JPH0930131A - 可逆性感熱記録カード又はシート - Google Patents

可逆性感熱記録カード又はシート

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JPH0930131A
JPH0930131A JP8075162A JP7516296A JPH0930131A JP H0930131 A JPH0930131 A JP H0930131A JP 8075162 A JP8075162 A JP 8075162A JP 7516296 A JP7516296 A JP 7516296A JP H0930131 A JPH0930131 A JP H0930131A
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thermosensitive recording
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篤 久田見
Eiichi Kawamura
栄一 川村
Takashi Kubo
敬司 久保
Takehito Yamaguchi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度に依存して透明度が可逆的に変化する感
熱層を含有する書換可能な画像表示部を有する可逆性感
熱記録カード又はシートにおいて、画像視認性の向上し
たものを提供する。 【解決手段】 表面に書換え可能な画像表示部を有する
可逆性感熱記録カード又はシートにおいて、(i)該画
像表示部は、感熱層を含有する透明性表面層Aと、光反
射層を有しない不透明支持体層Bとが空気層を介して積
層された構造を有すること、(ii)該感熱層は温度に依
存して透明度が可逆的に変化するものであること、(ii
i)該表面層Aは着色層を含有すること、(iv)該画像
表示部における未熱印字部又は熱消去部の光反射率Xと
熱印字部の光反射率Yとの差(X−Y)が5%以上であ
ること、(v)該表面層Aの未熱印字部又は熱消去部の
光透過率Zが20〜80%であること、(vi)該支持体
層Bの表面色が白色又は前記表面層Aの着色とは異なっ
た系統色であること、を特徴とする可逆性感熱記録カー
ド又はシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に書換え可能
な画像表示部を有する可逆性感熱記録カード又はシート
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】表面に温度に依存して透明度が可逆的に
変化する感熱層を不透明支持体上に設けて書換可能な画
像表示部とした可逆性感熱記録カード又はシート(以
下、単に記録カードとも言う)は広く知られている。こ
のような記録シートにおいては、透明状態の感熱層に熱
印字を行うことにより、白濁不透明画像を形成させるこ
とができる(特開昭55−154198号)。しかし、
このようにして形成された画像は、不透明支持体の表面
色を背景色とした白濁画像であることから、画像コント
ラストが悪いという問題を有している。このような画像
コントラストの問題を解決するために、支持体表面に金
属アルミニウム層等の鏡面をもつ光反射層を設けること
が知られている(特開昭64−14079号)。しか
し、このような光反射層を有する記録カードは、斜め方
向からその画像を見たときには、鏡面をもつ光反射層か
らの反射光が強すぎてその画像の視認性が著しく悪くな
るという欠点を有している。
【0003】一方、光反射層を用いることなく画像コン
トラストを高めるために、表面着色した支持体上に、表
面に感熱層を有する透明性の表面層を、その裏面側を支
持体表面に向けて積層接着するとともに、画像表示部に
対応する表面層と支持体層との間を、接着剤層を存在さ
せずに空気層とした構造の記録カードが提案されている
(特開平4−220400号、特開平5−124382
号、実開平5−12163号)。この記録カードの場
合、その感熱層に熱印字を行うことにより、支持体表面
の着色を背景色とした白濁不透明画像を形成させること
ができる。しかしながら、このような記録カードは、空
気層が存在しないものよりも確かに画像コントラストが
向上し、画像視認性の向上したものであるが、その画像
視認性は未だ満足すべきものではなかった。加えて、こ
の種の記録カードは接着剤層が形成されるところの支持
体上に各種の印刷のデザイン領域として使用されている
が、この印刷にもコストがかかる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、温度に依存して透明度が可逆的に変化する感熱層を
含有する書換可能な画像表示部を有する可逆性感熱記録
カード又はシートにおいて、画像視認性の向上したもの
を提供することをその課題とする。また本発明の第二の
目的は温度に依存して透明度が可逆的に変化する感熱層
を含有する可逆性感熱記録カード又はシートにおいて、
支持体層の下地を1色だけでなく2色表示も行なえるよ
うにしたものを提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、 (1)表面に書換え可能な画像表示部を有する可逆性感
熱記録カード又はシートにおいて、(i)該画像表示部
は、感熱層を含有する透明性表面層Aと、光反射層を有
しない不透明支持体層Bとが空気層を介して積層された
