JPH1013381A - 光通信装置およびその波長制御方法 - Google Patents

光通信装置およびその波長制御方法

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JPH1013381A
JPH1013381A JP8158024A JP15802496A JPH1013381A JP H1013381 A JPH1013381 A JP H1013381A JP 8158024 A JP8158024 A JP 8158024A JP 15802496 A JP15802496 A JP 15802496A JP H1013381 A JPH1013381 A JP H1013381A
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control
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increment
control variable
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JP8158024A
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Oichi Kubota
央一 窪田
Masao Majima
正男 真島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長制御回路が駆動回路へ出力する信号の値
を随時補正して、波長制御回路の出力信号の値の変化と
フィルタ透過波長の変化を関数関係とし、チャンネル間
隔の波長依存性および温度依存性を無くすことにある。 【解決手段】 伝送路に接続され且つ透過波長を変化さ
せ得る光バンドパスフィルタと、入力信号を基に光バン
ドパスフィルタの駆動電圧を発生するフィルタ駆動回路
と、光バンドパスフィルタの温度を検出し、この温度相
当信号を出力する温度検出器と、フィルタ駆動回路へ制
御変数の値を出力し、前記制御変数の値を変化させるこ
とで光バンドパスフィルタの透過波長を制御する波長制
御系を備える光通信装置とその波長制御方法において、
波長制御系は、光バンドパスフィルタの透過波長を所定
の波長差だけ変化させるのに必要な制御変数の増分を、
制御変数と温度検出器からの温度相当信号の値とから算
出することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長多重通信シス
テムの波長制御方法及びこれを用いた光通信装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】波長多重通信システムの一例として、各
端局が波長可変な1組の光送信器と光受信器を持ち、パ
ッシブスター型に構成されたシステムがある。
【0003】図5にその波長多重通信システム構成を示
す。端局151〜15nは通信ノード161〜16n、
光ファイバ171〜17n、181〜18nを介してス
ターカプラ14に接続され、ネットワークを構成する。
通信ノード161〜16nから送出された光信号は、ス
ターカプラ14によって自ノードを含むすべての通信ノ
ード161〜16nに分配される。
【0004】波長多重通信系のチャンネル数を多くする
ために、波長1550nm帯域においてチャンネル間の
波長間隔(以下、チャンネル間隔)を10GHzのオー
ダーにした場合、混信を防ぐには各通信ノード161〜
16nの送信波長を制御する必要がある。分散配置され
た通信ノード161〜16nからの送信波長のチャンネ
ル間隔を一定に保つ方式としては幾つかのものが提案さ
れている。なかでも我々が提案している方式(特願平6
−296660号)は、初期設定、再設定が容易であ
り、制御が簡便である。
【0005】この方式では、各通信ノード161〜16
nは自局の波長と波長軸上で長波長側に隣接するチャン
ネルの波長との間隔を検知し、チャンネル間隔が一定に
なるように自局の波長を制御する。図6にその動作の一
例を示す。発光開始時は波長範囲の短波長側で(図6
(a))発光し(ch5)、徐々に長波長側にシフトし
ていき長波長側の最短波長の波長(ch4)と一定間隔
となる波長に移動して定常状態となる(図6(b))。
また、送信が終了し発光が停止した通信ノードの波長
