細長い貫通孔
41が複数本、同心円上において周方向に間隔を置かれ
て上下方向に貫通するようにそれぞれ開設されており、
これら貫通孔41はインナ第1小径部材39の押出加工
に際してマンドレル等が使用されて同時に一体成形され
たものである。貫通孔41群のうち2本はタイボルト4
3を挿通するための挿通孔42として使用されるように
なっており、タイボルト43によってインナ第1小径部
材39は後記するポート形成部材45およびインナ第2
小径部材51に一体的に結合されている。残りの各貫通
孔41にはポート形成部材45を介してエアおよび水を
流通させるための管(以下、第1小径部材側非圧油用管
という。)44が挿入されている。
【0017】ポート形成部材45はアルミニウムが材料
として使用された鋳物によって一体成形されており、外
径および筒中空部46の内径がインナ第1小径部材39
の外径および円筒中空部40の内径と等しい短尺の円筒
形状に形成されている。ポート形成部材45はその上端
面がインナ第1小径部材39の下端面にガスケット等の
板形状のシール部材50を挟み込まれた状態で対向され
ており、上下方向に貫通された挿通孔47にタイボルト
43が挿通されてインナ第2小径部材51に共締めされ
ている。
【0018】ポート形成部材45のインナ第1小径部材
39との対向面にはエアおよび水を流通させるための通
路(以下、ポート形成部材側非圧油用通路という。)4
8が複数本、各第1小径部材側非圧油用管44とそれぞ
れ対向されて上下方向に延在するようにそれぞれ開設さ
れている。各ポート形成部材側非圧油用通路48はシー
ル部材50によって同時にシールを確保された状態で、
各第1小径部材側非圧油用管44とそれぞれ流体的に接
続されている。ポート形成部材45の外周面における各
ポート形成部材側非圧油用通路48の下端部に対向する
位置には各車台側ポート49が、各ポート形成部材側非
圧油用通路48に連通するように径方向にそれぞれ開設
されており、これらポート49にはエンジン5の水冷装
置6に接続された温水配管およびエアタンク8に接続さ
れたエア配管がそれぞれ接続されている。
【0019】インナ第2小径部材51はアルミニウムが
材料として使用された鋳物によって一体成形されてお
り、下端部外周にフランジ53を有する円筒形状に形成
されている。図1に示されているように、インナ第2小
径部材51の円筒中空部52は上側が大径で下側が小径
の二段中空部に形成されており、上側の大径部によって
後記するスリップリング装置の小電流部を収納する収納
部52aが、下側の小径部によってスリップリング装置
の保持体を支持する支持部52bがそれぞれ構成されて
いる。インナ第2小径部材51の下端部外径および円筒
中空部52の支持部52bの内径は、インナ第1小径部
材39の外径および円筒中空部40の内径と等しく設定
されている。インナ第2小径部材51はフランジ53が
突設された側の端面である下端面が、インナ第1小径部
材39の上端面にガスケット等の板形状のシール部材5
0を挟み込まれた状態で対向されており、下端面に形成
された雌ねじ穴54にタイボルト43がねじ込まれて、
インナ第1小径部材39にポート形成部材45と共に締
結されている。
【0020】インナ第2小径部材51のインナ第1小径
部材39との対向面にはエアおよび水を流通させるため
の通路(以下、第2小径部材側非圧油用通路という。)
55が複数本、各第1小径部材側非圧油用管44とそれ
ぞれ対応されて上下方向に延在するようにそれぞれ開設
されている。各第2小径部材側非圧油用通路55はシー
ル部材50によって同時にシールを確保された状態で、
各第1小径部材側非圧油用管44とそれぞれ流体的に接
続されている。インナ第2小径部材51の外周面におけ
る各第2小径部材側非圧油用通路55の上端部に対向す
る位置には、各ターンテーブル側ポート56が各第2小
径部材側非圧油用通路55に連通するように径方向にそ
れぞれ開設されており、これらポート56はそれらに対
向する各非圧油用環状溝16にそれぞれ常時連通するよ
うに接続されている。
【0021】インナ第2小径部材51のフランジ53に
はボルト57を挿通するための挿通孔58が複数個、周
方向に間隔を置いて上下方向に貫通するように開設され
ており、図3に示されているように、インナ大径部材3
1の上端面にはボルト57をねじ込まれる雌ねじ穴59
が複数個、各挿通孔58に対向するように形成されてい
る。インナ第2小径部材51のフランジ53の下端面は
インナ大径部材31の上端面に当接されており、ボルト
57が挿通孔58にワッシャ60を介して挿通されて雌
ねじ穴59にねじ込まれることにより、インナ第2小径
部材51はインナ大径部材31に締結されている。イン
ナ第2小径部材51のフランジ53にボルト57によっ
て共締めされたワッシャ60の下端面はスペーサ19の
切欠き部の上面に摺動自在に当接されており、その当接
