JPH09303254A - 燃料ポンプ構造 - Google Patents

燃料ポンプ構造

Info

Publication number
JPH09303254A
JPH09303254A JP12203896A JP12203896A JPH09303254A JP H09303254 A JPH09303254 A JP H09303254A JP 12203896 A JP12203896 A JP 12203896A JP 12203896 A JP12203896 A JP 12203896A JP H09303254 A JPH09303254 A JP H09303254A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pump
shaft
engine
fuel
magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP12203896A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyouya Igarashi
京矢 五十嵐
Tetsuo Kataoka
徹夫 片岡
Takeo Kume
建夫 久米
Kazuhiko Watanabe
一彦 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp, Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP12203896A priority Critical patent/JPH09303254A/ja
Publication of JPH09303254A publication Critical patent/JPH09303254A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マグネットカップリングによって回転力を伝
達するエンジン駆動ポンプ構造に関し、エンジンの回転
力の伝達損失の低減、装置の信頼性を向上、装置の小型
化、コストの低減を図ることができるようにする。 【解決手段】 エンジン側回転軸14と、ポンプ側回転
軸2と、エンジン側回転軸14に装着された第1磁性体
5,ポンプ側回転軸2に装着された第2磁性体7,第1
磁性体5と第2磁性体7との接触を遮断する非磁性体製
隔壁10を有し、磁力を通じて回転力を伝達するマグネ
ットカップリング9と、ポンプ側回転軸2を内装したポ
ンプハウジング1Aとをそなえる燃料ポンプ構造におい
て、エンジン側回転軸14が、エンジンの構成要素とし
てケーシング部材13に予めそなえられた回転軸である
とともに、第1磁性体5がエンジン側回転軸14に装着
され、ポンプハウジング1Aが、第2磁性体7と第1磁
性体5との間に隔壁10を介装するようにしてケーシン
グ部材13の壁部13Aに装着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの回転力
により駆動される燃料ポンプ構造に関し、特に、エンジ
ンの回転力がマグネットカップリングによって伝達され
て駆動される、燃料ポンプ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、内燃機関における燃料供給を燃料
噴射弁によって行なうものが増加しているが、このよう
な燃料噴射弁による燃料噴射には、所定の燃料圧力で燃
料噴射弁へ燃料供給を行なう必要があり、特に高圧で燃
料噴射することで、効率のよい燃焼へ結びつくことがあ
る。
【0003】例えば、いわゆる筒内噴射式内燃機関或い
は直接噴射式内燃機関(直噴式内燃機関)などと呼ばれ
ている、内燃機関(以下、エンジンという)では、燃料
をシリンダ内で直接噴射するように燃料噴射弁が設置さ
れている。このような筒内噴射式内燃機関では、燃料噴
射を自由なタイミングで行なえるので燃費の向上等を図
るべく、エンジンの運転状態に応じて、燃料噴射をエン
ジンの圧縮行程において行なうこともできるが、この場
合、高い燃料圧力で燃料噴射を行なうことが必要にな
る。
【0004】筒内噴射式エンジンには限らないが、この
ように、燃費の向上、機関の性能向上等のため、高い燃
料圧力で燃料噴射を行なうべく、高い吐出圧を発生する
燃料ポンプの開発が要求される。このような高い吐出圧
を発生する燃料ポンプとして、実用性の面において、エ
ンジンの回転力によって駆動されるエンジン駆動ポンプ
が有利とされている。
【0005】このようなエンジン駆動の燃料ポンプで
は、ベルトやオルダムジョイント等の動力伝達手段を介
してエンジンの回転力を燃料ポンプに伝達する必要があ
る。また、このような燃料ポンプにおいては、燃料の外
部漏れを確実に防止する必要があるので、動力伝達手段
