JPH09289342A - 多層型圧電アクチュエータ - Google Patents

多層型圧電アクチュエータ

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JPH09289342A
JPH09289342A JP8122225A JP12222596A JPH09289342A JP H09289342 A JPH09289342 A JP H09289342A JP 8122225 A JP8122225 A JP 8122225A JP 12222596 A JP12222596 A JP 12222596A JP H09289342 A JPH09289342 A JP H09289342A
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JP
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piezoelectric
plates
plate
piezoelectric plates
actuator
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Application number
JP8122225A
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English (en)
Inventor
Toshinori Takahashi
敏則 高橋
Keiichi Kagami
慶一 鏡
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成により、信頼性が向上すると共
に、ヒテテリシスが低減されるようにした、多層型圧電
アクチュエータを提供すること。 【解決手段】 複数の圧電板11a乃至11fと、各圧
電板の間及び外側面に配設された電極12とを含んでい
る、多層構造バイモルフ型圧電アクチュエータ10にお
いて、各圧電板の厚さが、中心から外側に向かって徐々
に薄くなるように、選定されるように、バイモルフ型圧
電アクチュエータ10を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば圧電バイモ
ルフにより構成した多層型圧電アクチュエータに関し、
特に4層以上の圧電板から成る多層型圧電アクチュエー
タに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化,ポータブル化
に伴って、小型且つ軽量でバッテリ駆動可能なアクチュ
エータや、精密工作機械,磁気ヘッドまたは光ディスク
用光学ピックアップの位置制御等の分野での微小変位を
高精度で制御可能なアクチュエータが必要とされてい
る。
【0003】従来、このようなアクチュエータとして、
例えば図4に示すような構成のバイモルフ型圧電アクチ
ュエータが知られている。図4において、バイモルフ型
圧電アクチュエータ1は、圧電セラミックスの印加電界
に比例した歪みを発生するという逆圧電効果を利用した
アクチュエータであって、一般的に伸縮しにくい材質の
薄板から成る中心材2の両面に、それぞれ圧電材の薄板
から成る圧電板3,4を貼り合わせることにより、三層
構造として構成されている。
【0004】上記中心材2は、例えば剛性の高いリン青
銅,カーボン繊維等の材料が使用されている。また、上
記圧電板3,4は、例えば圧電性を備えたセラミック,
樹脂等から構成されていて、各圧電板3,4の両側に
は、それぞれメッキ,蒸着,焼き付け等により電極3
a,4aが形成され、それぞれ互いに逆向きの分極処理
が施されている。
【0005】このように構成されたバイモルフ型圧電ア
クチュエータ1においては、図5に示すように、上記圧
電板3,4の一端(図示の場合、右端)と、中心材2の
一端との間に、それぞれ外部電源5から、駆動電圧が印
加されることにより、一方の圧電板3は、分極方向と同
じ方向に電流が印加されることから、長手方向に沿って
縮むと共に、他方の圧電板4は、分極方向と逆方向に電
流が印加されることから、長手方向に沿って伸長するこ
とになる。従って、圧電アクチュエータ1は、全体とし
て図5にて矢印Aで示すように、左端が上方に屈曲する
ことになる。この屈曲による変形量は、電界の大きさに
よって制御されるので、電界制御型のアクチュエータが
得られることになる。
【0006】ところで、このような圧電アクチュエータ
1は、従来の電磁駆動型のアクチュエータに比較して、
薄型で且つ軽量に構成されると共に、微小位置制御が可
能であって、低消費電流で駆動可能であるものの、その
駆動のために比較的高い電圧が必要であることから、大
きな変位量を得るためには不適であるという問題があっ
た。
