JPH09303713A - 蓄熱交互燃焼式ラジアントチューブの炉内支持構造 - Google Patents

蓄熱交互燃焼式ラジアントチューブの炉内支持構造

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JPH09303713A
JPH09303713A JP13740596A JP13740596A JPH09303713A JP H09303713 A JPH09303713 A JP H09303713A JP 13740596 A JP13740596 A JP 13740596A JP 13740596 A JP13740596 A JP 13740596A JP H09303713 A JPH09303713 A JP H09303713A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 W型の蓄熱交互燃焼式ラジアントチューブの
熱応力を大幅に緩和し、亀裂や変形の発生を低減して長
寿命化可能に炉内支持する。 【解決手段】 ラジアントチューブ1のバーナーバンク
11への取付位置を上下に配置する。水平方向のスリッ
ト15とスリット31が上下中心軸16上に位置するよ
うに、固定治具14を炉壁13に、固定治具30をバー
ナーバンク11に突設する。スリット15上を移動可能
なピン29と第1ベンド先端受け治具17に設けたピン
27との間をロッド19で連結し、両端を回転ジョイン
トにして第1ベンド4を支持する。ピン29と第3ベン
ド先端受け治具22に設けたピン28との間をロッド2
4で連結し、両端を回転ジョイントにして第3ベンド8
を吊る。スリット31と第2ベンド先端受け治具32と
をスリット31上を移動可能なピン34を介して連結
し、回転ジョイントにして第2ベンド6を支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続焼鈍炉、連続
亜鉛メッキなどの加熱炉に用いられるW型の蓄熱交互燃
焼式ラジアントチューブの炉内支持構造に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図6は、バーナーが上下位置になるよう
に炉壁に取り付けられたW型の蓄熱交互燃焼式ラジアン
トチューブを、従来の典型的なW型のラジアントチュー
ブの支持構造により支持した状態を示す。上バーナー4
3、下バーナー44には、それぞれ燃焼空気を予熱する
ための上バーナー蓄熱帯45、下バーナー蓄熱帯46が
設置され、2つのバーナーが交互に燃焼、蓄熱を繰り返
す。従って、従来のラジアントチューブではバーナー側
とレキュペレータ側の温度差が大きく開くのに対して、
この場合、燃焼条件がチューブ上下方向に対して対称と
なり、チューブの温度分布も上下対称となると同時に温
度偏差も極めて小さくなるなど、W型の蓄熱交互燃焼式
ラジアントチューブは極めて高い加熱及び燃焼効率を実
現する。
【0003】ラジアントチューブ1は、炉内に酸素が侵
入するのを防止するため、上バーナー43、下バーナー
44側のバーナー側端部(上部)2、バーナー側端部
(下部)10はともにバーナーバンク11に溶接され、
さらに、バーナーバンク11は炉壁に溶接されそれぞれ
固定されている。また、炉内においては、第3ベンド8
の先端の第3ベンド先端支持受け部41は、バーナーと
は反対側の炉壁13からの炉壁支持治具42によって支
えられている。さらに、第1ベンド4あるいは第2直管
5の下部と、第3ベンド8あるいは第3直管7の上部と
の間にラジアントチューブ間サドル39が、また、第2
ベンド6あるいは第3直管7と第4直管9の間にラジア
ントチューブ間サドル40が設けられている。
【0004】ところで、ラジアントチューブは高温加熱
により、熱膨張に対して上述した支持及び取付構造によ
る拘束を受け、熱応力と変形が発生し、長期間の使用に
よるチューブ材質の強度劣化に伴い、亀裂や板に接触す
るような変形が発生して使用不能となるので、その都度
取り替える必要がある。この熱応力と変形について図7
〜図9により詳しく説明する。なお、ラジアントチュー
