JPH09300926A - 乗用車用空気入りタイヤ - Google Patents
乗用車用空気入りタイヤInfo
- Publication number
- JPH09300926A JPH09300926A JP8120454A JP12045496A JPH09300926A JP H09300926 A JPH09300926 A JP H09300926A JP 8120454 A JP8120454 A JP 8120454A JP 12045496 A JP12045496 A JP 12045496A JP H09300926 A JPH09300926 A JP H09300926A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tire
- filler
- width
- bead
- pneumatic tire
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C9/00—Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
- B60C9/18—Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers
- B60C9/26—Folded plies
- B60C9/263—Folded plies further characterised by an endless zigzag configuration in at least one belt ply, i.e. no cut edge being present
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 40Hz付近と100Hz付近のロードノイ
ズをバランスして改善し、更に300Hz付近のロード
ノイズも改善する。 【解決手段】 左右のビード部2に埋設したビードコア
5の外周にビードフィラー6を配置し、カーカス層両端
部4aをビードコア6の周りに折り返し、トレッド部1
のカーカス層4外周側にベルト層8A,8Bを設けた乗
用車用空気入りタイヤにおいて、ビードフィラー6の断
面高さLと、それに関連づけたフィラー幅bx とを所定
の式で設定する範囲内で形成し、複数本の補強コードf
を引き揃えてマトリックスにより集束したストリップ材
9をベルト層幅に相当する幅で螺旋状に折り返して形成
した環状の帯状体Xをベルト層8A,8Bとして配置し
たことを特徴とする。
ズをバランスして改善し、更に300Hz付近のロード
ノイズも改善する。 【解決手段】 左右のビード部2に埋設したビードコア
5の外周にビードフィラー6を配置し、カーカス層両端
部4aをビードコア6の周りに折り返し、トレッド部1
のカーカス層4外周側にベルト層8A,8Bを設けた乗
用車用空気入りタイヤにおいて、ビードフィラー6の断
面高さLと、それに関連づけたフィラー幅bx とを所定
の式で設定する範囲内で形成し、複数本の補強コードf
を引き揃えてマトリックスにより集束したストリップ材
9をベルト層幅に相当する幅で螺旋状に折り返して形成
した環状の帯状体Xをベルト層8A,8Bとして配置し
たことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗用車に用いられ
る空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、40Hz付近
と100Hz付近のロードノイズをバランスして改善す
ると共に、300Hz付近のロードノイズも改善するよ
うにした乗用車用空気入りタイヤに関する。
る空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、40Hz付近
と100Hz付近のロードノイズをバランスして改善す
ると共に、300Hz付近のロードノイズも改善するよ
うにした乗用車用空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境上の問題から、車両騒音の低
減が強く求められている。この車両騒音には様々な騒音
があるが、その一つとしてタイヤのロードノイズの問題
がある。タイヤにおける振動の伝達率は、外力の振動数
がタイヤの固有振動数と一致(共振)すると大きくなる
ことが知られており、このため、タイヤの固有振動数を
支配するタイヤ構成材料の力学的要因を変えれば特定の
周波数に対するロードノイズを低減することができる。
減が強く求められている。この車両騒音には様々な騒音
があるが、その一つとしてタイヤのロードノイズの問題
がある。タイヤにおける振動の伝達率は、外力の振動数
がタイヤの固有振動数と一致(共振)すると大きくなる
ことが知られており、このため、タイヤの固有振動数を
支配するタイヤ構成材料の力学的要因を変えれば特定の
周波数に対するロードノイズを低減することができる。
【0003】このような知見から、40Hz付近のロー
ドノイズは、タイヤの周方向剛性を高めて、その周方向
の1次固有振動数を増加させることにより改善され、ま
た、100Hz付近のロードノイズは、タイヤの径方向
剛性を低下させ、その径方向の1次固有振動数を減少さ
せることにより、300Hz付近のロードノイズは、ベ
ルト剛性を高め、断面2次固有振動数を増加させること
により改善できることがわかっている。
ドノイズは、タイヤの周方向剛性を高めて、その周方向
の1次固有振動数を増加させることにより改善され、ま
た、100Hz付近のロードノイズは、タイヤの径方向
剛性を低下させ、その径方向の1次固有振動数を減少さ
せることにより、300Hz付近のロードノイズは、ベ
ルト剛性を高め、断面2次固有振動数を増加させること
により改善できることがわかっている。
【0004】従来、これらのロードノイズを改善する場
合、それぞれ個別に異なるタイヤ部材を変えたり、補強
材を補うこと等により行われてきた。しかし、これら従
来の改善手段では、タイヤの周方向剛性を高めて40H
z付近のロードノイズを改善すると、径方向剛性が増大
して100Hz付近のロードノイズが悪化し、また、逆
にタイヤの径方向剛性を低下させて100Hz付近のロ
ードノイズの改善を図ると、周方向剛性の確保が困難に
なって40Hz付近のロードノイズが悪くなるという問
題があった。
合、それぞれ個別に異なるタイヤ部材を変えたり、補強
材を補うこと等により行われてきた。しかし、これら従
