JPH09308999A - 多層配線回路基板用ホットプレス - Google Patents

多層配線回路基板用ホットプレス

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JPH09308999A
JPH09308999A JP12704796A JP12704796A JPH09308999A JP H09308999 A JPH09308999 A JP H09308999A JP 12704796 A JP12704796 A JP 12704796A JP 12704796 A JP12704796 A JP 12704796A JP H09308999 A JPH09308999 A JP H09308999A
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JP
Japan
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pressing
hot plates
molding machine
hot
press molding
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JP12704796A
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English (en)
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Masayuki Kyoi
正之 京井
Ryoji Iwamura
亮二 岩村
Masaki Okaichi
正樹 岡市
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多層配線基板用のプレス成形機の熱板形状を、
短時間で、且つ、確実に最適化する。 【解決手段】本多層配線基板用プレス成形機は、各熱板
10a,10bを任意の押圧力で押圧する格子状に配列
された複数のラム16と、本多層配線基板用ホットプレ
ス全体を制御する情報処理装置(不図示)とを備える。
そして、情報処理装置は、試験用治具板11bに取付け
られた各変位センサ17の出力(一方の試験用治具板1
1aに対する他方の試験用治具板11bの相対的な変
位)に基づいて、加熱圧縮中の熱板10a,10bの形
状を推定する。そして、熱板10a,10bの目標形状
に対する前記推定形状の偏差に応じた分布の押圧力で各
熱板10a,10bが押圧されるように、各ラム16を
駆動する油圧回路の油圧を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容易に熱板形状の
最適化を図ることができる多層配線基板用プレス成形機
に関する。
【0002】
【従来の技術】最初に、図10を参照しながら、従来の
多層配線基板用プレス成形機の基本的構成について説明
する。
【0003】従来の多層配線基板用プレス成形機は、所
定の温度に加熱・保温された熱板10a,10bと、各
熱板10a,10bを支持するボスルタ11a,11b
と、一方のボスルタ11bをガイド19に沿って移動さ
せる主ラム12とを備える。また、熱板10a,10b
とボスルタ11a,11bとの間には、それぞれ、断熱
材13a,13bが挿入されており、熱板10a,10
bからの熱が装置全体に伝導しないようになっている。
【0004】次に、上記従来の多層配線基板用プレス成
形機を利用した多層配線基板の製造方法について簡単に
説明する。
【0005】さて、図9に示すように表裏にパターン回
路60が形成された絶縁性基板61(厚さ:0.1mmか
ら0.6mm程度)の両側にそれぞれプリプレグ62と銅
箔63とを積層させた後、この積層体Aを治具板20
a,20bに挾持させた状態で、所定の温度・圧力スケ
ジュールに従って上記プレス成形機の熱板10a,10
b間で加熱圧縮することにより、各層間を圧着させる。
即ち、加熱圧縮によってプリプレグ62から流出した樹
脂が、ガラス布を完全に覆いながら絶縁性基板61間の
空隙に浸透して各層間の接着剤となり、その後の冷却に
より硬化して絶縁層を形成する。
【0006】そして、更に、これに穴あけ加工とスルー
ホールめっき加工とを施して各層間の接続を行うことに
よって、多層配線基板として完成させる。
【0007】尚、設計仕様に応じて異なるが、一般的な
電気機器に使用される多層配線基板は、2〜20枚の絶
縁性基板61から作成されており、その厚さは約0.6
mm〜6.0mmである。
