JPH09303075A - 削孔・さや管挿入装置、およびその装置を備えた掘削装置 - Google Patents

削孔・さや管挿入装置、およびその装置を備えた掘削装置

Info

Publication number
JPH09303075A
JPH09303075A JP8141095A JP14109596A JPH09303075A JP H09303075 A JPH09303075 A JP H09303075A JP 8141095 A JP8141095 A JP 8141095A JP 14109596 A JP14109596 A JP 14109596A JP H09303075 A JPH09303075 A JP H09303075A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drilling
sheath tube
sheath
excavator
moving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8141095A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2745299B2 (ja
Inventor
Jiro Tsunoda
治郎 角田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiho Construction Co Ltd
Original Assignee
Daiho Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiho Construction Co Ltd filed Critical Daiho Construction Co Ltd
Priority to JP8141095A priority Critical patent/JP2745299B2/ja
Publication of JPH09303075A publication Critical patent/JPH09303075A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2745299B2 publication Critical patent/JP2745299B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drilling And Exploitation, And Mining Machines And Methods (AREA)
  • Earth Drilling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーソンの作業室内の地山や岩,転石などに
1台の装置で削孔し、その穴に直ちにさや管を正確に挿
入し得る削孔・さや管挿入装置を提供すること。 【解決手段】 掘削機12のアームまたはブームの先端
部に、さや管送り出し機構39を備えたさや管ストック
装置34と、移動自在の削孔装置55と、移動自在のさ
や管挿入装置65とを設け、さらに前記削孔装置55を
削孔作業位置でありさや管挿入作業位置である位置a
と,待機位置bとに移動させる移動操作手段と、さや管
挿入装置65を前記さや管送り出し機構39からさや管
64を受け取る位置cと,前記削孔作業位置でありさや
管挿入作業位置である位置aとに移動させる移動操作手
段とを設けて構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケーソンの作業室
内の底部の地山や岩,転石などに削孔し、その穴にさや
管を差し込み、そのさや管にダイナマイトを挿薬し、発
破を仕掛けるための削孔・さや管挿入装置、およびその
装置を備えた掘削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、発破を使ってケーソンを沈設す
る場合、従来は手持ちのさく岩機を使って削孔し、その
穴にさや管を差し込んで穴への土砂の侵入を防ぐととも
に、全部の削孔が終了したら、このさや管を利用してダ
イナマイトを挿薬している。
【0003】また、掘削機の先端部にさく岩機だけを取
り付け、掘削機とさく岩機を遠隔操作し、削孔した後、
作業員がさや管を挿入し、これにダイナマイトを挿薬す
ることも考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術では
さく岩機で開けた穴が土砂で埋まったり、水に漬かって
見えなくなるなど、穴を見失ってしまうという課題があ
った。
【0005】また、大深度のケーソンを発破で沈設させ
る場合に、手持ちのさく岩機を使って削孔し、さや管を
差し込み、挿薬する従来技術ではケーソンが深く沈下す
るに連れ、作業時間を短くせざるを得ない課題があり、
機械の振動により人体に悪影響を与えるなどの課題があ
った。
【0006】一方、掘削機とこれの先端部に取り付けた
さく岩機を遠隔操作することにより削孔し、その穴に作
業員がさや管を挿入する従来技術では、機械の振動によ
り人体に与える悪影響の課題は解決されるものの、大深
度のケーソンの場合には、ケーソンが深く沈下するに連
れ、穴にさや管を挿入する作業時間を短くせざるを得
ず、少なくとも作業能率が悪いという課題は解消できな
かった。
【0007】本発明は、前記従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、ケー
ソンの作業室内の底部の地山や岩,転石などに1台の装
置で削孔し、その穴に直ちにさや管を正確に挿入でき、
しかもケーソンの作業室内の底部の地山の発破に適用し
た場合において、作業室内が冠水しているような作業状
況の下でも、開けられた穴にさや管を的確に挿入し得る
削孔・さや管挿入装置を提供することにある。
【0008】また、本発明の他の目的は、大深度のケー
ソンの沈設に適用した場合であっても、前記削孔および
さや管挿入作業を能率よくかつ安全に行い得る掘削装置
を提供することにある。
【0009】また、本発明の他の目的は、大面積のケー
ソンに適用した場合であっても、作業室内の底部の地山
の隅々まで削孔し、その穴にさや管を挿入し得る掘削装
置を提供することにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、装置の小型化
を図ることができ、しかも順序動作上の誤動作を未然に
防止し得る掘削装置を提供することにある。
【0011】また、本発明の他の目的は、前記削孔作業
からさや管挿入作業へ、反対にさや管挿入作業から削孔
作業へより一層スムーズに切り替え得る掘削装置を提供
することにある。
【0012】さらに、本発明の他の目的は、装置の可動
部を遠隔操作により的確に制御し得る掘削装置を提供す
ることにある。
【0013】そして、本発明の他の目的は、前記削孔作
業をより一層能率よく行い得る掘削装置を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では掘削機12のアームまたはブームの先端
部に、さや管送り出し機構39を備えたさや管ストック
装置34と、移動自在の削孔装置55と、移動自在のさ
や管挿入装置65とを設け、さらに前記削孔装置55を