来の改善手段では、タイヤの周方向剛性を高めて40H
z付近のロードノイズを改善すると、径方向剛性が増大
して100Hz付近のロードノイズが悪化し、また、逆
にタイヤの径方向剛性を低下させて100Hz付近のロ
ードノイズの改善を図ると、周方向剛性の確保が困難に
なって40Hz付近のロードノイズが悪くなるという問
題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、40
Hz付近と100Hz付近のロードノイズをいずれも悪
化させることなく、バランスして改善し、更に300H
z付近のロードノイズも改善することが可能な乗用車用
空気入りタイヤを提供することにある。
Hz付近と100Hz付近のロードノイズをいずれも悪
化させることなく、バランスして改善し、更に300H
z付近のロードノイズも改善することが可能な乗用車用
空気入りタイヤを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、左右のビード部に埋設したビードコアの外周にビ
ードフィラーを配置し、カーカス層両端部を前記ビード
コアの周りに折り返し、トレッド部のカーカス層外周側
にベルト層を設けた乗用車用空気入りタイヤにおいて、
前記ビードフィラーのタイヤ子午線断面における断面高
さLを内周端のフィラー幅bとタイヤ断面高さSHとの
関係において、 0.2SH〔(n1+1)(n1+2)(n1+3)/2b〕1/3 ≦L ≦0.5SH〔(n2+1)(n2+2)(n2+3)/2b〕1/3 …(1) の範囲に設定し、かつビードフィラーの外周端からの距
離xにおける子午線断面のフィラー幅bx を、内周端の
フィラー幅bと断面高さLとの関係において、 b(x/L)n1≦bx ≦b(x/L)n2…(2) 但し、フィラー幅指数n1=4/3、n2=2/3 の範囲内となるようにし、複数本の補強コードを引き揃
えてマトリックスにより集束したストリップ材をベルト
層幅に相当する幅で螺旋状に折り返して形成した環状の
帯状体を前記ベルト層として配置したことを特徴とす
る。
明は、左右のビード部に埋設したビードコアの外周にビ
ードフィラーを配置し、カーカス層両端部を前記ビード
コアの周りに折り返し、トレッド部のカーカス層外周側
にベルト層を設けた乗用車用空気入りタイヤにおいて、
前記ビードフィラーのタイヤ子午線断面における断面高
さLを内周端のフィラー幅bとタイヤ断面高さSHとの
関係において、 0.2SH〔(n1+1)(n1+2)(n1+3)/2b〕1/3 ≦L ≦0.5SH〔(n2+1)(n2+2)(n2+3)/2b〕1/3 …(1) の範囲に設定し、かつビードフィラーの外周端からの距
離xにおける子午線断面のフィラー幅bx を、内周端の
フィラー幅bと断面高さLとの関係において、 b(x/L)n1≦bx ≦b(x/L)n2…(2) 但し、フィラー幅指数n1=4/3、n2=2/3 の範囲内となるようにし、複数本の補強コードを引き揃
えてマトリックスにより集束したストリップ材をベルト
層幅に相当する幅で螺旋状に折り返して形成した環状の
帯状体を前記ベルト層として配置したことを特徴とす
る。
【0007】このようにビードフィラーの断面高さを上
記式(1)のように設定して従来よりも高くし、その幅を
高さと関連させて外周端から内周端側にかけて上記式
(2)で設定する範囲内で形成することにより、ビードフ
ィラーのタイヤ子午線断面形状を一般に採用されている
断面形状よりもタイヤ径方向に長細い形状にしたこと
で、ビードフィラーの高さ方向の剛性を従来と同等以下
に低下させてタイヤ径方向の剛性を小さくすることがで
きる一方、ビードフィラーの周方向剛性に関わる断面2
次モーメントを従来のビードフィラーと略同水準以上に
保持して、タイヤ周方向の剛性を確保することができ
る。従って、ビードフィラーの断面形状の特定だけによ
って、従来のように複数のタイヤ材料の変更を行うこと
なく、40Hz付近と100Hz付近のロードノイズを
いずれも悪化させることなしにバランスして改善するこ
とが可能となる。
記式(1)のように設定して従来よりも高くし、その幅を
高さと関連させて外周端から内周端側にかけて上記式
(2)で設定する範囲内で形成することにより、ビードフ
ィラーのタイヤ子午線断面形状を一般に採用されている
断面形状よりもタイヤ径方向に長細い形状にしたこと
で、ビードフィラーの高さ方向の剛性を従来と同等以下
に低下させてタイヤ径方向の剛性を小さくすることがで
きる一方、ビードフィラーの周方向剛性に関わる断面2
次モーメントを従来のビードフィラーと略同水準以上に
保持して、タイヤ周方向の剛性を確保することができ
る。従って、ビードフィラーの断面形状の特定だけによ
って、従来のように複数のタイヤ材料の変更を行うこと
なく、40Hz付近と100Hz付近のロードノイズを
いずれも悪化させることなしにバランスして改善するこ
とが可能となる。
【0008】また、ベルト層はその切断エッジ部でコー
ド張力が大幅に低下することが一般的に知られている
が、ベルト層の補強コードの切断エッジを無くしたた
め、補強コードにおける張力低下を招くことがない。そ
のため、ベルト剛性を高め、断面2次固有振動数を増加
させることができるので、300Hz付近のロードノイ
ズ改善も可能になり、更に、ベルト層端部においても剛
性が高まるため、タイヤ周方向剛性をより増大させ、4
0Hz付近のロードノイズの一層の改善ができる。
ド張力が大幅に低下することが一般的に知られている
が、ベルト層の補強コードの切断エッジを無くしたた
め、補強コードにおける張力低下を招くことがない。そ
のため、ベルト剛性を高め、断面2次固有振動数を増加
させることができるので、300Hz付近のロードノイ
ズ改善も可能になり、更に、ベルト層端部においても剛
性が高まるため、タイヤ周方向剛性をより増大させ、4
0Hz付近のロードノイズの一層の改善ができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について添付
の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明
の乗用車用空気入りタイヤの一例を示し、1はトレッド
部、2はビード部、3はサイドウォール部である。左右
のビード部2に連接してタイヤ径方向外側(外径側)に
左右のサイドウォール部3が延設され、この左右のサイ
ドウォール部3間にタイヤ周方向に延在するトレッド部
1が設けられている。
