JPH09312194A - 浴槽内・浴室床用遠赤外線放射型加熱体、プール槽内・プールサイド用遠赤外線放射型加熱体、遠赤外線浴浴槽及び遠赤外線浴プール - Google Patents

浴槽内・浴室床用遠赤外線放射型加熱体、プール槽内・プールサイド用遠赤外線放射型加熱体、遠赤外線浴浴槽及び遠赤外線浴プール

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JPH09312194A
JPH09312194A JP8203154A JP20315496A JPH09312194A JP H09312194 A JPH09312194 A JP H09312194A JP 8203154 A JP8203154 A JP 8203154A JP 20315496 A JP20315496 A JP 20315496A JP H09312194 A JPH09312194 A JP H09312194A
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JP
Japan
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far
infrared radiation
heating element
bath
type heating
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JP8203154A
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English (en)
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Shigeyuki Yasuda
繁之 安田
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TOMONOKAI RIKAGAKU KENKYUSHO K
TOMONOKAI RIKAGAKU KENKYUSHO KK
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TOMONOKAI RIKAGAKU KENKYUSHO K
TOMONOKAI RIKAGAKU KENKYUSHO KK
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Publication date
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B3/00Ohmic-resistance heating
    • H05B3/20Heating elements having extended surface area substantially in a two-dimensional plane, e.g. plate-heater
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B2203/00Aspects relating to Ohmic resistive heating covered by group H05B3/00
    • H05B2203/002Heaters using a particular layout for the resistive material or resistive elements
    • H05B2203/006Heaters using a particular layout for the resistive material or resistive elements using interdigitated electrodes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]

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  • Resistance Heating (AREA)
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  • Devices For Medical Bathing And Washing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 温熱効果に加えて遠赤外線放射効果により人
の体の芯まで短時間にて温めることができる浴槽内・浴
室床用・プール槽内・プールサイド用遠赤外線放射型加
熱体、遠赤外線浴浴槽及び遠赤外線浴プールを提供す
る。 【解決手段】 本加熱体は、36〜65℃(好ましくは
38〜45℃)の範囲の適宜の温度の変化に対して電気
抵抗が急変する性質を有する感熱電気抵抗組成物(ポリ
アルキレンオキシド類化合物と炭素微細片とからな
る。)17を面状に形成させるとともに電極を具備する
自己温度調節型面状発熱素子16を備え、浴槽12内に
配設して使用される。外袋内に融解温度が36〜65℃
に調節された蓄熱剤を収納した加熱体とすることもでき
る。外袋内に上記蓄熱剤と上記自己温度調節型面状発熱
素子とを収納した蓄熱・加熱型加熱体とすることもでき
る。薬温浴に併用した場合遠赤外線浴との相乗効果が得
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽内若しくはプ
ール槽内に配設して使用する遠赤外線放射型加熱体、浴
室床上若しくはプールサイドの床上に配設して使用する
遠赤外線放射型加熱体、遠赤外線浴浴槽及び遠赤外線浴
プールに関する。更に詳しくは、本発明は、温熱効果に
加えて遠赤外線放射効果により人の体の芯まで短時間に
て温めることができる遠赤外線放射型加熱体及び遠赤外
線浴浴槽に関する。また、本発明は、遠赤外線浴及び薬
温浴の相乗効果により、体の芯まで短時間にて温めるこ
とができるのみならず、吸収された薬成分が体の組織内
へ容易に到達でき、それぞれの効果を相乗的に高めるこ
とを可能にした浴槽内用遠赤外線放射型加熱体及び遠赤
外線浴浴槽に関する。更に、本発明は、浴室床上若しく
はプールサイドの床上に座ったり寝ころんだりした人
を、温熱効果に加えて遠赤外線放射効果により温める遠
赤外線放射型加熱体に関する。また、本発明は、プール
内に入る人に遠赤外線放射をしたり、この加熱体上に乗
る人を温かくさせたりすることができる遠赤外線放射型
加熱体に関する。更に、本発明は、この遠赤外線放射型
加熱体を利用した遠赤外線浴プールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の入浴は人体を暖めるが、それはあ
くまでも熱伝導により人体表面から内部に向かって熱移
動するものである。従って、体の芯まで温めようとする
と、それ相当の時間が必要である。特に、長時間の入浴
が困難な人(例えば老人、病人等)にとっては、もっと
短時間にて体の芯まで温まる手段が必要であった。更
に、薬湯浴及び温泉浴も従来より利用されている。この
場合においても、短時間にて体の組織の内部へ薬効成分
が到達できる手段の現出が望まれている。
【0003】一方、遠赤外線浴は、一般的に行われてい
るものではない。素肌手入れ用の赤外ランプなる商品が
売り出されてはいるものの赤外線をも含む可視光線ラン
プであり、その放射光は波長が制御されているわけでは
ない。従って、本当の意味での遠赤外線照射とは言い難
い。また、マイクロ波照射は効能においては遠赤外線照
射と類似している部分があるが、マイクロ波照射は被照
射物の温度が上昇してしまうので特別な配慮が必要であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
及び必要性に鑑みてなされたものであり、温熱効果に加
えて遠赤外線放射効果により人の体の芯まで短時間にて
温めることができる浴槽内・浴室床用遠赤外線放射型加
熱体、プール槽内・プールサイド用遠赤外線放射型加熱
体、遠赤外線浴浴槽及び遠赤外線浴プールを提供するこ
とを課題とする。更に、本発明は、遠赤外線浴及び薬温
浴の相乗効果により、体の芯まで短時間にて温めること
ができるのみならず、吸収された薬成分が体の組織内へ
容易に到達でき、それぞれの効果を相乗的に高めること
を可能にした浴槽内用遠赤外線放射型加熱体及び遠赤外
線浴浴槽を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本第1発明の浴槽内用遠
赤外線放射型加熱体は、浴槽内に配設して使用する浴槽
内用遠赤外線放射型加熱体であって、36〜65℃(好
ましくは38〜45℃、更に好ましくは40〜43℃)
の範囲の適宜の温度の変化に対して電気抵抗が急変する
性質を有する感熱電気抵抗組成物17を面状に形成させ
るとともに電極を具備する自己温度調節型面状発熱素子
16を備え、遠赤外線放射性に優れることを特徴とす
る。
【0006】本第2発明の浴槽内用遠赤外線放射型加熱
体は、外袋15と、該外袋内に収納され、融解温度が3
6〜65℃(好ましくは38〜45℃、更に好ましくは
40〜43℃)に調節された蓄熱剤30とからなり、遠