(ch3)がある場合(図6(c))には、その短波長
側で発光する通信ノードは波長(ch4,ch5)を徐
々に長波長側にシフトしていく。この結果、定常状態で
は波長多重通信系の波長範囲の長波長端から等しいチャ
ンネル間隔で各通信ノードの波長(ch1,ch2,c
h4,ch5)が配置される(図6(d))。
【0006】図7に通信ノード161〜16nの構成図
を示す。通信ノード161〜16nは光分岐器19、光
受信器20、光送信器21とから構成される。
【0007】光分岐器19は、伝送路181〜18nか
らの光信号を二つに分岐し、一方を光受信器20、他方
を光送信器21へと送る。光受信器20は、波長多重通
信系のチャンネルの中から、自局あての信号を送信して
いるチャンネルを探す。見出した後はその波長に波長可
変フィルタの波長を一致、追従させながら受信を続け
る。
【0008】また、図8に光送信器21の構成図を示
す。光送信器21は、波長制御回路1、波長可変光源
3、波長可変フィルタ8、光源駆動回路2、受光素子
9、増幅器10、識別器11、光変調器4、光分岐器
5、光合流器7、光スイッチ6、フィルタ駆動回路1
2、から構成される。かかる構成において、波長制御回
路1はフィルタ駆動回路12を介して波長可変フィルタ
8の透過波長を掃引し、光受信素子9で光電変換し、増
幅器10で電気信号を増幅し、識別器11で所定レベル
以上か否かを判断して2値信号として入力する。また、
波長制御回路1は光源駆動回路2を介して波長可変光源
3を発光させ、光変調器4及び光分岐器5を介して光合
流器7にて伝送路からの波長と合流して波長可変フィル
タ8に入力する。そうして波長可変フィルタ8を掃引し
つつ、識別器11の出力から自局の送信波長と長波長側
の隣接チャンネルの波長間隔を検知する。自局の発光波
長が長波長側の波長と一定間隔となれば、定常状態に至
り、光スイッチ6をオンして伝送路へ自局の波長を出力
する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
波長制御方式は使用する波長範囲に無駄を生じるという
課題を有していた。チャンネル間隔が波長や温度によっ
て変わる一方で、混信防止用に間隔の大きさはある所定
の値以上でなければならないためである。さらに、チャ
ンネル間隔の温度依存性を下げる目的で波長可変フィル
タに温度制御を施すと、ペルチェ素子や温度制御回路が
必要となり、コストがかかるという課題も有していた。
【0010】また、チャンネル間隔の波長依存性は、間
隔を維持するための制御方法と、波長可変フィルタの持
つ非線形性に起因している。従来、チャンネル間隔の維
持の制御は、自局の送信波長に対応する制御信号の値V
と、自局と波長軸上で隣接している他局の送信波長に対
応する制御信号の値V1との差V−V1を所定値ΔVに
保つことで行っていた。一方、送信波長の検出に使用す
る波長可変フィルタは、駆動するための制御信号V2の
値と透過波長λの値とは必ずしも線形の関係にない。波
長可変フィルタの内部で使用されている波長を可変する
ピエゾ素子の非線形性や、フィルタの構造などがその原
因である。
【0011】同様に、チャンネル間隔の温度依存性は、
波長可変フィルタの透過波長が温度によって変化するこ
とに起因している。
【0012】このような場合、制御信号V3を同じ値Δ
Vだけ変化させた時の、透過波長λの増分Δλは、制御
信号V3の値、および周囲の温度によって変化する。こ
のため、制御信号V3の値を所定値ΔVに保っても、チ
ャンネル間隔Δλは波長や周囲の温度によって変化す
る。
【0013】一方で、混信を防ぐためにはチャンネル間
隔をある所定の広さΔλch以上としなければならな
い。そこで、制御信号の増分の所定値ΔVは、波長によ
り間隔値の変化するチャンネル間隔が決してΔλch以
下とならないように、余裕を持って設定される。このあ
らかじめ必要な余裕が通信システム系で使用する波長範
囲を狭めてしまう。
【0014】本出願にかかわる第1の発明の目的は、波
長制御回路が駆動回路へ出力する信号の値を随時補正し
て、波長制御回路の出力信号の値の変化とフィルタ透過
波長の変化を比例関係とし、結果的にチャンネル間隔の
波長依存性および温度依存性を無くすことにある。
【0015】さらに、本出願にかかわる第2の発明の目
的は、波長制御回路の出力信号の値の変化とフィルタ透
過波長の変化を温度によらず比例関係とするために、任
