JPH09307754A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置及び画像処理方法

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JPH09307754A
JPH09307754A JP8117429A JP11742996A JPH09307754A JP H09307754 A JPH09307754 A JP H09307754A JP 8117429 A JP8117429 A JP 8117429A JP 11742996 A JP11742996 A JP 11742996A JP H09307754 A JPH09307754 A JP H09307754A
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JP
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raster
image
pixel
interest
rasters
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JP8117429A
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Inventor
Kazuhiro Nakajima
一浩 中島
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】インターレース方式で印刷する場合、多値画像
を2値化する際に画素に偏りが生じ、走査のずれによっ
て濃淡のムラとなってしまう。 【解決手段】2値化とともに誤差拡散を行うが、その
際、注目画素が属するラスタと同じ走査で記録されるラ
スタに、注目画素閾値との誤差を高率で配分する。こう
することで、注目画素の2値化による誤差が隣接するラ
スタに配分されず、例えば1ラスタおきにインターレー
スさせる場合、各走査の組によって黒画素・白画素の偏
りが生じにくくなる。このため、インターレースさせて
も画素の偏りに起因する画像の干渉模様がなくなり、高
画質の出力が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばコンピュー
タ用のプリンタやファクシミリ、複写機などに用いられ
る画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、熱転写記録方式やインクジェット
記録方式などのプリンタなどが普及しつつある。これら
の主流は、記録幅が3mm〜20mmの記録ヘッドを用
いて紙の上を左右に走査して記録するいわゆるシリアル
プリンタである。これらのシリアルプリンタはスピード
はそれほど速くないものの、小型の記録ヘッドを用いて
装置も小型であるために安価である。かつては90DP
I〜180DPI程度の画像の解像度で文字や線画の記
録を中心とするものが主流であったが、最近では300
DPI,360DPI,600DPI,720DPIな
ど高解像度になり、画像も写真やグラフィックスなどの
微妙な階調を表現することに主眼がおかれるようになっ
てきた。
【0003】熱転写記録方式でもインクジェット記録方
式でも記録ヘッドを構成する記録素子は必ずばらつきを
持っており、微妙な階調を表現しようとすると、ムラや
スジなどが目立ってしまうという問題があった。また、
記録ヘッド上に記録素子を配列する場合に高密度に配列
しようとしても記録素子の制約などからある程度以上高
密度に配列できないという問題点もあった。
【0004】これらの問題点を解決する手段として、実
際に記録しようとする画像の記録密度よりも低い密度で
素子が並んだ記録ヘッドを用いて走査しながら記録を行
い、1操作が終了すると、記録ヘッドの記録幅よりも少
ない量だけ紙などの被記録媒体を送り次の走査を行い、
次々とオーバーラップさせながら記録を行うという方法
(以下、インタレース記録方法と呼ぶ)が採用されてい
る。このとき、以前の走査で記録されたラスター(以
下、1回の走査により1つの記録素子が走査するライン
をラスターと呼び、インターレース方式において1回で
走査されるラスタの集まりをグループと呼ぶことにす
る)の間に今回の走査で記録されるラスターが入り、画
像を埋めていくようにして、画像は形成される。こうす
ることにより、画像上の任意の小領域に注目したとき、
その小領域の画像を形成するために記録ヘッド内の異な
る場所の記録素子が用いられるため、記録ヘッドの記録
素子のバラツキなども目立たなくなるという効果もあ
る。この場合、インターレースするラスタは1つでもよ
いが、2あるいはそれ以上でも構わない。いいかえれ
ば、走査のグループは2つあるいはそれ以上である。
【0005】一方、以上のような熱転写記録やインクジ
ェット記録方式のプリンタは、画素に対してドットを記
録するかしないかのみのいわゆる二値記録である。二値
記録のプリンタを用いて写真やグラフィックスなどの階
調画像を記録するためには、階調画像に疑似中間調処理
を施し、二値化する必要がある。代表的な疑似中間調処
理方法としては、ディザ法に代表される固定閾値マトリ
クス法と、誤差拡散法などがある。
