JPH09295250A - 工作機械の工具異常検出方法 - Google Patents

工作機械の工具異常検出方法

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JPH09295250A
JPH09295250A JP8109047A JP10904796A JPH09295250A JP H09295250 A JPH09295250 A JP H09295250A JP 8109047 A JP8109047 A JP 8109047A JP 10904796 A JP10904796 A JP 10904796A JP H09295250 A JPH09295250 A JP H09295250A
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chip
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tool
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image
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JP8109047A
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Yoshiaki Kuroda
芳明 黒田
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チップの刃先が熱により黒化されたり、汚れ
が付着した場合、異常検出が精度よくできない。 【解決手段】 少なくとも1個のスローアウェイチップ
が設けられた工具を使用してワークを切削加工する工作
機械において、上記工具のチップC1 ,C2 …Cnを撮
像手段で撮影し、得られた画像に異なる画像処理を施し
て、チップ刃先部に設定された検査領域の輝度値分布デ
ータを得ると共に、得られた輝度値分布データを画像間
演算処理することにより、上記検査領域の欠陥部Cc
輝度値のみを取出し、この輝度値よりチップC1 ,C2
…Cnの異常を検出するようにしたもので、チップCの
刃先が黒化されていたり、汚れが付着していても、チッ
プCの異常を確実に検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は少なくとも1個の
刃(スローアウェイチップ)を有する切削工具を使用し
てワークを加工する工作機械の工具異常検出方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来多数のスローアウェイチップを有す
る切削工具においては、チップの1個でも欠損したり異
常摩耗すると、ワークの切削加工中に振動が発生して精
度の高い加工ができなくなったり、他の正常なチップに
過負荷が加わって、正常なチップも欠損したり、異常摩
耗を起すなどの不具合が発生する。このため、従来から
切削加工中に発生したチップの欠損などの異常を検出す
る検出方法や検出装置が種々提案され、また実用化され
ている。
【0003】例えば特開昭61−111877号公報
や、特開昭62−74553号(特公平1−33299
号)公報では、切削加工中に刃が欠損した際に発生する
振動を検出して、切削工具の異常を検出する「刃欠検出
器」や、「切削工具の異常検出方法」が提案されてい
る。
【0004】また特開昭61−252051号公報で
は、光ファイバ付光電スイッチが検出した刃からの信号
と、刃取付け位置検出回路からの信号により欠損した刃
を光学的に検出する「刃欠検出装置」が提案されてい
る。さらに特開平6−39685号公報では、光センサ
やTVカメラなどの撮像手段を用いて刃の摩耗や損傷を
検出する「切削工具の工具損傷検出装置」が提案されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭61−11
1877号公報や、特開昭62−74553号公報のよ
うに刃の欠損や摩耗により発生した振動から刃の異常を
検出するようにした異常検出方法や異常検出装置では、
仕上げ加工のように切削量が小さい場合、刃が欠損して
も振動をほとんど発生することがないため、刃の異常を
検出するのは困難である不具合がある。
【0006】またターンブローチのように刃が複数列に
亘って設けられた切削工具では、刃の異常により発生す
る振動が重畳するため、どの列の刃に異常が発生したの
かを特定することができない。このため異常を検出した