削孔作業位置でありさや管挿入作業位置である位置a
と,待機位置bとに移動させる移動操作手段と、さや管
挿入装置65を前記さや管送り出し機構39からさや管
64を受け取る位置cと,前記削孔作業位置でありさや
管挿入作業位置である位置aとに移動させる移動操作手
段とを設けている。
【0015】また、前記目的を達成するため、本発明で
はケーソン1の作業室天井スラブ3に走行レール11を
取り付け、この走行レール11に走行体13と、この走
行体13に取り付けられた旋回体15と、この旋回体1
5に起伏自在に取り付けられたブーム17と、このブー
ム17の先端部に揺動自在に連接されたアーム20と、
姿勢制御機構24とを備えた掘削機12を懸吊し、前記
掘削機12のアーム20の先端部と姿勢制御機構24と
にわたって、削孔・さや管挿入装置30を取り付け、こ
の削孔・さや管挿入装置30を、さや管送り出し機構3
9を備えたさや管ストック装置24と、移動自在の削孔
装置55と、移動自在のさや管挿入装置65と、前記削
孔装置55を削孔作業位置でありさや管挿入位置である
位置aと,待機位置bとに移動させる移動操作手段と、
さや管挿入装置65を前記さや管送り出し機構39から
さや管64を受け取る位置cと,前記削孔作業位置であ
りさや管挿入作業位置である位置aとに移動させる移動
操作手段とを設けて構成している。
【0016】また、前記目的を達成するため、本発明で
はケーソン1の作業室天井スラブ3に走行レール11を
取り付け、この走行レール11に走行体13と、この走
行体13に取り付けられた旋回体15と、この旋回体1
5に起伏自在に取り付けられた固定ブーム94と、この
固定ブーム94にスライド自在に搭載されたスライドブ
ーム95と、このスライドブーム用のスライド操作手段
98と、前記スライドブーム95の先端部に設けられた
姿勢制御機構105とを備えた掘削機12を懸吊し、前
記掘削機12のスライドブーム95の先端部と姿勢制御
機構105とにわたって、削孔・さや管挿入装置30を
取り付け、この削孔・さや管挿入装置30を、さや管送
り出し機構39を備えたさや管ストック装置34と、移
動自在の削孔装置55と、移動自在のさや管挿入装置6
5と、前記削孔装置55を削孔作業位置でありさや管挿
入作業位置である位置aと,待機位置bとに移動させる
移動操作手段と、さや管挿入装置65を前記さや管送り
出し機構39からさや管64を受け取る位置cと,前記
削孔作業位置でありさや管挿入作業位置である位置aと
に移動させる移動操作手段とを設けて構成している。
【0017】また、前記目的を達成するため、本発明で
は前記削孔装置55を削孔作業位置でありさや管挿入作
業位置である位置aと,待機位置bとに移動させる移動
操作手段と、さや管挿入装置65を前記さや管送り出し
機構39からさや管64を受け取る位置cと,前記削孔
作業位置でありさや管挿入作業位置である位置aとに移
動させる移動操作手段を、単一の移動操作手段75によ
り構成している。
【0018】また、前記目的を達成するため、本発明で
は前記掘削機12のアーム20またはスライドブーム9
5の先端部と姿勢制御機構105とにわたって反転装置
112を装着し、この反転装置112を介して前記削孔
・さや管挿入装置30を取り付けている。
【0019】さらに、前記目的を達成するため、本発明
では前記掘削機12と、ケーソン1の作業室2内の周囲
の少なくとも一方に、削孔・さや管挿入装置30の作業
状態を撮影するためのテレビカメラを配置し、前記ケー
ソン1の作業室2の外部には、前記テレビカメラにより
撮影された情報に基づいて、掘削機12および削孔・さ
や管挿入装置30の可動部を遠隔操作する制御装置を設
置している。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。
【0021】図1〜図5は本発明の第1実施例を示すも
ので、図1は削孔・さや管挿入装置の部分における削孔
状態の拡大平面図、図2は同装置におけるさや管挿入状
態の拡大平面図、図3は図2の側面図、図4は削孔・さ
や管挿入装置をバックホウ型掘削装置に取り付けた場合
を示す図であって、大面積ケーソンの作業室内の底部の
地山に穴を開けた状態を示す側面図、図5は同バックホ
ウ型掘削装置の全体を示す図であって、削孔後、その穴
にさや管を挿入する状態を示す側面図である。
【0022】これらの図に示す第1実施例の掘削装置1
0は、大面積のケーソン1に適用したもので、図5に示
すように、走行ール11と、掘削機12と、削孔・さや
管挿入装置30と、油圧ユニット80と、給水設備81
と、テレビカメラ90および制御装置(図示せず)とを
備えて構成されている。なお、図中2はケーソン内の作
業室、3は作業室天井スラブ、Gは作業室内の底部の地
山を示す。
【0023】前記走行レール11は、図5に示すよう
に、作業室天井スラブ3の下面に、互いに所定の間隔を
おいて取り付けられた2条で一対のレールにより構成さ
れている。
【0024】前記掘削機12は、図5に示すように、前
記走行レール11に懸吊された走行体13と、これに取
り付けられた旋回体15と、ブーム17およびブームシ
リンダ19と、アーム20およびアームシリンダ23
と、姿勢制御機構24とを備えている。
【0025】前記走行体13は、前記走行レール11に
走行輪14を介して走行自在に取り付けられ、走行駆動
装置(図示せず)により駆動されるようになっている。
【0026】前記旋回体15は、前記走行体13の下部
に旋回ベアリング16を介して旋回自在に取り付けら
れ、回転駆動源を含む旋回駆動装置(図示せず)により
駆動される。
【0027】前記ブーム17は、前記旋回体15にピン
18を介して起伏自在に取り付けられており、ブームシ
リンダ19により起伏操作されるようになっている。
【0028】前記アーム20には、根元側の上部にシリ
ンダブラケット21が設けられている。また、アーム2
0は前記ブーム17の先端部に、ピン22を介して上下
方向に揺動自在に取り付けられており、アームシリンダ
23により揺動操作される。
【0029】前記姿勢制御機構24は、姿勢制御シリン
ダ25と、リンク27と、連接棒28とを備えている。
前記姿勢制御シリンダ25は、前記アーム20に設けら
れたシリンダブラケット21にピン26を介して取り付
けられている。前記リンク27の一端部は、姿勢制御シ
リンダ25に嵌挿されたピストンロッド25′に連結さ
れ、他端部はピン29を介してアーム20に連結されて
いる。前記連接棒28の一端部は、前記ピストンロッド
25′に連結されており、他端部には削孔・さや管挿入
装置30が取り付けられるようになっている。
【0030】前記削孔・さや管挿入装置30は、図1〜
図3に拡大示するように、メーンブラケット31と、さ
や管送り出し機構39を有するさや管ストック装置34
と、削孔装置55と、さや管挿入装置65と、前記削孔
装置55およびさや管挿入装置65の移動操作手段75
とを備えて構成されている。
【0031】前記メーンブラケット31は、図1および
図2に示すように、平面から見てほぼ倒7字型に形成さ
れている。また、メーンブラケット31は図3〜図5に
示すように、前記アーム20の先端部に連接ピン32を
介して連結され、前記連接棒28にはピン33を介して
連結されている。
