JPH09306878A - 研磨装置及び研磨方法 - Google Patents

研磨装置及び研磨方法

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JPH09306878A
JPH09306878A JP12458896A JP12458896A JPH09306878A JP H09306878 A JPH09306878 A JP H09306878A JP 12458896 A JP12458896 A JP 12458896A JP 12458896 A JP12458896 A JP 12458896A JP H09306878 A JPH09306878 A JP H09306878A
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光成 佐竹
Mikio Nishio
幹夫 西尾
Shin Hashimoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精度が高く、しかも量産性に優れた研磨を実
現する。 【解決手段】被研磨基板Aの外縁を環状体6によって囲
んだうえで、被研磨基板Aおよび環状体6を、流体の注
入により膨張させた袋体8によって研磨布3に押し付
け、この状態で被研磨基板Aを環状体6とともに研磨布
3に対してその面方向に沿って相対的に移動させること
で研磨する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばシリコン半
導体基板製造に際して行う化学機械研磨(CMP)等の
平坦化工程等において用いられる研磨装置および研磨方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】1990年以降、シリコン半導体基板や
液晶基板などを研磨する際に用いる研磨装置において
は、被研磨基板の直径が10cm以上と大型化してきて
いるうえに、このような研磨を多数枚同時に処理する傾
向にある。そのうえ、被研磨基板に形成されるパターン
が0.5μm以下と非常に微細化してきている。そのた
め、被研磨基板の研磨精度をさらに向上させることが要
求されつつある。
【0003】このような要求に対応した研磨装置とし
て、従来から、例えば、『月刊Semiconduct
or World』1994年1月号の58〜59ペー
ジに記載されたものや、『Solid State T
echnology』July.1992/日本語版
32〜37ページに記載されたものがある。
【0004】以下、図10を参照しながら、上記従来の
研磨装置について説明する。
【0005】この研磨装置100は、平らな剛体よりな
る定盤101と、定盤101上に貼付された研磨布10
2と、研磨布102上に研磨粒子を含む研磨液103を
供給する研磨液供給管104と、被研磨基板Aを支持す
る基板支持ヘッド105とを備えて構成されており、定
盤101を回転させながら研磨液供給管104から研磨
布102上に研磨液103を滴下する。そして、この状
態で基板支持ヘッド105で支持した被研磨基板Aを回
転させながら研磨布102に圧接させることにより、研
磨液103中の研磨粒子が、基板厚み方向に沿った圧力
を受けた状態で、基板面方向に沿って相対移動し、これ
によって被研磨基板Aが研磨される。このとき、被研磨
基板Aの表面に図11に示すように、酸化膜等の凹凸
A’があった場合には次のようにして平坦化される。す
なわち、基板支持ヘッド105の基板取付面にはその面
方向に均一な力が加えられるために、被研磨基板Aの表
面にある凸部は研磨布102と強く接することになり研
磨速度が早くなる。一方、被研磨基板Aの表面にある凹
部は研磨布102との接触圧力が低くなるため殆ど研磨
されることがない。このようにして凹凸A’の研磨レー
トが調整されることにより、凹凸A’が均され平坦化す
ることになる。
【0006】しかしながら上記の研磨装置では次のよう
な不都合があった。すなわち 図12(a)に示すよう
に、定盤101(研磨布102)表面の平面精度が低い
場合(例えば、研磨布102は弾性変形等によりその厚
さが不均一になることがある)では、それに応じて研磨
される被研磨基板Aの平面精度も低くなってしまう。図
12(a)の例では、凸状となった研磨布102によっ
て研磨される凹凸A’の表面が凹状となる。
【0007】図12(b)に示すように、被研磨基板A
の厚さにばらつきがある場合等では、被研磨基板Aに対
してその面方向に均一な圧力を加えたとしても、被研磨
基板Aの凹凸A’に対しては一定な加圧とはならずに加
圧力に大小が生じる。そのため、大きな圧力が係る部分
(基板厚みの厚い部分)では、被研磨基板Aの研磨速度
が速く、小さな圧力が係る部分(基板厚みの薄い部分)
では、研磨速度が遅くなり、これによって、凹凸A’の
表面は平面化されるものの、その厚みが均一化しなくな
る。
【0008】このような不都合に対しては、従来から、
