JPH09314015A - 粘性流体塗布装置 - Google Patents

粘性流体塗布装置

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JPH09314015A
JPH09314015A JP8132927A JP13292796A JPH09314015A JP H09314015 A JPH09314015 A JP H09314015A JP 8132927 A JP8132927 A JP 8132927A JP 13292796 A JP13292796 A JP 13292796A JP H09314015 A JPH09314015 A JP H09314015A
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JP
Japan
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dispenser
cam
viscous fluid
speed
coating
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Application number
JP8132927A
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English (en)
Inventor
Yuzuru Inaba
譲 稲葉
Naoichi Chikahisa
直一 近久
Hiroyuki Miyake
裕之 宮宅
Masaru Sasaki
賢 佐々木
Akira Iizuka
章 飯塚
Eiichiro Terayama
栄一郎 寺山
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘性流体塗布装置塗布工程において、塗布能
率を向上させると共に、ディスペンサの上下動作に起因
した塗布不良の発生率を低減させることを目的とする。 【解決手段】 基板に対して上下動可能な粘性流体塗布
用ディスペンサ12を有し、ディスペンサ12の上下方
向の動作をカム9の回転によって行う粘性流体塗布装置
において、カム9の回転方向を1回転以内の任意の角度
範囲で交互に切り換えて、ディスペンサ12を上下方向
に往復運動させるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘性流体の塗布を
行う粘性流体塗布装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】粘性流体塗布装置の全体図を図1に示
す。ハウジング内に装置の各部が配置されており、1は
電子回路基板を所定の状態に保持できるように構成され
たテーブルであり、ロボット2に取り付けられ、基板を
奥行き方向(Y軸方向)に前後に移動することが可能で
ある。3はテーブル1の移動方向と垂直な方向(X軸方
向)に移動可能に配置された第2のロボットであり、粘
性流体塗布用のヘッド部4をX軸方向に移動可能に保持
している。ヘッド部4には、XY面に垂直なZ軸方向、
即ち上下にそれぞれ移動可能な複数本のディスペンサ1
2(図2)が備えられている。
【0003】図2は、図1における粘性流体塗布装置の
ヘッド部4の拡大図である。先ず、ヘッド部4の概略構
成を説明すると、ACサーボモータ等のモータ5による
一方向回転駆動力が、図示されていないタイミングプー
リによって、タイミングベルト6を介してタイミングプ
ーリ7に伝わり、タイミングプーリ7に直結されたカム
軸8を1方向に回転させる。カム軸8には、3本のディ
スペンサ12a、12b、12c(総称するときには1
2で示す)毎に、カム9が固定されており、各ディスペ
ンサ毎に配置されたアーム10がカム9のカム面上を追
従して動作し、これに応じてディスペンサ12a、12
b、12cが上下動作する。
【0004】ディスペンサ12a、12b、12cは、
例えば、大型部品用、小型部品用、微小部品用であっ
て、それぞれにノズルの形状が異なっており、装着する
チップ部品の形状に応じて、ディスペンサ切替え用シリ
ンダー11により、任意にその1つが選択される。