【0008】ところで、こうした多層配線基板の圧着工
程に採用されるプレス成形機の中には、加熱時の熱板形
状を最適化するための専用のラムが搭載されているもの
がある。より具体的に説明すると、プレス成形機のボス
ルタには、任意の押圧力で熱板を押圧する複数の円筒型
ラムが同心円状に配置された状態で組み込まれている。
従って、試験的なダミー基板の加熱圧縮を繰返して、各
円筒型ラムの押圧力を適宜補正してゆくことによって、
熱板形状の最適化を図ることができる。このように熱板
形状の最適化を図ることによって、多層配線基板の機能
的故障となる絶縁層間の電気的短絡や多層配線基板の耐
久性を低下させる層間剥離等の原因となる絶縁層の厚さ
のバラツキやボイド(気泡)の残留等を抑制することがで
きるので、結果として、多層配線回路基板の信頼性が向
上することになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記同心円
状に配置された円筒型ラムを搭載したプレス成形機に
は、熱板に加わえることができる押圧力分布が限定され
るという欠点がある。従って同心円状に配置された円筒
型ラムでは、場合によっては、加熱時に変形した熱板を
最適形状に矯正するために必要とされる適正な押圧力分
布を実現できないことがある。
【0010】また、前述したように試験的なダミー基板
の加熱圧縮を繰返す必要があるため、各円筒型ラムの押
圧力の補正処理に多大な時間が費やされるという欠点も
ある。
【0011】そこで、本発明は、短時間で、且つ、確実
に、加熱時の熱板形状を最適化することができるプレス
成形機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、予め決定された分布の押圧力で2つの熱
板を押圧面の裏面側から押圧する押圧手段を備え、前記
押圧手段に押圧されている2つの熱板の押圧面で加工物
を圧縮成形するプレス成形機であって、前記2つの熱板
の押圧面で試験用加工物を圧縮しながら、一方の熱板の
押圧面に対する他方の熱板の押圧面の距離の分布を測定
しておく測定手段と、前記測定手段が測定した前記距離
の分布に応じて、前記前記押圧手段が前記2つの熱板の
押圧面の裏面を押圧する押圧力の分布を決定する決定手
段と、前記加工物の圧縮成形に先立って、前記決定手段
が決定した前記押圧力の分布に従って前記押圧手段が前
記2つの熱板の押圧面の裏面を押圧する押圧力の分布を
変更する変更手段とを備えることを特徴とするプレス成
形機を提供する。
【0013】こうした構成を備えるプレス成形機によれ
ば、前記測定手段が測定する熱板間の距離の分布によっ
て加熱圧縮中の熱板形状を把握することができるので、
一回の加熱圧縮試験を行うだけで、加熱圧縮中の熱板形
状を最適化するために必要な各ラムの押圧力分布を決定
することができる。即ち、本プレス成形機によれば、従
来繰返し行われていた加熱圧縮試験の回数を減らすこと
ができるため、熱板形状の調整作業に費やされていた手
間と時間とが削減される。
【0014】また、前記押圧手段として前記2つの熱板
の押圧面の裏面の異なる位置を任意の押圧力で押圧する
複数のラムを備えた前記プレス成形機であって、前記複
数のラムは、前記2つの熱板の押圧面の裏面に相対して
格子状に配列され、前記変更手段は、前記決定手段が決
定した前記押圧力の分布で前記2つの熱板の押圧面の裏
面が押圧されるように、前記複数のラムを駆動すること
を特徴とするプレス成形機を提供する。
【0015】このように複数のラムを格子状に配列する
ことにより、決定した通りの押圧力分布を確実に実現す
ることが可能となる。従って、確実に熱板形状を最適化
することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しなが
ら、本発明に係る実施の形態を、多層配線基板用プレス
成形機に適用した場合について説明する。
【0017】最初に、図1により、本実施の形態に係る
多層配線基板用プレス成形機の基本構成について説明す
る。
【0018】本多層配線基板用プレス成形機は、図10
に示した従来の多層配線基板用プレス成形機と同様な加
熱圧縮機構(即ち、任意の温度に加熱された熱板10
a,10bと、熱板10a,10bを支持するボスルタ
11a,11bと、一方のボスルタ11bを移動させる
主ラム12と、熱板10a,10bとボスルタ11a,
11bとの間にそれぞれ挿入された断熱材13a,13
b)に加えて、一方のボスルタ11bの移動を所定の位
置で抑止するストッパ14と、保護材15を介して各熱
板10a,10bを押圧する押圧機構と、本多層配線基