研磨布102の材質を軟らかくし、研磨布102が定盤
101の凹凸ばらつきや被研磨基板Aの厚さばらつきに
追随して弾性変形させることで、これら凹凸ばらつきや
厚さばらつきを吸収し、これによって研磨精度を高める
ことが行われている。
【0009】しかしながら、軟質の研磨布102を用い
た場合には、図12(c)に示すように、研磨布102
がその弾性変形によって凹凸A’に追従するために、凹
凸A’の凹部においても研磨を行い、研磨速度を調整す
ることが不可能となる結果、凹凸A’の表面を均すこと
ができなくなるという新たな不都合を生じさせた。
【0010】そこで、従来から、このような不都合を解
消すべく、図13に示す研磨装置110が提案されてい
る。この研磨装置110は回転軸111の先端に研磨布
102に当接するキャリア112を設けている。キャリ
ア112はその内部に研磨布102に向かって開口する
基板収納凹部113を有している。基板収納凹部113
は被研磨基板Aを覆う大きさを有しており、その内部に
はゴム等の弾性体からなる袋体114を有している。袋
体114には、キャリア112および回転軸111に設
けられたエア供給孔115を介して図示しない加圧エア
供給源から加圧エアが供給されるようになっており、加
圧エアを供給された袋体114は膨張するようになって
いる。
【0011】この研磨装置110は、研磨布102上に
載置した被研磨基板Aを覆ってキャリア112を配置す
ることで、基板収納凹部113に被研磨基板Aを嵌め入
れる。そして、図示しない加圧エア供給源から袋体11
4に加圧エアを供給して袋体114を膨張させる。する
と、袋体114は上方をキャリア112によって覆われ
ているので下方に位置する被研磨基板Aに当接して、被
研磨基板Aを研磨布102に均等に押し付ける。この状
態で、回転軸111と定盤101とをそれぞれ個別に回
転させつつ、図示しない研磨液供給管から研磨布102
上に研磨液103を供給することによって被研磨基板A
を研磨する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この研
磨装置110は、量産性において劣るうえに、精度の高
い研磨制御が困難であるという課題があった。以下、説
明する。
【0013】この研磨装置110はキャリア112によ
って若干研磨布102を押圧しつつ、袋体114で被研
磨基板Aを研磨布102に押さえ付けており、図14
(a)に示すように、キャリア112が研磨布102を
押す圧力P1と袋体114が被研磨基板Aを研磨布72
に押さえ付ける圧力P2とを比較して、P1>P2とな
った場合には、キャリア112によって研磨布102を
押し潰し、研磨布102の方向dへの移動により研磨布
102は突っ掛かって凹部102aを形成する。この凹
部102aの領域には被研磨基板Aが十分接しない(接
したとしても、この領域における被研磨基板Aが研磨布
102を押す圧力は他より小さい)ため、被研磨基板A
を精度よく研磨できなかった。
【0014】一方、図14(b)に示すように、前記圧
力P1と前記圧力P2とを比較して、P1<P2となっ
た場合には、被研磨基板Aが研磨布102を押し下げて
いる領域と、キャリア112が研磨布102を押し下げ
ている領域との間に段差ができてしまい、研磨中、その
段差に被研磨基板Aが引っ掛かってしまってその部分の
研磨速度が増大してしまった。さらに、その引っ掛かり
の反動で凹部102bが形成され、その部分では逆に研
磨速度が低下してしまった。
【0015】したがって、研磨装置110では、キャリ
ア112が研磨布102を押す圧力P1と、袋体114
が被研磨基板Aを押す圧力P2とを等しくする必要があ
る。このことを式に表すと、次の式になる。
【0016】a=(F−a×S1)/S2 … a:袋体114が被研磨基板Aを押す圧力 F:キャリア112が研磨布102に対して加える機械
的加重 S1:被研磨基板Aの面積 S2:キャリア112の研磨布当接面積 この式を満たすようなaとFを設定すれば、図14
(a)及び(b)に示したような不都合は生じることが
ない。
【0017】しかしながら、上記圧力aおよびFを実際
に測定して、その測定結果に基づいて上記式を満たす
ように、圧力aおよびFを調整することは面倒な作業で
あって実用性がないうえに、袋体114内の加圧エア圧
力として測定する上記圧力aは、袋体114の膨張によ
る収縮力を差し引く必要があり、そのため、実際には精
度のよい調整が困難であった。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、次のような構成を備えている。すなわち、
研磨台と、流体の注入により膨張して被研磨基板を前記
研磨台の研磨面に押し付ける袋体と、被研磨基板の外縁
を囲み、前記袋体の膨張時に前記研磨面と前記袋体との
間に位置する環状体とを有して研磨装置を構成した。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、研磨台と、流体の注入により膨張して被研磨基板を
