JPH09310823A - 天ぷら油火災防止センサ - Google Patents

天ぷら油火災防止センサ

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JPH09310823A
JPH09310823A JP12703396A JP12703396A JPH09310823A JP H09310823 A JPH09310823 A JP H09310823A JP 12703396 A JP12703396 A JP 12703396A JP 12703396 A JP12703396 A JP 12703396A JP H09310823 A JPH09310823 A JP H09310823A
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JP
Japan
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reed switch
movable lever
holder
gas
yoke
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP12703396A
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English (en)
Inventor
Kazunobu Mishima
和宜 三嶋
Tsutomu Kotani
勉 小谷
Manabu Hatakeyama
学 畠山
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は天ぷら油火災防止センサに関し、確実
な天ぷら油火災防止機能を備えたセンサを安価に製作で
きるようにすると共に、前記センサの小型化、長寿命
化、信頼性向上を実現する。 【解決手段】本体ケース26と本体ケース26に被せ調
理用具の底に接して感熱するキャップ25を備え、本体
ケース26には、キャップ25の内側に配置されたバイ
メタル15と、キャップ25を調理用具の底に接触させ
るためのコイルスプリング31と、部品収納用凹部54
を有するホルダを備え、ホルダの部品収納用凹部54に
は、ガス開閉弁の駆動回路に挿入されるリードスイッチ
20と、リードスイッチ20に磁束を供給するためのマ
グネット35と、ヨーク34と、バイメタル15の反転
力で駆動される可動レバー32と、可動レバー32を復
旧させるためのレバースプリング33を収納した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調理用ガステーブ
ル等の各種ガス器具に利用される天ぷら油火災防止セン
サに関する。特に、本願発明は、前記ガス器具を使用し
て天ぷら等の調理を行っている時に、天ぷら油の過熱に
より火災が発生することを防止できるようにした天ぷら
油火災防止センサに関する。
【0002】
【従来の技術】以下、従来例について説明する。 §1:従来例1の説明・・・図14参照 図14は従来例1の説明図であり、A図はガス器具の全
体図、B図は制御回路内の基本回路例1、C図は制御回
路内の基本回路例2である。以下、図14に基づいて従
来例1を説明する。
【0003】ガステーブル等のガス器具は調理用のガス
器具として広く普及しており、その一部には天ぷら油火
災防止装置が組み込まれているものもある。このような
天ぷら油火災防止装置の組み込まれたガス器具として、
例えば、図示のようなもの(例えば、実開平6−640
02号公報、特開平4−62322号公報参照)が知ら
れていた。
【0004】このガス器具には、調理用のガスバーナ3
と、前記ガスバーナ3へ燃料ガスを供給するためのガス
供給管11と、前記ガス供給管11の一部に設け、ガス
の供給量をオン/オフする電磁弁10と、ガスバーナ3
のガスに点火するための点火ボタン7と、ガスバーナ3
の炎4の熱により起電力を発生させる熱電対5と、ガス
バーナ3の上に載せた鍋1の底に接触して感熱する感温
素子6と、電池等の電源8と、制御回路9等が設けてあ
る。
【0005】前記制御回路9は電源8から電力を供給さ
れると共に、点火ボタン7、及び熱電対5の出力信号に
基づき前記電磁弁10の開閉制御を行うように構成され
ている。前記構成のガス器具により天ぷらの調理を行う
場合は、ガスバーナ3の上に天ぷら用の油2を入れた鍋
1を載せ、点火ボタン7の操作により電磁弁10を開い
てガスバーナ3にガスを供給し、そのガスに点火する。
この時発生するガスの炎4により油2の温度を上昇させ
て天ぷら等の調理を行う。
【0006】ところで、前記感温素子6はサーミスタや
熱電対で構成されており、これらの感温素子の出力信号
を制御回路9に取り込んで制御を行うが、この場合、前
記制御回路9は多数の回路素子を使用した複雑な回路で
構成されている。例えば、前記感温素子6としてサーミ
スタを使用した場合には、サーミスタの抵抗変化を利用
したスイッチング回路やリレー等が必要である。
【0007】前記のようにサーミスタを使用して温度制
御を行う回路としては、各種の回路(例えば、「温度・
湿度センサ活用ハンドブック、CQ出版社発行、198
9年1月20日第2版発行、p51〜54、NTCサー
ミスタの応用の項参照」)が知られているが、その基本
回路例としては、B図、或いはC図のようなものであ
る。
【0008】B図に示した基本回路例1は、サーミスタ
Th、コンデンサC、抵抗R、R1〜R4 、可変抵抗V
R、トランジスタTr 1 、Tr 2 、ダイオードD、リレ
ーRy等で構成されている。また、基本回路例2は、サ
ーミスタTh、コンデンサC、抵抗R、R1 、可変抵抗
VR、トランジスタTr 、ツェナーダイオードZD、ダ
イオードD、リレーRy等で構成されている。
【0009】§2:従来例2の説明 従来、リードスイッチと、このリードスイッチを駆動す
るための永久磁石を備えた調理器用温度センサが知られ
ていた(特開平6−313737号公報参照)。この調
理器用温度センサは、感熱体の構成部品であるホルダの
内側にガイド柱を設け、リードスイッチを動作させる永
久磁石を具備するマグネットホルダにガイド柱が上下方
向に滑動するようにガイド孔を左右のブレなく設けるこ
とにより、ホルダーの移動を可能としたものである。
【0010】§3:従来例3の説明 従来、サーモスタットを利用した天ぷら油火災防止安全
装置を有するガステーブルが知られていた(実開昭59
−132003号公報参照)。このガステーブルは、熱
電対と電磁石付ガス開閉弁を有する立ち消え安全装置付
ガステーブルであり、熱電対と電磁石にて形成された閉
回路内に、熱電対と電磁石に直列に、ガスにて加熱され
る容器の温度(油の温度)を検出するサーモスタットを
接続し、そのサーモスタットの設定温度を天ぷら油の自
然発火温度と料理最高温度間に設定したものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来のも
のにおいては、次のような課題があった。 (1) :前記従来例1では、複雑な制御回路や前記制御回
路を駆動するための電池や電池ケース等が必要である。
従って、ガス器具が高価なものとなる。
【0012】(2) :従来例2では、調理器用温度センサ
にリードスイッチと、このリードスイッチを駆動するた
めの永久磁石を備えているが、永久磁石の磁束をリード
スイッチに導くためのヨークを備えていない。この場
合、前記永久磁石の変移(移動)によりリードスイッチ
をオン/オフするが、ヨークを備えていないため、永久
磁石の変移に対してリードスイッチに供給される磁束の
変化量が少ない。
【0013】そのため、永久磁石の変移量を大きくしな
ければリードスイッチを確実にオン/オフすることがで
きない。また、永久磁石の変移量を大きくする必要があ
るため、センサの小型化が困難である。