ブへの熱負荷状態として、通常操業時と炉昇温時の2つ
の状態を考える。
【0005】図7は、通常操業時の状態を示す。炉内の
温度は900℃付近に達し、また、ラジアントチューブ
1の温度は、それより数十℃以上高くなる。この時、バ
ーナーバンク11の温度は通常200℃から300℃で
あるのに対し、炉内のラジアントチューブ1は950℃
を越える高温であるため、第3ベンド8の先端の炉壁支
持治具42を起点とし、第3ベンド8、サドル39、第
1ベンド4に到る高さ方向(垂直方向)47の熱膨張に
より、第1直管3の先端部はかなり上向きの変形を余儀
無くされる。例えば、第1直管3と第4直管9の軸芯間
距離が900mmのラジアントチューブの場合、バーナ
ーバンクの温度を250℃、炉内のラジアントチューブ
の温度を950℃、ラジアントチューブの熱膨張率を1
7×10-6と仮定すると、バーナーバンク部分の垂直方
向伸びは約3.8mm、先端部分の垂直方向伸びは約1
4.5mmであり、10mm以上の差を生じる。
【0006】このように、熱膨張による第1直管3の先
端部の上向きの変形により、第1直管3にきわめて大き
な第1直管曲げモーメント(通常操業時)48が発生す
る。また、サドル39による拘束のため、第1ベンド4
にも大きな第1ベンド曲げモーメント(通常操業時)4
9が発生するとともに、サドル近傍の直管部は大きな上
下方向の力であるサドル近傍上下荷重50を受ける。さ
らに、全体の約1/3の自重を支える第3ベンド8の先
端の支持受け部41には、大きな第3ベンド先端支持受
け部曲げモーメント51がかかる。また、高温下におい
ては、サドル39、40はチューブの自重の一部を受持
つため、第3直管7及び第4直管9のサドル近傍は、上
下方向の力である上下荷重50、52を恒常的に受け
る。
【0007】ラジアントチューブ1は高温にさらされて
いる時間が長く、前述の応力、さらには自重の影響によ
りクリープ変形し、また、材質の経年劣化や酸化減肉、
さらにはスケールの発生等による温度偏差が加わり、図
8に示すように、サドル39近傍の第2直管5及び第3
直管7にサドル上部直管座屈53、サドル下部直管座屈
54が、また、サドル40近傍の第3直管7及び第4直
管9にサドル上部直管座屈55、サドル下部直管座屈5
6が発生する。また、第2直管5の座屈53に伴う断面
剛性の低下のため、第2直管垂れ57を引き起こす。ま
た、第3ベンド8先端の支持受け部41は、曲げモーメ
ント51に伴い、上向きの変形である第3ベンド先端支
持受け部回転変形58を発生させる。この回転変形58
と第4直管9の座屈56に伴い、第4直管垂れ59も引
き起こされ、ラジアントチューブの使用寿命に到る。
【0008】図9は、常温から通常操業状態までの炉昇
温時の状態を示す。ただし、ラジアントチューブが経年
的変形を受け、第3ベンド8先端の支持受け部41が上
向きに変形している。この状態で昇温した場合、第3ベ
ンド8先端の熱膨張が阻害されることにより、第1直管
3には大きな圧縮力である第1直管軸力(昇温時)60
が発生し、ベンド部によって第1直管曲げモーメント
(昇温時)61が発生する。この結果、第1直管3に大
きな応力が発生する。また、サドル39による変形拘束
により、第1ベンド4には大きな第1ベンド曲げモーメ
ント(昇温時)62が発生する。これによって、ベンド
部側面に応力集中が発生し、また、サドルの上部は大き
な力を受ける。さらに、材質の経年劣化や酸化減肉、熱
疲労の蓄積、スケールの発生等による温度偏差が加わ
り、前述の大きな応力発生時に、第1直管バーナー側に
第1直管バーナー側亀裂63が、あるいは第1ベンド側
面に第1ベンド側面亀裂64が発生する。
【0009】以上のように、蓄熱交互燃焼式ラジアント
チューブを従来の支持構造により支持した場合、温度分
布が上下対称であるにもかかわらず、支持構造が上下非
対称であるため様々な問題を生じ、亀裂や変形、座屈を
起こし寿命に到る。従って、熱膨張に伴う曲げモーメン
トを低減し、サドルによる拘束力を緩和して座屈の発生
を阻止することがラジアントチューブの寿命を大きく延
ばすことになる。
【0010】このような蓄熱交互燃焼式ラジアントチュ
