JPH09312630A - 波長制御方法及びこれを用いる光通信装置 - Google Patents

波長制御方法及びこれを用いる光通信装置

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JPH09312630A
JPH09312630A JP8128170A JP12817096A JPH09312630A JP H09312630 A JPH09312630 A JP H09312630A JP 8128170 A JP8128170 A JP 8128170A JP 12817096 A JP12817096 A JP 12817096A JP H09312630 A JPH09312630 A JP H09312630A
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wavelength
transmission
circuit
signal
control method
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Oichi Kubota
央一 窪田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光通信装置で波長制御回路が波長可変フィル
タへの制御電圧を随時補正して、制御電圧に対するフィ
ルタの波長のバラツキをなくし、結果的にチャンネル間
隔の波長依存性を無くすことを課題とする。 【解決手段】 光通信装置およびその波長制御方法にお
いて、透過波長を掃引可能な光バンドパスフィルタと、
前記光バンドパスフィルタを駆動する駆動回路と、前記
光バンドパスフィルタの透過波長を制御する波長制御回
路と、前記波長制御回路からの信号を所定の関係に従っ
て補正したのち前記駆動回路へと出力する補正回路とを
備えた光通信装置であって、前記所定の関係は、前記波
長制御回路からの信号の値の変化に前記光バンドパスフ
ィルタの透過波長の値の変化を比例させるものであるこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長多重通信シス
テムの光通信装置およびその波長制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバーを用いた光通信システム
は、その広帯域性を生かして超高速の信号伝送が可能で
あり、大容量伝送を求められている時代に則して種々の
技術改革が期待されている。そのような光通信システム
の一例として、光ファイバに接続された各端局が波長可
変な1組の光送信器と光受信器を持ち、パッシブスター
型式に構成されたシステム(以下、「波長多重通信シス
テム」と称する)がある。
【0003】図8にその波長多重通信システムの一構成
を示す。端局151〜15nは通信ノード161〜16
n、光ファイバ171〜17n、181〜18nを介し
てスターカプラ14に接続され、ネットワークシステム
を構成する。通信ノード161〜16nから送出された
光信号は、スターカプラ14によって自ノードを含む全
ての通信ノード161〜16nに分配される。
【0004】波長多重通信系のチャンネル数を多くする
ためにチャンネル間の波長間隔(以下、チャンネル間
隔)を10GHzのオーダー(波長1500nm帯の場
合には波長0.075nmの間隔)にした場合、混信を
防ぐには各通信ノードの送信波長を制御する必要があ
る。分散配置された通信ノードからの送信波長のチャン
ネル間隔を一定に保つ方式としては幾つかのものが提案
されている。なかでも発明者等が提案している方式とし
て特願平6−296660号で提案したものがあり、初
期設定、再設定が容易であり、制御が簡便である。
【0005】この方式では、各通信ノードは可変波長送
信部と可変波長受信部とを有し、可変波長受信部では自
局宛の波長が伝送路の光ファイバにあるのか否かを波長
走査しつつ検索する。もしも自局宛の波長信号が有れば
その波長で受信を続け、受信データを取り込む。また可
変波長送信部では、自局から送信したい場合に、光ファ
イバの伝送路に空きチャンネルが有るのかどうかを検索
し、以下の動作で送信希望のデータを送信する。各通信
ノードは自局の波長と波長軸上で長波長側に隣接するチ
ャンネルの波長との間隔を検知し、チャンネル間隔が一