赤外線放射性に優れることを特徴とする。
【0007】本第3発明の浴槽内用遠赤外線放射型加熱
体は、外袋15と、該外袋内に収納され、融解温度が3
6〜65℃(好ましくは38〜45℃、更に好ましくは
40〜43℃)に調節された蓄熱剤30と、該内袋配置
された36〜65℃の範囲の適宜の温度の変化に対して
電気抵抗が急変する性質を有する感熱電気抵抗組成物1
7を面状に形成させるとともに電極を具備する自己温度
調節型面状発熱素子16とを備え、遠赤外線放射性に優
れることを特徴とする。
【0008】本第8発明の浴室床用遠赤外線放射型加熱
体は、浴室床上に配設して使用する浴室床用遠赤外線放
射型加熱体であって、36〜45℃の範囲の適宜の温度
の変化に対して電気抵抗が急変する性質を有する感熱電
気抵抗組成物17を面状に形成させるとともに電極を備
える自己温度調節型面状発熱素子16を備え、遠赤外線
放射性に優れることを特徴とする(図16の11d参
照)。
【0009】本第9発明の浴室床用遠赤外線放射型加熱
体は、外袋15と、該外袋内に収納され、融解温度が3
6〜45℃に調節された蓄熱剤30とを備え、遠赤外線
放射性に優れることを特徴とする(図16の11d参
照)。
【0010】本第10発明の浴室床用遠赤外線放射型加
熱体は、外袋15と、該外袋内に収納され、融解温度が
36〜45℃に調節された蓄熱剤30と、該内袋配置さ
れた36〜45℃の範囲の適宜の温度の変化に対して電
気抵抗が急変する性質を有する感熱電気抵抗組成物17
を面状に形成させるとともに電極を具備する自己温度調
節型面状発熱素子16とを備え、遠赤外線放射性に優れ
ることを特徴とする(図16の11d参照)。
【0011】本第13発明のプール槽内用遠赤外線放射
型加熱体は、プール槽内に配設して使用するプール槽内
用遠赤外線放射型加熱体であって、36〜65℃の範囲
の適宜の温度の変化に対して電気抵抗が急変する性質を
有する感熱電気抵抗組成物を面状に形成させるとともに
電極を備える自己温度調節型面状発熱素子を備え、遠赤
外線放射性に優れることを特徴とする。
【0012】本第14発明のプール槽内用遠赤外線放射
型加熱体は、外袋15と該外袋内に収納され、融解温度
が36〜65℃に調節された蓄熱剤を備え、遠赤外線放
射性に優れることを特徴とする。
【0013】本第15発明のプール槽内用遠赤外線放射
型加熱体は、外袋15と該外袋内に収納され、融解温度
が36〜65℃に調節された蓄熱剤30と、該内袋配置
された36〜65℃の範囲の適宜の温度の変化に対して
電気抵抗が急変する性質を有する感熱電気抵抗組成物1
7を面状に形成させるとともに電極を具備する自己温度
調節型面状発熱素子16とからなり、遠赤外線放射性に
優れることを特徴とする。上記第13〜15の各発明に
おいて、プール槽としては、その大小及び業務用・家庭
用等は問わず、大型の備付け型のプール(例えばコンク
リート製等)でもよいし、移動可能の家庭用の小型のプ
ール(樹脂製、空気導入した樹脂袋製等)等でもよい。
また、温水プールでも常温水のプール等でもよい。
【0014】本第18発明のプールサイド用遠赤外線放
射型加熱体は、プールサイドの床上に配設して使用する
プールサイド用遠赤外線放射型加熱体であって、36〜
45℃の範囲の適宜の温度の変化に対して電気抵抗が急
変する性質を有する感熱電気抵抗組成物を面状に形成さ
せるとともに電極を備える自己温度調節型面状発熱素子
を備え、遠赤外線放射性に優れることを特徴とする(図
18参照)。
【0015】本第19発明のプールサイド用遠赤外線放
射型加熱体は、融解温度が36〜45℃に調節された蓄
熱剤を備え、遠赤外線放射性に優れることを特徴とする
(図18参照)。
【0016】本第20発明のプールサイド用遠赤外線放
射型加熱体は、36〜45℃の範囲の適宜の温度の変化
に対して電気抵抗が急変する性質を有する感熱電気抵抗
組成物を面状に形成させるとともに電極を備える自己温
度調節型面状発熱素子と、融解温度が36〜45℃に調
節された蓄熱剤を一体として備え、遠赤外線放射性に優
れることを特徴とする(図18参照)。
【0017】上記各発明において、遠赤外線放射型加熱
体を「配設」とは、(1)所定の浴槽空間内又は床上に
分離可能のように、即ち非固定的に配置すること(図1
の11、11b、図16の11c、図19の11h、1
1i、11j参照)、(2)所定の槽の底部又は側壁部
表面側へ脱着の有無を問わずに固定すること(図1の1
1a、図17の11e、図18の11f、図26の11
n、11o参照)、(3)所定の床の所定位置へ脱着の
有無を問わずに固定すること(図16の11d、図18
の11g参照)、及び(4)所定の槽又は床の内部へ一
体的に配設すること(図19の11k、11l、11m
参照)を含む意味である。
【0018】上記各発明における感熱電気抵抗組成物1
7は、樹脂と該樹脂中に分散される導電性粒子とを含む
ものとすることができる。上記樹脂のうち、好適に用い
られる「ポリアルキレンオキシド類化合物」は、骨格に
ポリアルキレンオキシド部分を有するものであって、正
特性を示すものであればよい。この化合物は、通常、融
点が18〜75℃のほぼ常温固体のものである。その具
体的化合物を以下に例示する。
【0019】直鎖状化合物としては、ポリオキシアルキ
レン類、例えば、ポリエチレングリコール(PEGとも
いう。)、ポリエチレンオキシド(ジエチレングリコー
ル等)、ポリプロピレングリコール(PPGともい
う。)、ポリプロピレンオキシド(ジプロピレングリコ
ール等)、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレン
のブロック共重合体(いわゆるプルロニック、テトロニ
ックと称されるもの、図11参照)、ポリオキシエチレ
ン−モノ若しくはジアルキルエーテル(図11参照)、
ポリオキシエチレン−モノ若しくはジアリルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキ
シエチレン−モノ若しくはジアルキルエステル、ポリオ
キシエチレン−モノ若しくはジアルキルアミン、ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられ
る。これらのうち、ポリエチレングリコールが好まし
い。
【0020】また、上記「樹脂」は、融点が18〜75
℃で正特性を示すものであれば、ポリアルキレンオキシ
ド類化合物以外のものでもよく、例えば、ポリオレフィ
ン系樹脂(PE、EVA等)、ポリアミド系樹脂、ポリ
スチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフェニレンオキサイド
等でもよい。また、樹脂以外の例えば、環状化合物でも
よい。
【0021】この環状化合物として、トリオキサンの
他、各種クラウンエーテル類、例えば、ジベンゾ−14
−クラウン−4、15−クラウン−5、ベンゾ−15−
クラウン−5、18−クラウン−6、ジベンゾ−18−
クラウン−6、ジシクロヘキシル−18−クラウン−
6、ジベンゾ−21−クラウン−7、ジベンゾ−24−
クラウン−8、ジシクロヘキシル−24−クラウン−
8、テトラベンゾ−24−クラウン−8、ジベンゾ−6
0−クラウン−20等が挙げられる(表1参照)。
【0022】
【表1】
【0023】上記導電性粒子は、粉末、繊維若しくはウ
イスカーの形態をなす炭素微細片、金属微細片又は金属
酸化物微細片であるものとすることができる。この「炭
素微細片」としては、黒鉛、活性炭又は無定形炭素等か
らなり、上記アルキレンオキシド類化合物中に混合可能
なものである。このうち、黒鉛が好ましい。また、上記
アルキレンオキシド類化合物中に混合される化合物とし
ては、上記に示す炭素化合物の代わりに、金属、金属酸
化物等の他の導電性微細片(粉末、繊維若しくはウイス
カーの形態を問わない)を用いることもできる。これら
の場合においても、エーテル結合の酸素の孤立電子対
が、充填剤の分散等に対してやはり重要な役割を演じて
いると思われる。この導電性粒子等の具体例は次の通り
である。
【0024】金属粉末、金属箔片、金属繊維としての金
属は、金、銀(図15参照)、銅、鉛、錫、アンチモ
ン、鉄、ニッケル、コバルト、インジウム、アンチモン
がドープされた酸価錫(図15参照)等を用いることが
できる。この粉末の粒子径は約0.1〜50μm程度、
金属箔片は厚さ0.1〜20μm、アスペクト比5〜2
00程度のものが好ましい。金属繊維としては、太さ
0.05〜50μm、長さ1〜2mm程度のものが好ま
しい。
【0025】上記「感熱電気抵抗組成物」の具体的な構
成成分は、本発明の目的を達成できる範囲で種々選択で
きるが、例えば、分子中に複数のアルキレンオキシドを
単位構造として含有するポリアルキレンオキシド類化合
物からなる樹脂と、炭素微細片、金属微細片又は金属酸
化物微細片である導電性粒子との組み合わせとすること
ができる。両者の混合物は、いかなる組成比でも極めて
安定で均一に混合されており、相分離しないものであ
る。そして、炭素微細片等の混合割合によって正特性の
あらわれる領域があり、しかも定常加熱温度が所定の温
度範囲に入る組成(種類及びその配合割合)であればよ
