JPH09299435A - 浴 槽 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高齢者等が風邪をひく恐れのない浴槽を提供
する。 【解決手段】 側壁１２に開閉戸１４が設けられた浴槽
において、底壁１１及び側壁１２のうちの少なくともい
ずれか一方に貯湯部が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽に関し、特に
高齢者、身障者、病人等の介護入浴に使用して好適なも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば、実開平５−８８５３９号
公報等に記載されているように、側壁に開閉戸が設けら
れ、開閉戸を開けて側方から浴槽に出入りできる浴槽が
知られている。

【０００３】このような浴槽においては、底壁及び周囲
の側壁には給湯口が設けられ、高齢者等が入浴の際に
は、高齢者等が浴槽内に入った後、開閉戸を閉めて給湯
口から給湯し、入浴するようになっているものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、叙上の
従来の、浴槽においては、側壁に設けられた給湯口は常
時開いているので、底壁や側壁に貯湯することができ
ず、浴槽内に入った高齢者等は裸の状態で給湯口から給
湯されるのを待つ必要があり、高齢者等は風邪をひき易
いものであった。

【０００５】本発明は、従来の浴槽における、このよう
な問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、上記の問題を解決し、高齢者等が風邪をひく
恐れのない浴槽を提供するにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１記載の本発明浴槽は、側壁に開閉戸が設け
られた浴槽において、底壁及び側壁のうちの少なくとも
いずれか一方に貯湯部が設けられていることを特徴とす
るものである。

【０００７】又、請求項２記載の本発明浴槽は、請求項
１記載の浴槽において、貯湯部が設けられている底壁及
び側壁のうちの少なくともいずれか一方に開閉可能な給
湯口が設けられ、貯湯部から給湯口を経由して浴槽内に
給湯できるようにしたことを特徴とするものである。

【０００８】又、請求項３記載の本発明浴槽は、請求項
１又は２記載の浴槽において、貯湯部の外周に断熱保温
層が設けられていることを特徴とするものである。

【０００９】本発明においては、浴槽の材質としては、
特に限定されるものではないが、例えば、従来、浴槽の
材質として使用されているＦＲＰ、アクリル樹脂、ポリ
プロピレン、ホウロウ引き鋳鉄、人造大理石、木材等が
使用できる。

【００１０】又、請求項３記載の本発明において、保温
断熱層としては、保温断熱できるものであれば、いずれ
でもよいものであって、特に限定されるものではなく、
例えば、合成樹脂、合成樹脂発泡体、ゴム等の保温断熱
性に優れた材質からなるシートの層が設けられていれば
よい。尚、浴槽本体がＦＲＰ等の合成樹脂製の場合には
保温断熱層を兼ねることができる。

【００１１】〔作用〕請求項１記載の本発明浴槽におい
ては、側壁に開閉戸が設けられた浴槽において、底壁及
び側壁のうちの少なくともいずれか一方に貯湯部が設け
られているので、貯湯部に貯湯することにより底壁及び
側壁のうちの少なくともいずれか一方を温めることがで
き、裸の高齢者等が浴槽内に入っても風邪等をひく恐れ
はない。

【００１２】又、請求項２記載の本発明浴槽において
は、貯湯部が設けられている底壁及び側壁のうちの少な
くともいずれか一方に開閉可能な給湯口が設けられ、貯
湯部から給湯口を経由して浴槽内に給湯できるようにさ
れているので、給湯口を閉じた状態では貯湯部に貯湯す
ることにより浴槽を温めることができ、給湯口を開くこ
とにより、貯湯部から湯を浴槽内に給湯でき、速やかに
入浴することかできる。