は動力を確実に伝達する一方で、燃料ポンプの内部の燃
料の外部への漏れを完全に防止することができるような
構造とすることが要求される。
【0006】そこで、例えば、特開平5−256252
号公報のように、ガソリン(低粘性流体)が外部に漏れ
ないようにした燃料ポンプ(ラジアルピストンポンプ)
が提案されている。この燃料ポンプは、ポンプハウジン
グの内部に設置された駆動シャフトの駆動側端部を入口
側ブロックのカップリング収容孔に突き出し、これにマ
グネットカップリングを取り付けるとともに、プーリシ
ャフトの一端部をカップリングハウジングのカップリン
グ収容孔に突き出し、これにマグネットカップリングを
取り付け、プーリシャフトの回転力が、マグネットカッ
プリングによって燃料ポンプの駆動シャフトに伝達され
るようになっている。
【0007】また、プーリシャフトの他端部には、プー
リが取り付けられており、このプーリをベルト等を介し
てエンジンによって回転させることによって、プーリシ
ャフトが回転駆動されるようになっている。また、この
燃料ポンプでは、ポンプハウジングとカップリングハウ
ジングの間に非磁性材からなる隔壁を配し、これらを外
筒により連結固定するようにし、入口側ブロックと隔壁
との間をシールリングによってシールすることによっ
て、ガソリンが外部へ漏洩しないようにしている。
【0008】しかし、この燃料ポンプでは、プーリシャ
フトがベルト等を介して回転駆動されるようになってい
るため、装置の大型化を招き、コストがかかる一方、エ
ンジンの回転力を伝達する際の損失が大きく、信頼性が
低いという課題がある。このような課題を解決すべく、
例えば、図4に示すように構成された燃料ポンプを案出
した。
【0009】この燃料ポンプ1は、ポンプハウジング1
Aを有し、このポンプハウジング1A内に、駆動側シャ
フト(エンジン側回転軸)2A,被駆動側シャフト(ポ
ンプ側回転軸)2B,図示しないポンプ本体等がそなえ
られた構造になっている。すなわち、図示しないポンプ
本体を駆動するポンプシャフト2は、2分割されてお
り、駆動力の入力の流れの上流側(図4中、左側)を駆
動側シャフト2Aといい、下流側(図4中、右側)を被
駆動側シャフト2Bという。
【0010】この駆動側シャフト2Aには、その一端側
に磁石取付用の円筒状部材4が取り付けられるととも
に、この円筒状部材4の側面の内周には駆動側磁石(第
1磁性体)5が装着されている。この駆動側磁石5は、
環状の磁性体に周方向に多数のS極,N極を交互に磁化
したものであるが、独立した小型のS極磁石とN極磁石
とを交互に環状に配置しても同様の機能構成になる。
【0011】一方、被駆動側シャフト2Bには、その外
周面に被駆動側磁石(第2磁性体)7が駆動側磁石5と
対向するように装着されている。この被駆動側磁石7
も、環状の磁性体に周方向に多数のS極,N極を交互に
磁化したものである。そして、このような駆動側磁石5
と被駆動側磁石7とからマグネットカップリング9が構
成され、駆動側シャフト2Aから被駆動側シャフト2B
へこのマグネットカップリング9により回転力が伝達さ
れるようになっている。
【0012】また、ポンプハウジング1Aは、一端を開
口したハウジング本体1aと、このハウジング本体1a
の開口した一端に装着された取付用フランジ部材1bと
からなる。そして、取付用フランジ部材1bには、駆動
側シャフト用嵌挿孔1Bが形成されており、この駆動側
シャフト用嵌挿孔1Bにはベアリング6を介して、駆動
側シャフト2Aが回転自在に軸支されている。
【0013】また、ハウジング本体1aには、被駆動側
シャフト用嵌挿孔1Cが形成されており、この被駆動側
シャフト用嵌挿孔1Cにはベアリング8を介して、被駆
動側シャフト2Bの一端が回転自在に軸支されている。
また、被駆動側シャフト2Bの他端も、図示しないベア
リングを介して、ハウジング本体1aに回転自在に軸支
されている。
【0014】ところで、駆動側磁石5と被駆動側磁石7
とは、互いに隙間をあけて離隔するように配置されてお
り、これらの駆動側磁石5と被駆動側磁石7との間に非
磁性体製隔壁10が介装されている。この非磁性体製隔
壁10は、駆動側磁石5とも被駆動側磁石7とも接触し
ないようにポンプハウジング1Aのハウジング本体1a
と取付用フランジ部材1bとの間に挟着されている。
【0015】つまり、駆動側シャフト2Aに取り付けら
れた駆動側磁石5側と被駆動側シャフト2Bに装着され
た被駆動側磁石7側とは、この非磁性体製隔壁10によ
って、互いに接触を遮断されるように仕切られている。
もちろん、非磁性体製隔壁10は非磁性体なので、駆動
側磁石5と被駆動側磁石7との間の磁力作用を妨げず、
磁力を通じて、駆動側シャフト2Aから被駆動側シャフ
ト2Bへ回転力が伝達されるようになっている。
【0016】また、非磁性体製隔壁10は、ポンプハウ
