JPH09301445A - 酸素バリア物品 - Google Patents

酸素バリア物品

Info

Publication number
JPH09301445A
JPH09301445A JP13962496A JP13962496A JPH09301445A JP H09301445 A JPH09301445 A JP H09301445A JP 13962496 A JP13962496 A JP 13962496A JP 13962496 A JP13962496 A JP 13962496A JP H09301445 A JPH09301445 A JP H09301445A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
poly
polymer
ethylene carbonate
oxygen barrier
oxygen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13962496A
Other languages
English (en)
Inventor
Andrew Motika Stephen
ステファン.アンドリュー.モティカ
Rokiki Andojebu
アンドジェブ.ロキキ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PACK POLYMER Inc
Original Assignee
PACK POLYMER Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by PACK POLYMER Inc filed Critical PACK POLYMER Inc
Priority to JP13962496A priority Critical patent/JPH09301445A/ja
Publication of JPH09301445A publication Critical patent/JPH09301445A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 食物などを含め、酸素の影響を受け易く、あ
るいは劣化する可能性のある物質を包装する上で有用で
ある物品を提供すること。 【解決手段】 酸素の影響を受け易い物質を包装または
貯蔵し、あるいは輸送するのに有用な物品を開示する。
このような物品の構成材料または層が、それが多層構造
体のものである場合は、実質的に、エーテル結合の濃度
が8モル%以下であるポリ(エチレンカーボネート)か
らなる。好適な実施例において、その濃度は2モル以下
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸素の影響を受け
易い物質を包装または貯蔵し、あるいは輸送するために
有用な物品に関するものである。詳細には、本発明は、
構成材料または層の材料が実質的に、酸素バリアとして
働く合成樹脂またはポリマーからなる上記の物品に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】米国特許第4,142,021号には、
多数の製品を包装する上で有用な積層構造体が開示され
ている。この構造体は、基層と、該基層に結合された接
着酸素バリア層とを備える。この酸素バリア層は、エポ
キシドおよび二酸化炭素を共重合させることによって形
成されたポリマーである。この米国特許では、ポリ(エ
チレンカーボネート)として公知の酸化エチレンと二酸
化炭素の共重合体と、米国特許第3,900,424号
中の実施例1の手順によってそれを形成することが具体
的に開示されている。
【0003】酸化エチレンと二酸化炭素の共重合化は、
触媒によって行われ、不活性で通常液体の媒質内で実施
される。共重合化によって製造されるポリマーは、通常
の室温では固体であり、現在のところ、非結晶性であ
る。このポリマーの数平均分子量は約10,000乃至
150,000であり、その重量平均分子量は約50,
000乃至80,000である。このポリマーは、いく
つかの興味深い特性を有し、そのうちの1つは、酸素透
過率が低いことである。
【0004】ポリ(エチレンカーボネート)の初期の研
究・開発段階では、重合触媒は、最初はジエチル亜鉛で
あり、次いで、ジエチル亜鉛と水などの活性水素を有す
る化合物との反応生成物となった。米国特許第3,58
5,168号、米国特許第3,900,424号、Ap
pl.Polymer.Symp.26、第257頁乃
至第267頁(1975年)を参照されたい。ジエチル
亜鉛および反応生成物は、後の2つの文献から明白なよ
うに、液体の重合媒質に可溶である。そのような触媒に
よって得られるポリ(エチレンカーボネート)の特性
