JPH09294943A - 気液噴霧装置および真空脱ガス装置における下部槽冷却装置 - Google Patents

気液噴霧装置および真空脱ガス装置における下部槽冷却装置

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JPH09294943A
JPH09294943A JP10009296A JP10009296A JPH09294943A JP H09294943 A JPH09294943 A JP H09294943A JP 10009296 A JP10009296 A JP 10009296A JP 10009296 A JP10009296 A JP 10009296A JP H09294943 A JPH09294943 A JP H09294943A
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JP
Japan
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cooling
nozzle
gas
pipe
mist
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JP10009296A
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Yoshikazu Sano
嘉一 佐野
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】気水ミストによる冷却装置の小型化・ノズル管
形状の自在化を図れ、狭い場所や複雑な形状の冷却対象
にも容易に設置でき、また真空脱ガス装置の下部槽冷却
に際し、下部槽外面からの溶鋼輻射熱と下部槽内面から
の還流溶鋼の伝熱の両者による下部槽の熱変形を確実に
抑制できるようにする。 【解決手段】ノズル管13の基部に気液混合装置16と
ミスト圧送用供給管19を接続して冷却ノズル装置12
を構成し、気液混合装置16で発生させた気水ミスト
を、ミスト圧送用空気によりノズル管13内へ送り、複
数のノズルから噴出させる。取鍋2内に浸漬される浸漬
管3を下部に有する真空脱ガス装置1の真空脱ガス槽5
の下部槽5aの下部に、防熱板11を取鍋2内の溶鋼4
からの輻射熱を遮るように設置し、下部槽5aと防熱板
11との間に、冷却ノズル装置12を設け、下部槽5a
下部と防熱板11上面に向かって気水ミストを噴射す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、気液混合装置に
より発生させた気水ミストをノズルから噴射させて被冷
却物を冷却する気液噴霧装置および溶融金属の精錬に用
いられる真空脱ガス装置において下部槽の熱変形を防止
するための下部槽冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】一般的な
スプレーノズルによる冷却方法は、不均一冷却や急冷却
により被冷却材に変形等が発生する問題がある。これに
対して、気水ミストによる冷却方法は、高温状態にある
物体を均一にむらなく、かつ緩冷却することが可能であ
る。しかし、従来一般の気液混合装置を使用した気水ミ
ストによる冷却ノズルおよび冷却装置は、広範囲の被冷
却材を冷却する場合、多数の気液混合装置およびそれに
付随する冷却配管が必要となり、コスト高となる、設置
スペースが広範囲にわたるなどの問題があった。
【0003】また、特公昭52−38804号公報に
は、図8に示すように、スリット状の噴射ノズル40a
が長手方向に連続して形成されたノズルヘッダ40内
に、水拡散器41と断面積が先端に向かって減少するガ
ス拡散器42とを設け、水拡散器41の吐出孔41aを
噴射ノズル40aに対向させ、ガス拡散器42のガス噴
射孔42aを噴射ノズル40aの反対側のシリンダ壁に
向け、ヘッダ内のガス圧の圧力分布を均一化し、安定し
た均一な気水ミストを噴射するようにした均一冷却用ミ
ストジェットノズルが提案されている。しかし、このミ