【0005】図8は従来装置におけるディスペンサ12
及び、カム9、アーム10周辺の概略拡大図であり、こ
れに基づいて、さらに具体的に説明する。
【0006】選択すべきディスペンサに対応するディス
ペンサ切替え用シリンダー11が後退動作すると、アー
ム10の上部に設けた押圧ばね10dにより、アーム1
0は固定軸10aを中心として反時計方向に回動し、カ
ムフォロワー10bが対応するカム9に圧接する。これ
により、カムフォロワー10bを介して、アーム10は
一方向に回転するカム9に追従し、上下動作する。アー
ム10はローラガイド13を介してディスペンサ12の
ストロークシャフト14に結合されているので、カム9
の回転に追随して、選択されたディスペンサ12を昇降
させることができる。
【0007】一方、ストロークシャフト14には、圧縮
空気が通る経路15が形成されており、その下部には、
キャップ16が固定され、キャップ16にはタンクホル
ダー17が固定され、タンクホルダー17の内部にはタ
ンク18が収容され、タンク18内には粘性流体19が
収められている。20は樹脂製のフロートである。22
はノズルホルダーで、ノズル23及び粘性流体タンク1
8の先端部21を保持している。
【0008】上記の構成において、粘性流体の塗布を行
う際には、配管25(図2)を通して経路15より、タ
ンク18内に圧縮空気を供給すると、フロート20が押
圧されて、粘性流体19がタンク先端部21を通ってノ
ズル23より吐出される。吐出完了後モータ5によりカ
ム9を一方向に回転させ、選択されたディスペンサ12
を基板近くの所定高さ迄下降させノズル23先端に吐出
しておいた粘性流体19を転写することにより、塗布が
行われる。塗布終了後は、ディスペンサ12の下降時と
同一方向にカム9を回転させれば、カム形状に応じて或
る所定の回転角度範囲でディスペンサ12が上昇する。
塗布工程開始時の待機位置でカム9の回転を停止させ、
次の塗布工程に備える。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この粘性流体塗布装置
の塗布工程においては、粘性流体の糸引き、飛び散り等
の塗布不良の発生率を低くすることが要求されている。
しかしながら、上記のような従来の粘性流体塗布装置で
は、カムの定速一方向回転でディスペンサを上下させる
ため、ディスペンサの上下動作が一定のものとなる。従
って、タクト上昇に伴いディスペンサの上昇速度、下降
速度を増加させると、塗布に移行するディスペンサ下降
工程では、ノズルの2度打ち、基板の振動等による塗布
不良が発生することがあり、また塗布後のディスペンサ
上昇工程では、粘性流体の糸引き、飛び散り等の塗布不
良がしばしば発生していた。
【0010】本発明はこのような粘性流体塗布装置塗布
工程において、塗布に要する時間を短縮すると共に、デ
ィスペンサの上下動作に起因した塗布不良の発生率を低
減させることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願の第1発明は、基板に対して上下動可能な粘性
流体塗布用ディスペンサを有し、ディスペンサの上下方
向の動作をカムの回転によって行う粘性流体塗布装置に
おいて、カムの回転方向を1回転以内の任意の角度範囲
で交互に切り換えて、ディスペンサを上下方向に往復運
動させるように構成したものである。
【0012】これにより、少ない回転角度で、ディスペ
ンサが所要の範囲の上下方向往復運動を行うことが可能
となり、従ってディスペンサの上下運動に要する時間を
短縮することが可能となり、塗布工程の1サイクル当た
りの上昇下降時間内で上昇下降速度の設定可能範囲が広
がり、ディスペンサを粘性流体の特性に合わせた上昇下
降速度で動作させることができ、糸引き、飛び散り等の
塗布不良の発生率を低減させることができる。
【0013】上記目的を達成するため、本願の第2発明
の粘性流体塗布装置は、上記第1発明において、ディス
ペンサの昇降動作に対応したカムの回転角度範囲を任意
に設定する手段を設けたものである。
【0014】これにより、基板に対するディスペンサの
上下ストローク長を自由に設定することができ、基板の
厚み、反り等によるディスペンサに対する基板の距離の
