JPH0929788A - プラスチックフィルターの金型装置 - Google Patents

プラスチックフィルターの金型装置

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JPH0929788A
JPH0929788A JP20988695A JP20988695A JPH0929788A JP H0929788 A JPH0929788 A JP H0929788A JP 20988695 A JP20988695 A JP 20988695A JP 20988695 A JP20988695 A JP 20988695A JP H0929788 A JPH0929788 A JP H0929788A
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mold
gas
filter
plastic filter
mesh
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JP20988695A
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Daizo Kotaki
大蔵 小瀧
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】金型に高速で熔融樹脂を注入すると、その際に
生じるガスや樹脂注入圧力により型が高温になり、金型
の焼けが生じてバリの原因になったり、型離れが悪くな
り、大量生産ができない。また、静電気が発生して薄く
て軽量なプラスチックフィルターの製造では型離れが悪
くなるとともに、アンダーカットを施し押し出しピンを
利用している場合にはその条件設定次第では逆反り現象
を生じる。 【解決手段】ガス抜き対策として、通常は熔融樹脂の流
れる下流側にしか設けられないガス排出機構をスプール
の近傍や金型の押し切り面近傍にも併設し、そのガス/
エア排出機構をリング状に形成した。また、静電気等に
よる型離れの悪さやショット数を上げるため、アンダー
カット、ストリッパー、押し出しピンを協同させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、電子機器
用のオイル又はエアフィルター、厨房用品や水まわり品
を含む日用雑貨品のフィルター、例えばすくい網、裏ご
し器、並びに排水用水受け皿、そして人工透析器を含む
医療用の各種フィルター等で利用できるプラスチックフ
ィルターに関するものである。
【0002】
【本発明が解決しようとする課題】従来の射出成形によ
る製造方法及び金型構造では、網目構造のプラスチック
フィルターの一体成形は実際上困難であった。その一つ
の要因は、金型の網溝全体にプラスチック材料を均一に
行き渡らせるのが難しいことに起因している。従って、
従来は外側のプラスチック枠体と網部つまりネットとは
別々に成形され、ネットがカットされ、その後に枠体上
にフィットさせることを熟練工によるインサート成形で
行なっていたためプラスチック材料がその型の中をうま
く流れる構造でない限りは、枠体付きの網目構造のプラ
スチックフィルターが1工程で一体成形可能となること
はなかった。枠体を有さないものにおいても、その網目
の形成は以下の課題により困難であった。 小型で安価な射出成形機を使う場合は、注入圧力は
低圧、型締力は小さく、射出スピードも低速であること
から、熔融プラスチック材料が網部の末端まで到達せず
にゲートから遠い部分ではリブの抜けができる。 大型で高価な射出成形機を使う場合は、注入圧力は
高圧、型締力は大きく、射出スピードも高速であること
から、理論的には熔融プラスチック材料が網部の末端ま
で到達し、プラスチック注入ゲートから遠い部分でのリ
ブ抜けが防止できる。しかし、実際には成形の際に生じ
るエアやガスの影響を強く受けるために逆にリブ抜けや
ウェルドが発生し、場合によってはリブ間が閉塞される
こともある。これらの課題を解決するために、本出願人
は改良された網溝加工手段やプラスチック材料を蓄圧/
放出する誘導帯を有するプラスチックフィルター、また
は、その誘導帯溝を有する金型等の改良手段を、特願平
第4−184464号、特願平4−215614号、特
願平第4−308205号、特願平4−324596
号、特願平4−351885号、特願平5−17107
5号の出願において提案済みである。
【0003】しかし、さらに歩留まりが良く完全な網目
のプラスチックフィルターを大量生産するためには、も