ーブの問題点に対して、変形や亀裂の発生を防止する手
段はこれまで例がない。応力緩和の方法としては、特開
平5−272708号公報では、バーナー側端部にバー
ナー側直管の軸方向伸びを吸収するベローズを取り付け
た構造を、また実開平1−38415号公報では、バー
ナー側端部にチューブの軸方向にベローズを、さらに、
高さ方向にはバーナー及びチューブ自重の一部を支持す
るバネを併設したベローズを有し、熱膨張を自由にする
構造を提示している。また、第1直管あるいは第1及び
第2直管の直径を他の部分より大きくし、第1ベンド先
端を炉壁から支持する方法が特開平3−226519号
公報で報告されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、蓄熱交
互燃焼式ラジアントチューブでは燃焼条件や温度分布が
上下対称となるのに、従来の支持構造は上下対称ではな
く、変形や拘束に伴う熱応力を低減する効果はない。ま
た、特開平5−272708号公報及び実開平1−38
415号公報の構造では、ベローズが応力緩和に効果が
あるものの、蓄熱帯を含むバーナーのかなりの重量を同
時に支える必要があるばかりでなく、ベローズの設置は
コストを上げ、また、ベローズの耐久性にも問題があ
る。また、特開平3−226519号公報の第1ベンド
先端を炉壁から支持する方法は、支持部の変形が生じた
時点で、炉修等により降温・昇温を繰り返した場合に熱
膨張を阻害して座屈を引き起こす恐れがある。
【0012】そこで、本発明の目的は、蓄熱交互燃焼式
ラジアントチューブにおいて、低コストで通常操業時や
炉昇温時における熱応力と変形を大幅に緩和し、支持部
近傍の直管の座屈や支持部変形に伴うチューブの熱膨張
阻害による全体の座屈を防止して、従来のラジアントチ
ューブよりも長寿命化を図れる蓄熱交互燃焼式ラジアン
トチューブの炉内支持構造を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、バーナ
ーバンクへの取付位置が上下になるように配置されたW
型の蓄熱交互燃焼式ラジアントチューブの炉内支持構造
において、水平方向のスリットを有する固定治具を、該
スリットがラジアントチューブの上下中心軸上に位置す
るようにバ−ナ−バンクとは反対側の炉壁に突設し、前
記スリット上を移動可能なピンと、第1ベンド先端に突
設した受け治具に設けたピンとの間を、ロッドで連結し
て両端が回転ジョイントとなるようにしつつ第1ベンド
を支持するとともに、前記スリット上を移動可能な前記
ピンと、第3ベンド先端に突設した受け治具に設けたピ
ンとの間を、ロッドで連結して両端が回転ジョイントと
なるようにしつつ第3ベンドを吊る構造とし、さらに、
水平方向のスリットを有する固定治具を、該スリットが
ラジアントチューブの上下中心軸上に位置するようにバ
−ナ−バンクに突設し、前記スリットと第2ベンド先端
に突設した受け治具とを前記スリット上を移動可能なピ
ンを介して連結し、回転ジョイントとなるようにしつつ
第2ベンドを支持する構造として、支持構造を上下対称
としたことを特徴とする蓄熱交互燃焼式ラジアントチュ
ーブの炉内支持構造である。
【0014】本発明においては、炉壁ならびバーナーバ
ンクからの支持位置をラジアントチューブの上下中心軸
とすることにより、上下対称な炉内支持構造を実現する
とともに、第1、第2、第3各ベンド部先端を回転ジョ
イントとして支持することにより、支持部の変形による
チューブの熱膨張を阻害することがない。また、直管部
に支持部がないので座屈も生じない。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について実施
例に基づいて説明する。
【0016】図1は実施例の全体を示す図、図2及び図
3はその詳細図である。
【0017】まず、バーナーバンク11とは反対側の炉
壁13に水平方向の炉壁側固定治具上スリット15を有
する炉壁側固定治具14を突設する。スリット15の高
さ中心位置は、ラジアントアントチューブの上下中心軸
16上とする。次に、ピン穴18を有する第1ベンド先