変化に対応できる。
【0015】上記目的を達成するため、本願の第3発明
の粘性流体塗布装置は、上記第1又は第2発明におい
て、カムを回転させるモータの回転速度を変化させて、
ディスペンサの上下動作速度の制御を行うように構成し
たものである。
【0016】これにより、カム形状だけでは困難なディ
スペンサの上下動作速度の制御を、容易かつ最適に行う
ことができ、糸引き、飛び散り等の塗布不良の発生率を
低減できる。
【0017】上記目的を達成するため、本願の第4発明
の粘性流体塗布装置は、上記第1、第2または第3の発
明において、カムの形状、モータの回転速度、又はカム
の形状及びモータの回転速度の設定を、下死点付近では
低速動作、他の位置では高速動作となるように構成した
ものである。
【0018】これにより、特に糸引き、飛び散り等の塗
布不良の発生率をより一層低減しつつ、高速、定量塗布
を実現することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)本発明の粘性流体塗布装置の全体図を
図1に示す。1は電子回路基板を所定の状態に保持でき
るように構成されたテーブルであり、ロボット2に取り
付けられ、基板を保持して奥行き方向(Y軸方向)に前
後に移動可能である。3は水平面内でテーブル1の移動
方向と垂直な方向(X軸方向)に移動可能なように配置
された第2のロボットであり、粘性流体塗布装置のヘッ
ド部4を保持し、これをX軸方向に移動させることがで
きる。
【0020】ヘッド部4には、XY面に垂直なZ軸方向
(上下方向)にそれぞれ移動可能な複数本のディスペン
サを備えている。
【0021】図2は、図1における粘性流体塗布装置の
ヘッド部4の拡大図である。先ず、ヘッド部4の概略構
成を説明すると、後述の制御部(図4)からの制御信号
に応じて正逆方向に回転するモータ5の駆動力が、図示
されていないタイミングプーリによって、タイミングベ
ルト6を介してタイミングプーリ7に伝わり、タイミン
グプーリ7に直結されたカム軸8を回転させる。モータ
5としては、直流または交流のサーボモータを用いるこ
ともできるが、ステッピングモータを使用してもよい。
モータ5の回転の制御については後述する。
【0022】12はディスペンサであり、例えば大型部
品用、小型部品用、微小部品用の3本のディスペンサ1
2a、12b、12cが設けられている。ノズルの形状
及び寸法が互いに異なっており、装着するチップ部品の
形状に応じて、これら3本のディスペンサ12a、12
b、12cは、ディスペンサ切替え用シリンダー11、
11、11により、任意にその1つが選択されるように
構成されている。3本のディスペンサ12a、12b、
12cは、それぞれに、カム軸8に固定されたディスペ
ンサ上下動作用のカム9、アーム10、ディスペンサ切
替え用シリンダー11を備えている。ディスペンサ12
の選択動作については、図3と共に説明する。
【0023】図3は図2のディスペンサ12及び、カム
9、アーム10の周辺の概略拡大図であり、これに基づ
いて、さらに説明する。
【0024】アーム10は、紙面に垂直な回動軸10a
を中心として回動可能であり、カム9との接触部にロー
ラ状のカムフォロワー10bを備え、さらに、切り替え
用シリンダー11と接触する位置にローラ10cを備え
ている。10dは一端がアーム10の上面に固定され、
他端が装置の上部の固定部に固定された押圧ばねであ
る。アーム10の他端にはローラガイド13が直結して
おり、ローラガイド13はディスペンサ12のストロー
クシャフト14に締結され、これによりアーム10とデ
ィスペンサ12とが結合されている。
【0025】ストロークシャフト14には、圧縮空気が
通る経路15が形成されており、その下部には、キャッ
プ16が固定され、キャップ16にはタンクホルダー1
7が固定されている。タンクホルダー17は、粘性流体
用のタンク18が脱着できるように前面部が上下に切断
され、その内部にタンク18が収容されている。19は
粘性流体、例えば熱硬化型の接着剤であり、この粘性流
体19の残量が目視できるように、タンク18は樹脂製
の半透明体で構成されている。20は粘性流体を硬化さ
