JPH0930818A - 光学素子の成形方法 - Google Patents
光学素子の成形方法Info
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- JPH0930818A JPH0930818A JP18011295A JP18011295A JPH0930818A JP H0930818 A JPH0930818 A JP H0930818A JP 18011295 A JP18011295 A JP 18011295A JP 18011295 A JP18011295 A JP 18011295A JP H0930818 A JPH0930818 A JP H0930818A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B11/00—Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
- C03B11/005—Pressing under special atmospheres, e.g. inert, reactive, vacuum, clean
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B11/00—Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
- C03B11/06—Construction of plunger or mould
- C03B11/08—Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
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- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B11/00—Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
- C03B11/12—Cooling, heating, or insulating the plunger, the mould, or the glass-pressing machine; cooling or heating of the glass in the mould
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B2215/00—Press-moulding glass
- C03B2215/66—Means for providing special atmospheres, e.g. reduced pressure, inert gas, reducing gas, clean room
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- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガラス素材(ガラスゴブ)の形状に工夫を凝
らすことなく、成形品の光学機能面にガス残り転写不良
の発生を防ぐことである。 【解決手段】 不活性ガスが充填されている成形室内
で、プレス成形により光学素子を製造する成形装置にお
いて、プレス動作する直前に成形室内の不活性ガスの圧
力を負圧にし、プレス動作の完了後に正圧に戻すよう
に、成形室内の雰囲気を制御する。
らすことなく、成形品の光学機能面にガス残り転写不良
の発生を防ぐことである。 【解決手段】 不活性ガスが充填されている成形室内
で、プレス成形により光学素子を製造する成形装置にお
いて、プレス動作する直前に成形室内の不活性ガスの圧
力を負圧にし、プレス動作の完了後に正圧に戻すよう
に、成形室内の雰囲気を制御する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱軟化されたガ
ラス素材を、光学機能面を有するプレス成形型によっ
て、押圧成形する光学素子の成形方法に関する。
ラス素材を、光学機能面を有するプレス成形型によっ
て、押圧成形する光学素子の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、レンズやプリズム等の光学素子の