【0014】(3) :従来例3では、サーモスタットを用
いているが、このようなサーモスタットを使用した場
合、電気接点部分は常に高温にさらされたり、ガスの影
響や調理物の飛散等により悪影響を受ける。このため、
接点部分が劣化したり、障害が発生したり、寿命を短く
したりしてガス器具の信頼性が低下する恐れがある。
【0015】本発明は、このような従来の課題を解決
し、確実な天ぷら油火災防止機能を備えたセンサを安価
に製作できるようにすると共に、前記センサの小型化、
長寿命化、信頼性向上を実現することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。本発明は前記の目的を達成するため、次のよ
うに構成した。 (1) :本願発明の天ぷら油火災防止センサ17は、ガス
バーナによるガスの燃焼により加熱されて起電力を発生
する熱電対と、熱電対の起電力により駆動されガスバー
ナへのガス供給路を開閉するガス開閉弁(例えば、電磁
弁)を備えたガス器具に取り付けられる。そして、調理
用具(例えば、鍋)の底の温度が予め決められた一定温
度に達した際、ガス開閉弁の駆動電流を遮断してガス供
給を停止させるものである。
【0017】この天ぷら油火災防止センサ17には、本
体ケース26と、本体ケース26に被せ調理用具の底に
接して感熱するキャップ25を備え、本体ケース26に
は、キャップ25の内側に配置されたバイメタル15
と、キャップ25を調理用具の底に接触させるためのコ
イルスプリング31と、部品を収納するためのホルダを
備えた。そして前記ホルダを、部品収納用凹部54を有
する部品収納部30Aと、前記部品収納部30Aに被せ
る蓋部30Bとで構成した。
【0018】(2) :前記(1) の天ぷら油火災防止センサ
17において、可動レバー32の一部に磁性体を設け、
可動レバー32がバイメタル15により駆動されない場
合は、可動レバー32の磁性体をヨーク34に接触させ
て前記磁気回路をオンにし、マグネット35からの磁束
をリードスイッチ20へ導びいてリードスイッチ20を
オンに保持させる。
【0019】また、可動レバー32がバイメタル15の
反転により駆動された場合、可動レバー32の磁性体を
ヨーク34から離して前記磁気回路をオフにし、リード
スイッチ20をオンに保持している磁束を遮断してリー
ドスイッチ20をオフにするように構成した。
【0020】(3) :前記(1) の天ぷら油火災防止センサ
17において、ホルダを2分割して2つのホルダ部と
し、その一方のホルダ部(部品収納部30A)に部品収
納用凹部54を設けて、リードスイッチ20、マグネッ
ト35、ヨーク34、可動レバー32、レバースプリン
グ33の各部品を収納し、他方のホルダ部(蓋部30
B)には部品を収納せず、前記一方のホルダ部(部品収
納部30A)上に被せて一体化した。
【0021】(作用)以下、本発明の作用を、図1に基
づいて説明する。天ぷら油火災防止センサ17を組み立
てる場合、先ず、図1のC図に示したように、前記2分
割したホルダの一方のホルダ部(部品収納部30A)に
設けた部品収納用凹部54に、ヨーク34と、リードス
イッチ20と、可動レバー32と、レバースプリング3
3と、マグネット35を収納する。この場合、リードス
イッチ20は縦に取り付ける。このようにして一方のホ
ルダ部(部品収納部30A)に各部品を収納した後、他
方のホルダ部(蓋部30B)を被せ両者を一体化する。
【0022】次に、本体ケース26内に筒状シャフト2
8を挿入し、本体ケース26内に係止する。その後、本
体ケース26へコイルスプリング31を収納し、コイル
スプリング31の下側を前記スプリング受け29上に載
せると共に、上側を本体ケース26の係止片37の下側
に固定する。この状態で筒状シャフト28に対して本体
ケース26がコイルスプリング31により常に上側へ押
し上げられるようになる。
【0023】次に、前記コイルスプリング31の内側に
前記部品を収納したホルダを挿入し、前記他方のホルダ
部(蓋部30B)を本体ケース26の係止片37に圧接
して固定する。その後、前記ホルダの上側にバイメタル
15を載せる。そして最後に、本体ケース26の上側
(バイメタル15側)の開口部上にキャップ25を被
せ、固着して天ぷら油火災防止センサ17が完成する。
【0024】このようにすれば、本体ケース26内に筒
状シャフト28を挿入し、その上に各部品を載せるだけ
で正しい位置決めができ、天ぷら油火災防止センサ17
を簡単に組み立てることができる。更に、ホルダは2分
割してあり、その一方側にだけ部品を収納し、他方側を
被せることで内部に収納した部品を固定でき組み立てが
簡単になる。
【0025】前記のようにして組み立てられた天ぷら油
火災防止センサ17をガス器具に取り付け、前記ガス器
具に調理用具を載せて調理を行う場合の作用は次の通り
である。通常の調理時には調理用具に油を入れて調理し
ており、この状態ではバイメタル15は上に凸の状態に
なっていて可動レバー32はバイメタル15により駆動
されず、レバースプリング33により上側へ押し上げら
れている。この時、可動レバー32の磁性体とヨーク3
4とリードスイッチ20を含めた磁気回路がオンとな
り、リードスイッチ20がオンになりガスバーナへのガ
ス供給が続けられる(図1のA図の状態)。
【0026】その後、油の温度が上昇し調理用具の底の
温度が予め決められた一定温度に達すると、バイメタル
15が瞬間的に反転し下に凸の状態となる(スナップア
ション動作)。このバイメタル15が反転する際の瞬発
力により、可動レバー32が駆動され、可動レバー32
は下方向へ移動する。このため、可動レバー32の磁性
体がヨーク34から離れ、リードスイッチ20をオンに
している磁束を遮断する(磁気回路がオフ状態)ので、
リードスイッチ20はオフになる(図1のB図の状
態)。
【0027】このようにしてリードスイッチ20がオフ
になると、ガス開閉弁のコイルが非励磁状態となり、ガ
ス開閉弁によりガスバーナに供給されているガスを遮断
する。このため、ガスバーナの炎は消え、油の温度は下
がり天ぷら油火災を防止する。その後、油の温度が所定
値まで下がると、バイメタル15は元の状態(上に凸の
状態)に復帰する。このため、可動レバー32はレバー
スプリング33の復帰力により元の位置へ復帰する。
【0028】このようにすれば、従来のような高価な制
御回路も不要となり、高精度を要する部品も不必要とな
り、簡単な機構で確実な天ぷら油火災防止機能を備えた
センサを安価に製作できる。また、マグネット35の磁
束をリードスイッチ20へ導くための磁気回路を構成す
るヨーク34を備えており、バイメタルの反転力により
可動レバーを駆動し、前記ヨークの一部を遮断すること
でリードスイッチ20をオフにしている。
【0029】このため、可動レバーの移動量が小さくて
もリードスイッチに供給する磁束を遮断することができ
るので、バイメタルの変移量が小さくても前記リードス
イッチを確実にオフにすることができる。従って、天ぷ
ら油火災防止センサ17の小型化、長寿命化、信頼性向
上を実現することが可能になる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態1を図
面に基づいて詳細に説明する。なお、以下で説明する
「上、或いは上側」、「下、或いは下側」はそれぞれ天
ぷら油火災防止センサをガス器具に取り付けた状態での
説明である。
【0031】(実施の形態1の説明) §1:ガス器具の説明・・・図2参照 図2は実施の形態1におけるガス器具の説明図であり、
Aはガス器具の全体図、B図は回路図である。以下、図
2に基づいて天ぷら油火災防止センサ付きガス器具を説
明する。
【0032】図示のようにガス器具(例えば、調理用の
ガステーブル)には、燃料ガス(以下単に「ガス」と記
す)を燃焼させるためのガスバーナ3と、前記ガスバー
ナ3へガスを供給するためのガス供給管11と、前記ガ
