JPH09313945A - エチルベンゼン異性化用触媒及びその製造方法 - Google Patents
エチルベンゼン異性化用触媒及びその製造方法Info
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- JPH09313945A JPH09313945A JP8156338A JP15633896A JPH09313945A JP H09313945 A JPH09313945 A JP H09313945A JP 8156338 A JP8156338 A JP 8156338A JP 15633896 A JP15633896 A JP 15633896A JP H09313945 A JPH09313945 A JP H09313945A
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- C07C5/27—Rearrangement of carbon atoms in the hydrocarbon skeleton
- C07C5/2767—Changing the number of side-chains
- C07C5/277—Catalytic processes
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- Catalysts (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 (1)ゼオライトのイオン交換率の制御が不
要な簡便な方法で製造可能な触媒であって、(2)エチ
ルベンゼンをキシレンへ異性化する際、副反応が少な
く、効率よくキシレンを生成し、しかも(3)エチルベ
ンゼンと熱力学的平衡組成に達していないキシレンの混
合原料を、熱力学的平衡組成に移行させるにあたり、キ
シレンの分解を抑制しつつエチルベンゼン濃度を減少さ
せることを可能にする触媒を得ること 【解決手段】 ホウ素等の無機物を担持したゼオライト
10重量部に対し、アルミナ等の耐火性無機酸化物に白
金族金属を担持したものを1〜50重量部混合した触媒
を用いる。水素存在下で原料をこの触媒に接触させる
と、副反応が少なく、効率よくキシレンを生成すること
ができる。
要な簡便な方法で製造可能な触媒であって、(2)エチ
ルベンゼンをキシレンへ異性化する際、副反応が少な
く、効率よくキシレンを生成し、しかも(3)エチルベ
ンゼンと熱力学的平衡組成に達していないキシレンの混
合原料を、熱力学的平衡組成に移行させるにあたり、キ
シレンの分解を抑制しつつエチルベンゼン濃度を減少さ
せることを可能にする触媒を得ること 【解決手段】 ホウ素等の無機物を担持したゼオライト
10重量部に対し、アルミナ等の耐火性無機酸化物に白
金族金属を担持したものを1〜50重量部混合した触媒
を用いる。水素存在下で原料をこの触媒に接触させる
と、副反応が少なく、効率よくキシレンを生成すること
ができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチルベンゼンを
接触異性化するための触媒及びその製造方法に係わる。
さらに詳しくは、無機物を担持したゼオライトと白金を
担持した耐火性無機酸化物を混合した触媒の製造方法で
あって、水素存在下で副反応を抑制しつつ、効率良くエ
チルベンゼンをキシレン類に異性化するための触媒に関
する。
接触異性化するための触媒及びその製造方法に係わる。
さらに詳しくは、無機物を担持したゼオライトと白金を
担持した耐火性無機酸化物を混合した触媒の製造方法で
あって、水素存在下で副反応を抑制しつつ、効率良くエ
チルベンゼンをキシレン類に異性化するための触媒に関
する。
【0002】
【従来の技術】炭素数が8の芳香族炭化水素(C8芳香
族)には、パラキシレン、メタキシレン、オルトキシレ
ン、エチルベンゼンがあるがこの中で最も工業的に重要
なのはポリエステル製造の原料となるパラキシレンであ
る。パラキシレンは、C8芳香族炭化水素供給原料を吸
着分離あるいは結晶化分離の手段により処理する方法で
製造されるのが一般的である。残ったメタキシレンおよ
びオルトキシレンに富むC8芳香族炭化水素原料は、異
性化用の触媒と接触させ、原料中のキシレン類を熱力学
的平衡組成に近い組成に変換し、再びパラキシレンを分
離している。
族)には、パラキシレン、メタキシレン、オルトキシレ
ン、エチルベンゼンがあるがこの中で最も工業的に重要
なのはポリエステル製造の原料となるパラキシレンであ
る。パラキシレンは、C8芳香族炭化水素供給原料を吸
着分離あるいは結晶化分離の手段により処理する方法で
製造されるのが一般的である。残ったメタキシレンおよ
びオルトキシレンに富むC8芳香族炭化水素原料は、異
性化用の触媒と接触させ、原料中のキシレン類を熱力学
的平衡組成に近い組成に変換し、再びパラキシレンを分
離している。
【0003】C8芳香族炭化水素原料中には、キシレン
の他にエチルベンゼンが含まれているが、一般にエチル
ベンゼンの異性化は進み難い。このため、長期間操業す
ると、エチルベンゼンが系内に蓄積し、キシレン類の異
性化反応を阻害するようになる。エチルベンゼンを分離
除去する方法として蒸留法が考えられるが、キシレン類
と沸点が近い(パラキシレン:138.4℃、メタキシ
レン:139.1℃、オルトキシレン:144.4℃、
エチルベンゼン:136.2℃)ため超精密蒸留を行う
必要があり、多大な運転経費を必要とするなどコスト面
で不利である。
の他にエチルベンゼンが含まれているが、一般にエチル
ベンゼンの異性化は進み難い。このため、長期間操業す
ると、エチルベンゼンが系内に蓄積し、キシレン類の異
性化反応を阻害するようになる。エチルベンゼンを分離
除去する方法として蒸留法が考えられるが、キシレン類
と沸点が近い(パラキシレン:138.4℃、メタキシ
レン:139.1℃、オルトキシレン:144.4℃、
エチルベンゼン:136.2℃)ため超精密蒸留を行う
必要があり、多大な運転経費を必要とするなどコスト面
で不利である。
【0004】このため、通常エチルベンゼンの処理に
は、2つの方法が採用されている。一つは、エチルベン
ゼンの不均化又は水素化脱アルキル等により、C8芳香
族化合物から蒸留で分離できる軽質或は重質な化合物へ
転化する方法である。もう一つは、エチルベンゼンを水
素存在下で水素化−脱水素化触媒を使用し、キシレンへ
異性化する方法である。
は、2つの方法が採用されている。一つは、エチルベン
ゼンの不均化又は水素化脱アルキル等により、C8芳香
族化合物から蒸留で分離できる軽質或は重質な化合物へ
転化する方法である。もう一つは、エチルベンゼンを水
素存在下で水素化−脱水素化触媒を使用し、キシレンへ
異性化する方法である。
【0005】このような反応の触媒として、白金等の水
素化・脱水素能を有する金属と酸触媒を組み合わせたも
のが用いられている。酸触媒としては、シリカアルミ
ナ、フッ素化されたアルミナ、ゼオライト等の固体酸触
媒が用いられるが、ゼオライトに関する報告が多い。こ
れは、ゼオライトの特異な細孔構造のため、触媒の活性
劣化を引き起こすコークを生成しにくいという特徴を有
