JPH09298036A - フェースプレイトと画像形成装置及びそれらの製造方法 - Google Patents

フェースプレイトと画像形成装置及びそれらの製造方法

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JPH09298036A
JPH09298036A JP10935296A JP10935296A JPH09298036A JP H09298036 A JPH09298036 A JP H09298036A JP 10935296 A JP10935296 A JP 10935296A JP 10935296 A JP10935296 A JP 10935296A JP H09298036 A JPH09298036 A JP H09298036A
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JP
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face plate
film
phosphor
light
glass substrate
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JP10935296A
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Takao Kusaka
貴生 日下
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Canon Inc
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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フェースプレイトのガラス基板内に発生する
迷光の原因となる余分な光を減少させ、さらに不必要な
方向へ発した光を、必要な方向へ反射させることで輝度
を増すことである。 【解決手段】 画像形成装置のフェースプレイトにおい
て、個々の画素を構成する蛍光体およびメタルバックが
曲面により構成されていることを特徴とする。また、前
記蛍光体および前記メタルバックが複数の曲面により構
成されていることを特徴とする。フェースプレイトを構
成するガラス基板と前記蛍光体の間に,ガラス基板に垂
直にブラックストライプを構成したことを特徴とする。
フェースプレイトを構成するガラス基板と前記蛍光体の
間に透明導電性膜を有し,その透明導電性膜をサイズを
小さくしながら積層することで,前記蛍光体の形成面を
曲面にすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光面を備えた画
像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置には液晶表示装置や
EL表示装置のように蛍光体を用いないものもあるが、
一般にモノクロの場合には1色の蛍光体を、カラー画像
を表示する場合に加色法による3色に対応した蛍光体を
用いて、ブラウン管やプラズマディスプレイ等のフェー
スプレイト等のガラス基板上に蛍光体を塗布して、電子
線や紫外線でその蛍光体を励起して画像表示することが
多い。
【0003】ここで、画像形成装置に用いる蛍光体膜の
構成例を図12に示して説明する。図14においては、
下部から紫外線や電子線が到来し、上部のほうから視認
者が画像を観察する構成中一部を拡大した断面図を示
す。蛍光体3はフェースプレイトを構成するガラス基板
1に密着して形成され、その形状は平面状であった。こ
の平面状であるのは、平らなガラス基板1上にブラック
マトリックス2を形成後、R,G,B3色の蛍光体3を
形成し、最後にメタルバック4を蒸着しているため、蛍
光体膜3の形状はガラス基板1の接触面と同一であった
ためである。ところが、この形状の場合、電子ビーム6
の照射によって蛍光体層3から発した光は、反射波も含
み、あらゆる方向7に進み、ガラス基板1内の多重反射
光により迷光現象が生じてしまうと同時に、せっかく蛍
光体層3から発した光が、画面表面の必要な位置に到達