ス供給管11の一部に設け、ガスの供給をオン/オフす
る電磁弁10と、ガスバーナ3のガスに点火するための
点火ボタン7と、ガスバーナ3のガスの炎4の熱により
起電力を発生させる熱電対5と、ガスバーナ3の上に載
せた鍋1の底に接触して感熱する天ぷら油火災を防止セ
ンサ17等が設けてある。
【0033】そして、前記天ぷら油火災防止センサ17
内にはリードスイッチ20が設けてある。前記リードス
イッチ20は常時マグネットからの磁束が供給され常時
オン状態にしてある。また、電磁弁10には弁を駆動す
るためのコイル18が設けてあり、このコイル18には
熱電対5に発生した起電力によりリードスイッチ20を
介して励磁電流が供給されるように構成されている(ガ
ス器具の組み立て時に接続する)。
【0034】すなわち、熱電対5と、天ぷら油火災防止
センサ17内に設けた常時オン状態のリードスイッチ2
0と、電磁弁10のコイル18で閉ループを構成してい
る。このため、調理の開始によりガスバーナ3から炎4
が発生して熱電対5が加熱されると熱電対5に起電力が
発生し、この起電力によりオン状態のリードスイッチ2
0を介してコイル18に励磁電流が流れ電磁弁10が駆
動されるように構成されている。
【0035】この場合、電磁弁10は、リードスイッチ
20がオンでコイル18に励磁電流が流れていると弁が
開き、ガス供給管11からガスバーナ3へガスを供給す
る。しかし、リードスイッチ20がオフになりコイル1
8への励磁電流が遮断されると弁が閉じ、ガス供給管1
1からガスバーナ3へのガスの供給を停止するように構
成されている。
【0036】前記構成のガス器具により天ぷらの調理を
行う場合は、ガスバーナ3の上に天ぷら用の油2を入れ
た鍋1を載せ、点火ボタン7の操作により電磁弁10を
開いてガス供給管11からガスバーナ3にガスを供給
し、そのガスに点火する。そしてガスに点火するとその
炎4の熱により熱電対5に起電力が発生し、その起電力
により電磁弁10のコイル18が励磁され電磁弁10が
ガス供給管11を開いてガスの供給を継続して行う。
【0037】そのため、ガスバーナ3では継続してガス
の燃焼が行われ、その時発生するガスの炎4により油2
の温度を上昇させて天ぷら調理を行う。その後、油2の
温度が上昇して鍋1の底の温度が予め決めた一定温度ま
で上昇すると天ぷら油火災防止センサ17が作動し、内
部のリードスイッチ20をオフにする。この時、コイル
18への励磁電流が遮断され電磁弁10が非励磁状態と
なって弁を閉じる。そのため、ガス供給管11からガス
バーナ3へのガスの供給を停止し天ぷら油火災を防止す
る。
【0038】§2:天ぷら油火災防止センサの構成の説
明・・・図3〜図5参照 図3は実施の形態1におけるセンサの断面図、図4は実
施の形態1におけるセンサの分解斜視図である。また、
図5は実施の形態1における部品拡大図であり、A図は
可動レバー、B図はレバースプリング、C図はヨークを
示す。以下、図3〜図5に基づいて天ぷら油火災防止セ
ンサの構成を説明する。
【0039】図示のように天ぷら油火災防止センサ17
は、本体ケース26と、前記本体ケース26に被せるキ
ャップ25を備えており、前記本体ケース26内には、
バイメタル15と、部品を収納したホルダと、スプリン
グ受け29を有する筒状シャフト28と、コイルスプリ
ング31等が収納されている。
【0040】そして、前記ホルダは2分割され、その一
方のホルダ部(以下「部品収納部30A」と記す)と他
方のホルダ部(以下「蓋部30B」と記す)で構成さ
れ、前記部品収納部30Aには、可動レバー32と、ヨ
ーク34と、リードスイッチ20と、マグネット35
と、レバースプリング33を収納する。以下、前記各部
について詳細に説明する。
【0041】(1) :キャップ25の説明 キャップ25は本体ケース26に被せて使用するもので
あり、天ぷら油火災防止センサ17の使用時には、鍋1
の底と接触した状態で感熱するものである。また、キャ
ップ25の上部(鍋1に接触する面)は略平らで円形に
形成されており、この略平らな部分が鍋1の底に接触す
る部分となる。
【0042】更に、キャップ25の周辺部は本体ケース
26の外周部分に接した状態で本体ケース26に固着さ
れるものであり、内側には本体ケース26側の凹部と係
止するための凸部が形成されている。なお、このキャッ
プ25は、例えば真鍮、或いはリン青銅等の材料で製造
されるものである。
【0043】(2) :本体ケース26の説明 本体ケース26は、中空円筒状の大径部26Aと小径部
26Bからなり前記大径部26Aと小径部26Bの間に
段部36を有するケースであり、天ぷら油火災防止セン
サ17を構成する各部品を収納するものである。この本
体ケース26は内部に前記各部品を収納した後、キャッ
プ25を被せた状態で使用するが、内部に収納する筒状
シャフト28をガス器具に固定した状態で、前記筒状シ
ャフト28に対して上下移動できるように構成されてお
り、鍋1の底でキャップ25が押されて移動するように
構成されている。すなわち、本体ケース26は鍋の種類
により上下するように構成されている。
【0044】更に、本体ケース26の大径部26Aの開
放端側(上側)には、キャップ25の凸部と係止するた
めの凹部が形成されており、この凹部とキャップ25の
凸部とを嵌め合わせ両者を固着するように構成されてい
る。また、この本体ケース26は、例えば真鍮、或いは
リン青銅等の材料で製造されるものである。
【0045】(3) :筒状シャフト28の説明 筒状シャフト28は、本体ケース26に取り付けると共
に、天ぷら油火災防止センサ17をガス器具に取り付け
るためのものであり、中空円筒状に形成されている。こ
の場合、筒状シャフト28は、鍔状のスプリング受け2
9を備えており、このスプリング受け29を利用して本
体ケース26に取り付けると共に、前記本体ケース26
から外部へ突出した部分をガス器具に取り付けるように
構成されている。また、筒状シャフト28の内部(中空
部内)を通してリードスイッチ20からのリード線が引
き出せるようになっている。
【0046】(4) :バイメタル15の説明 バイメタル15はキャップ25の内側と接するように配
置され、鍋1の底の温度に応じて反転するものである。
この場合、バイメタル15は円盤状に形成されたスナッ
プアクション動作を行うものであり、常時上に凸の状態
(キャップ25の内側方向に凸)になっている。この場
合、例えば、バイメタル15は250°C±10°Cで
反転するように予め設定しておく。
【0047】すなわち、バイメタル15の中心部は熱伝
導を良くするために、キャツプ25の内側の略中心部に
接しており、その周辺部はキャップ25の内側から少し
下側へ離れた状態で収納されている。そして、鍋1の底
の温度が予め決めた一定温度に達した場合、バイメタル
15は上に凸の形状から反転し、下に凸の状態となる
(スナップアクション動作)。
【0048】(5) :可動レバー32の説明 可動レバー32は、常時、レバースプリング33により
上方へ押し上げられ、バイメタル15の反転動作により
下方向へ駆動されるものである。この例の場合、図5の
A図に示したように、可動レバー32は、非磁性体
(銅、アルミニューム等)からなるレバー部材45A
と、磁性体(鉄、磁性ステンレス等)からなる下部レバ
ー部材46を一体化したものである。
【0049】また、下部レバー部材46の横方向の両側
に下部鍔62が一体形成されている。そして、前記下部
鍔62により可動レバー32の移動量、及び位置を決め
ている。なお、この可動レバー32は、熱の影響や組み
立て易さ等を考慮し、例えば、メタルクラッド材料によ
り製造する(製造方法は後述する)。
【0050】(6) :ホルダの説明 ホルダは、上下方向に2分割した円筒形のホルダであ
り、セラミックスやステアタイト等の耐熱性の有る材料
を使用して製造する。この場合、2分割したホルダの一