端受け治具17を第1ベンド4の先端に、ピン穴23を
有する第3ベンド先端受け治具22を第3ベンド8の先
端にそれぞれ突設する。ピン穴18とピン穴23の中心
は、上下中心軸16に対し上下対称に位置する。
【0018】第1ベンド支持ロッド19は両端に第1ベ
ンド側ピン穴20、炉壁側固定治具側ピン穴21を有す
る。ロッド19のピン穴20と受け治具17に設けられ
たピン穴18は、第1ベンド先端ピン27を介して連結
され、ピン穴21は、炉壁側固定治具ピン29を介し
て、スリット15上を移動できる。さらに、第3ベンド
吊りロッド24は両端に第3ベンド側ピン穴25、炉壁
側固定治具側ピン穴26を有する。ロッド24のピン穴
25と受け治具22に設けられたピン穴23は、第3ベ
ンド先端ピン28を介して連結され、ピン穴26はピン
29に連結し、スリット15上を移動できる。ピン29
は、ピン27、ピン28よりも炉壁13側に位置させ
る。ラジアントチューブ加熱前のピン29の位置からの
スリット15の奥行L1は、チューブの軸方向の熱膨張
の最大値にほぼ等しくとる。
【0019】バーナーバンク11には、水平方向のバー
ナーバンク側固定治具上スリット31を有するバーナー
バンク側固定治具30を突設する。スリット31の高さ
中心位置は、上下中心軸16上とする。次に、第2ベン
ド6の先端にピン穴33を有する第2ベンド先端受け治
具32を突設する。ピン穴33は、第2ベンド先端ピン
34を介してスリット31の上を移動可能とする。ラジ
アントチューブ加熱前のピン34の位置からのスリット
31の奥行L2はチューブの軸方向の熱膨張の最大値に
等しくとる。
【0020】ピン27の直径は、第1ベンド4が変形を
拘束されてもピンが曲げ変形しないように決定する。ピ
ン28の直径はピン27と同じとする。炉壁13に突設
した炉壁側固定治具14上のピン29の直径は、第1ベ
ンド4と第3ベンド8にかかる荷重すべてを考慮して決
定する。ピン34の直径は第2ベンド6が変形を拘束さ
れてもピンが曲げ変形しないように決定する。また、そ
れぞれのピンの入るピン穴のサイズはピン直径の熱膨張
を考えて決定する。
【0021】さらに、ピン27、28、29、34は抜
け落ちたり、横に大きくずれたりすることのないように
しなければならない。特に、ピン29は、ラジアントチ
ューブ据え付け時に、炉壁13からの炉壁側固定治具1
4上のスリット15に確実に挿入される必要があり、ピ
ン29に大きな横ずれがおきないようにする。例えば、
図2(c)に第1ベンド先端部のピン溶接固定部35、
炉壁からの固定支持部のピン溶接固定部36、第3ベン
ド尖端部のピン溶接固定部37を示すように、ピン穴2
0とピン27、ピン穴21とピン29、ピン穴25とピ
ン28の間を、また、図3(c)に第2ベンド尖端部の
ピン溶接固定部38を示すように、ピン穴33とピン3
4の間を溶接により固定する。
【0022】第1ベンド4と炉壁13に突設した炉壁側
固定治具14を連結するロッド19の断面積は、ピン2
9がスリット15の最奥に達し、変形がロックされた時
に発生する圧縮力、ならびに第1直管3から第2直管5
の自重に対してクリープ座屈に耐えるサイズとする。第
3ベンド8と炉壁13に突設した炉壁側固定治具14を
連結するロッド24の断面積は、第3直管7から第4直
管9以降のチューブの重量を勘案してクリープ変形しな
いように決定する。
【0023】本発明の炉内支持構造により、炉昇温前の
冷間では、第1ベンド4と第3ベンド8が、ロッド19
とロッド24、及びピン29を介して連結され、かつピ
ン29がスリット15にあるため、第1ベンド4を下か
ら支え、第3ベンド8を上から吊る構造となる。昇温時
には第1直管3と第4直管9の温度が急激に上がるた
め、全体的に軸方向の熱膨張が起きる。この時、ロッド
19、ロッド24を介してピン29がスリット15上を
移動することにより、第1ベンド4と第3ベンド8の移
動を拘束することはない。また、通常操業時において
は、ピン29がスリット15の最奥まで移動し、ロッド
19が突っ張った状態となり、第1ベンド4を支えるの
で、自重によるクリープによる垂れを防ぐことができ