【0006】ディザ法は、演算も単純でハードウェアも
安くできるためかつて多く用いられていたが、記録され
た画像の実質的な解像度が犠牲となり粗い画像となって
しまうため、最近ではあまり用いられなくなっている。
これに変わって、近年は誤差拡散法やこれに類似の方法
が多く用いられるようになってきている。誤差拡散法
は、原画像の画素ごとの記録レベルを所定の単一の閾値
に対して二値化したのちに、その二値化によって発生し
た記録値の誤差を近傍の未処理の画素に配分することに
よって小領域での記録レベルを保存しようとするもので
ある。また、記録レベルが急峻に変化している部分では
そのエッジが保存されるため、見かけ上の解像度が維持
されるという特徴も持っている。
【0007】誤差拡散法は、ディザ法などと比較して、
演算が複雑なため、かつてはほとんど用いられなかった
が、近年のエレクトロニクスの進歩により高速な処理が
可能となったため、多く用いられるようになっている。
【0008】誤差拡散法の処理の一例を、図を用いて説
明する。
【0009】図10は誤差拡散法の拡散マトリクスの一
例を示すものである。注目画素を図中×で示す。二値化
処理を行おうとする画像(例えば、画素あたり256レ
ベルを持つ)に対し、画像の左上済みの画素から閾値
(通常、レベルの中間値=128)に対して大小判定を
行う。閾値よりも大きい場合にはその画素は印字するこ
ととし、小さい場合には印字しないこととする。例え
ば、注目している画素のレベルが0〜255までの値の
うち178であれば、閾値=128に対し、大きい値で
あるからこの画素には印字を行う。印字するということ
は最高レベル(=255)で記録したこととなるため、
この画素では、178−255=−77の誤差が発生し
たことになる。
【0010】この誤差を周囲の画素に拡散するのである
が、その拡散の仕方を決めているのが誤差拡散マトリク
スである。図10のマトリクスを用いると、図11に示
すように、右側に隣接する画素と次のラスターの隣接す
る画素には2/7、即ち−77*2/7=−22ずつ、
右下と左下と2ラスター下の画素には1/7、即ち−7
7*1/7=−11ずつ誤差を拡散する。拡散された誤
差は元のレベル値と加算され、新たなレベル値として登
録される。次に、右隣の画素に処理を移し、拡散されて
きた誤差の値で補正された新しいレベル値が閾値=12
8と比較され、異常と同様に印字を行うかどうか大小判
定によって決定され、その結果発生した誤差が近傍画素
に拡散されていく。これを順に繰り返し、1ラスター終
了したのちには次のラスターの左端に移りこれを繰り返
す。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のようなインタレ
ース記録方法を用いて誤差拡散法によって疑似中間調処
理を施された二値化画像を記録すると、画像のハイライ
ト部(明るい部分)に、記録ヘッドの走査に対応したム
ラが見えることがある。
【0012】これは、記録ヘッドの走査が毎回わずかず
つずれていたり、走査ごとの紙送りがばらついたりする
ことによって発生する。最初の走査で奇数ラスターが記
録され、2回目の走査でその間の偶数ラスターが記録さ
れ、以下その繰り返しである。理想的にドットが配置さ
れているときは問題ないが、紙送りや走査ごとの書き出
し位置がずれた場合には、例えば、均等に分布すべきド
ットが互いに重なり合ったりするなどの現象により、帯
状のムラが目に付くようになる。
【0013】誤差拡散法は、ある画素に注目したとき、
その画素の周辺のある大きさの面積で平均的な光学濃度
が本来その画素が持つ光学濃度とほぼ等しくなるよう
に、できるだけ均等にドットを配置するようにするアル
ゴリズムである。そのため、一様なレベルの原画の領域
を誤差拡散法によって二値化すると、ほぼ一様なドット
パターンによって二値化画像は形成される。この画像を
ラスターごとに間引くと、間引きによって作用する空間
周波数と二値化画像の空間周波数とがあるビート(うな
り)を生じ、モアレ現象のようにドットの偏りを生じて
しまう。その画像が精度よく重ね合わされたときは問題
はないが、ずれて重ねられたときには低い空間周波数の
パターンが目に付くようになってしまうのである。
【0014】図12(a)は、図10の誤差拡散マトリ
クスを用いて処理を行った画像の一部である。図12
(b)と図12(c)は、図12(a)の画像を奇数ラ
スターと偶数ラスターとにそれぞれ分解したものであ
る。図12(d)は図12(b)と図12(c)を少し
ずらして重ね合わせたものであり、走査ごとの記録位置
がずれた場合の一例を示している。このように、インタ
ーレース方式で印刷を行うと、出力画像の品質が劣化す
る場合があった。
【0015】この問題を解決するためには、プリンタの
機構の精度を向上させればよい。しかしながら、プリン
タの機構精度を上げるためには高いコストがかかってし
まうため、機構精度を上げることなしに、帯状のムラを
見えないようにする方法が求められている。
【0016】本発明は、以上の問題点を解決するため
に、プリンタの機構精度を上げずにインタレース記録に
おける帯状のムラを目立たなくする方法を提供すること
