JPH09295249A - 工作機械の工具異常検出装置 - Google Patents

工作機械の工具異常検出装置

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JPH09295249A
JPH09295249A JP8108972A JP10897296A JPH09295249A JP H09295249 A JPH09295249 A JP H09295249A JP 8108972 A JP8108972 A JP 8108972A JP 10897296 A JP10897296 A JP 10897296A JP H09295249 A JPH09295249 A JP H09295249A
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chip
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tool
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chips
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JP8108972A
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Yoshiaki Kuroda
芳明 黒田
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 撮像手段により取込んだチップの位置と、チ
ップ登録パターンの位置にずれが生じて精度の高い異常
検出ができない。 【解決手段】 工具のチップC1 ,C2 …Cn及びチッ
プ近傍に予め設けられた少なくとも1個の基準マーカM
1 ,M2 を撮影する撮像手段23と、予め登録されたチ
ップ登録パターンP1 ,P2 …Pn及び基準マーカ
1 ,M2 と、上記撮像手段23が撮影したチップ
1 ,C2 …Cn及び基準マーカM1 ,M2 の映像をパ
ターンマッチング処理することにより、チップ登録パタ
ーンP1 ,P2 …Pnの中から該当するチップパターン
を選択する手段と、選択されたチップパターンP1 ,P
2 …Pnの基準マーカM1 ,M2 と撮像手段23が撮影
した基準マーカM1 ,M2 の位置により、検査領域を設
定する手段と、設定された検査領域の映像を画像処理し
て、摩耗、欠損の程度を判定することにより異常を検出
する異常検出手段とより構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は少なくとも1個の
刃(スローアウェイチップ)を有する切削工具を使用し
てワークを加工する工作機械の工具異常検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来多数のスローアウェイチップを有す
る切削工具においては、チップの1個でも欠損したり異
常摩耗すると、ワークの切削加工中に振動が発生して精
度の高い加工ができなくなったり、他の正常なチップに
過負荷が加わって、正常なチップも欠損したり、異常摩
耗を起すなどの不具合が発生する。このため、従来から
切削加工中に発生したチップの欠損などの異常を検出す
る検出方法や検出装置が種々提案され、また実用化され
ている。
【0003】例えば特開昭61−111877号公報
や、特開昭62−74553号(特公平1−33299
号)公報では、切削加工中に刃が欠損した際に発生する
振動を検出して、切削工具の異常を検出する「刃欠検出
器」や、「切削工具の異常検出方法」が提案されてい
る。
【0004】また特開昭61−252051号公報で
は、光ファイバ付光電スイッチが検出した刃からの信号
と、刃取付け位置検出回路からの信号により欠損した刃
を光学的に検出する「刃欠検出装置」が提案されてい
る。さらに特開平6−39685号公報では、光センサ
やTVカメラなどの撮像手段を用いて刃の摩耗や損傷を
検出する「切削工具の工具損傷検出装置」が提案されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭61−11