量産化を図るため、ガラス素材を加熱軟化し、光学素子
の光学機能面を形成、転写する成形面を有するプレス成
形型によって、押圧成形する方法、装置が各社で開発、
実施されている。
量産化を図るため、ガラス素材を加熱軟化し、光学素子
の光学機能面を形成、転写する成形面を有するプレス成
形型によって、押圧成形する方法、装置が各社で開発、
実施されている。
【0003】この種の成形方法の課題の1つは、ガラス
素材に対して、成形型の、光学機能面に対応する成形面
を、如何に精度良く、転写させるかという点である。光
学素子の押圧成形工程において、光学機能面にガス残り
と称される転写不良が発生する場合がある。これに関し
て、特公昭61−32263の中で、成形型のキャビ形
状に近似したガラス素材を用いる成形方法が提案されて
いる。これは、成形型のキャビティ内のガスを、できる
だけ捕捉しないようにする手段であって、例えば、成形
によって凸状の光学機能面を得ようとする場合において
は、ガラス素材の曲面を、成形型のキャビティの曲面
(成形面)よりも鋭くして(成形型に対してガラス素材
が中当たりとなる)、ガラス素材が、まず成形型のキャ
ビティの中心(成形面の中央)に接触することである。
素材に対して、成形型の、光学機能面に対応する成形面
を、如何に精度良く、転写させるかという点である。光
学素子の押圧成形工程において、光学機能面にガス残り
と称される転写不良が発生する場合がある。これに関し
て、特公昭61−32263の中で、成形型のキャビ形
状に近似したガラス素材を用いる成形方法が提案されて
いる。これは、成形型のキャビティ内のガスを、できる
だけ捕捉しないようにする手段であって、例えば、成形
によって凸状の光学機能面を得ようとする場合において
は、ガラス素材の曲面を、成形型のキャビティの曲面
(成形面)よりも鋭くして(成形型に対してガラス素材
が中当たりとなる)、ガラス素材が、まず成形型のキャ
ビティの中心(成形面の中央)に接触することである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、成形型
のキャビティの形状(成形面)に近似したガラス素材を
得るには、次のような問題がある。即ち、このガラス素
材は、一般的に、光学的品質を有した溶融ガラスを、極
めて精度良く滴下し、所望の重量の溶融ガラス塊(以
下、ガラスゴブ)として、得られるが、このガラスゴブ
が冷えて、固まるまでに、ガラス内の温度差やガラスゴ
ブの厚み差による熱収縮量の関係で、ヒケ(凹み)が生
じる。もちろん、このヒケの量によっては、問題となら
ない場合もあるが、形状、大きさ、硝種によっては、必
ずしも、成形型に近似(中当たり)した所望の形状が得
られず、結果として、成形品の光学機能面に、ガス残り
の転写不良を来す要因となる。また、研削研磨による在
来の方法では、所望の近似形状が正確に得られるが、材
料コストが高くなり、量産に適さないのは言うまでもな
い。
のキャビティの形状(成形面)に近似したガラス素材を
得るには、次のような問題がある。即ち、このガラス素
材は、一般的に、光学的品質を有した溶融ガラスを、極
めて精度良く滴下し、所望の重量の溶融ガラス塊(以
下、ガラスゴブ)として、得られるが、このガラスゴブ
が冷えて、固まるまでに、ガラス内の温度差やガラスゴ
ブの厚み差による熱収縮量の関係で、ヒケ(凹み)が生
じる。もちろん、このヒケの量によっては、問題となら
ない場合もあるが、形状、大きさ、硝種によっては、必
ずしも、成形型に近似(中当たり)した所望の形状が得
られず、結果として、成形品の光学機能面に、ガス残り
の転写不良を来す要因となる。また、研削研磨による在
来の方法では、所望の近似形状が正確に得られるが、材
料コストが高くなり、量産に適さないのは言うまでもな
い。
【0005】そこで、本発明の目的は、ガラス素材(ガ
ラスゴブ)の形状に工夫を凝らすことなく、成形品の光
学機能面にガス残り転写不良の発生を防ぐことにある。
ラスゴブ)の形状に工夫を凝らすことなく、成形品の光
学機能面にガス残り転写不良の発生を防ぐことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、不活性ガスが充填されている成形室内
で、プレス成形により光学素子を製造する成形装置にお
いて、プレス動作する直前に成形室内の不活性ガスの圧