ジング1Aのハウジング本体1aと取付用フランジ部材
1bとの間に介装されるが、非磁性体製隔壁10とハウ
ジング本体1aとの間には、Oリング11が介装され、
非磁性体製隔壁10とハウジング本体1aとの隙間が完
全にシールされており、この非磁性体製隔壁10によっ
て、図示しないポンプ本体内の燃料が外部へ漏出しない
ようになっている。なお、非磁性体製隔壁10と取付用
フランジ部材1bとの間にも、Oリング12が介装され
ているが、これはガスケット又はダストカバーとして作
用するものである。
【0017】このような燃料ポンプ1は、例えば、シリ
ンダヘッド13に取り付けられるようになっている。つ
まり、ポンプハウジング1Aの取付用フランジ部材1b
には、シリンダヘッド用取付部1Eが形成されており、
このシリンダヘッド用取付部1Eを、シリンダヘッド1
3に形成された加工孔13Bに連続するように拡径して
形成された大径孔13Dに嵌合することにより、燃料ポ
ンプ1がシリンダヘッド13の壁部13Aに取り付けら
れるようになっている。
【0018】また、燃料ポンプ1の駆動側シャフト2A
は、その他端側がシリンダヘッド13内に備えられてい
るカムシャフト14とオルダムジョイント15により結
合されるようになっている。これによって、エンジンの
回転力、即ち、エンジンのクランクシャフトと連動して
回転するカムシャフト14の回転力がオルダムジョイン
ト15を通じて燃料ポンプ1の駆動側シャフト2Aに伝
達され、さらに、駆動側シャフト2Aに取り付けられて
いる駆動側磁石5と被駆動側シャフト2Bに取り付けら
れている被駆動側磁石7とのマグネットカップリング9
により、駆動側シャフト2Aの回転力が被駆動側シャフ
ト2Bに伝達されて、燃料ポンプ1から燃料が吐出する
ようになっている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の燃料ポンプ1では、燃料ポンプ1をシリンダヘッド
13等のエンジンの部位又はエンジンの周辺部位に取り
付けることになるが、例えばシリンダヘッド13などの
エンジン内部等には、一般にこのような燃料ポンプ1を
取り付けるスペースはほとんどなく、シリンダヘッド1
3の外側(エンジン等の外側)に燃料ポンプ1を取り付
けることになる。しかし、エンジンの設置スペース(自
動車の場合、エンジンルーム)は限られており、例えば
シリンダヘッド13の外部といえども、燃料ポンプの取
付スペースの確保は容易ではない。そこで、いかにコン
パクトな燃料ポンプ1にするかが課題となる。
【0020】また、取付工数や設置スペースの面で、ど
のような箇所に燃料ポンプ1を設置するかが、エンジン
の構造的条件からも重要な課題になる。また、このよう
な燃料ポンプ1では、駆動力の伝達経過に非接触部を設
けるため、必然的に、駆動側シャフト2A等のポンプ駆
動側と被駆動側シャフト2B等のポンプ被駆動側とに分
割されているため、この部分の駆動力の伝達ロスは避け
られるが、この他の動力伝達経路における伝達ロスをで
きる限り低減したい。特に、高い燃圧を得ようとする
と、動力伝達ロスはできる限り低減したい。
【0021】このように、動力伝達ロスを抑えるには、
動力伝達経路をより簡素化することが考えられ、ポンプ
の信頼性を高める上でも、これは有利になる。本発明
は、このような課題に鑑み創案されたもので、エンジン
の回転力を伝達する際の損失の低減を図り、装置の信頼
性を向上させるとともに、装置の小型化を図ることがで
き、さらにはコストを低減することができるようにし
た、燃料ポンプ構造を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の燃料ポンプ構造は、エンジンの回転力で駆動
されるエンジン側回転軸と、該エンジン側回転軸とは非
接触にそなえられたポンプ側回転軸と、該エンジン側回
転軸に装着された第1磁性体,該ポンプ側回転軸に該第
1磁性体と対向するように装着された第2磁性体及び該
第1磁性体と該第2磁性体とを仕切って両者の接触を遮
断する非磁性体製隔壁を有し、磁力を通じて該エンジン
側回転軸から該ポンプ側回転軸へ回転力を伝達するマグ
ネットカップリングと、該ポンプ側回転軸及びポンプ本
体を内装したポンプハウジングとをそなえ、該ポンプハ
ウジング内に供給された燃料を加圧して燃料噴射弁側に
吐出する燃料ポンプ構造において、該エンジン側回転軸
が、該エンジンの構成要素として該ポンプハウジングの
外部に設置されたケーシング部材に予めそなえられた回
転軸であるとともに、該第1磁性体が該エンジン側回転
軸に装着され、該ポンプハウジングが、該ポンプ側回転
軸に装着された該第2磁性体と該第1磁性体との間に該
非磁性体製隔壁を介装するようにして該ケーシング部材
の壁部に装着されたことを特徴としている。