定になるように自局の波長を制御する。図9に動作の一
例を示す。自局の送信波長出力(ch5)の開始時は波
長範囲の短波長側で開始し(図9(a))、徐々に長波
長側にシフトして、図9(b)に示すように一定間隔の
波長間隔で送信を続行する。また、送信が終了し発光が
停止した通信ノード(ch3)がある場合(図9c)に
は、その短波長側で発光する通信ノードはそれぞれ波長
を徐々に長波長側にシフトしていく。この結果、定常状
態では波長多重通信系の波長範囲の長波長端から等しい
チャンネル間隔で各通信ノードの波長が配置される(図
9(d))。
【0006】図10に通信ノードの構成図を示す。通信
ノードは光分岐器19、光受信器20、光送信器21と
から構成される。
【0007】光分岐器19は、伝送路からの光信号を二
つに分岐し、一方を光受信器20、他方を光送信器21
へと送る。光受信器20は、内部の波長可変フィルタの
波長を掃引しつつ、波長多重通信系のチャンネルの中か
ら、自局あての信号を送信しているチャンネルを探す。
見い出した後はその波長に波長可変フィルタの波長を一
致、追従させながら受信を続ける。
【0008】図11に光送信器21の構成図を示す。光
送信器21は、波長制御回路1、光源駆動回路2、波長
可変光源3、光変調器4、光分岐器5、光スイッチ6、
光合波器7、波長可変フィルタ8、受光素子9、増幅器
10、識別器11、フィルタ駆動回路12、から構成さ
れる。光送信器21では、伝送路からの波長信号と光分
岐器5とからの自局の送信波長信号とを光合波器7で合
成し、波長可変フィルタ8で受信する。波長可変フィル
タ8では波長制御回路1からの掃引用制御信号によって
フィルタ駆動回路12を駆動し、受信波長を掃引し、受
信波長を透過する。透過されてきた受信波長を受光素子
9で検出し光電変換して電気信号として出力し、増幅器
10で当該電気信号を増幅し、識別器11で所定レベル
以上の電気信号を出力する。波長制御回路1ではその電
気信号とフィルタ駆動回路12への制御信号レベルとか
ら伝送路中の受信波長の存在を認識する。そうして、自
局からあるデータを送信したい場合に、光源駆動回路2
にまずは短波長用の制御信号を出力し、波長可変光源3
の光源から発光し、光変調器4にて光源波長を送信信号
で例えば強度変調し、光分岐器5に出力し、光スイッチ
6を介して伝送路に出力する。その際、光分岐器5から
光源波長信号の一部を光合成器7に出力し、自局の送信
波長を識別器11の出力とフィルタ駆動回路12への駆
動制御信号レベルとから検出し、その送信波長が伝送路
中の他の波長信号が所定間隔以上であることを確認して
光スイッチ6をオンするとともに、長波長側の隣接局と
の波長間隔を所定波長となるように光源駆動回路2への
駆動制御電圧を供給する。ここで、波長間隔が長波長側
の受信波長に対し所定間隔以下と狭くなった場合、光源
駆動回路2への供給電圧を波長可変光源3の発振波長が
広がる方向となるようにし、長波長側の隣接波長を絶え
ず監視しつつ自局の送信波長を制御する。
【0009】上記動作を行なう光送信器21では、波長
制御回路1はフィルタ駆動回路12を介して波長可変フ
ィルタ8の透過波長を掃引する。また、掃引の際の識別
器11の出力から自局の送信波長と長波長側の隣接チャ
ンネルの波長間隔を検知する。さらに、その結果をもと
に光源駆動回路2を介して波長可変光源3の波長を制御
する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
波長制御方式は使用する波長範囲に無駄を生じるという
課題を有していた。即ち、チャンネル間隔が使用波長に
よって変わる一方で、混信防止用に間隔の大きさはある
所定の値以上でなければならないためである。
【0011】チャンネル間隔の波長依存性は、間隔を維
持するための制御方法と波長可変フィルタの持つ非線形
性に起因している。従来、チャンネル間隔の維持の制御
は、自局の送信波長に対応する制御信号の値Vと、自局
と波長軸上で隣接している他局の送信波長に対応する制
御信号の値V1との差V−V1を所定値ΔVに保つこと
で行なっていた。一方、送信波長の検出に使用する波長
可変フィルタは、駆動するための制御信号Vの値と透過
波長λの値とは必ずしも線形の関係にない。波長可変フ
ィルタの内部で使用されているピエゾ素子の非線形性
や、フィルタの構造などがその原因である。