出来ず、輝度が減少してしまうこともあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の欠点を除去することである。まずフェースプレイ
トのガラス基板1内に発生する迷光の原因となる余分な
光を減少させ、さらに不必要な方向へ発した光を、必要
な方向へ反射させることで輝度を増すことを目的はす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
を解決するために鋭意検討を行って成されたものであ
り、下述する構成のものである。
【0006】即ち、本発明による画像形成装置に用いる
フェースプレイトは、曲面構造の蛍光体膜を特徴とする
ものである。本発明は、フェースプレイトの製造方法、
及び本フェースプレイトを使用した画像形成装置を包含
する。
【0007】また、本発明による画像形成装置に用いる
フェースプレイトの製造方法は、ガラス基板と前記蛍光
体の間に透明導電性膜を有し、その透明導電性膜をサイ
ズを小さくしながら積層することで、前記蛍光体の形成
面を曲面にすることを特徴とするものである。
【0008】さらに、本発明による画像形成装置は、上
記フェースプレイトを使用したことを特徴とするもので
ある。
【0009】また、本発明による画像形成装置に用いる
フェースプレイトによれば、フェースプレイト内に発生
する迷光の原因となる余分な光を減少させ、さらに不必
要な方向へ発した光を必要な方向へ反射させることで輝
度を増すことができる。
【0010】さらに、本発明による画像形成装置に用い
るフェースプレイトの製造方法によれば、従来の工程に
1工程追加するだけで容易に作製することができる。
【0011】更に、本発明の画像形成装置によれば、輝
度、コントラスト共に高いものができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発
明のフェースプレイトの1例を示す模式図である。
【0013】図1において、1はガラス基板、2はブラ
ックマトリックス、3は蛍光体膜、4はメタルバック、
5は透明導電性膜を示す。電子ビーム6の照射によって
蛍光体膜3から発した光のうち大半は画面方向7へ進
み、迷光となりやすい方向71に進む光はブラックマト
リックス2に吸収される。さらに、それよりも低角方向
に進んだ光72は蛍光体膜の裏に存在するメタルバック
4で反射され画面方向73へ跳ね返される。従って、本
発明のフェースプレイトによれば、フェースプレイト内
に発生する迷光の原因となる余分な光を減少させ、さら
に不必要な方向へ発した光を必要な方向へ反射させるこ
とで輝度を増すことができる。
【0014】[実施形態1]図1(a)は、上述の通り
フェースプレイトを示す模式的断面図、(b)はブラッ
クマトリクスを含む模式的平面図である。まずガラス基
板1に蛍光体膜3を塗布するための基本形状を作製す
る。その方法はフラットなガラス基板1上に透明な膜で
凸型形状5を作製してもよいし、ガラス基板1のほうを
加工してもよい。とくに前者の透明な膜を透明導電膜に
すると、蛍光膜3の導電性を高めるためにさらによい。
凸型形状5は図1の様に1画素ごとでもよいが、1画素
内に複数の小さな凸型形状5を配置すると、さらに輝度
を上げることができる。また凸型形状5内部にガラス基
板1と垂直方向にブラックストライプを構成しておき、
迷光の原因となる不必要な方向への光の進行を除去する
こともできる。
【0015】3色カラーの蛍光膜の場合は、蛍光体の配
列によりブラックストライプあるいはブラックマトリク
スなどと呼ばれる黒色導電材2と蛍光体3とから構成す
ることができる。ブラックストライプ、ブラックマトリ
クスを設ける目的は、カラー表示の場合、必要となる三
原色蛍光体の各蛍光体3間の塗り分け部を黒くすること
で混色等を目立たなくすることと、蛍光膜3における外
光反射によるコントラストの低下を抑制することにあ
る。ブラックストライプ2の材料としては、通常用いら
れている黒鉛を主成分とする材料の他、導電性があり、
光の透過及び反射が少ない材料を用いることができる。
【0016】さらに、コントラストを上げるためには、
ガラス基板1と蛍光体3の間に着色顔料層もしくはカラ
ーフィルタを形成する。着色顔料層としては例えば赤色
蛍光体層の下には、赤色部には吸収がなく、他の光は完