る。また、第3ベンド8はロッド24を介して常に吊り
上げる状態となり、クリープによる垂れを防ぐことがで
きる。
【0024】さらに第2ベンド6はピン34を介してス
リット31上を移動可能であり、軸方向には自由だが、
上下方向は拘束しているため、第2ベンド6の上下に伴
うチューブ全体の剛性低下を防ぐことができ、自重によ
る垂れを低く押さえることが可能である。
【0025】
【実施例】図1に本発明の一実施例を示す。ラジアント
チューブ1は連続焼鈍炉に用いるもので、第1直管3と
第4直管9の長さは2500mm、第2直管5及び第3
直管7はそれぞれ1450mm、1650mmである。
各直管の軸芯間距離はそれぞれ300mmである。外
径、内径はそれぞれ194mmと177mm、材質はJ
IS G 5122記載のSCH22である。
【0026】ピン27、及びピン28の直径は30m
m、ピン29の直径は45mm、ピン34の直径は30
mmとした。また、ピン穴20とピン27、ピン穴21
とピン29、ピン穴25とピン28、ピン穴33とピン
34の間は溶接により固定した。回転する受け治具17
上のピン穴18、及び受け治具22上のピン穴23の直
径はそれぞれピン27、ピン28の熱膨張を考えて31
mm、ロッド24のピン29側のピン穴26の直径は同
じくピン29の熱膨張を考えて46mmとした。
【0027】スリット15の幅は、ピン29の熱膨張を
考えて46mmとした。また、バ−ナ−バンク11から
突設した固定治具30上のスリット31の幅は、ピン3
4の熱膨張を考えて31mmとした。また、スリット1
5の奥行L1は第1ベンド4あるいは第3ベンド8の軸
方向の最大熱変形量を考えて42mm、スリット31の
奥行L2は第2ベンド6の最大熱変形量を考えて23m
mとした。
【0028】第1ベンド4と炉壁13に突設した炉壁側
固定治具14を連結するロッド19の断面積は、ピン2
9がスリット15の最奥に達し、変形がロックされた時
に発生する圧縮力ならびに第1直管3から第2直管5の
自重に対するクリープ座屈を勘案して60cm2 、第3
ベンド8と炉壁13に突設した炉壁側固定治具14を連
結するロッド24の断面積は、第3直管7から第4直管
9以降のチューブの重量によるクリープ変形を勘案して
30cm2 とした。
【0029】本発明により炉内支持したラジアントチュ
ーブを、図6に示す従来支持構造のラジアントチューブ
とともに製作し、燃焼テストを行った。そして、両者の
温度分布に差がないことを確認した上でチューブの変形
(第1直管の上下変形のみ)を実測した。
【0030】図4は、変形の実測結果と、燃焼試験時の
温度分布を用いた有限要素法シミュレーションにより検
証したものである。図4に示すように、本発明により炉
内支持したチューブの変形は、従来支持構造の場合の1
/3以下であり、曲げ変形が小さいことがわかる。
【0031】また、図5は、前記有限要素法シミュレー
ションにより応力分布を試算したものである。これよ
り、本発明により炉内支持したラジアントチューブで
は、最も熱的に厳しい第1直管及び第4直管の応力が従
来支持構造の場合の約1/2に、またベンド部の応力も
従来支持構造の場合の約1/2になっており、大幅低減
していることがわかる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、支持構造が上下対称、
即ち熱変形が上下対称になり、第2ベンドの上下方向拘
束によりチューブ全体の剛性が上がるとともに、チュー
ブ間にサポートがないこと、ベンド先端が回転ジョイン
トで接続されていることから、チューブの高さ方向及び
軸方向の熱変形を拘束することがないので、熱応力を緩
和してクリープ変形を低く抑えることが可能になるとと
もに、チューブの座屈を引き起こすことがなく、蓄熱交
互燃焼式ラジアントチューブの長寿命化を実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す図である。
【図2】本発明の実施例の部分詳細説明図である。
【図3】本発明の実施例の別の部分の詳細説明図であ
る。
【図4】燃焼テストにおける第1直管の変位測定結果な