【００１３】又、請求項３記載の本発明浴槽において
は、貯湯部の外周に断熱保温層が設けられているので、
貯湯部に収納された湯の温度が降下し難い。

【００１４】尚、請求項１〜３記載の本発明において、
貯湯部に、夏などには貯湯する代わりに貯水できること
は勿論である。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図１は本発明浴槽の一例を示
す斜視図、図２は図１に示す本発明浴槽の戸を閉じた状
態を示す斜視図、図３は図１に示す本発明浴槽の要部拡
大断面図、図４は図３のＩＶ−ＩＶ線における断面図で
ある。

【００１６】図１〜４において、Ａは本発明浴槽、１は
本発明浴槽ＡのＦＲＰ製の浴槽本体、１１は浴槽本体１
の底壁、１２は側壁であり、側壁１２には開口部１３が
設けられ、開口部１３には開閉戸１４が設けられ、開口
部１３は開閉戸１４により開閉されるようになってい
る。１５は斜めの背凭れ壁である。浴槽本体１の長さＬ
は１４００ｍｍ、幅Ｗは７３０ｍｍ、高さＨは５７０ｍ
ｍである。

【００１７】浴槽本体１の底壁１１、側壁１２及び背凭
れ壁１５は二重壁になっていて内部に貯湯部が設けられ
ており、底壁１１、側壁１２及び背凭れ壁１５の各内壁
には多数の給湯口２、２・・が設けられている。側壁１
２には給湯部１２１及び排水管１２２が設けられ、給湯
部１２１から湯を底壁１１、側壁１２及び背凭れ壁１５
の内部に供給できるようになっており、底壁１１、側壁
１２及び背凭れ壁１５の内部の貯湯部から排水管１２２
により湯を排出できるようになっている。１２３は側壁
１２の上端に設けられた給湯スイッチである。

【００１８】各給湯口２、２・・には茸形の弁３が設け
られ、茸形の弁３の脚部３１が各給湯口２、２・・に挿
通され、茸形の弁３の脚部３１の下端に鍔部３２が設け
られ、鍔部３２と各給湯口２、２・・の弁座２１の裏面
との間に圧縮コイルバネ３３が設けられ、圧縮コイルバ
ネ３３の反発復元力により茸形の弁３の頭部３４の下面
が弁座２１に密接されるようになっている。２２は弁座
２１に設けられたゴム製パッキンであり、茸形の弁３が
弁座２１に密接されている場合には各給湯口２、２・・
は閉じられている。

【００１９】４は茸形の弁３の脚部３１の各鍔部３２の
下方に設けられたカムであり、カム４はカム軸４１に取
付けられ、カム軸４１の一端は浴槽本体１の底壁１１及
び側壁１２との境界部付近に設けられた区室１６内に挿
入され、区室１６内においてカム軸４１の一端に大歯車
４２が取付けられ、大歯車４２は小歯車４３と噛み合い
小歯車４３の軸４４は図示しないモーターにより駆動回
転されるホイール４５と共に回転されるようになってい
る。

【００２０】側壁１２の上端に設けられたスイッチ１２
３を押すことにより図示しないモーターが一定時間駆動
回転され、ホイール４５が回転され、ホイール４５の回
転が小歯車４３及び大歯車４２によりカム軸４１に伝達
され、カム４が回動して茸形の弁３が反発復元力に逆ら
って押し上げられ、各給湯口２、２・・が開口され、底
壁１１、側壁１２及び背凭れ壁１５の内部の貯湯部に収
納されている湯が浴槽内に供給されるようになってい
る。

【００２１】５は底壁１１や側壁１２の外壁内面等に設
けられたポリウレタン製の断熱保温層である。

【００２２】図１〜４に示す本発明浴槽においては、叙
上のような構成を備えているので、入浴に際しては、給
湯部１２１から湯を底壁１１、側壁１２及び背凭れ壁１
５の内部の貯湯部に供給し、図５〜７の斜線で示すよう
に、二重壁になっている底壁１１、側壁１２及び背凭れ
壁１５の内部の貯湯部に湯を充満させる。