【0032】前記さや管ストック装置34は、図1〜図
3および図5に示すように、フレーム35と、さや管送
り出し機構39と、これに付設されたさや管ストック用
の多数の上部スラット50と、同さや管ストック用の下
部リテーナ51とを備えて構成されている。
【0033】前記フレーム35は、図3および図5に示
すように、メーンブラケット31の前端部から下方に伸
びる垂直ビーム36と、この垂直ビーム36に上下方向
にさや管64の長さに対応させて所定の間隔をおいて取
り付けられた上部水平プレート37および下部水平プレ
ート38とを有して構成されている。
【0034】前記さや管送り出し機構39は、図1〜図
3および図5に示すように、上部水平プレート37の上
部に設置された回転駆動源40と、上,下部水平プレー
ト37,38の前側寄りに軸受41を介して垂直に支持
されかつ回転駆動源40に連結された駆動軸42と、こ
の駆動軸42との間に水平方向に所定の間隔をおいて配
置されかつ軸受41により垂直に支持された被動軸43
と、駆動軸42の上下方向に所定の間隔をおいて取り付
けられたスプロケットホイール44,45と、被動軸4
3の上下方向に前記スプロケットホイール44,45に
レベルを合わせて取り付けられたスプロケットホイール
46,47と、上部のスプロケットホイール44,46
間に掛け渡されたエンドレスチェーン48と、下部のス
プロケットホイール45,47間に掛け渡されたエンド
レスチェーン49とを有している。そして、このさや管
送り出し機構39はさや管引き渡し位置でさや管挿入装
置65にさや管64を1本引き渡すごとに、垂直に支持
されたさや管64を1本ずつ送り出すように構成されて
いる。
【0035】前記上部スラット50は、図1〜図3に示
すごとく、さや管送り出し機構39の上部のエンドレス
チェーン48に、さや管64を1本ずつ垂直に受け止め
得る間隔をおいて取り付けられている。一方、下部リテ
ーナ51は図3に示すように、さや管送り出し機構39
の下部のエンドレスチェーン49にアングルプレートを
取り付けることによって構成されている。
【0036】前記メーンブラケット31の前端面には、
ヨーク52が取り付けられている。このヨーク52は、
図1〜図3から分かるように、さや管ストック装置34
のフレーム35の上部水平プレート37と一体に形成さ
れた上部プレート53と、これの下方に所定の間隔をお
いて取り付けられた下部プレート54とにより構成され
ている。
【0037】前記削孔装置55とさや管挿入装置65
は、図1〜図5に示すように、共通のブラケット53に
設けられている。そして、前記ブラケット53はヨーク
52にピン54を介して回転自在に取り付けられてい
る。
【0038】前記削孔装置55には、この実施例ではさ
く岩機が用いられている。また、この削孔装置55は図
1,図2および図4に示すように、ガイドシェルホルダ
56と、さく岩機ガイドシェル57と、さく岩機本体5
8と、ロッド60と、ビット61と、スイベルジョイン
ト62とを備えている。
【0039】前記カイドシェルホルダ56は、ヨーク5
2にピン54を介して取り付けられたブラケット53と
一体に形成されている。
【0040】前記さく岩機ガイドシェル57は、H型材
により形成され、ガイドシェルホルダ56に固定されて
いる。
【0041】前記さく岩機本体58は、ガイド部材59
を介してさく岩機ガイドシェル57に装着されている。
このさく岩機本体58には、スライド駆動源(図示せ
ず)が設けられていて、さく岩機本体58とこれに付属
の部材はさく岩機ガイドシェル57に沿ってスライドし
得るようになっている。
【0042】前記ロッド60は、さく岩機本体58に回
転自在に取り付けられている。前記ビット61は、ロッ
ド60の先端部に設けられている。
【0043】しかして、この実施例では削孔装置55で
あるさく岩機によりケーソン1の作業室2内の底部の地
山Gに、下向きの穴63を開けるようになっている。
【0044】前記スイベルジョイント62は、さく岩機
本体58の頂部に設けられている。このスイベルジョイ
ント62には、給水設備81の高圧水ホース87が接続
されていて、削孔中にさく岩機本体58の内部→ロッド
60→ビット61に高圧水を送り、ビット61から高圧
水を噴出させ、穴63から繰り粉を排出させるようにな
っている。
【0045】前記さや管挿入装置65は、図1〜図3お
よび図5に示すように、押し下げガイドシェル66と、
サドル67と、このサドル67のガイド部材68,69
と、さや管グリッパ71と、サドル用の押し下げシリン
ダ72とを備えている。
【0046】前記押し下げガイドシェル66は、ブラケ
ット53に一体に設けられている。このブラケット53
は、前述のごとく、ヨーク52にピン54を介して取り
付けられている。
【0047】前記サドル67は、押し下げガイドシェル
66に沿ってスライド自在に取り付けられている。
【0048】前記ガイド部材68,69は、それぞれ押
し下げガイドシェル66に係合するガイドローラを有し
ている。一方のガイド部材69は、サドル67に組み込
まれていて、サドル67を押し下げガイドシェル66に
沿ってガイドする。他方のガイド部材69は、連結部材
70を介してサドル67の下方に連結されており、サド
ル67を上下方向にガイドする。
【0049】前記さや管グリッパ71は、サドル67に
取り付けられていて、さや管送り出し機構39からさや
管64を1本ずつ受け取り、把持するようになってい
る。
【0050】前記押し下げシリンダ72は、押し下げガ
イドシェル66の上部に設けられたシリンダブラケット
73と、下部のガイド部材69に設けられたシリンダブ
ラケット74間に取り付けられている。この押し下げシ
リンダ72は、さや管64の挿入時に、ガイド部材69
を押し下げ、連結部材70を介してサドル67を押し下
げ、さや管グリッパ71に把持されているさや管64を
穴63に挿入すべく設けられている。
【0051】前記削孔装置およびさや管挿入装置用の移
動操作手段75には、この実施例では図1および図2か
ら分かるように、1本の油圧シリンダを用いている。こ
の油圧シリンダは、削孔・さや管挿入装置30のメーン
ブラケット31に設けられたシリンダブラケット76
と、削孔装置55のガイドシェルホルダ56に設けられ
たシリンダブラケット77間に取り付けられている。そ
して、削孔装置およびさや管挿入装置用の移動操作手段
75である油圧シリンダは、シリンダブラケット77お
よびガイドシェルホルダ56を通じて、ブラケット53
をピン54の回りにほぼ90°回転させ、図1に示すよ
うに、削孔装置55を削孔作業位置でありさや管挿入作
業位置である位置aにセットすると同時に、さや管挿入
装置65をさや管送り出し機構39からさや管64を受
け取る位置cにセットし、また図2に示すように、さや
管挿入装置65を削孔作業位置でありさや管挿入作業位
置である位置aにセットすると同時に、削孔装置55を
待機位置bにセットするようになっている。
【0052】前記油圧ユニット80は、この実施例では
図5に示すように、掘削機12の旋回体15の後側に搭
載されている。この油圧ユニット80は、油圧モータや
油圧シリンダなどの油圧機器に圧油を供給するようにな
っている。
【0053】前記給水設備81は、図5に示すように、
給水ホース用のガイドレール82と、ホースハンガ83