せる等の悪影響を及ぼさない樹脂製のフロートであり、
外周にステンレス製のリングが嵌合されている。22は
ノズルホルダーで、ノズル23及びタンク18の先端部
21を保持している。なお、24は粘性流体19の残量
を検出するためのセンサーであり、フロート20に嵌合
しているリングが或る一定距離接近すると動作し、警報
を発するように構成されている。
【0026】選択されていないディスペンサ12に対し
ては、切替え用シリンダー11が図3の状態より左方向
に前進した位置にあって、アーム10の下端のローラ1
0cを押圧して、図3の状態よりもアーム10がばね1
0dの押圧力に抗して軸10aを中心として時計方向に
回動し、ディスペンサ12を塗布を行わない上方位置ま
で上昇させ、アーム10のカムフォロワー10bとカム
9との接触が外れるように構成されている。
【0027】上記制御部からディスペンサ12の選択指
令が出力されると、対応するディスペンサ切替え用シリ
ンダー11が後退し、ばね10dの押圧力によりアーム
10が軸10aを中心として反時計方向に回動して、ア
ーム10のカムフォロワー10bが対応するカム9に接
触する。このとき、ディスペンサ12は、アーム10の
反時計方向回動に伴って待機位置よりも多少引き下げら
れた高さに位置する。
【0028】この状態で、モータ5からの駆動によりカ
ム軸8を介してカム9が回動すると、アーム10のカム
フォロワー10bがカム9のカム面上を追従し、そのカ
ム形状に応じて対応するアーム10が所定の軸10aを
中心として回動し、対応するディスペンサ12が上下動
作する。
【0029】上記の構成において、前記カム9は一種の
等速カムであり、使用範囲の任意のカム面に対して、カ
ム軸8の軸心Oとカム面との距離rが、軸心Oとカム原
点とを通る基準線L0 (θ=θ0 )の角度位置で最も長
く、基準線L0 からの角度θに応じて基準線L0 に対し
て減少し、この減少量は角度θに比例している。なお図
3に示すカム9のカム形状は、基準線L0 に関して左右
対称形であって、左右のカム面を使い分けすることが可
能である。図3の状態は、カムの基準線L0 がアーム1
0のカムフォロワー10bの中心とカム9の軸心Oとを
結ぶ直線と一致する状態にあり、このときディスペンサ
12の高さHは最大値Hmを得る。この状態からカム9
が右方向に回転するとその回転角θに比例してディスペ
ンサ12は下降する。即ち、 H=Hm−kθ (0≦θ<π) ・・・(1) なお、この場合、実際にカム面として必要な角度範囲は
必ずしも0〜πの全域ではないから、必要な角度範囲の
みをカムとして形成しておいてもよい。
【0030】図4は、前記カム9を回転させるモータ5
の回転制御を行う制御部の概略図であり、31はモータ
5の駆動部、32は駆動部31に制御信号を出力する制
御手段、33は制御手段32にモータ5の制御条件を設
定入力するための選択入力部である。制御手段32は、
一般的な情報処理機能のほかに、制御条件記憶用のメモ
リ、設定入力を制御条件に変換するための制御条件作成
用手段(プログラム)、記憶されている制御条件とモー
タに結合されたエンコーダからの回転位置・回転速度・
回転加速度信号とから制御信号を発生する手段を備えて
いる。制御手段32は、ディスペンサ12の昇降動作の
上下死点を設定するストローク選択機能、ディスペンサ
12の昇降動作のパターンを設定するパターン選択機能
を備え、たとえば選択入力部33から上下死点のデータ
を入力すると、カム9の形状と大きさを考慮して、必要
なカム回転角度、必要なモータ回転の制御データを算出
して、制御条件記憶用のメモリに記憶し、またモータの
回転角度位置−時間の関係等のデータが入力されると、
モータ回転パターンとして上記メモリに記憶するように
構成されている。なお上記ディスペンサ12の選択機能
もこの制御部に備えてもよい。
【0031】次に、本実施形態の装置の動作について説
明する。
【0032】先ず、塗布工程に先立ち、上記選択入力部
33からカム9の回転角度範囲および、等速回転の速度
のデータを入力し、ディスペンサ12の上下死点の各高
さ及びディスペンサ12の上昇下降速度、加速度等の制
御条件を設定し制御部32のメモリに記憶しておく。こ
れらの制御条件は、基板の厚さ及び塗布する粘性流体の