【0007】これに対して、一定の電圧でより大きな電
界を得るためには、圧電板3,4を薄く形成すればよ
い。しかしながら、圧電板3,4を薄く形成すると、発
生する屈曲力が低下してしまうことから、所望の変位量
が得られなくなってしまうと共に、強度の低下を招くこ
とから、中心材2を厚くしたり、剛性の高いものに変更
する等によって、全体の強度を高める必要があるが、こ
れによっても、変位量が低下してしまうことになる。
【0008】このため、図6に示すような構成の多層構
造のバイモルフ型圧電アクチュエータが提案されてい
る。図6において、多層構造バイモルフ型圧電アクチュ
エータ6は、複数(図示の場合、4枚)の圧電材の薄板
から成る圧電板7と、各圧電板7の間に配設された電極
8とから構成されており、通常は、電極8が表面に印刷
された圧電板としての同じ厚さのセラミックグリーンシ
ートを、所定枚数だけ積層して、焼成することにより、
形成されるようになっている。このため、図4に示した
バイモルフ型圧電アクチュエータ1と比較して、セラミ
ックと異なる材質である中心材2が省略されている。
【0009】ここで、各圧電板7は、中心から両側に位
置する圧電板が、互いに逆向きになるように分極処理が
施されている。これにより、それぞれ隣接する各電極8
間に、それぞれ外部電源9から、駆動電圧が印加される
ことにより、図6にて矢印で示すように、中心から左側
の二枚の圧電板7a,7bは、長手方向に沿って伸長
し、また中心から右側の二枚の圧電板7c,7dは、長
手方向に沿って収縮する。従って、バイモルフ型圧電ア
クチュエータ6は、全体として、図7(a)に示すよう
に、上端が右側に屈曲することになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ここで、このような構
成の圧電アクチュエータ6においては、各圧電板7a,
7b,7c,7dは、電極8を介して全面に亘って互い
に焼成により拘束されているが、この拘束がない場合に
は、各圧電板7a,7b,7c,7dは、同じ厚さであ
ることから、図7(b)に示すように、圧電板7a,7
bは、同じ長さに伸長し、また圧電板7c,7dは、同
じ長さに収縮する。これに対して、実際には、各圧電板
7a,7b,7c,7dは、それぞれ互いに拘束されて
いるので、図7(c)に示すように、この拘束によっ
て、各長さが順次に短くなるように、変位することにな
る。
【0011】このため、互いに焼成により拘束された隣
接する圧電板7a,7b,7c,7dの間には、特に伸
長する圧電板7bと収縮する圧電板7cが密着する境界
においては、大きなストレスが集中することになり、使
用に伴って、互いに拘束された隣接する圧電板7a,7
b,7c,7dが、剥離してしまったり、ヒステリシス
特性を有するようになり、信頼性が低下してしまうとい
う問題があった。即ち、中心部の圧電板、例えば圧電板
7b,7cは、印加される電界に比較して、変位量が大
きく抑制されると共に、逆方向に変位しようとする圧電
板7c,7bにより拘束されている。従って、中心側の
圧電板ほど、変位量が小さく、外側に向かうにつれて、
圧電板の変位量が大きくなることになる。これにより、
圧電アクチュエータ6のヒステリシスの増加や、機械的
品質が低下する原因となっている。
【0012】これに対して、圧電アクチュエータを、ヒ
ステリシスが増大することなく、スムースに屈曲させる
ためには、中心側の圧電板に対しては、比較的小さい電
界を、また外側の圧電板に対しては、比較的大きな電界
を印加するようにすれば良いが、各圧電板毎に異なる電
圧を印加するためには、複雑な駆動回路が必要になると
共に、各電極と引出しも複雑になり、コストが高くなっ
てしまうという問題があった。
【0013】本発明は、以上の点に鑑み、簡単な構成に
より、信頼性が向上すると共に、ヒテテリシスが低減さ
れるようにした、多層型圧電アクチュエータを提供する
ことを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、複数の圧電板と、各圧電板の間及び外面側に配設
された電極とを含んでいる、多層型圧電アクチュエータ
において、各圧電板の厚さが、積層方向に関して中心か
ら外側に向かって徐々に薄くなるように、選定されてい
る、多層型圧電アクチュエータにより、達成される。
【0015】また、前記各圧電板が、厚さが同じ一枚の
圧電体もしくは複数枚の積層された圧電体により構成さ
れており、各圧電板を構成する圧電体の積層枚数を変え
ることにより、積層方向に関して中心から外側に向かっ
て、各圧電板の厚みが徐々に薄くなるように構成されて
いてもよい。
【0016】上記構成によれば、各圧電板には、同じ駆
動電圧が印加されることにより、この駆動電圧と各圧電
板の厚さに基づく電流が印加されることになる。即ち、