するためである。しかし、多くの水素型ゼオライトは触
媒活性が過度に高く、そのまま用いると、不均化、脱ア
ルキル化、トランスアルキル化等の副反応が起こりやす
くなってしまう。このため、通常は、スチーム処理した
ゼオライト、アルカリ土類金属等をイオン交換したゼオ
ライト等を用いる。
素化・脱水素能を有する金属と酸触媒を組み合わせたも
のが用いられている。酸触媒としては、シリカアルミ
ナ、フッ素化されたアルミナ、ゼオライト等の固体酸触
媒が用いられるが、ゼオライトに関する報告が多い。こ
れは、ゼオライトの特異な細孔構造のため、触媒の活性
劣化を引き起こすコークを生成しにくいという特徴を有
するためである。しかし、多くの水素型ゼオライトは触
媒活性が過度に高く、そのまま用いると、不均化、脱ア
ルキル化、トランスアルキル化等の副反応が起こりやす
くなってしまう。このため、通常は、スチーム処理した
ゼオライト、アルカリ土類金属等をイオン交換したゼオ
ライト等を用いる。
【0006】前記一つ目の方法については、ベリリウ
ム、ストロンチウム、バリウムをイオン交換した結晶性
アルミノシリケート(ZSM−5、ZSM−12等)に
白金を担持した触媒が特開昭58−210856号公
報、マグネシウム、カルシウムをイオン交換した結晶性
アルミノシリケート(ZSM−5、ZSM−11、ZS
M−12等)に白金を担持した触媒が特公平4−539
7号公報に開示されており、キシレンの損失が少なく、
キシレンの異性化とエチルベンゼンの除去が効率良く進
行するとしている。また、特開平6−116174号公
報には、カチオンサイトの少なくとも50%をリチウム
イオンでイオン交換した結晶性アルミノシリケート(Z
SM−5)と、酸化マグネシウムを担持した結晶性アル
ミノシリケート(ZSM−5)と、白金及び錫を担持し
た耐火性無機酸化物を混合した触媒を使用する方法が開
示されており、前記触媒と同様の効果があるとされてい
る。しかし、この方法は、リチウムイオン、マグネシウ
ムイオンのイオン交換率を所定範囲に管理する必要があ
り、触媒の製造が煩雑であるという課題を有している。
ム、ストロンチウム、バリウムをイオン交換した結晶性
アルミノシリケート(ZSM−5、ZSM−12等)に
白金を担持した触媒が特開昭58−210856号公
報、マグネシウム、カルシウムをイオン交換した結晶性
アルミノシリケート(ZSM−5、ZSM−11、ZS
M−12等)に白金を担持した触媒が特公平4−539
7号公報に開示されており、キシレンの損失が少なく、
キシレンの異性化とエチルベンゼンの除去が効率良く進
行するとしている。また、特開平6−116174号公
報には、カチオンサイトの少なくとも50%をリチウム
イオンでイオン交換した結晶性アルミノシリケート(Z
SM−5)と、酸化マグネシウムを担持した結晶性アル
ミノシリケート(ZSM−5)と、白金及び錫を担持し
た耐火性無機酸化物を混合した触媒を使用する方法が開
示されており、前記触媒と同様の効果があるとされてい
る。しかし、この方法は、リチウムイオン、マグネシウ
ムイオンのイオン交換率を所定範囲に管理する必要があ
り、触媒の製造が煩雑であるという課題を有している。
【0007】前記2つ目の方法では、特開昭48−68
534号公報に、フッ素化された耐火性無機酸化物(ア
ルミナ)に、鉄、ニッケル、コバルト、ルテニウム、ロ
ジウム、パラジウム、レニウム、オスミウムから選ばれ
た1種以上を担持したエチルベンゼンの異性化用触媒が
開示されている。また、ゼオライトを用いた例では、特
開昭60−174734号公報に、ZSM−22または
ZSM−23ゼオライトをスチーム処理し、これに水素
化/脱水素化金属(白金等)を担持し、支持体(アルミ
ナ)と混合することでキシレン類の損失を抑えたアルキ
ル芳香族炭化水素類の異性化方法が開示されている。ま
た、特開昭49−5896号公報には、モルデナイトを
脱アルカリ処理後、アルカリ土類金属イオンをイオン交
換し、キシレンの分解反応を抑制したキシレン類異性化
用触媒が開示されている。特開昭58−157729号
公報には、マグネシウムをイオン交換した結晶性アルミ
ノシリケート(ZSM−5、ZSM−11等)に白金を
担持し、キシレンの分解を抑制し、エチルベンゼンの転
化率を高めたエチルベンゼンとキシレン類を含むC8芳
香族原料の異性化触媒が開示されている。さらに、特公
平2−47450号公報には、白金又はニッケルを担持
したNu4ゼオライトをアルミナで希釈することによ
り、エチルベンゼンの転換能を保持しつつ、キシレンの
分解を抑制したアルキルベンゼンの異性化法が開示され
ている。
534号公報に、フッ素化された耐火性無機酸化物(ア
ルミナ)に、鉄、ニッケル、コバルト、ルテニウム、ロ
ジウム、パラジウム、レニウム、オスミウムから選ばれ
た1種以上を担持したエチルベンゼンの異性化用触媒が
開示されている。また、ゼオライトを用いた例では、特
開昭60−174734号公報に、ZSM−22または
ZSM−23ゼオライトをスチーム処理し、これに水素
化/脱水素化金属(白金等)を担持し、支持体(アルミ
ナ)と混合することでキシレン類の損失を抑えたアルキ
ル芳香族炭化水素類の異性化方法が開示されている。ま
た、特開昭49−5896号公報には、モルデナイトを
脱アルカリ処理後、アルカリ土類金属イオンをイオン交
換し、キシレンの分解反応を抑制したキシレン類異性化
用触媒が開示されている。特開昭58−157729号
公報には、マグネシウムをイオン交換した結晶性アルミ
ノシリケート(ZSM−5、ZSM−11等)に白金を
担持し、キシレンの分解を抑制し、エチルベンゼンの転
化率を高めたエチルベンゼンとキシレン類を含むC8芳
香族原料の異性化触媒が開示されている。さらに、特公
平2−47450号公報には、白金又はニッケルを担持
したNu4ゼオライトをアルミナで希釈することによ
り、エチルベンゼンの転換能を保持しつつ、キシレンの
分解を抑制したアルキルベンゼンの異性化法が開示され
ている。
【0008】しかしながら、このような種々の方法が提
案されているにもかかわらず、エチルベンゼンを、水素
存在下で水素化−脱水素化触媒を使用し、キシレンへ転
換する際の副反応の抑制には課題を残していた。また、
エチルベンゼンと熱力学的平衡組成に達していないキシ
レンの混合原料を、キシレンの分解を抑制しつつ熱力学
的平衡組成に移行させ、かつエチルベンゼンの濃度を下
げる方法についても、従来の方法を本発明者らが追試し
た結果では、分解反応が優勢であった。特に、アルカリ
土類金属をイオン交換したゼオライトを用いた触媒は、
分解反応が顕著であった。このため、副反応を抑制で
き、しかもイオン交換率の制御等の複雑な製造工程を必
要としない触媒の開発が課題となっていた。
案されているにもかかわらず、エチルベンゼンを、水素
存在下で水素化−脱水素化触媒を使用し、キシレンへ転
換する際の副反応の抑制には課題を残していた。また、
エチルベンゼンと熱力学的平衡組成に達していないキシ
レンの混合原料を、キシレンの分解を抑制しつつ熱力学
的平衡組成に移行させ、かつエチルベンゼンの濃度を下
げる方法についても、従来の方法を本発明者らが追試し
た結果では、分解反応が優勢であった。特に、アルカリ