力を負圧(大気圧に対して)にし、プレス動作の完了後
に正圧に戻すように、成形室内の雰囲気を制御すること
を特徴とする。
め、本発明では、不活性ガスが充填されている成形室内
で、プレス成形により光学素子を製造する成形装置にお
いて、プレス動作する直前に成形室内の不活性ガスの圧
力を負圧(大気圧に対して)にし、プレス動作の完了後
に正圧に戻すように、成形室内の雰囲気を制御すること
を特徴とする。
【0007】その結果、仮に、ガラス素材の表面にヒケ
があろうと、成形型のキャビティ形状(成形面)に近似
していなくとも、本発明では、プレス動作する前に成形
室内の不活性ガスを負圧にすることで、成形型とガラス
素材の間の空間が真空状態となるため、ガス残りが発生
せず、良好な転写性が得られる。
があろうと、成形型のキャビティ形状(成形面)に近似
していなくとも、本発明では、プレス動作する前に成形
室内の不活性ガスを負圧にすることで、成形型とガラス
素材の間の空間が真空状態となるため、ガス残りが発生
せず、良好な転写性が得られる。
【0008】なお、プレス動作する際の成形室内の圧力
は、ガラス素材とその成形品の形状によって異なるが、
実験的に行った条件の結果、0〜20Paの真空度であ
ると、良い成果が得られている。
は、ガラス素材とその成形品の形状によって異なるが、
実験的に行った条件の結果、0〜20Paの真空度であ
ると、良い成果が得られている。
【0009】上記のように、本発明の最大の特徴は、プ
レスする時だけ成形室内の不活性ガスの圧力を負圧にす
ることであって、成形型及びガラス素材、成形品を加熱
冷却する際、ガラス素材、成形品の取り置きの際には、
それを正圧としていることである。ここで、全工程に亙
って負圧にしない理由は以下の通りである。
レスする時だけ成形室内の不活性ガスの圧力を負圧にす
ることであって、成形型及びガラス素材、成形品を加熱
冷却する際、ガラス素材、成形品の取り置きの際には、
それを正圧としていることである。ここで、全工程に亙
って負圧にしない理由は以下の通りである。
【0010】即ち、成形型及びガラス素材の加熱、成
形型及び成形品の冷却、真空吸着によるガラスゴブ、
成形品のハンドリングには、不活性ガス(気体)の存在
が重要な要素となっているからである。
形型及び成形品の冷却、真空吸着によるガラスゴブ、
成形品のハンドリングには、不活性ガス(気体)の存在
が重要な要素となっているからである。
【0011】なぜなら、不活性ガスが持つ熱伝導とその
対流が、加熱・冷却時には時間短縮に作用し、温度分布
の問題には、熱拡散作用で、その分布が緩和される。換
言すれば、成形型は、加熱時に約10μmの隙間(部分
的には接触)を介して胴型から熱をもらう。その熱要素
の中に不活性ガスの熱伝導と対流熱伝達がある。よっ
て、成形室内が負圧になればなるほど、その熱要素がな
くなり、成形型の加熱時間が延びる。また、冷却時に
は、成形型および胴型の表面から自然対流による熱伝導
で、放熱・冷却される。なお、ここでは、型パレットを
介してレールに逃げる熱もあり、また、不活性ガスを直
接、成形型に吹き付けて強制対流する熱伝導もある。よ
って、成形室内が負圧になればなるほど、その熱要素が
なくなり、成形型の冷却時間が延びる。
対流が、加熱・冷却時には時間短縮に作用し、温度分布
の問題には、熱拡散作用で、その分布が緩和される。換
言すれば、成形型は、加熱時に約10μmの隙間(部分
的には接触)を介して胴型から熱をもらう。その熱要素
の中に不活性ガスの熱伝導と対流熱伝達がある。よっ
て、成形室内が負圧になればなるほど、その熱要素がな
くなり、成形型の加熱時間が延びる。また、冷却時に
は、成形型および胴型の表面から自然対流による熱伝導
で、放熱・冷却される。なお、ここでは、型パレットを
介してレールに逃げる熱もあり、また、不活性ガスを直
接、成形型に吹き付けて強制対流する熱伝導もある。よ
って、成形室内が負圧になればなるほど、その熱要素が
なくなり、成形型の冷却時間が延びる。
【0012】プレス動作時も、加熱行為をしているが、
成形型とガラス素材が一旦、プレス温度に到達し、ほ
ぼ、定常状態に制御されている状態では、不活性ガスの
圧力が下がっても、数℃程度の温度変化しかなく(型温
度は、自然対流で放熱されていた熱量分だけ上昇し、あ
るいは、熱を授受する接触面の熱伝導がなくなるために
低下する。これらは、型構造などで差がでる)、プレス