と、給水パイプ84と、給水ホース85と、給水ポンプ
86と、高圧水ホース87と、ホースガイド88と、ホ
ースリール89とを備えている。前記ガイドレール82
は、作業室天井スラブ3の下面に、走行レール11と平
行に取り付けられている。前記ホースハンガ83は、ガ
イドレール82に沿って移動自在に、しかも回動自在に
装着されている。前記給水パイプ84は、水道などの給
水源に接続され、作業室天井スラブ3を貫通して作業室
2内に導入されている。また、給水パイプ84は給水ホ
ース85を通じて給水ポンプ86に接続されている。前
記給水ポンプ86は、旋回体15に設置され、水道水な
どの給水を高圧水として高圧水ホース43に送給する。
前記ホースガイド88は、上下に配置されたガイドロー
ラを有し、ブーム17の中腹部や、アーム20に設けら
れたシリンダブラケット21の上部、削孔装置55のさ
く岩機ガイドシェル57の上部等に適正配置されてい
る。前記高圧水ホース87は、ホースガイド88のガイ
ドローラ間に挿通され、かつ給水ポンプ86に接続され
ていて、この実施例では削孔装置55のさく岩機本体5
8の上部に設けられたスイベルジョイント62を通じて
削孔装置55に高圧水を送り込むようになっている。前
記ホースリール89は、給水ポンプ86と同様、旋回体
15に設置され、高圧水ホース87が弛まないように巻
き取っている。
【0054】前記テレビカメラ90は、この実施例では
旋回体15に配置されているが、ケーソン1の作業室2
に配置してもよく、掘削機12側と作業室2の周囲の両
方に配置してもよい。このテレビカメラ90は、削孔・
さや管挿入装置30の作業状態、すなわち削孔装置55
とさや管挿入装置65の作業状態を撮影し、その情報
(画像)を制御装置に送り込む。
【0055】前記制御装置は、ケーソン1の作業室2の
外部、例えば地上に設置された操縦室に配備される。そ
して、この制御装置はテレビカメラ90から削孔・さや
管挿入装置30の作業に関する情報を取り込み、その情
報に基づいて、掘削機12の走行体13の走行駆動装
置、旋回体15の旋回駆動装置、ブームシリンダ19、
アームシリンダ23、姿勢制御シリンダ24や、さや管
ストック装置34のさや管送り出し機構39の回転駆動
源40、削孔装置55のロッド60の回転駆動源、さく
岩機本体58のスライド駆動源、さや管挿入装置65の
さや管グリッパ71、サドル用の押し下げシリンダ7
2、削孔装置およびさや管挿入装置用の移動操作手段7
5である油圧シリンダなどを遠隔操作し得るように構成
されている。
【0056】次に、前記第1実施例にかかる掘削装置1
0の動作を説明する。
【0057】まず、準備段階で、削孔・さや管挿入装置
30のさや管ストック装置34には、上部スラット50
および下部リテーナ51を利用して、垂直に立てた状態
で多数のさや管64が配列され、ストックされているも
のとする。
【0058】そこで、掘削機12の走行体13を走行レ
ール11に沿って移動させ、また旋回体15を旋回さ
せ、ケーソン1の作業室2内の底部の地山Gに対する水
平面上の削孔・さや管挿入作業位置に、削孔・さや管挿
入装置30をセットする。さらに、ブームシリンダ1
9、アームシリンダ23および姿勢制御シリンダ25を
それぞれ制御し、削孔・さや管挿入装置30を前記地山
Gに対する上下方向および削孔・さや管挿入角度にセッ
トする。
【0059】ついで、削孔・さや管挿入装置30の削孔
装置およびさや管挿入装置用の移動操作手段75である
油圧シリンダを作動させ、図1および図2から分かるよ
うに、シリンダブラケット77およびガイドシェルホル
ダ56を通じて、削孔装置55およびさや管挿入装置6
5が設けられているブラケット53をピン54の回りに
回転させ、削孔装置55を前記地山Gに対する削孔作業
位置でありさや管挿入作業位置である位置aにセットす
ると同時に、さや管挿入装置65をさや管ストック装置
34に付設されたさや管送り出し機構39からさや管6
4を受け取る位置cにセットする。
【0060】この状態で、削孔装置55のロッド60お
よびビット61の回転駆動源を駆動し、ロッド60を通
じてビット61を回転させ、またさく岩機本体用のスラ
イド駆動源を駆動し、さく岩機本体53をさく岩機ガイ
ドシェル57に沿って下降させ、図1および図4から分
かるように、地山Gにさや管挿入用の穴63を開ける。
このとき、給水設備81の給水ポンプ86から高圧水ホ
ース87に高圧水を送給し、その高圧水を削孔装置55
のさく岩機本体58の上部に設けられたスイベルジョイ
ント62→さく岩機本体58の内部→ロッド60を通じ
てビット61に送り込み、このビット61から削孔中の
穴63内へ高圧水を噴出させ、繰り粉を排出させる。
【0061】地山Gに所定深さの穴63を削孔後、高圧
水の供給を止め、さく岩機本体58とこれに付属の部材
を上昇させ、穴63からビット61を引き抜き、1個の
穴63の削孔作業を終了する。
【0062】前述の削孔作業と平衡して、図1に示すよ
うに、さや管挿入装置65ではさや管ストック装置34
に配列されているさや管64のうちから、さや管送り出
し機構39により送り出されたさや管64の1本をさや
管グリッパ71で受け取り、これを把持する。なお、さ
や管挿入装置65はさや管送り出し機構39からさや管
64を受け取る段階では、サドル67と、さや管グリッ
パ71を含むサドル67に付属の部材は上昇位置にセッ
トされている。
【0063】前述のごとく、1個の穴63の削孔を終
え、かつさや管グリッパ71が1本のさや管64を把持
した段階で、削孔装置およびさや管挿入装置用の移動操
作手段75を作動させ、削孔装置55およびさや管挿入
装置65が設けられているブラケット53をピン54の
回りに、図1において時計方向にほぼ90°回転させ、
図2に示すように、削孔装置55を待機位置bにセット
すると同時に、さや管64を把持しているさや管挿入装
置65を、削孔作業位置でありさや管挿入作業位置であ
る位置aにセットする。
【0064】前記さや管送り出し機構39は、さや管挿
入装置65にさや管64の1本を引き渡し,さや管挿入
装置65がさや管64を受け取る位置cから離れたと
き、回転駆動源40が1ピッチ回転し、さや管ストック
装置34に配列されかつ上部スラット50と下部リテー
ナ51とで保持されているさや管64の1本を、前記さ
や管挿入装置65がさや管64を受け取る位置cに送り
出し、さや管64の受け渡しに備える。
【0065】さや管挿入装置65を削孔作業位置であり
さや管挿入作業位置である位置aにセットした後、図
2,図3および図5から分かるように、さや管挿入装置
65の押し下げシリンダ72を作動させ、ガイド部材6
9,連結部材70およびガイド部材68を介してサドル
67を押し下げガイドシェル66に沿って押し下げ、さ
や管グリッパ71で把持しているさや管64を穴63内
に挿入する。
【0066】このように、さや管64を穴63内の所定
位置まで挿入後、さや管グリッパ71を開き、さや管6
4の把持を解き、押し下げシリンダ72によりサドル6
7と、さや管グリッパ71を含むサドル67に付属の部
材とを上昇させ、初期位置に戻す。
【0067】これにより、ケーソン1の作業室2内の底
部の地山Gの所定位置に対する削孔、およびその穴63
へのさや管64の挿入作業の1ストロークを終了する。