は、前述のAppl.Polymer.Symp.第2
64頁に報告されており、ガラス転移温度が5℃であ
り、ASTM−D1434基準による酸素透過率が、1
4×10−12(cc×cm)/(cm×sec×c
mのHg)である。後者の酸素透過率の値、即ち、酸素
伝達率は0.14Barrerに相当する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の改良は、ポリ
(エチレンカーボネート)を構成するポリマー鎖中のエ
ーテル結合が、ポリマーの酸素透過特性(並びに、ガラ
ス転移温度)に大きな影響を有するという知見に基づく
ものである。エーテル結合の数が少ないほど、酸素バリ
ア特性が大きくなる。ポリ(エチレンカーボネート)中
のエーテル結合のモル%は、核磁気共鳴(「NMR」)
分析によって容易に求めることができる(但し、赤外線
分析では求められない)。実際、ジエチル亜鉛触媒によ
って生成されたポリ(エチレンカーボネート)のポリマ
ー鎖エーテル結合含有量が30%程度になる可能性があ
ることがNMR分析によって判明した。
【0006】エーテル結合のないポリ(エチレンカーボ
ネート)鎖のセグメントは下記の化学式1によって示さ
れる。
【0007】
【化1】 このセグメントでは、二酸化炭素単位またはオキシカル
ボニル単位の数と酸化エチレン単位またはオキシエチレ
ン単位の数は等しい。1つのエーテル結合を有するポリ
(エチレンカーボネート)鎖のセグメントは、下記の化
学式2によって示される。
【0008】
【化2】 このセグメントでも、オキシカルボニル単位の数とオキ
シエチレンの数は等しい。ポリマー鎖のセグメントにお
いて3つ以上のオキシエチレン単位が結合されていると
き、そのセグメントは下記の化学式3によって示され
る。
【0009】
【化3】 上記化学式3で、nは2以上の数である。従って、この
セグメントでは、オキシカルボニル単位の数とオキシエ
チレン単位の数は等しくない。
【0010】さらに最近では、全てではないにせよ、殆
どの、重合工程で使用される液体重合反応媒質に不溶な
触媒が発見されている。この触媒は、実質的に、亜鉛化
合物とポリカルボキシル酸の通常は固体の反応生成物か
らなる。この触媒では、亜鉛とポリカルボキシル酸との
モル比は、好ましくは1:1である。亜鉛化合物の例に
は、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、例えば、亜鉛アセテートや
亜鉛カーボネートなどの亜鉛塩が含まれる。ポリカルボ
キシル酸の好ましい例には、グルタル酸やアジピン酸な
どのジカルボキシル酸が含まれる。Polymer・J
ournal第13巻、第407頁乃至第410頁(1
981年)、米国特許第4,943,677号、同第
4,960,862号、同第4,981,948号を参
照されたい。これらの文献は、より高い収量のポリマー
となり、触媒活動再生機能を有し、ある種のプロトン・
ドナーと共に使用したときにポリマーの分子量を制御す
ることができるという、この亜鉛触媒の従来のジエチル
亜鉛触媒に優る利点を示している。現在のところ、従来
技術では、この触媒の他の利点は開示されていないよう
である。
【0011】本発明の改良は、通常は固体の亜鉛ポリカ
ルボキシレート触媒との共重合化反応を実施し、反応条
件、特に反応温度を調整することによって、ポリ(エチ
レンカーボネート)のポリマー鎖エーテル結合含有量を
制御することができるという他の知見に基づくものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、構成材料また
は層が、実質的に、エーテル結合の濃度が8モル%以下
であるポリ(エチレンカーボネート)からなる酸素バリ
ア物品を特徴とするものである。好ましい実施例では、
エーテル結合の濃度は、2モル%以下である。
【0013】本発明の物品は、食物などを含め、酸素の
影響を受け易く、あるいは劣化する可能性のある物質を
包装する上で有用である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の物品は、単層シートの形
態、または酸素バリア層を有する多層シートの形態の包
装材料を含む。単層シートおよび酸素バリア層の組成
は、実質的に、エーテル結合の濃度が8モル%以下、好
ましくは2モル%以下であるポリ(エチレンカーボネー
ト)からなる。本発明の包装材料の単層シートの実施例
および多層シートの実施例は、フィルム、およびより厚
いシートの両方を含む。なお、フィルムは、本明細書で
は、最大厚さが0.5mmのシートとして任意に定義さ
れる。より厚いシートは、可撓性であっても、あるいは
比較的非可撓性であってもよい。この包装材料の多層シ
ートの実施例は、例えばコーテッド・ペーパーの場合の
ように少くとも1つの層がコーティングであるシートを