特性に応じて決定される。
【0033】図5は塗布工程におけるディスペンサ12
の高さHと時間tとの関係図である。カム9は当初θ0
の角度位置にあり、ディスペンサ12は、上死点位置
(H=H0 )にあるものとする。配管25(図2)を通
して経路15より、タンク18内に圧縮空気が供給さ
れ、フロート20が押圧されて粘性流体19が押され、
タンク先端部21を通ってノズルホルダー22に保持さ
れているノズル23より粘性流体19が吐出され、ノズ
ル23先端に溜めておく。ディスペンサ12の下降段階
では、t=t0 で制御手段からの制御により、モータ5
がカム9を等速度で回転駆動すると、ディスペンサ12
は、設定された所定の速度Vで下降し、基板近くの所定
の高さH1の下死点位置に下降したとき(t=t1)、
モータ5の回転、ディスペンサ12の下降が停止され
る。下降動作前にノズル23先端に吐出しておいた粘性
流体19はディスペンサ12が下死点位置に下降したと
き(t=t1)、基板に転写され、塗布が行われる。
【0034】その後、ディスペンサ12の下降時とは逆
方向にモータ5、カム9が等速回転駆動され、ディスペ
ンサ12が等速度Vで上昇し、カム9は元の角度位置θ
0 まで回転して停止し、ディスペンサ12は上死点位置
高さH0 に戻る(t=t2)。
【0035】以降、塗布工程ごとに上記の動作が繰り返
される。
【0036】上記の塗布工程においては、カム9の回転
方向が1回転より小さく設定された任意の角度範囲で交
互に切り替えられ、少ない回転角度で、ディスペンサ1
2に必要な上下動作を行なわせている。入力部33によ
り、例えばディスペンサ12の上死点、下死点にそれぞ
れ対応するカム9の回転角度位置をθ0 、θ1に設定し
ておけば、これに対応してディスペンサ12の上下スト
ロークの上死点高さH=H0 、下死点高さH=H1を得
ることができる(図5参照)。
【0037】カム9の回転角度範囲は、必ずしもカム原
点を起点に設定する必要はなく、1回転より小さい任意
の角度範囲を設定することができ、これに応じてストロ
ークの上死点高さ、下死点高さが設定される。具体的に
は、この下死点高さ、上死点高さは、選択入力部33へ
の入力データ次第で、任意に設定し、かつ任意に設定変
更することが可能である。
【0038】以上のように、本実施形態によれば、従来
のようにカムを1回転する場合に比べて、ディスペンサ
12が上下方向の往復運動を行う時間を大幅に短縮する
ことが可能となり、塗布工程の1サイクル当たりの上昇
下降時間内で上昇下降速度、加速度の設定可能範囲が広
がり、又モータ5の回転速度を適正に行うことにより粘
性流体の特性に合わせた上昇下降速度、加速度に設定す
ることができ、これに応じて動作させることにより、糸
引き、飛び散り等の塗布不良の発生率を低減させること
ができる。
【0039】上記第1の実施形態の等速カム9の回転角
度範囲は任意に設定することができるから、これによ
り、ディスペンサ12の引き上げ高さを任意に変化させ
ることができる。これにより、1サイクルの塗布にカム
を1回転する必要が無いから、ディスペンサ12の上昇
下降時間が短縮され、ディスペンサ引き上げ工程の時間
に余裕ができ、その引き上げ高さの設定可能範囲が広が
り、塗布する粘性流体の特性に合わせた必要かつ最小限
の無駄の無いディスペンサ引き上げ高さで動作すること
が可能となり、塗布工程を効率化しつつ、糸引き、飛び
散り等の塗布不良の発生率を低減することができる。
【0040】さらに、上記のように、第1の実施形態の
等速カム9の回転角度範囲を任意に設定することによ
り、基板に対するディスペンサ12の上下ストロークの
高さ(ストロークの上死点高さ、下死点高さ)を自由に
設定することができる。
【0041】また、基板面が反り等を有している場合に
は、従来、距離不足による、未塗布及び塗布不足等の塗
布不良がしばしば発生することがあったが、本実施形態
では、カム9の回転方向を1回転より小さい任意の角度
範囲で交互に切り替えるように構成することにより、基
板に対する上下方向の「押し込み量」を任意に設定する
ことが可能となり、基板の反り等によるディスペンサ1
2に対する基板の距離の変化に対応でき、ディスペンサ