を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の画像処理方法は、誤差拡散マトリクスの重み係数のラ
スターごとの和について、注目画素を含むラスターと同
一の走査で記録するラスターに対応する重み係数のラス
ターごとの和が、他の走査で記録するラスターに対応す
る重み係数ラスターごとの和よりも大きな値とすること
を特徴とする。
【0018】また、本発明の画像処理方法は次のような
構成を有する。即ち、多値画像を2値化する画像処理方
法であって、多値画像における注目画素を所定の閾値と
比較する比較工程と、前記比較工程による比較結果に応
じて前記注目画素を2値化するとともに、注目画素の元
の値と2値化後の値との差分を、前記注目画素の属する
ラスタから所定数のラスタ隔てたラスタに対して、該ラ
スタと前記注目画素の属するラスタとに挟まれたラスタ
に対してよりも高い割合で配分して誤差を分散する2値
化工程とを備える。
【0019】また、本発明の画像処理装置は次のような
構成を有する。即ち、多値画像を2値化する画像処理装
置であって、多値画像における注目画素を所定の閾値と
比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に応
じて前記注目画素を2値化するとともに、注目画素の元
の値と2値化後の値との差分を、前記注目画素の属する
ラスタから所定数のラスタ隔てたラスタに対して、該ラ
スタと前記注目画素の属するラスタとに挟まれたラスタ
に対してよりも高い割合で配分して誤差を分散する2値
化手段とを備える。
【0020】また、所定の記録幅を持つ記録ヘッドを用
いて被記録媒体上をインターレース方式で走査しながら
2値画像の記録を行う記録装置において、多値画像を入
力する入力手段と、多値画像から誤差拡散法で2値画像
を生成する2値画像生成手段と、生成された2値画像を
印刷出力する出力手段とを備え、前記2値画像生成手段
による誤差拡散法は、注目画素についての誤差を、注目
画素を含むラスターと同一のグループに属するラスター
に対して、注目画素と異なるグループに属するラスター
に対してよりも大きな割合で分散させる。
【0021】また、本発明のコンピュータ可読メモリは
次のような構成を有する。即ち、多値画像を2値化する
画像処理方法のプログラムを格納するコンピュータ可読
メモリであって、多値画像における注目画素を所定の閾
値と比較する比較工程のコードと、前記比較工程による
比較結果に応じて前記注目画素を2値化するとともに、
注目画素の元の値と2値化後の値との差分を、前記注目
画素の属するラスタから所定数のラスタ隔てたラスタに
対して、該ラスタと前記注目画素の属するラスタとに挟
まれたラスタに対してよりも高い割合で配分して誤差を
分散する2値化工程のコードとを備える。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明では、例えば1ラスターお
きに同時に記録可能な記録ヘッドを有するシリアルプリ
ンタの場合、誤差拡散マトリクスを図10ではなく、図
5のように、注目画素を含むラスターの隣接ラスターの
重み係数の和(0+1−7+0=1/7)よりも、その
更に次のラスターの重み係数の和(1/7+2/7+1
/7=4/7)を大きな値にすることによって実現され
る。
【0023】本発明は、間引きによって分割された画像
のそれぞれができるだけ均等にドットが配置するように
する方法を提供するものである。こうすることによっ
て、均等にドット配置された画像どうしが重ね合わされ
るため、ずれて重ね合わされても低い空間周波数のパタ
ーンは発生しにくくなるのである。
【0024】以下、具体的な例を用いて詳細に説明す
る。
【0025】[実施例1]図1は、本実施例に係るコン
ピュータシステムの構成を示すブロック図である。図1
において、ホストコンピュータ1は画像スキャナ3から
階調画像を入力し、それに2値化、擬似階調処理を施し
てプリンタ2から出力する。ホストコンピュータ1は、
CPU11により制御されており、階調画像の2値化及
び擬似階調処理は、CPU11が主メモリ12のプログ
ラムを実行することで実現している。また、2値化され
た画像データは、画像メモリ14に格納される。なお、
プログラムや階調画像、あるいは2値化後の2値画像
は、二次記憶部13に格納しても良い。なお、スキャナ
3やプリンタ2は、ホストコンピュータ1とI/Oイン
ターフェース15を介して接続されている。
【0026】図2(a)は、階調画像を入力し(ステッ
プS1)、それを所定の閾値と比較して、従来技術で説
明した誤差拡散による擬似階調化を施し(ステップS
2)、プリンタへと出力して、インターレース方式で印
刷する(ステップS3)、ホストコンピュータ1による
処理手順を説明する流れ図である。図2(b)は2値か
処理の流れを示したもので、まず注目画素に対して、所
定の閾値と比較し(ステップS21)、その結果に応じ
て0または255(元の画像が8ビットの256階調画
像の場合)に2値化し(ステップS22〜S24)、2
値化された値と元の値との誤差を近傍の画素に分散する
(ステップS25)。この分散は、マトリクスにより定
義され、分散は行列演算により実現される。
【0027】図3は、プリンタ2として適用できるイン