方のホルダ部である部品収納部30Aに、リードスイッ
チ20、ヨーク34、可動レバー32、マグネット3
5、レバースプリング33等の部品を収納し、他方のホ
ルダ部である蓋部30Bには何も収納せず蓋として使用
する。
【0051】この場合、前記蓋部30Bには、可動レバ
ー32を構成するレバー部材45Aの先端部を挿入する
ための可動レバー挿入孔42Aと、リベット56を挿入
するための孔を設けると共に、その上部内側には、バイ
メタル15を載せるためのバイメタル受け39が設けて
ある。
【0052】また、前記部品収納部30Aには、部品収
納用凹部54が設けてあり、この部品収納用凹部54の
端部には、リードスイッチ20を収納するためのリード
スイッチ挿入溝41が設けてある。そして、部品収納部
30Aに部品を収納した状態で前記蓋部30Bを被せ一
体化すると外形が円筒体になる。
【0053】そして、一方のホルダ部である部品収納部
30Aと他方のホルダ部である蓋部30Bを合体させた
円筒体のホルダを本体ケース26に収納する場合は、蓋
部30Bを本体ケース26の係止片37に係止すること
で本体ケース26への取り付けを行うように構成されて
いる。
【0054】(7) :リードスイッチ20の説明 リードスイッチ20は、熱電対5と電磁弁10のコイル
18を接続する回路の途中に挿入され、前記回路をオン
/オフするスイッチとして使用されるものである。この
場合、熱電対5の起電力は小さいので、出来るだけ接触
抵抗の小さいリードスイッチ20を使用する。
【0055】前記リードスイッチ20は、可動レバー3
2の位置によりオン/オフされるが、可動レバー32の
通常位置(レバースプリング33により上方へ押し上げ
られている状態)ではマグネット35からの磁束がヨー
ク34の磁気回路を通りリードスイッチ20に供給さ
れ、オン(常時オン)となる。また、可動レバー32が
バイメタル15の反転により下方へ押されると、リード
スイッチ20をオンにするための磁束が遮断されオフと
なるスイッチである。
【0056】前記リードスイッチ20を取り付けるに
は、前記リードスイッチ20をホルダのリードスイッチ
挿入溝41に挿入し縦方向に取り付ける(リードスイッ
チ20の長手方向を上下方向にして取り付ける)ことで
天ぷら油火災防止センサ17の径を細くする。
【0057】(8) :ヨークの説明 ヨーク34は、磁性体(例えば、鉄)からなる上部ヨー
ク部材48と、磁性体(例えば、鉄)からなる下部ヨー
ク部材50を備え、その間に非磁性体(例えば、銅)か
らなる中間部材49を設けたものである。そして、前記
上部ヨーク部材48と、下部ヨーク部材50の間にはマ
グネット35を収納するためのマグネット収納凹部51
が設けてある。
【0058】また、前記上部ヨーク部材48の一部には
可動レバー32が上下方向に移動できるように、ギャッ
プ52が設けてある。更に、ヨーク34の中央部には前
記ギャップ52に通じる凹部53が設けてあり、この凹
部53内にレバースプリング33が収納できるようにな
っている。
【0059】そして、組み立て時には、このヨーク34
をホルダの部品収納用凹部54に収納して固定される
が、この場合、ホルダ30に設けた可動レバー挿入溝4
2とヨーク34に設けたギャツプ52の位置と幅が略一
致するように形成する。
【0060】(9) :コイルスプリング31の説明 コイルスプリング31は、その下側を筒状シャフト28
に設けたスプリング受け29上に載せ、上側を本体ケー
ス26に設けた係止片37の下側に係止するものであ
る。すなわち、コイルスプリング31は、本体ケース2
6と筒状シャフト28の間に挿入され、本体ケース26
を常時上方(鍋1の方向)へ押し上げることにより、鍋
1の形状に合わせて天ぷら油火災防止センサ17の先端
部(キャップ25の上側)を鍋1の底に接触させるため
のものである。
【0061】(10):レバースプリング33の説明 レバースプリング33は、ヨーク34に設けた凹部53
内に収納され、可動レバー32を常時上方へ押し上げる
ものである。すなわち、可動レバー32の自動復帰用ス
プリングとして機能するものである。
【0062】§3:ヨークの製造方法の説明・・・図6
参照 図6は実施の形態1におけるヨークの製造方法説明図で
あり、A図はヨークの完成図、B図はクラッドメタルか
らの打ち抜き説明図である。以下、図6に基づいて前記
ヨークの製造方法について説明する。
【0063】図6のA図に示したように、ヨーク34
は、磁性体からなる上部ヨーク部材48と、磁性体から
なる下部ヨーク部材50を備え、その間に非磁性体から
なる中間部材49を設けたものである。そして、ヨーク
34には、マグネット収納凹部51と、ギャップ52
と、凹部53が設けてある。このヨーク34は、例え
ば、図6のB図に示したようにクラッドメタル58を使
用して製造する。
【0064】前記クラッドメタル58は、磁性体(例え
ば、鉄)65と、非磁性体(例えば、銅)64とが圧接
されて一体化されたものであり、図6のB図に示したよ
うな板状のものである。このような板状のクラッドメタ
ル58を予め用意しておき、このクラッドメタル58か
らプレス加工によりプレス部分59を打ち抜く。
【0065】そして、前記打ち抜いたものから、更に、
ギャップ52と、凹部53と、マグネット収納凹部51
となる部分を、プレスによる打ち抜き、或いは切削加工
等により除去する。このようにして図6のA図に示した
ようなヨーク34が製造できる。完成したヨークを使用
して天ぷら油火災防止センサを組み立てる際には、この
ヨーク34をホルダ30の部品収納用凹部54に収納し
て固定する。
【0066】§4:天ぷら油火災防止センサの組み立て
方法の説明 以下、前記構成の天ぷら油火災防止センサ17の組み立
て方法の1例について説明する。天ぷら油火災防止セン
サ17を組み立てる場合、予め各部品を製作しておき、
その部品を用いて天ぷら油火災防止センサ17を組み立
てる。先ず、ホルダの一方のホルダ部である部品収納部
30Aに設けた部品収納用凹部54に、ヨーク34と、
リードスイッチ20と、可動レバー32と、レバースプ
リング33と、マグネット35を収納する。
【0067】この場合、リードスイッチ20は部品収納
用凹部54の端部に設けたリードスイッチ挿入溝41に
縦に挿入して取り付ける。すなわち、リードスイッチ2
0の長手方向を上下方向として取り付ける。このように
リードスイッチ20を取り付けることにより天ぷら油火
災防止センサの外径が小さくなり小型になる。また、レ
バースプリング33はヨーク34に設けた凹部53に収
納し、マグネット35はマグネット収納凹部51に収納
する。この場合、マグネット35は例えば、上部ヨーク
部材48側をN極(又はS極)とし、下部ヨーク部材5
0側をS極(又はN極)となるように取り付ける。
【0068】更に、可動レバー32を、ホルダの部品収
納部30Aに設けた部品収納用凹部54内に収納する。
このようにしてホルダの一方のホルダ部である部品収納
部30Aに各部品を収納した後、可動レバー32を構成
するレバー部材45Aの先端部をホルダの蓋部30Bに
設けた可動レバー挿入孔42Aを貫通させ、ホルダの他
方のホルダ部である蓋部30Bを被せ両者を一体化す
る。そして、リベット56により部品収納部30Aと蓋
部30Bとを固着して一体化する。
【0069】次に、本体ケース26内に筒状シャフト2
8を上側の開口部から挿入し、本体ケース26の段部3
6に筒状シャフト28のスプリング受け29を載せ前記
段部36に係止する。その後、本体ケース26の開口部
からコイルスプリング31を挿入し、コイルスプリング
31の下側を前記スプリング受け29上に載せると共
に、上側を本体ケース26の係止片37の下側に固定す
る。この状態で筒状シャフト28に対して本体ケース2
6がコイルスプリング31により常に上側へ押し上げら
れるようになる。
【0070】次に、前記コイルスプリング31の内側に