も含む。
【0015】本発明による酸素バリア物品の多層の実施
例では、米国特許第4,142,021号で引用された
基層と頂部層とを含む他の層の組成は、この米国特許で
開示された一般的な材料および特定の材料を含む。この
米国特許の関連する開示は、引用によって本明細書に含
める。
【0016】本発明の酸素バリア物品は、チューブなど
形状付けされた物品と、缶、壺、ボトル、水差し、バッ
グなどの容器も含む。このような物品のいくつかの実施
例では、壁は単層構造であり、実質的に、エーテル結合
の濃度が8モル%以下、好ましくは2モル%以下である
ポリ(エチレンカーボネート)からなる。他の実施例で
は、壁は、エーテル結合含有量が8モル%以下、好まし
くは2モル%以下である、実質的にポリ(エチレンカー
ボネート)からなる層を有する積層である。
【0017】本発明の酸素バリア物品中のポリ(エチレ
ンカーボネート)は好ましくは、液体反応媒質内で、酸
化エチレンおよび二酸化炭素を、捕捉粉砕した固体亜鉛
ポリカルボキシレート触媒と混合させて形成され、その
ときの温度は、25℃乃至100℃の範囲で、圧力は大
気圧乃至200atm以上とし、また、その時間は少く
ともかなりの量のポリマーが形成されるのに十分な時間
とする。
【0018】好ましい触媒は、ジカルボキシル酸と酸化
亜鉛の反応によって生成され、通常は固体であり液体反
応触媒に不溶な亜鉛ジカルボキシレート触媒であり、こ
の場合、亜鉛とジカルボキシル酸とのモル比は、好まし
くは1:1である。好ましくは、ジカルボキシル酸は、
グルタル酸またはアジピン酸である。
【0019】共重合化を実行するために使用される触媒
の量は、触媒として有効な量である。一般に、触媒とし
て有効な量は、酸化エチレンに基く重量比に対して0.
0001%乃至20%の範囲である。
【0020】触媒が亜鉛グルタレートや亜鉛アジペート
などの亜鉛ジカルボキシレートであるとき、好ましい重
合化温度範囲は、45℃乃至60℃であり、好ましい反
応圧力は、14atm乃至70atm(200psig
乃至1,000psig)である。
【0021】重合化時間は、一般に、酸化エチレンの最
大反応をもたらすのに十分な長さである。妥当な結果
は、通常、この時間が1時間乃至10時間であるときに
得られる。
【0022】重合化反応は、好ましくは、重合化反応の
条件下で、不活性の液体媒質内で実行される。液体媒質
は、このような条件下で触媒を溶解させてはならない。
重合化反応触媒の例には、ヘキサン、二塩化メチレン
(多くの場合、単に「塩化メチレン」と呼ばれる)、米
国特許第4,981,948号で具体的に開示されたそ
の他の液体触媒が含まれる。この米国特許で開示された
他の重合化条件は、本明細書で述べる条件とは異なる範
囲を除いて、引用によって本明細書に含める。本明細書
の物品中の低エーテル結合ポリ(エチレンカーボネー
ト)の数平均分子量は、好ましくは25,000乃至1
00,000であり、重量平均分子量は、好ましくは4
0,000乃至500,000である。しかし、これよ
りも大きい値および小さい値も、本発明のより広い概念
の範囲である。
【0023】本発明の酸素バリア物品のいくつかの実施
例では、低いエーテル結合ポリ(エチレンカーボネー
ト)が添加剤なしで存在する。他の実施例では、添加物
は、ポリマー(従って、ポリマーから製造される物品)
の酸素バリア性能にそれ程悪影響を与えない濃度で含ま
れる。そのような添加物の例には、顔料や染料などの着
色剤、充填剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線遮光剤、
帯電防止剤などが含まれる。添加剤は、溶剤の混合と溶
融混合とを含め、従来型の方法および手段によってポリ
マーに添加される。
【0024】本発明の酸素バリア物品は、従来型の方法
および手順によって、添加物を添加し、あるいは添加物
なしで低エーテル結合ポリ(エチレンカーボネート)か
ら製造することができる。この方法には、溶融押出方法
と溶剤注型方法とが含まれる。溶融押出方法には、積層
体の形成に使用される押出コーティング方法と共押出方
法とが含まれ、プラスチック製ボトルなどの製造に使用
されるブロー成形法と、熱可塑性マーガリン容器などの
製造に使用される熱生成法と、フィルムおよびより厚い
シートの製造に使用される、延伸を含む、あるいは含ま
ない溶融注型法とがある。このような方法には、ブロー
ン・フィルム法とテンター・フレーム法とが含まれる。
溶剤方法に関しては、本発明のポリマーは、二塩化メチ
レン、ジオキサン、アセトニトリル、ジメチルホルムア
ミドなどであるが、それらに限らない多数の一般的な有
機溶剤に可溶である。
【0025】
【実施例】下記の例は、本発明をそれらの例に制限せず
に本発明の様々な態様を示すものであるが、これらは本