【0023】請求項2記載の本発明の燃料ポンプ構造
は、請求項1記載の構成において、該エンジン側回転軸
がカムシャフトであるとともに、該ケーシング部材がシ
リンダヘッドであることを特徴としている。請求項3記
載の本発明の燃料ポンプ構造は、請求項1又は2に記載
の構成において、該非磁性体製隔壁が該ポンプハウジン
グ内部を密閉するようにして該ポンプハウジングの一端
面に装着されたことを特徴としている。
【0024】
【発明の実施形態】以下、図面により、本発明の一実施
形態について、図1,図2に基づいて説明すると、図1
(a),(b)は本発明の一実施形態にかかる燃料ポンプ
構造を示す縦断面図、図2はその燃料ポンプ構造におけ
る磁石(第1磁性体)の取付け構造を示す図である。
【0025】本実施形態にかかる燃料ポンプ1は、図1
(a),(b)に示すように、非接触で回転力を伝達する
マグネットカップリング9とポンプハウジング1Aとを
有し、このポンプハウジング1Aがシリンダヘッド(ケ
ーシング部材)13の壁面13Aに取り付けられる構造
になっている。そして、本燃料ポンプ1は、マグネット
カップリング9において、ポンプハウジング1A側とシ
リンダヘッド13側とに分割されている。つまり、マグ
ネットカップリング9は、互いに接触しないように対向
して設置される2組の磁石5,7とこれらの磁石5,7
との間に介装された非磁性体製隔壁10とからなるが、
回転力の伝達経路において、駆動側の磁石(第1磁性
体)5まではシリンダヘッド13側に、被駆動側の磁石
(第2磁性体)7からはポンプハウジング1A側に設置
されているのである。なお、シリンダヘッド13側は、
燃料ポンプ1を駆動する部分であるため駆動側とも称
し、ポンプハウジング1A側は、この駆動側により駆動
されるため被駆動側とも称することとする。
【0026】ここで、各部をさらに詳述するが、ポンプ
ハウジング1A側、即ち、被駆動側について説明する。
図1(a),(b)中、1Aはポンプハウジングであり、
このポンプハウジング1A内にはポンプシャフト(ポン
プ側回転軸)2,図示しないポンプ本体等が備えられて
いる。ポンプシャフト2は、従来技術における被駆動側
シャフト2Bに対応するもので、その一端側(図1
(a),(b)中、左側)の外周面に被駆動側磁石(第2
磁性体)7が装着される。図示しないポンプ本体には、
従来技術のラジアルピストンポンプ或いは斜板式ポンプ
等のポンプシャフト2により駆動されるピストン駆動部
が内装されている。
【0027】また、ポンプハウジング1A内のポンプシ
ャフト2の他端側(図1(a),(b)中、右側)には、
燃料を加圧・駆動するポンプ本体(図示せず)が装備さ
れており、ポンプシャフト2の回転力によって駆動さ
れ、図示しない燃料タンクからの燃料を吸入し、燃料噴
射弁側へ吐出するようになっている。なお、被駆動側磁
石7は、従来例と同様に、環状の磁性体に周方向に多数
のS極,N極を交互に磁化したものであるが、独立した
小型のS極磁石とN極磁石とを交互に環状に配置しても
同様の機能構成になる。
【0028】そして、ポンプシャフト2は、その一端側
をベアリング8を介して、その他端側を図示しないベア
リングを介して、ポンプハウジング1A内に軸支されて
いる。なお、ポンプハウジング1Aの一端側には、ポン
プシャフト用嵌挿孔1Fが形成され、このポンプシャフ
ト用嵌挿孔1Fにベアリング8が装着されている。ま
た、ポンプハウジング1Aの他端側には、シリンダヘッ
ド13にポンプハウジング1Aを取り付ける取付用フラ
ンジ部1Dが形成されており、この取付用フランジ部1
Dには、シリンダヘッド13への取り付けを案内する円
筒状のガイド部1Eが形成されている。
【0029】さらに、ポンプハウジング1Aの一端面、
即ち、取付用フランジ部1Dの一面(図1(a),(b)
中、左側)であって、ガイド部1Eの内側には、図1
(a)に示すように、非磁性体製隔壁10が取り付けら
れている。この非磁性体製隔壁10は、その中央部にポ
ンプハウジング1A側に向けて円筒状の凹部10Aが形
成されており、この凹部10Aに、これも隙間をあけて
被駆動側磁石7及びこれを装備したポンプシャフト2が
収容されるようにして、ポンプハウジング1Aに取り付
けられている。
【0030】このため、ポンプハウジング1Aをシリン
ダヘッド13に取り付ける前に、隔壁10をポンプハウ
ジング1A側に取り付けられているため、組付性の向上
を図ることができるとともに、ポンプハウジング内部へ
の粒塵の混入等を防止することもできる。また、非磁性
体製隔壁10の取り付けられる取付用フランジ部1Dの
一面には、Oリング用溝11Aが形成されており、この
Oリング用溝11AにOリング11が取り付けられてお
り、ポンプハウジング1Aのシリンダヘッド13への取
付後には、このOリング11を通じて非磁性体製隔壁1