部品を収納したホルダ(部品収納部30Aと蓋部30B
とを一体化したホルダ)を挿入し、前記蓋部30Bを本
体ケース26の係止片37に圧接して固定する。その
後、バイメタル15の周辺部のみを前記蓋部30Bの上
部内側に設けたバイメタル受け39上に載せて固定す
る。そして最後に、本体ケース26の上側(バイメタル
15側)の開口部上にキャップ25を被せ、固着して天
ぷら油火災防止センサ17が完成する。
【0071】このようにすれば、本体ケース26内に筒
状シャフト28を挿入し、その上に各部品を載せるだけ
で正しい位置決めができ、天ぷら油火災防止センサ17
を簡単に組み立てることができる。また、ホルダは2分
割してあり、その一方側にだけ部品を収納し、他方側を
被せることで内部に収納した部品を固定でき組み立てが
簡単になる。
【0072】§5:天ぷら油火災防止センサの動作説明
・・・図7参照 図7は実施の形態1におけるセンサの動作説明図であ
り、A図は状態1(リードスイッチオン)、B図は状態
2(リードスイッチオフ)を示した図である。以下、図
7に基づき、前記各図を参照しながら天ぷら油火災防止
センサ17の動作を説明する。なお、以下に説明する動
作は、天ぷら油火災防止センサ17をガス器具に取り付
けられた状態で説明する。
【0073】通常の調理時には鍋1に油2を入れて調理
しており、この状態ではバイメタル15は上に凸の状態
になっている。このため、可動レバー32はレバースプ
リング33の復帰力により上側(バイメタル15側)へ
押し上げられている(図7のA図に示した状態1)。こ
の状態では、可動レバー32の下部レバー部材46はヨ
ーク34に設けた凹部53の最上部側へ押し上げられて
おり、上部ヨーク部材48に接触している。
【0074】この時、マグネット35からの磁束は、マ
グネット35→上部ヨーク部材48→可動レバー32の
下部レバー部材46→上部ヨーク部材48→リードスイ
ッチ20→下部ヨーク部材50→マグネット35の経路
を通り、リードスイッチ20をオン状態にする。このよ
うにして、リードスイッチ20は常時オン状態になって
いて通常の調理が行われる。
【0075】前記のように、可動レバー32の下部レバ
ー部材46がヨーク34の上部ヨーク部材48に接触し
ている場合は、ヨーク34と下部レバー部材46を含め
た閉磁気回路が形成され、マグネット35からの磁束を
リードスイッチ20へ導いてリードスイッチ20をオン
に保持することができる。
【0076】その後、油2の温度が上昇し、鍋1の底が
予め決められた一定温度(油の自然発火温度と調理温度
の間で設定した温度)に達すると、バイメタル15が瞬
間的に反転し、下に凸の状態となる(スナップアション
動作)。このバイメタル15が反転する際の瞬発力によ
り、可動レバー32が下方に押される(図7のB図に示
した状態2)。
【0077】この状態では、可動レバー32の下部レバ
ー部材46はヨーク34に設けた凹部53の中へ押し下
げられ、上部ヨーク部材48から離れた状態となる。こ
の時、上部ヨーク部材48に設けたギャップ52内に
は、非磁性体で構成された可動レバー32のレバー部材
45Aが挿入され前記磁気回路をオフにする(遮断す
る)。このため、マグネット35からの磁束はその周辺
部だけで循環し、リードスイッチ20へは到達しなくな
り、リードスイッチ20はオフになる。
【0078】すなわち、可動レバー32がバイメタル1
5により下方へ押し下げられると、リードスイッチ20
をオンに保持する磁束を遮断し、リードスイッチ20を
オフにする。このようにしてリードスイッチ20がオフ
になると、電磁弁10のコイル18が非励磁状態とな
り、電磁弁10によりガスバーナ3に供給されているガ
スを遮断する。このため、ガスバーナ3の炎4は消え、
鍋1の油2の温度は下がり天ぷら油火災を防止する。
【0079】その後、鍋1の油2の温度が所定値まで下
がると、バイメタル15は元の状態(上に凸の状態)に
復帰する。このため、可動レバー32もレバースプリン
グ33の復帰力により上側へ押し上げられ元の位置へ復
帰する。
【0080】(実施の形態2の説明)以下、図面に基づ
き実施の形態2を説明する。なお、前記図2に示したガ
ス器具の説明図、及び図6に示したヨークの製造方法説
明図は実施の形態2でも同じなので、これらの図も参照
しながら説明する。
【0081】§1:天ぷら油火災防止センサの構成の説
明・・・図8〜図10参照 図8は実施の形態2におけるセンサの説明図、図9は実
施の形態2におけるセンサの分解斜視図である。また、
図10は実施の形態2における部品拡大図であり、A図
は可動レバー、B図はレバースプリング、C図はヨーク
を示す。以下、図8〜図10に基づいて実施の形態2に
おける天ぷら油火災防止センサの構成を説明する。
【0082】図示のように天ぷら油火災防止センサ17
は、本体ケース26と、前記本体ケース26に被せるキ
ャップ25を備えており、前記本体ケース26内には、
バイメタル15と、部品を収納したホルダ30と、スプ
リング受け29を有する筒状シャフト28と、コイルス
プリング31等が収納されている。そして、前記ホルダ
30内には、可動レバー32と、ヨーク34と、リード
スイッチ20と、マグネット35と、レバースプリング
33を収納する。以下、前記各部について詳細に説明す
る。
【0083】(1) :キャップ25の説明 キャップ25は本体ケース26に被せて使用するもので
あり、天ぷら油火災防止センサ17の使用時には、鍋1
の底と接触した状態で感熱するものである。また、キャ
ップ25の上部(鍋1に接触する面)は略平らで円形に
形成されており、この略平らな部分が鍋1の底に接触す
る部分となる。
【0084】更に、キャップ25の周辺部は本体ケース
26の外周部分に接した状態で本体ケース26に固着さ
れるものであり、内側には本体ケース26側の凹部と係
止するための凸部が形成されている。なお、このキャッ
プ25は、例えば真鍮、或いはリン青銅等の材料で製造
されるものである。
【0085】(2) :本体ケース26の説明 本体ケース26は、中空円筒状の大径部26Aと小径部
26Bからなり前記大径部26Aと小径部26Bの間に
段部36を有するケースであり、天ぷら油火災防止セン
サ17を構成する各部品を収納するものである。この本
体ケース26は内部に前記各部品を収納した後、キャッ
プ25を被せた状態で使用するが、内部に収納する筒状
シャフト28をガス器具に固定した状態で、前記筒状シ
ャフト28に対して上下移動できるように構成されてお
り、鍋1の底でキャップ25が押されて移動するように
構成されている。すなわち、本体ケース26は鍋の種類
により上下するように構成されている。
【0086】更に、本体ケース26の大径部26Aの開
放端側(上側)には、キャップ25の凸部と係止するた
めの凹部が形成されており、この凹部とキャップ25の
凸部とを嵌め合わせ両者を固着するように構成されてい
る。また、この本体ケース26は、例えば真鍮、或いは
リン青銅等の材料で製造されるものである。
【0087】(3) :筒状シャフト28の説明 筒状シャフト28は、本体ケース26に取り付けると共
に、天ぷら油火災防止センサ17をガス器具に取り付け
るためのものであり、中空円筒状に形成されている。こ
の場合、筒状シャフト28は、鍔状のスプリング受け2
9を備えており、このスプリング受け29を利用して本
体ケース26に取り付けると共に、前記本体ケース26
から外部へ突出した部分をガス器具に取り付けるように
構成されている。また、筒状シャフト28の内部(中空
部内)を通してリードスイッチ20からのリード線が引
き出せるようになっている。
【0088】(4) :バイメタル15の説明 バイメタル15はキャップ25の内側と接するように配
置され、鍋1の底の温度に応じて反転するものである。
この場合、バイメタル15は円盤状に形成されたスナッ
プアクション動作を行うものであり、常時、上に凸の状