ストジェットノズルでは、ノズルヘッダ内に水拡散器・
ガス拡散器が内蔵されているため、構造が複雑となり、
さらにノズルヘッダからスリット状の噴射ノズルが突出
しているため、本体が比較的大きくなる。また、ノズル
ヘッダ形状は長手方向に直線的なものを主とし、曲線状
のものはさらに製作が困難となる。
【0004】さらに、特公昭62−54055号公報に
は、図9に示すように、空気供給管45の複数の気水導
管45a内に水供給管46の枝管46aを内設し、かつ
気水導管45aの先端に、気水ミスト噴出用スリット4
7aを有する気水混合室47を設け、さらに枝管46a
の先端から気水混合室47に至るまでの長さを少なくと
も100mm以上とし、気水ミストの均等な水量分布が
得られるようにした気水ミスト用ノズルが提案されてい
る。しかし、この気水ミスト用ノズルでも、空気供給管
内に水供給管を内蔵させるため、構造が複雑となり、さ
らに水供給管の枝管先端と気水混合室間の長さを100
mm以上必要とするため、本体が大きくなり、設置場所
・冷却対象が限定される。
【0005】気水ミストによる冷却対象の具体例の一つ
として、RH真空脱ガス装置がある。一般に、高炉から
の溶融銑鉄を精錬する転炉あるいは原料を溶解する電気
炉で得られた溶鋼は、酸素,窒素,水素などのガス成分
により汚染を受けているため、溶鋼を溶鋼鍋(取鍋)に
移して鋳型まで搬送する途中で、この取鍋内の溶鋼に対
して脱ガス処理等の二次精錬(炉外精錬)を行ってい
る。この脱ガス処理は、真空槽内に取鍋内の溶鋼を吸い
上げて真空に晒すことにより脱ガスする方法であり、通
常は還流式のRH真空脱ガス処理法が採用されている。
【0006】図10にRH真空脱ガス装置1を示す。こ
の図において、取鍋2を昇降駆動装置により上昇させる
ことにより、2本の浸漬管3を取鍋内の溶鋼4に浸漬さ
せ、真空により溶鋼4を真空脱ガス槽5内に吸い上げ、
同時に真空槽内の真空度に応じて取鍋2を上昇させる。
次いで、一対の浸漬管3のうち一方の上昇管3aの内部
あるいは下方にArガス等の還流ガスを吹き込み、エア
リフトポンプの原理で溶鋼を真空槽内に吸い上げ、他方
の下降管3bで取鍋内に下降させることにより、溶鋼を
真空脱ガス槽5と取鍋2との間で還流させている。
【0007】このような真空脱ガス装置1において、真
空脱ガス槽5の下部槽5aの鉄皮および耐火物は、外面
からは取鍋内の溶鋼4の輻射熱により、内面からは還流
している溶鋼4の伝熱により、過酷な環境に晒され、下
部槽5aの熱変形が激しい。
【0008】取鍋内の溶鋼からの輻射熱を遮るには、下
部槽5aに水冷ジャケットを設置し、あるいは防熱板を
取付けるなどの対策が考えられるが、水冷ジャケットの
設置は、下部槽鉄皮に亀裂が生じた場合には水が真空に
よって下部槽内に入り込み、水蒸気爆発などの大事故発
生の恐れがあり、採用することができなかった。防熱板
の取付けは、取鍋内溶鋼からの輻射熱に対する防熱であ
り、還流する溶鋼の伝熱に対する冷却対策にはならず、
下部槽5aの熱変形を抑制する根本的な対策にはなって
いなかった。
【0009】また、実公昭63−11164号公報に
は、真空槽下部冷却装置が提案されている。これは、図
11に示すように、下部槽5aの下部外周面・下面に隙
間をおいて冷却盤50を取付け、この冷却盤50は複数
のパイプ51・ヘッダー52から構成し、水Wと空気A
を供給可能としている。脱ガス処理中には、水と空気を
混合しミスト状の冷媒を冷却盤50内に通過させること
により、取鍋内溶鋼4からの輻射熱を遮っている。
【0010】このような冷却盤であれば、下部槽5aに
亀裂が発生しても、下部槽と冷却盤との間には空間があ
るため、下部槽内に水が入り込むことがなく、また冷媒
はミスト状であるため、水蒸気爆発等の心配がない。し
かし、この場合も、取鍋内溶鋼からの輻射熱に対する防
熱であり、下部槽の冷却効果が悪く、下部槽を十分に冷
却することができず、下部槽の熱変形を抑制することが
できなっかった。
【0011】この発明は、前述のような問題点を解消す
べくなされたもので、その目的は、気水ミストにより冷