土類金属をイオン交換したゼオライトを用いた触媒は、
分解反応が顕著であった。このため、副反応を抑制で
き、しかもイオン交換率の制御等の複雑な製造工程を必
要としない触媒の開発が課題となっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、
(1)ゼオライトのイオン交換率の制御が不要な簡便な
方法で製造可能な触媒であって、(2)エチルベンゼン
をキシレンへ異性化する際、副反応が少なく、効率よく
キシレンを生成し、しかも(3)エチルベンゼンと熱力
学的平衡組成に達していないキシレンの混合原料を、熱
力学的平衡組成に移行させるにあたり、キシレンの分解
を抑制しつつエチルベンゼン濃度を減少させることを可
能にする触媒を得ることである。
(1)ゼオライトのイオン交換率の制御が不要な簡便な
方法で製造可能な触媒であって、(2)エチルベンゼン
をキシレンへ異性化する際、副反応が少なく、効率よく
キシレンを生成し、しかも(3)エチルベンゼンと熱力
学的平衡組成に達していないキシレンの混合原料を、熱
力学的平衡組成に移行させるにあたり、キシレンの分解
を抑制しつつエチルベンゼン濃度を減少させることを可
能にする触媒を得ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明等は、アルカリ土
類金属をイオン交換したゼオライトに代えて、無機化合
物を含浸したゼオライトを使用し、これと白金を担持し
たアルミナを混合して触媒としたものを検討した。その
結果、マグネシウムをイオン交換したゼオライトを用い
た場合に比較して活性は低いものの、エチルベンゼンを
キシレンへ異性化する際に、副反応が少なく、効率よく
キシレンを生成することが分った。また、エチルベンゼ
ンと熱力学的平衡組成に達していないキシレンの混合原
料を、熱力学的平衡組成に移行させるにあたっても、同
様に、副反応が少ないことを見出した。さらに検討を進
めた結果、アルカリ土類金属を含浸させる方法でも同様
の効果があることを見出し、本発明を完成させた。
類金属をイオン交換したゼオライトに代えて、無機化合
物を含浸したゼオライトを使用し、これと白金を担持し
たアルミナを混合して触媒としたものを検討した。その
結果、マグネシウムをイオン交換したゼオライトを用い
た場合に比較して活性は低いものの、エチルベンゼンを
キシレンへ異性化する際に、副反応が少なく、効率よく
キシレンを生成することが分った。また、エチルベンゼ
ンと熱力学的平衡組成に達していないキシレンの混合原
料を、熱力学的平衡組成に移行させるにあたっても、同
様に、副反応が少ないことを見出した。さらに検討を進
めた結果、アルカリ土類金属を含浸させる方法でも同様
の効果があることを見出し、本発明を完成させた。
【0011】本発明の含浸による効果は明確ではない
が、水素型ゼオライトにマグネシウムを十分イオン交換
した場合と、本発明の方法による含浸した場合で明らか
に効果に差がある。このような違いは、従来から言われ
ているゼオライトの細孔が狭められる効果では説明でき
ない。おそらく、ゼオライトの外部に存在する非晶質部
分の活性点を、含浸した酸化物が失活させるものと推定
される。
が、水素型ゼオライトにマグネシウムを十分イオン交換
した場合と、本発明の方法による含浸した場合で明らか
に効果に差がある。このような違いは、従来から言われ
ているゼオライトの細孔が狭められる効果では説明でき
ない。おそらく、ゼオライトの外部に存在する非晶質部
分の活性点を、含浸した酸化物が失活させるものと推定
される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に使用するゼオライトは天
然あるいは合成のもので、細孔直径が約6〜15オング
ストロームの大きさを有するものが使用できる。このよ
うなものの例として、βゼオライト、モルデナイト、ペ
ンタシル型ゼオライト、フェリエライト、USY型ゼオ
ライト等を挙げることができるが、酸に対する安定性、
入手の容易さ、選択性及び触媒活性の点でβゼオライ
ト、モルデナイト及びペンタシル型ゼオライトが好まし
い。これらのゼオライトは、2種以上を混合して用いる
こともできる。
然あるいは合成のもので、細孔直径が約6〜15オング
ストロームの大きさを有するものが使用できる。このよ
うなものの例として、βゼオライト、モルデナイト、ペ
ンタシル型ゼオライト、フェリエライト、USY型ゼオ
ライト等を挙げることができるが、酸に対する安定性、
入手の容易さ、選択性及び触媒活性の点でβゼオライ
ト、モルデナイト及びペンタシル型ゼオライトが好まし
い。これらのゼオライトは、2種以上を混合して用いる
こともできる。
【0013】本発明では、ゼオライト中のアルカリ金属
が3重量%以下、好ましくは1重量%以下の水素型ゼオ
ライトを用いる。ゼオライト中のアルカリ金属が3重量
%を超えると、コーキングが大きく促進され、触媒寿命
の低下を招く。このため、市販の水素型ゼオライトを入
手するのが簡便であるが、必要であれば、常法により硫
酸、塩酸等を用いて更にイオン交換処理を行ってもよ
い。また、水熱合成でゼオライトを製造した場合や、ナ
トリウム型等のゼオライトを入手した場合も、酸を用い
る処理で水素型ゼオライトを得ることができるが、ゼオ
ライト中のナトリウムイオンをアンモニウムカチオン溶
液でイオン交換したのち、高温たとえば300〜400
℃に調節加熱してアンモニアと水を追い出すことによる
方法でも水素型ゼオライトを得ることができる。
が3重量%以下、好ましくは1重量%以下の水素型ゼオ
ライトを用いる。ゼオライト中のアルカリ金属が3重量
%を超えると、コーキングが大きく促進され、触媒寿命
の低下を招く。このため、市販の水素型ゼオライトを入
手するのが簡便であるが、必要であれば、常法により硫
酸、塩酸等を用いて更にイオン交換処理を行ってもよ
い。また、水熱合成でゼオライトを製造した場合や、ナ
トリウム型等のゼオライトを入手した場合も、酸を用い
る処理で水素型ゼオライトを得ることができるが、ゼオ
ライト中のナトリウムイオンをアンモニウムカチオン溶
液でイオン交換したのち、高温たとえば300〜400
℃に調節加熱してアンモニアと水を追い出すことによる
方法でも水素型ゼオライトを得ることができる。
【0014】ゼオライトに担持する無機物の元素として
は、ホウ素、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、
ストロンチウム、バリウムから選ばれる1種以上を使用
できる。これらを担持したゼオライトの調製にあたって
は、含浸法、混練法等種々の担持法を用いることができ
る。具体的には、上記元素の化合物を含有する溶液にゼ
オライトを浸した後、ゼオライトを濾過分離し、洗浄処
理をしないで乾燥・焼成する方法や、上記元素の化合物
を含有する溶液にゼオライトを浸し、そのまま加熱して
溶媒を蒸発・除去し乾燥・焼成する方法や、粉末状、顆
粒状及び/又はペレット状に成形したゼオライトに上記
元素の化合物を含有する溶液をスプレー法で含浸し、乾
燥・焼成する方法、ゼオライトに無機物の化合物溶液を
加え混練・成形後、乾燥・焼成する方法等を挙げること
ができる。