構造を有すること、(ii)該感熱層は温度に依存して透
明度が可逆的に変化するものであること、(iii)該表面
層Aは着色層を含有すること、(iv)該画像表示部にお
ける未熱印字部又は熱消去部の光反射率Xと熱印字部の
光反射率Yとの差(X−Y)が5%以上であること、
(v)該表面層Aの未熱印字部又は熱消去部の光透過率
Zが20〜80%であること、(vi)該支持体層Bの表
面色が白色又は前記表面層Aの着色とは異なった系統色
であること、を特徴とする可逆性感熱記録カード又はシ
ート、が提供される。
【0006】また本発明によれば、 (2)前記(1)において、該表面層Aが、透明性フィ
ルム層とその表面に形成された感熱層とその表面に形成
された保護層とからなり、該感熱層が着色層に形成され
ている可逆性感熱記録カード又はシート、 (3)前記(1)において、該表面層Aが、透明性フィ
ルム層とその表面に形成された感熱層とその表面に形成
された着色層とからなる可逆性感熱記録カード又はシー
ト、 (4)前記(1)において、該表面層Aが、透明性フィ
ルム層とその表面に形成された感熱層とその表面に形成
された保護層とからなり、該保護層が着色層に形成され
ている可逆性感熱記録カード又はシート、 (5)前記(1)において、該表面層Aが、透明性フィ
ルム層とその表面に形成された感熱層とその表面に形成
された保護層とからなり、該透明フィルム層が着色層に
形成されるか、又は該透明フィルム層の表面又は裏面に
着色層が配設されている可逆性感熱記録カード又はシー
ト、 (6)前記(1)〜(5)において、感熱層に含有され
る有機低分子物質の一部に代えて、着色脂肪族カルボン
酸Cu、Cr、Mn、Niおよび/またはCo塩を用い
た可逆性感熱記録カード又はシート、 (7)前記(1)〜(5)において、着色層に含有され
る着色剤が油溶性染料からなり、その着色剤の含有量
が、100cm2当り0.01〜1.0mgである可逆
性感熱記録カード又はシート、 (8)前記(1)〜(7)において、表面層Aがその層
Aを構成する他の層の屈折率とは異なる屈折率を有する
透明な無機薄膜層を1又は2層以上含んでいる可逆性感
熱記録カード又はシート、 (9)前記(1)〜(8)において、該表面層Aと該不
透明支持体層Bとの接着領域の少なくとも一部が画像状
に接着されている可逆性感熱記録カード又はシート、 (10)前記(9)において、該表面層Aと該不透明支
持体層Bとの接着領域のうちの表面層Aの少なくとも一
部を表示部分とした可逆性感熱記録カード又はシート、 (11)前記(9)において、該表面層Aと該不透明支
持体層Bとの接着領域のうちの不透明支持体B上の少な
くとも一部に該(vi)の支持体層Bの表面色以外の色又
はパターンを形成した可逆性感熱記録カード又はシー
ト、 が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における感熱層は、その透
明度が温度に依存して(熱履歴に依存して)変化するも
ので、従来公知のものであり、樹脂母材中に有機低分子
物質を均一に分散させることによって形成することがで
きる。前記樹脂母材用樹脂としては、例えば、ポリ塩化
ビニル;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル
−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アク
リレート共重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化
ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩
化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニ
リデン系共重合体;スチレン−ブタジエン共重合体;ポ
リエステル;ポリアミド;ポリアクリレート又はポリメ
タクリレート或いはアクリレート−メタクリレート共重
合体;シリコーン樹脂の他、高分子液晶等が挙げられ
る。これらは単独で或いは2種以上混合して使用され
る。
【0008】一方、前記有機低分子物質としては、一般
に融点30〜200℃、好ましくは50〜150℃程度
のものが使用される。このような有機低分子物質として
は、アルカノール;アルカンジオール;ハロゲンアルカ
ノールまたはハロゲンアルカンジオール;アルキルアミ
ン;アルカン;アルケン;アルキン;ハロゲンアルカ
ン;ハロゲンアルケン;ハロゲンアルキン;シクロアル
カン;シクロアルケン;シクロアルキン;飽和または不
飽和モノもしくはジカルボン酸又はこれらのエステル、
アミドもしくはアンモニウム塩;飽和もしくは不飽和ハ
ロゲン脂肪酸又はこれらのエステル、アミドもしくはア
ンモニウム塩;アリルカルボン酸又はそれらのエステ
ル、アミド又はアンモニウム塩;ハロゲンアリルカルボ
ン酸又はそれらのエステル、アミドもしくはアンモニウ
ム塩;チオアルコール;チオカルボン酸又はそれらのエ
ステル、アミンもしくはアンモニウム塩;チオアルコー
ルのカルボン酸エステル等が挙げられる。これらは単独
で又は2種以上混合して使用される。これらの化合物の
炭素数は10〜60、好ましくは10〜38、特に10
〜30が好ましい。エステル中のアルコール基部分は飽
和していてもよく、飽和していなくてもよく、またハロ
ゲン置換されていてもよい。いずれにしても有機低分子
物質は分子中に酸素、窒素、硫黄及びハロゲンの少くと
も1種、例えば−OH、−COOH、−CONH、−C