面間にはグリース(図示せず)が介在されている。した
がって、ジョイントインナ30は下方への移動を規制さ
れた状態で、ジョイントアウタ10に回転自在に支持さ
れている。
【0022】インナ第2小径部材51の上端面にはイン
ナ第2小径部材51の外径よりも大径の円形リング形状
に形成されたストッパ61が、ボルト63によって固定
されている。ストッパ61の下端面の外周辺部はアウタ
小径部材12の上端面における小径中空部14の開口縁
辺部に摺動自在に当接されており、その当接面間にはグ
リース(図示せず)が介在されている。また、ストッパ
61の円形孔62はインナ第2小径部材51の円筒中空
部52と連続された状態になっている。
【0023】なお、アウタ大径部材11の大径中空部1
3およびアウタ小径部材12の小径中空部14の内周面
と、インナ大径部材31の外周面およびインナ第2小径
部材51の外周面とが摺動自在に接合する接合面におけ
る各環状溝15および16の上下両脇には、シールリン
グ64がそれぞれ挟設されており、これらシールリング
64によって隣合う各環状溝15、16および各ターン
テーブル側ポート37、56は互いに遮断されるように
なっている。
【0024】図1に示されているように、スイベルジョ
イント9の上端部には大電流部と小電流部とを備えたス
リップリング装置70が配備されている。スリップリン
グ装置70は図1においてベース72を備えており、ベ
ース72はジョイントアウタ10におけるアウタ小径部
材12の上端面に平行に配されて、ジョイントアウタ1
0と一体回転するように、ボルト71によって固定され
ている。ベース72の上には大電流部73のケース(以
下、大電流用ケースという。)74が固定的に突設され
ている。図1および図2(b)に示されているように、
大電流用ケース74は円筒形状に形成されており、筒壁
には大電流用端子75が複数個、筒心方向(上下方向)
に間隔を置かれて固定されている。各大電流用端子75
の外側端には大電流用リード線76aが接続されてお
り、各大電流用端子75の内側端には大電流用ブラシ7
7が接続されている。大電流用リード線76aはターン
テーブル2側の大電流需要部(図示せず)に接続されて
いる。
【0025】大電流用ケース74の中心線上には、大電
流部73の保持体(以下、大電流用保持体という。)7
8が同心円に配されている。大電流用保持体78は外径
が大電流用ケース74の内径よりも小径の円筒形状に形
成されており、その外周面には大電流用集電環(スリッ
プリング)79が複数個、上下方向に適当な絶縁ギャッ
プを置かれて固定されている。各大電流用集電環79は
各大電流用ブラシ77と対向されており、各大電流用集
電環79には各大電流用ブラシ77が摺動自在に当接さ
れている。各大電流用集電環79には前記大電流用リー
ド線76aと逆性の大電流用リード線76bが接続され
ており、各リード線76bは車台1側の電力供給部(図
示せず)に接続されている。大電流用保持体78は後記
する小電流部の保持体と共にインナ第2小径部51に固
定的に支持されている。
【0026】図1および図2(b)に示されているよう
に、スリップリング装置70の小電流部80はジョイン
トインナ30の一端部を構成するインナ第2小径部51
の収納部52a内に収納されている。小電流部80のケ
ース(以下、小電流用ケースという。)81はベース7
2の下に固定的に突設されている。小電流用ケース81
は大電流用ケース74よりも小径の円筒形状に形成され
ており、大電流用ケース74の真下においてインナ第2
小径部51と同心円に配設されている。小電流用ケース
81の筒壁には小電流用端子82が複数個、上下方向に
間隔を置かれて固定されている。各小電流用端子82の
外側端には小電流用リード線83aが接続されており、
各小電流用端子82の内側端には小電流用ブラシ84が
接続されている。小電流用リード線83aはターンテー
ブル側の信号需要部や供給部(図示せず)に接続されて
いる。
【0027】小電流用ケース81の中心線上には小電流
部80の保持体(以下、小電流用保持体という。)85
が同心円に配されている。小電流用保持体85は外径が
小電流用ケース81の内径よりも小径の円筒形状に形成
されており、その外周面には小電流用集電環86が複数
個、上下方向に適当な絶縁ギャップを置かれて固定され
ている。小電流用集電環86は各小電流用ブラシ84と
対向されており、各小電流用集電環86には各小電流用
ブラシ84が摺動自在に当接されている。各小電流用集
電環86には小電流用リード線83aと逆性の小電流用
リード線83bが接続されており、各リード線83bは
車台1側の信号需要部や供給部(図示せず)に接続され
ている。
【0028】小電流用保持体85の下端部には被支持部
87が小径の円筒形状に一体的に突設されており、被支
持部87はインナ第2小径部材52の支持部52bに嵌
入されて固定されている。被支持部87の中空部内には