い。通常、この両者100重量部に対する炭素微細片の
配合割合は、15〜40重量部の範囲である。この15
重量部より少ない場合は高抵抗で通電性がない場合が多
く、40重量部を越えると、逆に通電性が大となって温
度変化により正特性を示さないものが多くなる。しか
し、ポリアルキレンオキシド類の種類及び重合度、並び
に炭素微細片の種類及びその配合割合、更には、水等の
添加物の添加等によって正特性のあらわれる範囲は変動
するので、上記範囲に限定されるものではない。
【0026】本感熱電気抵抗組成物は電力を供給すると
温度が低い間は抵抗が低いので電流が流れ、その結果、
発熱体温度が上昇し、ある温度に近づくと抵抗値が急増
するので電流は減少し、その結果発熱体は一定温度(定
常発熱温度)で発熱する(例えば図6及び図9参照)。
【0027】そして、この組成物においては、以下の
〔発明の実施の形態〕欄に示すように、(1)黒鉛粉末
の配合量、(2)ポリエチレングリコール(PEGとい
う)類の分子量、(3)分子量の異なるPEG同士の配
合、(4)PEGとポリプロピレングリコール(PPG
という。)とのブロック共重合、(5)水等の添加剤
量、及び(6)膨潤する高分子物質の添加剤等により、
定常発熱温度を37〜65℃(好ましくは42〜50
℃)程度に自由に設定できる。従って、これらの調整に
より、遠赤外線浴に適する組成物を調製できる。また、
この発熱温度の上下変動が従来のPTCヒータに比べて
格段に少なく、温熱効果が安定していると共に、温度コ
ントロール用のサーモスタットが不要であり、電気回路
構成も極めて簡単である。
【0028】上記各発明における蓄熱剤は、融解温度が
36〜65℃に調節されたことを特徴とする。即ち、蓄
熱剤を温めると、融解温度にまで温度が上昇し、次い
で、融解しながら潜熱を蓄える。そして、常温に移す
と、潜熱を一定時間放熱する。しかも、放熱温度の上下
変動が極めて少なく(実質上ほとんどなく)、温熱効果
が極めて安定している。これに加え、この蓄熱剤の融解
温度が、36〜65℃の範囲に調整され、温熱体から放
射される赤外線、とりわけ遠赤外線が、使用者の被温熱
部位を温める。
【0029】上記各発明における蓄熱剤は、上記「感熱
電気抵抗組成物」の説明で例示したポリアルキレンオキ
シド類化合物が好適に用いられる。そして、これらの化
合物のうちで、ポリエチレングリコールが好ましい。更
に、ポリエチレングリコールを用いる場合には、その平
均分子量500〜6000とすれば、これにより構成さ
れる蓄熱剤の融解温度を、上記「36〜65℃」に調節
することが容易となり、更に好ましい。また、この他
に、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム、チオ硫酸ナトリウム等の無機水和塩やパラフィン等
を用いることができる。
【0030】上記「浴槽内用及びプール槽内用の遠赤外
線放射型加熱体」において、「電気抵抗が急変する温
度」及び「蓄熱剤の融解温度」を36〜65℃とするの
は、湯温が通常42〜45℃程度であり、多少の放熱を
考慮しても65℃を越えると、接触する人体に熱く感じ
るし、36℃未満では人体が接触したとき冷たく感じる
し、湯温を加熱・保温をすることもできないからであ
る。尚、好ましくは38〜45℃、更に好ましくは40
〜43℃である。38〜45℃とすれば通常の湯温のた
め、熱からず冷たからずという心地よい温度だからであ
る。また、図19の11l、11m、11nの様に加熱
体が人体に直接接触せず、浴槽などの構造物が間に介在
する場合は50〜65℃と、人体に直接接触する場合に
比べて温度を高くするのが望ましい。
【0031】また、上記「浴室床用及びプールサイド用
の遠赤外線放射型加熱体」において、「電気抵抗が急変
する温度」及び「蓄熱剤の融解温度」を36〜45℃と
するのは、45℃を越えると多少の放熱を考慮しても直
接若しくは間接的に接触する人体に熱く感じるし、36
℃未満では人体が接触したとき冷たく感じるし、湯温を
加熱・保温をすることもできないからである。尚、好ま
しくは38〜43℃である。38〜43℃とすれば熱か
らず冷たからずという心地よい温度だからである。
【0032】本発明の遠赤外線放射型加熱体の形状は、
特に問わず、例えば、平板状でもよいし、縦断面がL字
状でもよいし、平面形状も四角形、楕円形、丸状等でも
よいし、大きさも使用する槽の底面全面の大きさでもよ
いし、その一部の大きさでもよい。上記「電源コード」
は、加熱体を非固定式としてこれを槽内に入れるような
場合には防水性である必要があるが、この加熱体を槽底
部に固定配置する場合には、必ずしも防水コードである
必要はない。
【0033】本発明の遠赤外線浴浴槽は、浴槽体と、該
浴槽体内に配設される、前記に説明する浴槽内用遠赤外
線放射型加熱体とを備えることを特徴とする。この「浴
槽体」としては、この浴槽体の材質、大きさ、形状等は
特に限定されず、例えば、家庭用のポリエステル製、木
製若しくは金属製等、更には他素材(セラミックス製
等)の浴槽体でもよいし、温泉等で使用される大きなタ
イル製、他素材の浴槽体でもよい。更には、温泉若しく
はプールの隣に配置されるジャグジー用の槽体でもよ
い。
【0034】また、上記遠赤外線放射型加熱体の配設さ
れる場所も、特に限定されず、例えば、内底面に分離可
能のように単に配置してもよい(例えば図1の11)。
この場合は入浴者の尻及び足を加熱、保温し且つ遠赤外
線放射することとなる。更に、独立気泡型発泡樹脂11
2 等によって加熱体の比重を調節することにより、浴
槽の収容液の液中に(例えば図19の11j)、液面に
浮くように(例えば図1の11b、図19の11i)、
蓋をするように(例えば図19の11h)配置してもよ
い。この場合は、頭部や上半身を出すことができるよう
にすることが必要である。即ち、加熱体の大きさを浴槽
平面よりも小さくしたり(図19の11i)、その一部
に隙間若しくは孔(例えば図19の11j1 及び11h
1)を設けたりすることができる。このように下にも敷
き上にも配置する場合には、全身に効率よく遠赤外線を
当てることができるし、保温効果にも優れる。また、浴
槽体の側面側に配設される場合(図1の11a参照)に
は、入浴者の背中等を加熱、保温し且つ遠赤外線放射す
ることとなる。更には、この遠赤外線放射型加熱体の形
状を縦断面をL字状にしたもの(図16の11c参照)
では、尻、足及び背中を同時に加熱等ができる。これら
の非固定式(分離式)の場合には、通常、電源コードは
防水性のものとし、所要電源に接続される。
【0035】また、この遠赤外線放射型加熱体は、浴槽
体の内底面側及び/又は側面側に固定されたものとする
こともできる(図17参照)。即ち、浴槽体の製造時に
この加熱体の収容場所を設計することとなる。この固定
手段は、特に問わず、係止式、嵌合式、接合式等とする
ことができる。更に、この遠赤外線放射型加熱体は、浴
槽体の内底面内及び/又は側面内に内蔵されたものとす
ることもできる(図19の11k、11l、11m参
照)。即ち、浴槽体の製造時にこの加熱体の収容場所を
設計することとなる。また、加熱体は固定式、或いは非
固定式とすることが出来る。固定式においては、浴槽体
の製造時にこの加熱体を組み込むこととなる。また、非
固定式においては浴槽体に加熱体を格納できる隙間を設
けて、加熱体11n、11oを必要に応じて組み込むよ
うにすることができる(図26(a)及び(b)参
照)。この場合は、特に電源コードの必要がない蓄熱型
加熱体を利用するのが好ましい。尚、蓄熱型又は蓄熱・
加熱型加熱体の場合には、浴槽体の外側の外気に露出す
る場所に貼付又は係止等して使用することもできる。上
記固定式において電源コードを用いる場合には、電源コ
ードの少なくとも端部は、浴槽体から露出することにな
る。
【0036】上記自己温度調節型面状発熱素子には、商
用電力を17V以下の電力に変換する電力変換手段を介
して給電されるものとすることができる。この電圧は人
体にほとんど危害を与えるものではないので、極めて安
全となる。更に、乾電池等の1次電池、あるいはバッテ
リ等の2次電池を1個及びその複数個の連結によって
も、作動させることができ、極めて安全且つ実用的であ
る。
【0037】また、上記浴槽体内に、薬湯又は温泉湯が
収容されているものとすることができる。この場合は、
以下に説明するように、薬湯浴、温泉浴の効果に加え
て、遠赤外線照射による浴効果が相乗的に機能して、極
めて入浴効果に優れるものとなる。
【0038】本発明の遠赤外線浴プールは、プール槽体
と、該プール槽体内に配設される、前記に示すようなプ
ール槽内用遠赤外線放射型加熱体とを備えることを特徴
とする。この「プール槽体」の材質、大きさ、形状等は
特に限定されず、セラミックス(タイル製を含む。)
製、樹脂製若しくは金属製等でもよい。また、上記遠赤
外線放射型加熱体の配設される場所も、上記浴槽の場合
と同様に、特に限定されず、例えば、内底面若しくは側
面側に分離可能のように配設してもよいし、その形状を
平板形状のみならず、その縦断面をL字状にしたもの
(底側と背中側との長さは同じでもよいし、一方が長く
てもよいし、その比も特に問わない)でもよいし(例え
ば図16の11c参照)、内底面側(例えば図18の1