は、ホウ素、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、
ストロンチウム、バリウムから選ばれる1種以上を使用
できる。これらを担持したゼオライトの調製にあたって
は、含浸法、混練法等種々の担持法を用いることができ
る。具体的には、上記元素の化合物を含有する溶液にゼ
オライトを浸した後、ゼオライトを濾過分離し、洗浄処
理をしないで乾燥・焼成する方法や、上記元素の化合物
を含有する溶液にゼオライトを浸し、そのまま加熱して
溶媒を蒸発・除去し乾燥・焼成する方法や、粉末状、顆
粒状及び/又はペレット状に成形したゼオライトに上記
元素の化合物を含有する溶液をスプレー法で含浸し、乾
燥・焼成する方法、ゼオライトに無機物の化合物溶液を
加え混練・成形後、乾燥・焼成する方法等を挙げること
ができる。
【0015】上記元素の化合物としては、アルカリ土類
金属であれば水酸化物、酢酸塩、硝酸塩、塩酸塩、硫酸
塩のような、焼成により酸化物となる化合物が好ましく
用いられ、ホウ素の場合は、ホウ酸類、ホウ酸類のアン
モニウム塩等が好ましく用いられる。これらの元素がゼ
オライトに担持された時の形態は、ゼオライトのイオン
交換サイトにイオンとして担持されるもの、細孔以外の
部分に酸化物、炭酸塩等として担持されるもの、ケイ
素、アルミニウムとの複合酸化物として担持されるもの
等を挙げることができる。しかし、最終的に担持された
形態を制御する必要はなく、担持量のみをコントロール
すれば良い。
金属であれば水酸化物、酢酸塩、硝酸塩、塩酸塩、硫酸
塩のような、焼成により酸化物となる化合物が好ましく
用いられ、ホウ素の場合は、ホウ酸類、ホウ酸類のアン
モニウム塩等が好ましく用いられる。これらの元素がゼ
オライトに担持された時の形態は、ゼオライトのイオン
交換サイトにイオンとして担持されるもの、細孔以外の
部分に酸化物、炭酸塩等として担持されるもの、ケイ
素、アルミニウムとの複合酸化物として担持されるもの
等を挙げることができる。しかし、最終的に担持された
形態を制御する必要はなく、担持量のみをコントロール
すれば良い。
【0016】無機物の担持量は、ゼオライトのイオン交
換容量及び吸着容量の2倍以上でゼオライト重量の10
倍以下、好ましくはゼオライトのイオン交換容量及び吸
着容量の3倍以上でゼオライト重量の4倍以下、より好
ましくはゼオライトのイオン交換容量及び吸着容量の5
倍以上でゼオライト重量の3倍以下である。ゼオライト
のイオン交換容量及び吸着容量の2倍未満では、副反応
が優勢になりキシレンの収率が低下する。また、ゼオラ
イト重量の10倍を超えると転化率が低下し、キシレン
の収率が低下する。
換容量及び吸着容量の2倍以上でゼオライト重量の10
倍以下、好ましくはゼオライトのイオン交換容量及び吸
着容量の3倍以上でゼオライト重量の4倍以下、より好
ましくはゼオライトのイオン交換容量及び吸着容量の5
倍以上でゼオライト重量の3倍以下である。ゼオライト
のイオン交換容量及び吸着容量の2倍未満では、副反応
が優勢になりキシレンの収率が低下する。また、ゼオラ
イト重量の10倍を超えると転化率が低下し、キシレン
の収率が低下する。
【0017】前記のイオン交換容量は、通常知られてい
る方法で測定可能である。しかし、吸着容量は、ゼオラ
イトと担持物質との接触条件に大きく影響される。この
ため、担持する無機物化合物の1mol/l水溶液を用
意し、この溶液と所定量のゼオライトとを1時間以上接
触させる操作を3回以上以上繰り返した時の吸着量を吸
着容量とした。操作は、室温で行なった。また、無機物
の化合物の溶解度が低いために、水溶液の濃度が1mo
l/lに到達しない場合は、飽和溶解度(文献値)の8
0%の水溶液を用いて測定した。
る方法で測定可能である。しかし、吸着容量は、ゼオラ
イトと担持物質との接触条件に大きく影響される。この
ため、担持する無機物化合物の1mol/l水溶液を用
意し、この溶液と所定量のゼオライトとを1時間以上接
触させる操作を3回以上以上繰り返した時の吸着量を吸
着容量とした。操作は、室温で行なった。また、無機物
の化合物の溶解度が低いために、水溶液の濃度が1mo
l/lに到達しない場合は、飽和溶解度(文献値)の8
0%の水溶液を用いて測定した。
【0018】白金族金属を担持した耐火性無機酸化物で
あるが、白金族金属としては白金、パラジウム、ロジウ
ム、ルテニウムから選ばれる1種以上を使用できるが、
入手の容易さ、触媒調製の容易さの点で白金とパラジウ
ム、特には白金が好ましい。また、耐火性無機酸化物
は、アルミナ、チタニア、ジルコニア、シリカから選ば
れる1種以上を使用できるが、入手の容易さ、品種の豊
富さの点でアルミナが好ましい。
あるが、白金族金属としては白金、パラジウム、ロジウ
ム、ルテニウムから選ばれる1種以上を使用できるが、
入手の容易さ、触媒調製の容易さの点で白金とパラジウ
ム、特には白金が好ましい。また、耐火性無機酸化物
は、アルミナ、チタニア、ジルコニア、シリカから選ば
れる1種以上を使用できるが、入手の容易さ、品種の豊
富さの点でアルミナが好ましい。
【0019】耐火性無機酸化物に白金族金属を担持させ
る方法としては、白金族金属化合物溶液に粉末状、顆粒
状或はペレット状の耐火性無機酸化物を浸した後に、乾
燥・焼成する含浸法、粉末状の耐火性無機酸化物と白金
族金属化合物溶液或は白金族金属化合物粉末を練り合
せ、乾燥・焼成する混練法、白金族金属化合物と耐火性
無機酸化物の原料化合物を含む溶液を中和法等により沈
殿を生成させ、沈殿を濾別後乾燥・焼成する共沈法、真
空状態で耐火性無機酸化物表面に蒸着する蒸着法、空気
中或はアルゴンガス中で耐火性無機酸化物にスパッタリ
ングするスパッタ法等の、既に知られている種々の担持
法を用いることができる。しかし、工業的には安価で容
易に製造可能な含浸法、つまり、白金族金属化合物を含
有する溶液を耐火性無機酸化物に浸漬した後、溶媒を除
去し乾燥する方法が好ましい。
る方法としては、白金族金属化合物溶液に粉末状、顆粒
状或はペレット状の耐火性無機酸化物を浸した後に、乾
燥・焼成する含浸法、粉末状の耐火性無機酸化物と白金
族金属化合物溶液或は白金族金属化合物粉末を練り合
せ、乾燥・焼成する混練法、白金族金属化合物と耐火性
無機酸化物の原料化合物を含む溶液を中和法等により沈
殿を生成させ、沈殿を濾別後乾燥・焼成する共沈法、真
空状態で耐火性無機酸化物表面に蒸着する蒸着法、空気
中或はアルゴンガス中で耐火性無機酸化物にスパッタリ
ングするスパッタ法等の、既に知られている種々の担持
法を用いることができる。しかし、工業的には安価で容
易に製造可能な含浸法、つまり、白金族金属化合物を含
有する溶液を耐火性無機酸化物に浸漬した後、溶媒を除
去し乾燥する方法が好ましい。
【0020】白金族金属化合物としては例えば塩化物、
塩化物錯体の酸、塩化物錯体のアンモニウム塩、硫酸
塩、テトラアミン錯体等が使用できる。また、溶解する
溶媒としては水、硫酸、塩酸、メタノール、アセトン等
を使用できる。
塩化物錯体の酸、塩化物錯体のアンモニウム塩、硫酸
塩、テトラアミン錯体等が使用できる。また、溶解する
溶媒としては水、硫酸、塩酸、メタノール、アセトン等