【００２３】次いで、開閉戸１４を開き、浴槽本体１内
に入浴者が入る。給湯スイッチ１２３を押すことにより
各給湯口２、２・・の茸形の弁３が開き、各給湯口２、
２・・から浴槽内に湯が供給され、図８、９に斜線で示
すように、浴槽内に湯が供給され、茸形の弁３を閉じた
後入浴することができる。

【００２４】以上、本発明の実施の形態を図により説明
したが、本発明の具体的な構成は図示の実施の形態に限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない設計
変更は本発明に含まれる。例えば、給湯部１２１から給
湯する代わりに貯湯部にヒーターを設けて貯湯部中の水
を加熱して湯にしてもよい。

【００２５】又、貯湯部に収納する湯は貯湯部、給湯部
１２１及び排水管１２２を経由する循環路を形成し、循
環路中にフィルタを設けて湯を浄化しながら繰り返し使
用するようにしてもよい。又、浴槽本体底部にキャスタ
ーを設けて浴槽本体を移動できるようにしてもよい。
又、浴槽本体の側方に洗面カウンターを設けて洗面カウ
ンターの内部に貯湯部を設けてけ、洗面カウンターの内
部の貯湯部からも浴槽内に湯を供給するようにしてもよ
い。

【００２６】

【発明の効果】請求項１記載の本発明浴槽においては、
請求項１記載の本発明浴槽は、側壁に開閉戸が設けられ
た浴槽において、底壁及び側壁のうちの少なくともいず
れか一方に貯湯部が設けられているので、貯湯部に貯湯
することにより底壁及び側壁のうちの少なくともいずれ
か一方を温めることができ、裸の高齢者等が浴槽内に入
っても風邪をひく恐れはない。

【００２７】又、請求項２記載の本発明浴槽において
は、貯湯部が設けられている底壁及び側壁のうちの少な
くともいずれか一方に開閉可能な給湯口が設けられ、貯
湯部から給湯口を経由して浴槽内に給湯できるようにさ
れているので、給湯口を閉じた状態では貯湯部に貯湯す
ることにより浴槽を温めることができ、給湯口を開くこ
とにより、貯湯部から湯を浴槽内に給湯でき、速やかに
入浴することかできる。

【００２８】又、請求項３記載の本発明浴槽において
は、貯湯部の外周に断熱保温層が設けられているので、
貯湯部に収納された湯の温度が降下し難く経済的であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明浴槽の一例を示す斜視図。

【図２】図１に示す本発明浴槽の開閉戸を閉めた状態を
示す斜視図。

【図３】図１に示す本発明浴槽の要部拡大断面図。

【図４】図３のＩＶ−ＩＶ線における断面図

【図５】図１に示す本発明浴槽の使用態様を示す正面説
明図。

【図６】図５に示す本発明浴槽の平面説明図。

【図７】図５に示す本発明浴槽の側面説明図。

【図８】図１に示す本発明浴槽の浴槽内に湯を入れた状
態を示す正面説明図。

【図９】図８に示す本発明浴槽の側面説明図。

【符号の説明】

Ａ 本発明浴槽 １ 浴槽本体 １１ 底部 １２ 側壁 １３ 開口部 １４ 開閉戸 １５ 背凭れ壁 １６ 区室 ２ 給湯口 ３ 茸形の弁 ４ カム ５ 断熱保温層

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 側壁に開閉戸が設けられた浴槽におい
   て、底壁及び側壁のうちの少なくともいずれか一方に貯
   湯部が設けられていることを特徴とする浴槽。
2. 【請求項２】 貯湯部が設けられている底壁及び側壁の
   うちの少なくともいずれか一方に開閉可能な給湯口が設
   けられ、貯湯部から給湯口を経由して浴槽内に給湯でき
   るようにされていることを特徴とする請求項１記載の浴
   槽。
3. 【請求項３】 貯湯部の外周に断熱保温層が設けられて
   いることを特徴とする請求項１又は２記載の浴槽。