らびに計算結果を示す図である。
【図5】ラジアントチューブの応力分布の試算結果を示
す図である。
【図6】従来の支持構造によるW型ラジアントチューブ
の説明図である。
【図7】従来の支持構造によるW型ラジアントチューブ
の通常操業初期における変形及び損傷形態の説明図であ
る。
【図8】従来の支持構造によるW型ラジアントチューブ
の通常操業末期における変形及び損傷形態の説明図であ
る。
【図9】従来の支持構造によるW型ラジアントチューブ
の昇温時における変形及び損傷形態の説明図である。
【符号の説明】
1 ラジアントチューブ 2 バーナー側端部(上部) 3 第1直管 4 第1ベンド 5 第2直管 6 第2ベンド 7 第3直管 8 第3ベンド 9 第4直管 10 バーナー側端部(下部) 11 バーナーバンク 12 耐火物 13 炉壁 14 炉壁側固定治具 15 炉壁側固定治具上スリット 16 ラジアントチューブの上下中心軸 17 第1ベンド先端受け治具 18 ピン穴 19 第1ベンド支持ロッド 20 第1ベンド側ピン穴 21 炉壁側固定治具側ピン穴 22 第3ベンド先端受け治具 23 ピン穴 24 第3ベンド吊りロッド 25 第3ベンド側ピン穴 26 炉壁側固定治具側ピン穴 27 第1ベンド先端ピン 28 第3ベンド先端ピン 29 炉壁側固定治具ピン 30 バーナーバンク側固定治具 31 バーナーバンク側固定治具上スリット 32 第2ベンド先端受け治具 33 ピン穴 34 第2ベンド先端ピン 35 第1ベンド先端部のピン溶接固定部 36 炉壁からの固定支持部のピン溶接固定部 37 第3ベンド尖端部のピン溶接固定部 38 第2ベンド尖端部のピン溶接固定部 39 ラジアントチューブ間サドル 40 ラジアントチューブ間サドル 41 第3ベンド先端支持受け部 42 炉壁支持治具 43 上バーナー 44 下バーナー 45 上バーナー蓄熱帯 46 下バーナー蓄熱帯 47 高さ方向(垂直方向) 48 第1直管曲げモーメント(通常操業時) 49 第1ベンド曲げモーメント(通常操業時) 50 サドル近傍上下荷重 51 第3ベンド先端支持受け部曲げモーメント 52 サドル近傍上下荷重 53 サドル上部直管座屈 54 サドル下部直管座屈 55 サドル上部直管座屈 56 サドル下部直管座屈 57 第2直管垂れ 58 第3ベンド先端支持受け部回転変形 59 第4直管垂れ 60 第1直管軸力(昇温時) 61 第1直管曲げモーメント(昇温時) 62 第1ベンド曲げモーメント(昇温時) 63 第1直管バーナー側亀裂 64 第1ベンド側面亀裂

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーナーバンクへの取付位置が上下にな
    るように配置されたW型の蓄熱交互燃焼式ラジアントチ
    ューブの炉内支持構造において、水平方向のスリットを
    有する固定治具を、該スリットがラジアントチューブの
    上下中心軸上に位置するようにバ−ナ−バンクとは反対
    側の炉壁に突設し、前記スリット上を移動可能なピン
    と、第1ベンド先端に突設した受け治具に設けたピンと
    の間を、ロッドで連結して両端が回転ジョイントとなる
    ようにしつつ第1ベンドを支持するとともに、前記スリ
    ット上を移動可能な前記ピンと、第3ベンド先端に突設
    した受け治具に設けたピンとの間を、ロッドで連結して
    両端が回転ジョイントとなるようにしつつ第3ベンドを
    吊る構造とし、さらに、水平方向のスリットを有する固
    定治具を、該スリットがラジアントチューブの上下中心
    軸上に位置するようにバ−ナ−バンクに突設し、前記ス
    リットと第2ベンド先端に突設した受け治具とを前記ス
    リット上を移動可能なピンを介して連結し、回転ジョイ
    ントとなるようにしつつ第2ベンドを支持する構造とし
    て、支持構造を上下対称としたことを特徴とする蓄熱交
    互燃焼式ラジアントチューブの炉内支持構造。
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