【0068】その間、テレビカメラ90により削孔装置
55およびさや管挿入装置65の作業状態を撮影し、そ
の情報を作業室2の外部に設置された制御装置に送り込
む。そこで、制御装置ではテレビカメラ90から送り込
まれた情報に基づいて、掘削機12の可動部および削孔
・さや管挿入装置30の可動部を遠隔操作する。そし
て、ケーソン1の作業室2内の底部の地山Gの水平面上
に例えばグリットを設定し、そのグリットの交点に穴6
3を開け、その穴63にさや管64を挿入する作業を繰
り返して行う。
【0069】その後、さや管64にダイナマイトを挿薬
し、発破を掛け、ケーソン1の作業室2内の底部の地山
Gを掘削し、ケーソン1を沈設させる。
【0070】以上のように、この第1実施例では掘削機
12のアーム20の先端部と、姿勢制御シリンダ25の
ピストンロッド25′に連結された連接棒28とにわた
って、削孔・さや管挿入装置30のメーンブラケット3
1を連結し、このメーンブラケット31にさや管ストッ
ク装置34とヨーク52とを取り付け、前記さや管スト
ック装置34にはさや管送り出し機構39を設け、前記
ヨーク52にはピン54を介して回転自在にブラケット
53を取り付け、このブラケット53には削孔装置55
およびさや管挿入装置65とを有する削孔・さや管挿入
装置30を取り付け、前記メーンブラケット31と削孔
装置55のガイドシェルホルダ56間に、削孔装置およ
びさや管挿入装置用の移動操作手段75である油圧シリ
ンダを設けており、ケーソン1の作業室2内の底部の地
山Gに削孔装置55により穴63を開けた後、前記移動
操作手段75により削孔装置にさや管挿入装置65を移
動させ、前記穴63に直ちにさや管64を挿入するよう
にしているので、1台の削孔・さや管挿入装置30で削
孔し、その穴63にさや管64を正確に挿入することが
できる。
【0071】また、この第1実施例では移動操作手段7
5により、削孔装置55を削孔作業位置でありさや管挿
入作業位置である位置aと待機位置bとに移動させ、さ
や管挿入装置65を前記位置aとさや管64を受け取る
位置cとに移動させるようにしており、削孔装置55に
より開けられた穴63に、さや管挿入装置65のさや管
グリッパ71により把持したさや管64を正確に位置合
わせできるので、図4および図5に示すごとく、ケーソ
ン1の作業室2内が冠水しているような作業状況の下で
も、穴63にさや管64を的確に挿入することができ
る。なお、図4および図5中、Wは作業室内の水を示
す。
【0072】また、この第1実施例では掘削機12と、
ケーソン1の作業室2の周囲の少なくとも一方にテレビ
カメラ90を配置し、作業室2の外部に制御装置を設置
し、前記テレビカメラ90により削孔装置55およびさ
や管挿入装置65の作業状態を撮影し、その情報を制御
装置に送り込み、制御装置により掘削機12、さや管ス
トック装置34、削孔装置55、さや管挿入装置65の
各可動部や、削孔装置およびさや管挿入装置用の移動操
作手段75を遠隔操作するようにしている。したがっ
て、大深度のケーソン1の沈設に適用した場合であって
も、削孔およびさや管挿入作業を能率よく、かつ安全に
行うことができるし、作業員を苦渋作業から解放するこ
とができる。
【0073】そして、この第1実施例では削孔装置55
とさや管挿入装置65とを単一の移動操作手段75によ
り操作するようにしているので、装置の小型化を図るこ
とができるほか、順序動作上の誤動作を未然に防ぐこと
ができる。
【0074】さらに、この第1実施例では給水設備81
を備え、給水ポンプ86から高圧水ホース87を通じて
削孔装置55のさく岩機本体58の上部に設けられたス
イベルジョイント62に高圧水を送給し、ここからさく
岩機本体58の内部→ロッド60→ビット61に高圧水
を供給し、削孔中の穴63内にビット61から高圧水を
噴出させ、繰り粉を排出するようにしているので、削孔
作業能率をより一層高めることができる。
【0075】次に、図6は本発明の第2実施例を示す側
面図である。
【0076】この図6に示す実施例では、掘削機12の
旋回体15に配置されたテレビカメラ90のほかに、ケ
ーソン1の作業室天井スラブ3の下面にもテレビカメラ
91が設けられている。このテレビカメラ91も、削孔
・さや管挿入装置30の作業状態を撮影し、その情報を
制御装置(図示せず)に送り込むようになっている。
【0077】また、この第2実施例では掘削機12のブ
ーム93が固定ブーム94と、スライドブーム95とを
組み合わせて構成されている。
【0078】前記固定ブーム94は、ピン96を介して
旋回体15に起伏自在に取り付けられており、ブームシ
リンダ97により起伏操作されるようになっている。ま
た、固定ブーム94の上部には、幅方向に張り出させて
第1ガイドレール99が設けられている。さらに、固定
ブーム94にはその前端部に第1ガイド手段101が取
り付けられている。
【0079】前記スライドブーム95は、前記固定ブー
ム94上に、ブーム93の長さ方向にスライド自在に搭
載されており、スライド操作手段98である油圧シリン
ダにより、ブーム93の長さ方向にスライド操作される
ようになっている。このスライドブーム95の下部に
は、前記第1ガイドレール99に対応させて第2ガイド
レール100が設けられている。また、スライドブーム
95には根元部寄りの位置に、第2ガイド手段102が
取り付けられている。
【0080】前記第1ガイド手段101は、固定ブーム
94の先端部側において、固定ブーム94の幅方向の両
側部に取り付けられている。各第1ガイド手段101
は、固定ブーム94に取り付けられたローラブラケット
103と、これに上下および前後方向にそれぞれ2個ず
つ軸支された合計4個のローラ104とにより構成され
ている。そして、前記第1ガイド手段101のローラ1
04はスライドブーム95に設けられた第2ガイドレー
ル100をはさんで2個ずつ配置され、スライドブーム
95をガイドする。
【0081】前記第2ガイド手段102は、スライドブ
ーム95の根元部側において、スライドブーム95の幅
方向の両側部に取り付けられている。各第2ガイド手段
102は、スライドブーム95に取り付けられたローラ
ブラケット103と、これに上下および前後方向にそれ
ぞれ2個ずつ軸支された合計4個のローラ104とによ
り構成されている。しかして、前記第2ガイド手段10
2のローラ104は、固定ブーム94に設けられた第1
ガイドレール99をはさんで2個ずつ配置され、スライ
ドブーム95を前記第1ガイド手段101のローラ10
4と協働してガイドするようになっている。
【0082】なお、前記第1,第2ガイド手段101,
102とも、ローラブラケットを内外二重のブラケット
で構成し、一方のブラケットを他方のブラケットに揺動
自在にピン結合し、揺動するブラケットにローラを軸支
してもよい。
【0083】前記スライドブーム95には、姿勢制御機
構105と、削孔・さや管挿入装置のさや管ストック装
置(図示せず)とが設けられている。さらに、スライド
ブーム95の先端部と姿勢制御機構105とにわたっ
て、反転装置112が装着されている。また、第2実施
例では、ブーム93は、固定ブーム94上に、スライド
ブーム95をスライド自在に設けてなるが、固定状態の
外筒ブーム中を内筒ブームがスライドする構成としても