リード線挿通管88が下方から嵌入されており、リード
線挿通管88はインナ第1小径部材39の円筒中空部4
0を挿通されて、図3に示されているポート形成部材4
5の下方に突き出されている。リード線挿通管88内に
は大電流用リード線76bおよび小電流用リード線83
bが挿通されて、車台1側へ引き出されている。
【0029】なお、スリップリング装置70の上にはポ
テンションメータ90が設備されており、その上方はカ
バー91によって被覆されている。
【0030】次に作用を説明する。ポンプ7からの吐出
油はインナ大径部材31の各車台側ポート38から各イ
ンナ側油路36を通じてターンテーブル側ポート37に
圧送され、アウタ大径部材11の各圧油用環状溝15か
ら各ターンテーブル側油路17を通じてターンテーブル
2に設備された作業機械3に送給される。他方、作業機
械3からの戻り油はターンテーブル側戻りポート34か
らインナ大径部材31の圧油戻りライン用中空部33を
通じて車台側戻りポート35に送給され、ポンプ7に戻
される。
【0031】水冷装置6からの温水およびエアタンク8
からのエアは、図3に示されているように、ポート形成
部材45の供給側の各車台側ポート49から各第1小径
部材側非圧油用管44、各第2小径部材側非圧油用通路
55を通じてターンテーブル側ポート56に圧送され、
アウタ小径部材12の各非圧油用環状溝16から各ター
ンテーブル側非圧油用通路18を通じてターンテーブル
2に設備された運転室4や制御装置等に送給される。他
方、運転室4からの水は戻り側の各ターンテーブル側ポ
ート56から各第2小径部材側非圧油用通路55、各第
1小径部材側非圧油用管44を通じてポート形成部材4
5の各車台側ポート49に送給され、水冷装置6に循環
される。この際、インナ第1小径部材39における各第
1小径部材側非圧油用管44がインナ大径部材31の圧
油戻りライン用中空部33によって包囲されていること
より、各第1小径部材側非圧油用管44を流通する温水
は圧油戻りライン用中空部33を流通する圧油によって
保温された状態になるため、運転室4の暖房効果を高め
ることができる。なお、図において、温水およびエアの
供給側経路と戻り側経路は区別されていない。
【0032】スリップリング装置70において、電動モ
ータや加熱ヒータ等で使用される大電流は、大電流用の
リード線76a、76b、ブラシ77、集電環79によ
り通電される。この際、リード線76a、ブラシ77、
集電環79、ケース74および保持体78等の各部が大
電流専用に構成されているため、大きな電流であっても
支障なく通電させることができる。
【0033】他方、センサの検出信号や遠隔操作の制御
信号等で使用される小電流は、図2(b)に示されてい
るように、小電流用のリード線83a、83b、ブラシ
84、集電環86により通電される。この際、リード線
83a、83b、ブラシ84、集電環86、ケース81
および保持体85等の各部が小電流専用に構成されてい
るため、小さな電流であっても精度よく通電させること
ができる。
【0034】前記実施形態によれば次の効果が得られ
る。 (1) スリップリング装置70を大電流部73と小電
流部80とに分けて、ジョイントインナ30における非
圧油を扱うインナ第2小径部材51の中空部に形成した
収納部52aに小電流部80を収納することにより、ス
リップリング装置を備えたスイベルジョイント9の全長
を小電流部80の分だけ短縮することができるため、ス
イベルジョイント9の建機への搭載性を高めることがで
きる。
【0035】(2) 非圧油を扱う部分は圧油を扱う部
分に比べて温度変化が少ないため、スリップリング装置
における結露現象を防止することができ、スリップリン
グ装置の電気特性の低下を防止することができる。
【0036】(3) ジョイントアウタ10およびジョ
イントインナ30において圧油を扱うアウタ大径部材1
1およびインナ大径部材31にはスリップリング装置7
0が収納されないため、ジョイントアウタ10およびジ
ョイントインナ30が大径になるのを回避することがで
き、スイベルジョイント全体の重量が大きくなるのを回
避することができる。
【0037】(4) スリップリング装置70における
圧油の扱う部分の改造を回避することにより、スイベル
ジョイントの製造コストの増加を抑制することができる
とともに、品質および信頼性を高く維持することができ
る。
【0038】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種
々変更可能であることはいうまでもない。
【0039】インナジョイントはインナ大径部材とイン
ナ小径部材とによって構成するに限らず、いずれか一方
にまたは一体的に構成してもよい。また、ジョイントア
ウタもアウタ大径部材とアウタ小径部材とによって構成
するに限らず、いずれか一方にまたは一体的に構成して
もよい。