OOR、−NH、−NH2、−S−、−S−S−、−O
−、ハロゲン等を含む化合物であることが好ましい。
【0009】感熱層中の他の有機低分子物質と樹脂母材
との割合は、重量比で2:1〜1:16程度が好まし
く、1:2〜1:6が更に好ましい。樹脂母材の比率が
これ以下になると、有機低分子物質を樹脂母材中に保持
した膜に形成することが困難となり、またこれ以上にな
ると、有機低分子物質の量が少ないため、不透明化が困
難になる。
【0010】本発明の他の好ましい感熱層は、スチレン
−ブタジエン共重合体からなる樹脂母材中に、飽和カル
ボン酸を均一に分散させたものである。飽和カルボン酸
としては、炭素数10〜24のもの、例えば、カプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等が好
適である。また、スチレン−ブタジエン共重合体と飽和
カルボン酸との混合重量比は、1:1〜20:1の範囲
にするのがよい。
【0011】感熱層の厚みは1〜30μmが好ましく、
2〜20μmがさらに好ましい。感熱層が厚すぎると感
熱層の層内での熱の分布が発生し均一に透明化すること
が困難となる。また、感熱層が薄すぎると白濁度が低下
しコントラストが低くなる。更に、感熱層中の有機低分
子物質の量を増加させると白濁度を増すことができる。
【0012】感熱層には以上の成分の他に、透明画像の
形成を容易にするために、界面活性剤、高沸点溶剤等の
添加物を添加することができる。これらの添加物の具体
例は次の通りである。 高沸点溶剤の例;リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−
エチルヘキシル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレ
ジル、オレイン酸ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸
ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フ
タル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキ
シル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジオクチルデシ
ル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル、
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、ア
ジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アゼライン酸ジ−2
−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ
−2−エチルヘキシル、ジエチレングリコールジベンゾ
エート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラ
ート、アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノー
ル酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセ
チルクエン酸トリブチル等。
【0013】界面活性剤、その他の添加物の例;多価ア
ルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール高級アル
キルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エステル、高
級アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂肪酸高
級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又はポリプ
ロピレングリコールの低級オレフィンオキサイド付加
物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼンスル
ホン酸のNa、Ca、Ba又はMg塩;高級脂肪酸、芳
香族カルボン酸、高級脂肪酸スルホン酸、芳香族スルホ
ン酸、硫酸モノエステル又はリン酸モノ−又はジ−エス
テルのCa、Ba又はMg塩;低度硫酸化油;ポリ長鎖
アルキルアクリレート;アクリル系オルゴマー;ポリ長
鎖アルキルメタクリレート;長鎖アルキルメタクリレー
ト−アミン含有モノマー共重合体;スチレン−無水マレ
イン酸共重合体;オレフィン−無水マレイン酸共重合体
等。
【0014】前記感熱層の上には、サーマルヘッド等の
書き込み法による加熱手段の熱と圧力で表面が変形して
透明部の透明度が低下するのを防ぐため、保護層を設け
ても良い。感熱層上に積層する保護層(厚さ0.1〜1
0μm)の材料としてはシリコーン系ゴム、シリコーン
樹脂(特開昭63−221087号公報に記載)、ポリ
シロキサングラフトポリマー(特開昭63−31738
5号に記載)や紫外線硬化樹脂又は電子線硬化樹脂(特
開平2−566号に記載)等が挙げられる。いずれの場
合も、塗布時に溶剤を用いるが、その溶剤は、感熱層の
樹脂ならびに有機低分子物質を溶解しにくいほうが望ま
しい。感熱層の樹脂及び有機低分子物質を溶解しにくい
溶剤としては、n−ヘキサン、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられ、