を使用できる。
【0021】耐火性無機酸化物の出発原料化合物である
が、アルミニウムについては、塩酸塩、硫酸塩、アルミ
ン酸ナトリウム、アルコキシド等を使用できる。これら
の原料から、X線回折によって測定された結晶子径2−
15nm程度の疑ベーマイト型のアルミナ或は含水アル
ミナを得るが、熟成条件や中和条件によって触媒活性に
大きな影響が出ることがあるため、予め製造条件を確立
しておく必要がある。市販のアルミナ原料を使用する場
合も、触媒活性の高い疑ベーマイト型のアルミナ或は含
水アルミナを選択して使用する。
が、アルミニウムについては、塩酸塩、硫酸塩、アルミ
ン酸ナトリウム、アルコキシド等を使用できる。これら
の原料から、X線回折によって測定された結晶子径2−
15nm程度の疑ベーマイト型のアルミナ或は含水アル
ミナを得るが、熟成条件や中和条件によって触媒活性に
大きな影響が出ることがあるため、予め製造条件を確立
しておく必要がある。市販のアルミナ原料を使用する場
合も、触媒活性の高い疑ベーマイト型のアルミナ或は含
水アルミナを選択して使用する。
【0022】チタニア、ジルコニアを用いる場合は、塩
化物、オキシ塩化物、硫酸塩、オキシ硫酸塩、アルコキ
シド等を用いることができる。これらの原料から水酸化
物、含硫酸水酸化物等を製造するが、塩化物、オキシ塩
化物、硫酸塩、オキシ硫酸塩の水溶液をアンモニア水等
で中和し、水酸化物を得る方法、オキシ塩酸塩、オキシ
硫酸塩等に水を加えて攪拌しながらスラリー状の沈殿を
得る方法等を採用することができる。この場合も、中和
条件、熟成条件により触媒性能に違いが出るので、予め
製造条件を確立しておく必要がある。
化物、オキシ塩化物、硫酸塩、オキシ硫酸塩、アルコキ
シド等を用いることができる。これらの原料から水酸化
物、含硫酸水酸化物等を製造するが、塩化物、オキシ塩
化物、硫酸塩、オキシ硫酸塩の水溶液をアンモニア水等
で中和し、水酸化物を得る方法、オキシ塩酸塩、オキシ
硫酸塩等に水を加えて攪拌しながらスラリー状の沈殿を
得る方法等を採用することができる。この場合も、中和
条件、熟成条件により触媒性能に違いが出るので、予め
製造条件を確立しておく必要がある。
【0023】シリカについては、水ガラス、コロイダル
シリカ、アルコキシド等を使用できる。水ガラスは酸で
中和し、アルコキシドは加水分解によりシリカを得る。
コロイダルシリカは、酸等を加えることでシリカが析出
してくるのでそれを用いても良いが、コロイダルシリカ
と白金族金属化合物溶液を混合し、生成する白金族金属
含有シリカを濾別しても良い。
シリカ、アルコキシド等を使用できる。水ガラスは酸で
中和し、アルコキシドは加水分解によりシリカを得る。
コロイダルシリカは、酸等を加えることでシリカが析出
してくるのでそれを用いても良いが、コロイダルシリカ
と白金族金属化合物溶液を混合し、生成する白金族金属
含有シリカを濾別しても良い。
【0024】上記の耐火性無機酸化物は、1種でも2種
以上を混合して用いてもよい。2種以上を混合する場合
は、出発原料の状態で混合してもよいし、乾燥粉末を混
合あるいは混練してもよい。出発原料の状態で混合する
場合は、実質的にアルカリ金属を含まないことが好まし
く、例えば、シリカとアルミナのアルコキシドを混合し
て加水分解する方法等が好適に使用できる。
以上を混合して用いてもよい。2種以上を混合する場合
は、出発原料の状態で混合してもよいし、乾燥粉末を混
合あるいは混練してもよい。出発原料の状態で混合する
場合は、実質的にアルカリ金属を含まないことが好まし
く、例えば、シリカとアルミナのアルコキシドを混合し
て加水分解する方法等が好適に使用できる。
【0025】白金族金属の担持量は、ゼオライトと耐火
性無機酸化物の総量に対して、白金として0.01〜1
0重量%、好ましくは0.05%〜3重量%とするのが
よい。また、水素化・脱水素能を持つと考えられる亜
鉛、ガリウム、ニッケル、スズ等の金属を共存させても
よい。
性無機酸化物の総量に対して、白金として0.01〜1
0重量%、好ましくは0.05%〜3重量%とするのが
よい。また、水素化・脱水素能を持つと考えられる亜
鉛、ガリウム、ニッケル、スズ等の金属を共存させても
よい。
【0026】以上のように、白金族金属を担持した耐火
性無機酸化物と、無機物を担持したゼオライトを混合
し、目的に応じて、粉末のまま或は加圧又は押出成型機
により成型し、乾燥・焼成して触媒とする。その混合組
成は、無機物を担持したゼオライト10重量部に対し
て、白金族金属を担持した耐火性無機酸化物が1〜50
重量部、好ましくは2〜40重量部、より好ましくは5
〜30重量部である。1重量部を切ると、脱アルキル
化、不均化等の副反応が優勢になり、p−キシレンの収
率が低下する。また、50重量部を超えると転化率が減
少し、やはりp−キシレンの収率が低下する。
性無機酸化物と、無機物を担持したゼオライトを混合
し、目的に応じて、粉末のまま或は加圧又は押出成型機
により成型し、乾燥・焼成して触媒とする。その混合組
成は、無機物を担持したゼオライト10重量部に対し
て、白金族金属を担持した耐火性無機酸化物が1〜50
重量部、好ましくは2〜40重量部、より好ましくは5
〜30重量部である。1重量部を切ると、脱アルキル
化、不均化等の副反応が優勢になり、p−キシレンの収
率が低下する。また、50重量部を超えると転化率が減
少し、やはりp−キシレンの収率が低下する。
【0027】本発明の方法に適するエチルベンゼン含有
炭化水素として、ほぼエチルベンゼンのみからなるもの
又はエチルベンゼンを多量に、例えば数十パーセント以
上も含むC8芳香族炭化水素を挙げることができる。こ
の供給原料中にはキシレン類等、他の炭化水素を含んで
いてもよい。他の炭化水素としては、例えばノナン等の
ようなパラフィン類、エチルメチルシクロヘキサン等の
ようなナフテン類、トルエン、トリメチルベンゼン等の
ようなC8以外の芳香族炭化水素を挙げることができ
る。
炭化水素として、ほぼエチルベンゼンのみからなるもの
又はエチルベンゼンを多量に、例えば数十パーセント以
上も含むC8芳香族炭化水素を挙げることができる。こ
の供給原料中にはキシレン類等、他の炭化水素を含んで
いてもよい。他の炭化水素としては、例えばノナン等の
ようなパラフィン類、エチルメチルシクロヘキサン等の
ようなナフテン類、トルエン、トリメチルベンゼン等の
ようなC8以外の芳香族炭化水素を挙げることができ
る。
【0028】C8芳香族炭化水素原料は、工業的には、
接触改質、熱分解等の処理で得られる炭化水素を、スル
ホラン法等の方法で芳香族炭化水素成分を溶剤抽出し、
さらに蒸留分離することにより製造されるものである。
更に、近年では石油ナフサの改質プロセスの中で、ベン
ゼン、トルエン、キシレン類などの芳香族炭化水素の回
収を高める試みが種々なされており、ナフサ改質油か
ら、前述したような溶剤抽出工程を用いずに、蒸留処理
だけで、キシレンの製造に使用できる非芳香族炭化水素
の含有したC8芳香族炭化水素混合物を得る方法が提案
されている(特公昭57−47231公報)。この混合
物は典型的に、エチルベンゼン15〜25重量部、p−
キシレン15〜25重量部、m−キシレン30〜60重