工程には支障がない。但し、成形型の温度を制御してい
る熱電対は、不活性ガスの圧力変動に影響されないよう
に、正確に型の温度をセンシングできる工夫が必要であ
り、本発明では、熱電対は、成形型に、その熱電対の直
径の10倍以上の長さを挿入しており、また、成形型の
穴径は、その熱電対の直径より0.05〜0.1mm程
度、大きくしてある。さらに、無機接着剤を、充填、硬
化させることで、より精度良く、測温できる結果も得て
いる。また、真空中では、真空吸着ハンドが機能しない
ことは、言うまでもないことである。
成形型とガラス素材が一旦、プレス温度に到達し、ほ
ぼ、定常状態に制御されている状態では、不活性ガスの
圧力が下がっても、数℃程度の温度変化しかなく(型温
度は、自然対流で放熱されていた熱量分だけ上昇し、あ
るいは、熱を授受する接触面の熱伝導がなくなるために
低下する。これらは、型構造などで差がでる)、プレス
工程には支障がない。但し、成形型の温度を制御してい
る熱電対は、不活性ガスの圧力変動に影響されないよう
に、正確に型の温度をセンシングできる工夫が必要であ
り、本発明では、熱電対は、成形型に、その熱電対の直
径の10倍以上の長さを挿入しており、また、成形型の
穴径は、その熱電対の直径より0.05〜0.1mm程
度、大きくしてある。さらに、無機接着剤を、充填、硬
化させることで、より精度良く、測温できる結果も得て
いる。また、真空中では、真空吸着ハンドが機能しない
ことは、言うまでもないことである。
【0013】
(実施の形態1)次に、本発明の実施の形態を、図面を
参照しながら、具体的に説明する。図1は、本発明の特
徴を最も良く現しており、ここでは、符号1は上型部
材、2は下型部材、3はガラスゴブ、4は上型部材の温
度を制御するための熱電対、5は下型部材の温度を制御
するための熱電対、6、7は成形品の厚みを調整するた
めのスペーサー、8はガラスゴブ3にヒケがあるため
に、上型部材1との間に生じる空間、9はガラスゴブ3
の下面曲率が、下型部材2のキャビティ(成形面)の曲
率より大きいために生じる空間である。
参照しながら、具体的に説明する。図1は、本発明の特
徴を最も良く現しており、ここでは、符号1は上型部
材、2は下型部材、3はガラスゴブ、4は上型部材の温
度を制御するための熱電対、5は下型部材の温度を制御
するための熱電対、6、7は成形品の厚みを調整するた
めのスペーサー、8はガラスゴブ3にヒケがあるため
に、上型部材1との間に生じる空間、9はガラスゴブ3
の下面曲率が、下型部材2のキャビティ(成形面)の曲
率より大きいために生じる空間である。
【0014】また、符号10は上下型を案内保持するた
めの胴型、11は胴型10に埋込んだヒーター、12は
成形型の冷却用の不活性ガスの流路である。なお、流路
12には、不活性ガス導入パイプ(図示せず)が接続さ
れている。また、符号13は、成形型の側面に、帯状に
設けられた成形型冷却用の空間であり、流路12より流
入された不活性ガスが、この空間を半円状に流れ、対面
の流路12を通って成形型の外に放出される。また、1
4は胴型10に固定された平面度を保証されたベース板
である。なお、図1では、成形室内の下型2に載置され
たガラスゴブ3に上型1が接触した瞬間の様子を、模式
化して、示してある。
めの胴型、11は胴型10に埋込んだヒーター、12は
成形型の冷却用の不活性ガスの流路である。なお、流路
12には、不活性ガス導入パイプ(図示せず)が接続さ
れている。また、符号13は、成形型の側面に、帯状に
設けられた成形型冷却用の空間であり、流路12より流
入された不活性ガスが、この空間を半円状に流れ、対面
の流路12を通って成形型の外に放出される。また、1
4は胴型10に固定された平面度を保証されたベース板
である。なお、図1では、成形室内の下型2に載置され
たガラスゴブ3に上型1が接触した瞬間の様子を、模式
化して、示してある。
【0015】また、図2には成形工程における成形型温
度と成形室内の不活性ガスの圧力との関係が示されてい
る。まず、ガラスゴブ3(LaF010)を、真空吸着
ハンド(図示せず)で、500〜550℃程度になって
いる下型2に載置する(図2のAを参照)。次に、上型
部材1、下型部材2を、予め設定された温度調節形のプ
ログラムに準じて、所望温度まで昇温する。この際、同
時に、加熱源(図示せず)で、型内のガラスゴブも昇温