の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明
の乗用車用空気入りタイヤの一例を示し、1はトレッド
部、2はビード部、3はサイドウォール部である。左右
のビード部2に連接してタイヤ径方向外側(外径側)に
左右のサイドウォール部3が延設され、この左右のサイ
ドウォール部3間にタイヤ周方向に延在するトレッド部
1が設けられている。
【0010】タイヤ内側にはカーカス層4が1層配設さ
れ、そのカーカス層4の両端部4aがそれぞれ左右の両
ビード部2に埋設された環状の断面四角形のビードコア
5の周りにタイヤ内側から外側へ折り返されている。そ
の両端部4aは、ビードコア5の外周側に配置された環
状のビードフィラー6の外周端6aを越えるように延在
し、ビードフィラー6を挟み込むようになっている。ト
レッド部1のカーカス層4外周側には、複数(図では2
層)のベルト層8A,8Bが設けられている。
れ、そのカーカス層4の両端部4aがそれぞれ左右の両
ビード部2に埋設された環状の断面四角形のビードコア
5の周りにタイヤ内側から外側へ折り返されている。そ
の両端部4aは、ビードコア5の外周側に配置された環
状のビードフィラー6の外周端6aを越えるように延在
し、ビードフィラー6を挟み込むようになっている。ト
レッド部1のカーカス層4外周側には、複数(図では2
層)のベルト層8A,8Bが設けられている。
【0011】本発明では、上述した構成の乗用車用空気
入りタイヤにおいて、上記ビードフィラー6は、そのタ
イヤ子午線断面形状が、その外周端6aからビードコア
5に当接する内周端6b側に向けて次第に幅広に形成さ
れると共に、その外周端6aから内周端6bまでのタイ
ヤ径方向長さで示されるビードフィラー6の断面高さL
を、従来のビードフィラーよりも高くした細ハイフィラ
ー化した構成にしてある。断面形状は、その外周端6a
で頂点となり、内周端6bがビードコア5の断面四角形
のタイヤ径方向外側の外周側の辺全体に当接(ビードフ
ィラー6の内周端面がビードコア5の外周面全面に接
触)している。
入りタイヤにおいて、上記ビードフィラー6は、そのタ
イヤ子午線断面形状が、その外周端6aからビードコア
5に当接する内周端6b側に向けて次第に幅広に形成さ
れると共に、その外周端6aから内周端6bまでのタイ
ヤ径方向長さで示されるビードフィラー6の断面高さL
を、従来のビードフィラーよりも高くした細ハイフィラ
ー化した構成にしてある。断面形状は、その外周端6a
で頂点となり、内周端6bがビードコア5の断面四角形
のタイヤ径方向外側の外周側の辺全体に当接(ビードフ
ィラー6の内周端面がビードコア5の外周面全面に接
触)している。
【0012】上記ビードフィラーの断面高さLは、ビー
ドフィラーの内周端6bのフィラー幅bと、タイヤ径方
向において、ビード部2の内周端とトレッド部1のセン
ターラインCLにおけるトレッド面との距離で定義され
るタイヤ断面高さSHとの関係において、 0.2SH〔(n1+1)(n1+2)(n1+3)/
2b〕1/3 ≦L≦0.5SH〔(n2+1)(n2+
2)(n2+3)/2b〕1/3 の範囲に設定されている。
ドフィラーの内周端6bのフィラー幅bと、タイヤ径方
向において、ビード部2の内周端とトレッド部1のセン
ターラインCLにおけるトレッド面との距離で定義され
るタイヤ断面高さSHとの関係において、 0.2SH〔(n1+1)(n1+2)(n1+3)/
2b〕1/3 ≦L≦0.5SH〔(n2+1)(n2+
2)(n2+3)/2b〕1/3 の範囲に設定されている。
【0013】また、ビードフィラー外周端6aから内周
端6bに向けたタイヤ径方向の距離xにおけるタイヤ子
午線断面のフィラー幅bx が、内周端6bのフィラー幅
bと断面高さLとの関係において、 b(x/L)n1≦bx ≦b(x/L)n2 の範囲内になっている。但し、フィラー幅指数n1=4
/3、n2=2/3である。
端6bに向けたタイヤ径方向の距離xにおけるタイヤ子
午線断面のフィラー幅bx が、内周端6bのフィラー幅
bと断面高さLとの関係において、 b(x/L)n1≦bx ≦b(x/L)n2 の範囲内になっている。但し、フィラー幅指数n1=4
/3、n2=2/3である。
【0014】また、上記ベルト層8A,8Bは、図3に
示すように、複数本の補強コードfを引き揃えてマトリ
ックスにより集束したデープ状のストリップ材9をベル
ト層幅に相当する幅で連続的に螺旋状に折り返して形成
した環状の帯状体Xを配置した構成になっている。上下
2層のベルト層8A,8Bは、その左右のベルト層8
A,8B両端が互いに接続された無端状の一体構造に形
成され、補強コードfが互いに交差するように配置され
ると共に、ベルト層8A,8Bの端部で一方から他方の
ベルト層に折り返されて延在する螺旋巻き構造になって
おり、補強コードfの切断エッジがベルト層8A,8B
端に露出しないようになっている。
示すように、複数本の補強コードfを引き揃えてマトリ
ックスにより集束したデープ状のストリップ材9をベル
ト層幅に相当する幅で連続的に螺旋状に折り返して形成
した環状の帯状体Xを配置した構成になっている。上下
2層のベルト層8A,8Bは、その左右のベルト層8
A,8B両端が互いに接続された無端状の一体構造に形
成され、補強コードfが互いに交差するように配置され
ると共に、ベルト層8A,8Bの端部で一方から他方の
ベルト層に折り返されて延在する螺旋巻き構造になって
おり、補強コードfの切断エッジがベルト層8A,8B
端に露出しないようになっている。
【0015】上記帯状体Xは、補強コードfの複数本
を、マトリックスにより集束した未加硫のストリップ材
を、すなわち互いに平行に補強コードfをマトリックス
に埋設してなるストリップ材を、螺旋状(又は糸巻き
状)に巻回して筒状体となし、この筒状体をその長手方
向に沿って押しつぶし、加硫成形したものである。グリ
ーンタイヤのアセンブル時に、未加硫のカーカス層の外
周側に未加硫の帯状体が巻き付けられる。その長手方向
両端の接合は、互いに突き合わせて接合することができ
る。また、若干の隙間を設けて長手方向両端を配置して
もよい。
を、マトリックスにより集束した未加硫のストリップ材
を、すなわち互いに平行に補強コードfをマトリックス
に埋設してなるストリップ材を、螺旋状(又は糸巻き
状)に巻回して筒状体となし、この筒状体をその長手方
向に沿って押しつぶし、加硫成形したものである。グリ
ーンタイヤのアセンブル時に、未加硫のカーカス層の外