特にアルコール系の溶剤がコスト面から望ましい。
【0015】更に、保護層形成液の溶剤やモノマー成分
等から感熱層を保護するために、保護層と感熱層との間
に中間層を設けることができる(特開平1−13378
号公報に記載)。中間層の材料としては、感熱層中の樹
脂母材として挙げたものの他に下記のような熱硬化性樹
脂、熱可塑性樹脂が使用可能である。即ち、具体的に
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリウレ
タン、飽和ポリエステル、不飽和ポリエステル、エポキ
シ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミ
ド等が挙げられる。中間層の厚さは用途により異なる
が、0.1〜2μmくらいが好ましい。これ以下になる
と、保護効果が下がり、これ以上となると熱感度が低下
する。さらに、感熱層と支持体との間には両者の接着力
を高めるために、接着層を介在させることができる。こ
の場合の接着層は、ポリエステル、ポリビニルアルコー
ル、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラ
ール等の樹脂を用いて形成することができる。接着層の
厚さは、用途により異なるが、0.1〜100μm程度
である。
【0016】本発明において、着色した表面層を得るた
めに用いられる着色剤としては、従来公知の各種のもの
が用いられる。このような着色剤としては、ロイコ染料
を顕色剤と反応させて発色させた染料の他、アゾ系分散
染料、アントラキノン系分散染料、キノフタロン系分散
染料、ニトロジフェニルアミン分散染料、スチリル分散
染料等の分散染料;直接染料、酸性染料、塩基性染料等
の水溶性染料;モノアゾ系油性染料、ジスアゾ系油溶性
染料、フタロシアニン系油溶性染料、金属錯塩型モノア
ゾ系油溶性染料、トリアリルメタン系油溶性染料等の油
溶性染料;その他の着色剤(例えば、有機系又は無機系
の顔料)等が挙げられる。なお、前記の低分子物質の一
部に代えて又は低分子物質とともに着色脂肪族カルボン
酸金属塩(Cu、Cr、Mn、Ni、Coの塩)を添加
することにより、さらに着色剤の効果をよくする。
【0017】次に、本発明の記録カードを図面を参照し
て説明する。図1は、本発明の記録カードにおいて、そ
の画像表示部の断面構成図の1例を示し、図2はその画
像表示部の断面構成図の他の例を示す。これらの図にお
いて、Aは感熱層を含む透明性の表面層を示し、Bは不
透明支持体層を示し、4は空気層を示す。図1に示す積
層構造を有する記録カードの場合、その表面層Aは、透
明性フィルム2と、その表面に形成された感熱層1とか
らなり、その感熱層1は着色層に形成されている。図2
に示す積層構造を有する記録カードの場合、その表面層
Aは、透明性フィルム2と、その表面に形成された感熱
層1と、その表面に形成された着色層3とからなる。
【0018】図1に示す積層構造の記録カードを作製す
るには、透明性フィルム2の表面に着色感熱層1を形成
して表面層形成材料Aを作り、これを支持体B上に積層
接着させる。この場合、画像表示部S1に対応する部分
の表面層形成材料Aは、支持体Bの表面には接着させ
ず、その支持体Bの表面と、表面層形成材料Aの下面と
の間には空気層4を存在させる。空気層4の保持のた
め、支持体Bの表面又表面層Aの裏面を粗面にしたり、
両者A、Bの間の一部にスペーサーを配設することもで
きる。空気層4の厚さは0.01〜500μm、好まし
くは0.1〜100μm、更に好ましくは1〜20μm
である。
【0019】図1に示した着色感熱層1は、以下の方法
により形成することができる。 (1)樹脂母材及び有機低分子物質を溶媒中に溶解し、
さらに着色剤を溶解又は分散させ、これを透明性のフィ
ルム上に塗布し、溶媒を蒸発させる方法。 (2)樹脂母材のみを溶解させる溶媒に、樹脂母材を溶
解させ、その中に有機低分子物質を分散し、さらに着色
剤を溶解又は分散させ、これを透明性のフィルム上に塗
布し、溶媒を蒸発させる方法。 前記溶媒としては、樹脂母材及び有機低分子物質の種類
によって種々選択できるが、例えば、テトラヒドロフラ
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、エタノール、トルエン、ベン
ゼン等が挙げられる。
【0020】図1に示した記録カードにおいて、その感
熱層1の表面には、慣用の保護層を形成させることがで
きるが、この場合の保護層は表面層Aの一部を構成す
る。また、感熱層1と保護層との間には中間層を形成さ
せることができるが、この場合の中間層も表面層の一部
を構成する。本明細書で言う表面層Aとは、支持体層B
の表面上に形成された感熱層1を含む層を意味するもの
である。
【0021】図2に示す積層構造の記録カードを作製す
るには、透明性フィルム2の表面に未着色の感熱層1を
形成し、さらにその上に着色層3を形成して表面層形成
材料Aを作り、これを支持体B上に積層接着させる。こ
の場合、画像表示部に対応する部分の表面層形成材料A
は、支持体Bの表面には接着させず、その支持体Bの表
面と、表面層形成材料Aの下面の間には空気層4を存在
させる。
【0022】図2に示した未着色の感熱層1は、以下の
方法により形成することができる。 (1)樹脂母材及び有機低分子物質を溶媒中に溶解し、
これを透明性のフィルム上に塗布し、溶媒を蒸発させる