場合、数100個もある刃の中から欠損した刃を目視に
より見付け出さなければならないため、欠損した刃の特
定に多くの工数を要する不具合がある。
【0007】一方特開昭61−252051号公報や、
特開平6−39685号公報のように光ファイバ付光電
スイッチや撮像手段により光学的に刃の異常を検出する
異常検出装置では、微小な刃の異常を検出することが困
難であるため、検出精度が低いと共に、刃からの反射光
を検出するものでは、切削加工中に発生する熱により刃
の表面が酸化黒色化すると、光の反射率が著じるしく低
下するため、異常が検出できなくなる不具合がある。
【0008】また撮像手段を使用して各チップの映像を
取込み、これを画像処理して各チップの異常を判定する
ようにしたものもあるが、この方法では、ワーク加工中
に機械全体が発熱による熱歪の影響を受けたり、メンテ
ナンスのために撮像手段や、工具を取外した後、再び取
付けた場合に生じる取付位置のずれなどの影響で、画面
上の位置にずれが生じて、正確な異常検出ができなくな
る。
【0009】このため、従来では撮像手段により取込ま
れたチップの映像をパターンマッチング処理して、チッ
プが画面上のどの位置にあるかを位置認識しているが、
上述したように切削加工中に発生する熱により刃の表面
が酸化黒色化すると、次のような不具合が発生する。
【0010】通常この種のチップCは全体が金色などに
着色されていて、切削加工を行うと、切削時発生する熱
により刃先の一部が図1の(イ)に示すように酸化黒色
化される。この刃先が黒化されたチップCの映像を撮像
手段で取込んで、チップCの刃先部分に検査領域を設定
した場合、検査領域には、金色の正常部Ca と黒化部C
bが混在することになる。
【0011】また検査領域内の黒化部Cb に刃欠などの
欠陥部Cc が発生すると、欠陥部Cc はチップCの地金
が露出するため、検査領域の輝度値分布は図1の(ロ)
に示すようになり、欠陥部Cc は正常部Ca と同様な輝
度値を示す。
【0012】いま撮影時の照明を弱照明とした場合、し
きい値を図1の(ロ)のT1 位置に設定して異常を判定
すると、このしきい値T1 より高い輝度値を示す正常部
aも異常と判定されてしまい、工具の異常を正確に判
定できなくなる不具合が発生する。
【0013】かかる不具合を防止するため、しきい値を
図1の(ロ)のT2 の位置に設定すると、正常部Ca
異常と判定することはなくなるが、欠陥部Cc のしきい
値T2 を越える輝度値の抽出画素数が大幅に少なくな
り、その結果照明変動や刃先に付着した汚れなどにより
輝度値にバラツキが発生して、検査領域に欠陥部Cc
発生しても、欠陥部Cc が認識できないなど、検出精度
が著じるしく低下する不具合があった。この発明はかか
る不具合を解消するためになされたもので、チップの検
査領域に発生した刃欠などの異常が精度よく検出できる
ようにした工作機械の工具異常検出方法を提供すること
を目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用効果】上記目的を
達成するため請求項1記載の発明は、少なくとも1個の
スローアウェイチップが設けられた工具を使用してワー
クを切削加工する工作機械において、上記工具のチップ
を撮像手段で撮影し、得られた画像に異なる画像処理を
施して、チップ刃先部に設定された検査領域の輝度値分
布データを得ると共に、得られた輝度値分布データを画
像間演算処理することにより、上記検査領域の欠陥部の
輝度値のみを取出し、この輝度値よりチップの異常を検
出するようにしたものである。
【0015】また請求項2記載の発明は、異なる画像処
理の一方を1次微分処理としたものである。
【0016】さらに請求項3記載の発明は、異なる画像
処理の一方を1次微分処理、そして他方を平均化処理と
したものである。
【0017】上記方法によりワーク切削中発生した熱に
よりチップ刃先が酸化黒色化して、刃先に設定された検
査領域に正常部と黒化部が混在しても、欠陥部周辺は濃
度分布が急激に変化し、黒化部と正常部は濃度分布が緩
やかに変化することを利用して、画像間演算処理を行う
ことにより、黒化部及び正常の輝度値ほぼ0に、そして
欠陥部のみの輝度値を取出すことができるため、黒化部
に発生した欠陥でも精度よく検出することができる。
【0018】これによってチップ刃先が熱により黒化し
たり、汚れが付着していても、チップ刃先に発生した小
さな異常も確実に検出することができるため、チップの
異常による不良ワークの発生が未然に防止できると共