周側に未加硫の帯状体が巻き付けられる。その長手方向
両端の接合は、互いに突き合わせて接合することができ
る。また、若干の隙間を設けて長手方向両端を配置して
もよい。
【0016】このようにビードフィラー6の断面高さL
を従来よりも高くし、かつその幅を断面高さLに関連し
て外周端から内周端にかけて上記の式で示した範囲内で
形成することにより、ビードフィラー6の断面形状を一
般に採用されている形状よりも長細い形状とし、ビード
フィラー6の高さ方向の剛性を従来と同等以下となるよ
うにしてタイヤ径方向の剛性を低下(径方向の1次固有
振動数を低下)させることができる一方、リング状のビ
ードフィラー6の周方向剛性に関わる断面2次モーメン
トを従来と略同様の水準以上確保して、タイヤ周方向剛
性も高める(周方向の1次固有振動数を増加させる)こ
とができる。そのため、ビードフィラー6の断面形状の
特定だけによって、従来のように複数のタイヤ材料の変
更を行うことなく、40Hz付近と100Hz付近のロ
ードノイズをどちらか一方に悪化を招くことなしに、バ
ランスした改善を行うことができる。
を従来よりも高くし、かつその幅を断面高さLに関連し
て外周端から内周端にかけて上記の式で示した範囲内で
形成することにより、ビードフィラー6の断面形状を一
般に採用されている形状よりも長細い形状とし、ビード
フィラー6の高さ方向の剛性を従来と同等以下となるよ
うにしてタイヤ径方向の剛性を低下(径方向の1次固有
振動数を低下)させることができる一方、リング状のビ
ードフィラー6の周方向剛性に関わる断面2次モーメン
トを従来と略同様の水準以上確保して、タイヤ周方向剛
性も高める(周方向の1次固有振動数を増加させる)こ
とができる。そのため、ビードフィラー6の断面形状の
特定だけによって、従来のように複数のタイヤ材料の変
更を行うことなく、40Hz付近と100Hz付近のロ
ードノイズをどちらか一方に悪化を招くことなしに、バ
ランスした改善を行うことができる。
【0017】また、ベルト層はその切断エッジ部でコー
ド張力が大幅に低下することが一般的に知られている
が、ベルト層の補強コードfの切断エッジをベルト層端
に無い状態としたので、補強コードにおける張力が低下
することがなく、そのため、高いベルト剛性を得ること
ができる。従って、断面2次固有振動数の増加により、
300Hz付近のロードノイズも改善することができ、
更に、ベルト層端部においても剛性が高まるため、タイ
ヤ周方向剛性を一層増加させ、40Hz付近のロードノ
イズを一層改善することが可能になる。
ド張力が大幅に低下することが一般的に知られている
が、ベルト層の補強コードfの切断エッジをベルト層端
に無い状態としたので、補強コードにおける張力が低下
することがなく、そのため、高いベルト剛性を得ること
ができる。従って、断面2次固有振動数の増加により、
300Hz付近のロードノイズも改善することができ、
更に、ベルト層端部においても剛性が高まるため、タイ
ヤ周方向剛性を一層増加させ、40Hz付近のロードノ
イズを一層改善することが可能になる。
【0018】また、ベルト層を上記のような構成にする
だけで、従来のような補強層等を配置してベルト剛性を
高める必要がないため、重量や材料コストの増加を招く
ことがない。また更に、ベルト層を上記の構成にするこ
とにより、ベルト層両端に補強コードの切断エッジがな
いので、ベルト層をスチールコードで構成した場合で
も、従来の切断エッジがあるスチールベルト層に比して
両端部の剛性が高まるから、ベルト材(スチールコー
ド、コートゴム)の使用量を低減でき、軽量化をはかる
ことができる。
だけで、従来のような補強層等を配置してベルト剛性を
高める必要がないため、重量や材料コストの増加を招く
ことがない。また更に、ベルト層を上記の構成にするこ
とにより、ベルト層両端に補強コードの切断エッジがな
いので、ベルト層をスチールコードで構成した場合で
も、従来の切断エッジがあるスチールベルト層に比して
両端部の剛性が高まるから、ベルト材(スチールコー
ド、コートゴム)の使用量を低減でき、軽量化をはかる
ことができる。
【0019】また、ベルト層両端に補強コードの切断エ
ッジがないのでその両側端でセパレーションが生じるこ
とがなく、高速耐久性が良好となり、更に、ベルト層両
端で補強コードが連続しているのでタイヤ横剛性が高ま
り、操縦安定性の向上も可能になる。上記ビードフィラ
ーの断面高さLが、0.2SH〔(n1+1)(n1+
2)(n1+3)/2b〕1/3 よりも小さいと、ビード
フィラー6の周方向剛性を従来と同等レベルに確保する
ことが困難となり、逆に、0.5SH〔(n2+1)
(n2+2)(n2+3)/2b〕4/3 を越えると、タ
イヤ径方向剛性が増加するため、100Hz付近のロー
ドノイズ改善を図ることができない。
ッジがないのでその両側端でセパレーションが生じるこ
とがなく、高速耐久性が良好となり、更に、ベルト層両
端で補強コードが連続しているのでタイヤ横剛性が高ま
り、操縦安定性の向上も可能になる。上記ビードフィラ
ーの断面高さLが、0.2SH〔(n1+1)(n1+
2)(n1+3)/2b〕1/3 よりも小さいと、ビード
フィラー6の周方向剛性を従来と同等レベルに確保する
ことが困難となり、逆に、0.5SH〔(n2+1)
(n2+2)(n2+3)/2b〕4/3 を越えると、タ
イヤ径方向剛性が増加するため、100Hz付近のロー
ドノイズ改善を図ることができない。
【0020】また、フィラー幅指数n1が4/3を越え
ると、ビードフィラー6が細くなり過ぎて座屈限界を越
えるため、タイヤ周方向剛性が確保できなくなり、40
Hz付近のロードノイズが著しく悪化する。フィラー幅
指数n2が2/3より小さいと、ビードフィラー6の幅
が太くなりすぎてタイヤ径方向の剛性を低下させること
が困難となる。
ると、ビードフィラー6が細くなり過ぎて座屈限界を越
えるため、タイヤ周方向剛性が確保できなくなり、40
Hz付近のロードノイズが著しく悪化する。フィラー幅
指数n2が2/3より小さいと、ビードフィラー6の幅
が太くなりすぎてタイヤ径方向の剛性を低下させること
が困難となる。
【0021】40Hz付近のロードノイズを悪化するこ
となく、100Hz付近のロードノイズを改善するに
は、フィラー幅指数n2をn2=1にするのがよく、こ
れにより、ビードフィラー6のフィラー幅bx を効果的
に細めてタイヤ径方向の剛性を有効に低下させることが
できる。また、100Hz付近のロードノイズを悪化す