方法。 (2)樹脂母材のみを溶解させる溶媒に、樹脂母材を溶
解させ、その中に有機低分子物質を分散し、これを透明
性のフィルム上に塗布し、溶媒を蒸発させる方法。 前記溶媒としては、樹脂母材及び有機低分子物質の種類
によって種々選択できるが、例えばテトラヒドロフラ
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、エタノール、トルエン、ベン
ゼン等が挙げられる。
【0023】図2に示した記録カードにおいて、その着
色層3の表面には、慣用の保護層を形成させることがで
きるが、この場合の保護層は表面層Aの一部を構成す
る。また、感熱層1と着色層3との間には中間層を形成
させることができるが、この場合の中間層も表面層の一
部を構成する。さらに着色層3は、保護層を兼用するこ
とができる。着色層3は、着色剤を含有する塗布液を塗
布し、乾燥して形成した層であってもよく、着色剤を含
有する薄膜フィルム層であってもよい。また、本発明に
おいては、着色層は、透明性フィルム自体を着色して形
成し得る他、透明性フィルムの表面及び/又は裏面に着
色層を配設することにより形成することもできる。
【0024】図1及び図2に示した積層構造を有する記
録カードにおいて、その不透明支持体層Bは、樹脂フィ
ルム又はシートや、紙、合成紙等であることができる。
また、この不透明支持体は、それ全体が不透明材料から
形成されたものであってもよいし、透明フィルム又はシ
ートの表面又は裏面に不透明層を形成したものであって
もよい。不透明支持体の表面反射率(入射角は垂直で、
波長は可視光を用いる)は30%以上あればよく、特に
60%以上であることが好ましい。30%未満では画像
視認性が劣る。本発明では、平均表面粗さが0.1μm
のレベル程度にまで鏡面加工した白色ポリエステルフィ
ルム等の不透明支持体を用いるのがよい。支持体Bの表
面色は、白色であることができるし、また、表面層Aの
着色とは異なった系統色にすることができる。着色支持
体をマクベス濃度計で測定した場合、その反射濃度は
1.0以下であるのが適当である。表面層Aと支持体層
Bとの間の接着法は、ヒートシール法の他、接着剤や粘
着剤を用いる方法であってもよい。また、表面層Aのカ
ール防止のために、表面層Aと支持体層Bとの間の接着
強度は、180°剥離方法(JIS K−6854)で
0.5kgf/25mm以上にするのがよい。(特開平
5−169808号)。さらに、感熱層1をフィルム状
に形成することにより、透明性フィルム2を省略するこ
ともできる。このようなフィルム状感熱層は、溶媒を用
いずに、樹脂母材と有機低分子物質を加熱溶融混合し、
これをフィルム状に成形し、冷却することによって得る
ことができる。また、不透明支持体層Bには、磁気層、
ICカード、バーコード等の機能を持たせることがで
き、さらに、印字消去性を高めるために、クッション層
を配設することもできる。
【0025】本発明の記録カードにおいて、その表面層
Aの着色と支持体層Bの表面色とは相互に異なった系統
色にするが、この場合の両者の色の組合せを示すと、例
えば、表面層の着色が青色系統色の場合、支持体の表面
色は、赤色、緑色、黄色の系統色とするのがよく、表面
層の着色が赤色の系統色の場合には、支持体の表面色
は、青色、緑色、紺色の系統色とするのがよく、表面層
の着色が黄色の系統色の場合には、支持体の表面色は、
赤色、青色、紺色の系統色とするのがよく、さらには、
これら系統色でたとえば網目模様を形成しておいてもよ
い。
【0026】本発明の記録カードは、そのカード全体が
図1及び図2に示した如き積層構造を有するものであっ
てもよいし、そのカードの一部のみが図1及び図2に示
した如き積層構造のものであってもよく、その画像表示
部が前記積層構造に形成されていれば、全体構造は特に
制約されない。例えば図3に示したように、図1及び図
2における当初の画像表示部の他に、ここではABCと
いった表示部を空気層4の存在をかりて構成してもよ
い。図4は図3のIV−IV線断面図であり、図2は図3の
II−II線断面図にもなっている。また例えば図5に示し
たように、図1及び図2における当初の画像表示部の他
に、ここではイロハといった表示部S3が接着剤や粘着
剤を用いて表面層と支持体層Bとを貼りあわせた個所に
形成することもできる。この場合に観察される表示は少
なくとも接着剤又は粘着剤層を通して不透明支持体の色
あいも関与して目視されるため、他の表示部とは相違し
たものとなってくる。表示部S3には当初から印刷枠又
は空気層枠を設けておいたり、支持体B上に着色印刷を
施しておいたり、支持体B上に例えば網目模様などを設
けたりしておけば、表示の具合はよりバラエティに富ん
だものになる。
【0027】本発明の記録カードにおいては、表面層A
における未熱印字部又は熱消去部分の光反射率X(%)
と、熱印字部分の熱印字部分の光反射率Y(%)との差
(X−Y)(X>Y)を5%以上、好ましくは10%以
上の範囲に規定する。なお、ここにいう(X−Y)を5
%以上、好ましくは10%以上とは、別の表現でいえ
ば、「画像表示部の最大透明状態における最大吸収波長
の光に対する反射率Rx(%)は該画像表示部の最大不
透明状態におけるそれRyよりも5%以上、好ましくは
10%以上大きい」ことを意味する。両者の反射率の差
(X−Y)をこのような範囲に規定することにより、熱
印字により視認性の高い画像を形成することができる。
即ち、本発明の場合は、支持体表面に光反射層を有せ