クジェット記録装置IJRAの概観図である。同図にお
いて、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力
伝達ギア5011,5009を介して回転するリードス
クリュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキ
ャリッジHCはピン(不図示)を有し、矢印a,b方向
に往復移動される。このキャリッジHCには、インクジ
ェットカートリッジIJCが搭載されている。5002
は紙押え板であり、キャリッジの移動方向に亙って紙を
プラテン5000に対して押圧する。5007,500
8はフォトカプラで、キャリッジのレバー5006のこ
の域での存在を確認して、モータ5013の回転方向切
り換え等を行うためのホームポジション検知手段であ
る。5016は記録ヘッドの前面をキャップするキャッ
プ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャ
ップ内を吸引する吸引手段で、キャップ内開口5023
を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリ
ーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方
向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018に
これらが支持されている。ブレードは、この形態でなく
周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは
言うまでもない。又、5021は、吸引回復の吸引を開
始するためのレバーで、キャリッジと係合するカム50
20の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力が
クラッチ切り換え等の公知の伝達手段で移動制御され
る。
【0028】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来
た時にリードスクリュー5005の作用によってそれら
の対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれ
ば、本例にはいずれも適用できる。
【0029】また、図3のプリンタIJRAは、インタ
ーレース方式による記録を行うために、奇数番目のラス
ターを記録した後、1ラスター分用紙を搬送してから偶
数番目のラスターを記録し、その後ヘッドIJTの幅+
1ラスター分の用紙送りをする。この動作により、記録
しようとしている画素密度で記録が完了し、これを1ペ
ージ分繰り返すことになる。この制御は、いかに説明す
る制御機構により行われる。 <制御構成の説明>次に、上述した装置の記録制御を実
行するための制御構成について、図4に示すブロック図
を参照して説明する。制御回路を示す同図において、1
700は記録信号を入力するインターフェース、170
1はMPU、1702はMPU1701が実行する制御
プログラムを格納するプログラムROM、1703は各
種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記録デー
タ等)を保存しておくダイナミック型のROMである。
1704は記録ヘッド1708に対する記録データの供
給制御を行うゲートアレイであり、インターフェース1
700、MPU1701、RAM1703間のデータ転
送制御も行う。1710は記録ヘッド1708を搬送す
るためのキャリアモータ、1709は記録紙搬送のため
の搬送モータである。1705はヘッドを駆動するヘッ
ドドライバ、1706、1707はそれぞれ搬送モータ
1709、キャリアモータ1710を駆動するためのモ
ータドライバである。
【0030】上記制御構成の動作を説明すると、インタ
ーフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1
704とMPU1701との間で記録信号がプリント用
の記録データに変換される。そして、モータドライバ1
706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ
1705に送られた記録データに従って記録ヘッドが駆
動され、印字が行われる。
【0031】以上のようなインクジェットプリンタの制
御構成に、本発明の構成要素を組み込むことが可能であ
り、本発明はレーザビームプリンタに限らず、上記イン
クジェットプリンタ等にも適用できることは明らかであ
る。
【0032】さて、 本実施例では、記録ヘッドIJT
として、インクジェット方式の360DPIでノズルが
配列したものを用いた。この記録ヘッドを用いてインタ
ーレース制御を行い720DPIの画像を形成する。
【0033】わかりやすくするため、一様な値(=6
4)を持つ画像について二値化処理を行った場合につい
て説明する。
【0034】図6(a)は図5の誤差拡散マトリクスを
用いて図2のステップS2の処理を行った画像の一部で
ある。図6(b)と図6(c)は、図6(a)の画像を
奇数ラスターと偶数ラスターとにそれぞれ分解したもの
である。図6(d)は図6(b)と図6(c)を図12