1f参照)及び又は側面側(図示せず)に固定されたも
のとすることもでき、プール槽体の内底面内及び又は側
面内に内蔵されたものとすることもできる(図19の1
1k、11l、11m参照)。更に、電源コードについ
ても、同様に適用できる。また、その商用電力も同様
に、17V以下の電力に変換する電力変換手段を介して
給電されるものとすることができる。
【0039】本発熱素子と遠赤外線との関係を述べる
と、以下の通りである。まず、水と赤外線との関係を述
べると、O−Hの伸縮振動により2930〜3650c
-1(3.41〜2.74μm)及び1580〜175
0cm-1(6.33〜5.71μm)に吸収をもつの
で、波長7〜10μm程度の遠赤外線は水中を透過でき
る。また、自己温度調節型面状発熱体とその輻射遠赤外
線スペクトルについて述べる。これらの発熱体はスイッ
チング機能により通電後一定温度を保持し続けるわけで
あるが、この一定温度とは40〜60℃程度である。黒
体輻射の法則(ウイーンの変位則)から計算すると、輻
射遠赤外線は8.7〜9.3μmに極大値をもつスペク
トルを与える。この温度と輻射遠赤外線波長の関係は以
下に示す通りである。10℃(10.24μm)、30
℃(9.56μm)、40℃(9.26μm)、50℃
(8.97μm)、60℃(8.70μm)。これらの
波長の遠赤外線は人体内部に入るので、本発明の遠赤外
線浴浴槽にとって37〜55℃程度の加熱により放射さ
れる遠赤外線(10μm弱)は不可欠である。尚、蓄熱
剤においても、一定温度を保持し続け、この一定温度と
は40〜60℃程度であるので、上記自己温度調節型面
状発熱体と同様に遠赤外線放射に優れることとなる。
【0040】さて、通常の入浴は人体を暖めるが、それ
はあくまでも熱伝導により人体表面から内部に向かって
熱移動するので、それ相当の時間が必要である。しか
し、遠赤外線は組織を透過するので人体を内部から直接
暖めることができる。即ち、遠赤外線照射の効用は、文
字どおり芯から暖められることである。また、虚弱者に
対しては入浴時間を短縮しても、遠赤外線なしの長時間
入浴と同等の効果が得られる。
【0041】また、薬湯浴、温泉浴の場合には、これら
の効果が完全に現れるためには先ず第一に皮膚からの吸
収が必要である。一般に浴温が低いと吸収速度は低い。
しかし、余り浴温が高いと入浴している時間が短くなる
ので、何処かで最適化する必要がある。しかし、皮膚か
らの吸収だけが全てではない。吸収された成分は人体の
必要な部分に速やかに拡散されて、その必要な組織その
ものに吸収されねばならない。浴湯の温度は皮膚そのも
のを暖めるが、人体内部の加熱には時間的な遅れを生ず
る。しかし、遠赤外線照射を浴槽内で同時に行えば、そ
の遠赤外線が波長7〜10μmの成分を含んでいると
き、人体組織内部がこの波長により直接暖められる。つ
まり、薬湯浴・温泉浴と遠赤外線照射を同時に行うと、
人体内部組織が遠赤外線により暖められているので、皮
膚から吸収された成分が速やかに組織中を拡散し、いち
早く患部に達することができる。これは薬湯浴、温泉浴
の効果を確実にするのみならず、入浴時間の短縮をも可
能にする。即ち、病人、老齢者等長時間入浴できない者
にとっては、遠赤外線照射の併用により短時間入浴で目
的が達成される。
【0042】
【発明の実施の形態】本発明において、遠赤外線浴浴槽
に適する遠赤外線放射型加熱体に使用される感熱電気抵
抗組成物の条件を検討するために、即ち定常発熱温度を
37〜65℃(好ましくは42〜55℃)間に調整可能
とするために、まず、(1)黒鉛粉末の配合量、(2)
ポリエチレングリコール類の分子量、(3)分子量の異
なるポリエチレングリコール(PEGという)同士の配
合、(4)PEGとポリプロピレングリコール(PPG
という)とのブロック共重合、(5)水等の添加剤量、
及び(6)膨潤する高分子物質の添加剤について、以下
に検討する。また、(7)遠赤外線浴浴槽に適する遠赤
外線放射型加熱体に使用される蓄熱剤について、以下に
検討する。
【0043】(1)黒鉛粉末の配合量の検討 黒鉛粉末の配合量と適正な定常発熱温度との関係を調べ
るために、以下の試験を行い、その結果を第6図及び第
7図に示す。即ち、融点49℃のPEGの黒鉛粉末を、
図6に示す割合で混合した感熱抵抗組成物を調整し、透
明なアクリル樹脂板(260×350×2mm)とウレ
タンゴム板(260×350×30mm)中に形成され
た間隙中に感熱抵抗組成物を厚さ50mmの状態で封じ
込んだ。そして電極を交互に感熱抵抗組成物中に配設し
た。この発熱体の中央には温度測定のための熱電対が配
設されている。この発熱体に、交流100Vの電圧印加
をして温度変化を調べた。この結果によれば、黒鉛粉末
の配合割合によって、定常加熱温度を自由に設定できる
(図6)。黒鉛粉末の添加を25〜33%程度とすれ
ば、湯浴に適する40〜60℃の定常加熱温度を確保で
きる。
【0044】また、黒鉛25%を含有する組成物におい
て加熱時間を経過を調べると、まず、電圧印加によって
電極付近から5分間以内に完全に溶融してしまう。温度
変化をみると、2時間位の通電によって最高温度42℃
になっている。以後温度調節機能が働いて同じ温度を保
持しているのである。この状態で6時間30分経過後電
圧印加を止めた(図7)。尚、従来のチタン酸バリウム
系感熱抵抗素子であると、直ちに常温に戻ってしまう。
しかし、PEGを用いた本例では、通電を止めた後1時
間30分もの長い間同一温度を保っている。そして、そ
の後徐々に温度は下がり、完全に常温に戻るのは通電を
止めた後7時間以上経過してからであり、長期の保温性
に優れる。この原因は、溶融状態のPEGが凝固しなが
ら熱を放散するためである。
【0045】(2)ポリエチレングリコールの分子量の
検討 PEGの分子量と定常加熱温度との関係を調べると、図
8に示すように、分子量を変えることにより、この温度
を自由に調整できる。浴槽用としては、分子量が100
0〜6000程度(同温度;33〜56℃程度)が好ま
しいことが判る。尚、この図8の結果は、黒鉛(西村黒
鉛(株)製、「90−300M」)を27重量%含むも
のであり、この組成物層は80×3000×80mmで
あり、鋸歯状の銅製電極を用い、印加電圧は100Vで
ある。
【0046】(3)分子量の異なるポリエチレングリコ
ール同士の混合 分子量100万の超高分子PEGと、分子量40万の中
分子PEGと、3000〜8000程度の低分子PEG
とを、各々配合して、その場合の定常加熱温度を調べ、
その結果を表2並びに図9及び図10に示した。
【0047】
【表2】
【0048】これらの結果によれば、その組み合わせに
よっては、定常加熱温度を調節できる。これらのデータ
においても、この温度が51〜55℃程度の目的のもの
が得られている。
【0049】尚、これらの結果は、以下のようにして素
子を製作し、測定した。即ち、トルエン95重量部に対
して平均分子量約100万のポリエチレングリコール
(ユニオンカーバイド・Polyox(WSR N-12K) )5部を混
合し、ポリマーが十分溶解した後、鱗片状黒鉛(西村黒
鉛(株)製、「90−300M」)1.58部を分散さ
せた。予め、ガラス板上に網状のシールド線を電極とし
てセットし、これに対して前述の溶液を流して乾燥さ
せ、電極間距離76mm、長さ30cmの面状発熱体を
形成し、真空乾燥して溶媒を除去した。得られた面状発
熱体は柔軟性に非常に優れている。即ち、分子量の高い
ポリエチレングリコールは柔軟性を示すのでこれを用い
ればフレキシブルな面状発熱体が得られる。これを厚さ
5mmの発泡ウレタンシートで上下を覆い、AC100
Vを印加した後の各時刻における発熱温度と抵抗の関係
を調べた。
【0050】(4)PEGとPPGとのブロック共重合
体の使用について ポリプロピレングリコールの分子の両側にポリエチレン
グリコールを反応させた共重合体であるプルロニック
(旭電化工業(株)製、「F88」)70gとグラファ
イトカーボン(米山薬品工業製)30gの組成物を加熱
溶融し、繊維付きポリエステルシートに銅箔電極を接着
したもの2枚の間にシリコン製スペーサネットと共には
さみ込んで面状発熱体とした。面状発熱体の一方の面に
アルミ箔を接着して放熱板とし、温度センサーを装着し
て50mm断熱材2枚の間にはさみ込んで単一乾電池数
個を並列につないだ1.5VDC電源により通電し、各
時間における温度を図12に示した。尚、図11に示す
結果は、グラファイトカーボン量が28重量%のものを
用いた。これらの結果に示すように、定常加熱温度が4
0〜50℃という浴槽用に適したものが得られている。
また、図12に示すように、乾電池1個(1.5V)の
電源であっても、100V同様、適正の発熱挙動を示し
た。
【0051】(5)水等の添加剤の検討 水等の添加剤の影響について試験を行い、その結果を図
13に示す。この結果によれば、水の添加量を変えるこ
とにより、容易にその温度を変えることができる。ま
た、同図に示すように、37〜65℃の範囲の組成物が
得られている。尚、これらの結果は、以下のようにして
素子を製作し、測定した。即ち、ポリエチレングリコー
ル(第一工業製薬製、「#6000」)と黒鉛粉末(米