発明を限定するものではない。
【0026】実施例1: 触媒生成方法A 攪拌器と、ディーン・スターク(Dean−Star
k)トラップと、加熱浴とを備える1リットルの3つ口
丸底フラスコに、酸化亜鉛0.5モル(フィッシャー試
薬グレード)およびメタノール350mlを添加する。
これに、メタノール400mlに溶融させたグルタル酸
0.45モルを添加する。この混合物を強く攪拌しなが
ら4時間に亘って55℃で加熱する。冷却時に、混合物
を濾過し、その結果から得られる固体を80℃の真空オ
ーブン内に一晩中放置して残留メタノールを除去する。
メタノールのないこの固体は、実質的に、亜鉛グルタレ
ートからなる、即ち、所望の触媒となる。
【0027】実施例2: 触媒生成方法B 攪拌器と、凝縮器と、ディーン・スターク・トラップ
と、加熱浴とを備える1リットルの3つ口丸底フラスコ
に、酸化亜鉛0.5モル(フィッシャー試薬グレード)
およびトルエン350mlを添加する。これに、トルエ
ン400mlに溶融させたグルタル酸0.45モルを添
加する。この混合物を強く攪拌しながら2時間に亘って
55℃で加熱する。次いで、この混合物を還流させ、水
の共沸除去が終了するまで保持する。冷却時に、混合物
を濾過し、このように分離された固体を80℃の真空オ
ーブン内に一晩中放置して残留トルエンを除去する。ト
ルエンのないこの固体は、実質的に亜鉛グルタレートか
らなる、即ち所望の触媒となる。
【0028】実施例3: 析出方法によるポリ(エチレンカーボネート)の生成 攪拌器を備える300mlのステンレス鋼オートクレー
ブ反応器に亜鉛グルタレート(2.5g)およびヘキサ
ン(90g)を充填する。反応器を窒素によってパージ
し、攪拌器を作動させ、酸化エチレン(28g)を添加
する。反応器をCOによって19atmに加圧し、次
いで85℃に加熱する。反応器へのCO供給管の弁を
再開放し、反応器の圧力を4時間に亘って32atmに
維持する。反応器を冷却し通気した後、開放し、ヘキサ
ン留分を移す。残りの内容物を塩化メチレン(500m
l)と混合し、この結果得られる固体触媒のスラリ並び
にポリマーおよび副産物の溶剤を0.5N・HCl(2
50ml)によって洗浄する。塩化メチレン留分を脱イ
オン水(1回毎に250ml)によって2度洗浄し、次
いで、メタノール(1500ml)と混合する。この結
果得られる析出ポリ(エチレンカーボネート)をメタノ
ールから分離し、60℃の真空オーブンに一晩中放置し
て、残留メタノールを除去する。このように得られるポ
リマーの通常の収量は、18gである。
【0029】実施例4: 溶剤重合化方法によるポリ(エチレンカーボネート)の
生成 攪拌器を備える1000mlのステンレス鋼オートクレ
ーブ反応器に、亜鉛グルタレート(9.0g)および塩
化メチレン(430g)を充填する。反応器を窒素によ
ってパージし、攪拌器を作動させ、酸化エチレン(11
8g)を添加する。反応器をCOによって18atm
に加圧し、次いで60℃に加熱する。反応器へのCO
供給管の弁を再開放し、反応器の圧力を4時間に亘って
25atmに維持する。反応器を冷却し通気した後、開
放し、内容物を塩化メチレン(1500ml)と混合
し、この結果得られる固体触媒のスラリ並びにポリマー
および副産物の溶剤を1.0N・HCl(600ml)
によって洗浄する。塩化メチレン留分を脱イオン水(6
00ml)によって2度洗浄し、次いで、メタノール
(4500ml)と混合する。析出ポリ(エチレンカー
ボネート)をメタノールから分離し、65℃の真空オー
ブンに一晩中放置して、残留メタノールを除去する。こ
のように得られるポリマーの通常の収量は、109gで
ある。
【0030】下記の表1は、表に示したエーテル結合含
有量を有する特定のポリ(エチレンカーボネート)ポリ
マーの溶剤鋳造によって生成された単層フィルムのサン
プルに関して得られた酸素バリア特性データを記載した
ものである。この表1は、特定の各ポリマーの重合化条
件およびガラス転移温度(「Tg」)も示す。フィルム
・サンプル1および2のポリマーは、実施例3に従って
生成したものであり、各場合における触媒は、実施例1
に従って生成したものである。フィルム・サンプル3の
ポリマーは、実施例2に従って生成した触媒によって実
施例4に従って生成したものである。フィルム・サンプ
ル4および5のポリマーは、前述のAppl.Poly
mer.Symp.の論文のジエチル亜鉛/水触媒系に
よって生成したものである。酸素バリア特性データは、
データを得た研究所で標準とされていた試験方法によっ
て得られた。酸素バリアデータの測定単位は、Barr
er単位である。得られたBarrer値は、分子、即
ち、(a)秒単位の測定時間に亘って試験フィルムを通
過したガスの標準温度および圧力での立法センチメート