意の制御信号の値からチャンネル間隔に対応する増分を
求める近似関数を、波長可変フィルタの温度ごとに用意
することにある。
【0016】さらに、本出願にかかわる第3の発明の目
的は、波長制御回路の出力信号の値の変化とフィルタ透
過波長の変化を温度によらず比例関係とするために、任
意の制御信号の値からチャンネル間隔に対応する増分を
求める数表を、波長可変フィルタの温度ごとに用意する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本出願に係る第1の発明は、伝送路に接続され、かつ透
過波長を変化させることができる光バンドパスフィルタ
と、入力信号をもとに前記光バンドパスフィルタの駆動
電圧を発生するフィルタ駆動回路と、前記光バンドパス
フィルタの温度を検出し、対応する信号(以下、温度相
当信号)を外部へ出力する温度検出器と、前記フィルタ
駆動回路へ制御変数の値を出力し、前記制御変数の値を
変化させることで前記光バンドパスフィルタの透過波長
を制御する波長制御系を備える光通信装置において、前
記波長制御系は、前記光バンドパスフィルタの透過波長
を所定の波長差だけ変化させるのに必要な前記制御変数
の増分(以下、制御変数の増分)を、前記制御変数と前
記温度検出器からの温度相当信号の値とから算出するこ
とを特徴とする。
【0018】また、本出願に係る第2の発明は、前記波
長制御系は、前記制御変数と前記制御変数の増分との間
の関係式を前記光バンドパスフィルタの温度別に予め記
憶し、前記温度相当信号の値をもとに選択した前記関係
式を用いて、任意の前記制御変数における前記制御変数
の増分を算出することを特徴とする。
【0019】また、本出願に係る第3の発明は、前記波
長制御系が、前記制御変数と前記制御変数における前記
制御変数の増分を要素とする数値の組を複数個集めた数
表(以下、制御変数増分の数表)を前記光バンドパスフ
ィルタの温度別に予め複数記憶し、前記温度相当信号の
値から選択した前記制御変数増分の数表を参照し、任意
の前記制御変数における前記制御変数の増分を求めるこ
とを特徴とする。
【0020】[作用]上記第1の発明において、波長制
御系は波長多重通信のチャンネル間隔を所定の波長差と
する。チャンネル間隔に相当する制御変数の増分は、制
御変数の値および光バンドパスフィルタの温度に依存し
ている。波長制御系は、チャンネル間隔に相当する制御
変数の増分を光バンドパスフィルタの透過波長を掃引す
るそのつど制御変数と前記温度検出器からの温度相当信
号の値とから算出する。これにより、温度検出器を付加
するだけで、チャンネル間隔の波長依存性および温度依
存性を無くすことができる。
【0021】上記第2の発明において、波長制御系はチ
ャンネル間隔に相当する制御変数の増分を、任意の制御
変数についてその値を前記温度相当信号の値をもとに選
択した前記関係式に代入、計算することによって得る。
【0022】上記第3の発明において、波長制御系はチ
ャンネル間隔に相当する制御変数の増分を、前記温度相
当信号の値をもとに選択した、複数個の予め記憶した数
値の組の中から、その制御変数の値が現在の制御変数の
値に最も近いものを選び、選んだ数値の組みにおける制
御変数の増分を参照することによって得る。
【0023】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]以下、図面を用いて本発明の実施形
態について詳細に説明する。本発明における光多重通信
システム、光ノード及び光ノード内の光送信器の構成
は、従来例の項においてそれぞれ図5、図7及び図8を
用いて説明したものと同じであるので、説明を省略す
る。
【0024】本発明では、波長制御系1がチャンネル間
隔に相当する透過波長制御信号vの増分Δvを透過波長
制御信号vの値によって適宜変化させることでチャンネ
ル間隔の波長依存性を無くす。
【0025】波長制御系1は、チャンネル間隔に対応す
る透過波長制御信号の増分Δvと透過波長制御信号vと
の間の関係式Δv=f(v)を系内のメモリに記憶して
おり、必要に応じてvからΔvを算出する。この関数f
はあらかじめ測定と計算により求めておく。
【0026】そのためには以下の手順を踏む。まず、透
過波長制御信号vと透過波長λの関係を光多重通信シス
テムが使用する波長範囲にわたって測定する。結果は、
vについて昇順に(vi、λi)i=1,2,3...