【0012】このような場合、制御信号Vを同じ値ΔV
だけ変化させた時の、透過波長λの増分Δλは、制御信
号Vの値によって変化する。このため、制御信号Vの値
を所定値ΔVに保ってもチャンネル間隔Δλは波長によ
って変化する。
【0013】また、混信を防ぐためにはチャンネル間隔
をある所定の広さΔλch(通信システム固有のチャン
ネル間隔で、任意の波長間隔Δλとは異なる。)以上と
しなければならない。そこで、制御信号の増分の所定値
ΔVは、波長により値の変化するチャンネル間隔が決し
てΔλ(ch)以下とならないように、余裕をもって設
定される。このあらかじめ必要な余裕が系で使用する波
長範囲を狭めてしまう。
【0014】本出願にかかわる第1の発明の目的は、波
長制御回路が駆動回路へ出力する信号の値を随時補正し
て、波長制御回路の出力信号の値の変化とフィルタ透過
波長の変化を比例関係とし、結果的にチャンネル間隔の
波長依存性を無くすことにある。
【0015】さらに、本出願にかかわる第2の発明の目
的は、波長制御回路の出力信号の値の変化とフィルタ透
過波長の変化を比例関係とするための補正回路を構成す
る手順を与えることにある。
【0016】さらに、本出願にかかわる第3の発明の目
的は、前記補正回路の入力と出力の関係を与える簡便な
近似方法を実現することにある。
【0017】さらに、本出願にかかわる第4の発明の目
的は、システムが使用する波長範囲全般において、混信
を生じることのない高密度な波長多重通信を実現するこ
とにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本出願に係る第1の発明は、透過波長を掃引可能な光バ
ンドパスフィルタと、前記光バンドパスフィルタを駆動
する駆動回路と、前記光バンドパスフィルタの透過波長
を制御する波長制御回路と、前記波長制御回路からの信
号を所定の関係に従って補正したのち前記駆動回路へと
出力する補正回路とを備えた光通信装置であって、前記
所定の関係は、前記波長制御回路からの信号の値の変化
に前記光バンドパスフィルタの透過波長の値の変化を比
例させるものであることを特徴とする。
【0019】上記構成において、波長制御回路はフィル
タ透過波長に対応した制御信号を出力し、補正回路はこ
れを補正して駆動回路に出力する。駆動回路は入力に応
じて波長可変フィルタの透過波長を変化させる。
【0020】また、本出願に係る第2の発明は、前記補
正回路を、前記駆動回路に入力する信号と前記光バンド
パスフィルタの透過波長の値の関係を測定する第1の工
程と、その測定結果から前記所定の関係を算出する第2
の工程と、前記補正回路の入力および出力信号の関係を
前記算出した所定の関係に一致させる第3の工程と、を
経て構成することを特徴とする。
【0021】上記構成において、第1の工程では駆動回
路の入力信号とフィルタ透過波長の値の関係が得られ
る。第2の工程では第1の工程で得た関係から補正回路
の入力と出力が満たすべき関係を算出する。第3の工程
では第2の工程で算出した関係を実際の回路で実現す
る。
【0022】また、本出願に係る第3の発明は、前記補
正回路の入力および出力信号の関係は、入力信号の値の
一次式を複数組み合わせたものであることを特徴とす
る。
【0023】上記構成において、補正回路の入力と出力
信号の関係は、第2の工程で算出した理想的な関係を折
れ線で近似したものである。
【0024】また、本出願に係る第4の発明は、上記光
通信装置をもちいて波長多重通信を行なう光通信システ
ムで使用する波長制御方法であって、送信状態にあると
きに、自局送信装置の送信波長と、自局送信装置の送信
波長の長波長側もしくは短波長側のいずれか一方の波長
軸上において自局送信装置の送信波長と、隣接する他局
送信装置の送信波長とを検出し、前記自局送信装置の送
信波長と前記長波長側もしくは短波長側のいずれか一方
で隣接する他局送信装置の送信波長との間の波長間隔が
所定の間隔になるように制御することを特徴とする。
【0025】上記構成によれば、波長軸上の一方の側か
ら送信開始順に、所定の間隔で送信波長が並んでゆく。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しつつ詳細に説明する。
【0027】[第1の実施形態]以下、図面を用いて本