0とポンプハウジング1A(取付用フランジ部1D)間
がシールされるようになっている。
【0031】次に、シリンダヘッド側、即ち、駆動側に
ついて説明する。図1(a),(b)中、13はシリンダ
ヘッドであり、このシリンダヘッド13には、カムシャ
フト(エンジン側回転軸,エンジン必須の回転軸)14
が内装されている。つまり、カムシャフト14の一端部
は、シリンダヘッド13の他端側に形成された加工孔1
3Bに連続するように拡径して形成された大径孔13D
に嵌挿され、この一端部に形成された円筒状部材取付用
孔14Aに、例えばステンレスからなる磁石取付用のブ
ラケット20が取り付けられる。
【0032】一方、カムシャフト14の他端部(図示せ
ず)は、シリンダヘッド13の他端側の加工孔(図示せ
ず)を貫通するようにしてシリンダヘッド13の外部に
突出し、この突出部にはスプロケット(図示せず)が備
えられ、クランクシャフトの回転力が伝達されるように
なっている。つまり、ブラケット20は、図2に示すよ
うに、円板状のプレートの外周部に大径円筒状部分20
Aをそなえ、中心部に凸状部分20Bとをそなえてお
り、この凸状部分20Bをカムシャフト14の一端に形
成された取付用孔14Aに嵌め込み、ボルト21により
ネジ止めされ、固定されるようになっている。
【0033】また、ブラケット20の大径円筒状部分2
0Aの内側側面には、駆動側磁石(第1磁性体)5がポ
ンプシャフト2に取り付けられた被駆動側磁石7と対向
するように、例えば接着剤等での固着により装着されて
いる。なお、駆動側磁石5は、環状の磁性体に周方向に
多数のS極,N極を交互に磁化したものである。さら
に、シリンダヘッド13の壁面13Aであって、大径孔
13Dの外側には、ガイド部1Eが嵌挿されポンプハウ
ジング1Aの位置決めを行なう円筒状の溝(ポンプハウ
ジング取付用孔)13Cが形成されている。
【0034】また、シリンダヘッド13の壁面13Aで
あって、ポンプハウジング取付用孔13Cの外周には、
Oリング用溝22Aが形成されており、このOリング用
溝22AにOリング22が取付けられているが、これ
は、ガスケット又はダストカバーとして作用するもので
ある。このようなシリンダヘッド13に対して、ポンプ
ハウジング1A側が取り付けられるが、これは、ポンプ
ハウジング1Aに形成されたガイド部1Eを、シリンダ
ヘッド13に形成されたポンプハウジング取付用孔13
Cに嵌合させるようにして位置決めして、ポンプハウジ
ング1Aをシリンダヘッド13に当接させた上で、図示
しないボルトによる締結等によって取り付けられる。
【0035】このようにして、ポンプハウジング1Aが
シリンダヘッド13の壁面13Aに取り付けられること
によって、隔壁10は、図1(b)に示すように、シリ
ンダヘッド13のポンプハウジング1Aの端面(取付用
フランジ部1Dの端面)と壁面13Aとに挟み付けられ
た状態で、取付用フランジ部1Dとシリンダヘッド13
の壁面13Aとの間に介装されることになり、隔壁10
によって、図示しないポンプ本体からの燃料の外部漏れ
を完全に防ぐことができるようになっている。つまり、
取付用フランジ部1Dの側面に取り付けられた隔壁10
とOリング11とが密着することになり、完全にシール
できるようになっている。
【0036】このポンプハウジング1Aの取付により、
燃料ポンプ1はエンジンから与えられる駆動力、即ち、
カムシャフト14の回転力がカムシャフト14に取り付
けられている駆動側磁石5とポンプシャフト2に取り付
けられている被駆動側磁石7との間で磁力を通じて伝達
され、ポンプシャフト2を介してポンプ本体(図示せ
ず)が駆動されることで、燃料ポンプ1が図示しない燃
料タンクからの燃料を吸入し、そして、加圧後吐出する
ようになっている。
【0037】本発明の一実施形態としての燃料ポンプ構
造は、上述のように構成され、特に、カムシャフト14
に駆動用磁石5が直接取り付けられているため、エンジ
ンのカムシャフト14から燃料ポンプ1のポンプシャフ
ト2への回転力の伝達が1段階、つまり、従来技術の如
く、オルダムジョイント等の動力伝達手段を介す必要が
なくなる。このため、カムシャフト14に装着された駆
動用磁石5からポンプシャフト2に装着された被駆動用
磁石7へマグネットカップリング9により回転力が伝達
されるので、動力伝達経路をより簡素化することができ
るという利点がある。
【0038】これにより、エンジンの回転力の動力伝達
経路における伝達損失を低減することができ、かつ燃料
ポンプ1の信頼性を向上させることができるという利点
がある。また、燃料ポンプ1の構造を小型化することが
できるとともに、部品数を減らすことができるためコス
トの低減にもつながるという利点もある。なお、本発明
の燃料ポンプ構造は、上述の実施形態のような駆動用磁
石5,被駆動用磁石7に限定されずに、他の構成の駆動