よい。
【0084】前記姿勢制御機構105は、スライドブー
ム95に設けられたシリンダブラケット107にピン1
08を介して支持された姿勢制御シリンダ106と、こ
れに嵌挿されたピストンロッド106′の先端部に連結
されたリンク109および連接棒110とを有してい
る。前記リンク109の他端部は、スライドブーム95
にピン108を介して連結されている。
【0085】前記さや管ストック装置は、連接ピン11
5を介してスライドブーム95の先端部に取り付けられ
たブラケット(図示せず)に装着されている。
【0086】前記反転装置112は、一方の面に設けら
れた第1ブラケット113と、他方の面に設けられた第
2ブラケット114と、反転駆動源117である油圧モ
ータとを有している。そして、この反転装置112は第
1ブラケット113と連接ピン115を介してスライド
ブーム95の先端部に連結され、さらに同第1ブラケッ
ト113とピン116を介して姿勢制御機構105の連
接棒110の先端部に連結されている。前記反転駆動源
117である油圧モータは、掘削機12の旋回体15に
搭載された油圧ユニット80に接続されている。
【0087】前記反転装置112には、第2ブラケット
114にピン118,119を介して削孔装置55のガ
イドシェルホルダ56が連結されていて、このガイドシ
ェルホルダ56を介して削孔装置55およびさや管挿入
装置65が取り付けられている。
【0088】この第2実施例の他の構成については、前
記第1実施例と同様である。
【0089】しかして、この第2実施例では必要により
スライド操作手段98を作動させ、図6に示すように、
固定ブーム94に対してスライドブーム95をスライド
させ、ブーム93を適正長さに調整する。かかるスライ
ドブーム95のスライド時に、第1,第2ガイドレール
99,100と第1,第2ガイド手段101,102の
作用により、スライドブーム95をスムーズに移動させ
ることができる。
【0090】また、姿勢制御機構105の姿勢制御シリ
ンダ106を作動させ、ピストンロッド106′,リン
ク109,連接棒110および反転装置112を通じて
削孔・さや管挿入装置30を姿勢制御する。
【0091】さらに、反転装置112の反転駆動源11
7を作動させ、削孔時には削孔装置55を削孔作業位置
でありさや管挿入作業位置である位置aにセットすると
同時に、さや管挿入装置をさや管ストック装置に付設さ
れたさや管送り出し機構からさや管を受け取る位置(い
ずれも図示せず)にセットする。そして、さや管挿入時
にも反転駆動源117を作動させ、さや管挿入装置を前
記位置aにセットすると同時に、削孔装置55を待機位
置にセットする。
【0092】以上のように、この第2実施例では固定ブ
ーム94に対してスライド自在にスライドブーム95を
搭載し、ブーム93を適正長さに調整可能に構成してい
るので、大面積のケーソンに適用した場合であっても、
ケーソン1の作業室2内の底部の地山Gの隅々に至るま
で削孔し、その穴63にさや管を挿入することが可能と
なる。
【0093】そして、この第2実施例ではスライドブー
ム95の先端部と姿勢制御機構105とにわたって反転
装置112を装着し、この反転装置112に削孔装置お
よびさや管挿入装置を取り付けているので、削孔作業か
らさや管挿入作業へ、またさや管挿入作業から削孔作業
へより一層スムーズに切り替えることができる。
【0094】なお、この第2実施例の他の作用について
は、前記第1実施例と同様である。
【0095】また、前記第1,第2実施例とも、図に示
すケーソン1に適用する場合に限らず、岩や転石への削
孔、さや管挿入にも適用できること勿論である。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では掘削機
12のアームまたはブームの先端部に、さや管送り出し
機構39を備えたさや管ストック装置34と、削孔装置
55と、さや管挿入装置65と、前記削孔装置55およ
びさや管挿入装置65の移動操作手段とを設け、前記削
孔装置55をその移動操作手段により、削孔作業位置で
ありさや管挿入作業位置である位置aに移動させ、削孔
装置55により穴63を開けた後、その削孔装置55を
待機位置bに移動させ、前記さや管挿入装置65をその
移動操作手段により、さや管送り出し機構39からさや
管64を受け取る位置cに移動させ、この位置cでさや
管64を1本把持した後、前記さや管挿入装置65を削
孔作業位置でありさや管挿入作業位置である位置aに移
動させ、さや管挿入装置65により前記穴63にさや管
64を挿入するようにしているので、ケーソン1の作業
室2内の底部の地山Gや岩,転石などに、1台の装置で
削孔し、その穴63に直ちにさや管64を正確に挿入し
得る効果があり、特に削孔装置55により開けられた穴
63に、さや管挿入装置65で把持したさや管64を正
確に位置合わせできるので、ケーソン1の作業室2内の
底部の地山Gの発破に適用した場合においても、作業室
2内が冠水しているような作業状況の下でも、穴63に
さや管64を的確に挿入し得る効果もある。
【0097】また、本発明ではケーソン1の作業室天井
スラブ3に走行レール11を取り付け、この走行レール
11に走行体13と、この走行体13に取り付けられた
旋回体15と、この旋回体15に起伏自在に取り付けら
れたブーム17と、このブーム17の先端部に揺動自在
に連接されたアーム20と、姿勢制御機構24とを備え
た掘削機12を懸吊し、前記掘削機12のアーム20と
姿勢制御機構24とにわたって、削孔・さや管挿入装置
30を取り付け、この削孔・さや管挿入装置30を、さ
や管送り出し機構39を備えたさや管ストック装置34
と、削孔装置55と、さや管挿入装置65と、前記削孔
装置55およびさや管挿入装置65の移動操作手段とを
有して構成し、前記削孔装置55をその移動操作手段に
より、削孔作業位置でありさや管挿入作業位置である位
置aに移動させ、削孔装置55によりケーソン1の作業
室2内の底部の地山Gに穴63を開けた後、その削孔装
置55を待機位置bに移動させ、前記さや管挿入装置6
5をその移動操作手段により、さや管送り出し機構39
からさや管64を受け取る位置cに移動させ、この位置
cでさや管64を1本把持した後、前記さや管挿入装置
65を削孔作業位置でありさや管挿入作業位置である位
置aに移動させ、さや管挿入装置65により前記穴63
にさや管64を挿入するようにしているので、大深度の
ケーソンの沈設に適用した場合であっても、前記削孔お
よびさや管挿入作業を能率よくかつ安全に行い得る効果
がある。
【0098】また、本発明では掘削機12のブーム93
を固定ブーム94と、この固定ブーム94にスライド自
在に搭載されかつスライド操作手段98に連結されたス
ライドブーム95とを組み合わせて構成し、前記スライ
ドブーム95に姿勢制御機構105を設け、前記スライ
ドブーム95の先端部と姿勢制御機構105とにわたっ
て、削孔・さや管挿入装置30を取り付けており、スラ
イドブーム95をスライド操作することにより、ブーム
93を適正長さに調整できるので、大面積のケーソンに
適用した場合であっても、そのケーソンの作業室内の底
部の地山Gの隅々に至るまで削孔し、その穴63にさや
管64を挿入し、発破を掛け、ケーソンを沈下させ得る
効果がある。