ることなく、40Hz付近のロードノイズを改善するに
は、フィラー幅指数n1をn1=1にするのがよく、こ
れにより、タイヤ径方向の剛性を従来と同等以下にしな
がらビードフィラー6の断面2次モーメントを従来より
大きくし、タイヤ周方向の剛性を高めることができる。
となく、100Hz付近のロードノイズを改善するに
は、フィラー幅指数n2をn2=1にするのがよく、こ
れにより、ビードフィラー6のフィラー幅bx を効果的
に細めてタイヤ径方向の剛性を有効に低下させることが
できる。また、100Hz付近のロードノイズを悪化す
ることなく、40Hz付近のロードノイズを改善するに
は、フィラー幅指数n1をn1=1にするのがよく、こ
れにより、タイヤ径方向の剛性を従来と同等以下にしな
がらビードフィラー6の断面2次モーメントを従来より
大きくし、タイヤ周方向の剛性を高めることができる。
【0022】本発明では、上記ベルト層に用いられる補
強コードfとしては、有機繊維コードやスチールコード
を用いることができる。有機繊維コードには、例えば、
芳香族ポリアミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリパラ
フェニレンベンズビスオキサゾール繊維、ポリビニルア
ルコール繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンテレフタレ
ート繊維、ポリエチレン2,6-ナフタレート繊維、ナイロ
ン繊維から選ばれる繊維の1種又は2種以上を撚り合わ
せた撚り糸を使用することができる。
強コードfとしては、有機繊維コードやスチールコード
を用いることができる。有機繊維コードには、例えば、
芳香族ポリアミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリパラ
フェニレンベンズビスオキサゾール繊維、ポリビニルア
ルコール繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンテレフタレ
ート繊維、ポリエチレン2,6-ナフタレート繊維、ナイロ
ン繊維から選ばれる繊維の1種又は2種以上を撚り合わ
せた撚り糸を使用することができる。
【0023】また、マトリックスとしては、ゴムに限る
ことなくウレタン樹脂などのプラスチックを用いること
ができる。上記帯状体Xは、図4,5に示すように、芯
体10を介挿するようにしてもよい。図4では、芯体1
0として、補強コードを埋設したゴムシートを配置した
ものである。補強コードとしては、上述した補強コード
fと同様のものが使用できる。図5は、補強コードのな
いゴムシートやプラスチックシートなどを設けたもので
ある。
ことなくウレタン樹脂などのプラスチックを用いること
ができる。上記帯状体Xは、図4,5に示すように、芯
体10を介挿するようにしてもよい。図4では、芯体1
0として、補強コードを埋設したゴムシートを配置した
ものである。補強コードとしては、上述した補強コード
fと同様のものが使用できる。図5は、補強コードのな
いゴムシートやプラスチックシートなどを設けたもので
ある。
【0024】このように内部に芯体10を内装すること
により、ベルト層の剛性を一層高めることが可能とな
る。また、未加硫の芯体の周りに未加硫のストリップ材
を螺旋状に巻き付けることにより、未加硫の帯状体を成
形することができるので、その帯状体を容易に成形する
ことができる。上記ストリップ材9の幅、タイヤ周方向
に対する角度等はベルト層の外径、ベルト層の幅により
一義的にきまる。その関係式を下記に示す(図6参
照)。
により、ベルト層の剛性を一層高めることが可能とな
る。また、未加硫の芯体の周りに未加硫のストリップ材
を螺旋状に巻き付けることにより、未加硫の帯状体を成
形することができるので、その帯状体を容易に成形する
ことができる。上記ストリップ材9の幅、タイヤ周方向
に対する角度等はベルト層の外径、ベルト層の幅により
一義的にきまる。その関係式を下記に示す(図6参
照)。
【0025】ベルト層の半径をrとするとその外周長L
は、L=2πrとなる。外周長LをN分割すると1分割
当りのスパン長mは次のようになる。 m=2πr/N 未加硫のストリップ材9’をタイヤ1周巻き付けるとま
た同じ位置に戻ってくるので、これを図6に示すように
ストリップ材周幅dだけずらすようにして巻き付けて行
く。従って、 L=(N−1)m+(m±d) ∴ (L±d)/N =m ・・・ 次に、ベルト層幅WB とストリップ材9’のタイヤ周方
向に対する傾斜角度θ、スパン長mとの関係についてみ
ると、 tanθ=WB /m/2 より m=2WB /tanθ ・・・ また、スパン長mはストリップ材周幅dの整数倍である
から、 m=nd ・・・ 式を式に代入すると、 (L±d)/N =m=nd ∴ L=nNd−(±d) ・・・ ここで、n、Nは整数である。ストリップ材周幅dは、
d=WT /sin θである(WT はストリップ材9’の
幅)。
は、L=2πrとなる。外周長LをN分割すると1分割
当りのスパン長mは次のようになる。 m=2πr/N 未加硫のストリップ材9’をタイヤ1周巻き付けるとま
た同じ位置に戻ってくるので、これを図6に示すように
ストリップ材周幅dだけずらすようにして巻き付けて行
く。従って、 L=(N−1)m+(m±d) ∴ (L±d)/N =m ・・・ 次に、ベルト層幅WB とストリップ材9’のタイヤ周方
向に対する傾斜角度θ、スパン長mとの関係についてみ
ると、 tanθ=WB /m/2 より m=2WB /tanθ ・・・ また、スパン長mはストリップ材周幅dの整数倍である
から、 m=nd ・・・ 式を式に代入すると、 (L±d)/N =m=nd ∴ L=nNd−(±d) ・・・ ここで、n、Nは整数である。ストリップ材周幅dは、
d=WT /sin θである(WT はストリップ材9’の
幅)。
【0026】図7は、本発明の乗用車用空気入りタイヤ
の他の例を示す。上述した実施形態において、サイドウ
ォール部3の中央部まで達するようにしたカーカス層両
端部4aをビードフィラー6の内周端部6Aに当接させ
た、所謂ローターンアップ構造にしたものである。この
ように折り返されたカーカス層両端部4aを、ビードフ
ィラー6の内周端部6Aに当接するように折り返し長さ
を小さく延在させることにより、上述した実施形態のよ
うに、カーカス層両端部を大きく折り返した場合より
も、タイヤ周方向における剛性を低くして100Hz付