態(キャップ25の内側方向に凸)になっている。この
場合、例えば、バイメタル15は250°C±10°C
で反転するように予め設定しておく。
【0089】すなわち、バイメタル15の中心部は熱伝
導を良くするために、キャツプ25の内側の略中心部に
接しており、その周辺部はキャップ25の内側から少し
下側へ離れた状態で収納されている。そして、鍋1の底
の温度が予め決めた一定温度に達した場合、バイメタル
15は上に凸の形状から反転し、下に凸の状態となる
(スナップアクション動作)。
【0090】(5) :可動レバー32は、常時、レバース
プリング33により上方へ押し上げられ、バイメタル1
5の反転動作により下方向へ駆動されるものである。こ
の例の場合、図10のA図に示したように、可動レバー
32は、磁性体(鉄、磁性ステンレス等)からなる上部
レバー部材44と、非磁性体(銅、アルミニューム等)
からなる中間レバー部材45と、磁性体(鉄、磁性ステ
ンレス等)からなる下部レバー部材46を一体化したも
のである。
【0091】また、上部レバー部材44の横方向の両側
に上部鍔61が一体形成され、下部レバー部材46の横
方向の両側に下部鍔62が一体形成されている。そし
て、前記上部鍔61、及び下部鍔62により可動レバー
32の移動量、及び位置を決めている。なお、この可動
レバー32は、熱の影響や組み立て易さ等を考慮し、例
えば、メタルクラッド材料により製造する(製造方法は
後述する)。
【0092】(6) :ホルダ30の説明 ホルダ30は、左右方向に2分割した円筒形のホルダで
あり、セラミックスやステアタイト等の耐熱性の有る材
料を使用して製造する。この場合、2分割したホルダ3
0の一方のホルダ部(以下「部品収納部30A」と記
す)に、リードスイッチ20、ヨーク34、可動レバー
32、マグネット35、レバースプリング33等の部品
を収納し、他方のホルダ部(以下「蓋部30B」と記
す)には何も収納せず蓋として使用する。
【0093】この場合、前記蓋部30Bは、前記部品収
納部30Aとの合わせ面は平坦になっている。そして、
部品収納部30Aには部品収納用凹部54が設けてあ
り、この部品収納用凹部54の周囲には、上下2か所に
形成したリードスイッチ挿入溝41と、上側に形成した
可動レバー挿入溝42が設けてある。また、前記部品収
納部30Aに部品を収納した状態で前記蓋部30Bを被
せ一体化すると外形が円筒体になる。
【0094】前記部品収納部30Aと蓋部30Bを合体
させた円筒体のホルダ30には、その一端側(上側)に
フランジ部(鍔部)38が設けてあり、このフランジ部
38を本体ケース26の係止片37に係止することで本
体ケース26への取り付けを行うように構成されてい
る。更に、前記フランジ部38の内側には、バイメタル
15を載せるためのバイメタル受け39が形成されてい
る。
【0095】(7) :リードスイッチ20の説明 リードスイッチ20は、熱電対5と電磁弁10のコイル
18を接続する回路の途中に挿入され、前記回路をオン
/オフするスイッチとして使用されるものである。この
場合、熱電対5の起電力は小さいので、出来るだけ接触
抵抗の小さいリードスイッチ20を使用する。
【0096】前記リードスイッチ20は、可動レバー3
2の位置によりオン/オフされるが、可動レバー32の
通常位置(レバースプリング33により上方へ押し上げ
られている状態)ではマグネット35からの磁束がヨー
ク34の磁気回路を通りリードスイッチ20に供給さ
れ、オン(常時オン)となる。また、可動レバー32が
バイメタル15の反転により下方へ押されると、リード
スイッチ20をオンにするための磁束が遮断されオフと
なるスイッチである。
【0097】前記リードスイッチ20を取り付けるに
は、ホルダ30(P側ホルダ)の上下2か所に設けたリ
ードスイッチ挿入溝41に挿入し縦方向に取り付ける
(リードスイッチ20の長手方向を上下方向にして取り
付ける)ことで天ぷら油火災防止センサ17の径を細く
する。
【0098】(8) :ヨークの説明 ヨーク34は、磁性体(例えば、鉄)からなる上部ヨー
ク部材48と、磁性体(例えば、鉄)からなる下部ヨー
ク部材50を備え、その間に非磁性体(例えば、銅)か
らなる中間部材49を設けたものである。そして、前記
上部ヨーク部材48と、下部ヨーク部材50の間にはマ
グネット35を収納するためのマグネット収納凹部51
が設けてある。
【0099】また、前記上部ヨーク部材48の一部には
可動レバー32が上下方向に移動できるように、ギャッ
プ52が設けてある。更に、ヨーク34の中央部には前
記ギャップ52に通じる凹部53が設けてあり、この凹
部53内にレバースプリング33が収納できるようにな
っている。
【0100】そして、組み立て時には、このヨーク34
をホルダ30を構成する部品収納部30Aに設けた部品
収納用凹部54に収納して固定されるが、この場合、前
記部品収納部30Aに設けた可動レバー挿入溝42とヨ
ーク34に設けたギャツプ52の位置と幅が略一致する
ように形成する。
【0101】(9) :コイルスプリング31の説明 コイルスプリング31は、その下側を筒状シャフト28
に設けたスプリング受け29上に載せ、上側をホルダ3
0に設けた係止片37の下側に係止するものである。す
なわち、コイルスプリング31は、本体ケース26と筒
状シャフト28の間に挿入され、本体ケース26を常時
上方(鍋1の方向)へ押し上げることにより、鍋1の形
状に合わせて天ぷら油火災防止センサ17の先端部(キ
ャップ25の上側)を鍋1の底に接触させるためのもの
である。
【0102】(10):レバースプリング33の説明 レバースプリング33は、ヨーク34に設けた凹部53
内に収納され、可動レバー32を常時上方へ押し上げる
ものである。すなわち、可動レバー32の自動復帰用ス
プリングとして機能するものである。
【0103】§2:天ぷら油火災防止センサの組み立て
方法の説明 以下、前記構成の天ぷら油火災防止センサ17の組み立
て方法の1例について説明する。天ぷら油火災防止セン
サ17を組み立てる場合、予め各部品を製作しておき、
その部品を用いて天ぷら油火災防止センサ17を組み立
てる。先ず、ホルダ30を構成する部品収納部30Aに
設けた部品収納用凹部54内に、ヨーク34と、リード
スイッチ20と、可動レバー32と、レバースプリング
33と、マグネット35を収納する。
【0104】この場合、リードスイッチ20は部品収納
用凹部54の上下に設けたリードスイッチ挿入溝41に
縦に取り付ける。すなわち、リードスイッチ20の長手
方向を上下方向として取り付ける。このようにリードス
イッチ20を取り付けることにより天ぷら油火災防止セ
ンサの外径が小さくなり小型になる。また、レバースプ
リング33はヨーク34に設けた凹部53に収納し、マ
グネット35はマグネット収納凹部51に収納する。
【0105】この場合、マグネット35は例えば、上部
ヨーク部材48側をN極(又はS極)とし、下部ヨーク
部材50側をS極(又はN極)となるように取り付け
る。更に、可動レバー32は、ホルダ30を構成する部
品収納部30Aに設けた可動レバー挿入溝42、及びヨ
ーク34に設けたギャップ52を通り凹部53内に収納
する。このようにしてホルダ30の一方のホルダ部であ
る部品収納部30Aに各部品を収納した後、ホルダ30
の他方のホルダ部である蓋部30Bを被せ両者を一体化
する。次に、本体ケース26内に筒状シャフト28を上
側の開口部から挿入し、本体ケース26の段部36に筒
状シャフト28のスプリング受け29を載せ前記段部3
6に係止する。
【0106】その後、本体ケース26の開口部からコイ
ルスプリング31を挿入し、コイルスプリング31の下
側を前記スプリング受け29上に載せると共に、上側を
本体ケース26の係止片37の下側に固定する。この状
態で筒状シャフト28に対して本体ケース26がコイル
スプリング31により常に上側へ押し上げられるように
