JPH09300203A - ホーニング加工方法及び同方法に使用する制御装置 - Google Patents
ホーニング加工方法及び同方法に使用する制御装置Info
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- JPH09300203A JPH09300203A JP11919096A JP11919096A JPH09300203A JP H09300203 A JPH09300203 A JP H09300203A JP 11919096 A JP11919096 A JP 11919096A JP 11919096 A JP11919096 A JP 11919096A JP H09300203 A JPH09300203 A JP H09300203A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ホーニングツール１に備えた砥石５を被加工
物Ｗにおける加工穴ＷＨの内周面へ圧接するための拡張
圧を小さく制御して最終仕上げ加工を行うとき、上記拡
張圧及びホーニングツール１の周速，ストローク速を適
正に制御して加工するホーニング加工方法及び同方法に
使用する制御装置を提供することである。 【解決手段】 ホーニングツール１に備えた砥石５を被
加工物Ｗにおける加工穴ＷＨの内周面へ圧接するための
拡張圧を小さく制御して最終仕上げ加工を行うとき、単
位時間当りの加工径の変化率を測定し、この測定結果に
基いて拡張圧を制御し、単位時間当りの加工径の変化率
の測定結果に基いてホーニングツールの周速及びストロ
ーク速をも制御し、さらに、当該最終仕上げ加工を開始
して、予め設定された設定時間に達したときに終了する
ホーニング加工方法である。
物Ｗにおける加工穴ＷＨの内周面へ圧接するための拡張
圧を小さく制御して最終仕上げ加工を行うとき、上記拡
張圧及びホーニングツール１の周速，ストローク速を適
正に制御して加工するホーニング加工方法及び同方法に
使用する制御装置を提供することである。 【解決手段】 ホーニングツール１に備えた砥石５を被
加工物Ｗにおける加工穴ＷＨの内周面へ圧接するための
拡張圧を小さく制御して最終仕上げ加工を行うとき、単
位時間当りの加工径の変化率を測定し、この測定結果に
基いて拡張圧を制御し、単位時間当りの加工径の変化率
の測定結果に基いてホーニングツールの周速及びストロ
ーク速をも制御し、さらに、当該最終仕上げ加工を開始
して、予め設定された設定時間に達したときに終了する
ホーニング加工方法である。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホーニング加工方
法及び同方法に使用する制御装置に係り、さらに詳細に
は、ホーニングツールに備えた砥石を被加工物における
加工穴の内周面へ圧接するための拡張圧を小さく制御し
て最終仕上げ加工を行うとき、単位時間当りの加工径の
変化率を測定して拡張圧，ホーニングツールの周速及び
ストローク速を適性に制御して加工するホーニング加工
方法及び同方法に使用する制御装置に関する。
法及び同方法に使用する制御装置に係り、さらに詳細に
は、ホーニングツールに備えた砥石を被加工物における
加工穴の内周面へ圧接するための拡張圧を小さく制御し
て最終仕上げ加工を行うとき、単位時間当りの加工径の
変化率を測定して拡張圧，ホーニングツールの周速及び
ストローク速を適性に制御して加工するホーニング加工
方法及び同方法に使用する制御装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】ホーニングツールを用いてホーニング加
工を行うとき、ホーニングツールに備えた砥石を被加工
物における加工穴の内周面へ圧接し、ホーニングツール
を回転すると共に軸方向へ往復動して加工を行ってい
る。仕上げ加工時には、加工穴の内周面に対して砥石を
圧接するための拡張圧を大きくして粗仕上げ加工を行っ
た後に、上記拡張圧を中程度にして中仕上げ加工を行