12の動作距離不足による、未塗布及び塗布不足等の塗
布不良の発生率を低減することができる。
【0042】(実施の形態2)本実施形態は、上記第1
の実施形態の装置構成において、カム9を回転させるモ
ータの回転速度、加速度を変化させ、到達最高回転数、
速度、加速度を任意に設定することによって、ディスペ
ンサ12の上下動作速度を例えば、下死点付近では低速
動作、他の位置では高速動作と、多段階の速度制御を行
うように構成されている。
【0043】図6はこの速度制御パターンの1例を示
す。即ち、ディスペンサ12が塗布前の上死点位置(基
板からの高さH0 )にあるとき、時刻t0 からモータ5
を等速回転させてディスペンサ12を速度V1で高速で
等速下降させ、高さHa、時刻taから等加速度α1で
減速し、基板に接触する所定の高さH1、時刻t1で下
死点に達し、ノズル23先端に吐出しておいた粘性流体
19を基板に転写して塗布を行い、その後ディスペンサ
12は上昇に移る。ディスペンサは時刻t1から等加速
度α2で加速上昇し、時刻tb、高さHaで速度V2と
なり、以後等速度で高速上昇し、時刻t2、高さH0
停止する。なお、ディスペンサ12が降下する場合と上
昇する場合とでは、加速度α、速度V、速度制御モード
切換え点の高さHa等を同じ値としてもよいが、目的に
応じて、異なる値を用いてもよい。
【0044】第2の実施形態により、ディスペンサ12
が上下方向の往復運動を行う時間を大幅に短縮すること
が可能となり、塗布工程の1サイクル当たりの上昇下降
時間内で上昇下降速度、加速度の設定可能範囲が広が
り、下降工程では基板に接する直前までは、速い速度で
下降し、そこから基板に接するまでは低速動作し、基板
に対する衝撃を緩和することが可能であり、ノズルの2
度打ち、基板の振動等による塗布不良の発生を抑え、一
方、上昇工程では、基板よりノズルが離れ、粘性流体が
ノズルより切れるまでの速度を粘性流体の特性に合わせ
た上昇速度、加速度で動作させることにより、糸引き、
飛び散り等の塗布不良の発生率を低減でき、かつ連続的
に定量の塗布を実現することができる。
【0045】(実施の形態3)本実施形態は、上記第1
の実施形態の装置構成において、図3の等速カム9の代
わりに等速度部Aと等加速度部Bとが複合されたカム9
を構成し、カムの速度線図に等速度部Aと等加速度部B
を設けたものである。このカム9を等速回転させても、
ディスペンサの上下動作速度を例えば、下死点付近では
低速動作、他の位置では高速動作へと急激な速度制御が
できるが、本実施形態では、さらにこの複合カム9を、
第2の実施形態で述べた多段階速度制御モータと結合
し、複合カム9を第2の実施形態の多段階速度制御で回
転駆動するように構成することもでき、これにより、第
2の実施形態の場合よりさらに急激な速度制御が可能と
なる。なおこの場合、モータの等速度制御、等加速度制
御のタイミングを、カムの等速度部、等加速度部の作動
時期とそれぞれ一致させ、モータとカムとの動作を互い
に適合させるように構成することが望ましい。
【0046】ディスペンサの下降、塗布及びディスペン
サの上昇を含む1サイクルのディスペンサ12の高さと
時間tの関係をグラフで示すと、図7のようになり、上
記カム9を等速度で回転させた場合の実線で示す曲線E
に対して、複合カムをモータの複合速度制御と結合した
場合には、ディスペンサの降下及び上昇に要する1サイ
クルの時間Te(ディスペンサ12の下降時間T1+上
昇時間T2)をさらに短縮できると共に、破線で示す曲
線F、一点鎖線で示す曲線G(それぞれの1サイクルの
時間をTf、Tgで示す。)のように、モータの速度制
御パラメータの選択に応じて種々に変化させることがで
きる。
【0047】これにより、第2の実施形態の場合より、
さらに適正な速度制御が可能となり、より一層、糸引
き、飛び散り等の塗布不良の発生率を低減しつつ、高
速、定量塗布を実現することができる。
【0048】なお本発明は、以上の実施形態に限らず種
々の変形が可能であり、例えば、下死点でカム9の回転
を停止して、ディスペンサ12を所定高さH1に任意時
間保持するようにし、その間に粘性流体19を吐出しな
がら、基板とディスペンサ12との相対移動を行なうこ