に、チップの異常により発生する振動や騒音を低減する
ことができるため、作業環境の改善が図れるようにな
る。
【0019】またチップの1個が破損したために、次の
チップの切削代が大きくなることにより生じる切粉の肥
大化が防止できるため、切粉の処理が容易になると共
に、肥大化した切粉がワークにからまってチップの破損
がさらに進むなどの不具合も解消することできる。
【0020】
【発明の実施の形態】この発明の工具異常検出方法をタ
ーンブローチのような工作機械に実施した実施の形態を
図2以下に示す図面を参照して詳述する。図2はこの発
明の方法を実施する工具異常検出装置が設けられたター
ンブローチの側面図、図3は同平面図、図4は工作機械
の工具異常検出装置を示す構成図、図5以下は作用説明
図である。
【0021】図2及び図3においては1はターンブロー
チ本体で、ベッド1a上に、左右方向に離間して一対の
ワークヘッド2が設けられている。これらワークヘッド
2の対向面には加工するワーク3の両端を把持するチャ
ック4が設けられていると共に、チャック4の取付けら
れた主軸5の端部は無端ベルト6を介してワーク駆動モ
ータ7が接続されていて、このワーク駆動モータ7によ
り主軸5及びチャック4を介してワーク3が図2の矢印
イ方向へ回転されるようになっている。
【0022】また上記ベッド1a上にはワーク3の長手
方向と直交する方向に移動自在な一対のスライド8が左
右に離間して設けられている。これらスライド8の下方
には移動方向と平行する方向にボールねじよりなる送り
ねじ軸9がそれぞれ回転自在に設けられていて、これら
送りねじ軸9に各スライド8の下面に設けられたナット
部材10が螺合されている。上記各送りねじ軸9の後側
端部には、ベッド1aの後面に取付けられたベベルギヤ
ボックス12内のベベルギヤ12aが固着されている。
【0023】上記各ベベルギヤボックス12内には送り
ねじ軸9と直交する方向に駆動軸13が貫通されてい
て、この駆動軸13に固着されたベベルギヤ12bが上
記ベベルギヤ12aに噛合されていると共に、駆動軸1
3の一端にはスライド駆動モータ14が接続されてい
て、このスライド駆動モータ14により駆動軸13及び
ベベルギヤ12b,12aを介して送りねじ軸9を回転
させることにより、左右スライド8を同期させてワーク
ヘッド2の接離方向へ移動できるようになっている。そ
して上記各スライド8の上面にカッタヘッド16がそれ
ぞれ設置されている。上記各カッタヘッド16内には、
ワークヘッド2の主軸5と平行する方向に回転軸17が
回転自在に支承されていて、これら回転軸17の互に対
向する端部間に、ドラム状のブローチカッタ18が着脱
自在に取付けられている。
【0024】また一方の回転軸17の他端には、減速機
19を介してブローチカッタ駆動モータ20が接続され
ていて、ワーク加工時このブローチカッタ駆動モータ2
0によりブローチカッタ18が図2の矢印ロ方向へほぼ
1回転されるようになっていると共に、他方の回転軸1
7の他端には、回転軸17の回転角を検出するエンコー
ダなどの回転角検出手段21が接続されている。
【0025】一方上記ブローチカッタ18は、図4に示
すように円周方向に複数分割されたセグメント18aを
軸方向に複数列連結した構造で、各セグメント18aの
外周は回転中心Oに対して順次径が拡大する偏心構造と
なっている。そしてもっとも外径の小さいセグメント1
8aの外周面から順に、荒加工用の複数のチップC1
2 ,C3 …が千鳥状に配置されてセグメント18aに
対して着脱自在に取付けられていると共に、セグメント
18aの外径が大きくなるのに従い中仕上げ用のチッ
プ、仕上げ用チップ…Cnが順番に取付けられていて、
ブローチカッタ18がほぼ1回転する間に、ワーク3の
荒加工から仕上げ加工までが行えるようになっている。
【0026】また上記ブローチカッタ18を挟んでワー
ク3と反対側の位置に、撮像手段23とエアカーテン形
成手段24が設けられている。上記撮像手段23は、例
えばCCDカメラより構成されていて、図3に示すよう
にブローチカッタ18の各チップ列181 ,182 …1
8n毎に複数台が取付け台25上に固定されている。そ
してこれら撮像手段23により撮影された各チップ列1
1 ,182 …18nの各チップC1 ,C2 …Cnの映
像は、後述する制御手段30の画像処理装置32へ入力
されるようになっている。
【0027】上記ブローチカッタ18の外周に設けられ
た各チップC1 ,C2 …Cnは、前述したようにブロー
チカッタ18の回転中心Oに対して荒加工用チップより