量部及びo−キシレン15〜25重量部からなる組成の
ものである。このような方法で得られるC8芳香族炭化
水素混合物も本発明で使用される炭化水素供拾原料の一
つである。上記のようなC8芳香族炭化水素原料から、
エチルベンゼンに富む炭化水素を得るには、精密蒸留等
の手法によりエチルベンゼン留分を取り出すことにな
る。
接触改質、熱分解等の処理で得られる炭化水素を、スル
ホラン法等の方法で芳香族炭化水素成分を溶剤抽出し、
さらに蒸留分離することにより製造されるものである。
更に、近年では石油ナフサの改質プロセスの中で、ベン
ゼン、トルエン、キシレン類などの芳香族炭化水素の回
収を高める試みが種々なされており、ナフサ改質油か
ら、前述したような溶剤抽出工程を用いずに、蒸留処理
だけで、キシレンの製造に使用できる非芳香族炭化水素
の含有したC8芳香族炭化水素混合物を得る方法が提案
されている(特公昭57−47231公報)。この混合
物は典型的に、エチルベンゼン15〜25重量部、p−
キシレン15〜25重量部、m−キシレン30〜60重
量部及びo−キシレン15〜25重量部からなる組成の
ものである。このような方法で得られるC8芳香族炭化
水素混合物も本発明で使用される炭化水素供拾原料の一
つである。上記のようなC8芳香族炭化水素原料から、
エチルベンゼンに富む炭化水素を得るには、精密蒸留等
の手法によりエチルベンゼン留分を取り出すことにな
る。
【0029】また、エチルベンゼンとキシレンの混合原
料は、上記のC8芳香族炭化水素原料をそのまま、上記
のC8芳香族炭化水素原料からp−キシレンを単離した
後の残余物、該残余物をキシレン異性化反応処理した後
の反応生成物等が炭化水素供給原科として使用される。
炭化水素供給原料の組成は、C8芳香族炭化水素混合物
の製造原料の組成や製造法、p−キシレン等の特定のキ
シレン異性体の分離方法、採用される異性化反応の効率
等により異なるため厳密には規定する事ができないが、
エチルベンゼンとキシレン類の熱力学的平衡組成にない
ものである。また供給原料中に少量含有されるC8以外
の芳香族炭化水素類、及び非芳香族炭化水素は本発明に
は何ら影響を与える事はない。
料は、上記のC8芳香族炭化水素原料をそのまま、上記
のC8芳香族炭化水素原料からp−キシレンを単離した
後の残余物、該残余物をキシレン異性化反応処理した後
の反応生成物等が炭化水素供給原科として使用される。
炭化水素供給原料の組成は、C8芳香族炭化水素混合物
の製造原料の組成や製造法、p−キシレン等の特定のキ
シレン異性体の分離方法、採用される異性化反応の効率
等により異なるため厳密には規定する事ができないが、
エチルベンゼンとキシレン類の熱力学的平衡組成にない
ものである。また供給原料中に少量含有されるC8以外
の芳香族炭化水素類、及び非芳香族炭化水素は本発明に
は何ら影響を与える事はない。
【0030】エチルベンゼンの異性化反応は、水素存在
下で行うことにより効果がある。また反応圧力について
は、反応の全圧力は3.0×105〜4.9×106Pa
(ゲージ圧で約2.0〜50kgf/cm2)、好まし
くは5.9×105〜2.9×106Pa(ゲージ圧で約
5〜30kgf/cm2)の範囲である。2.0×105
Pa未満では反応が進み難い。また、4.9×106P
aを超えると、水素化反応が優勢になる。異性化反応
は、液相または気相にて行うことができるが、気相の方
が好ましい。異性化行う際、反応温度は250〜500
℃、好ましくは350〜450℃の範囲である。水素/
原料(モル比)は1〜20好ましくは2〜10、W/F
(触媒g・時間/原料炭化水素モル)は10〜200特
に好ましくは25〜100の範囲内の値である。
下で行うことにより効果がある。また反応圧力について
は、反応の全圧力は3.0×105〜4.9×106Pa
(ゲージ圧で約2.0〜50kgf/cm2)、好まし
くは5.9×105〜2.9×106Pa(ゲージ圧で約
5〜30kgf/cm2)の範囲である。2.0×105
Pa未満では反応が進み難い。また、4.9×106P
aを超えると、水素化反応が優勢になる。異性化反応
は、液相または気相にて行うことができるが、気相の方
が好ましい。異性化行う際、反応温度は250〜500
℃、好ましくは350〜450℃の範囲である。水素/
原料(モル比)は1〜20好ましくは2〜10、W/F
(触媒g・時間/原料炭化水素モル)は10〜200特
に好ましくは25〜100の範囲内の値である。
【0031】本発明方法の反応時に用いる水素は、水素
単独あるいはその他に窒素、炭酸ガスなどの混合物、あ
るいは石油ナフサの改質反応から副生する軽質炭化水素
を含んだ水素等のいずれを用いても、異性化の効率には
ほとんど影響しない。また本発明に適用できる触媒床と
しては、固定床が好ましく用いられる。また触媒の形状
によっては、固定床以外の触媒床も使用できる。
単独あるいはその他に窒素、炭酸ガスなどの混合物、あ
るいは石油ナフサの改質反応から副生する軽質炭化水素
を含んだ水素等のいずれを用いても、異性化の効率には
ほとんど影響しない。また本発明に適用できる触媒床と
しては、固定床が好ましく用いられる。また触媒の形状
によっては、固定床以外の触媒床も使用できる。
【0032】
【実施例】以下に実施例を示す。なお、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない。
の実施例に限定されるものではない。
【0033】白金族金属を担持した耐火性無機酸化物
(白金担持アルミナ)の調製 γ-アルミナ(市販品;結晶子径約4nmの疑ベーマイ
ト)10gにイオン交換水を50g加え25℃で撹拌し
た。ここに0.095mol/lの塩化白金酸の水溶液
5.4mlを50mlのイオン交換水に加えた溶液を1
滴ずつ滴下した。滴下終了後2時間撹拌を続けた後、1
2時間静置した。その後、90℃で水分を蒸発させた
後、120℃で12時間乾燥した。さらに、空気気流
中、500℃で4時間焼成してから、水素気流中で50
0℃16時間還元処理を行い、白金担持アルミナを得
た。この時、アルミナ上の白金担持量は0.97wt%
であった。
(白金担持アルミナ)の調製 γ-アルミナ(市販品;結晶子径約4nmの疑ベーマイ
ト)10gにイオン交換水を50g加え25℃で撹拌し
た。ここに0.095mol/lの塩化白金酸の水溶液
5.4mlを50mlのイオン交換水に加えた溶液を1
滴ずつ滴下した。滴下終了後2時間撹拌を続けた後、1
2時間静置した。その後、90℃で水分を蒸発させた
後、120℃で12時間乾燥した。さらに、空気気流
中、500℃で4時間焼成してから、水素気流中で50
0℃16時間還元処理を行い、白金担持アルミナを得
た。この時、アルミナ上の白金担持量は0.97wt%
であった。
【0034】(実施例1)17.2gのほう酸を100
mlのイオン交換水に溶かし、SiO2/Al2O3比が
22であるプロトン交換βゼオライト(ホウ酸の吸着容
量は、ゼオライト100重量部に対して約2.5重量
部)10gをその中に加えた。100℃で水分を蒸発さ
せた後、そのまま乾燥器中で12時間乾燥させた。乾燥
後、450℃で3時間空気中で焼成し、ホウ素含浸βゼ
オライトを得た。このゼオライトに、前記白金担持アル
