JPH09309832A - ぶどう膜炎治療剤 - Google Patents

ぶどう膜炎治療剤

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JPH09309832A
JPH09309832A JP6439297A JP6439297A JPH09309832A JP H09309832 A JPH09309832 A JP H09309832A JP 6439297 A JP6439297 A JP 6439297A JP 6439297 A JP6439297 A JP 6439297A JP H09309832 A JPH09309832 A JP H09309832A
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JP
Japan
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group
uveitis
medicine
lower alkyl
general formula
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Pending
Application number
JP6439297A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Miyasaka
信之 宮坂
Yoshinori Hiraoka
美紀 平岡
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Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 すぐれたぶどう膜炎の治療剤を提供するこ
と。 【解決手段】 一般式(I) 【化1】 (式中R1はCH2,CH2CH2,CH2O,CH2Sおよ
びCH2SOからなる群より選ばれた一員を示し、R2
水素原子または炭素数1から4の低級アルキル基または
ベンジル基を示し、R3は一般式COOR4(ここでR4
は水素原子または炭素数1から4の低級アルキル基を示
す)または一般式NHCOR5(ここでR5は置換基を有
していてもよいフェニル基を示す)または一般式CON
67(ここでR6は水素原子または炭素数1から4の
低級アルキル基を示し、R7は炭素数1から4の低級ア
ルキル基または置換基を有していてもよいフェニル基ま
たはカルボキシアルキル基または低級アルキルスルホニ
ル基を示す)またはPO32またはSO3Hで表される
基を示し、nは1から4の整数を示す)で表される化合
物およびその塩の1種または2種以上をぶどう膜炎の治
療剤として用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はメトトレキセート誘
導体を含有する薬剤に関する。さらに詳しくは、ぶどう
膜炎に有効なメトトレキセート誘導体を含有する薬剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】ぶどう膜炎は、ベーチェット病、サルコ
イドーシス、原田病などによって起こる場合もあるが、
その5割から7割は原因不明のものである。ぶどう膜炎
の所見は多様であり、たとえば炎症の部位により、虹彩
毛様体炎(前部ぶどう膜炎)、脈絡網膜炎(後部ぶどう
膜炎)、汎ぶどう膜炎、中間部ぶどう膜炎などに分けら
れる。ぶどう膜炎の治療としてはステロイド剤の投与な
どが行われているが、ステロイド剤には副作用の問題も
あり、有効な薬剤の開発が望まれている。
【0003】一方、メトトレキセート(MTX)は、葉
酸代謝拮抗剤であり、制癌剤としては急性白血病、悪性
リンパ腫などの治療に用いられているが、免疫抑制剤と
しても知られており、おもに骨髄移植における急性移植
片宿主反応の予防に用いられている。さらに、低用量の
MTXの投与は慢性関節リウマチの治療に有効であるこ
とも知られている。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】本発明の目的は、すぐれたぶどう膜炎の治
療剤を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果、一般式(I)
【化3】 (式中R1はCH2,CH2CH2,CH2O,CH2Sおよ
びCH2SOからなる群より選ばれた一員を示し、R2
水素原子または炭素数1から4の低級アルキル基または
ベンジル基を示し、R3は一般式COOR4(ここでR4
は水素原子または炭素数1から4の低級アルキル基を示
す)または一般式NHCOR5(ここでR5は置換基を有
していてもよいフェニル基を示す)または一般式CON
67(ここでR6は水素原子または炭素数1から4の
低級アルキル基を示し、R7は炭素数1から4の低級ア
ルキル基または置換基を有していてもよいフェニル基ま
たはカルボキシアルキル基または低級アルキルスルホニ
ル基を示す)またはPO32またはSO3Hで表される
基を示し、nは1から4の整数を示す)で表される化合