1877号公報や、特開昭62−74553号公報のよ
うに刃の欠損や摩耗により発生した振動から刃の異常を
検出するようにした異常検出方法や異常検出装置では、
仕上げ加工のように切削量が小さい場合、刃が欠損して
も振動をほとんど発生することがないため、刃の異常を
検出するのは困難である不具合がある。
【0006】またターンブローチのように刃が複数列に
亘って設けられた切削工具では、刃の異常により発生す
る振動が重畳するため、どの列の刃に異常が発生したの
かを特定することができない。このため異常を検出した
場合、数100個もある刃の中から欠損した刃を目視に
より見付け出さなければならないため、欠損した刃の特
定に多くの工数を要する不具合がある。
【0007】一方特開昭61−252051号公報や、
特開平6−39685号公報のように光ファイバ付光電
スイッチや撮像手段により光学的に刃の異常を検出する
異常検出装置では、微小な刃の異常を検出することが困
難であるため、検出精度が低いと共に、刃からの反射光
を検出するものでは、切削加工中に発生する熱により刃
の表面が酸化黒色化すると、光の反射率が著じるしく低
下するため、異常が検出できなくなる不具合がある。
【0008】また撮像手段を使用して各チップの映像を
取込み、これを画像処理して各チップの異常を判定する
ようにしたものもあるが、この方法では、ワーク加工中
に機械全体が発熱による熱歪の影響を受けたり、メンテ
ナンスのために撮像手段や、工具を取外した後、再び取
付けた場合に生じる取付位置のずれなどの影響で、画面
上の位置にずれが生じて、正確な異常検出ができなくな
る。
【0009】このため、従来では撮像手段により取込ま
れたチップの映像をパターンマッチング処理して、チッ
プが画面上のどの位置にあるかを位置認識しているが、
上述したように切削加工中に発生する熱により刃の表面
が酸化黒色化すると、黒化部の影響を受けて認識位置が
実際の位置とずれてしまい、工具の異常検出が正確にで
きなくなる不具合があった。この発明はかかる従来の不
具合を改善するためになされたもので、チップの映像と
ともに取込んだ基準マーカにより各チップの位置の認識
が精度よく行える工作機械の工具異常検出装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用効果】上記目的を
達成するため請求項1の発明は、少なくとも1個のスロ
ーアウェイチップが設けられた工具を使用してワークを
切削加工する工作機械において、上記工具のチップ及び
チップ近傍に予め設けられた少なくとも1個の基準マー
カを撮影する撮像手段と、予め登録されたチップ登録パ
ターン及び基準マーカと、上記撮像手段が撮影したチッ
プ及び基準マーカの映像をパターンマッチング処理する
ことにより、チップ登録パターンの中から該当するチッ
プパターンを選択する手段と、選択されたチップパター
ンの基準マーカと撮像手段が撮影した基準マーカの位置
により、検査領域を設定する手段と、設定された検査領
域の映像を画像処理して、摩耗、欠損の程度を判定する
ことによりチップの異常を検出する異常検出手段とより
構成したものである。
【0011】上記構成によりチップの異常を検出した
ら、工作機械を非常停止させることにより、他の正常な
チップが次々と破損される不具合を解消することができ
る。また切削加工中発生した熱によりチップの刃先が黒
色化しても、チップ近傍に設けられた基準マーカと、チ
ップ登録パターンの基準マーカの位置から検出領域が正
確に設定できることから、チップ刃先の変色や汚れなど
の影響を受けることなく刃先の異常を検出することがで
きる。これによってチップの刃先に発生した小さな異常
も確実に検出することができるため、チップの異常によ
る不良ワークの発生が未然に防止できると共に、チップ
の異常により発生する振動や騒音を低減することができ
るため、作業環境の改善が図れるようになる。さらにチ
ップの1個が破損したために、次のチップの切削代が大
きくなることにより生じる切粉の肥大化が防止できるた
め、切粉の処理が容易になると共に、肥大化した切粉が