【0040】各ジョイントインナおよびジョイントアウ
タをそれぞれ形成する材料は鉄およびアルミニウムを使
用するに限らず、その他の金属材料や樹脂材料を適宜使
用することができる。
【0041】圧油と温水およびエアとを流通させる場合
等のように異種の流体を取り扱う場合に限らず、高圧の
作動油と低圧のパイロット油とを流通させる場合等のよ
うに条件が異なる同種流体を取り扱う場合等にも適用す
ることができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スリップリング装置を備えたスイベルジョイントにおい
て、外径および重量の増加を抑制しつつ全長を短縮する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるスイベルジョイント
の主要部を示す拡大縦断面図である。
【図2】(a)は図1のa−a線に沿う断面図、(b)
は図1のb−b線に沿う断面図である。
【図3】全体を示す縦断面図である。
【図4】(a)は図3のa−a線に沿う平面断面図、
(b)は図3のb−b線に沿う平面断面図である。
【図5】スイベルジョイントが使用されている建機を示
す側面図である。
【符合の説明】
1…車台、2…ターンテーブル、3…作業機械、4…運
転室、5…エンジン、6…水冷装置、7…ポンプ、8…
エアタンク、9…スイベルジョイント、10…ジョイン
トアウタ、11…アウタ大径部材、12…アウタ小径部
材、13…大径中空部、14…小径中空部、15…圧油
用環状溝、16…非圧油用環状溝、17…ターンテーブ
ル側油路、18…ターンテーブル側非圧油用通路、19
…スペーサ、20…軸心調整ボルト、21…ボルト、3
0…ジョイントインナ、31…インナ大径部材、32…
円筒中空部、33…圧油戻りライン用中空部、34…タ
ーンテーブル側戻りポート、35…車台側戻りポート、
36…インナ側油路、37…ターンテーブル側ポート、
38…車台側ポート、39…インナ第1小径部材、40
…円筒中空部、41…貫通孔、42…タイボルト挿通
孔、43…タイボルト、44…第1小径部材側非圧油用
管、45…ポート形成部材、46…筒中空部、47…タ
イボルト挿通孔、48…ポート形成部材側非圧油用通
路、49…車台側ポート、50…シール部材、51…イ
ンナ第2小径部材、52…円筒中空部、52a…収納
部、53b…支持部、53…フランジ、54…雌ねじ
穴、55…第2小径部材側非圧油用通路、56…ターン
テーブル側ポート、57…ボルト、58…挿通孔、59
…雌ねじ穴、60…ワッシャ、61…ストッパ、62…
円形孔、63…ボルト、64…シールリング、70…ス
リップリング装置、71…ボルト、72…ベース、73
…大電流部、74…大電流用ケース、75…大電流用端
子、76a…大電流用リード線、76b…大電流用リー
ド線、77…大電流用ブラシ、78…大電流用保持体、
78…大電流用ブラシ、、79…大電流用集電環、80
…小電流部、81…小電流用ケース、82…小電流用端
子、83…小電流用リード線、83a…小電流用リード
線83b…小電流用リード線、、84…小電流用ブラ
シ、85…小電流用保持体、86…小電流用集電環、8
7…被支持部、88…リード線挿通管、90…ポテンシ
ョンメータ、91…カバー。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに周方向に回転自在に嵌合されてい
    るジョイントアウタとジョイントインナとの合わせ面間
    に、環状溝とこれに接続された通路とが複数組互いに軸
    心方向にずらされてそれぞれ開設されているスイベルジ
    ョイントにおいて、 前記ジョイントアウタおよび前記ジョイントインナの一
    端部にスリップリング装置が配備されており、前記ジョ
    イントインナの一端部に形成された収納部にスリップリ
    ング装置の小電流部が収納されているとともに、スリッ
    プリング装置の大電流部は前記ジョイントアウタの外部
    に配されていることを特徴とするスイベルジョイント。
JP15909896A 1996-05-30 1996-05-30 スイベルジョイント Pending JPH09317974A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15909896A JPH09317974A (ja) 1996-05-30 1996-05-30 スイベルジョイント

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15909896A JPH09317974A (ja) 1996-05-30 1996-05-30 スイベルジョイント

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09317974A true JPH09317974A (ja) 1997-12-12