する。この時の、成形室内の雰囲気の圧力は、102〜
130KPaに設定調整されている。
度と成形室内の不活性ガスの圧力との関係が示されてい
る。まず、ガラスゴブ3(LaF010)を、真空吸着
ハンド(図示せず)で、500〜550℃程度になって
いる下型2に載置する(図2のAを参照)。次に、上型
部材1、下型部材2を、予め設定された温度調節形のプ
ログラムに準じて、所望温度まで昇温する。この際、同
時に、加熱源(図示せず)で、型内のガラスゴブも昇温
する。この時の、成形室内の雰囲気の圧力は、102〜
130KPaに設定調整されている。
【0016】なお、この圧力範囲は大気圧(1気圧)よ
り若干高めということであり、前記作用が充分得られる
値である。これ以上の高圧にする必要はないが、高圧に
しても、その作用に大きな差はない。また、大気圧より
若干高めに設定してあるのは、仮に、成形装置に何らか
の異状があってリークした場合でも、成形型が大気中の
酸素に侵されない工夫である。
り若干高めということであり、前記作用が充分得られる
値である。これ以上の高圧にする必要はないが、高圧に
しても、その作用に大きな差はない。また、大気圧より
若干高めに設定してあるのは、仮に、成形装置に何らか
の異状があってリークした場合でも、成形型が大気中の
酸素に侵されない工夫である。
【0017】上下型部材1、2、ガラスゴブ3が所望温
度まで充分加熱されたら(図2のBを参照)、成形室の
一部に設けられたゲートバルブ(図示せず)を開き、真
空ポンプ(図示せず)で、成形室内の不活性ガスを負圧
にして行く。この時、上下型部材の温度は約6℃上昇す
るが、すぐに設定温度に制御される。
度まで充分加熱されたら(図2のBを参照)、成形室の
一部に設けられたゲートバルブ(図示せず)を開き、真
空ポンプ(図示せず)で、成形室内の不活性ガスを負圧
にして行く。この時、上下型部材の温度は約6℃上昇す
るが、すぐに設定温度に制御される。
【0018】成形室内の圧力が約2Paになり次第に、
プレス動作が開始され(図2のCを参照)、ガラスゴブ
を所定の形状にプレスする(図2のC〜Dを参照)。プ
レス完了(図2のDを参照)と同時に、前記ゲートバル
ブを閉じ、不活性ガス充填用のバルブ(図示せず)を開
いて、成形室圧力が102K〜130KPaになるまで
不活性ガスを充填する(図2のEを参照)。そして、流
路12から不活性ガスを流し、上下型を設定された速度
で調節しながら冷却する。
プレス動作が開始され(図2のCを参照)、ガラスゴブ
を所定の形状にプレスする(図2のC〜Dを参照)。プ
レス完了(図2のDを参照)と同時に、前記ゲートバル
ブを閉じ、不活性ガス充填用のバルブ(図示せず)を開
いて、成形室圧力が102K〜130KPaになるまで
不活性ガスを充填する(図2のEを参照)。そして、流
路12から不活性ガスを流し、上下型を設定された速度
で調節しながら冷却する。
【0019】上下型部材が、所望の温度まで冷却された
ら、前記真空吸着ハンドで、成形品を取り出す(図2の
Fを参照)。この方法で得られた成形品には、ガス残り
不良がなく、良好な転写性が得られた。
ら、前記真空吸着ハンドで、成形品を取り出す(図2の
Fを参照)。この方法で得られた成形品には、ガス残り
不良がなく、良好な転写性が得られた。
【0020】実験の結果として、表1には、プレス時の
不活性ガスの圧力とガス残りとの関係が示されている。
なお、表中、分数の分母は成形数、分子は、その時のガ
ス残り不良の発生数である。これによると、ガラス素材
の表面にヒケがあろうと、成形型のキャビティ形状(成
形面)に近似してなかろうとも、プレス時の不活性ガス
の圧力が20Paより高真空では、良好な転写性が得ら
れることが解った。参考として、図3に、ガス残り不良
101の一例を示す。
不活性ガスの圧力とガス残りとの関係が示されている。
なお、表中、分数の分母は成形数、分子は、その時のガ
ス残り不良の発生数である。これによると、ガラス素材
の表面にヒケがあろうと、成形型のキャビティ形状(成
形面)に近似してなかろうとも、プレス時の不活性ガス
の圧力が20Paより高真空では、良好な転写性が得ら
れることが解った。参考として、図3に、ガス残り不良
101の一例を示す。
【0021】
【表1】 (実施の形態2)図4は、異形光学素子についての、本
発明の実施の形態を示している。ここで、符号1は上型