と表記する。
【0027】ついで、各波長λiについてλi+Δλc
h(Δλchは特定波長間隔を示す)における透過波長
制御信号の値(以下、目標制御信号値という)v’iを
求める。測定点数が少なく、目標制御信号値v’iを直
接得ることができない場合は、各測定値(vi、λi)
i=1,2,3...から所望の目標制御信号値を算出
する。例えば最小2乗法で近似式v=g(λ)が得られ
れば、目標制御信号値はv’i=g(λi+Δλch)
として求めることができる。
【0028】これから、各透過波長制御信号viについ
ての、チャンネル間隔Δλchに対応する制御信号の増
分(以下、制御信号の増分という)Δviが、Δvi=
v’i−viとして求められる。
【0029】関数f(v)は、測定した各制御信号と、
その増分の関係(vi、Δvi)i=1,2,3...
を適当な方法で必要な精度に応じて近似することにより
得られる。近似関数としては、多項式f(λ)=a0+
a1・λ+a2・λ2+...を使用するのが簡便だ
が、指数関数等の一般関数を用いても良い。多項式を使
う場合、λの何次まで使用するかは、関数の形状や、必
要とする精度により決定する。
【0030】波長制御系1は、上記の関数f(v)のか
わりに、透過波長制御信号vとその増分Δvについての
数表を記憶していてもよい。数表は、事前の測定および
計算により得られたvとΔvの数値の組(vi、Δv
i)i=1,2,3...からなり、各数値はvについ
て昇順あるいは降順に配置する。
【0031】昇順に配置した場合、任意の制御信号vに
おけるチャンネル間隔に対応する制御信号の増分Δv
は、添字iを変えながらviとvの値を比較し、 vi≦v<vi+1 を満たすiの値から、Δviとして求まる。降順の場合
は、不等号の向きを逆にすれば良い。
【0032】波長制御系1は、上記の関数f(v)ない
し数表を用いて以下のように波長の制御を行う。例とし
て、図6(a)に示す状態から図6(b)の状態に移行
する場合のように、短波長側から送信を開始して長波長
側へ送信波長を変化させる系において、自局が波長λ
1、自局と長波長側で隣接する他局が波長λ2で送信し
ており、自局は他局との波長差λ2−λ1がチャンネル
間隔Δλchと一致するように自局送信波長λ1を制御
している場合について説明する。
【0033】図9は、自局および自局と長波長側で隣接
する他局の送信波長の、波長制御系1の透過波長制御変
数v軸上における関係を表わしている。波長制御系1
は、波長可変光源3の発光波長を徐々に長波長側の波長
になるように光源駆動回路2に制御信号を供給しつつ、
自局の送信波長λ1を検出した(識別器11がHを出力
した)際の制御変数v1を把握している。波長制御系1
は、フィルタ駆動回路12へ制御変数v1−Δvmar
(波長マージンを考慮したもの)を送り、波長可変フィ
ルタの透過波長λfをλf−Δλmarに設定する。Δ
vmarは制御変数v軸上での掃引マージンであり、波
長軸上では送信波長を確実に検出するための掃引マージ
ンΔλmarに対応している。ついで、v1の値から関
数f(v)ないし数表をもちいてΔv1を算出し、記憶
する。Δv1は、制御変数v1における制御変数の増分
で、波長軸上ではチャンネル間隔Δλchに対応してい
る。ついで、波長制御系1は制御変数vをv=v1+Δ
v1+Δvmarまで掃引しつつ、他局の送信信号の検
出を行う。ここではv=v2において他局の送信波長が
検出されている。波長制御回路1は、v2とv1+Δv