山薬品工業製、28重量%)と所定量の水の混合物を加
熱溶融して、これを300×800×0.11の繊維付
きポリエステルシートの2枚の間に入れ、全体を厚さ3
00μmのシート状にした。電極は幅6mm、厚さ80
μmのジグザグ状の銅テープ電極を用いた。尚、この面
状発熱体の一方の面に厚さ50μmのアルミ箔を接着し
て放熱板とした。AC100V通電後各時間における温
度を測定した。同図に示されるように、定常発熱温度は
水の添加により低下し、また、水の添加による抵抗値増
加もはっきりとみられる。
【0052】更に、水以外に、アルコール、カルボン酸
又は側鎖を有するポリアルキレングリコールの一種又は
二種以上を添加することによっても、同様に調節でき
る。尚、水は調節剤としての添加効果が極めて大きい
が、揮発性が大きな点で密閉系での使用に限定される。
このアルコールとしては、エチルアルコール、プロピル
アルコール、セチルアルコールのような高級アルコー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリ
セリン、ペンチトールのような多価アルコール等を用い
ることもできる。このカルボン酸も低級でも高級でもよ
い。
【0053】(6)膨潤する高分子物質の添加効果 膨潤する高分子物質を添加することもできる。この添加
により、高圧(200V)であっても、図14(ポリビ
ニルピロリドンの場合)に示すように、安定な挙動を示
すことが判る。即ち、100Vの時はほぼ44.5℃で
安定し、200Vの時も約53℃で安定した。比較例と
して、上記混合物からポリビニルピロリドンを除去した
発熱体の場合を同図の中に点線でC及びDに示した。こ
の物質としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルア
ルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、澱
粉、可溶性澱粉、セルロース、メチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、寒天、カゼイン、ゼラチン等
とすることができる。この添加量は、僅か0.3%の添
加で顕著な効果を示す。従って、定常加熱温度が37〜
65℃程度の組成物に更に、この添加物を添加すること
により、より安定な性能を備えるものとすることができ
る。尚、これらの結果は、上記(5)で示す方法により
素子を製作し、測定した。
【0054】(7)遠赤外線浴浴槽に適する遠赤外線放
射型加熱体に使用される蓄熱剤について 蓄熱剤32としては、分子量500〜6000の混合物
であり平均分子量が約2000のポリエチレングリコー
ルを用いている。これは、融解温度を37〜65℃に調
節することが容易なためである。また、ポリエチレング
リコールは、人体に害を与える心配がなく、コストを低
く抑えることができるからである。但し、蓄熱剤32の
材質は、これに限定されない。
【0055】〔実施例1〕本実施例1は加熱型浴槽内温
熱マット31に関するものである。以下、実施例1を図
1乃至図4に基づいて説明する。浴槽内温熱マット31
は、浴槽12内の底面に敷かれて使用される。浴槽内温
熱マット31には防水対策が施された電源コード13が
接続され、その先端の電源プラグ14を外部のコンセン
ト(図示せず)に差し込むようになっている。そして、
電源コード13の途中には、商用100V電力を30V
以下(好ましくは17V以下)の電力に変換するトラン
ス、スイッチング電源等の電力変換ユニット25(電力
変換手段)が接続され、浴槽内温熱マット31に30V
以下(好ましくは17V以下)の電力が供給されるよう
になっている。更に、この電力変換ユニット25には漏
電遮断器(図示せず)が内蔵され、万一漏電が発生した
場合には、電源供給を自動的に遮断するようになってい
る。
【0056】この浴槽内温熱マット31は、図2に示す
ように、被覆部15内に自己温度調節型面状発熱素子1
6をインサート成形したものであり、自己温度調節型面
状発熱素子16の裏面には、裏面側への放熱を防ぐため
の断熱材21が接合されている。この自己温度調節型の
面状発熱素子16の構成は、ポリエチレングリコール
(第一工業製薬製、分子量;約1000、融点;49
℃」)に炭素粉末(黒鉛粉末、米山薬品工業製)を均一
に分散させて作った感熱電気抵抗組成物17を用い、こ
の感熱電気抵抗組成物17を電極18と混在(櫛状に対
向配置)させて面状に圧延成形すると共に、その表裏両
面を、内面に不織布が接合されたポリエチレンテレフタ
レート製フィルム19でサンドイッチ状に挟み込んだ構
成となっている。また、感熱電気抵抗組成物17に電極
18を櫛状に対向配置するに限らず、感熱電気抵抗組成
物17の片面、あるいは両面に電極18を接合させても
よい(図20、21参照)。尚、この一方のフィルムの
上に、熱を分散させるために、アルミニウム箔等を接着
又は貼付して、熱を分散させて均一加熱・保熱するよう
にすることもできる。この場合は、特に、隣接する加熱
部分間距離(若しくは隣接する電極間距離)が大きい場
合に、有効に利用される。
【0057】この場合、ポリエチレングリコールに分散
させる炭素粉末は、各種の形態のものを利用でき、例え
ば、無定形のカーボンブラックから結晶形の黒鉛まで幅
広く利用でき、その混合割合を25〜33重量%の範囲
内で設定することが好ましい。但し、アセチレンブラッ
クのように嵩比重の小さい炭素粉末は、混合割合を少な
めにし、黒鉛のような嵩比重の大きな炭素粉末は、混合
割合を多めに設定することが好ましい。尚、5重量%以
上25%未満、及び33重量%を越えて45重量%以下
の場合であっても、前記に示すように、黒鉛量、PEG
の分子量及び水の添加等により、目的とする37〜65
℃、好ましくは40〜55℃、更に好ましくは42〜5
5℃の定常加熱温度に調整することができる。
【0058】このように構成された自己温度調節型の面
状発熱素子16の特長は、ポリエチレングリコールの分
子量を例えば500〜20000程度の範囲で適宜設定
することにより、肌が触れても熱くない範囲で発熱温度
を任意に設定できる。しかも、この発熱温度の上下変動
が従来のPTCヒータに比べて格段に少なく、素子全面
で温熱効果が安定していると共に、温度コントロール用
のサーモスタットも不要である。
【0059】また、商用100V電力を電力変換ユニッ
ト25によって30V以下(好ましくは17V以下)の
電力に変換して浴槽内温熱マット31の自己温度調節型
の面状発熱素子16に供給するので、万一、浴槽12内
で浴槽内温熱マット31や電源コード13から漏電が発
生した場合でも、人体に与える影響が少なくなり、安全
性が向上する。
【0060】また、被覆部15は、ゴム又は樹脂から構
成することができる。この被覆部は、面状発熱素子の剛
性を高めたり又は全体としての柔軟性を付与したり、面
状発熱素子を湿気、汚れ等から保護する場合に好まし
い。そして、ゴムを用いる場合、その種類は特に限定さ
れないが、シリコンゴム若しくはウレタンゴムが特に好
ましい。これらは耐水性に優れるとともに、液状原料を
用いて常温下若しくは加熱下において容易に型成形でき
るからである。但し、EPR、EPDM等の他の熱可塑
性エラストマー、更には天然ゴム、SBR、NBR等の
合成ゴムを用いることもできる。
【0061】また、被覆部を、ひまし油から誘導された
変成ポリオールとポリイソシアネートとを反応硬化させ
てなる、又はひまし油から誘導された変成ポリオールと
ポリイソシアネートとを反応させてなるプレポリマーを
硬化させてなるポリウレタン樹脂から構成することもで
きる。この場合、耐水性、耐湿気老化性、常温硬化性及
び成形容易性に優れることとなる。更に、被覆部の材質
として、例えば、ポリエステル樹脂、シリコン樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、更にはポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等が挙げられ、成形容
易性の点では前者のポリエステル樹脂等の液状原料のも
のが好ましい。また、独立気泡型発泡樹脂(ポリエチレ
ン、ポリウレタン、ポリプロピレン等)として軽量化す
ることもできる。
【0062】図2及び図3に示すように、面状発熱素子
16の外周囲をカバーするひまし油系ポリウレタンの樹
脂マット15は、次のようにして製造される。先ず、ひ
まし油から誘導されたポリオール(伊藤製油株式会社
製:商品名「URIC H)とポリイソシアネート(例
えばTDI)とを配合して、数分間混合攪拌して作った
ひまし油系ポリウレタンの原液20(図4参照)を成形
型22内に所定量注入する。尚、ひまし油から誘導され
たポリオールとイソシアネートとを反応させて得たプレ
ポリマー(伊藤製油株式会社製:商品名「URIC
N)と触媒を配合した原液を用いることもできる。
【0063】この成形型22内には、予め面状発熱素子
16が断熱材21と共に水平に浮かせた状態にセットさ
れ、ひまし油系ポリウレタンの原液20を成形型22内
に所定量注入することで、面状発熱素子16がひまし油
系ポリウレタンの原液20の中央に位置した状態とな