前記研磨台の研磨面に押し付ける袋体と、被研磨基板の
外縁を囲み、前記袋体の膨張時に前記研磨面と前記袋体
との間に位置する環状体とを有して研磨装置を構成して
おり、そのために次のような作用を有する。すなわち、
環状体を被研磨基板の外縁を囲んだうえで、被研磨基板
を研磨面側に押圧するので、被研磨基板や環状体の押し
付けによって平坦性が乏しくなる研磨面の領域には環状
体が当接することになり、環状体の面方向内側に位置す
る被研磨基板は常に平坦な研磨面の領域に当接するよう
になる。
【0020】請求項2に記載の発明は、請求項1に係る
発明において、前記環状体は、少なくともその研磨台当
接面が被研磨基板より研磨速度が小さい材料で構成され
ており、そのために次のような作用を有する。すなわ
ち、環状体の摩耗を少なくすることができる。
【0021】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2の係る発明において、前記環状体の対向内縁間寸法
を、被研磨基板の対向外縁間寸法に前記袋体の膜厚の4
倍寸法を加算した値より小さいしており、そのために次
のように作用を有する。すなわち、環状体と被研磨基板
との間の隙間に袋体が入り込んで、研磨面により研磨さ
れるといったことが起きなくなる。
【0022】請求項4に記載の発明は、前記研磨面の基
板載置領域を囲んで前記研磨面の垂線方向に移動可能に
設けられ、研磨時に前記研磨面に当接する囲繞体をさら
に有し、この囲繞体に、前記環状体を取り付けており、
そのために次のような作用を有する。すなわち、環状体
は囲繞体に支持されているので、環状体を単独で位置決
めする操作する手間が省かれる。
【0023】請求項5に記載の発明は、被研磨基板の外
縁を環状体によって囲んだうえで、被研磨基板および前
記環状体を、流体の注入により膨張させた袋体によって
研磨面に押し付け、この状態で被研磨基板を前記環状体
とともに前記研磨面に対してその面方向に沿って相対的
に移動させることで研磨しており、そのために次のよう
な作用を有する。すなわち、環状体を被研磨基板の外縁
を囲んだうえで、被研磨基板を研磨面側に押圧するの
で、被研磨基板や環状体の押し付けによって平坦性が乏
しくなる研磨面の領域には環状体が当接することにな
り、環状体より中央側に位置する被研磨基板は常に平坦
な研磨面の領域に当接するようになる。
【0024】以下、本発明の実施の形態を図面を参照し
ながら詳細に説明する。
【0025】第1の実施の形態 図1は、本発明の第1の実施の形態の研磨装置1の要部
を示す断面図である。
【0026】この研磨装置1は半導体基板等の被研磨基
板Aを研磨するものであって、剛体よりなり図示しない
駆動系により回転する定盤2と、定盤2上に貼付された
研磨布3と、研磨布3に対向して配置されたキャリア4
と、キャリア4を回転させる回転軸5と、環状体6とを
備えている。キャリア4の内部は研磨布3に向かって開
口する基板収納凹部7が形成されている。基板収納凹部
7は環状体6の外周を覆う大きさを有しており、その内
部にはゴム等の弾性体からなる袋体8を有している。袋
体8には、キャリア4および回転軸5に設けられたエア
供給孔9を介して図示しない加圧エア供給源から加圧エ
アが供給されるようになっており、加圧エアを供給され
た袋体8は膨張するようになっている。
【0027】環状体6は被研磨基板Aと同等の厚みを有
する環状の板材から構成されており、被研磨基板Aの外
周形状と同等の円形状をした内孔6aを有している。し
たがって、環状体6は内孔6aに形状に応じた円環状を
しているが、環状体6は必ずしも円環状である必要はな
く、被研磨基板Aが四角形であれば、その形状に追随す
る。すなわち、環状体6は任意の形状を取り得る。ただ
し、ここでは、円環状として説明を進める。内孔6aの
大きさを詳細にいえば、次のようになる。すなわち、内
孔6aの内径寸法(対向内縁間寸法)は、被研磨基板A
の外径寸法(対向外縁間寸法)に袋体9の膜厚寸法を4
倍した寸法を加算した値より小さくなっている。
【0028】環状体6は被研磨基板Aより研磨速度が小
さく、かつ研磨によって被研磨基板Aに対して都合の悪
い不純物を発生させない材料(例えば、テフロン)から
構成するのがよく、最適には、後述する研磨粒子(アル
ミナ、シリカ等)より硬い材料(セラミック、ダイヤモ
ンド(ダイヤモンドは少なくとも、研磨布3に当接する
面にコーティングすればよい)等から構成するのがよ
い。
【0029】次に、研磨装置1を用いた被研磨基板Aの
研磨を図2(a)〜図2(c)を参照して説明する。
【0030】図2(a)に示すように、研磨布3上に被
研磨基板Aを載置したうえで、被研磨基板Aを囲むよう
に環状体6を研磨布3上に載置する。そのうえで、さら
に、キャリア4を研磨布3に当接させて、基板収納凹部
7に環状体6および被研磨基板Aを収納する。このと
き、袋体8は無膨張状態にしておく。またこのとき、無
膨張状態の袋体8は図2(a)に示すように被研磨基板
Aに接しない状態としてもよいし、被研磨基板Aに接し