い、その後に、拡張圧を小さくして最終仕上げ加工を行
っている。
工を行うとき、ホーニングツールに備えた砥石を被加工
物における加工穴の内周面へ圧接し、ホーニングツール
を回転すると共に軸方向へ往復動して加工を行ってい
る。仕上げ加工時には、加工穴の内周面に対して砥石を
圧接するための拡張圧を大きくして粗仕上げ加工を行っ
た後に、上記拡張圧を中程度にして中仕上げ加工を行
い、その後に、拡張圧を小さくして最終仕上げ加工を行
っている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】前述のごとく拡張圧を
小さくして最終仕上げ加工を行うとき、ホーニングツー
ルが予め新しいホーニングツールに交換してあって、砥
石の切れ味が良い場合には、単位時間当りの研削量が多
くなり、被加工物の加工穴の直径が大きくなりすぎるこ
とがある。また、単位時間当りの研削量が多くなること
により面粗度が低下すると共にクロスハッチの明瞭度が
悪いという問題がある。
小さくして最終仕上げ加工を行うとき、ホーニングツー
ルが予め新しいホーニングツールに交換してあって、砥
石の切れ味が良い場合には、単位時間当りの研削量が多
くなり、被加工物の加工穴の直径が大きくなりすぎるこ
とがある。また、単位時間当りの研削量が多くなること
により面粗度が低下すると共にクロスハッチの明瞭度が
悪いという問題がある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は前述のごとき従
来の問題に鑑みてなされたもので、請求項１に記載の発
明は、ホーニングツールに備えた砥石を被加工物におけ
る加工穴の内周面へ圧接するための拡張圧を小さく制御
して最終仕上げ加工を行うとき、単位時間当りの加工径
の変化率を測定し、この測定結果に基いて拡張圧を制御
してホーニング加工を行うホーニング加工方法である。
来の問題に鑑みてなされたもので、請求項１に記載の発
明は、ホーニングツールに備えた砥石を被加工物におけ
る加工穴の内周面へ圧接するための拡張圧を小さく制御
して最終仕上げ加工を行うとき、単位時間当りの加工径
の変化率を測定し、この測定結果に基いて拡張圧を制御
してホーニング加工を行うホーニング加工方法である。
【０００５】請求項２に記載の発明は、請求項１に記載
の発明において、単位時間当りの加工径の変化率の測定
結果に基いてホーニングツールの周速及びストローク速
をも制御するホーニング加工方法である。
の発明において、単位時間当りの加工径の変化率の測定
結果に基いてホーニングツールの周速及びストローク速
をも制御するホーニング加工方法である。
【０００６】請求項３に記載の発明は、請求項１又は２
に記載の発明において、拡張圧を小さく制御して最終仕
上げ加工を行う加工は、当該最終仕上げ加工を開始し
て、予め設定された設定時間に達したときに終了するホ
ーニング加工方法である。
に記載の発明において、拡張圧を小さく制御して最終仕
上げ加工を行う加工は、当該最終仕上げ加工を開始し
て、予め設定された設定時間に達したときに終了するホ
ーニング加工方法である。
【０００７】請求項４に記載の発明は、ホーニングツー
ルに備えた砥石を被加工物における加工穴の内周面へ圧
接するための拡張圧を小さく制御して最終仕上げ加工を
行うときに測定した単位時間当りの加工径の変化率と設
定値とを比較する比較部と、この比較部において比較し
た結果に基いて前記拡張圧及びホーニングツールの周
速，ストローク速を制御するための制御信号を、ホーニ
ング制御回路へ出力する演算処理装置とを備えてなる制
御装置である。
ルに備えた砥石を被加工物における加工穴の内周面へ圧
接するための拡張圧を小さく制御して最終仕上げ加工を
行うときに測定した単位時間当りの加工径の変化率と設
定値とを比較する比較部と、この比較部において比較し
た結果に基いて前記拡張圧及びホーニングツールの周
速，ストローク速を制御するための制御信号を、ホーニ