ミナを混合した触媒組成物を触媒Aとする。
mlのイオン交換水に溶かし、SiO2/Al2O3比が
22であるプロトン交換βゼオライト(ホウ酸の吸着容
量は、ゼオライト100重量部に対して約2.5重量
部)10gをその中に加えた。100℃で水分を蒸発さ
せた後、そのまま乾燥器中で12時間乾燥させた。乾燥
後、450℃で3時間空気中で焼成し、ホウ素含浸βゼ
オライトを得た。このゼオライトに、前記白金担持アル
ミナを混合した触媒組成物を触媒Aとする。
【0035】(実施例2)26.5gの酢酸マグネシウ
ムを100mlのイオン交換水に溶かし、SiO2/A
l2O3比が22であるプロトン交換βゼオライト(マグ
ネシウムのイオン交換容量は、ゼオライト100重量部
に対して1.3重量部)10gをその中に加えた。10
0℃で水分を蒸発させた後、そのまま乾燥器中で12時
間乾燥させた。乾燥後、450℃で3時間空気中で焼成
し、マグネシウム含浸βゼオライトを得た。このゼオラ
イトに、前記白金担持アルミナを混合した触媒組成物を
触媒Bとする。
ムを100mlのイオン交換水に溶かし、SiO2/A
l2O3比が22であるプロトン交換βゼオライト(マグ
ネシウムのイオン交換容量は、ゼオライト100重量部
に対して1.3重量部)10gをその中に加えた。10
0℃で水分を蒸発させた後、そのまま乾燥器中で12時
間乾燥させた。乾燥後、450℃で3時間空気中で焼成
し、マグネシウム含浸βゼオライトを得た。このゼオラ
イトに、前記白金担持アルミナを混合した触媒組成物を
触媒Bとする。
【0036】(比較例1)0.1mol/lの硝酸マグ
ネシウム水溶液250mlに、SiO2/Al2O3比が
22であるプロトン交換βゼオライト10gを加え、8
0℃で2時間撹拌した。遠心分離により水分を除去し、
前期と同様の硝酸マグネシウムによるイオン交換処理を
さらに2回繰り返した。水分除去した後、水洗を5回行
い、120℃で12時間乾燥させた。乾燥後、450℃
で3時間空気中で焼成し、マグネシウムイオン交換βゼ
オライトを得た。得られたゼオライトのイオン交換率は
63%であった。このゼオライトに、前記白金担持アル
ミナを混合した触媒組成物を触媒Cとする。
ネシウム水溶液250mlに、SiO2/Al2O3比が
22であるプロトン交換βゼオライト10gを加え、8
0℃で2時間撹拌した。遠心分離により水分を除去し、
前期と同様の硝酸マグネシウムによるイオン交換処理を
さらに2回繰り返した。水分除去した後、水洗を5回行
い、120℃で12時間乾燥させた。乾燥後、450℃
で3時間空気中で焼成し、マグネシウムイオン交換βゼ
オライトを得た。得られたゼオライトのイオン交換率は
63%であった。このゼオライトに、前記白金担持アル
ミナを混合した触媒組成物を触媒Cとする。
【0037】(比較例2)SiO2/Al2O3比が22
であるプロトン型βゼオライトを、0.5mol/l硝
酸中、90℃で3時間脱アルミニウム処理した。この操
作をもう一度繰り返し、硝酸を濾別した後、水洗を5回
行い、120℃で12時間乾燥させた。乾燥後、450
℃で3時間空気中で焼成し、SiO2/Al2O3比が2
64のプロトン型βゼオライトを得た。このゼオライト
に、前記白金担持アルミナを混合した触媒組成物を触媒
Dとする。
であるプロトン型βゼオライトを、0.5mol/l硝
酸中、90℃で3時間脱アルミニウム処理した。この操
作をもう一度繰り返し、硝酸を濾別した後、水洗を5回
行い、120℃で12時間乾燥させた。乾燥後、450
℃で3時間空気中で焼成し、SiO2/Al2O3比が2
64のプロトン型βゼオライトを得た。このゼオライト
に、前記白金担持アルミナを混合した触媒組成物を触媒
Dとする。
【0038】(比較例3)SiO2/Al2O3比が22
であるプロトン型βゼオライトに、前記白金担持アルミ
ナを混合した触媒組成物を触媒Eとする。
であるプロトン型βゼオライトに、前記白金担持アルミ
ナを混合した触媒組成物を触媒Eとする。
【0039】(比較例4)0.1mol/lの硝酸マグ
ネシウム水溶液250mlに、SiO2/Al2O3比が
20であるプロトン交換モルデナイト10gを加え、8
0℃で2時間撹拌した。遠心分離により水分を除去し、
前記と同様の硝酸マグネシウムによるイオン交換処理を
さらに2回繰り返した。水分を除去した後、水洗を5回
行い、120℃で12時間乾燥させた。乾燥後、450
℃で3時間空気中で焼成し、マグネシウムイオン交換モ
ルデナイトを得た。得られたMgイオン交換モルデナイ
トのイオン交換率は94%であった。このゼオライト
に、前記白金担持アルミナを混合した触媒組成物を触媒
Fとする。
ネシウム水溶液250mlに、SiO2/Al2O3比が
20であるプロトン交換モルデナイト10gを加え、8
0℃で2時間撹拌した。遠心分離により水分を除去し、
前記と同様の硝酸マグネシウムによるイオン交換処理を
さらに2回繰り返した。水分を除去した後、水洗を5回
行い、120℃で12時間乾燥させた。乾燥後、450
℃で3時間空気中で焼成し、マグネシウムイオン交換モ
ルデナイトを得た。得られたMgイオン交換モルデナイ
トのイオン交換率は94%であった。このゼオライト
に、前記白金担持アルミナを混合した触媒組成物を触媒
Fとする。
【0040】エチルベンゼンの異性化反応 エチルベンゼンの異性化反応は、反応温度400℃、反
応圧力1.0×106Pa(ゲージ圧で約9.5kgf
/cm2)、WHSV2.0hr-1、水素/エチルベン
ゼンモル比5.0の条件下、固定床流通式反応装置を用
いて行った。触媒A,B,C,Dを用いてエチルベンゼ
ンの異性化を行った結果を表1、2に示す。
応圧力1.0×106Pa(ゲージ圧で約9.5kgf
/cm2)、WHSV2.0hr-1、水素/エチルベン
ゼンモル比5.0の条件下、固定床流通式反応装置を用
いて行った。触媒A,B,C,Dを用いてエチルベンゼ
ンの異性化を行った結果を表1、2に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】エチルベンゼン−キシレン混合物の異性化
反応 エチルベンゼン−キシレン混合物の異性化反応は、反応
温度400℃、反応圧力1.0×106Pa(ゲージ圧
で約9.5kgf/cm2)、WHSV2.0hr-1、
水素/炭化水素(モル比)5.0、通油時間4hの条件
下、固定床流通式反応装置を用いて行った。触媒A,
B,Fを用いた結果を表3に示す。
反応 エチルベンゼン−キシレン混合物の異性化反応は、反応
温度400℃、反応圧力1.0×106Pa(ゲージ圧
で約9.5kgf/cm2)、WHSV2.0hr-1、
水素/炭化水素(モル比)5.0、通油時間4hの条件
下、固定床流通式反応装置を用いて行った。触媒A,
B,Fを用いた結果を表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】表1、2から明らかなように、イオン交換
も脱アルミニウム処理もしていないゼオライトは、分解
反応が顕著である。さらに、マグネシウムイオンをイオ
ン交換処理したゼオライトを用いても、また脱アルミニ
ウム処理を行ったゼオライトを用いても、分解反応の抑