る。この状態で、1時間程度、常温で放置すると、ひま
し油系ポリウレタンの原液20が硬化し始め、その後、
15時間程度経過すると、完全に硬化し、ひまし油系ポ
リウレタン樹脂マット15内に自己温度調節型の面状発
熱素子16を断熱材21と共にインサート成形した浴槽
内温熱マット31が出来上がる。
【0064】このようにして製造されるひまし油系ポリ
ウレタン樹脂マット15は、製造が極めて簡単であるこ
とに加え、防水性、防湿性に優れ、可撓性(変形性)が
あって肌触りが良く、劣化が少なく、長期間にわたって
安定した防水性、防湿性を維持できる。このようなひま
し油系ポリウレタン樹脂マット15内に自己温度調節型
面状発熱素子16をインサート成形することで、自己温
度調節型面状発熱素子16に対する防水対策が万全なも
のになると共に、浴槽内温熱マット31の製造が容易に
なり、浴槽内温熱マット31の肌触りも良くなる。
【0065】このような浴槽内温熱マット31を浴槽1
2内に配設して使用すれば、浴槽内温熱マット31の広
範囲の安定した温熱効果により浴槽12の底面の冷たさ
を感じずに済み、しかも遠赤外線効果により体の芯まで
短時間で暖めることができる。特に、薬湯又は温泉湯を
浴槽内に配設して使用する場合には、遠赤外線により組
織が短時間にて温められているので、この薬効成分又は
温泉中の薬効成分が短時間で効果を発揮する。
【0066】また、商用100V電力を電力変換ユニッ
ト25によって30V以下(好ましくは17V以下)の
電力に変換して浴槽内温熱マット31の自己温度調節型
の面状発熱素子16に供給するようにした上で、万一、
浴槽12内で浴槽内温熱マット11や電源コード13か
ら漏電が発生した場合でも、人体に与える影響が極めて
少なくなり、安全性が向上する。ここで、自己温度調節
型の面状発熱素子16に供給する電力は30V以下(好
ましくは17V以下)であれば交流でも直流でも良い。
更に、上記実施形態では、電力変換ユニット25に漏電
遮断器を内蔵し、万一漏電が発生した場合には、電源供
給を自動的に遮断するようにしたので、一層安全性が高
いものとなっている。
【0067】〔実施例2〕本実施例2は、図22に示す
蓄熱型浴槽内温熱マット32に関するものである。この
浴槽内温熱マット32は、図22に示すように、外袋
(被覆層)19内に蓄熱剤30を収納し、これを被覆部
15で覆ったものである。この被覆部15は、上記浴槽
内温熱マット31と同じく樹脂又はゴムから構成するこ
とができる。尚、この被覆部15がなくても外袋が強固
なものであれば、このままで使用できる。この外袋(被
覆層)19は、内面に不織布が接合されたポリエチレン
テレフタレート製フィルムを用いることができる。この
蓄熱剤30は、平均分子量500〜6000のポリエチ
レングリコールを使用している。浴槽内温熱マット32
は、図1に示すように浴槽12内の底面に敷かれて使用
される。この様な平均分子量を備えたポリエチレングリ
コールからなる蓄熱剤を用いることにより、相変化に伴
う潜熱を利用して効率よく蓄熱することが出来て、長時
間にわたって凝固温度である、35〜65℃の放熱を維
持することが出来る。
【0068】上記の浴槽内温熱マット32に、熱湯(具
体的には蓄熱剤の融点37〜65℃以上であるお湯)を
入れる等によって加温を行い、蓄熱剤全体が溶解した時
点で使用可能となる。そして、この本温熱マット32
は、熱湯により約5分間程度加温した場合に、加温後、
約1分たったところで、約42℃(この温度に限らな
い)の放熱を行い、これを数時間維持する。この様に、
本温熱マット31では、所望の放熱温度を設定できると
共に、この放熱温度の上下変動が殆ど無く、温熱効果が
安定している。尚、本実施例で用いた蓄熱剤30は、被
覆部15に収納されるポリエチレングリコールの量を増
量させれば、この放熱時間を長くすることができる。ま
た、ポリエチレングリコールの平均分子量を選択すれ
ば、上記放熱温度を37〜65℃の範囲で適宜、選択で
きる。
【0069】〔実施例3〕本実施例3は、図23〜25
に示す加熱・蓄熱型浴槽内温熱マット33に関するもの
である。この浴槽内温熱マット33は、図23に示すよ
うに、蓄熱剤30の内部に自己温度調節型面状発熱素子
16を備え、この蓄熱剤30を外袋である被覆部15内
に収納したものであり、被覆部15については浴槽内温
熱マット31と同じくゴム又は樹脂から構成することが
できる。この自己温度調節型面状発熱素子16の構成
は、実施例1と同様に、ポリエチレングリコールに炭素
粉末を均一に分散させて作った感熱電気抵抗組成物17
を用い、この感熱電気抵抗組成物17を電極18と混在
させて面状に圧延成形すると共に、その表裏両面を、内
面に不織布が接合されたポリエチレンテレフタレート製
フィルム(被覆層)19でサンドイッチ状に挟み込んだ
構成となっている。蓄熱剤30は、平均分子量500〜
6000のポリエチレングリコールを使用している。ま
た、この発熱素子16は、感熱電気抵抗組成物17に電
極18を櫛状に対向配置するに限らず、感熱電気抵抗組
成物層17の片面に電極を形成させてもよいし(図24
参照)、その両面に電極18を形成させてもよい(図2
5参照)。
【0070】浴槽内温熱マット33は、図1に示すよう
に浴槽12内の底面に敷かれて使用される。浴槽内温熱
マット33には防水対策が施された電源コード13が接
続され、その先端の電源プラグ14を外部のコンセント
(図示せず)に差し込むようになっている。そして、電
源コード13の途中には、商用100V電力を30V以
下(好ましくは17V以下)の電力に変換するトラン
ス、スイッチング電源等の電力変換ユニット25(電力
変換手段)が接続され、浴槽内温熱マット31に30V
以下(好ましくは17V以下)の電力が供給されるよう
になっている。更に、この電力変換ユニット25には漏
電遮断器(図示せず)が内蔵され、万一漏電が発生した
場合には、電源供給を自動的に遮断するようになってい
る。自己温度調節型面状発熱素子16に電力を通じる
と、温度の上下動が殆ど無い状態で、効率良く、蓄熱材
30を加熱する。そして、この蓄熱材30が放熱を行
い、実施例1又は2と同様な効果が得られる。
【0071】尚、本各発明においては、前記具体的実施
例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の
範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即
ち、自己温度調節型面状発熱素子16をインサート成形
する樹脂マット15の素材はひまし油系ポリウレタンに
限定されず、他の合成樹脂であっても良く、また、その
形成法は、上記実施形態のような注型法に限定されず、
図5に示す本発明の実施形態のように、塩化ビニル等に
より形成された2枚の樹脂シート23間に自己温度調節
型面状発熱素子16と断熱材21とを挟んだ状態で、両
樹脂シート23の周縁部分を熱融着等で接合するように
しても良い。また、樹脂で被覆した場合においてその一
表面にゴム系素材からなる被膜を形成させて、柔軟性を
もたせてもよい。また、加熱体の大きさ、形状も浴槽全
体を覆う大きさにする、一部分のみとする、孔をあけ
る、L字にする、球面とする等、特に限定されないし、
表面が平滑面ではなく、凹凸面となっていてもよい。
【0072】更に、この加熱体の比重を1未満として水
面に浮かせて使用してもよいし(図1の11b、図19
の11i参照)、比重をほぼ1として水中で使用しても
よい(図19の11j参照)。この加熱体の比重を1未
満とするには、被覆部等の素材を独立気泡型の発泡体
(例えば、ポリウレタン発泡体、ポリスチレン発泡体、
ポリエチレン発泡体等)としたり、またこのような独立
発泡体シート11i2を上面側に接着固定して(図19
の11i2 )、全体として1未満とすることもできる。
この後者の独立発泡体シート11i2 を上側に配置して
使用すれば、加熱体からの放熱を防止するという断熱効
果にも優れる。
【0073】本各発明の加熱体は、浴槽12の底面に敷
いて使用するものに限定されず、浴槽12の内側面に適
宜の手段で固定して使用するようにしても良い(図1の
11a、図16の11c参照)。浴槽12の内側面に固
定する手段としては、例えば、吸盤、磁石(ステンレス
槽の場合)を用いたり、或いは浴槽12の上端に引っ掛
ける引掛部を設けるようにしても良い。更に浴槽上部、
水面で蓋として用い、上半身もしくは頭部を通すために
孔をあけるのも良い(図19の11h1、11i1参
照)。上部で使用するのは加熱に加えて蒸気によるサウ
ナと同様の効果が得られ、水面で使用するのは不要な部
分が蒸気で蒸れてしまうのが防止できる。また、浴槽水
中で用い、底面や側面からの加熱が難しい上部を加熱す
るのもよい(図19の11j参照)。尚、本発明の加熱
体は、浴槽表面に露出して使用するものに限定されず、
浴槽12の側面内、あるいは底面内に備える形で使用す
るようにしても良い(図19の11k、11l、11m
参照)。
【0074】更に、この使用される遠赤外線放射型加熱
体においても、前記と同様に、2種類以上の急変温度を
もつ組成物を、絶縁体を間に挟んで階層状の面状発熱素
子に構成し、2以上の温度に加熱保持するような構成と