却を行う装置を比較的簡単な構造とすることができ、装
置の小型化およびノズル管形状の自在化を図れ、狭い場
所や複雑な形状の冷却対象でも気水ミストによる冷却を
行うことのできる気液噴霧装置を提供することにあり、
また真空脱ガス装置において下部槽外面からの溶鋼輻射
熱と下部槽内面からの還流溶鋼の伝熱の両者に対して十
分な冷却効果があり、下部槽の熱変形を確実に抑制する
ことのできる真空脱ガス装置における下部槽冷却装置を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係る気液噴霧
装置は、ノズルが長手方向に複数設けられたノズル管の
基部に気液混合装置と気体供給管を接続し、前記気液混
合装置により発生させた気水ミストを、前記気体供給管
からの気体(空気など)により前記ノズル管内へ送り、
前記ノズルから噴出させることを特徴とする。
【0013】以上のような構成において、ノズル管基部
の気液混合装置において冷却水と冷却空気が混合されて
気水ミストが発生し、発生した気水ミストが別系統の気
体供給管から供給された多量のミスト圧送用気体により
ノズル管内を輸送され、複数のノズルからノズル管の周
囲に噴射される。気水ミストをミスト圧送用気体により
圧送して噴射させるため、複数のノズルから均一な気水
ミストを発生させることができ、ノズル管の周囲が均等
にミスト雰囲気となる。従来一般の方法ではノズル孔の
数に相当する数の気液混合装置が必要だったものが、本
発明の気液噴霧装置では冷却水量・冷却空気量・ミスト
圧送用空気量の最適値を導き出すことで、一つの気液混
合装置で多数の同装置の能力と同等な効果を得ることが
可能となる。
【0014】また、従来の冷却ノズル構造が2重管の場
合には、構造が複雑で大型となるが、本発明の気液噴霧
装置では鋼管1本で冷却ノズル構造を構成することがで
き、簡易な構造で小型化を図れ、製作も容易となる。さ
らに、ミスト発生部と冷却ノズル部は別体であり、ノズ
ル部形状は直管のみでなく、曲線状の鋼管とすることも
十分に可能となる。以上から取付けスペースが小さい場
所にも設置することができ、複雑な形状の冷却対象にも
設置することができる。
【0015】次に、この発明に係る真空脱ガス装置にお
ける下部槽冷却装置は、溶鋼鍋(取鍋など)内に浸漬さ
れる浸漬管を下部に有する真空脱ガス装置の下部槽の下
部に、防熱板を溶鋼鍋からの輻射熱を遮るように設置す
ると共に、下部槽の下部と前記防熱板との間に、下部槽
の下部と防熱板に向かってミスト状となった水を噴射し
得る冷却ノズル装置を設けたことを特徴とする。冷却ノ
ズル装置には、前述の気液噴霧装置を使用することがで
きる。
【0016】以上のような構成において、下部槽の下部
に配置した防熱板により溶鋼鍋内の溶鋼からの輻射熱が
遮断され、下部槽外面からの熱負荷が防止される。下部
槽の下部と防熱板との間に配設された冷却ノズル装置か
らミストが下部槽の下部と防熱板の上面に向けて噴射さ
れ、下部槽の下部と防熱板が冷却される。冷却された防
熱板により溶鋼鍋からの輻射熱が十分に遮断されると同
時に、下部槽内の還流溶鋼の伝熱に対して下部槽の下部
がミストにより十分に冷却され、下部槽の熱変形を確実
に抑制することができる。また、防熱板の熱変形も防止
できる。さらに、冷却ノズル装置は、そのノズル部を1
本の鋼管で構成することができ、真空脱ガス装置の下部
槽と防熱板との間の狭く複雑な形状の部分にも容易に設
置することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示する一実施
例に基づいて詳細に説明する。図1にこの発明に係る気
液噴霧装置の全体を示し、図2にその気液混合装置部分
の詳細を示す。図3〜図6はRH真空脱ガス装置の下部
槽冷却の具体例であり、図3にこの発明に係る下部槽冷
却装置の全体を示し、図4,図5にその冷却ノズル装置
および防熱板の詳細を示す。
【0018】図1において、気液噴霧装置である冷却ノ
ズル装置12は、噴射ノズル14が長手方向に所定ピッ
チで開口された冷却ノズル管(ヘッダー)13と、この
