JPH09314368A - レーザービームを用いた炭素鋼の溶接方法 - Google Patents

レーザービームを用いた炭素鋼の溶接方法

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JPH09314368A
JPH09314368A JP8154734A JP15473496A JPH09314368A JP H09314368 A JPH09314368 A JP H09314368A JP 8154734 A JP8154734 A JP 8154734A JP 15473496 A JP15473496 A JP 15473496A JP H09314368 A JPH09314368 A JP H09314368A
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JP
Japan
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welding
laser
gas
laser beam
nitrogen
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JP8154734A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Shimoda
信之 下田
Yasunobu Miyazaki
康信 宮崎
Masahiro Obara
昌弘 小原
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K2103/00Materials to be soldered, welded or cut
    • B23K2103/02Iron or ferrous alloys
    • B23K2103/04Steel or steel alloys

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザー溶接の際、レーザービーム波長、シ
ールドガスを特定することにより、溶接部のブローホー
ルを低減し健全な溶接を可能とする。 【解決手段】 レーザービームを用いた炭素鋼の溶接方
法において、レーザービーム波長が8.2μm以下で、
かつシールドガスとして窒素を体積比率で5%以上含有
するガスを用いて溶接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炭素鋼のレーザー溶
接に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼をレーザー溶接する場合、現在は波長
10μmの炭酸ガスレーザーが広く用いられている。そ
のさい溶接部を大気から保護するシールドガスとしては
ヘリウムガス、アルゴンガスが主に用いられている。大
気成分の中で特に窒素ガスは、オーステナイト凝固をす
る合金鋼(たとえば18Cr−8Niステンレス鋼)の
ように窒素の固溶限界が大きい鋼では問題はないが、そ
れ以外の鋼(たとえばSM400材のような炭素鋼)で
は溶接部に固溶できない窒素がブローホールとして残
り、もしくは多量に固溶した窒素が靭性を低下させるな
ど溶接部の品質低下の原因となる。このことは溶接にお
いては常識であり溶接学の教科書、参考書(たとえば溶
接金属学・溶接全書1巻/荒田、西口共著/産報出版、
溶接・接合技術/溶接学会編/産報出版)で述べられて
いる。そのためこれまでシールドガスによって溶接時に
大気中の窒素ガスを巻き込まないようにする努力が行わ
れており、レーザー溶接のさいはヘリウム、アルゴンが
シールドガスとして用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしレーザー溶接は
溶融幅と比較して深い溶け込みが得られまた凝固速度が
速い特徴を持っており、さらにシールドガスはシールド
目的以外に高速のガス流で溶接時に発生するプラズマを
抑制しているためシールドガス自体の巻き込みがありブ
ローホールの発生を完全になくすことができない場合が
多い。これらはレーザーの溶接への適用の遅れの一因と
なっている。特に鋼の板厚が増大するとブローホールの
発生がより顕著になる。
【0004】本発明の目的はこれらの問題点を解決し、
普通鋼においても健全な溶接部を得ることができるレー
ザー溶接法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するものであって、レーザービームを用いた炭素鋼の溶
接方法において、レーザービーム波長が8.2μm以下
で、かつシールドガスとして窒素を体積比率で5%以上
含有するガスを用いて溶接することにより、欠陥がない
ことを特徴とするレーザービームを用いた炭素鋼の溶接
方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のレーザー溶接方法は8.
2μm以下のレーザービームを熱源として用い、かつ窒
素ガスを5%以上含むガスをシールドガスとして用いる
ことによりブローホールのない健全な溶接を可能とす
る。すなわち溶接時の窒素の固溶は分子状窒素より高エ
ネルギー状態で解離した原子状窒素の方がより多く生じ
やすいと考えられる。そして凝固時に固溶しきれなかっ
た窒素がブローホールを発生させると推定される。その
ため溶接時に発生するプラズマ温度を低くすることが窒
素の固溶を抑えブローホールを減らすために有効である
と考えられる。そしてプラズマ発生量は8.2μm以下
の波長のレーザービームを用いると炭酸ガスレーザなど
を用いた場合よりも低減されるため、このような結果が
得られたものと推測される。
【0007】さらにこのような比較的短波長のレーザー
の場合には窒素をシールドガスとして用いると、従来の
知見とは全く逆にアルゴン、ヘリウムガス等のシールド
ガスで溶接した場合より発生するブローホール量がさら
に少なくなることがわかった。これは溶接部への適度の
窒素固溶により溶融金属の流動性が高まるためと推定さ
れる。このブローホール低減効果に寄与する適度な窒素
固溶を起こすためには少なくとも体積比で5%以上の窒