ル数に、(b)センチメートル単位のフィルムの厚さを
乗じた積を分子として、(c)ガスに晒されたフィルム
の平方センチメートル単位の面積、(d)前記時間、
(e)フィルムを横切る水銀のセンチメートル単位の分
圧差を分母として掛けて得られた商に1010を掛けた
値に等しい。
【0031】
【表1】 ──────────────────────────────────── フィルム・ ポリマー重合化 エーテル Tg,℃ 酸素バリア サンプル 条 件 結合の割合 特 性 番号 ──────────────────────────────────── 1 60℃、25atm CO 1 28.0 0.0042 t=4hrs、ZG,MC 2 60℃、25atm CO 2 27.5 0.0120 t=4hrs、ZG,MC 3 85℃、25atm CO 8 22.4 0.0080 t=4hrs、ZG,MC 4 50℃、42-69 atm CO 12 19.8 0.0240 t=24hrs、DZ Dioxane/Toluene 5 25℃、21.4atm CO 30 5.0 0.14** t=40hrs、DZ, Dioxane ──────────────────────────────────── t=重合化時間 Z=ジエチル亜鉛/水 ZG=亜鉛グルタレート MC=二塩化メチレン *Appl.Pol.Symp.、26、257(1975)から引用 *Appl.Pol.Symp.(上記)から得た値 この表1は、フィルム・サンプル1、2、3が、フィル
ム・サンプル4および5と比べて、酸素透過率が著しく
低い(酸素バリア特性が著しく高い)ことを示す。さら
にこの表1は、サンプル1、2、3が、フィルム・サン
プル4および5のポリマーと比べてエーテル結合の割合
が著しく低く、ガラス転移温度が著しく高いことも示
す。
【0032】特定のポリ(エチレンカーボネート)のガ
ラス転移温度は、ポリマーに存在するエーテル結合を適
切に示すだけでなく、ポリマーの単層フィルムあるいは
頂部ポリマー層または底部ポリマー層を含む多層フィル
ムが、ロール状態にて、20℃乃至25℃以上の温暖な
天候の温度のとき、それ自体が接着する傾向がどれだけ
大きいかも示す。換言すると、ポリマーのガラス転移温
度が高いほど、そのようなフィルムなどがこのような大
気温度でそれに自体に接着する傾向は弱くなる。
【0033】「実質的に〜からなる」の表現では、本明
細書では、定義した物質の組成の実質的特性に顕著な悪
影響を及ぼすのに十分な濃度の記載されていない物質を
除外し、同時に、前記実質的特性に顕著な悪影響を及ぼ
すには、不十分な濃度の記載されていない1または複数
の物質の存在を許容するものである。
【0034】
【発明の効果】以上述べた通り本発明によれば、酸素バ
リアとして低エーテル結合ポリ(エチレンカーボネー
ト)を有し、従って著しく向上した酸素バリア特性を有
する酸素バリア物品を提供することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素の影響を受け易い物質を包装または
    貯蔵し、あるいは輸送するために用いる物品であって、
    前記物品の構成材料または層が、それが多層構造体であ
    る場合は、実質的にエーテル結合の濃度が8モル%以下
    であるポリ(エチレンカーボネート)からなることを特
    徴とする物品。
  2. 【請求項2】 前記エーテル結合濃度が2モル%以下で
    あることを特徴とする請求項1記載の物品。
  3. 【請求項3】 単層シートまたは多層シートであること
    を特徴とする請求項1記載の物品。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の物品によって包まれた、
    酸素の影響を受け易い物質を含むパッケージ。
JP13962496A 1996-05-09 1996-05-09 酸素バリア物品 Pending JPH09301445A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13962496A JPH09301445A (ja) 1996-05-09 1996-05-09 酸素バリア物品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13962496A JPH09301445A (ja) 1996-05-09 1996-05-09 酸素バリア物品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09301445A true JPH09301445A (ja) 1997-11-25

Family

ID=15249624