1の大小を比較し、両者の差が減少する方向に制御変数
vの値を変化させる。
【0034】各光ノードの光送信器がそれぞれの波長可
変フィルタの特性に合わせた関数f(v)ないし数表を
記憶し、上記の動作を行う波長制御系1をそなえること
により、伝送路上の送信波長の配置は、一定のチャンネ
ル間隔Δλchに保たれる。
【0035】[第2の実施形態]本実施形態では、チャ
ンネル間隔の波長依存性および温度依存性を、近似関数
f(T,V)を用意することで解消する。近似関数f
(T,V)は、波長可変フィルタの周囲の温度Tと波長
制御回路1がフィルタ駆動回路へ出力する信号の値Vか
ら、所定のチャンネル間隔Δλchに対応する透過波長
制御信号の増分Δvを算出するためのものである。
【0036】図1に光送信器21の構成図を示す。図8
に示した従来の光送信器の構成とほとんど同じだが、温
度検出器30が波長可変フィルタ8のフィルタ素子、例
えばEOフィルタ、DFBフィルタ、マッハツェンダフ
ィルタ、ファブリペローフィルタ等の半導体素子に隣接
して設置されている。温度検出器30は、例えば波長可
変フィルタ8内部に設けられたサーミスタからなり、波
長可変フィルタ8の温度を随時検出し、結果の信号Tを
波長制御回路1へと出力する。波長制御回路1は、識別
器11の出力の他に、チャンネル間隔の波長依存性によ
る制御電圧Vと温度検出器30の出力Tも参考にして、
波長可変光源3の波長を制御する。
【0037】図2は本発明の動作原理を説明するための
図である。図2(a)は、透過波長制御信号vと波長可
変フィルタ8の温度T、およびその透過波長λの関係λ
=h(T,v)を示している。3本の曲線は、それぞれ
波長可変フィルタ8の温度がT1、T2、T3における
制御変数vと波長可変フィルタ8の透過波長λの関係を
示している。
【0038】同様に、図2(b)は、透過波長制御信号
vと波長可変フィルタ8の温度T、および制御信号の増
分Δvの関係Δv=f(T,v)を示したものである。
3本の曲線は、それぞれ波長可変フィルタ8の温度がT
1、T2、T3における制御変数vとその増分Δvの関
係を示している。
【0039】図3は、本発明における波長制御用の近似
関数f(T,v)を説明するための図である。ここで、
aj(Ti)は温度Tiにおけるj次の係数である。
【0040】第1の実施形態で述べたように、波長制御
回路1が透過波長制御信号vをフィルタ駆動回路12に
出力し、波長可変フィルタ8の透過波長を変化させる場
合、制御信号vと透過波長λの関係λ=h(v)は、必
ずしも線形の関係ではない。また、その関係は波長可変
フィルタ8の温度Tにも依存する。この様子を図示した
のが図2(a)である。
【0041】図2(a)では、温度T1において、制御
電圧v=v1での制御信号の増分Δv1(T1)と、v
=v2での増分Δv2(T1)は値が異なる。また、同
じ制御電圧v=v1において、温度T1での制御信号の
増分Δv1(T1)と、温度T3での増分Δv1(T
3)も値が異なる。
【0042】つまり、チャンネル間隔維持の制御を、透
過波長制御信号の増分Δvを所定値に等しくすることで
行う従来の方式では、透過波長や温度によってチャンネ
ル間隔が変動する。
【0043】そこで、使用温度範囲の代表的な温度T
1、T2、T3...のそれぞれにおいて、第1の実施
形態で述べた手順に従い、チャンネル間隔に対応する制
御信号の増分Δvと制御信号vとの間の関係式Δv=f
(T1,v)、f(T2,v)、f(T3,v)...