ング制御回路へ出力する演算処理装置とを備えてなる制
御装置である。
【０００８】
【発明の効果】請求項１に係る発明は、ホーニングツー
ルに備えた砥石を被加工物における加工穴の内周面へ圧
接するための拡張圧を小さく制御して最終仕上げ加工を
行うとき、単位時間当りの加工径の変化率を測定し、こ
の測定結果に基いて拡張圧を制御してホーニング加工を
行うものであるから、加工径の変化率に対応して拡張圧
をフィードバック制御することになり、最終仕上げ加工
時に、加工穴の内周面に対する砥石の圧接を適正に制御
できることになり、上記圧接が過大であることによる問
題点が解消できると共に、上記圧接が過小であることに
よる加工能率低下を抑制することができる。
ルに備えた砥石を被加工物における加工穴の内周面へ圧
接するための拡張圧を小さく制御して最終仕上げ加工を
行うとき、単位時間当りの加工径の変化率を測定し、こ
の測定結果に基いて拡張圧を制御してホーニング加工を
行うものであるから、加工径の変化率に対応して拡張圧
をフィードバック制御することになり、最終仕上げ加工
時に、加工穴の内周面に対する砥石の圧接を適正に制御
できることになり、上記圧接が過大であることによる問
題点が解消できると共に、上記圧接が過小であることに
よる加工能率低下を抑制することができる。
【０００９】請求項２に係る発明は、請求項１に記載の
発明において、単位時間当りの加工径の変化率の測定結
果に基いてホーニングツールの周速及びストローク速を
も制御するものであるから、単位時間当りの研削加工量
を制御できることになり、最終仕上げ加工終了を時間で
もって制御するに当り、加工量を適正に制御でき、加工
穴の直径を許容値内に加工することが容易であると共
に、加工量が適正であることにより、面粗度及びクロス
ハッチの明瞭度を良くできるものである。
発明において、単位時間当りの加工径の変化率の測定結
果に基いてホーニングツールの周速及びストローク速を
も制御するものであるから、単位時間当りの研削加工量
を制御できることになり、最終仕上げ加工終了を時間で
もって制御するに当り、加工量を適正に制御でき、加工
穴の直径を許容値内に加工することが容易であると共
に、加工量が適正であることにより、面粗度及びクロス
ハッチの明瞭度を良くできるものである。
【００１０】請求項３に係る発明は、請求項１又は２に
記載の発明において、拡張圧を小さく制御して最終仕上
げ加工を行う加工は、当該最終仕上げ加工を開始して、
予め設定された設定時間に達したときに終了するもので
あるから、加工時間が長大になることを抑制して作業能
率向上を図ることができる。
記載の発明において、拡張圧を小さく制御して最終仕上
げ加工を行う加工は、当該最終仕上げ加工を開始して、
予め設定された設定時間に達したときに終了するもので
あるから、加工時間が長大になることを抑制して作業能
率向上を図ることができる。
【００１１】請求項４に係る発明は、ホーニングツール
に備えた砥石を被加工物における加工穴の内周面へ圧接
するための拡張圧を小さく制御して最終仕上げ加工を行
うときに測定した単位時間当りの加工径の変化率と設定
値とを比較する比較部と、この比較部において比較した
結果に基いて前記拡張圧及びホーニングツールの周速，
ストローク速を制御するための制御信号を、ホーニング
制御回路へ出力する演算処理装置とを備えてなるもので
あから、最終仕上げ加工時に、拡張圧，ホーニングツー
ルの周速，ストローク速をフィードバック制御する態様
となり、最終仕上げ加工時における研削加工量を適正に
制御でき、加工精度の向上を図ることができるものであ
る。
に備えた砥石を被加工物における加工穴の内周面へ圧接
するための拡張圧を小さく制御して最終仕上げ加工を行
うときに測定した単位時間当りの加工径の変化率と設定
値とを比較する比較部と、この比較部において比較した
結果に基いて前記拡張圧及びホーニングツールの周速，
ストローク速を制御するための制御信号を、ホーニング
制御回路へ出力する演算処理装置とを備えてなるもので