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13962496A Pending JPH09301445A (ja) 1996-05-09 1996-05-09 酸素バリア物品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09301445A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014178442A1 (en) 2013-04-30 2014-11-06 Ricoh Company, Ltd. Polymer product, film, molded article, sheet, particle, fiber, and method for producing polymer

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014178442A1 (en) 2013-04-30 2014-11-06 Ricoh Company, Ltd. Polymer product, film, molded article, sheet, particle, fiber, and method for producing polymer

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7288593B2 (en) Enhanced oxygen barrier performance from modification of ethylene vinyl alcohol copolymers (EVOH)
EP1871836B1 (en) Oxygen scavenging polymers
JP4073052B2 (ja) ポリグリコール酸シート及びその製造方法
JP5813218B2 (ja) ラクチド共重合体を含む包装用フィルム
KR100217259B1 (ko) 분해성 공중합체의 제조방법
AU2001261742A1 (en) Enhanced oxygen barrier performance from modification of ethylene vinyl alcohol copolymers (EVOH)
JPS60501060A (ja) 気体遮断性を改善したポリエステルおよびそれからつくつた容器
US8003751B2 (en) Oxygen scavenging polymers
JPH10138371A (ja) ガスバリヤー性多層中空容器
EP0411791A1 (en) Barrier polymers
US7026417B2 (en) Enhanced oxygen barrier performance from modification of vinyl alcohol polymers (PVOH) or ethylene vinyl alcohol copolymers (EVOH)
JPH09301445A (ja) 酸素バリア物品
EP0803532A1 (en) Oxygen-barrier articles
US7011873B2 (en) Use of poly(dimethyl ketone) to manufacture articles in direct contact with a humid or aqueous medium
EP4206235A1 (en) Modified ethylene?vinyl alcohol resin and production method therefor
RU2159729C2 (ru) Изделие для упаковки, хранения и транспортировки чувствительных к кислороду веществ и упаковка
CA2179953A1 (en) Oxygen-barrier articles
JP3736664B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物
JP3057956B2 (ja) 金属貼合わせ用共重合ポリエステルフィルム
CN117285685A (zh) 聚烯烃对聚酯的改进粘合
US4841012A (en) Polyesters with improved gas barrier properties
US4956443A (en) Polyester from hydroxyethoxyphenoxy acetic acid with improve gas barrier properties
JPH09227666A (ja) ポリエステルフィルム
JP2731533B2 (ja) ガスバリヤー性包装材の製法
JP3160976B2 (ja) ポリエステルならびにそれより成る中空容器および延伸フィルム