を求める。それらを図示したのが図2(b)である。
【0044】各関係式は、例えば多項式f(Ti,v)
=a0(Ti)+a1(Ti)・λ+a2(Ti)・λ
2+..aj(Ti)λj..で近似する。ここで、aj
(Ti)は温度Tiにおけるj次の係数である。これら
の係数の表(図3)を、波長制御回路1にはあらかじめ
記憶させておく。
【0045】近似関数としては、上述したように多項式
を使用するのが簡便だが、指数関数等の一般関数をもち
いてもよい。例えば、f(Ti,v)=a0(Ti)+
a1(Ti)・exp(a2(Ti)・λ)..と近似
できるのであれば、多項式の場合と同様、各係数を波長
制御回路1にあらかじめ記憶させておく。
【0046】波長制御回路1は、温度検出器30により
波長可変フィルタ8の温度Tを随時把握する。温度検出
器30には例えばサーミスタを使用することができる。
【0047】ついで、記憶しておいた係数表(図3)の
温度の欄から、温度Tにもっとも近い値の温度Tiおよ
び、温度Tiにおける近似多項式の係数a0(Ti)、
a1(Ti)、a2(Ti)...を見出す。これらの
係数から近似多項式f(Ti,v)が復元できるので、
制御信号vの増分Δvは、以後Δv=f(Ti,v)と
して求まる。
【0048】このように、求めた関数f(Ti,v)又
は数表に基づいて、波長制御回路1は、第1の実施形態
と同様に、光源駆動回路2に制御信号を供給して、波長
可変光源3の発光波長を徐々に長波長側に移動させる。
その発光波長と伝送路上の波長とを、温度検出器30の
出力と波長依存性による制御電圧とを勘案して、フィル
タ駆動回路12に求められた制御電圧を供給し、波長可
変フィルタ8の透過波長を正確に設定して、自局の発光
波長を所定の波長間隔Δλchに維持するように動作す
る。
【0049】[第3の実施形態]以下、図面を用いて本
発明の第3実施形態について詳細に説明する。第2の実
施形態では、波長制御回路1が近似多項式f(Ti,
v)の係数を温度別に記憶していた。本実施形態では、
波長制御回路1が波長制御用の数表を温度別に記憶す
る。
【0050】図4は、本発明における波長制御用の数表
を説明するための図である。まず、使用温度範囲の代表
的な温度Tj(j=1,2,3...)のそれぞれにお
いて、第1の実施形態で述べた手順に従い、チャンネル
間隔に対応する透過波長制御信号の増分Δvと透過波長
制御信号vとの間の関係式Δv=f(T1,v)、f
(T2,v)、f(T3,v)...を求める。つい
で、代表的な制御信号vi(i=1,2,3...)に
ついて、温度Tjにおける制御信号の増分の値Δvi
(Tj)を求める。これは図4に示したように2次元の
数表になる。第1の実施形態と同様に、各増分の値は、
制御信号vについて昇順あるいは降順に配置しておく。
さらに、波長制御回路1にはこの数表をあらかじめ記憶
させておく。
【0051】波長制御回路1は、温度検出器30により
波長可変フィルタ8の温度Tを随時把握する。ついで、
記憶しておいた数表の温度の欄からTにもっとも近い値
の温度Tjを見出す。これから、温度Tjにおける透過
波長制御信号vとその増分Δvの数値の組(vi(T
j),Δvi(Tj))i=1,2,3...が得られ
る。
【0052】波長制御回路1は、得られた数値の組を参
照することで、温度Tでの任意の制御電圧vにおけるチ
ャンネル間隔に対応する制御信号の増分Δvを得る。数
表を制御信号vについて昇順に配置した場合であれば、
制御信号の増分Δvは、添字iの値を変えながらviと
vの値の大小を比較し、 vi≦v<vi+1 を満たすiの値から、Δviとして求まる。
【0053】[その他の実施形態]第2の実施形態で
は、波長制御用の近似関数f(T,v)を代表的な温度
についてそれぞれ用意した。しかし、近似関数f(T,
v)=a0(T)+a1(T)・λ+a2(T)・λ2
+...の各係数ai(T)i=1,2,3...を温
度Tの関数として表わし、記憶してもよい。この方法
は、近似関数が温度によってドリフトするような場合、
すなわち高次の係数が定数であるような場合に特に有効
である。例えば、近似関数が f(T,v)=a0(T)+a1・λ+a2・λ
2+... a0(T)=b0+b1・T で表わすことができれば、記憶しておく数値はa1、a
2、b0、b1の4つでよい。
【0054】第2および第3の実施形態では、制御変数
の増分の値を近似関数あるいは数表から求めていた。直
接制御変数の増分の値を求めるかわりに、制御変数の増
分の値の基準値(以下、基準増分値)からの比を近似関
数あるいは数表から求める構成としてもよい。波長制御
系は基準増分値を記憶しており、近似関数あるいは数表
から得た比との積を計算することにより、所望の制御変
数の増分の値を得る。この方法は、全系で使用するチャ
ンネル間隔を変更したい場合に便利である。第2および
第3の実施形態ではほとんど全ての係数、あるいは数表
の要素の値に変更が必要である。本実施形態では、基準
増分値のみ変更すればよい。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る第1
の発明によれば、波長制御回路の出力信号の値の変化と
波長可変フィルタの透過波長の変化を比例の関係とし、
チャンネル間隔の波長依存性、温度依存性を無くすこと
ができる。