することができる。例えば、この急変温度を低温側の3
8℃等と、高温側の43℃等との2つにすることができ
る。この場合の各組成物の面形状の形成の仕方は特に限
定されないが、例えば、図27に示すように、高温用に
調整された感熱電気抵抗組成物17a/電極18層を形
成させ、この上に、絶縁層としての樹脂層19aを形成
し、更にこの上に低温用感熱電気抵抗組成物17a/電
極18層を形成させ、これら全体を樹脂製被覆層(不織
布を接合したポリエチレンテレフタラート製フィルム
等)19で包み込んだ素子とすることができる。そし
て、これを必要に応じて、ゴム又は樹脂にて成形等によ
り被覆して被覆部15を形成し、加熱体を作製する。
尚、電極からの取出しは、各々別個にされている。そし
て、選択切替えによって、低温側に保持したい場合には
この低温側面を加熱保持でき、高温側に保持したい場合
にはこの高温側面を加熱保持できるので、便利である。
【0075】また、図28に示すように、前記に示す遠
赤外線放射型加熱体をヒーターとして使用し、湯循環型
の24時間風呂として利用できる。この場合のヒーター
温度即ち、「電気抵抗が急変する温度」は、36〜45
℃(好ましくは38〜43℃)の範囲内の温度である。
45℃を越えると多少の放熱を考慮しても循環される湯
に対して人体が熱く感じるし、36℃未満では冷たく感
じるからである。更に、商用電力を30V以下(好まし
くと17V以下)の電力で加熱・保温でき、省エネルギ
ーとすることができ、しかも温度調整が極めてシャープ
である。従って、長時間保温するという24時間風呂へ
の利用は、大変有用である。尚、この24時間風呂の構
造は公知のものを使用でき、湯はポンプにより常に循環
されている。図20に示すプレフィルターは髪の毛等を
除去するものであり、殺菌槽にて湯はオゾン循環殺菌さ
れている。フィルターとしては、種々のものを使用でき
るが、例えば、セラミックボール活性石、セラミック活
性フィルター、活性炭及び活性炭繊維フィルター等を適
宜、組み合わせて使用できる。
【0076】
【発明の効果】以上より、本発明の遠赤外線放射型加熱
体を使用すれば、温熱・遠赤外線効果により、体の芯ま
で短時間にて暖めることができる。しかも、温度コント
ロール用のサーモスタットが不要であり、安価である。
また、自己温度調節型面状発熱素子を、シルコンゴム又
はひまし油系ポリウレタン樹脂で被覆したものは、製造
が極めて簡単であることに加え、防水性、防湿性に優
れ、可撓性(変形性)があって肌触りが良く、劣化が少
なく、長期間にわたって安定した防水性、防湿性を維持
できる。このうち、特にシリコンゴムの安全性は高い。
【0077】また、自己温度調節型面状発熱素子には、
電力変換手段により商用電力を30V以下の電力に変換
して給電するようにしたものは、万一、浴槽内で浴槽内
温熱マットや電源コードから漏電が発生した場合でも、
人体に与える影響が極めて少なくなり、安全性が保たれ
る。更に、蓄熱剤を使用したものは加熱手段がなくなっ
たあとも数時間に及び放熱を行い、自己温度調節型面状
発熱素子のみを使用した遠赤外線放射型加熱体と同様に
温熱・遠赤外線効果が得られる。また、薬湯又は温泉湯
を浴槽内に入れて使用する場合には、遠赤外線により組
織が短時間にて温められているので、この薬効成分又は
温泉中の薬効成分が短時間で効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における浴槽内温熱マ
ットの使用状態を示す浴槽の縦断面図である。
【図2】加熱型浴槽内温熱マット31の縦断面図であ
る。
【図3】加熱型浴槽内温熱マット31の横断面図であ
る。
【図4】ひまし油系ポリウレタン樹脂マットの成形法を
示す説明図である。
【図5】本発明の第2の実施形態における浴槽内温熱マ
ットの縦断面図である。
【図6】黒鉛粉末の配合量を変えた場合の通電時間と温
度との関係を示すグラフである。
【図7】黒鉛粉末25%含有組成物の加熱経過時間と温
度との関係を示すグラフである。
【図8】ポリエチレングリコールの分子量と温度との関
係を示すグラフである。
【図9】分子量の異なるポリエチレングリコール同志の
混合効果を調べた結果を示すグラフである。
【図10】分子量の異なるポリエチレングリコール同志
の混合効果を調べた結果を示すグラフである。
【図11】ポリエチレングリコール類及びPEGとPP
Gとのブロック共重合体における発熱体温度と電気抵抗
との関係を示すグラフである。
【図12】PEGとPPGとのブロック共重合体と温度
との関係を示すグラフである。
【図13】水の添加効果を調べた結果を示すグラフであ
る。
【図14】膨潤する高分子物質の添加効果を調べた結果
を示すグラフである。
【図15】銀等の導電性物質において通電時間と発熱体
の温度との関係を示すグラフである。
【図16】本発明における、縦断面がL字形状の浴槽内
温熱マット及び浴室床上用温熱マットの使用状態を示す
浴槽等の説明断面図である。
【図17】本発明における、浴槽内温熱マットが浴槽体
に固定されている浴槽を示す説明一部断面図である。
【図18】本発明における、プール槽内用遠赤外線放射
型加熱体及びプールサイド用遠赤外線放射型加熱体が配
設されてなるプールを示す説明一部断面図である。
【図19】本発明における、浴槽内温熱マットの使用状
態を示す浴槽の説明断面図である。
【図20】加熱型浴槽内温熱マット31の縦断面図であ
る。
【図21】加熱型浴槽内温熱マット31の縦断面図であ
る。
【図22】蓄熱型浴槽内温熱マット32の縦断面図であ
る。
【図23】加熱・蓄熱型浴槽内温熱マット33の縦断面
図である。
【図24】加熱・蓄熱型浴槽内温熱マット33の縦断面
図である。
【図25】加熱・蓄熱型浴槽内温熱マット33の縦断面
図である。
【図26】(a)は加熱体を浴槽体の外側の隙間に配設
した状態を示す要部断面図、(b)は加熱体を浴槽体の
上端開放隙間に配設した状体を示す要部断面図である。
【図27】1つの遠赤外線放射型加熱体において、2種
類の温度にて加熱する発熱部を備える遠赤外線放射型加
熱体の説明縦断面図である。
【図28】遠赤外線放射型加熱体をヒーターとして使用
した、湯循環型の24時間風呂の概略説明図である。
【符号の説明】
11、11a〜11c、11e、11h〜o;浴槽内温
熱マット、11d;浴槽床上用遠赤外線放射型加熱体、
11f;プール槽内用遠赤外線放射型加熱体、11g;
プールサイド用遠赤外線放射型加熱体、12;浴槽、1
3;電源コード、14;電源プラグ、15;ひまし油系
ポリウレタン樹脂マット(被覆部)、16;自己温度調
節型面状発熱素子、17;感熱電気抵抗組成物、18;
電極、19;ポリエチレンテレフタレート製フィルム層
(被覆層)、20;ひまし油系ポリウレタンの原液、2
1;断熱材、22;成形型、23;樹脂シート、25;
電力変換ユニット(電力変換手段)、30;蓄熱材、3
1;加熱型浴槽内温熱マット、32;蓄熱型浴槽内温熱
マット、31;加熱・蓄熱型浴槽内温熱マット。

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴槽内に配設して使用する浴槽内用遠赤
    外線放射型加熱体であって、36〜65℃の範囲の適宜
    の温度の変化に対して電気抵抗が急変する性質を有する
    感熱電気抵抗組成物17を面状に形成させるとともに電
    極を具備する自己温度調節型面状発熱素子16を備え、
    遠赤外線放射性に優れることを特徴とする浴槽内用遠赤
    外線放射型加熱体。
  2. 【請求項2】 浴槽内に配設して使用する浴槽内用遠赤
    外線放射型加熱体であって、外袋15と、該外袋内に収
    納され、融解温度が36〜65℃に調節された蓄熱剤3
    0とからなる、遠赤外線放射性に優れることを特徴とす
    る浴槽内用遠赤外線放射型加熱体。
  3. 【請求項3】 浴槽内に配設して使用する浴槽内用遠赤
    外線放射型加熱体であって、外袋15と、該外袋内に収
    納され、融解温度が36〜65℃に調節された蓄熱剤3
    0と、該内袋配置された36〜65℃の範囲の適宜の温
    度の変化に対して電気抵抗が急変する性質を有する感熱
    電気抵抗組成物17を面状に形成させるとともに電極を
    具備する自己温度調節型面状発熱素子16とを備え、遠
    赤外線放射性に優れることを特徴とする浴槽内用遠赤外
    線放射型加熱体。
  4. 【請求項4】 上記感熱電気抵抗組成物17は、樹脂と
    該樹脂中に分散される導電性粒子とを含む請求項1又は
    3記載の浴槽内用遠赤外線放射型加熱体。
  5. 【請求項5】 上記樹脂は、分子中に複数のアルキレン
    オキシドを単位構造として含有するポリアルキレンオキ
    シド類化合物であり、上記導電性粒子は、粉末、繊維若
    しくはウイスカーの形態をなす炭素微細片、金属微細片
    又は金属酸化物微細片である請求項4に記載の浴槽内用
    遠赤外線放射型加熱体。
  6. 【請求項6】 上記蓄熱剤30は、分子中に複数のアル
    キレンオキシドを単位構造として含有するポリアルキレ
    ンオキシド類化合物である請求項2又は3記載の浴槽内