ワークにからまってチップの破損がさらに進むなどの不
具合も解消することできる。
【0012】上記目的を達成するため請求項2の発明
は、チップ近傍に設けられた基準マーカに付着した切粉
などを清掃する清掃手段を設けたものである。
【0013】上記構成により、切削加工中に発生した切
粉などが基準マーカに付着しても、清掃手段により清掃
することができるため、付着した切粉などにより基準マ
ーカの位置が不明となるなどの不具合を解消することが
できる。
【0014】上記目的を達成するため請求項3の発明
は、チップ近傍に設けられた基準マーカを、工具の表面
より凹入させることにより形成したものである。
【0015】上記構成により、切削中に発生した切粉な
どにより基準マーカが消去されたり、摩耗されることが
ないため、信頼性も向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明の工具異常検出装置をタ
ーンブローチのような工作機械に実施した実施の形態を
図面を参照して詳述する。図1はこの発明の異常検出装
置が設けられたターンブローチの側面図、図2は同上面
図、図3は工作機械の工具異常検出装置を示す構成図、
図4はターンブローチカッタを構成するセグメントの側
面図、図5は図4のA方向からの矢視図、図6は図5の
B円内の拡大図、図7は図6のD−D線に沿う拡大断面
図、図8以下は作用説明図である。
【0017】図1及び図2においては1はターンブロー
チ本体で、ベッド1a上に、左右方向に離間して一対の
ワークヘッド2が設けられている。これらワークヘッド
2の対向面には、加工するワーク3の両端を把持するチ
ャック4が設けられていると共に、チャック4の取付け
られた主軸5の端部は無端ベルト6を介してワーク駆動
モータ7が接続されていて、このワーク駆動モータ7に
より主軸5及びチャック4を介してワーク3が図1の矢
印イ方向へ回転されるようになっている。
【0018】また上記ベッド1a上にはワーク3の長手
方向と直交する方向に移動自在な一対のスライド8が左
右に離間して設けられている。これらスライド8の下方
には移動方向と平行する方向にボールねじよりなる送り
ねじ軸9がそれぞれ回転自在に設けられていて、これら
送りねじ軸9に各スライド8の下面に設けられたナット
部材10が螺合されている。上記各送りねじ軸9の後側
端部には、ベッド1aの後面に取付けられたベベルギヤ
ボックス12内のベベルギヤ12aが固着されている。
【0019】上記各ベベルギヤボックス12内には送り
ねじ軸9と直交する方向に駆動軸13が貫通されてい
て、この駆動軸13に固着されたベベルギヤ12bが上
記ベベルギヤ12aに噛合されていると共に、駆動軸1
3の一端にはスライド駆動モータ14が接続されてい
て、このスライド駆動モータ14により駆動軸13及び
ベベルギヤ12b,12aを介して送りねじ軸9を回転
させることにより、左右スライド8を同期させてワーク
ヘッド2の接離方向へ移動できるようになっている。そ
して上記各スライド8の上面にカッタヘッド16がそれ
ぞれ設置されている。上記各カッタヘッド16内には、
ワークヘッド2の主軸5と平行する方向に回転軸17が
回転自在に支承されていて、これら回転軸17の互に対
向する端部間に、ドラム状のブローチカッタ18が着脱
自在に取付けられている。
【0020】また一方の回転軸17の他端には、減速機
19を介してブローチカッタ駆動モータ20が接続され
ていて、ワーク加工時このブローチカッタ駆動モータ2
0によりブローチカッタ18が図1の矢印ロ方向へほぼ
1回転されるようになっていると共に、他方の回転軸1
7の他端には、回転軸17の回転角を検出するエンコー
ダなどの回転角検出手段21が接続されている。
【0021】一方上記ブローチカッタ18は、図3に示
すように円周方向に複数分割されたセグメント18aを
軸方向に複数列連結した構造で、各セグメント18aの
外周は回転中心Oに対して順次径が拡大する偏心構造と
なっている。そしてもっとも外径の小さいセグメント1
8aの外周面から順に、荒加工用の複数のチップC1
2 ,C3 …が図5に示すように千鳥状に配置されてセ