板用ホットプレス全体を制御する情報処理装置(不図
示)とを備える。また、本実施の形態では、多層配線基
板の加熱圧縮加工工程を稼働させる前に実行される熱板
形状の調整に使用するための専用の試験用積層体Aと、
これを挾持する専用の試験用治具板20a,20bが準
備してある。以下、本多層配線基板用プレス成形機に付
加された上記新たな構成について、詳しく説明する。
【0019】まず、ストッパ14について説明する。
【0020】本実施の形態では、主ラム12による一方
のボスルタ11bの移動を所定の位置で抑止するストッ
パ14として、両ボスルタ11a,11bの対向する位
置に、形状精度の高い2組のブロック材が固定してあ
る。つまり、本ストッパ14で一方のボスルタ11bの
移動が抑止されている状態では、2つの熱板10a,1
0bが、所定のレベルの平行度を保った状態で固定され
ることになる。即ち、ストッパ14を取付けることによ
って、主ラム12の移動機構等の性能や、ボスルタ11
a,11bの平行度等に左右されることなく、常に、2
つの熱板10a,10bの平行度を再現することができ
る。
【0021】尚、一方のボルスタ14aを送るネジ機構
50(図5参照)を取付けても、同様に、2つの熱板10
a,10bの平行度を確保する効果を挙げることが可能
である。
【0022】次に、熱板10a,10bの押圧機構の基
本構成について説明する。
【0023】各ボスルタ11a,11bには、押圧機構
として、それぞれ任意の押圧力で各熱板10a,10b
を押圧する複数のラム16と、情報処理装置からの制御
指令に応じて複数のラム16を駆動する油圧を制御する
油圧回路(不図示)とが組み込まれている。尚、各熱板1
0a,10bを押圧する押圧力の分布を任意に変更する
ことができるように、各ボスルタ11a,11bの内部
には、それぞれ、複数のラム16が、格子状に配列させ
た状態で組み込まれている。
【0024】次に、図2と図3とにより、試験用積層体
Aと、これを挾持する試験用治具板20a,20bの基
本構成とについて説明する。
【0025】試験用積層体Aは、図2に示すように、従
来技術の欄で説明した積層体Aの所定の位置に、それぞ
れ、後述の試験用治具板20a,20bに取付けられた
各変位センサ17を通過させるための貫通穴aを形成し
たものである。尚、加熱圧縮中の熱板形状を適正に推定
するためには、少なくとも3箇所以上に通過穴aが形成
されている試験用積層体A、例えば、図2(A)に示すよ
うな、圧着後に板厚が最も厚くなるとされる中央領域
と、最も板厚が薄くなるとされる周辺領域とに通過穴a
が形成されている試験用積層体Aを使用することが望ま
しい。また、熱板形状の推定の信頼性を更に向上させる
には、更に多くの貫通穴aが形成されている試験用積層
体A(例えば、図2(B)に示すような試験用積層体A)を
使用すればよい。
【0026】さて、一方の試験用治具板20aには、図
3に示すように、挾持している試験用積層体Aに形成さ
れた各貫通穴aに対応する位置に、それぞれ、一方の試
験用治具板20aに対する他方の試験用治具板20bの
相対的な変位を測定する渦電流式の変位センサ17が取
付けられている。また、試験用積層体Aに含まれている
パターン回路60に変位センサ17が感応しないように
(即ち、試験用積層体Aに含まれている絶縁性基板に形
成されたパターン回路60によって渦電流が誘導されな
いように)、他方の試験用治具板20bには、各変位セ
ンサ17の検出面とすべき凹部Cが形成されている。そ
して、各変位センサ17の出力を情報処理装置に入力す
るために、各変位センサ17に接続されたケーブル18
は、一方の試験用治具板11aに開けられた穴Bから外
部に導かれている。
【0027】尚、本実施の形態では、一方の試験用治具
板20aに対する他方の試験用治具板20bの相対的な
変位を測定するために渦電流式の変位センサ17を使用
しているが、これ以外の方式の変位センサ、例えば、静
電容量式の変位センサや光ファイバ式の変位センサを使
用しても構わない。
【0028】次に、多層配線基板の加熱圧縮加工工程を
稼働させる前に実行される熱板形状の調整の際に、情報
処理装置で実行される処理について説明する。
【0029】まず、多層配線基板の加熱圧縮加工工程を
稼働させる前に熱板形状の最適化を図っておくために、
図1(a)に示すように、本多層配線基板用プレス成形機
の熱板10a,10bの間に、試験用積層体Aを挾持さ
せた試験用治具板20a,20bを配置した後、これ
を、図1(b)に示すように、実際の加熱圧縮加工と同じ
温度・圧力スケジュールに従って試験的に加熱圧縮す