た状態としてもよい。
【0031】そして、エア供給孔9を介して袋体8に加
圧エア(または加圧窒素等)を送り込んで袋体8を膨張
させ、これによって被研磨基板Aおよび環状体6を研磨
布6に圧接させる。また、図示しない研磨液供給源から
研磨布3上に研磨粒子を含んだ研磨液を流す。さらに
は、回転軸5を介してキャリア4に対して研磨布3に向
かう方向の力を加える。そして、この状態で、定盤2を
回転させる(このとき、回転軸5は回転させてもよい)
ことで、被研磨基板Aおよび環状体6を研磨布3に対し
て相対移動させて被研磨基板Aを研磨する。
【0032】ここで、キャリア4が上昇してしまわない
ように回転軸5に下方向に加える力は、袋体8の膨張に
より被研磨基板Aを研磨布3に押し付ける力より大きく
する必要があるが、その際、キャリア4が研磨布3を押
す圧力(P1)と、被研磨基板Aが研磨布3を押す圧力
(P2)の大小によって研磨状態が異なってくる。その
ため、まず、圧力P1が圧力P2より大きい(P1>P
2)場合を説明する。
【0033】P1>P2の状態で、定盤2を回転させる
と、キャリア4は研磨布3に対して相対移動していく
が、その際、研磨布3上にはキャリア4の圧接によって
凹み領域10aが、また、袋体8による力によって凹み
領域10bがそれぞれ形成される。凹み領域10bは、
袋体8による力が均等に被研磨基板Aおよび環状体6の
一部に加わるため平坦となる。一方、凹み領域10aは
P1>P2であることと、キャリア4の突っ掛かりによ
り、凹み領域10bより深く形成される。
【0034】定盤2の回転によりキャリア4が凹み領域
10aより移動して所定の時間を経過すると、凹み領域
10aは袋体8による力P2を受けて凹み領域10bと
同等の深さ状態になる。そのため、凹み領域10aが凹
み領域10bと同等な深さ状態になって安定するまでの
期間に、被研磨基板Aが凹み領域10a上を移動する
と、その研磨状態が安定しなくなる。しかしながら、こ
の研磨装置1では、被研磨基板Aの周囲に環状体6を設
けているので、キャリア4が通り過ぎて圧力P1を受け
なくなった凹み領域10aに対しては、上記所定の時間
を経過する期間中は環状体6が当接し、被研磨基板Aが
凹み領域10aに達した時には、この凹み領域10aは
凹み領域10bと同等の深さ状態になっている。そのた
め、被研磨基板Aに対しては凹み領域10aの形成に関
係なく安定した研磨を行うことができる。
【0035】なお、このような作用を発揮するために、
環状体6は、次の式に示す幅(内外縁間の間隔)Wを
備えている。
【0036】W≧v1・t1 … v1:キャリア4(=環状体6)が研磨布2に対して相
対移動する速度 t1:凹み領域10aが凹み領域10bの深さ状態で安
定するまでに要する時間 次に、P1<P2の場合を説明する。
【0037】この状態では、定盤2を回転させると、図
2(c)に示すように、研磨布3上には凹み領域10
a'と10b'とが形成される。凹み領域10b’は、袋
体8による圧力P2が均等に被研磨基板Aおよび環状体
6に加わるため平坦となる。一方、凹み領域10a’は
環状体6の突っ掛かりによって凹み領域10b’より深
く形成される。
【0038】定盤2の回転によりキャリア4が凹み領域
10aより移動して所定の時間を経過すると、凹み領域
10a’は袋体8による圧力P2を受けて凹み領域10
b’と同等の深さ状態になる。そのため、凹み領域10
a’が凹み領域10b’と同等な深さ状態になるまでの
期間に凹み領域10a’上を被研磨基板Aが移動すると
その研磨状態が安定しなくなる。しかしながら、この研
磨装置1では、被研磨基板Aの周囲に環状体6を設けて
いるので、キャリア4が凹み領域10a’を通り過ぎて
上記所定の時間を経過する期間中は、凹み領域10a’
に対して環状体6が当接することになる。そのため、被
研磨基板Aが凹み領域10a’に達した時には、凹み領
域10a’は凹み領域10b’と同等の深さ状態になっ
て安定しており、被研磨基板Aに対しては凹み領域10
a’の形成に関係なく安定した研磨を行うことができ
る。
【0039】なお、このような作用を発揮するために、
環状体6は、次の式に示す幅(内外縁間の間隔)W’
を備えている。
【0040】W’≧v2・t2 … v2:キャリア4(=環状体6)が研磨布2に対して相
対移動する速度 t2:凹み領域10a'が凹み領域10b'の深さ状態で
安定するまでに要する時間 このように、環状体6は、上記式と式とを両方とも
満たす幅を有しておればよい。
【0041】この研磨装置1においては、袋体8の弾性
率が十分高い場合には、環状体6の厚さと被研磨基板A
の厚さが異なっていても、袋体8の膨張力は環状体6と
被研磨基板Aとに対して均等に印加されることになる。
これは、袋体8の弾性率が十分高いので、環状体6と被
研磨基板Aとの間に形成される段差部分に沿って袋体8
が追従するためである。ただし、このとき、環状体6と
被研磨基板Aとの間に隙間があると、袋体8がこの隙間
に入り込み、研磨布2に接して削られてしまう。そのた