近のロードノイズを一層改善することができると共に、
カーカス層両端部4aの長さを短くした分だけ、タイヤ
の軽量化を図ることができる。
の他の例を示す。上述した実施形態において、サイドウ
ォール部3の中央部まで達するようにしたカーカス層両
端部4aをビードフィラー6の内周端部6Aに当接させ
た、所謂ローターンアップ構造にしたものである。この
ように折り返されたカーカス層両端部4aを、ビードフ
ィラー6の内周端部6Aに当接するように折り返し長さ
を小さく延在させることにより、上述した実施形態のよ
うに、カーカス層両端部を大きく折り返した場合より
も、タイヤ周方向における剛性を低くして100Hz付
近のロードノイズを一層改善することができると共に、
カーカス層両端部4aの長さを短くした分だけ、タイヤ
の軽量化を図ることができる。
【0027】図8は、本発明の乗用車用空気入りタイヤ
の更に他の例を示す。上述した図7の実施形態におい
て、ローターンアップ構造にした1層のカーカス層4の
外側に、更にカーカス層4’を1層設けた構成になって
いる。外側のカーカス層4’は、その両端部4’aがビ
ードフィラー6の外側に当接しながら内側のカーカス層
4の折り返された両端部4aの外側に当接するようにし
て巻き下ろされ、ビードコア5の周りには折り返されて
いない、所謂フローティング構造になっている。このよ
うにローターンアップ構造とフローティング構造とを用
いた構成のタイヤであっても、ビードフィラー6のタイ
ヤ子午線断面における断面高さLと、ビードフィラー6
の外周端6aからの距離xにおけるフィラー幅bx を上
記のように設定することにより、同様の効果を奏するこ
とができる。
の更に他の例を示す。上述した図7の実施形態におい
て、ローターンアップ構造にした1層のカーカス層4の
外側に、更にカーカス層4’を1層設けた構成になって
いる。外側のカーカス層4’は、その両端部4’aがビ
ードフィラー6の外側に当接しながら内側のカーカス層
4の折り返された両端部4aの外側に当接するようにし
て巻き下ろされ、ビードコア5の周りには折り返されて
いない、所謂フローティング構造になっている。このよ
うにローターンアップ構造とフローティング構造とを用
いた構成のタイヤであっても、ビードフィラー6のタイ
ヤ子午線断面における断面高さLと、ビードフィラー6
の外周端6aからの距離xにおけるフィラー幅bx を上
記のように設定することにより、同様の効果を奏するこ
とができる。
【0028】また、上記図7の構成のタイヤにおける効
果に加えて、外側のカーカス層4’の両端部4’aが内
側のカーカス層4の外側に巻き下ろされ、ビードコア5
の周りに折り返されていないフローティング構造である
ため、カーカス層4’の両端部を折り返した場合より
も、タイヤ径方向の剛性を低くして100Hz付近のロ
ードノイズ改善に寄与することができ、更に、折り返し
がない分だけ、外側のカーカス層4’の取付けが容易で
あるため、生産性の向上を図ることができる。
果に加えて、外側のカーカス層4’の両端部4’aが内
側のカーカス層4の外側に巻き下ろされ、ビードコア5
の周りに折り返されていないフローティング構造である
ため、カーカス層4’の両端部を折り返した場合より
も、タイヤ径方向の剛性を低くして100Hz付近のロ
ードノイズ改善に寄与することができ、更に、折り返し
がない分だけ、外側のカーカス層4’の取付けが容易で
あるため、生産性の向上を図ることができる。
【0029】なお、この図8の実施形態では、内側のカ
ーカス層4がその折り返された端部4aを、ビードフィ
ラー6の外周端6aと内周端6bとの間に位置させたロ
ーターンアップ構造にしているが、それに代えて、カー
カス層4の両端部4aをビードフィラー外周端6aを越
えて延在させるようにしてもよい。また、本発明では、
上述した各実施形態において、ビードフィラー6のタイ
ヤ子午線断面形状を、その外周端6aから内周端6b側
に向けて次第に幅広に形成するようにしたが、それに限
定されず、フィラー幅bx が上記式の範囲内であればよ
い。
ーカス層4がその折り返された端部4aを、ビードフィ
ラー6の外周端6aと内周端6bとの間に位置させたロ
ーターンアップ構造にしているが、それに代えて、カー
カス層4の両端部4aをビードフィラー外周端6aを越
えて延在させるようにしてもよい。また、本発明では、
上述した各実施形態において、ビードフィラー6のタイ
ヤ子午線断面形状を、その外周端6aから内周端6b側
に向けて次第に幅広に形成するようにしたが、それに限
定されず、フィラー幅bx が上記式の範囲内であればよ
い。
【0030】
【実施例】タイヤサイズを175/70R13で共通に
し、図1に示す構成のタイヤにおいて、表1に示すよう
に、ビードフィラーの断面高さL(mm)をそれぞれ変え
た本発明タイヤ1〜3と比較タイヤ1,2、及び図1に
示す構成のタイヤにおいて、ベルト層を補強コードの切
断エッジが両端に位置する2層のベルト層から構成し、
ビードフィラーの断面高さLを従来の高さにした従来タ
イヤとをそれぞれ作製した。
し、図1に示す構成のタイヤにおいて、表1に示すよう
に、ビードフィラーの断面高さL(mm)をそれぞれ変え
た本発明タイヤ1〜3と比較タイヤ1,2、及び図1に
示す構成のタイヤにおいて、ベルト層を補強コードの切
断エッジが両端に位置する2層のベルト層から構成し、
ビードフィラーの断面高さLを従来の高さにした従来タ
イヤとをそれぞれ作製した。
【0031】各試験タイヤ共に、ビードフィラー内周端
のフィラー幅b=6mm、タイヤ断面高さSH=124m
m、ベルト層の補強コードには、スチールコードを使用
し、その配向角度は22°である。本発明タイヤ及び比
較タイヤにおけるフィラー幅b x (mm)はb(x/L)
1.2 、従来タイヤのフィラー幅bx (mm)はb(x/
L)0.5-0.8 である。
のフィラー幅b=6mm、タイヤ断面高さSH=124m
m、ベルト層の補強コードには、スチールコードを使用
し、その配向角度は22°である。本発明タイヤ及び比
較タイヤにおけるフィラー幅b x (mm)はb(x/L)
1.2 、従来タイヤのフィラー幅bx (mm)はb(x/
L)0.5-0.8 である。
【0032】また、タイヤサイズを上記と同様にし、図
1に示す構成のタイヤにおいて、ビードフィラーの外周
端からの距離xにおけるフィラー幅bx (mm)をそれぞ
れ変えた本発明タイヤ4〜8と、比較タイヤ3,4とを
それぞれ作製した。フィラー幅bx を決定するフィラー