あから、最終仕上げ加工時に、拡張圧，ホーニングツー
ルの周速，ストローク速をフィードバック制御する態様
となり、最終仕上げ加工時における研削加工量を適正に
制御でき、加工精度の向上を図ることができるものであ
る。
【００１２】
【発明の実施の形態】理解を容易にするために、先ず、
図２を用いてホーニングツール１の全体的構成について
概略的に説明する。
図２を用いてホーニングツール１の全体的構成について
概略的に説明する。
【００１３】ホーニングツール１は、ホーニング盤（図
示省略）に備えた上下動可能かつ回転可能なスピンドル
の下端部に着脱交換可能に装着して使用されるものであ
り、このホーニングツール１のツール本体３には、被加
工物Ｗにおける加工穴ＷＨの内周面を研削加工する砥石
５を備えた複数の砥石シュー７が周方向に等間隔に配置
してある。
示省略）に備えた上下動可能かつ回転可能なスピンドル
の下端部に着脱交換可能に装着して使用されるものであ
り、このホーニングツール１のツール本体３には、被加
工物Ｗにおける加工穴ＷＨの内周面を研削加工する砥石
５を備えた複数の砥石シュー７が周方向に等間隔に配置
してある。
【００１４】上記各砥石シュー７は放射方向（径方向）
に移動可能に設けられており、適宜の付勢手段によって
放射内方向へ常に付勢されている。この付勢手段に抗し
て各砥石シュー７を放射外方向へ移動させるために、前
記ツール本体３内には、各砥石シュー７を外方向へ押圧
するためのテーパ部９Ｔを備えた拡張ロッド９が上下動
可能に備えられている。
に移動可能に設けられており、適宜の付勢手段によって
放射内方向へ常に付勢されている。この付勢手段に抗し
て各砥石シュー７を放射外方向へ移動させるために、前
記ツール本体３内には、各砥石シュー７を外方向へ押圧
するためのテーパ部９Ｔを備えた拡張ロッド９が上下動
可能に備えられている。
【００１５】さらに、前記ツール本体３の外周には、被
加工物Ｗの加工穴ＷＨに沿ってホーニングツール１を案
内する複数のガイド部材１１が周方向に等間隔に設けて
あり、適宜位置の複数のガイド部材１１には、エアーマ
イクロメータにおける測定部としての定寸ノズル１３が
設けてある。このエアーマイクロメータは、定寸ノズル
１３から加工穴ＷＨの内周面へエアーを噴出したときの
背圧を、空気圧を電圧に変換するＡ／Ｅ変換器１５によ
って検出し、このＡ／Ｅ変換器１５の検出値に基いて定
寸ノズル１３と加工穴ＷＨの内周面との間の間隙寸法を
演算処理装置１９において演算する構成である。
加工物Ｗの加工穴ＷＨに沿ってホーニングツール１を案
内する複数のガイド部材１１が周方向に等間隔に設けて
あり、適宜位置の複数のガイド部材１１には、エアーマ
イクロメータにおける測定部としての定寸ノズル１３が
設けてある。このエアーマイクロメータは、定寸ノズル
１３から加工穴ＷＨの内周面へエアーを噴出したときの
背圧を、空気圧を電圧に変換するＡ／Ｅ変換器１５によ
って検出し、このＡ／Ｅ変換器１５の検出値に基いて定
寸ノズル１３と加工穴ＷＨの内周面との間の間隙寸法を
演算処理装置１９において演算する構成である。
【００１６】前記構成において、内径を予め高精度に加
工したマスターリング１７の穴内にホーニングツール１
を位置決めし、定寸ノズル１３からエアーを噴出してマ
スターリング１７の内周面と定寸ノズル１３との間隙を
測定して定寸ノズル１３の位置を求めた後、上記ホーニ
ングツール１を被加工物Ｗの加工穴ＷＨ内に挿入し、ホ
ーニング盤のスピンドルに備えた流体圧シリンダ（図示
省略）を作動して拡張ロッド９を押し下げると、テーパ
部９Ｔによって各砥石シュー７が放射外方向へ移動さ
れ、各砥石シュー７に備えた砥石５が加工穴ＷＨの内周
面へ圧接される。上述のごとく砥石５を加工穴ＷＨの内
周面へ圧接した状態において、ホーニング制御回路２１
の制御の下にホーニング盤におけるスピンドルを回転
し、かつ上下動することにより、被加工物Ｗの加工穴Ｗ
Ｈのホーニング加工が行われる。
工したマスターリング１７の穴内にホーニングツール１