う一段の工夫が必要であった。既に本出願人が改善提案
している誘導帯を有するプラスチックフィルターにおい
て、上記の1工程での一体成形は可能なものにしたが、
単に誘導帯を設けてプラスチック材料の流動性を良くし
ただけでは、金型の焼けや、静電気による離型の悪さお
よび逆反りの問題は完全には解消されないということが
わかった。その課題は以下のようなことになる。 1mm以下の多数の細溝が形成された金型に高速で熔
融樹脂を注入すると、その際に生じるガス/エアや樹脂
注入圧力により型が高温になりいわゆる金型の焼けが生
じて、バリの原因になったり、型離れが悪くなったりし
て大量生産ができないという問題が生じた。さらには金
型面に腐食が生じて金型の耐用年数が極端に短くなって
しまうという欠点があった。 また、高速で樹脂やガスが細溝内を流れることにより
静電気が発生する。薄くて軽量なプラスチックフィルタ
ーを製造する場合には、帯電作用により型離れが悪くな
るとともに、アンダーカットを施し押し出しピンを利用
している場合にはその条件設定次第では逆反り現象が生
じた。従って、従来の一般的なプラスチック成形金型装
置では、1mm以下程度の網目を有するプラスチックフ
ィルターの大量生産は困難であった。
【0004】そこで本発明は、以下に述べる手段により
従来のプラスチックフィルター金型装置の構造上の欠点
を解決しようとするものである。その一つは、ガス抜き
対策として、通常は熔融樹脂の流れる下流側にしか設け
ないガス排出機構を、スプールの近傍や金型の押し切り
面近傍、すなわち熔融樹脂の上流側にもガス排出機構を
併設することである。他の一つは、静電気等による型離
れの悪さやショット数を上げるために、金型形状を、ア
ンダーカット、ストリッパー、押し出しピンの相乗効果
を引き出す構成にしたことである。以下詳細にその実現
手段につき具体的に説明をする。
【0005】
【課題を解決するための手段】射出成形による網目を有
するプラスチックフィルターを製造するための金型装置
であって、成形時に生じるガス/エアを金型外へ排出す
る機構を有する金型装置において、金型装置の複数箇所
にガス/エアの排出機構を設けるとともに、そのうちの
一つの排出機構を合わせ型の押し切り面近傍に形成する
こと、または金型装置の複数箇所にガス/エアの排出機
構を設けるとともに、そのうちの一つの排出機構を樹脂
注入通路の近傍に形成することである。また、前記排出
機構をリング状にすることと、1点ゲートの射出成形に
適用すれば特に有効である。そして、細径の網糸から成
る網目フィルター上に、射出成形時に成形材料を蓄圧
し、放出する太径の網糸からなる誘導帯を形成した毛髪
等のフィルターであって、フィルターの形状と略相似形
の第1の誘導帯と、フィルターの中心から略放射状に直
線的に形成され、かつ、前記網目フィルターの外周まで
到達しない長さである第2の誘導帯と、を前記網目フィ
ルター上に形成した排水口用プラスチックフィルターを
製作する際に、上記のガス/エアを排出する排出機構を
適用したことも特徴である。さらには、網目を有し、か
つ、その形状がほぼ断面コの字状または楕円形状である
プラスチックフィルターを製造するための金型装置にお
いては、可動金型の側面部にアンダーカットを施すとと
もに、製品を離型するためのストリッパーと前記ストリ
ッパーにより若干離型した成形品を確実に金型から突き
出すための押し出しピンとを同時に備えることである。
【0006】
【従来の技術】射出成形時に生じるガス/エアによる金
型の焼け防止については、以下のように種々の出願がな
されている。 特開平5−138698 確実にガス抜きをするためにガス抜き孔にバキュームポ
ンプを取り付けて強制排出する。 特開昭61−258720 エアベントや押し出しピン部分に樹脂が流れ込んで成形
品にバリができるのを防止するために、ガス抜き孔と連
通する開口部に多孔質物質を充填する。 特開平4−127949 キャビティに連通するスリーブにガス抜き通路を設け、
この通路の一端に開閉弁を設けて、これをプランジャで
開閉することでガス抜きを行う。しかし、これらのいず
れの出願も、網目を有するプラスチックフィルターの製
造を想定しておらず、複数のガス排出機構を有しないと
ともにガス排出機構の構造/形状には何ら配慮がなされ
ていない金型装置である。従って、約1mm以下の網目
を有するプラスチックフィルターを射出成形する際に
は、完全にガスやエアを排出しないと金型の焼けを防止
できないということに気づいていない。これは、実際に
この種の網目フィルターを試作実験していないことに起
因している。網目フィルターを製造するに際しては、予