【0056】また、温度検出器と数値的な補正のみでよ
く、波長可変フィルタの温度安定化のための熱電素子や
制御回路が不要なので、コストを下げることができる。
【0057】本出願に係る第2の発明によれば、ある温
度において制御変数からチャンネル間隔に対応する制御
変数の増分を得る簡便な方法を与えることができる。
【0058】本出願に係る第3の発明によれば、ある温
度において制御変数からチャンネル間隔に対応する制御
変数の増分を得る別の簡便な方法を与えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光送信器の構成図である。
【図2】本発明の動作原理を説明するための図である。
【図3】本発明の第2実施形態の動作を説明するための
図である。
【図4】本発明の第3実施形態の動作を説明するための
図である。
【図5】従来例における光通信システムの構成図であ
る。
【図6】本発明及び従来例における波長制御動作を説明
するための図である。
【図7】本発明及び従来例における通信ノードの構成図
である。
【図8】本発明及び従来例における光送信器の構成図で
ある。
【図9】本発明の掃引動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1 波長制御回路 2 光源駆動回路 3 波長可変光源 4 光変調器 5 光分岐器 6 光スイッチ 7 光合波器 8 波長可変フィルタ 9 受光素子 10 増幅器 11 識別器 12 フィルタ駆動回路 14 スターカプラ 151〜15n 端末 161〜16n 通信ノード 171〜17n,181〜18n 光ファイバ 19 光分岐器 20 光受信器 21 光送信器 30 温度検出器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝送路に接続され、且つ透過波長を変化
    させることができる光バンドパスフィルタと、入力信号
    をもとに前記光バンドパスフィルタの駆動電圧を発生す
    るフィルタ駆動回路と、前記光バンドパスフィルタの温
    度に対応する温度相当信号を出力する温度検出器と、前
    記フィルタ駆動回路へ制御変数の値を出力し、前記制御
    変数の値を変化させることで前記光バンドパスフィルタ
    の透過波長を制御する波長制御系とを備えて制御する波
    長制御方法において、 前記波長制御系は、前記光バンドパスフィルタの透過波
    長を所定の波長差だけ変化させるのに必要な前記制御変
    数の増分を、前記制御変数と前記温度検出器からの温度
    相当信号の値とから算出することを特徴とする波長制御
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の波長制御方法を用いた
    ことを特徴とする光通信装置。
  3. 【請求項3】 前記波長制御系は、前記制御変数と前記
    制御変数の増分との間の関係式を前記光バンドパスフィ
    ルタの温度別に予め記憶し、前記温度相当信号の値から
    選択した前記関係式を用いて、任意の前記制御変数にお
    ける前記制御変数の増分を算出することを特徴とする請
    求項1に記載の波長制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の波長制御方法を用いた
    ことを特徴とする光通信装置。
  5. 【請求項5】 前記波長制御系は、前記制御変数と前記
    制御変数における前記制御変数の増分を要素とする数値
    の組を複数個集めた制御変数増分の数表を前記光バンド
    パスフィルタの温度別に予め複数記憶し、前記温度相当
    信号の値から選択した前記制御変数増分の数表を参照
    し、任意の前記制御変数における前記制御変数の増分を
    求めることを特徴とする請求項1記載の波長制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の波長制御方法を用いた
    ことを特徴とする光通信装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001003349A1 (fr) * 1999-07-01 2001-01-11 Fujitsu Limited Emetteur optique sur plusieurs longueurs d'ondes et procede de gestion des longueurs d'ondes de transmissions optiques
JPWO2021090368A1 (ja) * 2019-11-05 2021-05-14

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US6501774B2 (en) 1999-07-01 2002-12-31 Fujitsu Limited Optical transmission apparatus for multiple wavelengths and optical transmission wavelength control method
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