ず、支持体表面と表面層との間には空気層しか存在しな
いために、未熱印字部の光反射率Xは従来の光反射層に
比べてそれ程高くはならず、透明着色に見える。一方、
熱印字部は着色不透明に見え、その白濁と着色のために
光反射率Yが着色のない場合よりも小さくなることか
ら、結果的に両者の間には相当程度の反射率差が生じ、
画像の着色がより強調されて視認性のよい画像を得るこ
とができる。前記光反射率差(X−Y)は、表面層の着
色濃度により調節することができ、表面層の着色濃度が
高くなるにつれて、その光反射率差は大きくなる。しか
し、着色濃度が高くなりすぎると、表面層の透明度が全
体的に悪化し、空気層からの光反射も小さくなって、画
像の視認性が悪化する。
【0028】本発明の記録カードにおいては、最大透明
度を与える表面層Aの光透過率を20〜80%、好まし
くは40〜60%の範囲に規定する。なお、このことは
別の言い方をすれば、「画像表示部の最大透明状態にお
ける最大吸収波長の光に対する透過率は20〜80%、
好ましくは40〜60%」であるということになる。表
面層の光透過率がこの範囲より小さくなると、前記光反
射率差(X−Y)が前記特定範囲より小さくなり、視認
性のよい画像が得られなくなる。また、表面層の光透過
率が前記範囲より大きくなっても、前記光反射率差(X
−Y)が前記特定範囲より小さくなり、視認性のよい画
像が得られなくなる。
【0029】本発明で用いる表面層は、着色濃度が比較
的高く、しかも光透過率のよいものであることが好まし
いが、このような表面層は、着色剤の種類を選ぶことに
よって形成することができる。本発明の場合、着色剤と
しては、特に油溶性染料の使用が好ましい。このような
油溶性染料は、表面層100cm2当り0.01〜1m
g、好ましくは0.1〜0.5mgの配合量にするのが
よい。本発明では空気層の存在によりコントラストを上
げているが、表面層を構成する他の層の屈折率とは異な
る屈折率を有する透明な無機薄膜層をその表面層に含ま
せたことにより、空気層と支持体、支持体と薄膜層との
間に高屈折率が生じてコントラストがさらに向上する。
薄膜層は蒸着などで積層するか、無機系のZnS、Mg
2、SiO2、Sb23、Fe23、PbO、ZnS
e、CdS、Bi23、TiO2、PbCl2、Ce
2、Ta23、ZnO、CdO、Nd23、Sb
23、ZrO2、WO3、Pr37、SiO、In23
YzO3、TiO、TbO2、Si23、PbF2、Cd2
3、La23などがあり、薄膜層の厚さは400〜4
000Å(水晶式膜厚計で測定)が好ましい。400Å
より薄いと効果に乏しく、4000Åより厚いと透明性
がなくなる。
【0030】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。なお、以下に示す部及び%はいずれも重量基準で
ある。
【0031】実施例1 50μm厚の透明なポリエステルフィルム上に、厚さ
0.5μmのポリエステル樹脂(バイロン200、東洋
紡社製)層を設け、その上に、 リグノセリン酸 4部 エイコサン二酸 6部 フタロシアニンブルー 0.1部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 30部 テトラヒドロフラン 100部 トルエン 50部 よりなる溶液を塗布し、120℃で加熱乾燥して15μ
m厚の感熱層を設けた。さらにその上に ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂 10部 (大日本インキ、ユニディック C7−157) 炭酸カルシウム 1部 イソプロピルアルコール 10部 よりなる溶液を塗布し、90℃で加熱乾燥後、80W/
cmのUVランプを照射させ、約5μm厚の保護層を設
けて、表面層形成材料を作成した。この材料における染
料含有量は、0.3mg/100cm2であった。この
表面層材料を厚さ188μmの白色ポリエステルフィル
ム上に接着剤を用いて画像表示部S1以外の部分を接着
させて、図1に示す構造の記録カードを得た。
【0032】実施例2 実施例1において、着色剤として、フタロシアニンブル
ーに代えて、以下に示すロイコ染料と顕色剤からなる黒
色染料を用いた以外は同様にして、記録カードを得た。
この記録カードにおける染料含有量は、0.48mg/
100cm2であった。 (着色剤) 3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フル
オラン(ロイコ染料):0.04部 4−ヒドロキシトリデカンアニリド(顕色剤):0.1
2部
【0033】実施例3 実施例1において、着色剤として、フタロシアニンブル
ーに代えて、以下に示す染料を用いた以外は同様にし
て、記録カードを得た。この記録カードにおける染料含
有量は、0.15mg/100cm2であった。 (着色剤) KPブルー/グリーン860:0.05部 (油溶性染料、日本化薬社製)
【0034】実施例4 実施例1において、着色剤として、フタロシアニンブル
ーに代えて、以下に示す染料を用いた以外は同様にし
て、記録カードを得た。この記録カードにおける染料含
有量は、0.10mg/100cm2であった。 (着色剤) KSブルー714:0.03部 (油溶性染料、日本化薬社製)
【0035】実施例5 実施例1において、着色剤として、KSブルー714を
感熱層に添加せずに保護層に添加した以外は同様にして
図2に示す構造の記録カードを得た。染料含有量は0.