物またはその塩がぶどう膜炎の治療剤として有用である
ことを見いだし本発明を完成した。
【0006】
【発明の実施の形態】すなわち本発明は、一般式(I)
【化4】 (式中R1はCH2,CH2CH2,CH2O,CH2Sおよ
びCH2SOからなる群より選ばれた一員を示し、R2
水素原子または炭素数1から4の低級アルキル基または
ベンジル基を示し、R3は一般式COOR4(ここでR4
は水素原子または炭素数1から4の低級アルキル基を示
す)または一般式NHCOR5(ここでR5は置換基を有
していてもよいフェニル基を示す)または一般式CON
67(ここでR6は水素原子または炭素数1から4の
低級アルキル基を示し、R7は炭素数1から4の低級ア
ルキル基または置換基を有していてもよいフェニル基ま
たはカルボキシアルキル基または低級アルキルスルホニ
ル基を示す)またはPO32またはSO3Hで表される
基を示し、nは1から4の整数を示す)で表される化合
物およびその塩の1種または2種以上を有効成分として
含有するぶどう膜炎の治療剤に関する。
【0007】また、本発明は、一般式(II)
【化5】 (式中、R8,R9は同一または異なって、水素原子また
は炭素数1から4の低級アルキル基を示す)で表される
化合物およびその塩の1種または2種以上を有効成分と
して含有するぶどう膜炎の治療剤に関する。
【0008】本発明の一般式(I)で表される化合物は
国際公開WO92/03436号公報に記載されてお
り、同公報にはこの化合物がヒトリンパ球、ラットおよ
びヒトのケラチノサイト、マウス癌細胞(P388,c
olon26)の増殖を抑制することを示すデータが記
載されており、この実験結果からリウマチ、乾癬および
癌の治療剤として有用であることが示唆されている。さ
らに、国際公開WO94/14810号公報には一般式
(II)で表される化合物がリウマチ患者由来の滑膜細胞
の増殖抑制作用を示すデータが記載されており、抗リウ
マチ剤として有用であることが示唆されている。
【0009】しかしながら、一般式(I)で表される化
合物がぶどう膜炎に有効であるという報告はまだない。
【0010】本発明の薬剤はぶどう膜炎の治療に有用で
ある。本発明においてぶどう膜炎とはぶどう膜網膜炎を
含む。ぶどう膜炎には、虹彩毛様体炎(前部ぶどう膜
炎)、脈絡網膜炎(後部ぶどう膜炎)、汎ぶどう膜炎、
中間部ぶどう膜炎などが含まれる。ぶどう膜炎は、内因
性ぶどう膜炎と外因性ぶどう膜炎に大別され、本発明の
ぶどう膜炎としてはその両方を含むが、本発明の薬剤は
特に内因性ぶどう膜炎に有効である。内因性ぶどう膜炎
の例としては、ベーチェット病によるぶどう膜炎、サル
コイドーシスによるぶどう膜炎、原田病によるぶどう膜
炎、交感性眼炎などがあげられる。
【0011】本発明において、低級アルキル基とは、特
に炭素数の限定がない場合は炭素数1から6の直鎖又は
分岐鎖状のアルキル基を示し、好ましくはメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等を示す。ま
た、炭素数1から4の低級アルキル基としては、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert
−ブチル基が挙げられる。
【0012】置換基を有していてもよいフェニル基にお
ける置換基とは、低級アルキル基、水酸基、アミノ基、
ハロゲノ基、シアノ基、低級アルキルオキシ基、メルカ
プト基、アシル基、アシルオキシ基、フェニル基、カル
ボキシル基、低級アルキルオキシカルボニル基等であり
好ましくはカルボキシル基、低級アルキルオキシカルボ
ニル基等である。
【0013】カルボキシアルキル基とは、1以上のカル
ボキシル基で置換された低級アルキル基を示し、好まし
くは1つのカルボキシル基で置換された低級アルキル基
があげられ、さらに好ましい例としてはたとえば3−カ
ルボキシプロピル基などがあげられる。
【0014】低級アルキルスルホニル基の好ましい例と
してはたとえばメタンスルホニル基などがあげられる。
【0015】本発明の化合物は通常の方法により塩の形
にして用いることもできる。用いられる塩としては例え
ば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、
リン酸塩などの無機酸塩、コハク酸塩、マロン酸塩、酢
酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、グルコ
ン酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、メ
タンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエ
ンスルホン酸塩など有機酸塩、ナトリウム塩、カリウム
塩、マグネシウム塩などの金属塩があげられ、好ましく
は無機酸塩または有機酸塩であり、さらに好ましくは、
臭化水素酸塩またはメタンスルホン酸塩である。
【0016】本発明の治療剤の好ましい化合物の例とし
てはたとえば国際公開WO92/03436号公報およ