想以上にガス/エアが金型に対して悪影響を及ぼすこと
は、単に机上の計算では計り知れないものがある。本出
願人は、種々の試作実験の結果によって初めてこのこと
を認識したものである。
【0007】また、薄くて軽量なプラスチックフィルタ
ーを製造する場合には、帯電作用により型離れが悪くな
るとともに、アンダーカットを施している場合には逆反
り現象が生じる点について、それぞれ、単独でアンダー
カットの形成、ストリッパーや押し出しピンを具備する
ものは存在していたが、これらを総合して作用させる装
置はなかった。以下に、これら従来の欠点を解消するた
めの本発明の実施の形態につき詳細に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】
【実施例】最初に、本発明の実施の基礎となる部分につ
いての説明をする。網目を作るための網溝は、通常超硬
チップで切削して形成するが、本発明では超硬チップよ
りも安価なハイスを使い、さらに切削表面を鏡面仕上げ
とするために以下のような製作をしている。図7は、射
出成形機を示すもので、成形樹脂材料はホッパー10に
供給されスクリュー16により加熱筒11内を搬送され
る。その搬送過程でヒーター12により溶融樹脂とされ
てノズル13から金型内に射出される。溶融温度は25
0℃から350℃程度である。14はスクリュー16の
先端部で、15はチャックリングである。溶融した成形
樹脂材料は、前記スクリューの前進/後退の繰り返しと
チャックリング15との協働によって、ノズル13から
スプール22を介して上型1のゲート6、横溝3と縦溝
4へ圧入される。図8は、溝加工システムを示すもの
で、上型1に超音波振動が加えられたチップ21で横溝
3を形成している。超音波振動は、超音波発振器17の
発振出力を導電線18、バイトホルダー19、チップホ
ルダー20を介してチップ21に加えられる。図示しな
いが、このバイトホルダー5には電極板や電歪素子が内
蔵されたホーン部があり、これに締着されたチップホル
ダー20を超音波振動させてチップホルダー20上にろ
う付け等で固着されたチップ21にも振動を伝達する。
切削用の超音波発振周波数は、約19KHzであり、こ
の周波数の振動によって切削方向にチップ21が進行し
た瞬間に大きな加速度で金型面に衝撃を加えて上型1の
金型面を切削し、次の瞬間にチップ21が反進行方向へ
戻り、進行方向に移動しようとしているバイトホルダー
19に力を溜めて次の切削に備え、そして再度進行方向
にて金型面へ衝撃を加えて金型面に横溝3を形成してゆ
くサイクルを繰り返す。その結果、動的な変位をしない
固有振動数の低い金型はバネ定数が増し、それに超音波
の微振動が相乗して効果的な切削作用をもたらす。溝切
削するには切削抵抗が小さく切れ味の良いことが条件で
あることから、上述の超音波切削は、型表面をほぼ完全
な鏡面仕上げとすることができる。
【0009】次に本発明のガス/エア抜きに効果のある
ガス排出機構について具体的に説明する。この種プラス
チックフィルターの製造においては、射出成形過程で金
型の空洞部内のエア及び成形樹脂から発生するガスが金
型外に放出されないと、樹脂が空洞部内全体に充填され
ず、所望の形状のプラスチック成形品を得ることができ
なくなる。特に網目を形成する場合にはガス/エアによ
る悪影響をまともに受けてしまうので格別の工夫が必要
であった。図1は、本発明の金型装置の全体を示すもの
である。上金型ベース30の中心と上入子7を貫通する
スプール24を経由して熔融樹脂が供給され、その熔融
樹脂はゲート25から製品形成部へと射出注入される。
前記スプール24及びゲート25の近傍には、これらを
取り囲むように第1のリング状ガス抜き孔9を形成し、
これに連結してガス/エアを金型外部へ排出するための
ガス抜き通路23を設ける。従来は、直線状のガス抜き
通路を下流側、つまり可動型の方へ設けるのが普通であ
ったが、網目状のフィルターを成形する場合は型表面の
溝数が多いためにガスがあちこちで生じ、直線状のガス
抜き通路では抜け切ることが無く、最終的には開口部の
ある押し出しピンの嵌挿部やゲート近辺を通り抜けよう
として、金型や成形品に種々の悪影響を及ぼしてしま
う。本出願人は、実際に成形を重ねた結果このことを突
き止め改良に取り組んだものである。ガス抜き孔は原理
的には多ければ多いほど良いのであるが、金型の強度維
持や金型製作の簡便性からガス抜き孔をできるだけ少な
くして効果は同じようにするために、成形する製品の周
囲、スプールの周囲や入子の周囲を取り囲むように、ガ