中心側の圧電板には、比較的小さな電流が印加され、外
側の圧電板には、比較的大きな電流が印加されることに
なる。
【0017】従って、外側の圧電板には、比較的大きな
変位量が生じ、内側の圧電板には、比較的小さな変位量
が生ずるので、圧電アクチュエータ全体として、一側の
圧電板から他側の圧電板まで順次に変位量が漸増または
漸減することになる。かくして、圧電アクチュエータ全
体がスムースに屈曲し得ることになる。
【0018】各圧電板が、積層枚数が外側から中心に向
かって徐々に増大するように、薄板状の圧電体を積層す
ることにより構成されている場合には、種々の厚さの圧
電板を用意する必要がなく、一定の厚さの薄板状の圧電
体を積層することによって、それぞれ所望の厚さの圧電
板が得られることになる。
【0019】各圧電板が、積層枚数が外側から中心に向
かって徐々に増大するように、表面に電極を備えた薄板
状の圧電体を積層することにより構成されている場合に
は、種々の厚さの圧電板を用意する必要がなく、一定の
厚さの薄板状の圧電体を積層することによって、それぞ
れ所望の厚さの圧電板が得られることになると共に、電
極を備えた薄板状の圧電体を積層することにより、別途
電極を形成することなく、必要な電極のみに駆動電圧を
印加することによって、圧電アクチュエータがスムース
に屈曲されることになる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図1乃至図3を参照しながら、詳細に説明する。尚、
以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例である
から、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、
本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定
する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもの
ではない。
【0021】図1は、本発明によるバイモルフ型圧電ア
クチュエータの第一の実施形態を示している。図1にお
いて、圧電アクチュエータ10は、複数(図示の場合、
6つ)の圧電板11a,11b,11c,11d,11
e,11fと、各圧電板の間及び外側面に配設された電
極12とから、構成されている。
【0022】各圧電板11a乃至11fは、例えば圧電
性を備えたセラミック,樹脂等から構成されており、分
極処理が施されている。これにより、各圧電板11a乃
至11fは、分極方向に沿って電流が印加されると、逆
圧電効果によって分極方向に長さが延び、分極方向に逆
向きの電流が印加されると、分極方向に長さが縮むこと
になる。尚、この分極方向は、例えば図1に示すよう
に、各電極12に対して、外部電源13から交互に反対
の極が接続されたときに、中心から上側の圧電板11
a,11b,11cには伸長が発生し、中心から下側の
圧電板11d,11e,11fには収縮が発生するよう
に、選定されている。
【0023】さらに、上記圧電板11a乃至11fは、
その厚さが、中心側ほど厚く、外側ほど薄くなるよう
に、選定されている。つまり、圧電板11c,11dが
最も厚く、次に11b,11eがこれより薄く、圧電板
11a,11fが最も薄くなるようにされている。これ
により、各圧電板11a乃至11fに、外部電源13か
ら同じ駆動電圧を印加した場合、最も外側の圧電板11
a,11fに印加される電界に対して、その内側の圧電
板11b,11eに印加される電界は、75%に、また
最も内側の圧電板11c,11dに印加される電界は、
50%になるように、各厚さが選定されている。尚、各
圧電板11a乃至11fの厚さは、感度を重視するか、
あるいはヒステリシスを重視するかに応じて、それぞれ
最適化されるようになっている。
【0024】本実施形態による圧電アクチュエータ10
は、以上のように構成されており、外部電源13から同
じ駆動電圧を印加することにより、中心から上側の圧電
板11a,11b,11cが伸長し、且つ中心から下側
の圧電板11d,11e,11fが収縮すると共に、そ
の変位量が、最上側の圧電板11aから最下側の圧電板
11fに向かって、徐々に漸減するようになっている。
これにより、圧電アクチュエータ10は、その一端(図
示の場合、左端)が、下方に屈曲することになる。
【0025】かくして、圧電アクチュエータ10は、全
体がスムースに、即ちそれぞれ隣接する各圧電板11a
乃至11f間に、過大なストレスが発生するようなこと
なく、屈曲することになるので、各圧電板11a乃至1
1f間に発生するストレスによって、各圧電板11a乃
至11f間が剥がれるようなことはなく、またヒテスリ