全に吸収するような鮮やかな赤色であることが望まし
い。他の色についても同様である。このようにすると外
光に対する反射率は全体として著しく小さくなり、また
迷光も抑さえることが出来る。各着色顔料層の作製はス
ラリー法等によって行う。
【0017】ガラス基板1に蛍光体3を塗布する方法は
沈澱法、印刷法、金属膜転写方法(特開平4−1816
29号公報)等が採用できる。
【0018】蛍光膜3の電子線到来の内面側には、通常
メタルバック4が設けられる。メタルバック4を設ける
目的は、蛍光体3の発光のうち内面側への光をフェース
プレイト1側へ鏡面反射させることにより輝度を向上さ
せること、電子ビーム加速電圧を印加するための電極と
して作用させること、外囲器内で発生した負イオンの衝
突によるダメージから蛍光体を保護すること等である。
メタルバック4は、蛍光膜3作製後、蛍光膜3の内面側
表面の平滑化処理(通常、「フィルミング」と呼ばれ
る。)を行い、その後Alを真空蒸着等を用いて堆積さ
せることで作製できる。
【0019】上記の様にして作製したフェースプレイト
を電子源(電子放出素子)および該電子源から放出され
る電子線を制御する制御電極と組み合わせることにより
画像形成装置を作製することができる。電子放出素子と
しては大別して熱電子放出素子と冷陰極電子放出素子を
用いた2種類のものが知られている。冷陰極電子放出素
子には電界放出型(以下、「FE型」という。)、金属
/絶縁層/金属型(以下、「MIM型」という。)や表
面伝導型電子放出素子等がある。
【0020】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳し
く説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の目的が達成される範囲内での各要素
の置換や設計変更がなされたものをも包含する。
【0021】<実施例1>図1に示した形状のフェース
プレイトを作製する方法を以下述べる。
【0022】[工程1] 透明導電性膜5の作製 図2(a)において、フェースプレイトのガラス基板1
全面にホトレジスト膜10を塗布し、遮蔽物としてのマ
スク11を介して露光する(a1)。次に露光後現像
し、ホトレジスト膜10を部分的に残し、全面にITO
膜5を蒸着する(a2)。さらに過酸化水素などの酸化
剤を作用させホトレジスト膜10とITO膜5を除去す
る(a3)。この操作を繰り返して階段状のITO膜5
を作製する(a4)。このようにして作製する凸型IT
O膜5のサイズは、直径350〜400μm、最大膜厚
部で70〜100μmで、ピークツーピークの間隔は1
00μm程度が望ましい。コントラストを上げるために
着色顔料層を形成する場合は、ガラス基板1と凸型IT
O膜5の間、もしくは凸型ITO膜5と蛍光体膜3の間
に形成する。今回はガラス基板1と凸型ITO膜5の間
に形成した。従ってガラス基板1に着色顔料層(不図
示)を形成してから、上記方法で凸型ITO膜5を作製
した。
【0023】[工程2] ブラックマトリクス2の形成 図2(b)において、フェースプレイト全面にホトレジ
スト膜10を塗布し、マスク11を介して露光する(b
1)。次に露光後現像し、ホトレジスト膜10を部分的
に残し全面に黒鉛膜を形成する(b2)。最後に過酸化
水素などの酸化剤を作用させ、ホトレジスト膜10とそ
の上にある黒鉛を除去する(b3)。作製したブラック
マトリクス2は厚さは3〜10μmが良い。
【0024】[工程3] R,G,B3色の蛍光体3の
形成 図3(c)において、R,G,Bいずれかの蛍光体3と
感光剤13の懸濁液を塗布する(c1)。次にマスク1
1を通し露光(c2)(露光部位は入射光の角度で選択
する)する。最後にマスク11を取り外した後、洗浄除
去する(c3)。蛍光体は2〜5μmの粒子であり、膜
厚15〜20μmがよい。R,G,B毎に3回この操作
を繰り返す(c4)。
【0025】[工程4] メタルバック4の形成 図3(d)において、アクリルエマルジョン+界面活性
剤でフィルミング膜14を形成する(d1)。次にメタ
ルバック4としてTiO2を0.1μmコーティング後、
Alを0.1μm蒸着する(d2)。最後にベーキング
を行い、フィルミング膜14および蛍光体3中のPVA