ス抜き孔をリング状に形成した。このようにするとガス
/エアはどちらの方向へも抜けることができて悪影響を
及ぼさない。8は可動コアである下入子で、上入子7と
協同して網目状のプラスチックフィルター28を成形す
る。下入子8の中心部には上下動する押し出しピン26
が設けられる。前記下入子8を内包するようにストリッ
パー5と下金型ベース31が設けられ、それぞれの境界
面近傍に第2のリング状ガス抜き孔22および第3のリ
ング状ガス抜き孔29を形成する。そして、これらに連
結してガス/エアを金型外部へ排出するためのガス抜き
通路23を設ける。前記ガス抜き孔22は、金型の押し
切り面に設けられており、ここからも順流または逆流す
るガス/エアを金型外部へ排出する作用をする。下金型
ベース31と下入子8とは、位置決めピン27で位置決
めされる。前記下入子8にも第3のリング状ガス抜き孔
29が設けられ、ここに流入したガス/エアは前記下金
型ベース31のガス抜き通路23を経由して金型外部へ
排出される。本実施例のように、3ケ所のリング状ガス
抜き孔を設けるとほぼ確実にガス/エア抜きができると
ともに、金型製作の際に作り込んでしまえるので従来の
ようにエアベントとバキュームを備えた大掛かりで高価
な装置は不要となる。
【0010】図5は、図1のB−B’断面図を示すもの
で、押し出しピン26が嵌挿する下入子8があり、少し
間隔を空けて第2のリング状ガス抜き孔22が形成され
ている。そして、前記リング状ガス抜き孔22に直線状
のガス抜き通路23が連結される。図6は、図1のA−
A’断面図を示すもので、ゲート25とスプール24と
を取り囲むようにして、第1のリング状ガス抜き孔9が
形成されている。そして、前記リング状ガス抜き孔9に
直線状のガス抜き通路23が連結される。熔融樹脂の注
入通路および注入先にリング状のガス抜き孔が配置さ
れ、かつ、ガス抜き通路23が連結されているので、ガ
ス/エアは効率良く金型外部へ排出されて金型の焼け等
が防止される。
【0011】図2は、従来例を示す図面で、直線状のガ
ス抜き通路を下流側、つまり可動型の方に設けた状態で
ある。この場合は、下入子8の側面部と下金型ベースに
それぞれガス抜き通路23を設けただけであり、逃げ場
を失ったガス/エアは金型装置内を逆流または対流する
ことになる。この際に圧縮された高温ガスやエアが金型
を焼いてしまう現象が起こり、金型の変形や腐食を早め
てしまう。本出願人の実験では、1mmピッチ程度の網
目状のプラスチックフィルターを作る場合は2万ショッ
ト程度で、焼き入れ型でも悪影響を受けてゲート付近で
バリが生じた。従って、大量生産をするには効率の良い
ガス抜きが必要である。
【0012】次に、成形後のプラスチックフィルターが
帯電して型離れが悪くなるのを解消するための金型装置
について説明する。網目状のプラスチックフィルターを
射出成形する場合には、高速で樹脂やガスが細溝内を流
れるために静電気が発生する。薄くて軽量なプラスチッ
クフィルターを製造する場合には、自重で落下すること
はなく帯電作用により型離れが悪くなる。これを解消す
るために、押し出しピンで強制的に型離れをさせている
が、成形品を湾曲させるためにアンダーカットと押し出
しピンを利用するが、その条件設定次第ではアンダーカ
ット部と押し出しピンとの連携がうまく取れずに、プラ
スチックフィルターに逆反り現象が生じた。そこで本発
明は、静電気等による型離れの悪さやショット数を上げ
る、および逆反りを防止するために、アンダーカット、
ストリッパー、押し出しピンを協同させる構成にしたも
のである。以下その実施例につき図3に基づいて具体的
に説明をする。28はプラスチックフィルターであり、
ストリッパー5の上方移動により、前記プラスチックフ
ィルター28は、下入子8のアンダーカットから解放さ
れた状態になっている。本出願人の実験では、ストリッ
パー5の移動は1mm程度がちょうど良い。このときの
アンダーカットの大きさも1mm程度である。これでち
ょうど、プラスチックフィルター28はアンダーカット
32から外れた状態になる。次に図4に示す通り、下入
子8のアンダーカットから解放された状態にあるプラス
チックフィルター28を、押し出しピン26でさらに突
き上げるとプラスチックフィルター28は完全に離型す
る。プラスチックフィルターの逆反りと型離れの悪さを
同時に解消するためには、上述のように一度ストリッパ
ー5でプラスチックフィルター28をアンダーカット3
2から離しておいた後に、押し出しピンによりプラスチ
ックフィルター28を突き出して離型させるという手順
や構成が重要である。