なる。
【0107】次に、前記コイルスプリング31の内側に
部品を収納したホルダ30を挿入し、ホルダ30のフラ
ンジ部38を本体ケース26の係止片37に圧接して固
定する。その後、バイメタル15の周辺部のみをホルダ
30のフランジ部38の内側に形成したバイメタル受け
39上に載せて固定する。
【0108】そして最後に、本体ケース26の上側(バ
イメタル15側)の開口部上にキャップ25を被せ、固
着して天ぷら油火災防止センサ17が完成する。このよ
うにすれば、本体ケース26内に筒状シャフト28を挿
入し、その上に各部品を載せるだけで正しい位置決めが
でき、天ぷら油火災防止センサ17を簡単に組み立てる
ことができる。また、ホルダ30は2分割してあり、そ
の一方側にだけ部品を収納し、他方側を被せることで内
部に収納した部品を固定でき組み立てが簡単になる。
【0109】§3:天ぷら油火災防止センサの動作説明
・・・図11参照 図11は実施の形態2におけるセンサの動作説明図であ
り、A図は状態1(リードスイッチオン)、B図は状態
2(リードスイッチオフ)を示した図である。以下、図
11に基づき、前記各図を参照しながら天ぷら油火災防
止センサ17の動作を説明する。なお、以下に説明する
動作は、天ぷら油火災防止センサ17をガス器具に取り
付けられた状態で説明する。
【0110】通常の調理時には鍋1に油2を入れて調理
しており、この状態ではバイメタル15は上に凸の状態
になっている。このため、可動レバー32はレバースプ
リング33の復帰力により上側(バイメタル15側)へ
押し上げられている(図11のA図に示した状態1)。
この状態では、可動レバー32の下部レバー部材46は
ヨーク34に設けた凹部53の最上部側へ押し上げられ
ており、上部ヨーク部材48に接触している。
【0111】この時、マグネット35からの磁束は、マ
グネット35→上部ヨーク部材48→可動レバー32の
下部レバー部材46→上部ヨーク部材48→リードスイ
ッチ20→下部ヨーク部材50→マグネット35の経路
を通り、リードスイッチ20をオン状態にする。このよ
うにして、リードスイッチ20は常時オン状態になって
いて通常の調理が行われる。
【0112】前記のように、可動レバーの下部レバー部
材46がヨーク34の上部ヨーク部材48に接触してい
る場合は、ヨーク34と下部レバー部材46を含めた閉
磁気回路が形成され、マグネット35からの磁束をリー
ドスイッチ20へ導いてリードスイッチ20をオンに保
持することができる。
【0113】その後、油2の温度が上昇し、鍋1の底が
予め決められた一定温度(油の自然発火温度と調理温度
の間で設定した温度)に達すると、バイメタル15が瞬
間的に反転し、下に凸の状態となる(スナップアション
動作)。このバイメタル15が反転する際の瞬発力によ
り、可動レバー32が下方に押される(図11のB図に
示した状態2)。
【0114】この状態では、可動レバー32の下部レバ
ー部材46はヨーク34に設けた凹部53の中へ押し下
げられ、上部ヨーク部材48から離れた状態となる。こ
の時、上部ヨーク部材48に設けたギャップ52内に
は、非磁性体で構成された可動レバー32の中間レバー
部材45が挿入され前記磁気回路をオフにする(遮断す
る)。このため、マグネット35からの磁束はその周辺
部だけで循環し、リードスイッチ20へは到達しなくな
り、リードスイッチ20はオフになる。
【0115】すなわち、可動レバー32がバイメタル1
5により下方へ押し下げられると、リードスイッチ20
をオンに保持する磁束を遮断し、リードスイッチ20を
オフにする。このようにしてリードスイッチ20がオフ
になると、電磁弁10のコイル18が非励磁状態とな
り、電磁弁10によりガスバーナ3に供給されているガ
スを遮断する。このため、ガスバーナ3の炎4は消え、
鍋1の油2の温度は下がり天ぷら油火災を防止する。
【0116】その後、鍋1の油2の温度が所定値まで下
がると、バイメタル15は元の状態(上に凸の状態)に
復帰する。このため、可動レバー32もレバースプリン
グ33の復帰力により上側へ押し上げられ元の位置へ復
帰する。
【0117】§4:部品の変形例の説明・・・図12、
図13参照 以下、図12、図13に基づいて天ぷら油火災防止セン
サを構成する部品の変形例について説明する。
【0118】(1) :可動レバーの変形例・・・図12参
照 図12は実施の形態2における可動レバーの変形例と製
造方法の説明図であり、A図は変形例1、B図は変形例
2を示した図である。
【0119】図12のA図に示した可動レバー32の変
形例1は、前記上部レバー部材44と中間レバー部材4
5を非磁性体による一体的構成とし、これら上部レバー
部材44及び中間レバー部材45を下部レバー部材46
と一緒にクラッドメタルからプレスによる打ち抜き加工
で製造した例である。すなわち、1枚のクラッドメタル
からプレスにより図示形状のものを打ち抜いて可動レバ
ー32としたものである。
【0120】図12のB図に示した変形例2は、前記上
部レバー部材44と中間レバー部材45を非磁性体で一
体的に形成し、これら一体化された上部レバー部材44
及び中間レバー部材45に対し、別に製造しておいた下
部レバー部材46を溶接、或いはカシメ加工等により固
着して一体化した例である。
【0121】(2) :ヨークの変形例・・・図13参照 図13は実施の形態2におけるヨークの変形例と製造方
法の説明図である。この変形例では、先ず、A図に示し
たように、前記上部ヨーク部材48、及び下部ヨーク部
材50を作るための第1磁性体棒65と第2磁性体棒6
6からなる2本の磁性体棒を作る。また、B図に示した
ような非磁性体からなる台板67を作る。この場合、台
板67には第1側壁68と第2側壁69を一体的に形成
すると共に、凹部70と溶接用プロジェクション71を
設けておく。
【0122】次に、前記台板67上に第1磁性体棒65
と第2磁性体棒66を載せて溶接により固着する。この
場合、第1磁性体棒65は第1側壁68の内側に接する
ように設け、第2磁性体棒66は第2側壁69の内側に
接するように設ける。そして、前記第1磁性体棒65の
一部の切削加工部72を切削加工により取り去る。この
ようにしてヨーク34が完成する。
【0123】前記完成したヨーク34において、第1磁
性体棒65は前記上部ヨーク部材48となり、第2磁性
体棒66は前記下部ヨーク部材50となり、第1側壁6
8と第2側壁69の内側にある第1磁性体棒65と第2
磁性体棒66の間がマグネット収納凹部51となり、切
削加工部72の切削加工後の部分がギャップ52とな
る。なお、図13に示した変形例は前記実施の形態1の
天ぷら油火災防止センサ17にも同様に適用可能であ
る。
【0124】(他の実施の形態)以上実施の形態につい
て説明したが、本発明は次のようにしても実施可能であ
る。
【0125】(1) :天ぷら油火災は、天ぷら油を使用し
た各種料理(天ぷら料理、フライ料理等)の途中で油が
自然発火温度以上に上昇することで発生するものであ
る。従って、前記天ぷら油火災防止センサ17は、前記
料理を行っている途中の火災を防止するものであるか
ら、油の温度が、油の自然発火温度と料理温度の間の或
る温度まで上昇した場合にバイメタルを反転させるよう
に、バイメタルの反転温度を決めておけば良い。
【0126】(2) :天ぷら油火災防止センサ17は家庭
用のガステーブルに限らず、他の任意のガス器具に適用
可能である。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果がある。 (1) :本願発明の天ぷら油火災防止センサを使用すれ
ば、従来のような高価な制御回路も、高精度を要する機
構部材等も不必要となり、簡単な機構で確実な天ぷら油
火災防止機能を備えたセンサを安価に製作できる。ま
た、リードスイッチと、可動レバーと、マグネットと、
ヨーク等の組み合わせにより天ぷら油火災防止センサの