などの有機物質を飛ばすことでフェースプレイトが完成
する(d3)。
【0026】以上の方法で、凸型ITO膜5のサイズが
直径390μm、最大膜厚部で100μmで、100μ
m間隔、ブラックマトリクス2は厚さは5μm、蛍光体
3は2〜5μmの粒子を厚さ20μmの条件で作製した
フェースプレイトでは、従来のフェースプレイトに比べ
て約20%の輝度向上を実現できた。
【0027】<実施例2>図1に示した形状のフェース
プレイトを作製する別の方法を以下述べる。
【0028】[工程1] 透明導電性膜5の作製 図4に示す形状のマスク11を介してITO膜5を蒸着
する。この際、マスク11の形状がガラス基板1の方向
に広がり、断面的に八の字形状となっているので、IT
O膜5の蒸着厚みはマスク11の孔の中心部で厚くな
り、迷光の除去には有効である。作製されたITO膜5
は凸型の形状となり、サイズは直径360〜400μ
m、最大膜厚部で70〜100μmであり、100μm
間隔が望ましい。[工程2]から[工程4]は実施例1
と同様に行うことでフェースプレイトは完成する。
【0029】<実施例3>図1に示した形状のフェース
プレイトを作製するさらに別の方法を以下述べる。
【0030】[工程1] ガラス製凸型形状の作製 図5において、フェースプレイトのガラス基板1表面を
加工・研磨して直径360〜400μm、最大段落差の
凸サイズ80〜100μmで、100μm間隔の凸型形
状を作製する。さらに全面に透明導電膜(ITO膜な
ど)を0.1μm蒸着すると蛍光膜3の導電性を高める
ため、さらによい。[工程2]から[工程4]は実施例
1と同様に行うことでフェースプレイトは完成する。
【0031】<実施例4>本実施例により図6に示す形
状のフェースプレイトを作成した。図6(b)の平面図
から、1画素内に複数の凸部を有し、その周りをブラッ
クマトリクス2で区画している。また図6(a)の断面
図によれば、下部から電子ビーム6が到来し、メタルバ
ック4を透過して蛍光体3に照射し、蛍光体3を励起す
る。蛍光体3から発した光のうち大半はガラス基板1の
画面方向7へ進み、低角度方向に進んだ光72は蛍光体
3の裏に存在するメタルバック4で反射され画面方向7
3へ跳ね返される。従って、本フェースプレイトによれ
ば、フェースプレイト内に発生する迷光の原因となる光
を視認者方向に放出して、輝度を増すことができる。こ
こで、図6に示した形状のフェースプレイトを作製する
方法を以下に述べる。
【0032】[工程1] 透明導電性膜5の作製 図7(a)において、フェースプレイトのガラス基板1
の全面にホトレジスト膜10を塗布し、マスク11を介
して露光する(a1)。次に露光後現像し、ホトレジス
ト膜10を部分的に残し、全面にITO膜5を蒸着する
(a2)。さらに過酸化水素などの酸化剤を作用させホ
トレジスト膜10とITO膜5を除去する(a3)。次
にITO膜5上にホトレジスト膜10を塗布し、マスク
11を介して露光し(b1)、次に露光後現像し、ホト
レジスト膜10を部分的に残し、全面にITO膜5を蒸
着する(b2)。さらに酸化剤を作用させホトレジスト
膜10とITO膜5を除去する(b3)。こうしてマス
ク11のサイズを順次変化させて露光部分を大きくしな
がら、この操作を繰り返すことにより1画素内に複数個
のITO膜5を作製する(図7(b4))。凸型ITO
膜5のサイズは直径80〜100μm、最大膜厚部で2
0μmで、図6に示した様に、1画素ごとに画素の大き
さに相当する数の凸型ITO膜5を並べる。ITO膜5
の作製方法は実施例2の方法でも良い。
【0033】[工程2] ブラックマトリクス2の形成 図8(c)において、フェースプレイトのガラス基板1
の全面にホトレジスト膜10を塗布し、マスク11を介
して露光する(c1)。次に露光後現像し、ホトレジス
ト膜10を部分的に残し、全面に黒鉛膜2を形成する
(c2)。最後に過酸化水素などの酸化剤を作用させホ
トレジスト10とその上の黒鉛2を除去する(c3)。
作製したブラックマトリクス2は厚さは3〜10μmが
良い。
【0034】[工程3] R,G,B3色の蛍光体3の
形成 図9(d)において、R,G,Bいずれかの蛍光体と感
光剤の懸濁液12を塗布する(d1)。次にマスク11
を通し露光(d2)(露光部位は入射光の角度で選択す