グメント18aに対して着脱自在に取付けられていると
共に、セグメント18aの外径が大きくなるのに従い中
仕上げ用のチップ、仕上げ用チップ…Cnが順番に取付
けられていて、ブローチカッタ18がほぼ1回転する間
に、ワーク3を荒加工から仕上げ加工までを行えるよう
になっている。
【0022】また上記各チップC1 ,C2 …Cnの近傍
には、少なくとも1個所に基準マーカMが設けられてい
る。図6はチップCの近傍に基準マーカM1 ,M2 を2
個所設けた例を示すもので、一方の基準マーカM1 は、
セグメント18aのチップ取付け基準面X,Yの交点Z
より横方向へ距離L1 、縦方向へ距離L2 離間したチッ
プCの下方位置に設けられ、他方の基準マーカM2 は、
チップ取付け基準面X,Yの交点Zより横方向へ距離L
3 、縦方向へ距離L4 離間してチップCの側方に設けら
れている。そしてこれら基準マーカM1 ,M2 は、切削
加工時発生した切粉などにより消去されたり、損傷され
て認識できなくなるのを防止するため、図7に示すよう
に、セグメント18aの表面より凹入されて形成されて
いる。
【0023】なお図6の実施形態では、基準マーカ
1 ,M2 を円形にしたが、3角形や4角形などにし
て、その形状から方向性が特定できるようにすれば、1
個所に設けるだけでもよい。また基準マーカM1 ,M2
を清掃するため、エアブローなどの基準マーカ清掃手段
を、基準マーカM1 ,M2 が通過する位置の近傍に設置
してもよい。
【0024】一方上記ブローチカッタ18を挟んでワー
ク3と反対側の位置に、撮像手段23とエアカーテン形
成手段24が設けられている。上記撮像手段23は、例
えばCCDカメラより構成されていて、ブローチカッタ
18の各チップ列181 ,182 …18n毎に複数台が
取付け台25上に固定されている。そしてこれら撮像手
段23により撮影された各チップ列181 ,182 …1
8nの各チップC1 ,C2 …Cnの映像は、後述する制
御手段30の画像処理装置32へ入力されるようになっ
ている。
【0025】上記ブローチカッタ18の外周に設けられ
た各チップC1 ,C2 …Cnは、前述したようにブロー
チカッタ18の回転中心Oに対して荒加工用チップより
仕上げ加工チップに行くに従い、順次径が大きくなるよ
う偏心されている。このため撮像手段23のレンズ23
aの焦点を例えば予め荒加工チップC1 ,C2 …に合せ
ておくと、ブローチカッタ18の回転に伴い、撮像手段
23のレンズ23aの焦点がずれて、鮮明な映像が得ら
れなくなる。この発明の実施の形態では、かかる不具合
を防止するため、ブローチカッタ18の回転に同期させ
て取付け台25をブローチカッタ18の接離方向へ移動
させることにより、各チップC1 ,C2 …Cnから撮像
手段23のレンズ23aまでの距離Lが常に一定となる
ように制御する焦点調整手段27を有している。
【0026】すなわち上記焦点調整手段27は、各スラ
イド…8間に横架されて、ブローチカッタ18の接離方
向へ移動自在な上記取付け台25を有していて、この取
付け台25の下方には、取付け台25の移動方向にボー
ルねじよりなる送りねじ軸26が回転自在に支承されて
いる。この送りねじ軸26には、取付け台25の底部に
設けられたナット部材25aが螺合されていると共に、
送りねじ軸26の一端側には、ベッド1aの後面に取付
けられた焦点調整モータ28が接続されていて、この焦
点調整モータ28により送りねじ軸26を回転すること
により、上記取付け台25がブローチカッタ18の接離
方向へ移動できるようになっている。
【0027】そして上記焦点調整モータ28は、制御手
段30により制御されるようになっている。上記制御手
段30は、ターンブローチを制御するNC装置31と、
撮像手段23が撮影した映像を画像処理する画像処理装
置32よりなり、画像処理装置32には予め種々の向き
や形状のチップ登録パターンP1 ,P2 …Pnが登録さ
れていて、これらチップ登録パターンP1 ,P2 …Pn
と、上記撮像手段23が撮影した各チップC1 ,C2
Cnとのパターンマッチング処理を行うことにより、チ