用磁石5,被駆動用磁石7にも適用できる。
【0039】そこで、本実施形態の変形例について説明
すると、この変形例では、図3に示すように、本実施形
態のものと、駆動側磁石及び被駆動側磁石の構成が異な
る。つまり、この変形例では、駆動用磁石5,被駆動用
磁石7がいずれも平面内にS極,N極を円形に並べられ
た構造になっている。すなわち、駆動側磁石5及び被駆
動側磁石7が同一径又は略同一の円形状のブラケット3
0,31を介して、カムシャフト14,ポンプシャフト
2にそれぞれ装着され、駆動側磁石5と被駆動側磁石7
とは同一の円形状に配置され、互いに対向して設置され
ている。また、隔壁32は、平板状になっている。その
他の構成は本実施形態と同様の構成になっている。
【0040】本発明の一実施形態の変形例の燃料ポンプ
構造は、このように構成されているため、実施形態のも
のと同様に、その構造を簡単にすることができるという
利点がある。なお、本実施形態の燃料ポンプ構造では、
燃料ポンプ1をシリンダヘッド13へ取り付ける際のガ
イド部(位置決め部材)1Eは燃料ポンプ1側に設ける
ようにしているが、このガイド部1Eは燃料ポンプ1
側,シリンダヘッド13側の少なくとも、いずれか一方
に設けるようにすればよく、実施形態のものに限定され
ない。
【0041】また、本実施形態の燃料ポンプ構造では、
エンジン側回転軸としてカムシャフト14を用い、これ
に駆動側磁石5を装着するようにしているが、エンジン
側回転軸はこれに限られるものではなく、例えば、エン
ジンの構成要素として予め備えられた回転軸であるサイ
レントシャフトやオルタネータシャフトを用いて、これ
らのシャフトに駆動側磁石5を取り付ける等、他の回転
軸にも広く適用することができるもので、上記実施形態
と同様の作用及び効果を得ることができるものである。
【0042】なお、エンジン側回転軸としてサイレント
シャフトを用いる場合はポンプハウジング1Aをシリン
ダヘッド13に取り付け、エンジン側回転軸としてオル
タネータシャフトを用いる場合はポンプハウジング1A
をオルタネータハウジング(ケーシング部材)に取り付
けることになる。また、本実施形態の燃料ポンプ構造で
は、ポンプハウジング1Aをシリンダヘッド13に取り
付ける前に、隔壁10をポンプハウジング1A側に予め
取り付けるようにしているが、この隔壁10は、シリン
ダヘッド13側に予め取り付けるようにしてもよい。
【0043】さらに、燃料ポンプ1により加圧される燃
料は、例えば、軽油やメタノールやアルコール等であっ
てもよく、ガソリンに限定されるものではない。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の燃料ポンプ構造によれば、エンジン側回転軸に第
1磁性体が直接取り付けられるため、エンジンの回転力
を燃料ポンプに伝達する際の損失を低減することがで
き、燃料ポンプの信頼性を向上させることができるとい
う利点がある。また、燃料ポンプの構造を小型化するこ
とができるとともに、コストの低減を図ることができる
という利点がある。
【0045】請求項2記載の本発明の燃料ポンプ構造に
よれば、カムシャフトに第1磁性体が直接取り付けられ
るとともに、ポンプハウジングがシリンダヘッドの壁部
に装着されるため、エンジンの回転力を燃料ポンプに伝
達する際の損失を低減することができ、燃料ポンプの信
頼性を向上させることができるという利点がある。ま
た、燃料ポンプの構造を小型化することができるととも
に、コストの低減を図ることができるという利点があ
る。
【0046】請求項3記載の本発明の燃料ポンプ構造に
よれば、非磁性体製隔壁とポンプハウジングとの一体化
による組付性の向上やポンプハウジング内部への粉塵の
混入等を防止することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の燃料ポンプ構造を示す縦
断面図であり、(a)は燃料ポンプのシリンダヘッドへ
の装着前の状態を、(b)は燃料ポンプのシリンダヘッ
ドへの装着後の状態をそれぞれ示している。
【図2】本発明の一実施形態の燃料ポンプ構造における
第1磁性体の取付け構造を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態の変形例の燃料ポンプ構造
を示す縦断面図である。