め、この隙間は極力小さくする必要がある。しかしなが
ら、この隙間が全く存在しないと、被研磨基板Aが環状
体6内に収まらなくなる。このような条件を満たすた
め、環状体6の内径(対向内縁間寸法)は、被研磨基板
Aの外径(対向外縁間寸法)に袋体8の膜厚の4倍寸法
を加算した値より小さく設定されている。
【0042】上述したように、環状体6と被研磨基板A
との間には所定の隙間を設ける必要があるが、以下に示
す構造を採用すれば、研磨時にこの隙間を無くすことで
がきる。すなわち、図3に示すように、環状体6の内縁
の上端全周に段部6bを形成し、この段部6bに、好ま
しくはゴム等からなる弾性体12を設ける。このように
構成すれば、袋体8の加圧力を受けた弾性体12が弾性
変形して、環状体6と被研磨基板Aとの間の隙間を埋め
ることができ、この隙間を精度高く制御する必要がなく
なるうえ、被研磨基板Aも位置ずれしなくなる。
【0043】一方、袋体8の弾性率が低い場合、環状体
6の厚さと被研磨基板Aの厚さが異なっていると、被研
磨基板Aは全面にわたって均一に加圧されない。これ
は、環状体6と被研磨基板Aとの間に厚さの違いによっ
て形成される段差部分まで袋体8が追従しなくなるため
である。具体的には、環状体6の厚さが被研磨基板Aの
厚さより大きい場合、環状体6に接する被研磨基板Aの
端縁には袋体8が接しなくなり、この部分に対する加圧
力は、被研磨基板Aの他の部分に対する加圧力より小さ
くなって、これでは、被研磨基板Aに対して均一な加圧
を行うことができない。反対に、被研磨基板Aの厚さが
環状体6の厚さより大きい場合、環状体6の内縁には袋
体8が接しなくなる。そのため、環状体6に接する被研
磨基板Aの端縁には、袋体8の加圧力が集中し、その加
圧力は、被研磨基板Aの他の部分にかかる圧力より増大
し、やはり、被研磨基板Aに対して均一な加圧を行うこ
とができない。したがって、袋体8の弾性率が低い場合
には、環状体6の厚さと被研磨基板Aの厚さを同程度に
する必要がある。
【0044】第2の実施の形態 図4は本発明の第2の実施の形態である研磨装置20の
主要部分の概略断面図である。
【0045】この研磨装置20は、剛体よりなり図示し
ない駆動系により回転する定盤21と、定盤21上に貼
付された研磨布22と、基板収納凹部28を有して研磨
布22に対向して配置されるキャリア23と、キャリア
23を回転させる回転軸24と、キャリア23と回転軸
24とに設けられたエア供給孔25と、袋体26と、環
状体27とを備えており、これらの構造は基本的には、
第1の実施の形態と同様であるので、詳細な説明は省略
する。
【0046】この研磨装置20は、環状体27の取付構
造に特徴がある。すなわち、基板収納凹部28は被研磨
基板Aより大きい底面積を有して構成されており、基板
収納凹部28には、基板収納凹部28の中央部を囲んで
囲繞体29が設けられている。
【0047】囲繞体29は基板収納凹部28の内壁に、
図中上下方向に移動可能に取り付けられている。囲繞体
29は、環状に構成されてもよいし、環状体の下端を櫛
歯状に成形して構成してもよい。さらには、周方向に互
いに分離した複数の部材から囲繞体29を構成してもよ
い。なお、以下の説明では、囲繞体29を環状の部材と
して説明する。
【0048】この囲繞体29の底部29aには環状体2
7が取り付けられている。環状体27は外側を囲繞体2
9によって囲まれた状態で、その外縁27aが囲繞体2
9の底部29aによって固定されており、囲繞体29の
底面と環状体27の底面とは面一になっている。ただ
し、環状体27と囲繞体29とは、別個のように説明し
ているが、囲繞体29そのものに環状体27の機構を含
ませてもよい。
【0049】この研磨装置20を用いた被研磨基板Aの
研磨方法を図5(a)〜図5(c)に参照して説明す
る。
【0050】図5(a)に示すように、研磨布22上に
被研磨基板Aを載置したうえで、環状体27によって被
研磨基板Aを囲むようにキャリア23を研磨布22上に
載置する。このとき、キャリア23と環状体27とが一
体になっているので、環状体27の載置作業とキャリア
23の載置作業とを同時に行うことができ、その分、作
業が簡単になっている。
【0051】キャリア23を研磨布22上に載置した際
には、袋体26は無膨張状態にしておく。そして、エア
供給孔25を介して袋体26に加圧エア(または加圧窒
素等)を送り込んで袋体26を膨張させ、これによって
被研磨基板Aおよび環状体27を研磨布22に圧接させ
る。また、図示しない研磨液供給源から研磨布22上に
研磨粒子を含んだ研磨液を流す。さらには、回転軸24
を介してキャリア23に対して研磨布22に向かう方向
の力を加える。そして、この状態で、定盤21を回転さ
せることで、被研磨基板Aおよび環状体27を研磨布2
2に対して相対移動させて被研磨基板Aを研磨する。
【0052】ここで、回転軸24に下方向に加える力
は、袋体26の膨張により被研磨基板Aを研磨布22に
押し付ける力P2より大きくする必要があるが、その