1mg/100cm2であった。
【0036】実施例6 実施例2において、3−ジエチルアミノ−7,8−ベン
ゾフラン(ロイコ染料)0.04部と1,7−ビス(4
−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタ
ン(顕色剤)0.12部からなる赤色染料を用いた以外
は同様にして記録カードを得た。染料含有量は0.48
mg/100cm2であった。
【0037】比較例1 実施例4において、KSブルー714の添加量を減少さ
せた以外は同様にして、記録カードを得た。染料含有量
は0.008mg/100cm2であった。
【0038】比較例2 実施例4において、KSブルー714の添加量を増加さ
せた以外は同様にして、記録カードを得た。染料含有量
は2.4mg/100cm2であった。
【0039】比較例3 実施例4において、着色剤を何ら用いない以外は同様に
して、記録カードを得た。
【0040】実施例7 厚さ50μmの透明なポリエステルフィルム上に、厚さ
3μmの塩ビ/酢ビ/リン酸エステル樹脂(1000
P、デンカ社製)層を設け、その中にソルベントバイオ
レット染料含有量0.10mg/100cm2を設け、
さらに、その上に、実施例1の感熱層(但し、染料を含
まず)と保護層を同様にして記録カードを得た。
【0041】実施例8 実施例1において、着色剤としてフタロシアニンブルー
0.1部に代えて、Black G−2(油溶性染料、
住友化学社製)0.03部を用いた以外は同様にして記
録カードを得た。この記録カードにおける染料含有量は
0.10mg/100cm2であった。
【0042】実施例9 実施例1において、着色剤としてフタロシアニンブルー
0.1部に代えて、PS Red EB(油溶性染料、
三井東圧化学社製)0.03部を用いた以外は同様にし
て記録カードを得た。この記録カードにおける染料含有
量は0.10mg/100cm2であった。
【0043】実施例10 実施例1において、着色剤としてフタロシアニンブルー
0.1部に代えてCyan HM−1238(油溶性染
料、三井東圧化学社製)0.03部を用いた以外は同様
にして記録カードを得た。この記録カードにおける染料
含有量は0.10mg/100cm2であった。
【0044】実施例11 実施例1において、着色剤としてフタロシアニンブルー
0.1部に代えてPSBlue RR(油溶性染料、三
井東圧化学社製)0.03部を用いた以外は同様にして
記録カードを得た。この記録カードにおける染料含有量
は0.10mg/100cm2であった。
【0045】実施例12 実施例10において、エイコサン2酸を6部から5.6
部に減らし、新たにステアリン酸 Cu 0.4部を加
えた以外は同様にして記録カードを得た。この記録カー
ドにおける塗料含有量は0.10mg/100cm2
あった。
【0046】実施例13 実施例11において、エイコサン2酸を6部から5.6
部に減らし、新たにステアリン酸 Co 0.4部を加
えた以外は同様にして記録カードを得た。この記録カー
ドにおける染料含有量は0.10mg/100cm2
あった。
【0047】実施例14 実施例11において、50μm厚の透明なポリエステル
フィルム上に厚さ900〜1000ÅのMgFと厚さ5
00〜600ÅのZnSの蒸着した積層の薄膜層を設
け、その上に実施例11と同じ接着層、感熱層、保護層
を設けて表面層形成材料で作成した。この表面層材料を
厚さ188μmの白色ポリエステルフィルム上に接着剤
を用いて画像表示部S1以外の部分を接着させて、図1
0に示す構造の記録カードを得た。
【0048】前記のようにして得た各記録カードの表面
層を90℃に加熱して透明層(未熱印字部又は熱消去
部)とした。これらの各記録カードを用いて、その光反
射率の測定、表面層の光透過率の測定及び画像視認性の
評価を以下のようにして行いその結果を表1に示す。 (1)光反射率の測定 記録カードの表面層の一部を120℃に加熱して不透明
層(熱印字部)となし、その未熱印字部の光反射率Xと
熱印字部の光分反射率Yを測定した。この場合の光反射
率の測定は以下のようにして行った。その測定結果を図
6に示す。 (反射率の測定) 装置:日立製作所社製、カラーアナライザー607型
(500〜800nm) 反射板:80±2%の白色板(500〜800nm)
【0049】(2)表面層の光透過率の測定 前記記録カードの作製に際して用いた表面層形成材料を
90℃に加熱して透明にした後、その光透過率Zを以下
のようにして測定した。その結果を図8に示す。 (光透過率の測定) 装置:日立製作所社製、分光光度計320型(500〜
800nm) 図8に示すように、透過率の最も高い値をZとする。
【0050】(3)画像視認性の評価 各記録カードをサーマルヘッド(東洋エレクトロニクス
社製、TCT204)で熱印字し、得られた画像の視認
性を50人のひとにより目視により評価した。 A 視認性 良41〜50人 B 視認性 良31〜40人 C 視認性 良21〜30人 D 視認性 良11〜20人 E 視認性 良 0〜10人
【0051】
【表1】
【0052】実施例15 実施例1において、白色ポリエステルフィルム上に接着
剤を用いて画像表示部S1、S2以外の部分を接着させた
以外は同様にして、図3に示す構造の記録カードを得
た。この記録カードの表面層を90℃に加熱して透明層
としたところ、画像表示部S1と画像表示部S2とは明ら
かに色調の異なっているのが認められた。
【0053】実施例16 実施例15の構成の記録カードの一部に、図5に示した
ような接着部に画像表示部S3を設けた。このものに印
字を施したところ、S1、S2、S3とでは色調が明らか
に異なる表示が認められた。
【0054】