【0013】図9ないし図12に、本発明金型装置を使
って成形するプラスチックフィルターを示す。いずれも
プラスチックフィルターを排水口に装着した状態を示
す。図9ないし図12のプラスチックフィルター28に
は、網目状のフィルターを射出成形による生産に不可欠
の太径リブを採用している。本発明金型装置を適用する
には最も適している形状である。原理の概略は以下のと
おりである。細径の網目フィルター部33に太径の誘導
帯39および40を設け、成形材料を前記誘導帯39上
から注入して太径の誘導帯でいったん蓄圧し、その圧力
を利用して細径の網目フィルター部33へ勢い良く放出
する。従って、微細な網目であっても末端まで成形材料
は流入するのでリブ抜け等の現象は生じない。この誘導
帯39および40が存在することにより、フィルター部
33の形成がより速く、より正確にできるので、ショッ
ト数が上がると同時に品質検査もほぼ不要となり量産性
が格段に良くなる。図9において、フィルター部33と
枠体部34を有するプラスチックフィルター28は、洗
面台陶器部36に埋設された排水口35の口金部37上
に載置される。一般的に、口金部37は洗面台陶器部3
6よりも低く位置しており、口金部37と洗面台陶器部
36との間には1mmから2mm程度の段部38が形成
され、この隙間にプラスチックフィルター28が載置さ
れる。プラスチックフィルターの上面には、成形性を良
くし湾曲化を促進させるためのリング状誘導帯39と放
射状の誘導帯40が形成されている。さらに、フィルタ
ーの下面には排水口35内に挿入され、フィルターの水
流による浮き上がりや移動を抑える移動抑制用リブ41
を3本設けてある。洗面台の口金部37の直径は、ほぼ
54mmから56mmであり、本出願人はフィルターの
直径を55mmとして製作して全ての洗面台に適用させ
るようにした。 図11は、図9のフィルターの上面図
を示すものである。 図11は、プラスチックフィルタ
ー28の下面に平板状の移動抑制用リブ41を設けたも
のである。この場合、洗面台陶器部36の開口部上に載
置されているので、プラスチックフィルター28の移動
抑制により留意をする必要がある。プラスチックフィル
ターの重量を少しでも重くするためと、全方向から流れ
込んでくる水の圧力による移動を抑制するためである。
図12は、浴室の排水口に載置されている目皿42の上
に本発明の金型装置で製作したプラスチックフィルター
28を装着した場合を示す。浴室タイル部43の凹部に
載置されている目皿42のフィルター部33に1本の移
動抑制用リブ41が挿入される。ほとんどの目皿42に
はその中心部に直径6mm程度の小穴が設けられている
ので、それを利用したものである。中心部に小穴がな
く、横長の長孔を有するタイプもあるが、その場合も直
径120mm程度のフィルターであれば、移動抑制用リ
ブ41が長孔内を移動したとしても目皿42を充分に被
覆でき、フィルターとしての機能を損なうことはない。
【0014】
【発明の効果】従来は網目フィルター製品の大量生産が
確実にできなかったが、本発明は上述の構造としたこと
で網目フィルター製品を歩留まり良く製造できるととも
に、金型の焼け防止や、型離れの悪さを解消することで
網目フィルター製品の大量生産に抜群の効果を発揮する
ものである。また、ガス/エア抜き用のガスベント等の
大掛かりで高価な装置を使用することなく、金型装置の
構造自体を改善することで安価な金型装置を提供できる
ものである。以上本発明の実施の形態の一つをを挙げて
説明したが、本発明の原理を利用した他の実施の形態に
ついても本発明の保護の対象になることは言うまでもな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明金型装置の断面図である。
【図2】従来の金型装置の断面図である。
【図3】本発明金型装置の断面図である。
【図4】本発明金型装置の断面図である。
【図5】図1のB−B’断面図である。
【図6】図1のA−A’断面図である。
【図7】射出成形装置の断面図である。
【図8】金型切削装置の斜視図である。
【図9】本発明金型装置を使用したフィルターの側面図
である。
【図10】本発明金型装置を使用したフィルターの上面
図である。
【図11】本発明金型装置を使用したフィルターの側面
図である。
【図12】本発明金型装置を使用したフィルターの側面
図である。
【符号の説明】
5 ストリッパー 8 下入子 9 第1のリング状ガス抜き孔 22 第2のリング状ガス抜き孔 23 ガス抜き通路 26 押し出しピン 28 プラスチックフィルター 29 第3のリング状ガス抜き孔 39 リング状誘導帯 40 放射状誘導帯