際、キャリア23が研磨布22を押す圧力(P1)と被
研磨基板Aが研磨布22を押す圧力(P2)との大小に
よって研磨状態が異なってくる。P1がP2より大きい
(P1>P2)場合では、図5(b)に示すように、研
磨布22上にはキャリア23の圧接によって凹み領域3
0aが、また、袋体26による力によって凹み領域30
bがそれぞれ形成される。これら凹み領域30a,30
bは、P1>P2であることとキャリア23の突っ掛か
りとにより、凹み領域30aが凹み領域10bより深く
形成されるが、第1の実施の形態で説明したのと同様の
理由により、被研磨基板Aに対しては凹み領域30a,
30bの形成に関係なく安定した研磨を行うことができ
る。
【0053】P1がP2より小さい(P1<P2)場合
では、図5(c)に示すように、研磨布22上には環状
体27の突っ掛かりにより凹み領域30a’が、また、
袋体26による力によって凹み領域30b’がそれぞれ
形成される。これら凹み領域30a’,30b’では、
凹み領域30a’が凹み領域30b’より深く形成され
るが、第1の実施の形態で説明したのと同様の理由によ
り、被研磨基板Aに対しては凹み領域30a’,30
b’の形成に関係なく安定した研磨を行うことができ
る。
【0054】この研磨装置20では、囲繞体29の可動
範囲は次のように設定する必要がある。すなわち、キャ
リア23の押圧によりキャリア23の底面が研磨布22
に凹み領域30a,30a’を形成しても、キャリア2
3の押圧力が囲繞体29を介して環状体27に伝わらな
い程度の上下可動範囲を囲繞体29に与えておく。
【0055】第3の実施の形態 図6は本発明の第3の実施の形態の研磨装置40の主要
部分である基板支持ヘッド部分付近の概略断面図であ
る。
【0056】この研磨装置40は、剛体よりなり図示し
ない駆動系により回転する定盤41と、定盤41上に貼
付された研磨布42と、基板収納凹部48を有して研磨
布42に対向配置されるキャリア43と、キャリア43
を回転させる回転軸44と、キャリア43と回転軸44
とに設けられたエア供給孔45と、袋体46と、環状体
47と、基板収納凹部48の内壁に上下方向に微動可能
に取り付けられた囲繞体49とを有しており、これらの
構造は基本的には、第2の実施の形態と同様であるの
で、詳細な説明は省略する。この研磨装置40は、キャ
リア43の構造に特徴がある。すなわち、キャリア43
はその高さ寸法が短く設定されており、囲繞体49が研
磨布42に当接する際には、キャリア43の底面43a
は研磨布42に当接しないようになっている。
【0057】次に、上記のように構成された研磨装置4
0を用いた研磨方法を図7(a),図7(b)を参照し
て説明する。
【0058】図7(a)に示すように、研磨布42上に
被研磨基板Aを載置したうえで、環状体47によって被
研磨基板Aを囲むようにキャリア43を研磨布42上に
載置する。このとき、キャリア43と環状体27が一体
になっているので、環状体27の載置作業とキャリア2
3の載置作業とを同時に行うことができ、その分、作業
が簡単になっている。
【0059】キャリア43を研磨布42上に載置した際
には、袋体46は無膨張状態にしておく。そして、図7
(b)に示すように、エア供給孔45を介して袋体46
に加圧エア(または加圧窒素等)を送り込んで袋体46
を膨張させ、これによって被研磨基板Aおよび環状体4
7を研磨布42に圧接させる。また、図示しない研磨液
供給源から研磨布42上に研磨粒子を含んだ研磨液を流
す。そして、この状態で、定盤41を回転させること
で、被研磨基板Aおよび環状体47を研磨布42に対し
て相対移動させて被研磨基板Aを研磨する。
【0060】この研磨装置40では、研磨中にキャリア
43の底面43aが研磨布42に当接しないので、回転
軸44に対して下方向に加える加圧力を微妙に調整する
必要がなく、単に、キャリア底面43aと研磨布42と
の間の離間間隔が一定になるように、キャリア43の位
置を制御すればよい。
【0061】第4の実施の形態 図8は本発明の第4の実施の形態の研磨装置50の主要
部分である基板支持ヘッド部分付近の概略断面図であ
る。
【0062】この研磨装置50は、剛体よりなり図示し
ない駆動系により回転する定盤51と、定盤51上に貼
付された研磨布52と、基板収納凹部58を有するとと
もに研磨布52に対向配置されるキャリア53と、キャ
リア53を回転させる回転軸54と、袋体56と、環状
体57と、基板収納凹部58の内壁に上下方向に微動可
能に取り付けられた囲繞体59とを有しており、これら
の構造は基本的には、第2の実施の形態と同様であるの
で、詳細な説明は省略する。
【0063】この研磨装置50は、キャリア53および
回転軸54にエア供給機構55を設けたことに特徴があ
る。すなわち、エア供給機構55は、基板収納凹部58
の天井部の中央に連通し、基板収納凹部58に加圧エア
を供給するとともに、基板収納凹部58を真空引きする
第1配管孔60と、基板収納凹部58の天井部の端部に