発明の第1実施形態について詳細に説明する。本発明に
おける光システム、光ノードの構成は、従来例の項にお
いてそれぞれ図8、図10、及び図11を用いて説明し
たものと同じであるので、説明を省略する。
【0028】図1は、本発明の動作原理を説明するため
の図である。図1(a)は駆動回路への制御信号Vと波
長可変フィルタの透過波長λとの関係、(b)は波長制
御回路から補正回路への制御信号Vと波長可変フィルタ
の透過波長λとの関係を示している。即ち、補正回路の
存在で、制御信号Vと透過波長λが一次の関係となるよ
うに補正されていることを示している。
【0029】図2に本発明の光送信器21の構成図を示
す。図11に示した従来の光送信器の構成とほとんど同
じだが、補正回路22が波長制御回路1とフィルタ駆動
回路12との間に挿入されている。波長制御回路1は補
正回路22とフィルタ駆動回路12を介して波長可変フ
ィルタ8の透過波長を掃引する。また、掃引の際の識別
器11の出力から自局の送信波長と長波長側の隣接チャ
ンネルの波長間隔を検知し、その結果をもとに光源駆動
回路2を介して波長可変光源3の波長を制御する。ここ
で、波長可変フィルタ8は光波長のバンドパスフィルタ
であり、例えば、AOフィルター、チューナブルDFB
フィルター、マッハツェンダーフィルター、ファブリー
ペローフィルター、誘電体多層膜フィルター等種々な光
バンドパスフィルターを適用できる。例えば、ファブリ
ペロー・フィルタであれば、共振器間隔をピエゾ素子な
どを用いて変えることにより、その透過波長を掃引する
ことが可能である。
【0030】図3は本発明の補正回路22の入力信号と
出力信号の関係を説明するための図である。横軸は補正
回路22の入力信号Vi、縦軸は補正回路22の出力信
号Vo、実線は理想的なViとVoの間の関係、すなわ
ち波長制御回路の制御信号の値の変化と波長可変フィル
タの変化を比例させるような補正回路についての入出力
信号間の関係を現している。また、破線l1,l2,l
3は、前述の理想的なViとVoの関係をある範囲で近
似したものである。
【0031】図4は本発明の補正回路22の要部構成を
示す図である。補正回路22は関数生成部23と反転増
幅部24とからなる電圧ー電圧変換器であり、入力信号
電圧Viを関数生成部23で適当な電圧に変換後、反転
増幅部24で反転、増幅し、出力信号電圧Voを外部へ
出力する。関数生成部23はオペアンプA1、抵抗Rs
1,Rf1,R11,R12,..、ダイオードD1,
D2、基準電圧源V1,V2から大略構成する。反転増
幅部24はオペアンプA2、抵抗R3,R4とから大略
構成する。また、入力信号の変換の仕方は後述するよう
に各抵抗、基準電圧の値およびダイオードの配置によっ
て決定される。
【0032】前述したように、波長制御回路1が制御信
号Vをフィルタ駆動回路12に出力し波長可変フィルタ
8の透過波長λを変化させる場合、制御信号Vと透過波
長λの関係λ=f(V)は必ずしも線形ではない。こう
した場合、制御信号Vをその増分ΔVが一定となるよう
に制御してチャンネル間隔Δλを一定に保つことはでき
ない。制御信号V1、V2において、それぞれその増分
ΔVに対応する透過波長の変化をΔλ1、Δλ2とする
と、図1(a)に示したようにΔλ1とΔλ2は必ずし
も等しくないからである。
【0033】そこで、補正回路22を波長制御回路1と
フィルタ駆動回路12の間に挿入し、制御信号Vを補正
関数gにより補正する。補正後の制御信号Vo=g(V
i)をフィルタ駆動回路12に出力することにより波長
可変フィルタ8の透過波長λを制御する。補正関数gを
適当に選べば、図1(b)に示したように制御信号Vと
透過波長λの関係を線形λ=k・V+λsにすることが
できる。
【0034】このような補正のための関数gは以下のよ
うにして得られる。
【0035】まず、フィルタ駆動回路12への制御信号
Vと波長可変フィルタ8の透過波長λとの関係λ=f
(V)を測定によって求める。ついで波長可変フィルタ
8のフィルタ透過波長λの使用範囲(λs≦λ≦λ
e)、および対応する制御信号Vの範囲(Vs≦V≦V
e)を求める。
【0036】補正のための関数gは、最終的には制御信
号Vと透過波長λとの関係が、 λ=k・V+λs, k=(Ve−Vs)/(λe− λs) となればいいことから、 λ=k・V+λs=f(g(V)) より、 g(V)=f-1(k・V+λs) (但し、f-1は逆関数を示す。)として得ることができ