冷却ノズル管13の基端側に接続される合流管15と、
この合流管15の枝管15bに取り付けられる気液混合
装置16と、この気液混合装置16の基部の2つの導入
口16b,16c(図2参照)にそれぞれ接続される冷
却水供給管17および冷却空気供給管18と、合流管1
5の本管15aに接続されるミスト圧送用空気供給管1
9からなる。
【0019】冷却ノズル管13の多数の噴射ノズル14
は、例えば、管の長手方向の1箇所において1個とし、
それぞれが管の円周方向に90°ずれるように配設し
(図1参照)、気水ミストMが管断面の上下左右に噴射
されるようにする。気液混合装置16は、図2に示すよ
うに、冷却水供給管17からの冷却水Wと冷却空気供給
管18からの冷却空気Aを混合し、ノズル16aから気
水ミストMを噴出する構造であり、ミスト圧送用空気供
給管19から多量に供給されて合流管15の本管15a
内を流れるミスト圧送用空気A’に向けて気水ミストM
が噴射されるようにする。
【0020】気液混合装置16から噴射された気水ミス
トMは、多量に供給されたミスト圧送用空気A’により
冷却ノズル管13内を輸送され、冷却ノズル管13の等
間隔をおいて上下左右方向に開口された噴射ノズル14
から次々に噴射され、冷却ノズル管13の周囲を均等に
ミスト雰囲気にする。従来の冷却ノズル構造は2重管構
造で、構造が複雑かつ大型であったが、本発明では冷却
ノズル管13は鋼管1本のみで構成でき、簡易で小型の
構造となり、狭いスペースにも設置することができ、製
作も容易となる。また、ミスト発生部と冷却ノズル部は
別体であるので、冷却ノズル管13の形状は直管のみで
なく、曲線状の鋼管とすることも可能となり、種々の冷
却対象に対応することができる。さらに、冷却水量・冷
却空気量・ミスト圧送空気量の最適値を導き出すこと
で、1つの気液混合装置で多数の同装置の能力と同等の
効果を得ることができる。
【0021】次に、以上のような冷却ノズル装置12を
製鋼2次精錬設備であるRH真空脱ガス装置の下部槽の
冷却に適用した例について説明する。図3に示すよう
に、この発明に係る下部槽冷却装置10は、真空脱ガス
槽5の下部槽5aの下面から所定の距離をおいて設置さ
れる円盤状の防熱板11と、下部槽5aの下面と防熱板
11との間に両者に対して所定の距離をおいて配置され
る冷却ノズル装置12から構成している。
【0022】冷却ノズル装置12は、図1の冷却ノズル
装置12と基本的に同じ構造であり、図3(b),図4
に示すように、噴射ノズル14を多数備えた冷却ノズル
管(ヘッダー)13と、この冷却ノズル管13の基端側
に接続される合流管15と、この合流管15の枝管部分
に設けられる気液混合装置16と、気液混合装置16の
導入管16b・16cにそれぞれ接続される冷却水供給
管17および冷却空気供給管18と、合流管15の本管
15aに接続されるミスト圧送用空気供給管19からな
る。
【0023】また、この冷却ノズル装置12は、図4
(b)に示すように、例えば、冷却ノズル管13が半円
弧状の冷却ノズル装置12−1と、冷却ノズル管13が
直線状の冷却ノズル装置12−2の2種類とし、直線状
の冷却ノズル管13−2を一対の浸漬管3の間に平行に
2本配設し、半円弧状の冷却ノズル管13−1を各浸漬
管3の周りを囲むように配設する。半円弧状の冷却ノズ
ル管13−1と合流管15の間には直管20を介在させ
ている。なお、冷却ノズル管の形状および配設位置はこ
れに限らず、その他の構成を採用できることはいうまで
もない。
【0024】噴射ノズル14は、図4(a),(b)に
示すように、冷却ノズル管13−1および13−2に長
手方向に所定の間隔をおいて多数配設し、また各配設箇
所においては、ミストMを上方と下方に均等に噴射でき
るように、図4(c)に示すように、管円周方向に間隔
をおいて複数配設する。冷却ノズル管13の上部と下部
の左右に斜め45°の噴射角度となるように合計4個の
噴射ノズル14を穿設するのが好ましい。
【0025】以上の冷却ノズル装置12において、冷却
水供給管17および冷却空気供給管18からの冷却水
(工業用水)Wおよび冷却空気(圧縮空気)Aを気液混