連通し、基板収納凹部58に加圧エアを供給するととも
に、基板収納凹部58を真空引きする第2配管孔61
と、チャック体63とを有している。
【0064】第1配管孔60は基板収納凹部58内にお
いて袋体56の内部に連通する位置に開口しており、袋
体56は第1配管孔60によるエア加圧と真空引きによ
り膨張収縮するようになっている。第2配管孔61は、
基板収納凹部58において袋体56の内部とは連通しな
い位置に開口している。第2配管孔61の基板収納凹部
58側端部には、第2配管孔61本体の内径より大径と
なった取付凹部62が形成されており、この取付凹部6
2にチャック体63が収納されている。チャック体63
は取付凹部62との間に隙間なく配置されている。チャ
ック体63は、被研磨基板Aの収納領域を囲んで複数設
けられており、互いに被研磨基板Aの直径より若干狭い
離間間隔を隔てて対向配置されている。具体的には、チ
ャック体63は環状体57の内縁の内側に沿ってその上
方に配置されている。
【0065】チャック体63の内部にはエア流通路64
が形成されている。エア流通路64はチャック体63の
上下にわたって形成されており、その下端はチャック体
63の底面に開口している。また、エア流通路64の上
端は基板収納凹部58の中央側に向けてほぼ90度屈曲
されてチャック体63の側面に開口している。
【0066】一方、基板収納凹部58の天井間近に位置
する第1配管孔60からは、取付凹部62それぞれに向
けて支流路65が分岐しており、この支流路65は各取
付凹部62に開口している。支流路65は、取付凹部6
2の開口部の間近に連通している。
【0067】次に、上記のように構成された研磨装置5
0を用いた研磨方法を図9(a)〜図9(c)を参照し
て説明する。
【0068】まず、キャリア53を被研磨基板Aの収納
位置まで搬送し、さらにキャリア53を基板収納凹部5
8が被研磨基板Aを覆う位置に配置する。
【0069】この状態で、第2配管孔61を介して取付
凹部62に加圧エアーを供給することで、この取付凹部
62内に隙間なく配置されているチャック体63を、チ
ャック体底面が被研磨基板Aに当接し、エア流通路64
の上端が支流路65に連通する位置まで下降させる。そ
して、加圧エアの供給を停止する。このとき、加圧エア
の空気圧は維持しておき、チャック体63をその位置に
保持する。
【0070】次に、第1の配管孔60を介して基板収納
凹部58の内部を真空引きすることで、袋体56を収縮
させる。このとき、同時に、支流路65を介してエア流
通路64が真空引きされるので、チャック体63の底面
に当接している被研磨基板Aはチャック体63に吸着す
る。
【0071】そして、図9(a)に示すように、被研磨
基板Aを吸引した状態で、キャリア53を研磨布52ま
で搬送し、キャリア53の底面を研磨布52に当接させ
る。このとき、囲繞体59はキャリア53内において相
対的に上昇移動し、キャリア53の底面と環状体57の
底面とは面一となって研磨布52に当接する。また、被
研磨基板Aは環状体57に囲まれた領域に載置される。
なお、図9(a)は、研磨布52への搬送途中の状態を
示しており、囲繞体59は自重によって可動範囲の最下
位に位置している。
【0072】被研磨基板Aを研磨布52上に搬送した
後、図9(b)に示すように、第1配管孔60による真
空引き動作を停止して、チャック体63による被研磨基
板Aの吸引動作を停止する。チャック体63による被研
磨基板Aの吸引動作の停止と同時に、第2配管孔61に
よる取付凹部62への加圧エア供給を停止して、反対
に、第2配管孔61を真空引きする。これにより、チャ
ック体63は取付凹部62内で上昇して、被研磨基板A
から離間する。
【0073】さらに、今度は、第1配管孔60に加圧エ
アを供給して、袋体56を膨張させる。このとき、基板
収納凹部58内において袋体56の外側に位置する領域
に、支流路65を介して加圧エアが供給されると、袋体
56の膨張の妨げとなる。しかしながらこのとき、チャ
ック体63は上昇しているので、支流路65の開口は、
チャック体63の側面によって閉塞されており、支流路
65を介して袋体56の外側に加圧エアが供給されるこ
とはない。
【0074】このようにして、袋体56を膨張させるこ
とで、被研磨基板Aを研磨布52に密着させる。そし
て、この状態で被研磨基板Aを研磨するのであるが、そ
の研磨動作は上述した第2の実施の形態の研磨装置20
と同様であるのでその説明は省略する。
【0075】研磨が終了した後、図9(c)に示すよう
に、第1配管孔60への加圧エアの供給を停止して反対
に真空引きすることで袋体56を収縮させる。ある程
度、袋体56を収縮させたのち、第2配管孔61の真空
引きを停止して反対に加圧エアを供給することで、チャ
ック体63を下降させる。チャック体63が下降して、
被研磨基板Aに当接すると、エア流通路64の上端が支
流路65に連通する。すると、支流路65を介してエア
流通路64が真空引きされるので、チャック体63が被
研磨基板Aを吸引して保持する。