【図4】従来の燃料ポンプ構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 燃料ポンプ 1A ポンプハウジング 1a ハウジング本体 1b 取付用フランジ部材 1B 駆動側シャフト用嵌挿孔 1C 被駆動側シャフト用嵌挿孔 1D 取付用フランジ部 1E 円筒状のガイド部 1F ポンプシャフト用嵌挿孔 2 ポンプシャフト(ポンプ側回転軸) 2A 駆動側シャフト 2B 被駆動側シャフト 4 円筒状部材 5 駆動側磁石(第1磁性体) 6,8 ベアリング 7 被駆動側磁石(第2磁性体) 9 マグネットカップリング 10,32 非磁性体製隔壁 10A 円筒状の凹部 11,12,22 Oリング 11A,22A Oリング用溝 13 シリンダヘッド(ケーシング部材) 13A シリンダヘッドの壁面 13B 加工孔 13C 円筒状の溝(ポンプハウジング取付用孔) 13D 大径孔 14 カムシャフト(エンジン側回転軸,エンジン必須
の回転軸) 14A 円筒状部材取付用孔 15 オルダムジョイント 20,30,31 ブラケット 20A 大径円筒状部分 20B 凸状部分 21 ボルト
フロントページの続き (72)発明者 久米 建夫 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 渡辺 一彦 東京都大田区下丸子四丁目21番1号 三菱 自動車エンジニアリング株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの回転力で駆動されるエンジン
    側回転軸と、 該エンジン側回転軸とは非接触にそなえられたポンプ側
    回転軸と、 該エンジン側回転軸に装着された第1磁性体,該ポンプ
    側回転軸に該第1磁性体と対向するように装着された第
    2磁性体及び該第1磁性体と該第2磁性体とを仕切って
    両者の接触を遮断する非磁性体製隔壁を有し、磁力を通
    じて該エンジン側回転軸から該ポンプ側回転軸へ回転力
    を伝達するマグネットカップリングと、 該ポンプ側回転軸及びポンプ本体を内装したポンプハウ
    ジングとをそなえ、 該ポンプハウジング内に供給された燃料を加圧して燃料
    噴射弁側に吐出する燃料ポンプ構造において、 該エンジン側回転軸が、該エンジンの構成要素として該
    ポンプハウジングの外部に設置されたケーシング部材に
    予めそなえられた回転軸であるとともに、 該第1磁性体が該エンジン側回転軸に装着され、 該ポンプハウジングが、該ポンプ側回転軸に装着された
    該第2磁性体と該第1磁性体との間に該非磁性体製隔壁
    を介装するようにして該ケーシング部材の壁部に装着さ
    れたことを特徴とする、燃料ポンプ構造。
  2. 【請求項2】 該エンジン側回転軸がカムシャフトであ
    るとともに、該ケーシング部材がシリンダヘッドである
    ことを特徴とする、請求項1記載の燃料ポンプ構造。
  3. 【請求項3】 該非磁性体製隔壁が該ポンプハウジング
    内部を密閉するようにして該ポンプハウジングの一端面
    に装着されたことを特徴とする、請求項1又は2に記載
    の燃料ポンプ構造。
JP12203896A 1996-05-16 1996-05-16 燃料ポンプ構造 Withdrawn JPH09303254A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12203896A JPH09303254A (ja) 1996-05-16 1996-05-16 燃料ポンプ構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12203896A JPH09303254A (ja) 1996-05-16 1996-05-16 燃料ポンプ構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09303254A true JPH09303254A (ja) 1997-11-25

Family

ID=14826069

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12203896A Withdrawn JPH09303254A (ja) 1996-05-16 1996-05-16 燃料ポンプ構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09303254A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011019394A (ja) * 2010-08-31 2011-01-27 Iai:Kk アクチュエータ
US8359831B2 (en) 2008-10-31 2013-01-29 Ti Group Automotive Systems, L.L.C. Reactant delivery for engine exhaust gas treatment
JP2013256333A (ja) * 2012-06-13 2013-12-26 Krones Ag 容器のための閉鎖装置