を位置決めし、定寸ノズル１３からエアーを噴出してマ
スターリング１７の内周面と定寸ノズル１３との間隙を
測定して定寸ノズル１３の位置を求めた後、上記ホーニ
ングツール１を被加工物Ｗの加工穴ＷＨ内に挿入し、ホ
ーニング盤のスピンドルに備えた流体圧シリンダ（図示
省略）を作動して拡張ロッド９を押し下げると、テーパ
部９Ｔによって各砥石シュー７が放射外方向へ移動さ
れ、各砥石シュー７に備えた砥石５が加工穴ＷＨの内周
面へ圧接される。上述のごとく砥石５を加工穴ＷＨの内
周面へ圧接した状態において、ホーニング制御回路２１
の制御の下にホーニング盤におけるスピンドルを回転
し、かつ上下動することにより、被加工物Ｗの加工穴Ｗ
Ｈのホーニング加工が行われる。
【００１７】ホーニング加工後に、定寸ノズル１３から
加工穴ＷＨの内周面へエアーを噴出し、このときの背圧
をＡ／Ｅ変換器１５によって検出することにより、定寸
ノズル１３と加工穴ＷＨの内周面との間の間隙寸法を検
知でき、加工穴ＷＨの直径を測定することができる。
加工穴ＷＨの内周面へエアーを噴出し、このときの背圧
をＡ／Ｅ変換器１５によって検出することにより、定寸
ノズル１３と加工穴ＷＨの内周面との間の間隙寸法を検
知でき、加工穴ＷＨの直径を測定することができる。
【００１８】前記被加工物Ｗにおける加工穴ＷＨの内周
面に対する砥石５の圧接力の大きさ（拡張圧）は、ホー
ニング盤におけるスピンドルに備えた前記流体圧シリン
ダへ供給する作動流体の圧力Ｐを前記ホーニング制御回
路２１により制御することによって容易に制御すること
ができる。すなわち、ホーニング加工時における拡張
圧，ホーニングツール１の周速Ｖ，ストローク速Ｓは、
ホーニング制御回路２１の制御の下に容易に制御するこ
とができるものである。
面に対する砥石５の圧接力の大きさ（拡張圧）は、ホー
ニング盤におけるスピンドルに備えた前記流体圧シリン
ダへ供給する作動流体の圧力Ｐを前記ホーニング制御回
路２１により制御することによって容易に制御すること
ができる。すなわち、ホーニング加工時における拡張
圧，ホーニングツール１の周速Ｖ，ストローク速Ｓは、
ホーニング制御回路２１の制御の下に容易に制御するこ
とができるものである。
【００１９】ところで、ホーニング加工における仕上げ
工程では、前記拡張圧を大きくして所定の定寸まで粗仕
上げ加工を行った後、上記拡張圧を中程度にして中仕上
げ加工を行い、その後に、上記拡張圧を小さくして最終
仕上げ加工を行うことが行われる。この最終仕上げ加工
はスパークアウトに相当するものであり、ホーニングツ
ール１が新しく砥石５の切れ味が良いときには単位時間
当りの切削量が多く、加工穴ＷＨの径が大きくなりすぎ
ることがある。
工程では、前記拡張圧を大きくして所定の定寸まで粗仕
上げ加工を行った後、上記拡張圧を中程度にして中仕上
げ加工を行い、その後に、上記拡張圧を小さくして最終
仕上げ加工を行うことが行われる。この最終仕上げ加工
はスパークアウトに相当するものであり、ホーニングツ
ール１が新しく砥石５の切れ味が良いときには単位時間
当りの切削量が多く、加工穴ＷＨの径が大きくなりすぎ
ることがある。
【００２０】すなわち、例えば図４に示すＴにおいてホ
ーニングツール１を新しいホーニングツールに交換した
場合には、新しいホーニングツール１における砥石５の
切れ味が良すぎるので、複数回加工する範囲Ｈにおいて
は加工穴径が大きすぎ、かつ面粗度が粗く、さらにクロ
スハッチの明瞭度の向上が見られないことがある。しか
し、上記範囲Ｈを過ぎると、砥石５になじみを生じて単
位時間当りの加工量が安定し、面粗度や加工穴径の仕上
げ寸法等が安定する傾向にある。
ーニングツール１を新しいホーニングツールに交換した
場合には、新しいホーニングツール１における砥石５の
切れ味が良すぎるので、複数回加工する範囲Ｈにおいて
は加工穴径が大きすぎ、かつ面粗度が粗く、さらにクロ
スハッチの明瞭度の向上が見られないことがある。しか
し、上記範囲Ｈを過ぎると、砥石５になじみを生じて単