小型化、長寿命化、信頼性向上を実現することが可能に
なる。
【0128】(2) :本発明は、マグネットの磁束をリー
ドスイッチへ導くための磁気回路を構成するヨークを備
えており、バイメタルの反転力により可動レバーを駆動
して前記ヨークの一部を遮断することで、磁気回路をオ
フにしている。このため、従来のヨークを使用しないで
マグネットを移動させるセンサに比べ、可動レバーの移
動量が小さくても、単にヨークの一部を遮断するだけで
リードスイッチを確実にオフにすることができる。従っ
て、バイメタルの変移量が小さくてもリードスイッチを
確実にオフにすることができる。
【0129】(3) :バイメタルのみの変移量はその径に
より変化し、例えば、20mm径の円盤状バイメタルの
変移量は0.5〜1.0mm程度である。一般にバイメ
タルの変移量は小さいため、バイメタルの変移量のみで
スイッチを駆動する従来例のものでは他の構成部材の取
り付け精度が重要であり、天ぷら油火災防止センサのコ
ストアップの原因となる。
【0130】これに対して本願発明では、リードスイッ
チとマグネットとの間にヨークを使用しており、バイメ
タルの反転力により駆動される可動レバーにより、前記
ヨークの一部を遮断することで磁気回路をオフにし、リ
ードスイッチをオフにしている。このため、バイメタル
の変移量が小さく、各部品の取り付け精度に特別の配慮
をしなくても、リードスイッチを確実にオフにすること
が可能である。従って、天ぷら油火災防止センサのコス
トダウンが可能であり、かつ信頼性が向上する。
【0131】(4) :可動レバーとヨークは、例えば、ク
ラッドメタルを材料として、プレスによる打ち抜き加工
等により作ることができるから、部品点数を少なくして
効率よく製造することが可能である。また、材料の共用
化を図り安価に製造することが可能である。従って、安
価な天ぷら油火災防止センサが実現できる。
【0132】(5) :ホルダを2分割して2つのホルダと
し、その一方のホルダに部品収納用凹部を設けて、前記
リードスイッチ、マグネット、ヨーク、可動レバー、レ
バースプリングの各部品を収納し、他方のホルダは部品
を収納せずに一方のホルダに被せて一体化している。こ
のようにすれば、天ぷら油火災防止センサの組み立て作
業が簡単になり、コストダウンも可能になる。
【0133】(6) :本体ケース内に筒状シャフトを挿入
し、その上に各部品を載せるだけで正しい位置決めがで
き、天ぷら油火災防止センサを簡単に組み立てることが
できる。従って、製作コストが安くなり安価に天ぷら油
火災防止センサが製作可能である。
【0134】(7) :本願発明の天ぷら油火災防止センサ
をガス器具に用いれば、熱電対の起電力をガス開閉弁に
供給するだけの簡単な回路により天ぷら油火災を確実に
防止することができる。従って、電池等の電源や複雑な
制御回路も不要となり、ガス器具のコストダウンが可能
である。
【0135】また、天ぷら油火災防止センサにはガラス
管で封止されたリードスイッチを使用しているので、接
点の汚れも発生せず、長寿命の天ぷら油火災防止センサ
が得られ、信頼性の高い天ぷら油火災防止センサが実現
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】実施の形態1におけるガス器具の説明図であ
る。
【図3】実施の形態1におけるセンサの断面図である。
【図4】実施の形態1におけるセンサの分解斜視図であ
る。
【図5】実施の形態1における部品拡大図である。
【図6】実施の形態1におけるヨークの製造方法説明図
である。
【図7】実施の形態1におけるセンサの動作説明図であ
る。
【図8】実施の形態2におけるセンサの断面図である。
【図9】実施の形態2におけるセンサの分解斜視図であ
る。
【図10】実施の形態2における部品拡大図である。
【図11】実施の形態2におけるセンサの動作説明図で
ある。
【図12】実施の形態2における可動レバーの変形例と
製造方法説明図である。
【図13】実施の形態2におけるヨークの変形例と製造
方法説明図である。
【図14】従来例1の説明図である。
【符号の説明】
1 鍋 2 油 3 ガスバーナ 4 炎 15 バイメタル 17 天ぷら油火災防止センサ 18 コイル 20 リードスイッチ 25 キャツプ 26 本体ケース 28 筒状シャフト 29 スプリング受け 30 ホルダ 30A 部品収納部 30B 蓋部 31 コイルスプリング 32 可動レバー 33 レバースプリング 34 ヨーク 35 マグネット 36 段部 37 係止片 38 フランジ部 39 バイメタル受け 41 リードスイッチ挿入溝 42 可動レバー挿入溝 42A 可動レバー挿入孔 45 中間レバー部材 45A レバー部材 51 マグネット収納凹部 52、55 ギャップ 53 凹部 54 部品収納用凹部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスバーナによるガスの燃焼により加熱さ
    れて起電力を発生する熱電対と、前記熱電対の起電力に
    より駆動され前記ガスバーナへのガス供給路を開閉する
    ガス開閉弁を備えたガス器具に取り付けられ、調理用具
    の底の温度が予め決められた一定温度に達した際、前記
    ガス開閉弁の駆動電流を遮断してガス供給を停止させる
    天ぷら油火災防止センサにおいて、 本体ケースと、前記本体ケースに被せ調理用具の底に接
    して感熱するキャップを備え、前記本体ケースには、前
    記キャップの内側に配置されたバイメタルと、前記キャ
    ップを調理用具の底に接触させるためのコイルスプリン
    グと、部品収納用凹部を有するホルダを備え、 前記ホルダの部品収納用凹部には、前記ガス開閉弁の駆
    動回路に挿入されるリードスイッチと、マグネットと、
    前記マグネットからの磁束を前記リードスイッチへ導く
    ための磁気回路を構成するヨークと、前記バイメタルの
    反転力で駆動され前記磁気回路をオン/オフする可動レ
    バーと、前記可動レバーを復旧させるためのレバースプ
    リングを収納したことを特徴とする天ぷら油火災防止セ
    ンサ。
  2. 【請求項2】前記可動レバーの一部に磁性体を設け、前
    記可動レバーがバイメタルにより駆動されない場合は、
    可動レバーの磁性体をヨークに接触させて前記磁気回路
    をオンにし、マグネットからの磁束をリードスイッチへ
    導びいてリードスイッチをオンに保持させ、 前記可動レバーがバイメタルの反転により駆動された場
    合、前記可動レバーの磁性体をヨークから離して前記磁
    気回路をオフにし、リードスイッチをオンに保持してい
    る磁束を遮断してリードスイッチをオフにするように構
    成したことを特徴とする請求項1記載の天ぷら油火災防
    止センサ。
  3. 【請求項3】前記ホルダを2分割して2つのホルダ部と
    し、その一方のホルダ部に前記部品収納用凹部を設け
    て、前記リードスイッチ、マグネット、ヨーク、可動レ
    バー、レバースプリングの各部品を収納し、他方のホル
    ダ部は部品を収納せずに一方のホルダに被せて一体化し
    たことを特徴とする請求項1記載の天ぷら油火災防止セ
    ンサ。
JP12703396A 1996-05-22 1996-05-22 天ぷら油火災防止センサ Withdrawn JPH09310823A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009043696A (ja) * 2007-08-07 2009-02-26 Sonho Kokusai Kofun Yugenkoshi 温度制御による磁力式スイッチ

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