る。
【0037】上記関係に従った変換を実現する補正回路
は、補正関数gを複数の直線で近似すると構成が容易で
ある。例えば、図3に示すように実線Vo=g(Vi)
を破線l1,l2,l3からなる折れ線で近似する。こ
のとき、各直線の始点と終点におけるViおよびVoの
値を求めておく。図3の場合は(Vij,V’oj)j
=0,1,2,3 の計4点での値を求めておく。
【0038】上述の図4に補正回路の要部構成を示す。
本回路はOPアンプによる電圧ー電圧変換器(関数発生
器)であり、その原理は例えばCQ出版社刊行の岡村廸
夫著「OPアンプ回路の設計」に詳細に説明されてい
る。これは、入力信号の大きさによりダイオードD1,
D2がON,OFFし、それに応じてオペアンプ入力側
の(合成)抵抗の値が変化すると、オペアンプの増幅度
が変わることを利用したものである。
【0039】本回路では、ダイオードD1,D2がO
N,OFFする電圧とオペアンプA1,A2の増幅度を
適切に選ぶことにより、所望の電圧変換を行なうことが
できる。ダイオードD1がON,OFFする電圧は抵抗
R11,R12,および基準電圧V1の値からV1・R
11/(R11+R12)、ダイオードD2がON,O
FFする電圧は抵抗R21,R22,および基準電圧V
2の値からV2・R21/R22として定まる。(ただ
しダイオードの順方向電圧は無視した。) また、オペアンプA1の増幅度は入力信号電圧Viの値
により変化し、その値は(1)電圧0からV1において
Rs,R11,R12とRf,(2)電圧V1からV2
においてRsとRf,(3)電圧V2以上ではRs,R
21とRfの各抵抗値とから定まる。(ただし、0<V
1<V2とした。) 前述の各始点、終点における入出力信号の値(Vi,V
o)から、適当な抵抗および基準電圧の値R11,R1
2..,V1,V2を設定することができる。回路の調
整は、入出力信号の値を見ながら、ダイオードD1,D
2がON状態となる電圧の低い順に関連する抵抗および
基準電圧を変化させて行なう。すなわち、まずRs,R
11,R12,Rfを調整して直線l1、ついでV1を
調整して直線l2、最後にR21,R22,V2を調整
して直線l3にそれぞれ出力が沿うように調整する。
【0040】ここでは補正関数gを3本の直線で近似す
る例について説明した。抵抗Rs1の両端に、ダイオー
ドや抵抗、基準電圧源からなる同様な回路を付加してい
くことで、さらに多くの直線で近似することが可能であ
る。その際、ダイオードD1,D2をオペアンプA1の
入力側の抵抗(R11やR21)に直列に入れるか(シ
リーズスイッチング)、並列に入れるか(パラレルスイ
ッチング)で出力の挙動が異なる。入力電圧を増加さ
せ、ダイオードD1,D2をON状態とした後にオペア
ンプA1の増幅率を上げる場合はシリーズスイッチン
グ、下げる場合はパラレルスイッチングを用いて近似し
ていく。
【0041】前述の補正回路22を使用した光送信器
で、図8に示す光ネットワークを構成した。補正回路2
2が波長制御回路1の出力信号を補正するため、図1
(b)に示したように、チャンネル間隔Δλは送信波長
λの値によらない。互いに混信を生じない最小の値をチ
ャンネル間隔とすることで、図9に示すように、高密度
の波長多重をおこなうことが出来た。
【0042】[第2の実施形態]以下、図面を用いて本
発明の第2実施形態について詳細に説明する。第1の実
施形態では、増幅度を変化させる電圧を設定するために
ダイオードのスイッチング特性を利用した。本実施形態
ではダイオードにかえて、オペアンプを利用した理想ダ
イオードを使用する。
【0043】図5は本発明の補正回路22の要部構成を
示す図である。補正回路22は関数生成部23と反転増
幅部24とからなる電圧ー電圧変換器であり、入力信号
電圧Viを関数生成部23で適当な電圧に変換後、反転
増幅部24で反転、増幅し、出力信号電圧Voを外部へ
出力する。関数生成部23はオペアンプA1を利用した
理想ダイオードD1、オペアンプA2を利用した理想ダ
イオードD2、加算器としてのオペアンプA3、基準電
圧源V1,V2から大略構成する。反転増幅器24はオ
ペアンプA4、抵抗Rs4,Rf4とから大略構成す
る。また、入力信号の変換の仕方は、後述するように各