ップ登録パターンP1 ,P2 …Pnに合致したチップ位
置を検出し、さらに刃先部分に設定された後述する検査
領域中の濃度分布からしきい値を設定して2値化処理を
行うことにより、各チップC1 ,C2 …Cnの異常を判
定するようになっており、判定結果はNC装置31へ出
力されて、NC装置31の表示手段33へ表示すると共
に、必要に応じてターンブローチを非常停止させるよう
になっている。
【0028】またNC装置31にはブローチカッタ18
の回転角を検出する回転角検出手段21からの信号も入
力されていて、この回転角検出手段21からの信号を基
に制御信号を増幅器34を介して焦点調整モータ28へ
出力することにより、各チップC1 ,C2 …Cnから撮
像手段23のレンズ23aまでの距離Lが常に一定とな
るように焦点調整モータ28が制御されるようになって
いる。
【0029】一方上記エアカーテン形成手段24は、取
付け台25の上面より立設されたほぼ逆L字形をなす一
対の支持部材36の先端間にヘッダ24aが横架されて
いる。上記ヘッダ24aの下面には、各撮像手段23毎
にノズル24bが設けられていて、これらノズル24b
より撮像手段23のレンズ23a前方に、上方よりエア
が噴出されると共に、上記ヘッダ24aの一端側はエア
供給管37を介して図示しないエア供給源に接続されて
いる。
【0030】次に上記構成された工作機械の工具異常検
出装置の作用を、図9に示すフローチャート及び図8に
示すパターンマッチング処理画面も混えて説明する。ブ
ローチカッタ18で加工するワーク3は、ワークヘッド
2の各チャック4に両端が把持されて、ワーク駆動モー
タ7により図1の矢印イ方向へ回転される。またブロー
チカッタ18は各カッタヘッド8の回転軸17間に装着
されて、ブローチカッタ駆動モータ20により図1のロ
方向へほぼ1回転され、ブローチカッタ18の外周面に
設けられた複数のチップ列181 ,182 …18nでワ
ーク3の各ジャーナル3aが同時に加工される。
【0031】一方ワーク3の加工開始とともに、ブロー
チカッタ18の回転角が回転角検出手段21で検出され
て、回転角検出手段21よりパルス信号がNC装置31
へ入力される。NC装置31は図9のステップS1で、
回転角検出手段21より入力されるパルス信号をカウン
トし、ステップS2で予め登録されたチップ位置登録デ
ータCnとカウント数Pnを比較する。チップ位置登録
データは、ブローチカッタ18毎に異なるチップC1
2 …Cnの位置をブローチカッタ18毎に予め登録し
たもので、現在加工に使用しているブローチカッタ18
のチップ位置登録データが呼び出されて、カウント数P
nと比較されるようになっている。例えばこの実施の形
態の場合、第1のチップC1 は2,3°、第2のチップ
2 は4,5°、そして最終チップCnは310°に設
定されている。
【0032】ステップS2でカウント数Pnが第1のチ
ップC1 の位置登録データC1 と一致すると、ステップ
S3でトリガ発生回路よりトリガパルスが撮像手段23
へ出力され、ステップS4で撮像手段23のシャッタが
開放されて、第1のチップC1 が撮影される。撮像手段
23で撮影された第1のチップC1 の映像は、ステップ
S5で画像処理装置32へ取込まれた後、ステップS6
で画像処理が行われる。画像処理は、まずステップS6
で予め登録されているチップ登録パターンP1,P2
Pnと、画像処理装置32に取込まれた第1のチップC
1 の映像とのパターンマッチング処理を行うが、画像処
理装置32に取込まれたチップC1 の映像そのものをパ
ターンとしてパターンマッチング処理を行うと次のよう
な不具合が発生する。
【0033】すなわち予め画像処理装置32に登録され
ているチップC1 のチップ登録パターンP1 が図8の
(イ)に対して、切削加工中に発生した熱により刃先部
分が酸化黒色化されたために、撮像手段23により取込
まれた実際のチップC1 の映像が図8の(ロ)に示すパ
ターンとなった場合、パターンマッチング処理(正規化
相関計算)により登録パターンと実際の画像を比較し、
チップがどの位置にあるかを認識する際、チップC1
黒化部Caと非黒化部Cbの境界CcをチップC1 のエ