る)する。最後にマスク11を取り外した後、洗浄除去
する(d3)。R,G,Bの蛍光体3毎に3回この操作
を繰り返す(d4)。蛍光体3は2〜5μmの粒子であ
り、厚さ15〜20μmがよい。
【0035】[工程4] メタルバック4の形成 図9(e)において、アクリルエマルジョン+界面活性
剤でフィルミング膜14を形成する(e1)。次にメタ
ルバック4としてTiO2を0.1μmコーティング後、
Alを0.1μm蒸着する(e2)。最後にベーキング
を行い、フィルミング膜14および蛍光体3中のPVA
などの有機物質を飛ばすことでフェースプレイトが完成
する(e3)。
【0036】以上の方法で、凸型ITO膜5のサイズは
直径100μm、最大膜厚部で20μmで、1画素の大
きさが直径約400μm、ブラックマトリクス2は厚さ
は5μm、蛍光体3は2〜5μmの粒子を厚さ15μm
の条件で作製したフェースプレイトでは、従来のフェー
スプレイトに比べて約28%の輝度向上を実現できた。
【0037】<実施例5>本実施例による局部拡大の断
面図と平面図を図10に示す。平面図(b)では、ブラ
ックマトリクス2に蛍光体3が配置され、蛍光体3の中
に格子状の吸光部材22が配置されいる。断面図(a)
では、電子ビーム6がメタルバック4を介して蛍光体3
を照射する。蛍光体3から発した特定色の蛍光色光線は
大半をガラス基板1の画面方向7へ進み、画面方向7よ
り少し角度のずれた方向71に進んだ光線は格子状吸光
部材22に当たる。よって迷光の原因となる不必要な方
向の光の進光を除去できる。また更に角度の大きな方向
72に進んだ光線は蛍光体3の裏に存在するメタルバッ
ク4で反射され画面方向73へ跳ね返される。従って、
本発明のフェースプレイトによれば、フェースプレイト
内に発生する迷光の原因となる余分な光の一部は除去さ
れ、さらに不必要な方向へ発した光の一部を必要な方向
へ反射させることで輝度を増すことができる。
【0038】ここで、図10に示した形状のフェースプ
レイトを作製する方法を以下述べる。
【0039】[工程1] ブラックマトリクス2、吸光
部材22の形成 図11(a)において、フェースプレイトのガラス基板
1の全面にホトレジスト膜10を塗布し、マスク11を
介して露光する(a1)。次に露光後現像し、ホトレジ
スト膜10を部分的に残し、全面に黒鉛膜2を形成する
(a2)。最後に過酸化水素などの酸化剤を作用させ、
ホトレジスト膜10とその上の黒鉛膜2を除去する(a
3)。この操作を繰り返し、ブラックマトリックス2と
細い格子状の吸光部材22を作製した(a4)。作製し
たブラックマトリクス2は厚さは5μm、吸光部材22
では50μmが良い。
【0040】[工程2] 透明導電性膜5の作製 図11(b)において、図11(b)の形状のマスク1
1を介してITO膜5を蒸着する。凸型ITO膜5のサ
イズは直径350〜400μm、最大膜厚部で70〜1
00μmで、隣接凸型ITO膜5とのピークツーピーク
で100μm間隔が望ましい。
【0041】[工程3] R,G,B3色の蛍光体3の
形成 図12(c)において、R,G,Bいずれかの蛍光体3
と感光剤の懸濁液12を塗布する(c1)。次にマスク
11を通し露光(c2)(露光部位は入射光の角度で選
択する)する。最後にマスク11を取り外した後、洗浄
除去する(c3)。R,G,B毎に3回この操作を繰り
返す(c4)。蛍光体3は2〜5μmの粒子であり、厚
さ15〜20μmがよい。
【0042】[工程4] メタルバック4の形成 図12(d)において、アクリルエマルジョン+界面活
性剤でフィルミング膜14を形成する(d1)。次にメ
タルバック4としてTiO2を0.1μmコーティング
後、Alを0.1μm蒸着する(d2)。最後にベーキ
ングを行い、フィルミング膜14および蛍光体3中のP
VAなどの有機物質を飛ばすことでフェースプレイトが
完成する(d3)。
【0043】以上の方法で、凸型ITO膜5のサイズが
直径400μm、最大膜厚部で100μmで、100μ
m間隔、ブラックマトリクス2は厚さは5μm、吸光部
材22は高さ50μm、蛍光体3は2〜5μmの粒子を
厚さ20μmの条件で作製したフェースプレイトでは、
従来のフェースプレイトに比べて約10%の輝度向上が
実現でき、迷光はほとんど生じないことが確認された。