部材、2は下型部材、3はガラスゴブ、9はガラスゴブ
3と下型部材2との間に生じる空間、10は胴型、14
はベース板である。なお、下型部材2は、成形品の光学
機能面に対応する成形面が、6面からなる分割された駒
を合わせたものである。また、胴型10は、成形された
異形レンズの取り出しを容易にするために、高さ方向に
2分割してある。
発明の実施の形態を示している。ここで、符号1は上型
部材、2は下型部材、3はガラスゴブ、9はガラスゴブ
3と下型部材2との間に生じる空間、10は胴型、14
はベース板である。なお、下型部材2は、成形品の光学
機能面に対応する成形面が、6面からなる分割された駒
を合わせたものである。また、胴型10は、成形された
異形レンズの取り出しを容易にするために、高さ方向に
2分割してある。
【0022】次に、この実施の形態における成形手順
を、図5を参照して、具体的に説明する。まず、図4に
示すように、下型部材2にガラスゴブ3(オハラF8)
を載せ、その上に、上型部材1をセッティングし、これ
を成形室に投入する。そして、不活性ガス置換を行い、
成形室内の圧力を102K〜130KPaに設定する。
を、図5を参照して、具体的に説明する。まず、図4に
示すように、下型部材2にガラスゴブ3(オハラF8)
を載せ、その上に、上型部材1をセッティングし、これ
を成形室に投入する。そして、不活性ガス置換を行い、
成形室内の圧力を102K〜130KPaに設定する。
【0023】次に、成形型内のヒーター(図示せず)に
より、上下型部材とガラスゴブを所望の温度まで昇温さ
せる。その後のプレス完了までは、先の実施の形態1と
同様の手順と手法で成形を行い、冷却は、不活性ガス噴
射ノズル(図示せず)を用いて、型全体に対して室温ま
で行う。そして、成形室の圧力を大気圧に戻し、成形室
から成形型を取り出し、成形型から、成形した異形光学
素子を取り出す。このようにして得られた光学素子の光
学機能面には、ガス残りのない良好な転写が得られた。
また、プレス時の不活性ガスの圧力とガス残りとの関係
をみたが、先の実施の形態1の場合とほぼ同様であっ
た。参考として、図6の101に、プレス時に不活性ガ
スの圧力を負圧にしなかった場合の、ガス残りのある不
良の一例を示す。
より、上下型部材とガラスゴブを所望の温度まで昇温さ
せる。その後のプレス完了までは、先の実施の形態1と
同様の手順と手法で成形を行い、冷却は、不活性ガス噴
射ノズル(図示せず)を用いて、型全体に対して室温ま
で行う。そして、成形室の圧力を大気圧に戻し、成形室
から成形型を取り出し、成形型から、成形した異形光学
素子を取り出す。このようにして得られた光学素子の光
学機能面には、ガス残りのない良好な転写が得られた。
また、プレス時の不活性ガスの圧力とガス残りとの関係
をみたが、先の実施の形態1の場合とほぼ同様であっ
た。参考として、図6の101に、プレス時に不活性ガ
スの圧力を負圧にしなかった場合の、ガス残りのある不
良の一例を示す。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ガラス素材の形状が、上下型部材のキャビティ形状(成
形面)に中当たりするように、近似していなくても、ま
た、ガラス素材にヒケが有ろうとも、プレス動作する際
に、成形室内の不活性ガスの圧力を負圧にしているた
め、光学機能面においてガス残りのない転写性の良好な
光学素子が得られる。また、その他の工程では、不活性
ガスの圧力が、正圧にしてあるため、成形型の加熱、冷
却に何ら支障なく、ガラスのハンドリングにも、真空吸
着ハンドが使えるため、自動化も容易に行える。
ガラス素材の形状が、上下型部材のキャビティ形状(成
形面)に中当たりするように、近似していなくても、ま
た、ガラス素材にヒケが有ろうとも、プレス動作する際
に、成形室内の不活性ガスの圧力を負圧にしているた
め、光学機能面においてガス残りのない転写性の良好な
光学素子が得られる。また、その他の工程では、不活性
ガスの圧力が、正圧にしてあるため、成形型の加熱、冷
却に何ら支障なく、ガラスのハンドリングにも、真空吸
着ハンドが使えるため、自動化も容易に行える。
【図1】本発明の実施の形態を示す成形型とガラスとが
接触する瞬間の図である。
接触する瞬間の図である。
【図2】同じく、成形工程内の型温度と成形室内の圧力
とを説明する図である。
とを説明する図である。