(d)と同様に少しずらして重ね合わせたものであり、
記録ヘッドのよる走査ごとの記録位置がずれた場合の一
例を示している。
【0035】従来の誤差拡散法によれば、図12の一連
の図に示すように偶数ラスターのみによる画像と奇数ラ
スターのみによる画像はともに一様でなく、ドットがま
だらに分布している。このため、記録位置がずれるとま
だら状の部分が重なったり、間が開くことにより画像が
ざらざらしたように見え、それが帯状のムラとなって視
覚的に認識される。
【0036】一方、本実施例に係る誤差拡散法では、図
6(b),(c)のように、偶数ラスターのみによる画
像も奇数ラスターのみによる画像もいずれも均一であ
り、ずらして重ねても画像は滑らかに見える。
【0037】以上のように、従来用いられていたマトリ
クスは注目画素の属するラスタに隣接するラスタに対し
て誤差を重点的に配分していたため、中間調の画像に対
して誤差拡散を行うと、2値化により黒画素化された画
素の誤差がその隣接するラスタに分散されて隣接するラ
スタの画素は白画素になり易く、インターレース方式で
画像を形成すると図12のように奇数番目のラスタと偶
数番目のラスタとでムラができやすい。
【0038】これに対して本実施例では、誤差を注目画
素の属するクラスタに隣接するラスタではなく、1つお
いたラスタに主として分散するため、奇数ラスタと偶数
ラスタとがそれぞれ均一な光学濃度になるように誤差が
拡散される。従って、奇数ラスタと偶数ラスタとによる
むらができにくく、インターレース方式で画像を形成し
た場合にずれが生じてもうなりが生じず、高品位の画像
を得ることができる。
【0039】[実施例2]図7(a)に示す誤差拡散マ
トリクスは、一般によく知られた係数の例である。図1
0の誤差拡散マトリクスで処理した場合に比べ、拡散マ
トリクスのサイズが大きいため、図10の場合に比べ二
値化画像のドット配置がより均等になる傾向にある。こ
の拡散マトリクスでは、注目画素の隣接ラスターの係数
の和は23/48、さらにその隣のラスターの係数の和
は13/48である。この拡散マトリクスを使って、実
施例1と同様に、画像を奇数/偶数ラスターごとに分け
て記録ヘッドで走査して印字するようにした。このとき
走査ごとに印字の位置がずれたとき、実施例1と同様に
帯状のムラが視認された。
【0040】これに対し、図7(b)のように注目画素
の隣接ラスターの係数の和が13/48、さらにその隣
接ラスターの係数の和が23/48になるように設定し
た。その結果、実施例1と同様の効果が得られ、記録ヘ
ッドの走査ごとのズレに対しむらの少ない画像が形成さ
れた。
【0041】[実施例3]実施例1と実施例2において
は、奇数ラスターと偶数ラスターとを分けて記録ヘッド
で走査して印字する場合の例を示した。本実施例では、
3ラスターおきにラスターをグループ化して各グループ
ごとに1度の走査で印刷してそれを1ラスタずつずらし
ながら各グループについて行うことで、記録ヘッドの幅
方向の記録密度の3倍の記録密度で印刷記録する装置に
ついて説明する。
【0042】上記構成において、図8に示すような誤差
拡散マトリクスを用いて二値化処理を行った。このと
き、注目画素の隣接ラスターと更にその隣のラスターの
それぞれの係数の和はそれぞれ5/45であり、さらに
その隣のラスター(3ラスター下のラスタ)の係数の和
23/45よりも小さい値としている。この場合も、隣
接ラスタへの誤差の波及を抑制して注目画素と同一グル
ープに属するラスタに対して誤差の多くを拡散すること
で、各グループ内において注目画素の印刷濃度が平均化
され、グループ間における濃淡の偏りが海容される。そ
のため、3回の走査で画像が完成したとき、各回の走査
の位置ずれに対してうなりを生じることがなくなりムラ
の少ない画像が得られた。
【0043】[実施例4]図9は、誤差拡散マトリクス
の注目画素の隣接ラスターの係数の和を0にした場合の
例である。この場合は、注目画素の隣接ラスタに対して
は誤差は全く拡散されることがない。すなわち、誤差は
すべて同一のグループに属するラスタに分散されるた
め、各グループごとに画像濃度が分散される。この結
果、上記実施例1〜3ト同様に、各グループにおける画
素の偏りが無くなり、走査位置が各グループでずれて
も、ムラが生じなくなる。
【0044】なお、誤差分散時に、同一の走査で記録さ
れないラスター、すなわち注目画素と異なるグループに
属するラスタの重み係数の値は適宜選択することができ
るが、あまりに小さすぎると二値化によって生成される
ドットパターンの均一さが劣化する方向であるため小さ
くしすぎない方がよい。また、本発明の範囲内であまり
大きすぎると本発明の効果自体が減少するため、大きく
しすぎない方がよい。好ましくは、同一の走査で記録さ
れるラスター(注目画素を含むラスターを除く)のうち
最も重み係数の和が小さいラスターの和に対して、同一
の走査では記録されないラスターのうち重み係数の和が
最も大きいものの値が、10%〜60%程度にするのが
望ましい。
【0045】誤差拡散マトリクスの大きさは、従来の誤
差拡散法と同様に大きく取る方が二値化された画像の滑
らかさが増す傾向にあるため望ましいが、その分演算量
が増大するため適用条件に応じて適宜選択すればよい。