CN106594228A (zh) * 2015-10-17 2017-04-26 熵零股份有限公司 一种全封闭流体传动机构
JP2017515552A (ja) * 2014-05-15 2017-06-15 テクニシェ ウニヴェルジテーツ ウィーン 磁気カップリング
US9840979B2 (en) 2015-09-14 2017-12-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel supply apparatus for internal combustion engine

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8359831B2 (en) 2008-10-31 2013-01-29 Ti Group Automotive Systems, L.L.C. Reactant delivery for engine exhaust gas treatment
US8875493B2 (en) 2008-10-31 2014-11-04 Ti Group Automotive Systems, L.L.C. Reactant delivery for engine exhaust gas treatment
JP2011019394A (ja) * 2010-08-31 2011-01-27 Iai:Kk アクチュエータ
JP2013256333A (ja) * 2012-06-13 2013-12-26 Krones Ag 容器のための閉鎖装置
JP2017515552A (ja) * 2014-05-15 2017-06-15 テクニシェ ウニヴェルジテーツ ウィーン 磁気カップリング
US9840979B2 (en) 2015-09-14 2017-12-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel supply apparatus for internal combustion engine
CN106594228A (zh) * 2015-10-17 2017-04-26 熵零股份有限公司 一种全封闭流体传动机构

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6126407A (en) Pump device for high pressure fuel delivery in fuel injection system of internal combustion engines
US4500270A (en) Gear rotor fuel pump
US7549205B2 (en) Assembly and method for pre-stressing a magnetic coupling canister
KR100297208B1 (ko) 유체압력발생장치
JP2003003927A (ja) 燃料噴射ポンプ
US5876186A (en) High pressure pump for a fuel injection device
WO2020196457A1 (ja) 作動油制御弁およびバルブタイミング調整装置
US5769611A (en) Hydraulic pressure supply pump with multiple sequential plungers
JPH09303254A (ja) 燃料ポンプ構造
US5281104A (en) Sequential displacement piston pump
US5842828A (en) Liquid pump
JPH09112409A (ja) 斜板式ポンプ及びその組立方法
US6840229B1 (en) Magnetically coupled fuel injector pump
KR20010023173A (ko) 개량된 로타리 펌프
US5876194A (en) Fixed-displacement vane-type hydraulic machine
US6062812A (en) Liquid pump
JPH07229479A (ja) 油ポンプ
JPH08144934A (ja) 低粘性燃料用ラジアルピストンポンプ
JP2006322424A (ja) モータアクチュエータ
CN114542321B (zh) 偏心轴位置传感器的密封结构
JP3308136B2 (ja) 内燃機関の起動用空気分配装置
JP4419319B2 (ja) 弁開閉時期制御装置
JP4400468B2 (ja) ドライブジョイント
JP5757082B2 (ja) 電動ポンプ
JPH09119373A (ja) 低粘性燃料用ポンプ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030805