【0076】チャック体63が被研磨基板Aを保持した
のち、キャリア53を研磨処理済基板の収納位置等の他
の場所まで搬送する。
【0077】研磨装置50では、第1配管孔60が、袋
体56を膨張収縮させるエア通路と、被研磨基板Aを吸
引するエア通路とを兼務しているので、回転軸54の構
造およびエア供給機構55の構造が簡単になる。
【0078】なお、上述した各実施の形態では、袋体
8,26,56に気体を注入して膨張させていたが、袋
体8,26,56に液体を注入して膨張させてもよい。
【0079】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、次のよう
な効果が得られる。
【0080】請求項1,5の効果 被研磨基板や環状体の押し付けによって平坦性が乏しく
なる研磨面の領域には環状体が当接し、環状体の面方向
内側に位置する被研磨基板は常に平坦な研磨面の領域に
当接するようになった。そのため、精度の高い研磨を行
うことができるうえに、面倒な研磨圧力の調整作業を行
う必要がないので、量産性も向上した。
【0081】請求項2の効果 環状体の摩耗を少なくすることができるので、環状体の
耐久性を高めることができるうえ、被研磨基板に有害な
不純物が環状体の摩耗により生じにくくなる。
【0082】請求項3の効果 環状体と被研磨基板との間の隙間に袋体が入り込んで、
研磨面により研磨されるといったことがなくなり、摩耗
による袋体の破裂で研磨作業が中断するといった不都合
が起きなくなった。また、隙間に袋体が入り込むことに
起因する加圧力のばらつきが起きなくなり、研磨精度が
さらに向上する。
【0083】請求項4の効果 環状体は囲繞体に支持されているので、環状体を単独で
位置決めする手間を省くとができ、その分、研磨作業が
簡略化できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である研磨装置の概
略断面図である。
【図2】第1の実施の形態の研磨工程をそれぞれ示す概
略断面図である。
【図3】第1の実施の形態の変形例を示す要部拡大断面
図である。
【図4】第2の実施の形態である研磨装置の概略断面図
である。
【図5】第2の実施の形態の研磨工程をそれぞれ示す概
略断面図である。
【図6】第3の実施の形態である研磨装置の概略断面図
である。
【図7】第3の実施の形態の研磨工程をそれぞれ示す概
略断面図である。
【図8】第4の実施の形態である研磨装置の概略断面図
である。
【図9】第4の実施の形態の研磨工程及び搬送工程をそ
れぞれ示す概略断面図である。
【図10】第1の従来例の概略斜視図である。
【図11】第1の従来例の研磨時における概略断面図で
ある。
【図12】従来の研磨装置の研磨時における概略断面図
である。
【図13】第2の従来例の概略断面図である。
【図14】第2の従来例の研磨時における概略断面図で
ある。
【符号の説明】
3 研磨布 6 環状体 8 袋体 A 被研磨基板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨台と、 流体の注入により膨張して被研磨基板を前記研磨台の研
    磨面に押し付ける袋体と、 被研磨基板の外縁を囲み、前記袋体の膨張時に前記研磨
    面と前記袋体との間に位置する環状体とを有することを
    特徴とする研磨装置。
  2. 【請求項2】 前記環状体は、少なくともその研磨台当
    接面が被研磨基板より研磨速度が小さい材料で構成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
  3. 【請求項3】 前記環状体の対向内縁間寸法は、被研磨
    基板の対向外縁間寸法に前記袋体の膜厚の4倍寸法を加
    算した値より小さいことを特徴とする請求項1または2
    記載の研磨装置。
  4. 【請求項4】 前記研磨面の基板載置領域を囲んで前記
    研磨面の垂線方向に移動可能に設けられ、研磨時に前記
    研磨面に当接する囲繞体をさらに有し、この囲繞体に、
    前記環状体を取り付けたことを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれかに記載の研磨装置。
  5. 【請求項5】 被研磨基板の外縁を環状体によって囲ん
    だうえで、被研磨基板および前記環状体を、流体の注入
    により膨張させた袋体によって研磨面に押し付け、この
    状態で被研磨基板を前記環状体とともに前記研磨面に対
    してその面方向に沿って相対的に移動させることで研磨
    することを特徴とする研磨方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007030482A (ja) * 2005-07-29 2007-02-08 Toppan Printing Co Ltd インクジェットヘッドの清浄装置
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