【0099】また、本発明では単一の移動操作手段75
により、削孔装置55を削孔作業位置でありさや管挿入
作業位置である位置aと、待機位置bとに移動させると
ともに、さや管挿入装置65をさや管ストック装置34
のさや管送り出し機構39からさや管64を受け取る位
置cと、削孔作業位置でありさや管挿入作業位置である
位置aとに移動させるようにしているので、装置の小型
化を図り得る効果があり、順序動作上の誤動作を未然に
防止し得る効果もある。
【0100】また、本発明では掘削機12のアーム20
またはスライドブーム95の先端部と、姿勢制御機構と
にわたって、反転装置112を装着し、この反転装置1
12を介して削孔・さや管挿入装置30を取り付けてい
るので、反転装置112の作用により削孔作業からさや
管挿入作業へ、反対にさや管挿入作業から削孔作業へよ
り一層スムーズに切り替え得る効果がある。
【0101】さらに、本発明では掘削機12とケーソン
1の作業室2内の周囲の少なくとも一方に、削孔・さや
管挿入装置30の作業状態を撮影するためのテレビカメ
ラを配置し、ケーソン1の作業室2の外部には制御装置
を設置し、テレビカメラにより撮影された情報に基づい
て、掘削機12および削孔・さや管挿入装置30の可動
部を遠隔操作するようにしているので、大深度のケーソ
ン1の沈下に適用した場合においても、削孔およびさや
管挿入作業を能率よく、かつ安全に行い得る効果があ
り、作業員を苦渋作業から解放し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すもので、削孔・さや
管挿入装置の部分における削孔状態の拡大平面図であ
る。
【図2】同第1実施例の削孔・さや管挿入装置における
さや管挿入状態の拡大平面図である。
【図3】図2の側面図である。
【図4】削孔・さや管挿入装置をバックホウ型掘削装置
に取り付けた場合を示す図であって、大面積ケーソンの
作業室内の底部の地山に穴を開けた状態を示す側面図で
ある。
【図5】同バックホウ型掘削装置の全体を示す図であっ
て、削孔後、その穴にさや管を挿入する状態を示す側面
図である。
【図6】本発明の第2実施例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ケーソン 2 作業室 3 作業室天井スラブ G 地山 10 掘削装置 11 走行レール 12 掘削機 13 走行体 15 旋回体 17 ブーム 20 アーム 24 姿勢制御機構 30 削孔・さや管挿入装置 31 メーンブラケット 34 さや管ストック装置 39 さや管送り出し機構 50 さや管受け止め用の上部スラット 51 さや管受け止め用の下部リテーナ 52 ヨーク 53 ブラケット 55 削孔装置 58 さく岩機本体 60 ロッド 61 ビット 63 穴 64 さや管 65 さや管挿入装置 67 サドル 71 さや管グリッパ 72 押し下げシリンダ 75 削孔装置およびさや管挿入装置用の移動操作手段 80 油圧ユニット 81 給水設備 90,91 テレビカメラ 93 掘削機のブーム 94 固定ブーム 95 スライドブーム 98 スライド操作手段 99,100 第1,第2ガイドレール 101,102 第1,第2ガイド手段 105 姿勢制御機構 112 反転装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 掘削機12のアームまたはブームの先端
    部に、さや管送り出し機構39を備えたさや管ストック
    装置34と、移動自在の削孔装置55と、移動自在のさ
    や管挿入装置65とを設け、さらに前記削孔装置55を
    削孔作業位置でありさや管挿入作業位置である位置a
    と,待機位置bとに移動させる移動操作手段と、さや管
    挿入装置65を前記さや管送り出し機構39からさや管
    64を受け取る位置cと,前記削孔作業位置でありさや
    管挿入作業位置である位置aとに移動させる移動操作手
    段とを設けたことを特徴とする削孔・さや管挿入装置。
  2. 【請求項2】 ケーソン1の作業室天井スラブ3に走行
    レール11を取り付け、この走行レール11に走行体1
    3と、この走行体13に取り付けられた旋回体15と、
    この旋回体15に起伏自在に取り付けられたブーム17
    と、このブーム17の先端部に揺動自在に連接されたア
    ーム20と、姿勢制御機構24とを備えた掘削機12を
    懸吊し、 前記掘削機12のアーム20の先端部と姿勢制御機構2
    4とにわたって、削孔・さや管挿入装置30を取り付
    け、この削孔・さや管挿入装置30を、さや管送り出し
    機構39を備えたさや管ストック装置24と、移動自在
    の削孔装置55と、移動自在のさや管挿入装置65と、
    前記削孔装置55を削孔作業位置でありさや管挿入位置
    である位置aと,待機位置bとに移動させる移動操作手
    段と、さや管挿入装置65を前記さや管送り出し機構3
    9からさや管64を受け取る位置cと,前記削孔作業位
    置でありさや管挿入作業位置である位置aとに移動させ
    る移動操作手段とを設けて構成した、ことを特徴とする
    掘削装置。
  3. 【請求項3】 ケーソン1の作業室天井スラブ3に走行
    レール11を取り付け、この走行レール11に走行体1
    3と、この走行体13に取り付けられた旋回体15と、
    この旋回体15に起伏自在に取り付けられた固定ブーム
    94と、この固定ブーム94にスライド自在に搭載され
    たスライドブーム95と、このスライドブーム用のスラ
    イド操作手段98と、前記スライドブーム95の先端部
    に設けられた姿勢制御機構105とを備えた掘削機12
    を懸吊し、 前記掘削機12のスライドブーム95の先端部と姿勢制
    御機構105とにわたって、削孔・さや管挿入装置30
    を取り付け、この削孔・さや管挿入装置30を、さや管
    送り出し機構39を備えたさや管ストック装置34と、
    移動自在の削孔装置55と、移動自在のさや管挿入装置
    65と、前記削孔装置55を削孔作業位置でありさや管
    挿入作業位置である位置aと,待機位置bとに移動させ
    る移動操作手段と、さや管挿入装置65を前記さや管送
    り出し機構39からさや管64を受け取る位置cと,前
    記削孔作業位置でありさや管挿入作業位置である位置a
    とに移動させる移動操作手段とを設けて構成した、こと
    を特徴とする掘削装置。
  4. 【請求項4】 前記削孔装置55を削孔作業位置であり
    さや管挿入作業位置である位置aと,待機位置bとに移
    動させる移動操作手段と、さや管挿入装置65を前記さ
    や管送り出し機構39からさや管64を受け取る位置c
    と,前記削孔作業位置でありさや管挿入作業位置である
    位置aとに移動させる移動操作手段を、単一の移動操作
    手段75により構成したことを特徴とする請求項1記載
    の削孔・さや管挿入装置。
  5. 【請求項5】 前記掘削機12のアーム20またはスラ
    イドブーム95の先端部と姿勢制御機構105とにわた
    って反転装置112を装着し、この反転装置112を介