び国際公開WO94/14810号公報の実施例に記載
されている化合物があげられ、最も好ましい例として
は、国際公開WO94/14810号公報の実施例に記
載されている化合物があげられる。
【0017】本発明の化合物を含有する薬剤は経口的に
または非経口的に投与することができるが、経口投与が
特に好ましい。投与量は、疾患の種類、患者の体重、症
状などにより異なるが通常0.01から100mg/日
/人である。本発明の化合物を含有する薬剤の剤形とし
ては注射剤等のような液剤、錠剤、カプセル剤、散剤等
があげられる。本発明の薬剤は局所投与も可能であり、
局所投与する場合の剤形の好ましい例としては点眼剤や
注射剤があげられる。局所注射の方法の例としては、眼
内注射、結膜下注射、テノン嚢下注射などがあげられ
る。
【0018】
【発明の効果】以下の実施例に示すように、本発明の薬
剤はラット実験的自己免疫性ぶどう膜網膜炎に対し有効
であることが確認された。この事実は、本発明の薬剤が
ぶどう膜炎の治療剤として有用であることを示すもので
ある。
【0019】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をより詳細に説
明する。なお、実施例では本発明の薬物として、N−
(1−((2,4−ジアミノ−6−プテリジニル)メチ
ル)−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾチアジ
ン−7−カルボニル)−L−α−アミノアジピン酸
【化6】 を用いた。
【0020】実施例1 ラット実験的自己免疫性ぶどう
膜網膜炎に対する効果 実験的自己免疫性ぶどう膜網膜炎は、Lewisラット
にフロイント完全アジュバントとともにS抗原を免疫す
ることにより誘導した。すなわち、Kozakらの方法
(Curr. Eye Res.,Vol.1,327
−337,1981)に従ってウシ網膜から分離したS
抗原(50μg)をPBSに溶解し、不完全フロイント
・アジュバント(Difco)にMycobacter
iumTuberculosis H37Raを10m
g/mlの濃度で懸濁して作製した完全フロイント・ア
ジュバント(CFA)と同量ずつ混合し、エマルジョン
とした。このエマルジョン0.1ml/ラットを8週齢
の雌性Lewisラット(チャールズリバー社)の足蹠
皮下に免疫した。ぶどう膜網膜炎の評価は眼内炎症の有
無を肉眼的に観察し、その程度により0から4にスコア
ー化した。 スコアー0:正常 1:前部ぶどう膜炎、瞳孔領内沈着物 2:瞳孔領内高度細胞浸潤 3:角膜浮腫を伴う全部ぶどう膜炎 4:眼球突出、前房内出血 薬剤はPBSに溶解した後、S抗原免疫日(この日を0
日目とした)から週5日、3週間経口投与した。薬剤の
投与量は、0.5mg/kg/日および2.5mg/k
g/日とした。なお、対照群としてはPBSを投与した
ものを用いた。1群を3匹とし、各群のスコアーを求め
た。結果を図1に示す。
【0021】対照群では12日目に発症し、14日目に
はスコアーは最高の4に達したが、薬剤0.5mg/k
g/日投与群では発症の遅延が見られ、14日目に発症
し、19日目にスコアー4となった。さらに2.5mg
/kg/日投与群では完全に発症は抑制された。この事
実は、本発明の薬剤がぶどう膜炎の治療剤として有用で
あることを示すものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薬物のぶどう膜網膜炎に対する効果を
示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中R1はCH2,CH2CH2,CH2O,CH2Sおよ
    びCH2SOからなる群より選ばれた一員を示し、R2
    水素原子または炭素数1から4の低級アルキル基または
    ベンジル基を示し、R3は一般式COOR4(ここでR4
    は水素原子または炭素数1から4の低級アルキル基を示
    す)または一般式NHCOR5(ここでR5は置換基を有
    していてもよいフェニル基を示す)または一般式CON
    67(ここでR6は水素原子または炭素数1から4の
    低級アルキル基を示し、R7は炭素数1から4の低級ア
    ルキル基または置換基を有していてもよいフェニル基ま
    たはカルボキシアルキル基または低級アルキルスルホニ
    ル基を示す)またはPO32またはSO3Hで表される
    基を示し、nは1から4の整数を示す)で表される化合
    物およびその塩の1種または2種以上を有効成分として
    含有するぶどう膜炎治療剤。
  2. 【請求項2】 一般式(II) 【化2】 (式中、R8,R9は同一または異なって、水素原子また
    は炭素数1から4の低級アルキル基を示す)で表される
    化合物およびその塩の1種または2種以上を有効成分と
    して含有することを特徴とする請求項1記載の治療剤。
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