合装置16により混合させ、発生したミストMをミスト
圧送用空気供給管19から供給される圧送用空気(圧縮
空気)A’により冷却ノズル管13内に圧送する。冷却
ノズル管13内に充満したミストMは、多数の噴射ノズ
ル14から上下左右方向に均等に噴射される。
【0026】なお、浸漬管外周部の半円状の冷却ノズル
装置12−1と下部槽中央部の直線状の冷却ノズル装置
12−2の具体的数値例を図6に示す。また、その作動
条件を次表に示す。
【0027】
【表1】
【0028】防熱板11は、図5に示すように、2層構
造とし、上部を鋼板30とし、この鋼板30の下面に所
定厚さの耐火物31を添設し、スタッドなどにより固定
している。
【0029】以上のような下部層冷却装置10におい
て、取鍋2内の溶鋼4の輻射熱が防熱板11により遮断
され、下部槽5aの外面からの熱負荷が防止される。防
熱板11の取鍋内溶鋼4に対向する面には耐火物31が
施工されているため、従来の鋼板のみの防熱板よりも断
熱効果が非常に高い。冷却ノズル装置12からはミスト
Mが下部槽5aの下面・下部外側面および防熱板11の
上面に噴射され、下部槽5aが十分に冷却され、また防
熱板11も十分に冷却され、下部槽5aおよび防熱板1
1の熱変形が確実に防止される。なお、防熱板11は、
背面(上面)からの冷却により変形が抑制されるから、
下面に施工されている耐火物31の脱落をも防止するこ
とができる。
【0030】冷却ノズル装置12による冷却開始に際し
ては、冷却空気Aを冷却ノズル管13内などに通過さ
せ、一定の時間が経過したことを確認した後、冷却水W
を通水させてミストMを発生させる。また、冷却終了時
には、先に冷却水Wを停止させ、一定の時間が経過した
ことを確認した後、冷却空気Aの供給を停止させてい
る。そのため、冷却ノズル管13等の内部は冷却水Wが
溜まることがなく、常に乾燥した状態が保たれ、水蒸気
爆発の危険性もなく、また噴射ノズル14の目詰まりも
防止できる。さらに、噴射ノズル14から噴出したミス
トMは、下部槽5aおよび防熱板11を冷却すると同時
に蒸発するため、周辺の電気計装品等に対する弊害も無
い。
【0031】図7に示すのは、RH真空脱ガス装置にお
いて下部槽鉄皮の温度変化を従来と本発明で比較した例
である。この図7から明らかなように、耐火物未施工の
防熱板のみによる防熱である従来に対して、本発明の耐
火物施工の防熱板とミスト冷却の冷却ノズル装置の併用
により、鉄皮温度を特にRH処理中において大幅に低下
させることができ、下部槽および防熱板の熱変形を十分
に抑制できる。
【0032】なお、以上はRH真空脱ガス装置の下部槽
の防熱について説明したが、これに限らず、DH真空脱
ガス装置の下部槽やその他の同様の溶鋼容器の防熱など
にも本発明を適用できることはいうまでもない。
【0033】
【発明の効果】この発明に係る気液噴霧装置は、ノズル
が長手方向に複数設けられたノズル管の基部に気液混合
装置と気体供給管を接続し、前記気液混合装置により発
生させた気水ミストを、前記気体供給管からの気体によ
り前記ノズル管内へ送り、前記ノズルから噴出させるよ
うにしたため、次のような効果を奏する。
【0034】(1) 1台の気液混合装置により発生させた
気水ミストをミスト圧送気体によりノズル管内に圧送す
るため、ノズル管の複数のノズルから均一な気水ミスト
を発生させることができ、ノズル管の周囲を均等なミス
ト雰囲気とすることができ、1台の気液混合装置により
従来の多数の気液混合装置を用いた装置と同等の効果を
得ることができる。
【0035】(2) 冷却ノズル部は鋼管1本のみで構成す
ることができ、比較的簡単な構造とすることができ、小
型化を図れ、製作も容易となる。さらに、取付けスペー
スが狭い箇所に設置することができ、形状の複雑な冷却
対象にも容易に対応することができる。
【0036】この発明に係る下部槽冷却装置は、真空脱
ガス装置の下部槽の下部に、防熱板を溶鋼鍋からの輻射
熱を遮るように設置すると共に、下部槽の下部と防熱板
との間に、下部槽の下部と防熱板に向かってミスト状と