理想ダイオードの構成と基準電圧源の設定電圧によって
決定される。
【0044】理想ダイオードの原理、ふるまいについて
は、前述のCQ出版社刊行の岡村廸夫著「OPアンプ回
路の設計」に詳細に説明されている。図5の理想ダイオ
ードD1を例にとると、入力電圧をVi、出力電圧をV
o、基準電圧を−V1としたとき、その出力は入力電圧
の値V1を境にON,OFFする。つまり、その入出力
特性は、Vi≦V1では出力なし、V1<Viでは傾き
−Rf1/Rs1の直線となる。
【0045】本補正回路は、前述の補正関数gを三本の
直線l1,l2,l3で近似することを想定したもので
ある。図5に示すように、4つのオペアンプで構成し
た。
【0046】オペアンプA3は、入力信号Viに比例す
る電圧を反転増幅部24へと出力する。その増幅率はR
s3とRf3の比、および可変抵抗R1の値によって決
まる。一方、Rs3と並列に入れた理想ダイオードD1
は、Vi=V1でON状態となり、オペアンプA3の入
力側抵抗を減らすので、結果としてオペアンプA3の増
幅率を増加させる。同様にRf3と並列に入れた理想ダ
イオードD2は、Vi=V2でON状態となり、オペア
ンプA3のフィードバック側抵抗を減らすので、結果と
してオペアンプA3の増幅率を減少させる。0<V1<
V2だとすれば、入力信号ViがV1未満ではオペアン
プA3のみ、V1からV2ではA1とA3、V2以上で
はA1,A2,A3全てがそれぞれONとなって全体の
増幅率に寄与する。
【0047】回路の調整は第1の実施形態と同様におこ
なう。まず、測定と計算から補正関数gを近似した各直
線の始点および終点における入出力電圧の値(Vij,
V’oj)j=1,2,..を求める。ついで入出力信
号の値を見ながら、各理想ダイオードD1,D2につい
てON状態となる電圧の低い順に、関連する抵抗および
基準電圧を変化させて行なう。すなわち、まず可変抵抗
R1の値を調整して直線l1、ついで基準電圧V1と抵
抗Rs1,Rf1の値を調整して直線l2、最後に基準
電圧V2と抵抗Rs2,Rf2の値を調整して直線l3
にそれぞれ出力が沿うように調整する。
【0048】ここでは、補正関数gを3本の直線で近似
する例について説明した。抵抗Rs3ないしRf3の両
端に理想ダイオードD1,D2と基準電圧源V1,V2
からなる同様な回路を付加していくことで、さらに多く
の直線で近似することが可能である。入力電圧を増加さ
せ、理想ダイオードD1,D2をON状態とした後にオ
ペアンプA3の増幅率を上げたい場合はRs3の両端
に、下げたい場合はRf3の両端にそれぞれ理想ダイオ
ードD1,D2を付加していく。
【0049】[第3の実施形態]第2の実施形態では、
増幅度を低下させるためにオペアンプのフィードバック
抵抗Rfに並列に理想ダイオード回路を付加した。本実
施形態では、同様な効果を理想ダイオードと反転増幅器
を利用した加算回路を複数個使用することにより実現す
る。
【0050】図6は本発明の補正回路22の要部構成を
示す図である。全体は、理想ダイオードD1、D2と、
2つの反転増幅器とから大略構成する。
【0051】図7は本発明の補正回路22において、そ
の入力電圧と各点における電圧の関係を示した図であ
る。図7(a)は入力電圧Viに対する可変抵抗R3の
両端にかかる電圧Voであり、(b)は入力電圧Viに
対する理想ダイオードD1の出力電圧Voであり、
(c)は入力電圧Viに対する理想ダイオードD2の出
力電圧Voであり、(d)は入力電圧Viに対するオペ
アンプA4の出力電圧Voをそれぞれ表している。
【0052】可変抵抗R3により得られる入力電圧Vi
に比例する電圧と、理想ダイオードD1の出力電圧は、
オペアンプA3によって加算、反転されたのち出力され
る。このオペアンプA3の出力と理想ダイオードD2の
出力は、オペアンプA4によって加算、反転され、本補
正回路の出力Voとなる。つまり、入力電圧Viに比例
する電圧(図7(a))と、理想ダイオードD1の出力
(図7(b))と、理想ダイオードD2の出力(図7
(c))の和の符号を変えたものが補正回路の出力Vo
(図7(d))となる。
【0053】本補正回路も、前述の補正関数gを三本の
直線l1,l2,l3で近似することを想定したもので
ある。図7(d)に示すように、理想ダイオードD1の
基準電圧V1および理想ダイオードD2の基準電圧V2