幅指数の範囲は、表2の通りである。これらの各試験タ
イヤ共に、フィラー幅bとタイヤ断面高さSH、及びベ
ルト層の補強コード材料とその配向角度は上記本発明タ
イヤと同様であり、また、ビードフィラーの断面高さL
は表2に示す通りである。
1に示す構成のタイヤにおいて、ビードフィラーの外周
端からの距離xにおけるフィラー幅bx (mm)をそれぞ
れ変えた本発明タイヤ4〜8と、比較タイヤ3,4とを
それぞれ作製した。フィラー幅bx を決定するフィラー
幅指数の範囲は、表2の通りである。これらの各試験タ
イヤ共に、フィラー幅bとタイヤ断面高さSH、及びベ
ルト層の補強コード材料とその配向角度は上記本発明タ
イヤと同様であり、また、ビードフィラーの断面高さL
は表2に示す通りである。
【0033】上記の各試験タイヤをリムサイズ13×5
Jのリムに装着し、空気圧を前輪200kPa 、後輪18
0kPa にして1500ccの乗用車に取付け、以下に示す
測定条件により、騒音性能の評価試験を行ったところ、
表1及び表2に示す結果を得た。騒音性能 舗装路面を時速50km/hで走行し、車内中央位置に取付
けたマイクにより40Hz、100Hz、300Hzの
音圧レベルをそれぞれ測定し、従来タイヤを基準にして
±〔dB〕で評価した。符号が+でその数値が大きい
程、音圧レベルが従来タイヤよりも高く、騒音性能が劣
り、また、符号が−でその数値が大きい程、音圧レベル
が従来タイヤよりも低く、騒音性能が優れている。
Jのリムに装着し、空気圧を前輪200kPa 、後輪18
0kPa にして1500ccの乗用車に取付け、以下に示す
測定条件により、騒音性能の評価試験を行ったところ、
表1及び表2に示す結果を得た。騒音性能 舗装路面を時速50km/hで走行し、車内中央位置に取付
けたマイクにより40Hz、100Hz、300Hzの
音圧レベルをそれぞれ測定し、従来タイヤを基準にして
±〔dB〕で評価した。符号が+でその数値が大きい
程、音圧レベルが従来タイヤよりも高く、騒音性能が劣
り、また、符号が−でその数値が大きい程、音圧レベル
が従来タイヤよりも低く、騒音性能が優れている。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】表1,2から明らかなように、本発明タイ
ヤは、40Hz付近と100Hz付近のロードノイズを
いずれも悪化させることなく、バランスして改善するこ
とができ、かつ300Hz付近のロードノイズも改善す
ることができるのが判る。
ヤは、40Hz付近と100Hz付近のロードノイズを
いずれも悪化させることなく、バランスして改善するこ
とができ、かつ300Hz付近のロードノイズも改善す
ることができるのが判る。
【0037】
【発明の効果】上述のように本発明は、ビードフィラー
の形状を上記のように規定し、かつベルト層をその補強
コードの切断エッジがベルト層端に露出しない螺旋巻き
構造にしたので、40Hz付近と100Hz付近のロー
ドノイズをどちらも悪化させることなくバランスして改
善することができると共に、ベルト剛性も高めることが
できるので、300Hz付近のロードノイズも改善する
ことが可能になる。
の形状を上記のように規定し、かつベルト層をその補強
コードの切断エッジがベルト層端に露出しない螺旋巻き
構造にしたので、40Hz付近と100Hz付近のロー
ドノイズをどちらも悪化させることなくバランスして改
善することができると共に、ベルト剛性も高めることが
できるので、300Hz付近のロードノイズも改善する
ことが可能になる。
【図1】本発明の乗用車用空気入りタイヤの一例を示す
タイヤ子午線半断面図である。
タイヤ子午線半断面図である。
【図2】本発明の乗用車用空気入りタイヤに用いられる
ビードフィラーのタイヤ子午線断面形状を示す説明図で
ある。
ビードフィラーのタイヤ子午線断面形状を示す説明図で
ある。
【図3】図1のベルト層に用いられる帯状体の要部を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図4】図1のベルト層に用いられる芯体を介挿した帯
状体の要部を示す斜視図である。
状体の要部を示す斜視図である。
【図5】図1のベルト層に用いられる芯体を介挿した他
の帯状体の要部を示す斜視図である。
の帯状体の要部を示す斜視図である。
【図6】ベルト層に用いられる帯状体の成形方法を示す
説明図である。
説明図である。
【図7】本発明の乗用車用空気入りタイヤの他の例を示
すタイヤ子午線半断面図である。
すタイヤ子午線半断面図である。
【図8】本発明の乗用車用空気入りタイヤの更に他の例
を示すタイヤ子午線半断面図である。
を示すタイヤ子午線半断面図である。
1 トレッド部 2 ビード部 3 サイドウォール部 4,4’ カーカス
層 4a,4'a 端部 5 ビードコア 6 ビードフィラー 6a 外周端 6b 内周端 8A,8B ベルト
層 9 ストリップ材 10 芯体 X 帯状体 f 補強コード
層 4a,4'a 端部 5 ビードコア 6 ビードフィラー 6a 外周端 6b 内周端 8A,8B ベルト
層 9 ストリップ材 10 芯体 X 帯状体 f 補強コード
Claims (8)
- 【請求項1】 左右のビード部に埋設したビードコアの
外周にビードフィラーを配置し、カーカス層両端部を前
記ビードコアの周りに折り返し、トレッド部のカーカス
層外周側にベルト層を設けた乗用車用空気入りタイヤに
おいて、 前記ビードフィラーのタイヤ子午線断面における断面高
さLを内周端のフィラー幅bとタイヤ断面高さSHとの
関係において、 0.2SH〔(n1+1)(n1+2)(n1+3)/
2b〕1/3 ≦L≦0.5SH〔(n2+1)(n2+
2)(n2+3)/2b〕1/3 の範囲に設定し、かつビードフィラーの外周端からの距
離xにおけるタイヤ子午線断面のフィラー幅bx を、内
周端のフィラー幅bと断面高さLとの関係において、 b(x/L)n1≦bx ≦b(x/L)n2 但し、フィラー幅指数n1=4/3、n2=2/3 の範囲内となるようにし、複数本の補強コードを引き揃
えてマトリックスにより集束したストリップ材をベルト
層幅に相当する幅で螺旋状に折り返して形成した環状の
帯状体を前記ベルト層として配置した乗用車用空気入り
タイヤ。 - 【請求項2】 前記フィラー幅指数n2=1にした請求
項1記載の乗用車用空気入りタイヤ。 - 【請求項3】 前記フィラー幅指数n1=1にした請求
項1記載の乗用車用空気入りタイヤ。 - 【請求項4】 前記ビードフィラーのタイヤ子午線断面