位時間当りの加工量が安定し、面粗度や加工穴径の仕上
げ寸法等が安定する傾向にある。
【００２１】そこで、本例は、ホーニングツール１を新
しいホーニングツールに交換した場合であっても単位時
間当りの加工量をほぼ一定に制御して、面粗度や加工穴
径の仕上げ寸法等の安定化を図ろうとするものである。
しいホーニングツールに交換した場合であっても単位時
間当りの加工量をほぼ一定に制御して、面粗度や加工穴
径の仕上げ寸法等の安定化を図ろうとするものである。
【００２２】さて、図１に示すステップＳ１において拡
張圧を大きくして粗仕上げ加工を行ない、ステップＳ２
において拡張圧を中程度にして中仕上げ加工を行った
後、ステップＳ３において拡張圧を小さくして最終仕上
げ加工を開始すると、演算処理装置１９において計時が
開示されると共に、一定時間毎に加工穴ＷＨの直径の測
定が開始される。すなわち、拡張圧を小さくして最終仕
上げ加工が開始されると、ステップＳ４において、一定
時間毎に加工穴ＷＨの直径が測定され、演算処理装置１
９において単位時間当りの加工径の変化率Δφ3 が演算
される。
張圧を大きくして粗仕上げ加工を行ない、ステップＳ２
において拡張圧を中程度にして中仕上げ加工を行った
後、ステップＳ３において拡張圧を小さくして最終仕上
げ加工を開始すると、演算処理装置１９において計時が
開示されると共に、一定時間毎に加工穴ＷＨの直径の測
定が開始される。すなわち、拡張圧を小さくして最終仕
上げ加工が開始されると、ステップＳ４において、一定
時間毎に加工穴ＷＨの直径が測定され、演算処理装置１
９において単位時間当りの加工径の変化率Δφ3 が演算
される。
【００２３】そして、ステップＳ５において、上記変化
率Δφ3 と予め設定した設定値φcとを比較すると共
に、経過時間ｔ3 と予め設定した設定時間Ｔ3 との比較
が行われる。なお、上記設定値φc 及び設定時間Ｔ3 は
経験に基いて最適値を予め求めておくものである。
率Δφ3 と予め設定した設定値φcとを比較すると共
に、経過時間ｔ3 と予め設定した設定時間Ｔ3 との比較
が行われる。なお、上記設定値φc 及び設定時間Ｔ3 は
経験に基いて最適値を予め求めておくものである。
【００２４】上記ステップＳ５において、経過時間ｔ3
が設定時間Ｔ3 より小であり、かつ変化率Δφ3 が設定
値φc より小または等しい場合にはステップＳ６に移行
し、拡張圧Ｐ，ホーニングツール１の周速Ｖ，ストロー
ク速Ｓを変更することなくステップＳ７に移行してその
まま加工を続行し、ステップＳ４に戻る。
が設定時間Ｔ3 より小であり、かつ変化率Δφ3 が設定
値φc より小または等しい場合にはステップＳ６に移行
し、拡張圧Ｐ，ホーニングツール１の周速Ｖ，ストロー
ク速Ｓを変更することなくステップＳ７に移行してその
まま加工を続行し、ステップＳ４に戻る。
【００２５】前記ステップＳ５において、経過時間ｔ3
が設定時間Ｔ3 より小で、かつ変化率Δφ3 が設定値φ
c より大である場合にはステップＳ８に移行し、拡張圧
Ｐ，周速Ｖ，ストローク速Ｓが共に小さくなるように、
前記演算処理装置１９からホーニング制御回路２１へ指
令信号を出力する。そして、前記拡張圧Ｐ，周速Ｖ，ス
トローク速Ｓを小さくし、ステップＳ９において加工を
継続した後、ステップＳ４に戻る。
が設定時間Ｔ3 より小で、かつ変化率Δφ3 が設定値φ
c より大である場合にはステップＳ８に移行し、拡張圧
Ｐ，周速Ｖ，ストローク速Ｓが共に小さくなるように、
前記演算処理装置１９からホーニング制御回路２１へ指
令信号を出力する。そして、前記拡張圧Ｐ，周速Ｖ，ス
トローク速Ｓを小さくし、ステップＳ９において加工を
継続した後、ステップＳ４に戻る。
【００２６】この場合、拡張圧Ｐ，周速Ｖ及びストロー
ク速Ｓを小さくしたので、ホーニングツール１による加
工量が抑制されることとなり、単位時間当りの加工径の
変化率が低下することになる。
ク速Ｓを小さくしたので、ホーニングツール１による加
工量が抑制されることとなり、単位時間当りの加工径の