【0044】上記実施例1〜5では、ブラックマトリク
スを用いる例を示したが、ブラックストライプを用いる
場合には、ガラス基板の凸状又は凸型ITO膜や凸状透
明導電性膜も同様にストライプ状に形成する必要がある
が、その方法は上述の工程と大きく変わることはなく、
さらに、メタルバックの形成において全面的に形成する
ので、大きな差異はなく、結局、工程上のメリットと性
能的なメリットとの選択でマトリクス形状とストライプ
形状のいずれでも製作可能である。なお、ブラックスト
ライプ2及び吸光部材22の材料としては、通常用いら
れている黒鉛を主成分とする材料の他、導電性があり、
光の透過及び反射が少ない材料を用いることができる。
【0045】<実施例6>実施例1〜5で作製したフェ
ースプレイトを、表面伝導型電子放出素子により作製さ
れた電子源と、この電子源から放出される電子線を制御
する制御電極と組み合わせることにより画像形成装置を
作製することができた。
【0046】このフェースプレイトを用いた画像形成装
置の具体例を、図13を用いて説明する。図において、
電子源基板71をリアプレイト81上に固定した後、基
板71の約5mm上方に、フェースプレイト86(ガラ
ス基板83の内面に蛍光膜84とメタルバック85が形
成されて構成される)を支持枠82を介し配置し、フェ
ースプレイト86、支持枠32、リアプレイト81の接
合部にフリットガラスを塗布し、大気中で400℃、約
10分焼成することで封着した。またリアプレート81
への電子源基板71の固定もフリットガラスで行った。
図13において、74は電子放出素子、72、73はそ
れぞれX方向(Dox1,Dox2,..,Doxm)及びY方向(Doy1,
Doy2,..Doyn)の素子配線である。
【0047】ガラス基板83は上述の実施例1〜5で作
成した工程で加工し、また蛍光体84とメタルバック8
5も上記により形成した。
【0048】ここで、蛍光体84は、モノクロームの場
合は蛍光体のみから成るが、本実施例では蛍光体はマト
リクス形状を採用し、先にブラックマトリクスを形成
し、その間隙部に各色蛍光体を塗布し、蛍光体84を作
製している。ブラックスマトリクスの材料として通常良
く用いられている黒鉛を主成分とする材料を用いた。ガ
ラス基板83に蛍光体を塗布する方法はスラリー法を用
いた。
【0049】また、蛍光体84の内面側に通常メタルバ
ック85が設けられる。メタルバック85は、蛍光体作
製後、蛍光体の内面側表面の平滑化処理(通常フィルミ
ングと呼ばれる)を行い、その後、Alを真空蒸着する
ことで作製した。
【0050】フェースプレイト86には、更に蛍光体8
4の導電性を高めるため、蛍光体84の外面側に透明電
極(不図示)が設けられる場合もあるが、本実施例で
は、メタルバック85のみで十分な導電性が得られたの
で省略した。
【0051】前述の封着を行う際、カラーの場合は各色
蛍光体と電子放出素子とを対応させなくてはいけないた
め、十分な位置合わせを行った。
【0052】こうして、本画像形成装置はメタルバック
85に高圧電圧HVを加え、X軸に走査線信号を順次印
加し、Y軸に画像信号、例えばNTSC方式TV信号や
静止画映像信号を加え、X軸とY軸との交差部に形成さ
れた表面伝導型電子放出素子74から電子が放出され、
その上部に位置する蛍光体をその電子量に応じて励起す
る。その励起された蛍光は、上述の通り視認者方向に効
率よく進行する。
【0053】本画像形成装置はフェースプレイトの蛍光
体から発した光線を効率よく出射するので、輝度が大変
高くなり、テレビジョン放送の表示機器、テレビ会議シ
ステムやコンピューター等の表示装置の他、感光性ドラ
ム等を用いて構成された光プリンターとしての画像形成
装置等としても用いることができ、産業用あるいは民生
用として極めて応用範囲が広い。
【0054】
【発明の効果】本発明のフェースプレイトによれば、フ
ェースプレイト内に発生する迷光の原因となる余分な光
を減少させ、さらに不必要な方向へ発した光を必要な方
向へ反射させることで輝度の高いフェースプレイトを提
供できる。
【0055】また、このフェースプレイトを形成する場
合でも、透明導電性膜として凸型ITO膜等を工程上1
つを加えるだけで作製でき、高輝度の性能上からもコス