の値は各直線の始点を決定する。
【0054】また、直線の傾きは各抵抗の値に依存して
いる。簡単のためRs1,Rf1,Rs2,Rf2,R
3以外の抵抗はみな同じ値とすると、直線l1の傾きは
可変抵抗R3の値に、直線l2の傾きはRs1とRf1
の比に、直線l3の傾きはRs2とRf2の比に、それ
ぞれ関係する。
【0055】また、回路の調整は第1の実施形態と同様
におこなう。まず、測定と計算から補正関数gを近似し
た各直線の始点および終点における入出力電圧の値(V
ij,Voj)j=1,2,..を求める。ついで入出
力信号の値を見ながら、各理想ダイオードD1,D2に
ついてON状態となる電圧の低い順に、関連する抵抗お
よび基準電圧を変化させて行なう。すなわち、まず可変
抵抗R3の値を調整して直線l1、ついで基準電圧V1
と抵抗Rs1,Rf1の値を調整して直線l2、最後に
基準電圧V2と抵抗Rs2,Rf2の値を調整して直線
l3にそれぞれ出力が沿うように調整する。
【0056】ここでは、補正関数gを3本の直線で近似
する例について説明した。理想ダイオードD1ないしD
2の両端に同様な理想ダイオードを付加していくこと
で、さらに多くの直線で近似することが可能である。入
力電圧を増加させ、理想ダイオードをON状態とした後
に補正関数gの傾きを下げたい場合は理想ダイオードD
1に並列に、上げたい場合は理想ダイオードD2に並列
に理想ダイオードをそれぞれ付加していく。
【0057】上記実施形態では、光波長可変フィルタの
種類を特定していないが、チューナブルDFBフィルタ
ーやファブリペローフィルター等の種類に限らず、フィ
ルター駆動回路への供給電圧とフィルタの透過波長との
関係を補正回路によって補正することで、比例関係を保
持することができる。また比例関係でなくても、補正回
路の入力電圧が非直線曲線で現せられても、その出力が
一定関係であれば、波長制御回路から一定の波長間隔を
保持できる供給電圧を供給すれば、結局波長の使用効率
を高めることができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかわる
第1の発明によれば、波長制御回路の出力信号の値の変
化とフィルタ透過波長の変化を比例の関係とし、チャン
ネル間隔の波長依存性を無くすことができる。
【0059】本出願にかかわる第2の発明によれば、波
長制御回路の出力信号の値の変化とフィルタ透過波長の
変化を比例関係とする補正回路を構成する手順を与える
ことができる。
【0060】本出願にかかわる第3の発明によれば、前
記補正回路の入力と出力の関係を与える簡便な近似方法
を実現することができる。
【0061】本出願にかかわる第4の発明によれば、シ
ステムが使用する波長範囲全般において、混信を生じる
ことのない高密度な波長多重通信を実現することができ
る。前記補正回路がチャンネル間隔の波長依存性を無く
すので、所定のチャンネル間隔としてチャンネル設定の
誤差を小さく設定でき、正確に且つ最小の値によって設
定でき、波長の利用効率が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動作原理を説明するための図である。
【図2】本発明の光送信器の構成図である。
【図3】本発明の補正回路の入出力関係を説明するため
の図である。
【図4】本発明の第1実施形態における補正回路の要部
構成を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態における補正回路の要部
構成を示す図である。
【図6】本発明の第3実施形態における補正回路の要部
構成を示す図である。
【図7】本発明の第3実施形態における、入力電圧と各
点における電圧の関係を説明する図である。
【図8】本発明及び従来例における光通信システムの構
成図である。
【図9】本発明及び従来例における波長制御動作を説明
するための図である。
【図10】本発明及び従来例における通信ノードの構成
図である。
【図11】本発明及び従来例における光送信器の構成図
である。
【符号の説明】