制は不十分である。これに対し、ホウ素、マグネシウム
を含浸させたゼオライトは、分解反応の抑制が顕著であ
り、本発明が極めて有効なものであることが分る。
も脱アルミニウム処理もしていないゼオライトは、分解
反応が顕著である。さらに、マグネシウムイオンをイオ
ン交換処理したゼオライトを用いても、また脱アルミニ
ウム処理を行ったゼオライトを用いても、分解反応の抑
制は不十分である。これに対し、ホウ素、マグネシウム
を含浸させたゼオライトは、分解反応の抑制が顕著であ
り、本発明が極めて有効なものであることが分る。
【0046】
【発明の効果】以上の方法により調製された酸化ホウ素
−βゼオライト等の無機物担持ゼオライトおよび白金−
アルミナ等の白金族金属を担持した耐火性無機酸化物の
混合物からなる触媒組成物は、エチルベンゼンの異性化
触媒として優れた性能を有する。すなわち、エチルベン
ゼンを含有するC8芳香族又は高濃度のエチルベンゼン
を含有する炭化水素原料を異性化してキシレンを製造す
る際、本発明による触媒組成物を用いれば、副反応を抑
制でき、効率良くキシレン、特に工業原料として有用な
p−キシレンを得ることができる。このため、キシレン
類の工業的製造に、極めて大きな効果を奏する。
−βゼオライト等の無機物担持ゼオライトおよび白金−
アルミナ等の白金族金属を担持した耐火性無機酸化物の
混合物からなる触媒組成物は、エチルベンゼンの異性化
触媒として優れた性能を有する。すなわち、エチルベン
ゼンを含有するC8芳香族又は高濃度のエチルベンゼン
を含有する炭化水素原料を異性化してキシレンを製造す
る際、本発明による触媒組成物を用いれば、副反応を抑
制でき、効率良くキシレン、特に工業原料として有用な
p−キシレンを得ることができる。このため、キシレン
類の工業的製造に、極めて大きな効果を奏する。
Claims (7)
- 【請求項1】 ゼオライトのイオン交換容量及び吸着容
量の2倍以上でかつゼオライト重量の10倍以下の無機
物を担持したゼオライト10重量部と、白金族金属を担
持した耐火性無機酸化物1〜50重量部からなることを
特徴とするエチルベンゼン異性化用触媒。 - 【請求項2】 前記無機物の元素がホウ素、ベリリウ
ム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリ
ウムから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求
項1に記載のエチルベンゼン異性化用触媒。 - 【請求項3】 無機物の化合物溶液を含浸する方法又は
無機物の化合物と混練する方法により、ゼオライトのイ
オン交換容量及び吸着容量の2倍以上でかつゼオライト
重量の10倍以下の無機物を担持した無機物担持ゼオラ
イトを製造し、該ゼオライト10重量部と、白金族金属
を担持した耐火性無機酸化物1〜50重量部とを混合し
て製造することを特徴とするエチルベンゼン異性化用触
媒の製造方法。 - 【請求項4】 前記白金族金属が、白金、パラジウム、
ロジウム、ルテニウムから選ばれる1種以上であること
を特徴とする請求項3に記載のエチルベンゼン異性化用
触媒の製造方法。 - 【請求項5】 前記耐火性無機酸化物がアルミナ、チタ
ニア、ジルコニア、シリカから選ばれる1種以上である
ことを特徴とする請求項3〜4いずれか一つの請求項に
記載のエチルベンゼン異性化用触媒の製造方法。 - 【請求項6】 前記無機物の元素がホウ素、ベリリウ
ム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリ
ウムから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求
項3〜5いずれか一つの請求項に記載のエチルベンゼン
異性化用触媒の製造方法。 - 【請求項7】 前記ゼオライトがペンタシル型ゼオライ
ト、モルデナイト、βゼオライト、フェリエライト、Y
型ゼオライトから選ばれる1種以上であることを特徴と
する請求項3〜6いずれか一つの請求項に記載のエチル
ベンゼン異性化用触媒の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8156338A JPH09313945A (ja) | 1996-05-29 | 1996-05-29 | エチルベンゼン異性化用触媒及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8156338A JPH09313945A (ja) | 1996-05-29 | 1996-05-29 | エチルベンゼン異性化用触媒及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09313945A true JPH09313945A (ja) | 1997-12-09 |
Family
ID=15625594
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8156338A Pending JPH09313945A (ja) | 1996-05-29 | 1996-05-29 | エチルベンゼン異性化用触媒及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09313945A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007076990A (ja) * | 2005-09-16 | 2007-03-29 | Tosoh Corp | β型ゼオライト及びそれを用いた窒素酸化物の浄化方法 |
JP2009520592A (ja) * | 2005-12-22 | 2009-05-28 | アンスティテュ フランセ デュ ペトロール | Euoゼオライトと、10mrゼオライトと、12mrゼオライトとを含む触媒および芳香族c8化合物の異性化におけるその使用 |
KR101470623B1 (ko) * | 2006-11-17 | 2014-12-12 | 에스케이이노베이션 주식회사 | 자일렌 이성화 촉매 및 그 제조방법 |
-
1996
- 1996-05-29 JP JP8156338A patent/JPH09313945A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007076990A (ja) * | 2005-09-16 | 2007-03-29 | Tosoh Corp | β型ゼオライト及びそれを用いた窒素酸化物の浄化方法 |
JP2009520592A (ja) * | 2005-12-22 | 2009-05-28 | アンスティテュ フランセ デュ ペトロール | Euoゼオライトと、10mrゼオライトと、12mrゼオライトとを含む触媒および芳香族c8化合物の異性化におけるその使用 |
KR101470623B1 (ko) * | 2006-11-17 | 2014-12-12 | 에스케이이노베이션 주식회사 | 자일렌 이성화 촉매 및 그 제조방법 |
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