形状をその外周端からビードコアに当接する内周端側に
向けて次第に幅広にした請求項1乃至3記載の乗用車用
空気入りタイヤ。 - 【請求項5】 前記補強コードが、芳香族ポリアミド繊
維、ポリアリレート繊維、ポリパラフェニレンベンズビ
スオキサゾール繊維、ポリビニルアルコール繊維、レー
ヨン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチ
レン2,6-ナフタレート繊維、ナイロン繊維から選ばれた
有機繊維の1種又は2種以上を撚り合わせた撚り糸であ
る請求項1乃至4記載の乗用車用空気入りタイヤ。 - 【請求項6】 前記補強コードがスチールコードである
請求項1乃至4記載の乗用車用空気入りタイヤ。 - 【請求項7】 前記マトリックスがゴム、プラスチック
からなる群から選択される1種である請求項1乃至6記
載の乗用車用空気入りタイヤ。 - 【請求項8】 螺旋状に折り返して形成した前記帯状体
内に芯体を介挿した請求項1乃至7記載の乗用車用空気
入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8120454A JPH09300926A (ja) | 1996-05-15 | 1996-05-15 | 乗用車用空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8120454A JPH09300926A (ja) | 1996-05-15 | 1996-05-15 | 乗用車用空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09300926A true JPH09300926A (ja) | 1997-11-25 |
Family
ID=14786589
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8120454A Pending JPH09300926A (ja) | 1996-05-15 | 1996-05-15 | 乗用車用空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09300926A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000280710A (ja) * | 1999-03-31 | 2000-10-10 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りラジアルタイヤ |
WO2018230264A1 (ja) * | 2017-06-12 | 2018-12-20 | 株式会社ブリヂストン | 補強部材およびそれを用いたタイヤ |
-
1996
- 1996-05-15 JP JP8120454A patent/JPH09300926A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000280710A (ja) * | 1999-03-31 | 2000-10-10 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りラジアルタイヤ |
WO2018230264A1 (ja) * | 2017-06-12 | 2018-12-20 | 株式会社ブリヂストン | 補強部材およびそれを用いたタイヤ |
JP2019001196A (ja) * | 2017-06-12 | 2019-01-10 | 株式会社ブリヂストン | 補強部材およびそれを用いたタイヤ |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3993378B2 (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
JPH07101203A (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
JP4648560B2 (ja) | ランフラットタイヤ | |
JP3453353B2 (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
JP3763931B2 (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
EP3599111B1 (en) | Pneumatic tire | |
JPH11222010A (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
JP4177656B2 (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
EP3599109B1 (en) | Pneumatic tire | |
CN113165435A (zh) | 乘用车用充气子午线轮胎 | |
JP2002200904A (ja) | ラジアルタイヤ | |
JP2022164929A (ja) | 乗用車用空気入りラジアルタイヤ | |
JPH09300926A (ja) | 乗用車用空気入りタイヤ | |
JP2733428B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4234912B2 (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
JP2013075505A (ja) | 空気入りタイヤの製造方法、及び空気入りタイヤ | |
JPH07276928A (ja) | 偏平ラジアルタイヤ | |
EP3599110B1 (en) | Pneumatic tire | |
JP2012076662A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP3124851B2 (ja) | 重荷重用タイヤ | |
JP2004017668A (ja) | ランフラットタイヤ | |
CN113165433A (zh) | 乘用车用充气子午线轮胎 | |
JP4363927B2 (ja) | 乗用車用ラジアルタイヤ | |
EP1659001A2 (en) | Pneumatic tire | |
WO2021095357A1 (ja) | 空気入りタイヤ |