る。このとき、情報処理装置には、加熱圧縮中の各変位
センサ17の出力(即ち、一方の試験用治具板11aに
対する他方の試験用治具板11bの相対的な変位)が入
力される。そして、情報処理装置は、各変位センサ17
の出力に基づいて加熱圧縮中の熱板10a,10bの形
状を推定する演算を実行した後、熱板10a,10bの
目標形状に対する推定形状の偏差に応じた分布の押圧力
で各熱板10a,10bがそれぞれ押圧されるように、
各熱板10a,10bを押圧する各ラム16を駆動する
油圧回路の油圧を算出し、これを油圧回路に対する制御
指令値とする。尚、ここでいう熱板の目標形状とは、高
品度の多層配線基板を製造するために必要とされる条件
を満たす熱板形状(例えば、均一な成形厚さを確保する
ことができる熱板形状や、ボイドの残留防止に適した圧
力で多層配線基板を圧縮することができる熱板形状等)
のことである。その結果、各ラム16により加えられる
適正な押圧力によって加熱圧縮中の各熱板10a,10
bの形状が最適化される。
【0030】尚、一方のボスルタ11aと一方の試験用
治具板11aとに穴を開けておき、加熱圧縮中の試験用
積層板の状態を観察しながら、加熱圧縮中の試験用積層
板の絶縁樹脂層にボイドを残留させないように、各ラム
の押圧力の微調整を更に行うようにしてもよい。
【0031】以上で、情報処理装置で実行される処理に
ついての説明を終る。
【0032】このように、本実施の形態に係る多層配線
基板用プレス成形機によれば、加熱圧縮中の熱板形状を
把握することができるので、一回の加熱圧縮試験を行う
だけで、把握加熱圧縮中の熱板形状を最適化するために
必要な各ラムの押圧力分布を決定することができる。そ
して、複数のラム16が格子状に配列されているので、
決定した通りの押圧力分布を確実に実現することができ
る。
【0033】即ち、本実施の形態に係る多層配線基板用
プレス成形機によれば、多層配線基板の加熱圧縮加工工
程を稼働させる前に実行されている熱板形状の調整に費
やされる時間と手間を削減することができる。また、よ
り確実に熱板形状の最適化を図ることができる。
【0034】以上で、本多層配線基板用プレス成形機の
基本構成についての説明を終る。
【0035】ところで、本実施の形態では、前述したよ
うに従来技術の欄で説明した積層体Aと同様な積層構造
(即ち、パターン回路60が形成された絶縁性基板61
とプリプレグ62と銅箔63とを積層させた構造)を有
する試験用積層体A(図2参照)を使用しているが、成形
厚さの均一性を左右する主な要因がプリプレグ62から
流出する樹脂の流動であることを考慮すれば、必ずし
も、このような試験用積層体Aを使用する必要はない。
例えば、プリプレグのみを積層させた試験用積層体A'
を使用して上記熱板形状の調整を実行しても、プリプレ
グから流出する樹脂の流動を制御することは充分可能で
ある。尚、プリプレグのみを積層させた試験用積層体
A'を用いる場合には、図2に示した試験用積層体Aを
用いる場合のようにパターン回路による渦電流の誘導を
考慮する必要がないため、試験用積層体A'に貫通穴a
を形成することなく、銅箔63の表面を変位センサ17
の検出面とすることができる(図4参照)。従って、プリ
プレグのみを積層させた試験用積層体A'を用いれば、
一方の試験用治具板20b'には、図1に示した試験用
治具板20bに形成したような凹部Cが不要となり、且
つ、他方の試験用治具板20a'には、図1に示した試
験用治具板20aに取付けた変位センサ17よりも小型
の変位センサ17を取付ければよくなるので、試験用治
具板20a',20b'を全体的に薄型にすることができ
る。
【0036】
【実施例】以下、上記試験用積層体Aと試験用治具板2
0a,20bを用いた、多層配線基板用プレス成形機の
熱板形状の最適化の実施例について説明する。尚、本実
施例で使用する試験用積層体A(縦200mm、横20
0mm)は、表裏にパターン回路(銅)が形成された絶縁
性基板(厚さ:0.1mm)の両側にそれぞれプリプレグ
(厚さ:0.1mm)と銅箔(厚さ:0.035mm)とを積
層させた標準的な4層構成の積層体に、図2(A)に示す
ような5つの貫通穴aを形成したものである。また、多
層配線基板用プレス成形機の一方のボスルタ10aに
は、それぞれ、25個のラムが、格子状に配列した状態
で組み込まれている。
【0037】絶縁樹脂層のボイドの残留防止を狙って熱
板10a,10bの目標形状を設定した場合には、図6
(a)に示すような押圧力分布(以下、押圧力分布aと呼
ぶ)で、各熱板10a,10bがそれぞれ押圧される。