なった水を噴射し得る冷却ノズル装置を設けるようにし
たため、次のような効果を奏する。
【0037】(1) 防熱板により溶鋼鍋内の溶鋼からの輻
射熱を十分に遮断し、かつ下部槽内の還流溶鋼の伝熱に
対して下部槽の下部をミストにより十分に冷却すること
ができ、下部槽の熱変形を確実に抑制することができ
る。
【0038】(2) 防熱板もミストにより冷却されるた
め、防熱効果を高めることができ、また防熱板の熱変形
も防止することができ、耐火物の脱落等を防止すること
ができる。
【0039】(3) 気液混合装置で発生させたミストを圧
送用気体で冷却ノズル管に供給するため、冷却水が噴出
することがなく水蒸気爆発の危険性がなく、またミスト
は冷却と同時に蒸発するため、周辺の電気計装機器に対
する弊害もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る冷却ノズル装置を示す平面図で
ある。
【図2】この発明に係る冷却ノズル装置の気液混合装置
部分を示す(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図3】この発明に係る真空脱ガス装置の下部槽冷却装
置であり、(a)は縦断面図、(b)は横断面図であ
る。
【図4】この発明に係る冷却ノズル装置であり、(a)
は冷却管が半円弧タイプの平面図、(b)は冷却管が直
線タイプの平面図、(c)は冷却管の横断面図である。
【図5】この発明に係る防熱板を示す断面図である。
【図6】この発明に係る冷却ノズル装置の具体的数値例
を示す平面図であり、(a)は半円弧タイプ、(b)は
直線タイプを示す。
【図7】RH真空脱ガス処理装置の下部槽鉄皮の温度変
化を本発明と従来とで比較したグラフである。
【図8】従来の均一冷却用ミストジェットノズルを示す
(a)は平面における縦断面図、(b)は横断面図であ
る。
【図9】従来の気水ミスト用ノズルを示す(a)は斜視
図、(b),(c)は部分断面図である。
【図10】RH真空脱ガス処理装置を示す概略断面図で
ある。
【図11】従来の真空槽下部冷却装置であり、(a)は
縦断面図、(b)は横断面図である。
【符号の説明】
M…ミスト W…冷却水 A…冷却空気 A’…ミスト圧送用空気 1…RH真空脱ガス装置 2…取鍋 3…浸漬管 4…溶鋼 5…真空脱ガス槽 5a…下部槽 10…下部槽冷却装置 11…防熱板 12…冷却ノズル装置(気液噴霧装置) 13…冷却ノズル管 14…噴射ノズル 15…合流管 16…気液混合装置 17…冷却水供給管 18…冷却空気供給管 19…ミスト圧送用空気供給管 30…鋼板 31…耐火物

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルが長手方向に複数設けられたノズ
    ル管の基部に気液混合装置と気体供給管を接続し、前記
    気液混合装置により発生させた気水ミストを、前記気体
    供給管からの気体により前記ノズル管内へ送り、前記ノ
    ズルから噴出させることを特徴とする気液噴霧装置。
  2. 【請求項2】 溶鋼鍋内に浸漬される浸漬管を下部に有
    する真空脱ガス装置の下部槽の下部に、防熱板を溶鋼鍋
    からの輻射熱を遮るように設置すると共に、下部槽の下
    部と前記防熱板との間に、下部槽の下部と防熱板に向か
    ってミスト状となった水を噴射し得る冷却ノズル装置を
    設けたことを特徴とする真空脱ガス装置における下部槽
    冷却装置。
JP10009296A 1996-03-06 1996-04-22 気液噴霧装置および真空脱ガス装置における下部槽冷却装置 Pending JPH09294943A (ja)

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JP10009296A JPH09294943A (ja) 1996-03-06 1996-04-22 気液噴霧装置および真空脱ガス装置における下部槽冷却装置

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