    用遠赤外線放射型加熱体。
  7. 【請求項7】 上記自己温度調節型面状発熱素子16に
    は、商用電力を30V以下の電力に変換する電力変換手
    段を介して給電される請求項1、3、4又は5に記載の
    浴槽内用遠赤外線放射型加熱体。
  8. 【請求項8】 浴室床上に配設して使用する浴室床用遠
    赤外線放射型加熱体であって、36〜45℃の範囲の適
    宜の温度の変化に対して電気抵抗が急変する性質を有す
    る感熱電気抵抗組成物17を面状に形成させるとともに
    電極を具備する自己温度調節型面状発熱素子16を備
    え、遠赤外線放射性に優れることを特徴とする浴室床用
    遠赤外線放射型加熱体。
  9. 【請求項9】 浴室床上に配設して使用する浴室床用遠
    赤外線放射型加熱体であって、外袋15と、該外袋内に
    収納され、融解温度が36〜45℃に調節された蓄熱剤
    30とを備え、遠赤外線放射性に優れることを特徴とす
    る浴室床用遠赤外線放射型加熱体。
  10. 【請求項10】 浴室床上に配設して使用する浴室床用
    遠赤外線放射型加熱体であって、外袋15と、該外袋内
    に収納され、融解温度が36〜45℃に調節された蓄熱
    剤30と、該内袋配置された36〜45℃の範囲の適宜
    の温度の変化に対して電気抵抗が急変する性質を有する
    感熱電気抵抗組成物17を面状に形成させるとともに電
    極を具備する自己温度調節型面状発熱素子16とを備
    え、遠赤外線放射性に優れることを特徴とする浴室床用
    遠赤外線放射型加熱体。
  11. 【請求項11】 上記感熱電気抵抗組成物17は、樹脂
    と該樹脂中に分散される導電性粒子とを含み、該樹脂
    は、分子中に複数のアルキレンオキシドを単位構造とし
    て含有するポリアルキレンオキシド類化合物であり、該
    導電性粒子は、粉末、繊維若しくはウイスカーの形態を
    なす炭素微細片、金属微細片又は金属酸化物微細片であ
    り、上記蓄熱剤30は、分子中に複数のアルキレンオキ
    シドを単位構造として含有するポリアルキレンオキシド
    類化合物である請求項8又は10に記載の浴室床用遠赤
    外線放射型加熱体。
  12. 【請求項12】 上記自己温度調節型面状発熱素子16
    には、商用電力を30V以下の電力に変換する電力変換
    手段を介して給電される請求項8又は10に記載の浴室
    床用遠赤外線放射型加熱体。
  13. 【請求項13】 プール槽内に配設して使用するプール
    槽内用遠赤外線放射型加熱体であって、36〜65℃の
    範囲の適宜の温度の変化に対して電気抵抗が急変する性
    質を有する感熱電気抵抗組成物17を面状に形成させる
    とともに電極を具備する自己温度調節型面状発熱素子1
    6を備え、遠赤外線放射性に優れることを特徴とするプ
    ール槽内用遠赤外線放射型加熱体。
  14. 【請求項14】 プール槽内に配設して使用するプール
    槽内用遠赤外線放射型加熱体であって、外袋15と、該
    外袋内に収納され、融解温度が36〜65℃に調節され
    た蓄熱剤30とを備え、遠赤外線放射性に優れることを
    特徴とするプール槽内用遠赤外線放射型加熱体。
  15. 【請求項15】 プール槽内に配設して使用するプール
    槽内用遠赤外線放射型加熱体であって、外袋15と、該
    外袋内に収納され、融解温度が36〜65℃に調節され
    た蓄熱剤30と、該内袋配置された36〜65℃の範囲
    の適宜の温度の変化に対して電気抵抗が急変する性質を
    有する感熱電気抵抗組成物17を面状に形成させるとと
    もに電極を具備する自己温度調節型面状発熱素子16と
    からなる、遠赤外線放射性に優れることを特徴とするプ
    ール槽内用遠赤外線放射型加熱体。
  16. 【請求項16】 上記感熱電気抵抗組成物17は、樹脂
    と該樹脂中に分散される導電性粒子とを含み、該樹脂
    は、分子中に複数のアルキレンオキシドを単位構造とし
    て含有するポリアルキレンオキシド類化合物であり、該
    導電性粒子は、粉末、繊維若しくはウイスカーの形態を
    なす炭素微細片、金属微細片又は金属酸化物微細片であ
    り、上記蓄熱剤30は、分子中に複数のアルキレンオキ
    シドを単位構造として含有するポリアルキレンオキシド
    類化合物である請求項13又は15に記載のプール槽内
    用遠赤外線放射型加熱体。
  17. 【請求項17】 上記自己温度調節型面状発熱素子16
    には、商用電力を30V以下の電力に変換する電力変換
    手段を介して給電される請求項13、15、又は16に
    記載のプール槽内用遠赤外線放射型加熱体。
  18. 【請求項18】 プールサイドの床上に配設して使用す
    るプールサイド用遠赤外線放射型加熱体であって、36
    〜45℃の範囲の適宜の温度の変化に対して電気抵抗が
    急変する性質を有する感熱電気抵抗組成物17を面状に
    形成させるとともに電極を具備する自己温度調節型面状
    発熱素子16を備え、遠赤外線放射性に優れることを特
    徴とするプールサイド用遠赤外線放射型加熱体。
  19. 【請求項19】 プールサイドの床上に配設して使用す
    るプールサイド用遠赤外線放射型加熱体であって、外袋
    15と、該外袋内に収納され、融解温度が36〜45℃
    に調節された蓄熱剤30とを備え、遠赤外線放射性に優
    れることを特徴とするプールサイド用遠赤外線放射型加
    熱体。
  20. 【請求項20】 プールサイドの床上に配設して使用す
    るプールサイド用遠赤外線放射型加熱体であって、外袋
    15と、該外袋内に収納され、融解温度が36〜45℃
    に調節された蓄熱剤30と、該内袋配置された36〜4
    5℃の範囲の適宜の温度の変化に対して電気抵抗が急変
    する性質を有する感熱電気抵抗組成物17を面状に形成
    させるとともに電極を具備する自己温度調節型面状発熱
    素子16とからなり、遠赤外線放射性に優れることを特
    徴とするプールサイド用遠赤外線放射型加熱体。
  21. 【請求項21】 上記感熱電気抵抗組成物17は、樹脂
    と該樹脂中に分散される導電性粒子とを含み、該樹脂
    は、分子中に複数のアルキレンオキシドを単位構造とし
    て含有するポリアルキレンオキシド類化合物であり、該
    導電性粒子は、粉末、繊維若しくはウイスカーの形態を
    なす炭素微細片、金属微細片又は金属酸化物微細片であ
    り、上記蓄熱剤30は、分子中に複数のアルキレンオキ
    シドを単位構造として含有するポリアルキレンオキシド
    類化合物である請求項18又は20に記載のプールサイ
    ド用遠赤外線放射型加熱体。
  22. 【請求項22】 上記自己温度調節型面状発熱素子16
    には、商用電力を30V以下の電力に変換する電力変換
    手段を介して給電される請求項18、20、又は21に
    記載のプールサイド用遠赤外線放射型加熱体。
  23. 【請求項23】 浴槽体と、該浴槽体に配設される請求
    項1乃至7のうちの1つに記載の浴槽内用遠赤外線放射
    型加熱体のいずれかとを備えることを特徴とする遠赤外
    線浴浴槽。
  24. 【請求項24】 浴槽体と、該浴槽体の浴槽空間内に配
    設される請求項1乃至7のうちの1つに記載の浴槽内用
    遠赤外線放射型加熱体のいずれかとを備えることを特徴
    とする遠赤外線浴浴槽。
  25. 【請求項25】 上記浴槽体内に、薬湯又は温泉湯が収
    容されている請求項23又は24のうちの1つに記載の
    遠赤外線浴浴槽。
  26. 【請求項26】 プール槽体と、該プール槽体に配設さ
    れる請求項13乃至18のうちの1つに記載のプール槽
    内用遠赤外線放射型加熱体のいずれかを備えることを特
    徴とする遠赤外線浴プール。
  27. 【請求項27】 プール槽体と、該プール槽体のプール
    空間内に配設される請求項13乃至18のうちの1つに
    記載のプール槽内用遠赤外線放射型加熱体のいずれかを
    備えることを特徴とする遠赤外線浴プール。
JP8203154A 1995-12-01 1996-07-11 浴槽内・浴室床用遠赤外線放射型加熱体、プール槽内・プールサイド用遠赤外線放射型加熱体、遠赤外線浴浴槽及び遠赤外線浴プール Pending JPH09312194A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007175485A (ja) * 2005-11-23 2007-07-12 Rivas Donato Padilla スチームバス及び使用される抵抗システム
JP2022030226A (ja) * 2020-08-06 2022-02-18 中部電力株式会社 浸漬ヒータ

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