【図3】同じく、成形後の光学素子のガス残りの一例を
示す図である。
示す図である。
【図4】本発明の別の実施の形態に係わる成形型の図で
ある。
ある。
【図5】同じく、成形工程内の型温度と成形室内の圧力
とを説明する図である。
とを説明する図である。
【図6】同じく、成形後の光学素子のガス残りの一例を
示す図である。
示す図である。
1 上型部材 2 下型部材 3 ガラスゴブ 4,5 熱電対 6,7 スペーサー 8,9 空間 10 胴型 11 ヒーター 12,13 流路 14 ベース板 101 ガス残り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 剛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 不活性ガスが充填されている成形室内
で、プレス成形により光学素子を製造する成形装置にお
いて、プレス動作する直前に成形室内の不活性ガスの圧
力を負圧にし、プレス動作の完了後に正圧に戻すよう
に、成形室内の雰囲気を制御することを特徴とする光学
素子の成形方法。 - 【請求項2】 プレス動作する際の成形室内の圧力が0
〜20Paの真空度であることを特徴とする請求項1に
記載の光学素子の成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18011295A JPH0930818A (ja) | 1995-07-17 | 1995-07-17 | 光学素子の成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18011295A JPH0930818A (ja) | 1995-07-17 | 1995-07-17 | 光学素子の成形方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0930818A true JPH0930818A (ja) | 1997-02-04 |
Family
ID=16077636
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18011295A Pending JPH0930818A (ja) | 1995-07-17 | 1995-07-17 | 光学素子の成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0930818A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006160530A (ja) * | 2004-12-02 | 2006-06-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ガラスレンズ押圧成形用型と成形装置 |
US7134298B2 (en) | 2002-03-29 | 2006-11-14 | Toshiba Machine Co., Ltd. | Method of press-forming glass |
-
1995
- 1995-07-17 JP JP18011295A patent/JPH0930818A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7134298B2 (en) | 2002-03-29 | 2006-11-14 | Toshiba Machine Co., Ltd. | Method of press-forming glass |
JP2006160530A (ja) * | 2004-12-02 | 2006-06-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ガラスレンズ押圧成形用型と成形装置 |
JP4572673B2 (ja) * | 2004-12-02 | 2010-11-04 | パナソニック株式会社 | ガラスレンズ成形方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040106 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040308 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040623 |