とにより粘性流体19を基板上に描画することも可能で
ある。またディスペンサ12の昇降用カム面の隣にカム
高さrが一定のカム面を設け、この部分を塗布期間に対
応させることにより、即ち一定高さのカム形状部分を設
けて塗布期間中ディスペンサ12を所定高さH1に保持
することにより、1回の塗布工程中カムを連続往復回転
させたままで、一連の塗布工程を進めるように構成する
こともできる。この構成は、塗布対称物が比較的固定化
されている場合には有効であり、モータ制御を簡略化で
き、上記第1、第2、第3の実施形態のいずれにも適用
することができる。
【0049】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ディス
ペンサが上下方向の往復運動を行う時間を大幅に短縮す
ることが可能となり、塗布工程の一サイクル当たりの上
昇下降時間内で、上昇下降速度の設定可能範囲が広が
り、下降工程では基板に接する直前までは速い動作で下
降し、そこから基板に接するまでは低速動作し、基板に
対する衝撃を緩和することが可能であり、ノズルの2度
打ち、基板の振動等による塗布不良の発生を押さえ、上
昇工程では、基板よりノズルが離れ、粘性流体がノズル
より切れるまでの速度を粘性流体の特性に合わせた上昇
速度、加速度で動作させることにより、糸引き、飛び散
り等の塗布不良発生率を低減でき、長時間連続的に信頼
性の高い塗布品質を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の粘性流体塗布装置全体の概
略斜視図。
【図2】本発明の実施形態の粘性流体塗布装置のヘッド
部を示す斜視図。
【図3】本発明の実施形態による粘性流体塗布装置のヘ
ッド部の概略拡大図。
【図4】本発明の実施形態による粘性流体塗布装置のデ
ィスペンサの昇降動作の制御部の概略構成図。
【図5】本発明の第1の実施形態の粘性流体塗布装置に
使用するカム及びディスペンサの動作の説明図。
【図6】本発明の第2の実施形態の粘性流体塗布装置デ
ィスペンサの昇降動作の説明図。
【図7】本発明の第3の実施形態による粘性流体塗布装
置のディスペンサの昇降動作説明図。
【図8】従来例の粘性流体塗布装置のヘッド部の概略拡
大図。
【符号の説明】
4 ヘッド部 5 モータ 8 カム軸 9 カム 10 アーム 10a アームの回動軸 10b カムフォロワー 12、12a、12b、12c ディスペンサ 14 ストロークシャフト 15 圧縮空気経路 19 粘性流体 23 ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 賢 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 飯塚 章 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 寺山 栄一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に対して上下動可能な粘性流体塗布
    用ディスペンサを有し、ディスペンサの上下方向の動作
    をカムの回転によって行う粘性流体塗布装置において、
    カムの回転方向を1回転以内の任意の角度範囲で交互に
    切り換えて、ディスペンサを上下方向に往復運動させる
    ように構成したことを特徴とする粘性流体塗布装置。
  2. 【請求項2】 ディスペンサの昇降動作に対応したカム
    の回転角度範囲を任意に設定する手段を設けた請求項1
    記載の粘性流体塗布装置。
  3. 【請求項3】 カムを回転させるモータの回転速度を変
    化させてディスペンサの上下動作速度の制御を行うよう
    に構成した請求項1または2記載の粘性流体塗布装置。
  4. 【請求項4】 カムの形状、モータの回転速度、又はカ
    ムの形状及びモータの回転速度の設定をディスペンサの
    上下動作が下死点付近では低速動作、他の位置では高速
    動作となるように構成した請求項1、2または3記載の
    粘性流体塗布装置。
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