仕上げ加工チップに行くに従い、順次径が大きくなるよ
う偏心されている。このため撮像手段23のレンズ23
aの焦点を例えば予め荒加工チップC1 ,C2 …に合せ
ておくと、ブローチカッタ18の回転に伴い、撮像手段
23のレンズ23aの焦点がずれて、鮮明な映像が得ら
れなくなる。この発明の実施の形態では、かかる不具合
を防止するため、ブローチカッタ18の回転に同期させ
て取付け台25をブローチカッタ18の接離方向へ移動
させることにより、各チップC1 ,C2 …Cnから撮像
手段23のレンズ23aまでの距離Lが常に一定となる
ように制御する焦点調整手段27を有している。
【0028】すなわち上記焦点調整手段27は、各スラ
イド…8間に横架されて、ブローチカッタ18の接離方
向へ移動自在な上記取付け台25を有していて、この取
付け台25の下方には、取付け台25の移動方向にボー
ルねじよりなる送りねじ軸26が回転自在に支承されて
いる。この送りねじ軸26には、取付け台25の底部に
設けられたナット部材25aが螺合されていると共に、
送りねじ軸26の一端側には、ベッド1aの後面に取付
けられた焦点調整モータ28が接続されていて、この焦
点調整モータ28により送りねじ軸26を回転すること
により、上記取付け台25がブローチカッタ18の接離
方向へ移動できるようになっている。
【0029】そして上記焦点調整モータ28は、制御手
段30により制御されるようになっている。上記制御手
段30は、ターンブローチを制御するNC装置31と、
撮像手段23が撮影した映像を画像処理する画像処理装
置32よりなり、画像処理装置32には予め種々の向き
や形状のチップ登録パターンP1 ,P2 …Pnが登録さ
れていて、これらチップ登録パターンP1 ,P2 …Pn
と、上記撮像手段23が撮影した各チップC1 ,C2
Cnとのパターンマッチング処理を行うことにより、チ
ップ登録パターンP1 ,P2 …Pnに合致したチップ位
置を検出し、さらに刃先部分に設定された後述する検査
領域中の濃度分布からしきい値を設定して2値化処理を
行うことにより、各チップC1 ,C2 …Cnの異常を判
定するようになっており、判定結果はNC装置31へ出
力されて、NC装置31の表示手段33へ表示すると共
に、必要に応じてターンブローチを非常停止させるよう
になっている。
【0030】またNC装置31にはブローチカッタ18
の回転角を検出する回転角検出手段21からの信号も入
力されていて、この回転角検出手段21からの信号を基
に制御信号を増幅器34を介して焦点調整モータ28へ
出力することにより、各チップC1 ,C2 …Cnから撮
像手段23のレンズ23aまでの距離Lが常に一定とな
るように焦点調整モータ28が制御されるようになって
いる。
【0031】一方上記エアカーテン形成手段24は、取
付け台25の上面より立設されたほぼ逆L字形をなす一
対の支持部材36の先端間にヘッダ24aが横架されて
いる。上記ヘッダ24aの下面には、各撮像手段23毎
にノズル24bが設けられていて、これらノズル24b
より撮像手段23のレンズ23a前方に、上方よりエア
が噴出されると共に、上記ヘッダ24aの一端側はエア
供給管37を介して図示しないエア供給源に接続されて
いる。
【0032】次に上記構成された工作機械の工具異常検
出装置による工具異常検出方法を、図5に示すフローチ
ャート及び図6,図7に示す作用説明図も混えて説明す
る。ブローチカッタ18で加工するワーク3は、ワーク
ヘッド2の各チャック4に両端が把持されて、ワーク駆
動モータ7により図2の矢印イ方向へ回転される。また
ブローチカッタ18は各カッタヘッド8の回転軸17間
に装着されて、ブローチカッタ駆動モータ20により図
2のロ方向へほぼ1回転され、ブローチカッタ18の外
周面に設けられた複数のチップ列181 ,182 …18
nでワーク3の各ジャーナル3aが同時に加工される。
【0033】一方ワーク3の加工開始とともに、ブロー
チカッタ18の回転角が回転角検出手段21で検出され
て、回転角検出手段21よりパルス信号がNC装置31
へ入力される。NC装置31は図5のステップS1で、
回転角検出手段21より入力されるパルス信号をカウン
トし、ステップS2で予め登録されたチップ位置登録デ
ータCnとカウント数Pnを比較する。チップ位置登録
データは、ブローチカッタ18毎に異なるチップC1
2 …Cnの位置をブローチカッタ18毎に予め登録し
たもので、現在加工に使用しているブローチカッタ18
のチップ位置登録データが呼び出されて、カウント数P