トパーフォーマンスの優れたものができる。
【0056】また本発明の画像形成装置によれば、高輝
度な画像を形成可能な画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフェースプレイトの1例を示す模式図
である。
【図2】本発明による実施例1のフェースプレイトの製
造方法を示す模式図である。
【図3】本発明による実施例1のフェースプレイトの製
造方法を示す模式図である。
【図4】本発明による実施例2のフェースプレイトの製
造方法を示す模式図である。
【図5】本発明による実施例3のフェースプレイトの製
造方法を示す模式図である。
【図6】本発明のフェースプレイトの1例を示す模式図
である。
【図7】本発明による実施例4のフェースプレイトの製
造方法を示す模式図である。
【図8】本発明による実施例4のフェースプレイトの製
造方法を示す模式図である。
【図9】本発明による実施例4のフェースプレイトの製
造方法を示す模式図である。
【図10】本発明のフェースプレイトの1例を示す模式
図である。
【図11】本発明による実施例5のフェースプレイトの
製造方法を示す模式図である。
【図12】本発明による実施例5のフェースプレイトの
製造方法を示す模式図である。
【図13】本発明による実施例6の画像形成装置の模式
図である。
【図14】従来のフェースプレイトの一例を示す模式図
である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 ブラックマトリクス 3 蛍光体膜 4 メタルバック 5 透明導電性膜もしくはガラス 6 電子ビーム 7 蛍光体層から発した光 10 ホトレジスト膜 11 マスク 12 懸濁液 14 フィルミング膜 22 吸光部材 71 電子源基板 72 X方向配線 73 Y方向配線 74 電子放出素子 81 リアプレイト 82 支持枠 83 ガラス基板 84 蛍光膜 85 メタルバック 86 フェースプレイト 88 外囲器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成装置に用いるフェースプレイト
    において、 個々の画素を構成する蛍光体膜およびメタルバック膜の
    両面が曲面により構成されていることを特徴とするフェ
    ースプレイト。
  2. 【請求項2】 前記蛍光体膜および前記メタルバック膜
    が1画素当たり複数の曲面により構成されていることを
    特徴とする請求項1に記載のフェースプレイト。
  3. 【請求項3】 前記フェースプレイトを構成するガラス
    基板と前記蛍光体の間に、前記ガラス基板の平面に対し
    て垂直に吸光部材を構成したことを特徴とする請求項1
    に記載のフェースプレイト。
  4. 【請求項4】 前記フェースプレイトを構成するガラス
    基板と前記蛍光体の間に透明導電性膜を有し,その透明
    導電性膜をサイズを小さくしながら積層することで,前
    記蛍光体の形成面を曲面にすることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれか1項に記載のフェースプレイトの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 平面状のガラス基板に画素を構成する部
    分を透過する遮蔽物を介してホトレジスト膜を除去した
    部分に透明膜を積層し、前記ホトレジスト膜を除去した
    部分を徐々に拡げて前記透明膜を積層し、各画素を区画
    する部分に黒色塗料を塗布し、各区画に所定の蛍光体と
    感光剤を塗布して露光し、メタルバックを形成すること
    を特徴とするフェースプレイトの製造方法。
  6. 【請求項6】 電子源と請求項1乃至3のいずれか1項
    に記載のフェースプレイトを有することを特徴とする画
    像形成装置。
  7. 【請求項7】 電子源および該電子源から放出される電
    子線を制御する制御電極と,請求項1乃至3のいずれか
    1項に記載のフェースプレイトを組み合わせることを特
    徴とする画像形成装置の製造方法。
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