素を含むガスをシールドガスとして用いることが必要で
ある。
【0008】また窒素ガスを使用した場合、アルゴンガ
ス、ヘリウムガスの場合より溶接ビードが細く深溶け込
みが得られるためレーザー溶接の高エネルギー集中性が
活かされかつ溶接部の健全性が極めて高い溶接を行うこ
とができることも併せて見いだした。
【0009】
【実施例】次に本発明のレーザー溶接法の具体的な実施
例について詳細に説明する。レーザー波長が10.6μ
mの10kW炭酸ガスレーザー、8.2μmの5kW一
酸化炭素レーザーおよび1.06μmの4kW−YAG
レーザーを用いて炭素鋼SM400材をレーザー溶接し
た。シールドガスは窒素、ヘリウム、アルゴンおよび窒
素とアルゴンの混合ガスを用いた。シールドガスはレー
ザービームと同軸もしくは溶接部両側に送給し、流量は
10リットルおよび30リットル/分である。なお溶接
速度は0.5m/分および2m/分で、レーザービーム
はYAGレーザーのみ連続発振、パルス発振の両者を検
討し、他は連続発振である。溶接結果は表1および表2
に示す。なお表においてブローホール量はX線非破壊検
査により溶接長中にブローホールの存在する長さの割合
で示した。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】表2に示すようにレーザー波長が10μm
の炭酸ガスレーザーの場合はシールドガスがヘリウムの
場合に比較的良好な溶接が行えるのに対し、アルゴンで
はプラズマの発生によるレーザービームの吸収が顕著で
溶接効率は低下し、かつ溶接部の状況もヘリウムほど良
好ではない。窒素ガスではプラズマの発生はアルゴンほ
どではないが、窒素が原因とみられるブローホールが極
めて大量に発生している。アルゴンと窒素の混合ガスの
場合も同様である。
【0013】一方で波長の短い一酸化炭素ガスレーザー
およびYAGレーザーでは表1および表2に示すように
炭酸ガスレーザーとは大きく異なる結果が得られる。特
にYAGレーザーの場合はシールドガスにアルゴン、ヘ
リウムを使用したさいは炭酸ガスレーザーの場合と同様
のブローホール発生率を示すのに対し、窒素ガスでは全
くブローホールは発生しない。さらにこの溶接部はアル
ゴン、ヘリウムの場合よりレーザー溶接の特徴である細
い溶融幅、深い溶け込み形状溶接部が得られる。
【0014】パルスYAGレーザーではレーザーのエネ
ルギーが間欠的であるためレーザー誘起のプラズマの発
生が抑制されることが推測されるが、本法では連続発振
のレーザーでもプラズマの発生が抑えられ健全な溶接部
が得られる。この窒素ガスの効果を顕著にするためには
体積比率で少なくとも5%以上窒素ガスを含有すること
が必要であり5%未満では他のガスの影響が大きくなり
プラズマが大きく成長する、もしくはブローホールが多
量に生じるため好ましくない。また、シールドガス無し
ではプラズマの冷却が不十分でプラズマが過大に成長し
溶接効率が著しく低下するため良好な溶接は行えない。
【0015】
【発明の効果】以上のように本発明のレーザー溶接方法
は、安価な窒素ガスをシールドガスとして用いて溶接部
の品質を向上することが可能なため、溶接時のコスト削
減に大きく寄与できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザービームを用いた炭素鋼の溶接方
    法において、レーザービーム波長が8.2μm以下で、
    かつシールドガスとして窒素を体積比率で5%以上含有
    するガスを用いて溶接することにより、欠陥がないこと
    を特徴とするレーザービームを用いた炭素鋼の溶接方
    法。
JP8154734A 1996-05-28 1996-05-28 レーザービームを用いた炭素鋼の溶接方法 Pending JPH09314368A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002210575A (ja) * 2001-01-18 2002-07-30 Nippon Steel Corp レーザ溶接における溶接状態判定方法
JP2003220492A (ja) * 2001-11-22 2003-08-05 Kobe Steel Ltd 鋼材のレーザ溶接用コアドワイヤおよびソリッドワイヤ
JP2004017161A (ja) * 2002-06-14 2004-01-22 L'air Liquide Sa Pour L'etude & L'exploitation Des Procedes Georges Claude 8kWまでのレーザー溶接におけるヘリウム/窒素ガス混合物の使用
JP2004017160A (ja) * 2002-06-14 2004-01-22 L'air Liquide Sa Pour L'etude & L'exploitation Des Procedes Georges Claude 12kWまでのレーザー溶接におけるヘリウム/窒素ガス混合物の使用

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JP2003220492A (ja) * 2001-11-22 2003-08-05 Kobe Steel Ltd 鋼材のレーザ溶接用コアドワイヤおよびソリッドワイヤ
JP2004017161A (ja) * 2002-06-14 2004-01-22 L'air Liquide Sa Pour L'etude & L'exploitation Des Procedes Georges Claude 8kWまでのレーザー溶接におけるヘリウム/窒素ガス混合物の使用
JP2004017160A (ja) * 2002-06-14 2004-01-22 L'air Liquide Sa Pour L'etude & L'exploitation Des Procedes Georges Claude 12kWまでのレーザー溶接におけるヘリウム/窒素ガス混合物の使用

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Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20011016