1 波長制御回路 2 光源駆動回路 3 波長可変光源 4 光変調器 5 光分岐器 6 光スイッチ 7 光合波器 8 波長可変フィルタ 9 受光素子 10 増幅器 11 識別器 12 フィルタ駆動回路 14 スターカプラ 151〜15n 端末 161〜16n 通信ノード 171〜17n,181〜18n 光ファイバ 19 光分岐器 20 光受信器 21 光送信器 22 補正回路 23 関数生成部 24 反転増幅部 A1〜A4 オペアンプ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過波長を掃引可能な光バンドパスフィ
    ルタと、前記光バンドパスフィルタを駆動する駆動回路
    と、前記光バンドパスフィルタの透過波長を制御する波
    長制御回路と、前記波長制御回路からの信号を所定の関
    係に従って補正したのち前記駆動回路へと出力する補正
    回路とを備えた光通信装置の波長制御方法であって、 前記所定の関係は、前記波長制御回路からの信号の値の
    変化に前記光バンドパスフィルタの透過波長の値の変化
    を比例させるものであることを特徴とする波長制御方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の波長制御方法によって
    制御することを特徴とする光通信装置。
  3. 【請求項3】 前記補正回路は、前記駆動回路に入力す
    る信号と前記光バンドパスフィルタの透過波長の値の関
    係を測定する第1工程と、その測定結果から前記所定の
    関係を算出する第2工程と、前記補正回路の入力および
    出力信号の関係を前記算出した所定の関係に一致させる
    第3工程と、を経て構成することを特徴とする請求項1
    に記載の波長制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の波長制御方法によって
    制御することを特徴とする光通信装置。
  5. 【請求項5】 前記補正回路の入力および出力信号の関
    係は、入力信号の値の一次式を複数組み合わせたもので
    あることを特徴とする請求項1又は3に記載の波長制御
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の波長制御方法によって
    制御することを特徴とする光通信装置。
  7. 【請求項7】 請求項1、3又は5に記載の波長制御方
    法であって、 送信状態にあるときに、自局送信装置の送信波長と、自
    局送信装置の送信波長の長波長側もしくは短波長側のい
    ずれか一方の波長軸上において自局送信装置の送信波長
    と、隣接する他局送信装置の送信波長とを検出し、前記
    自局送信装置の送信波長と前記長波長側もしくは短波長
    側のいずれか一方で隣接する他局送信装置の送信波長と
    の間の波長間隔が所定の間隔になる様に制御することを
    特徴とする波長制御方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の波長制御方法によって
    制御することを特徴とする光通信装置。
  9. 【請求項9】 請求項2,4,又は6に記載の光通信装
    置において、前記補正回路は演算増幅器と、ダイオード
    と抵抗器とを含み、所定の入力電圧を境として、前記補
    正回路の出力電圧が一定値以上から入力電圧に比例する
    ように変化する理想ダイオードを1つ以上と、且つ演算
    増幅器と抵抗を含む加算器を備え、前記1つ以上の理想
    ダイオードの各出力電圧を加算して出力することを特徴
    とする光通信装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6429955B1 (en) 1997-12-22 2002-08-06 Nec Corporation Optical network
JP2007094395A (ja) * 2005-08-31 2007-04-12 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 可変光減衰器

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US6429955B1 (en) 1997-12-22 2002-08-06 Nec Corporation Optical network
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