Family

ID=15686201

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15909896A Pending JPH09317974A (ja) 1996-05-30 1996-05-30 スイベルジョイント

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09317974A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103292097A (zh) * 2013-05-22 2013-09-11 中国十七冶集团有限公司 液压管路和电气线路组合的转向装置
JP2014025268A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Mitsubishi Heavy Industries Mechatronics Systems Ltd ロータリージョイント
JP2014095183A (ja) * 2012-11-07 2014-05-22 Hitachi Constr Mach Co Ltd 作業機械
JP2021035716A (ja) * 2019-08-22 2021-03-04 セイコーエプソン株式会社 回転モジュールおよびロボット

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014025268A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Mitsubishi Heavy Industries Mechatronics Systems Ltd ロータリージョイント
JP2014095183A (ja) * 2012-11-07 2014-05-22 Hitachi Constr Mach Co Ltd 作業機械
CN103292097A (zh) * 2013-05-22 2013-09-11 中国十七冶集团有限公司 液压管路和电气线路组合的转向装置
CN103292097B (zh) * 2013-05-22 2015-05-20 中国十七冶集团有限公司 液压管路和电气线路组合的转向装置
JP2021035716A (ja) * 2019-08-22 2021-03-04 セイコーエプソン株式会社 回転モジュールおよびロボット

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100522448C (zh) 马达驱动电阻点焊枪
US5918510A (en) Rotary indexing apparatus
US4617864A (en) Cylinder with internal heat exchange coils to handle continuous webs
EP0396451B1 (en) Swivel joint
CN201024045Y (zh) 油门控制隔离式中心回转接头组合装置
US5449269A (en) Aggregate for feeding fuel from a supply tank to internal combustion engine of motor vehicle
CN104742962B (zh) 一种电控液压助力转向控制方法
CN107091249A (zh) 离心泵
CN101954594A (zh) 一种浸油式数控回转工作台
JPH09317974A (ja) スイベルジョイント
US6419042B1 (en) Integrated electric power hydraulic steering system
FI75898B (fi) Hydrostatiskt drivsystem foer en graevmaskin.
US7111835B2 (en) Clamp apparatus
US9393860B2 (en) Wheel support provided with pipes for supplying a hydraulic device
CN207701348U (zh) 电子油泵
US6007313A (en) Carrier parts for barrel pump
CN86103305A (zh) 叶轮
CN211987279U (zh) 一种板框式压滤机
CN104986219B (zh) 一种电控液压助力转向控制方法
CN104875788B (zh) 电动液压助力转向泵总成
CN201795201U (zh) 涡喷消防车中心回转接头
CN111228867A (zh) 一种板框式压滤机
CN2221111Y (zh) 新型阀配流式高压轴向柱塞泵
CN210190161U (zh) 搅拌车托轮总成
CN220816708U (zh) 一种可调节式汽车用四通水阀