変化率が低下することになる。
【００２７】上述のごとく拡張圧Ｐ，周速Ｖ及びストロ
ーク速Ｓを適宜に制御してホーニング加工を行ない、ス
テップＳ５において経過時間ｔ3 が設定時間Ｔ3 に等し
くなったことが判断されたときにはストロークＳ１０へ
移行して、拡張圧Ｐを小さくしての最終仕上げ加工を終
了する。
ーク速Ｓを適宜に制御してホーニング加工を行ない、ス
テップＳ５において経過時間ｔ3 が設定時間Ｔ3 に等し
くなったことが判断されたときにはストロークＳ１０へ
移行して、拡張圧Ｐを小さくしての最終仕上げ加工を終
了する。
【００２８】以上の説明より理解されるように、本例に
おいては、拡張圧Ｐを小さくして最終仕上げ加工を行う
ときは単なる時間管理の加工ではなく、単位時間当りの
径の変化率を測定し、この変化率が設定値より大のとき
には拡張圧を小さくすると共にホーニングツールにおけ
る周速及びストローク速を小さくし、単位時間当りの加
工量が少なくなるように加工条件を低下してホーニング
加工を継続するものであるから、図３に示すように、Ｔ
において新しいホーニングツールに交換した場合であっ
ても、加工穴径が過大になるようなことがないと共に面
粗度が大きくなることもなく、しかもクロスハッチ明瞭
度は良くなるものである。
おいては、拡張圧Ｐを小さくして最終仕上げ加工を行う
ときは単なる時間管理の加工ではなく、単位時間当りの
径の変化率を測定し、この変化率が設定値より大のとき
には拡張圧を小さくすると共にホーニングツールにおけ
る周速及びストローク速を小さくし、単位時間当りの加
工量が少なくなるように加工条件を低下してホーニング
加工を継続するものであるから、図３に示すように、Ｔ
において新しいホーニングツールに交換した場合であっ
ても、加工穴径が過大になるようなことがないと共に面
粗度が大きくなることもなく、しかもクロスハッチ明瞭
度は良くなるものである。
【００２９】なお、前記説明においては、加工穴ＷＨの
径を測定して加工径の変化率を演算し、この変化率を測
定値と比較する場合について説明したが、加工穴の径の
変化率によって単位時間当りの加工量を演算し、この単
位時間当りの加工量と予め設定した加工量の設定値の比
較した結果に基いて前記拡張圧，ホーニングツールの周
速及びストローク速を制御しても良いものである。
径を測定して加工径の変化率を演算し、この変化率を測
定値と比較する場合について説明したが、加工穴の径の
変化率によって単位時間当りの加工量を演算し、この単
位時間当りの加工量と予め設定した加工量の設定値の比
較した結果に基いて前記拡張圧，ホーニングツールの周
速及びストローク速を制御しても良いものである。
【図１】本発明のホーニング加工方法を示すフローチャ
ートである。
ートである。
【図２】ホーニング加工方法の制御装置を示すブロック
説明図である。
説明図である。
【図３】本発明のホーニング加工方法による加工結果を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図４】従来の加工方法による加工結果の説明図であ
る。
る。
１ ホーニングツール ３ ツール本体 ５ 砥石 １３ 定寸ノズル １５ Ａ／Ｅ変換器 １９ 演算処理装置 ２１ ホーニング制御回路
Claims (4)
- 【請求項１】 ホーニングツールに備えた砥石を被加工
物における加工穴の内周面へ圧接するための拡張圧を小
さく制御して最終仕上げ加工を行うとき、単位時間当り
の加工径の変化率を測定し、この測定結果に基いて拡張
圧を制御してホーニング加工を行うことを特徴とするホ
ーニング加工方法。 - 【請求項２】 請求項１に記載の発明において、単位時
間当りの加工径の変化率の測定結果に基いてホーニング
ツールの周速及びストローク速をも制御することを特徴
とするホーニング加工方法。 - 【請求項３】 請求項１又は２に記載の発明において、
拡張圧を小さく制御して最終仕上げ加工を行う加工は、
当該最終仕上げ加工を開始して、予め設定された設定時