【発明の効果】本発明の記録カードの画像表示部は、特
定の光透過率を有する表面層Aと支持体層Bとをその間
に空気層を介在させて積層接着させた構造を有し、かつ
その表面層Aには着色層を含有させるとともに、支持体
層の表面色を白又はその着色層とは異なった系統色と
し、さらに未熱印字部の光反射率Xと熱印字部の光反射
率Yとの差(X−Y)を5%以上としたことから、熱印
字により視認性のよい着色画像を形成することができ
る。しかも、本発明の記録カードの場合は、アルミ蒸着
層等の光反射層を有しないことから、その記録画像は、
斜め方向から見ても視認することができるという大きな
利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録カードの画像表示部の1例で図1
(I)−(I)線断面図を示す。
【図2】本発明の記録カードの画像表示部の他の例で図
1(II)−(II)線断面図を示す。
【図3】本発明の記録カードの画像表示部を表わした平
面構成図の1例を示す。
【図4】図3(IV)−(IV)線断面図を示す。
【図5】本発明のさらに他の記録カードの画像表示部を
表わした平面構成図の1例を示す。
【図6】本発明のまたさらに他の記録カードの画像表示
部を表わした平面構成図の3例を示す。
【図7】本発明の記録カードにおける未熱印時部の反射
率Xと熱印字部の反射率Yとの関係の1例を示す。
【図8】本発明の記録カードにおける表面層材料の光透
過率Zを示す。
【図9】本発明の他の記録カードの画像表示部の断面構
成図の1例を示す。
【図10】本発明のまた他の記録カードの画像表示部の
断面構成図の1例を示す。
【符号の説明】
1 感熱層 2 透明性フィルム層 3 着色層 4 空気層 5 薄膜層 A 表面層 B 支持体層 S1、S2、S3 表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 岳人 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に書換え可能な画像表示部を有する
    可逆性感熱記録カード又はシートにおいて、(i)該画
    像表示部は、感熱層を含有する透明性表面層Aと、光反
    射層を有しない不透明支持体層Bとが空気層を介して積
    層された構造を有すること、(ii)該感熱層は温度に依
    存して透明度が可逆的に変化するものであること、(ii
    i)該表面層Aは着色層を含有すること、(iv)該画像
    表示部における未熱印字部又は熱消去部の光反射率Xと
    熱印字部の光反射率Yとの差(X−Y)が5%以上であ
    ること、(v)該表面層Aの未熱印字部又は熱消去部の
    光透過率Zが20〜80%であること、(vi)該支持体
    層Bの表面色が白色又は前記表面層Aの着色とは異なっ
    た系統色であること、を特徴とする可逆性感熱記録カー
    ド又はシート。
  2. 【請求項2】 該表面層Aが、透明性フィルム層とその
    表面に形成された感熱層とその表面に形成された保護層
    とからなり、該感熱層が着色層に形成されている請求項
    1記載の可逆性感熱記録カード又はシート。
  3. 【請求項3】 該表面層Aが、透明性フィルム層とその
    表面に形成された感熱層とその表面に形成された着色層
    とからなる請求項1記載の可逆性感熱記録カード又はシ
    ート。
  4. 【請求項4】 該表面層Aが、透明性フィルム層とその
    表面に形成された感熱層とその表面に形成された保護層
    とからなり、該保護層が着色層に形成されている請求項
    1記載の可逆性感熱記録カード又はシート。
  5. 【請求項5】 該表面層Aが、透明性フィルム層とその
    表面に形成された感熱層とその表面に形成された保護層
    とからなり、該透明フィルム層が着色層に形成される
    か、又は該透明フィルム層の表面又は裏面に着色層が配
    設されている請求項1記載の可逆性感熱記録カード又は
    シート。
  6. 【請求項6】 該感熱層に含有される有機低分子物質の
    一部に代えて、着色脂肪族カルボン酸Cu、Cr、M
    n、Niおよび/またはCo塩を用いた請求項1〜5の
    いずれかに記載の可逆性感熱記録カード又はシート。
  7. 【請求項7】 該着色層に含有される着色剤が油溶性染
    料からなり、その着色剤の含有量が、100cm2当り
    0.01〜1.0mgである請求項1〜5のいずれかに
    記載の可逆性感熱記録カード又はシート。
  8. 【請求項8】 該表面層Aが、その層Aを構成する他の
    層の屈折率とは異なる屈折率を有する透明な無機薄膜層
    を1又は2層以上含んでいる請求項1〜7のいずれかに
    記載の可逆製感熱記録カード又はシート。
  9. 【請求項9】 該表面層Aと該不透明支持体層Bとの接
    着領域の少なくとも一部が画像状に接着されている請求
    項1〜8のいずれかに記載の可逆性感熱記録カード又は
    シート。
  10. 【請求項10】 該表面層Aと該不透明支持体層Bとの
    接着領域のうちの表面層Aの少なくとも一部を表示部分
    とした請求項9記載の可逆性感熱記録カード又はシー
    ト。
  11. 【請求項11】 該表面層Aと該不透明支持体層Bとの
    接着領域のうちの不透明支持体B上の少なくとも一部に
    該(vi)の支持体層Bの表面色以外の色又はパターンを
    形成した請求項9記載の可逆性感熱記録カード又はシー
    ト。
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