ッジと認識してしまうことがある。その結果検査すべき
刃先部分の検査領域の位置に図8の(ロ)に示すように
ずれが生じて、正常な検査ができなくなる不具合が発生
する。
【0034】かかる不具合を防止するため、予め黒化部
Caの発生パターンを多種類登録して、これらパターン
とパターンマッチング処理を行う方法もあるが、この方
法では登録パターン数が多くなる上、マッチング処理に
多くの時間を必要として、1チップの検査に割り当てら
れた時間内では処理が困難となり、現実的ではない。
【0035】この発明はかかる不具合を解消するため、
予めチップC1 ,C2 …Cnの映像とともに、チップC
1 ,C2 …Cn近傍に設けられた基準マーカM1 ,M2
も同時に取込んでパターンを登録し、パターンマッチン
グ処理の際この登録パターンと、撮像手段23により取
込まれたチップの映像とをパターンマッチング処理し
て、チップ位置の認識を行うようにしたものである。
【0036】すなわちステップS5で撮像手段23によ
り画像処理装置32に取込まれたチップC1 と基準マー
カM1 ,M2 の映像は、ステップS6で予め登録された
チップ登録パターンP1 ,P2 …Pnとパターンマッチ
ング処理が行われ、チップ登録パターンP1 ,P2 …P
nと基準マーカM1 ,M2 の位置から、撮像手段23が
撮影した第1のチップC1 の映像と合致するチップ登録
パターンP1 が選択される。そしてステップS7で、選
択されたチップ登録パターンP1 の基準マーカM1,M
2 と、第1のチップC1 の基準マーカM1 ,M2 の位置
合せを行うことにより、検査領域が正確に設定される。
【0037】この検査領域の設定は、ワーク3の加工に
より生じるチップC1 ,C2 …Cnの欠損や摩耗はチッ
プC1 ,C2 …Cnの先端に集中することから、通常チ
ップC1 ,C2 …Cnの先端領域が設定されると共に、
このとき切削中に発生した熱により検査領域が酸化黒色
化されていても、基準マーカM1 ,M2 を基準に位置合
せを行うため、検査領域にずれが生じることがない。ス
テップS7で検査領域の設定が完了すると、ステップS
8へ進んで設定された検査領域の濃度分布データ処理が
行われる。その後ステップS9でしきい値が設定され
て、ステップS10でしきい値を基準に2値化処理が行
われ、濃度分布データが2値化される。
【0038】そしてステップS10で2値化された濃度
分布データより画素数Inが抽出されて、この画素数I
nと予め登録されている判定基準がステップS11で比
較されて、異常の判定が行なわれる。予め登録された判
定基準は、予め設定された基準値F1 ,F2 と抽出画素
数Inを比較し、次の基準で正常、異常を判定してい
る。 In<F1 :異常なし(正常)、F1 ≦In≦F2 :工
具寿命、工具交換指示、F2 <In:工具異常、機械非
常停止。 ステップS12での判定結果は、ステップS13でNC
装置31へ送られてNC装置31の表示手段33に表示
されると共に、F2 <Inの場合は、工具に異常が生じ
たと判定してステップS14でターンブローチを非常停
止させる。
【0039】一方以上の処理と同時に、NC装置31
は、回転角検出手段21より入力されるブローチカッタ
18の回転角に応じて制御信号を増幅器34を介して焦
点調整モータ28へ出力する。焦点調整モータ28はN
C装置31より入力される制御信号により送りねじ軸2
6を回転して取付け台25を前進し、回転されるブロー
チカッタ18の各チップC1 ,C2 …Cnから撮像手段
23のレンズ23aまでの距離Lが常に一定となるよう
制御する。これによってブローチカッタ18の外周面の
各チップC1 ,C2 …Cnが回転中心Oに対して偏心し
ていても、撮像手段23の焦点がずれることないため、
常に鮮明な各チップC1 ,C2 …Cnの映像が得られる
ようになる。
【0040】またワーク3の加工中はエアカーテン形成
手段24のノズル24bより噴出されるエアにより、撮
像手段23のレンズ23aの前方にエアカーテン24c
が形成されるので、加工中発生した切粉や発煙、切削油
の飛沫、などが撮像手段23のレンズ23aに付着する