    して前記削孔・さや管挿入装置30を取り付けたことを
    特徴とする請求項2または3記載の掘削装置。
  6. 【請求項6】 前記掘削機12と、ケーソン1の作業室
    2内の周囲の少なくとも一方に、削孔・さや管挿入装置
    30の作業状態を撮影するためのテレビカメラを配置
    し、 前記ケーソン1の作業室2の外部には、前記テレビカメ
    ラにより撮影された情報に基づいて、掘削機12および
    削孔・さや管挿入装置30の可動部を遠隔操作する制御
    装置を設置した、ことを特徴とする請求項2または3記
    載の掘削装置。
JP8141095A 1996-05-10 1996-05-10 削孔・さや管挿入装置、およびその装置を備えた掘削装置 Expired - Lifetime JP2745299B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8141095A JP2745299B2 (ja) 1996-05-10 1996-05-10 削孔・さや管挿入装置、およびその装置を備えた掘削装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8141095A JP2745299B2 (ja) 1996-05-10 1996-05-10 削孔・さや管挿入装置、およびその装置を備えた掘削装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09303075A true JPH09303075A (ja) 1997-11-25
JP2745299B2 JP2745299B2 (ja) 1998-04-28

Family

ID=15284086

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8141095A Expired - Lifetime JP2745299B2 (ja) 1996-05-10 1996-05-10 削孔・さや管挿入装置、およびその装置を備えた掘削装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2745299B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11173800A (ja) * 1997-12-08 1999-07-02 Daiho Constr Co Ltd 発破方法および発破用管体
JP2020112016A (ja) * 2018-12-04 2020-07-27 サンドヴィック マイニング アンド コンストラクション オーワイ 管要素を給送するための装置、削岩リグ、およびドリル孔開口を支持する方法
CN111980720A (zh) * 2020-09-04 2020-11-24 盾构及掘进技术国家重点实验室 一种盾构机的掘进控制系统及方法
JP2022023604A (ja) * 2020-07-27 2022-02-08 大豊建設株式会社 削孔装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11173800A (ja) * 1997-12-08 1999-07-02 Daiho Constr Co Ltd 発破方法および発破用管体
JP2020112016A (ja) * 2018-12-04 2020-07-27 サンドヴィック マイニング アンド コンストラクション オーワイ 管要素を給送するための装置、削岩リグ、およびドリル孔開口を支持する方法
JP2022023604A (ja) * 2020-07-27 2022-02-08 大豊建設株式会社 削孔装置
CN111980720A (zh) * 2020-09-04 2020-11-24 盾构及掘进技术国家重点实验室 一种盾构机的掘进控制系统及方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2745299B2 (ja) 1998-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR970001724B1 (ko) 지하 옹벽 구축을 위한 개량된 굴착장치
US5263545A (en) Method and apparatus for drilling holes in soil or rock
KR100354987B1 (ko) 보어홀굴삭공법및보어홀굴삭장치
CN105625487A (zh) 一种地下隧道挖掘设备
SU1713442A3 (ru) Бурильна машина
JP2745299B2 (ja) 削孔・さや管挿入装置、およびその装置を備えた掘削装置
KR101448294B1 (ko) 방향제어가 가능한 수평천공방법 및 그 장치.
JPH02500041A (ja) ボーリング装置
GB2276895A (en) Horizontal boring
JP2015055033A (ja) 低空頭掘削機
JP6639869B2 (ja) ボーリングロボット
US5016942A (en) Anchor boring unit
JP5022489B2 (ja) 寸法石の切出し方法および列掘削装置
JP6872466B2 (ja) ロックボルト施工装置及びロックボルト施工方法
DE19522228A1 (de) Vortriebsverfahren und -Vorrichtung für den Tunnelbau
JP2001003363A (ja) 地中埋設杭の破砕処理装置
JP7359344B2 (ja) 削孔作業車及び削孔方法
JPH03158591A (ja) 補強ロッド供給装置
CA2045656C (en) Trenching apparatus
CN113818895A (zh) 一种隧道用自动截割掘锚一体机及其控制方法
JPH11117656A (ja) 掘削機に装備された削孔装置
JP3418909B2 (ja) 拡幅掘削方法及びその装置
JP3857773B2 (ja) トンネル掘進装置
CA2234745A1 (en) Underground mining drill rig
JP3794513B2 (ja) ケーソン内掘削装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080413

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090413

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100413

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110413

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120413

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130413

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140413

Year of fee payment: 13