即ち、所定の位置に配置されたラム(格子状に配列され
た25個のラムの内の、外周領域に配置された16個の
ラム)だけが駆動されて、1個のラムにつき500kg
f程度の押圧力で、各熱板の外周部分(図6(a)の着色
部)が押圧された。その結果、ボイドが残留しがちな積
層体Aの周辺領域を圧縮する圧力が上昇し、絶縁樹脂層
のボイドの残留が効果的に防止される。
【0038】また、熱板10a,10bの加圧力の均一
化を図ることを目的とする場合には、図6(b)に示すよ
うな均一な押圧力分布(以下、押圧力分布bと呼ぶ)で、
各熱板10a,10bをそれぞれ押圧するように設定す
ればよい。即ち、この場合には、各熱板の全面(図6
(b)の着色部)が均一に押圧されるように、全ラムを一
律に駆動すればよい。尚、本実施例では、このときの各
ラムの押圧力を320kgfとしている。
【0039】また、均一な成形厚さの確保を狙って熱板
10a,10bの目標形状を設定した場合には、各熱板
10a,10bの変形に応じた押圧力分布で、各熱板1
0a,10bが押圧される。例えば、加熱による反り等
で各熱板10a,10bの中央部が窪んでいる場合に
は、図6(c)に示すような押圧力分布(以下、押圧力分
布cと呼ぶ)で、各熱板10a,10bがそれぞれ押圧
される。即ち、所定の位置に配置されたラム(格子状に
配列された25個のラムの内の、中央領域に配置された
9個のラム)だけが駆動されて、1個のラムにつき88
8.9kgf程度の押圧力で、各熱板の中央部分(図6
(c)の着色部)が押圧された。その結果、多層配線基板
の成形厚さのバラツキの原因となる各熱板10a,10
bの変形が矯正されて、各熱板10a,10bの平面度
が0.002mm以下に抑制された。尚、押圧力分布c
で各熱板10a,10bを押圧した場合には、上記いず
れの押圧力分布a,bで各熱板10a,10bを押圧し
た場合よりも、各熱板10a,10bの平面度が大きく
改善されることが、図7により確認できる。また、押圧
力分布cで各熱板10a,10bを押圧した場合には、
図8(b)に示すように、多層配線基板の平坦度が0.0
16mm程度であるのに対して、押圧力分布aで各熱板
10a,10bを押圧した場合には、図8(a)に示すよ
うに、多層配線基板の平坦度が0.009mm以下に改
善されていた。即ち、図8(a)と図8(b)との比較によ
り、各熱板10a,10bの平面度の改善に応じて多層
配線基板の平坦度も大きく改善されていることが確認で
きた。
【0040】このように本実施例に係る多層配線基板用
プレス成形機によれば、達成すべき目的に合わせて熱板
の形状を最適化することができる。尚、達成すべき目的
に関しては、多層配線基板の設計仕様に応じて任意に決
定すればよい。
【0041】最後に、本実施例に係る多層配線基板用プ
レス成形機を採用することによって得られる、熱板形状
の調整に費やされる時間と手間の削減という効果につい
て具体的に述べておく。
【0042】本多層配線基板用プレス成形機によれば、
上記熱板形状の調整を半日以内で終了させることができ
た。一方、従来技術の欄で説明した多層配線基板用プレ
ス成形機によれば、これと同様な熱板形状の調整に、最
低三回の加熱圧縮試験と、三日以上の日数とが費やされ
た。以上より、本実施例に係る多層配線基板用プレス成
形機を採用することによって、従来熱板形状の調整に費
やしていた時間と手間とが削減されることが確認され
た。
【0043】
【発明の効果】本発明に係る多層配線基板用プレス成形
によれば、短時間で熱板形状を確実に最適化することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る多層配線基板用プレ
ス成形機の基本構成の一例と、本多層配線基板用プレス
成形機の熱板の形状を調整する手順とを説明するための
図である。
【図2】図1の多層配線基板用プレス成形機の熱板の形
状を調整するために使用する試験用積層体の基本構造の
一例を説明するための図である。
【図3】図2の試験用積層体を挾持させる試験用治具板
の基本構成の一例を説明するための図である。
【図4】試験用積層体と試験用治具板の他の一例を説明
するための図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る多層配線基板用プレ
ス成形機の基本構成の他の一例を説明するための図であ
る。
【図6】熱板を押圧する押圧力の分布図である。
【図7】図6の各押圧力分布の押圧力で押圧することに
より達成される熱板の平面度を示した図である。
【図8】(a)は、図6(c)の押圧力分布cで熱板を押圧