ことがないため、各チップC1 ,C2 …Cnに発生した
欠損などの異常が常に精度よく検出できると共に、ワー
ク3の切削位置とブローチカッタ18を挟んで反対側に
撮像手段23を設置したことから、切削中大きな切粉が
発生しても、切粉により撮像手段23が破損される心配
もない。
【0041】なお上記実施の形態では、撮像手段23の
焦点調整手段27を、焦点調整モータ28により回転さ
れるねじ軸26に取付け台25に設けたナット部材25
aを螺合させて、取付け台25をブローチカッタ18の
接離方向へ移動させるように構成したが、送りねじ軸2
6の代りにカム機構などを使用して取付け台25をブロ
ーチカッタ18の接離方向へ移動させるようにしてもよ
いと共に、自動焦点調整機能を有する撮像手段23を使
用すれば、取付け台25を固定した状態で焦点調整が可
能であり、ブローチカッタ18の外周面に設けられた各
チップC1 ,C2 …Cnが回転中心Oに対して偏心して
いても、鮮明な映像が得られるようになる。
【0042】また上記実施の形態では、ターンブローチ
に実施した場合について説明したが、多数のチップを有
する工具を使用する工作機械全般に適用できることは勿
論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態になる工具異常検出装置
が設けられた工作機械の側面図である。
【図2】この発明の実施の形態になる工具異常検出装置
が設けられた工作機械の一部切欠上面図である。
【図3】この発明の実施の形態になる工作機械の工具異
常検出装置の構成図である。
【図4】この発明の実施の形態になる工作機械に使用す
る工具のセグメントを示す側面図である。
【図5】図4のA方向からの矢視図である。
【図6】図5のB円内の拡大図である。
【図7】図6のD−D線に沿う断面図である。
【図8】この発明の実施の形態になる工作機械の工具異
常検出装置の作用説明図である。
【図9】この発明の実施の形態になる工作機械の工具異
常検出装置の作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
23…撮像手段 C1 ,C2 …Cn…チップ M1 ,M2 …基準マーカ P1 ,P2 …Pn…チップ登録パターン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1個のスローアウェイチップ
    が設けられた工具を使用してワークを切削加工する工作
    機械において、上記工具のチップC1 ,C2…Cn及び
    チップ近傍に予め設けられた少なくとも1個の基準マー
    カM1 ,M2を撮影する撮像手段23と、予め登録され
    たチップ登録パターンP1 ,P2 …Pn及び基準マーカ
    1 ,M2 と、上記撮像手段23が撮影したチップ
    1 ,C2…Cn及び基準マーカM1 ,M2 の映像をパ
    ターンマッチング処理することにより、チップ登録パタ
    ーンP1 ,P2 …Pnの中から該当するチップパターン
    を選択する手段と、選択されたチップパターンP1 ,P
    2 …Pnの基準マーカM1 ,M2 と撮像手段23が撮影
    した基準マーカM1 ,M2 の位置により、検査領域を設
    定する手段と、設定された検査領域の映像を画像処理し
    て、摩耗、欠損の程度を判定することによりチップ
    1 ,C2 …Cnの異常を検出する異常検出手段とを具
    備したことを特徴とする工作機械の工具異常検出装置。
  2. 【請求項2】 チップC1 ,C2 …Cn近傍に設けられ
    た基準マーカM1 ,M2 に付着した切粉などを清掃する
    清掃手段を設けてなる請求項1記載の工作機械の工具異
    常検出装置。
  3. 【請求項3】 チップC1 ,C2 …Cn近傍に設けられ
    た基準マーカM1 ,M2 を、工具の表面より凹入させる
    ことにより形成してなる請求項1記載の工作機械の工具
    異常検出装置。
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