【0046】
【他の実施形態】なお、本発明は、複数の機器(例えば
ホストコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プ
リンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一
つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ
装置など)に適用してもよい。
【0047】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを
読出し実行することによっても、達成されることは言う
までもない。
【0048】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は
本発明を構成することになる。
【0049】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディス
ク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD
−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMな
どを用いることができる。
【0050】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0051】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0052】本発明を上記記憶媒体に適用する場合、そ
の記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応す
るプログラムコードを格納することになるが、簡単に説
明すると、図12のメモリマップ例に示す各モジュール
を記憶媒体に格納することになる。
【0053】すなわち、少なくとも、多値画像における
注目画素を所定の閾値と比較する比較工程のコードと、
前記比較工程による比較結果に応じて前記注目画素を2
値化するとともに、注目画素の元の値と2値化後の値と
の差分を、前記注目画素の属するラスタから所定数のラ
スタ隔てたラスタに対して、該ラスタと前記注目画素の
属するラスタとに挟まれたラスタに対してよりも高い割
合で配分して誤差を分散する2値化工程のコードの各モ
ジュールのプログラムコードを記憶媒体に格納すればよ
い。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
シリアルプリンタの機構の精度をあまり高くすることな
しに、好記録密度で、ムラの少ない滑らかな画像を記録
することが可能となる。
【0055】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるシステムのブロック図であ
る。
【図2】図1の構成における階調画像の2値化処理の流
れ図である。
【図3】シリアルプリンタの構成を示す斜視図である。
【図4】図3のプリンタの制御構成のブロック図であ
る。
【図5】実施例1における誤差拡散マトリクスを示す図
である。
【図6】実施例1の処理結果を説明する図である。
【図7】実施例2の誤差拡散マトリクスを示す図であ
る。
【図8】実施例3の誤差拡散マトリクスを示す図であ
る。
【図9】実施例4の誤差拡散マトリクスを示す図であ
る。
【図10】従来例における誤差拡散マトリクスを示す図
である。
【図11】誤差拡散法を説明する図である。
【図12】従来例の処理結果を説明する図である。
【図13】本発明の画像処理方法を実現するプログラム
のメモリマップの一例の図である。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多値画像を2値化する画像処理方法であ
    って、 多値画像における注目画素を所定の閾値と比較する比較
    工程と、 前記比較工程による比較結果に応じて前記注目画素を2
    値化するとともに、注目画素の元の値と2値化後の値と
    の差分を、前記注目画素の属するラスタから所定数のラ
    スタ隔てたラスタに対して、該ラスタと前記注目画素の
    属するラスタとに挟まれたラスタに対してよりも高い割
    合で配分して誤差を分散する2値化工程とを備えること
    を特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 所定の幅の記録ヘッドにより、前記2値
    化工程で2値化された画像を、該画像の注目ラスタおよ
    び該注目ラスタから前記所定数おきの記録ヘッド幅分の
    ラスタを記録ヘッドによる1回の走査で記録し、当該走
    査を注目ラスタを1ラスタずつずらして繰り返すことで
    出力させる出力制御工程を更に備えることを特徴とする
    請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記所定数とは1であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の画像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記所定数とは2であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の画像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記2値化工程における差分の配分の割