nと比較されるようになっている。例えばこの実施の形
態の場合、第1のチップC1 は2,3°、第2のチップ
2 は4,5°、そして最終チップCnは310°に設
定されている。
【0034】ステップS2でカウント数Pnが第1のチ
ップC1 の位置登録データC1 と一致すると、ステップ
S3でトリガ発生回路よりトリガパルスが撮像手段23
へ出力され、ステップS4で撮像手段23のシャッタが
開放されて、第1のチップC1 が撮影される。撮像手段
23で撮影された第1のチップC1 の映像は、ステップ
S5で画像処理装置32へ取込まれた後、ステップS6
で画像処理が行われる。画像処理は、まずステップS6
で予め登録されているチップ登録パターンP1,P2
Pnと、画像処理装置32に取込まれた第1のチップC
1 の映像とのパターンマッチング処理を行う。チップ登
録パターンP1 ,P2 …Pn は、種々の向き、形状の各
チップC1 ,C2 ,…Cn の映像を予めパターンとして
登録されたもので、登録されたチップ登録パターン
1 ,P2 …Pn の中からパターンマッチング処理によ
り、撮像手段23が撮影した第1のチップC1 の映像と
合致するチップ登録パターンP1 ,P2 …Pn が選択さ
れる。
【0035】そしてステップS7で、選択されたチップ
登録パターンP1 ,P2 …Pn と第1のチップC1 の映
像の位置合せと検査領域の設定が行われる。この検査領
域の設定は、ワーク3の加工により生じるチップC1
2 …Cnの欠損や摩耗はチップC1 ,C2 …Cnの先
端に集中することから、通常チップC1 ,C2 …Cnの
先端領域が設定される。ステップS7で検査領域の設定
が完了すると、設定された検査領域の濃度分布データ処
理が行われた後、得られた濃度分布データからしきい値
を求め、このしきい値を基準に2値化処理を行って異常
の判定を行うが、前述したように従来の方法では、検査
領域に正常部Ca と黒化部Cb が混在していると、黒化
部Cb に発生した欠陥部Cc がほぼ同じ輝度値を示すた
め、異常の検出が困難となる。
【0036】そこでこの発明では図5のステップS8で
異なる2つの画像処理を行って、欠陥部Cc の輝度値の
みを取出し、得られた輝度値により異常を判定してい
る。
【0037】すなわちチップCの刃先で発生した刃欠な
どの欠陥部Cc の周辺は、濃度(輝度値)分布が図1の
(ロ)に示すように急激に変化するのに対して、正常部
aと黒化部Cb の間では比較的緩やかに変化する。こ
れを利用して異なる画像処理により得られた輝度値を画
像間演算して、正常部Ca 及び黒化部Cb の輝度値をほ
ぼ0にして、欠陥部Cc の輝度値のみを取出すようにし
たものである。
【0038】すなわち図5に示すフローチャートのステ
ップS7でチップ登録パターンP1と第1のチップC1
の位置合せと、検査領域の設定が完了したら、ステップ
S8で異なる画像処理Iと画像処理IIを実行する。異な
る画像処理I,IIの一方Iは例えば検査領域の画像を1
次微分処理するもので、これによって図6の(イ)に示
すように急激な濃度変化のある部分の輝度値が残るよう
になる。
【0039】また他方の画像処理IIは、検査領域の画像
を平均化処理することにより、図7に示すように近隣8
画素の平均値に置換するようにしたもので、これら画像
処理I,IIにより得られた輝度値分布を基に、ステップ
S9で画像間演算を行う。これによって図6の(ロ)に
示すように、正常部Ca 及び黒化部Cb の輝度値はほぼ
0となり、欠陥部Cc のみ輝度値を取出すことができる
ようになる。
【0040】得られた輝度値分布データはステップS1
0で濃度分布データ処理が行われた後、ステップS11
でしきい値が設定され、ステップS12でこのしきい値
を基準に2値化処理が行われる。そしてステップS13
で2値化された濃度分布データより画素数In が抽出さ
れて、この画素数In と予め登録されている判定基準が
ステップS14で比較されて、異常の判定が行われる。
【0041】予め登録された判定基準は、予め設定され
た基準値F1 ,F2 と抽出画素数Inを比較し、次の基
準で正常、異常を判定している。In<F1 :異常なし
(正常)、F1 ≦In≦F2 :工具寿命、工具交換指
示、F2 <In:工具異常、機械非常停止。ステップS
14での判定結果は、ステップS15でNC装置31へ
送られてNC装置31の表示手段33に表示されると共
に、F2 <Inの場合は、工具に異常が生じたと判定し
てステップS16でターンブローチを非常停止させる。
【0042】一方以上の処理と同時に、NC装置31