した場合の多層配線基板の成形厚さのバラツキを示した
図であり、(b)は、図6(a)の押圧力分布aで熱板を押
圧した場合の多層配線基板の成形厚さのバラツキを示し
た図である。
【図9】積層体の積層構造を説明するための図である。
【図10】従来の多層配線基板用プレス成形機の基本構
成を説明するための図である。
【符号の説明】
10a,10b…熱板 11a,11b…ボスルタ 12…主ラム 13a,13b…断熱材 14…ストッパ 15…保護材 16…ラム 17…変位センサ 18…ケーブル A、A'…試験用積層体 20a,20b…試験用治具板 50…ネジ機構 60…パターン回路 61…絶縁性基板 62…プリプレグ 63…銅箔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/46 H05K 3/46 X

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め決定された分布の押圧力で2つの熱板
    を押圧面の裏面側から押圧する押圧手段を備え、前記押
    圧手段に押圧されている2つの熱板の押圧面で加工物を
    圧縮成形するプレス成形機であって、 前記2つの熱板の押圧面で試験用加工物を圧縮しなが
    ら、一方の熱板の押圧面に対する他方の熱板の押圧面の
    距離の分布を測定しておく測定手段と、 前記測定手段が測定した前記距離の分布に応じて、前記
    前記押圧手段が前記2つの熱板の押圧面の裏面を押圧す
    る押圧力の分布を決定する決定手段と、 前記加工物の圧縮成形に先立って、前記決定手段が決定
    した前記押圧力の分布に従って前記押圧手段が前記2つ
    の熱板の押圧面の裏面を押圧する押圧力の分布を変更す
    る変更手段とを備えることを特徴とするプレス成形機。
  2. 【請求項2】請求項1記載のプレス成形機であって、 前記測定手段は、一方の熱板の押圧面に対する他方の熱
    板の押圧面の異なる位置における相対的な変位を測定す
    る複数の渦電流式の変位計であることを特徴とするプレ
    ス成形機。
  3. 【請求項3】前記押圧手段として、前記2つの熱板の押
    圧面の裏面の異なる位置を任意の押圧力で押圧する複数
    のラムを備えた請求項1または2記載のプレス成形機で
    あって、 前記変更手段は、前記決定手段が決定した前記押圧力の
    分布で前記2つの熱板の押圧面の裏面が押圧されるよう
    に、前記複数のラムを駆動することを特徴とするプレス
    成形機。
  4. 【請求項4】請求項3記載のプレス成形機であって、 前記2つの熱板を押圧する前記複数のラムは、前記2つ
    の熱板の押圧面の裏面に相対して格子状に配列されてい
    ることを特徴とするプレス成形機。
  5. 【請求項5】請求項4記載のプレス成形機であって、 前記2つの熱板を移動させる移動機構と、 前記2つの熱板の間隔が所定の間隔以下となる前記移動
    機構による前記2つの熱板の移動を禁止する禁止手段を
    備えることを特徴するプレス成形機。
  6. 【請求項6】請求項4記載のプレス成形機であって、 一方の熱板に対して他方の熱板を移動させるねじ機構を
    備えることを特徴とするプレス成形機。
  7. 【請求項7】加工物の圧縮成形に先立ってプレス成形機
    の2つの熱板の形状を調整する調整方法であって、 2つの熱板の押圧面で試験用加工物を圧縮しながら、一
    方の熱板の押圧面に対する他方の熱板の押圧面の距離の
    分布を測定しておく測定ステップと、 前記測定ステップで測定した前記距離の分布に応じて、
    前記2つの熱板を押圧面の裏面側から押圧する押圧力の
    分布を決定する決定ステップと、 前記加工物の圧縮成形に先立って、前記決定ステップで
    決定した前記押圧力の分布に従って前記2つの熱板を押
    圧面の裏面側から押圧する複数のラムの押圧力を制御す
    る制御ステップと有することを特徴とする方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100404422B1 (ko) * 2000-12-20 2003-11-05 주식회사 코스텍시스 가변 압력식 적층 성형용 프레스 및 적층 성형방법
JP2014133254A (ja) * 2013-01-11 2014-07-24 Toyota Motor Corp 鍛造装置及びその制御方法

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