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形による網目を有するプラスチ
    ックフィルターを製造するための金型装置であって、成
    形時に生じるガス/エアを金型外へ排出する機構を有す
    る金型装置において、金型装置の複数箇所にガス/エア
    の排出機構を設けるとともに、そのうちの一つの排出機
    構を合わせ型の押し切り面近傍に形成したことを特徴と
    するプラスチックフィルターの金型装置。
  2. 【請求項2】 射出成形による網目を有するプラスチ
    ックフィルターを製造するための金型装置であって、成
    形時に生じるガス/エアを金型外へ排出する機構を有す
    る金型装置において、金型装置の複数箇所にガス/エア
    の排出機構を設けるとともに、そのうちの一つの排出機
    構を樹脂注入通路の近傍に形成したことを特徴とするプ
    ラスチックフィルターの金型装置。
  3. 【請求項3】 射出成形による網目を有するプラスチ
    ックフィルターを製造するための金型装置であって、成
    形時に生じるガス/エアを金型外へ排出する機構を有す
    る金型装置において、金型装置の複数箇所にガス/エア
    の排出機構を設けるとともに、そのうちの一つの排出機
    構をリング状に構成するとともに、合わせ型の押し切り
    面近傍に形成したことを特徴とするプラスチックフィル
    ターの金型装置。
  4. 【請求項4】 射出成形による網目を有するプラスチ
    ックフィルターを製造するための金型装置であって、成
    形時に生じるガス/エアを金型外へ排出する機構を有す
    る金型装置において、金型装置の複数箇所にガス/エア
    の排出機構を設けるとともに、そのうちの一つの排出機
    構をリング状に構成するとともに、樹脂注入通路の近傍
    に形成したことを特徴とするプラスチックフィルターの
    金型装置。
  5. 【請求項5】 熔融樹脂を1点のゲートから射出注入
    する金型装置に、上記のガス/エアを排出する排出機構
    を適用したことを特徴とする請求項1ないし4記載のプ
    ラスチックフィルターの金型装置。
  6. 【請求項6】 フィルター全体を合成樹脂とし、細径
    の網糸から成る網目フィルター上に、射出成形時に成形
    材料を蓄圧し、放出する太径の網糸からなる誘導帯を形
    成した毛髪等のフィルターであって、 フィルターの形状と略相似形の第1の誘導帯と、 フィルターの中心から略放射状に直線的に形成され、か
    つ、前記網目フィルターの外周まで到達しない長さであ
    る第2の誘導帯と、を前記網目フィルター上に形成した
    排水口用プラスチックフィルターを製作する際に、上記
    のガス/エアを排出する排出機構を適用したことを特徴
    とする請求項1ないし4記載のプラスチックフィルター
    の金型装置。
  7. 【請求項7】 網目を有し、かつ、その形状がほぼ断
    面コの字状または楕円形状であるプラスチックフィルタ
    ーを製造するための金型装置において、可動金型の側面
    部にアンダーカットを施すとともに、製品をアンダーカ
    ットから解放するためのストリッパーと前記ストリッパ
    ーにより若干離型した成形品を確実に金型から突き出す
    ための押し出しピンとを同時に備えたことを特徴とする
    金型装置。
JP20988695A 1995-07-15 1995-07-15 プラスチックフィルターの金型装置 Pending JPH0929788A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009018560A (ja) * 2007-06-11 2009-01-29 Daisan:Kk 薄肉成形品
JP2015051797A (ja) * 2013-09-06 2015-03-19 大和製罐株式会社 成形ネット、金型、及び、成形ネットの製造方法
JP6422548B1 (ja) * 2017-09-28 2018-11-14 ジェムス・エンヂニアリング株式会社 ホットランナーユニット
JP2022083946A (ja) * 2020-11-25 2022-06-06 有限会社 サンエイ・モールド 射出成形におけるガス抜き用コマ装置

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