間に達したときに終了することを特徴とするホーニング
加工方法。 - 【請求項４】 ホーニングツールに備えた砥石を被加工
物における加工穴の内周面へ圧接するための拡張圧を小
さく制御して最終仕上げ加工を行うときに測定した単位
時間当りの加工径の変化率と設定値とを比較する比較部
と、この比較部において比較した結果に基いて前記拡張
圧及びホーニングツールの周速，ストローク速を制御す
るための制御信号を、ホーニング制御回路へ出力する演
算処理装置とを備えてなることを特徴とする制御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11919096A JP3405060B2 (ja) | 1996-05-14 | 1996-05-14 | ホーニング加工方法及び同方法に使用する制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11919096A JP3405060B2 (ja) | 1996-05-14 | 1996-05-14 | ホーニング加工方法及び同方法に使用する制御装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09300203A true JPH09300203A (ja) | 1997-11-25 |
| JP3405060B2 JP3405060B2 (ja) | 2003-05-12 |
Family
ID=14755152
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11919096A Expired - Fee Related JP3405060B2 (ja) | 1996-05-14 | 1996-05-14 | ホーニング加工方法及び同方法に使用する制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3405060B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100434236C (zh) * | 2005-11-24 | 2008-11-19 | 上海交通大学 | 内孔立式珩磨加工过程中珩磨条状态监控的方法 |
| JP2009012163A (ja) * | 2007-06-07 | 2009-01-22 | Nissan Motor Co Ltd | ホーニング加工方法およびホーニング加工制御装置 |
| JP2010502457A (ja) * | 2006-09-05 | 2010-01-28 | サンネン プロダクツ カンパニー | 送り力センシングを具備したホーニング送り系を使用する加工前および加工後のボア測定の方法 |
-
1996
- 1996-05-14 JP JP11919096A patent/JP3405060B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100434236C (zh) * | 2005-11-24 | 2008-11-19 | 上海交通大学 | 内孔立式珩磨加工过程中珩磨条状态监控的方法 |
| JP2010502457A (ja) * | 2006-09-05 | 2010-01-28 | サンネン プロダクツ カンパニー | 送り力センシングを具備したホーニング送り系を使用する加工前および加工後のボア測定の方法 |
| JP2009012163A (ja) * | 2007-06-07 | 2009-01-22 | Nissan Motor Co Ltd | ホーニング加工方法およびホーニング加工制御装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3405060B2 (ja) | 2003-05-12 |
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