は、回転角検出手段21より入力されるブローチカッタ
18の回転角に応じて制御信号を増幅器34を介して焦
点調整モータ28へ出力する。焦点調整モータ28はN
C装置31より入力される制御信号により送りねじ軸2
6を回転して取付け台25を前進し、回転されるブロー
チカッタ18の各チップC1 ,C2 …Cnから撮像手段
23のレンズ23aまでの距離Lが常に一定となるよう
制御する。これによってブローチカッタ18の外周面の
各チップC1 ,C2 …Cnが回転中心Oに対して偏心し
ていても、撮像手段23の焦点がずれることないため、
常に鮮明な各チップC1 ,C2 …Cnの映像が得られる
ようになる。
【0043】またワーク3の加工中はエアカーテン形成
手段24のノズル24bより噴出されるエアにより、撮
像手段23のレンズ23aの前方にエアカーテン24c
が形成されるので、加工中発生した切粉や発煙、切削油
の飛沫、などが撮像手段23のレンズ23aに付着する
ことがないため、各チップC1 ,C2 …Cnに発生した
欠損などの異常が常に精度よく検出できると共に、ワー
ク3の切削位置とブローチカッタ18を挟んで反対側に
撮像手段23を設置したことから、切削中大きな切粉が
発生しても、切粉により撮像手段23が破損される心配
もない。
【0044】なお上記実施の形態ではそれぞれ異なる画
像処理I,IIの一方を1次微分処理、そして他方を平均
化処理としたが、一方を最大値処理、他方を最小値処理
としてもよく、または一方を1次微分処理、他方を最小
値処理としてもよい。
【0045】また上記実施の形態では、撮像手段23の
焦点調整手段27を、焦点調整モータ28により回転さ
れるねじ軸26に取付け台25に設けたナット部材25
aを螺合させて、取付け台25をブローチカッタ18の
接離方向へ移動させるように構成したが、送りねじ軸2
6の代りにカム機構などを使用して取付け台25をブロ
ーチカッタ18の接離方向へ移動させるようにしてもよ
いと共に、自動焦点調整機能を有する撮像手段23を使
用すれば、取付け台25を固定した状態で焦点調整が可
能であり、ブローチカッタ18の外周面に設けられた各
チップC1 ,C2 …Cnが回転中心Oに対して偏心して
いても、鮮明な映像が得られるようになる。
【0046】さらに上記実施の形態では、ターンブロー
チに実施した場合について説明したが、チップを有する
工具を使用する工作機械全般に適用できることは勿論で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)及び(ロ)は従来の画像処理の不具合を
説明する説明図である。
【図2】この発明の実施の形態になる工具異常検出方法
を採用した工作機械の側面図である。
【図3】この発明の実施の形態になる工具異常検出方法
を採用した工作機械の一部切欠上面図である。
【図4】この発明の実施の形態になる工作機械の工具異
常検出方法を実施する工具異常検出装置の構成図であ
る。
【図5】この発明の実施の形態になる工作機械の工具異
常検出方法の工程を示すフローチャートである。
【図6】(イ)及び(ロ)はこの発明の実施の形態にな
る工作機械の工具異常検出方法の作用説明図である。
【図7】この発明の実施の形態になる工作機械の工具異
常検出方法の作用説明図である。
【符号の説明】
1 ,C2 …Cn…チップ Cc …欠陥部 23…撮像手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1個のスローアウェイチップ
    が設けられた工具を使用してワークを切削加工する工作
    機械において、上記工具のチップC1 ,C2…Cnを撮
    像手段23で撮影し、得られた画像に異なる画像処理を
    施して、チップ刃先部に設定された検査領域の輝度値分
    布データを得ると共に、得られた輝度値分布データを画
    像間演算処理することにより、上記検査領域の欠陥部C
    c の輝度値のみを取出し、この輝度値よりチップC1
    2 …Cnの異常を検出することを特徴とする工作機械
    の工具異常検出方法。
  2. 【請求項2】 異なる画像処理の一方を1次微分処理と
    してなる請求項1記載の工作機械の工具異常検出方法。
  3. 【請求項3】 異なる画像処理の一方を1次微分処理、
    そして他方を平均化処理としてなる請求項1記載の工作
    機械の工具異常検出方法。
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