    合は、前記注目画素の属するラスタから所定数のラスタ
    隔てたラスタへの配分に対して、該ラスタと前記注目画
    素の属するラスタとに挟まれたラスタへの配分の割合が
    10パーセント乃至60パーセントであることを特徴と
    する請求項1に記載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記2値化工程における差分の配分の割
    合は、前記注目画素の属するラスタから所定数のラスタ
    隔てたラスタへの配分に差分すべてが配分され、該ラス
    タと前記注目画素の属するラスタとに挟まれたラスタへ
    は差分が配分されないことを特徴とする請求項1に記載
    の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記比較工程の前に、多値画像を入力す
    る入力工程を更に備えることを特徴とする請求項1に記
    載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 多値画像を2値化する画像処理装置であ
    って、 多値画像における注目画素を所定の閾値と比較する比較
    手段と、 前記比較手段による比較結果に応じて前記注目画素を2
    値化するとともに、注目画素の元の値と2値化後の値と
    の差分を、前記注目画素の属するラスタから所定数のラ
    スタ隔てたラスタに対して、該ラスタと前記注目画素の
    属するラスタとに挟まれたラスタに対してよりも高い割
    合で配分して誤差を分散する2値化手段とを備えること
    を特徴とする画像処理装置。
  9. 【請求項9】 所定の幅の記録ヘッドにより、前記2値
    化手段で2値化された画像を、該画像の注目ラスタおよ
    び該注目ラスタから前記所定数おきの記録ヘッド幅分の
    ラスタを記録ヘッドによる1回の走査で記録し、当該走
    査を注目ラスタを1ラスタずつずらして繰り返すことで
    出力させる出力制御手段を更に備えることを特徴とする
    請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記所定数とは1であることを特徴と
    する請求項8または9に記載の画像処理装置。
  11. 【請求項11】 前記所定数とは2であることを特徴と
    する請求項8または9に記載の画像処理装置。
  12. 【請求項12】 前記2値化手段における差分の配分の
    割合は、前記注目画素の属するラスタから所定数のラス
    タ隔てたラスタへの配分に対して、該ラスタと前記注目
    画素の属するラスタとに挟まれたラスタへの配分の割合
    が10パーセント乃至60パーセントであることを特徴
    とする請求項8に記載の画像処理装置。
  13. 【請求項13】 前記2値化手段における差分の配分の
    割合は、前記注目画素の属するラスタから所定数のラス
    タ隔てたラスタへの配分に差分すべてが配分され、該ラ
    スタと前記注目画素の属するラスタとに挟まれたラスタ
    へは差分が配分されないことを特徴とする請求項8に記
    載の画像処理装置。
  14. 【請求項14】 前記比較手段の前に、多値画像を入力
    する入力手段を更に備えることを特徴とする請求項8に
    記載の画像処理装置。
  15. 【請求項15】 所定の記録幅を持つ記録ヘッドを用い
    て被記録媒体上をインターレース方式で走査しながら2
    値画像の記録を行う記録装置において、 多値画像を入力する入力手段と、 多値画像から誤差拡散法で2値画像を生成する2値画像
    生成手段と、 生成された2値画像を印刷出力する出力手段とを備え、 前記2値画像生成手段による誤差拡散法は、注目画素に
    ついての誤差を、注目画素を含むラスターと同一のグル
    ープに属するラスターに対して、注目画素と異なるグル
    ープに属するラスターに対してよりも大きな割合で分散
    させることを特徴とする画像処理装置。
  16. 【請求項16】 多値画像を2値化する画像処理方法の
    プログラムを格納するコンピュータ可読メモリであっ
    て、 多値画像における注目画素を所定の閾値と比較する比較
    工程のコードと、 前記比較工程による比較結果に応じて前記注目画素を2
    値化するとともに、注目画素の元の値と2値化後の値と
    の差分を、前記注目画素の属するラスタから所定数のラ
    スタ隔てたラスタに対して、該ラスタと前記注目画素の
    属するラスタとに挟まれたラスタに対してよりも高い割
    合で配分して誤差を分散する2値化工程のコードとを備
    えることを特徴とするコンピュータ可読メモリ。
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