シスも低減されることになる。また、各圧電板には同じ
電圧を加えればよいので、駆動手段を簡単に構成するこ
とができる。
【0026】図2は、本発明による圧電アクチュエータ
の第二の実施形態を示している。図2において、圧電ア
クチュエータ20は、複数(図示の場合、6つ)の圧電
板21a,21b,21c,21d,21e,21f
と、各圧電板の間及び外側面に配設された電極22とか
ら、構成されている。
【0027】各圧電板21a乃至21fは、後述する圧
電体としての、例えば圧電性を備えたセラミック,樹脂
等でなる圧電層を一層もしくは複数層積層して構成され
ており、分極処理が施されている。これにより、各圧電
板21a乃至21fは、分極方向に沿って電流が印加さ
れると、逆圧電効果によって分極方向に長さが延び、分
極方向に逆向きの電流が印加されると、分極方向に長さ
が縮むことになる。尚、この分極方向は、例えば図2に
示すように、各電極22に対して、外部電源23から交
互に反対の極が接続されたときに、中心から上側の圧電
板21a,21b,21cには伸長が発生し、中心から
下側の圧電板21d,21e,21fには収縮が発生す
るように、選定されている。
【0028】さらに、上記圧電板21a乃至21fは、
その厚さが、中心側ほど厚く、外側ほど薄くなるよう
に、上述したような圧電層を積層して構成している。つ
まり、各圧電板は、一定の厚さの薄板状の圧電体で構成
した圧電層24を積層することにより、構成されてい
る。例えば、図示の場合、圧電板21a,21fは、一
枚の圧電層24から、圧電板21b,21eは、二枚の
圧電層24から、また圧電層21c,21dは、三枚の
圧電層24から、それぞれ構成されている。尚、各圧電
板21a乃至21fの厚さは、感度を重視するか、ある
いはヒステリシスを重視するかに応じて、圧電層24の
厚さを適宜に選定することにより、それぞれ最適化され
るようになっている。また、各圧電板21a乃至21f
及び各電極22は、順次に重ねられた後、一度に焼成等
により互いに固定保持されるようになっている。
【0029】このような構成の圧電アクチュエータ20
によれば、図1に示した圧電アクチュエータ10と同様
にして、外部電源23から同じ駆動電圧を印加すること
により、中心から上側の圧電板21a,21b,21c
が伸長し、且つ中心から下側の圧電板21d,21e,
21fが収縮すると共に、その変位量が、最上側の圧電
板21aから最下側の圧電板21fに向かって、徐々に
漸減するようになっている。これにより、圧電アクチュ
エータ20は、その一端(図示の場合、左端)が、下方
に屈曲することになる。
【0030】かくして、圧電アクチュエータ20は、全
体がスムースに、即ちそれぞれ隣接する各圧電板21a
乃至21f間に、過大なストレスが発生するようなこと
なく、屈曲することになるので、各圧電板21a乃至2
1f間に発生するストレスによって、各圧電板21a乃
至21f間が剥がれるようなことはなく、またヒテスリ
シスも低減されることになる。また、各圧電板には同じ
電圧を加えればよいので、駆動手段を簡単に構成するこ
とができる。この場合、各圧電板21a乃至21fは、
それぞれ一定の厚さの圧電層24を積層することにより
構成されているので、種々の厚さの圧電板21a乃至2
1fを用意する必要がない。従って、製造コストが低減
されることになる。
【0031】図3は、本発明による圧電アクチュエータ
の第三の実施形態を示している。図3において、圧電ア
クチュエータ30は、複数(図示の場合、6つ)の圧電
板31a,31b,31c,31d,31e,31f
と、各圧電板の間及び外側面に配設された電極32とか
ら、構成されている。
【0032】各圧電板31a乃至31fは、例えば圧電
性を備えたセラミック,樹脂等から構成されており、分
極処理が施されている。これにより、各圧電板31a乃
至31fは、分極方向に沿って電流が印加されると、逆
圧電効果によって分極方向に長さが延び、分極方向に逆
向きの電流が印加されると、分極方向に長さが縮むこと
になる。尚、この分極方向は、例えば図3に示すよう
に、各電極32に対して、外部電源33から交互に反対
の極が接続されたときに、中心から上側の圧電板31
a,31b,31cには伸長が発生し、中心から下側の
圧電板31d,31e,31fには収縮が発生するよう
に、選定されている。
【0033】さらに、上記圧電板31a乃至31fは、
その厚さが、中心側ほど厚く、外側ほど薄くなるよう
に、一定の厚さの表面に電極32を備えた薄板状の圧電
層34を積層することにより、構成されている。即ち、
図示の場合、圧電板31a,31fは、一枚の圧電層3
4から、圧電板31b,31eは、二枚の圧電層34か
ら、また圧電板31c,31dは、三枚の圧電層34か
ら、それぞれ構成されている。尚、各圧電板31a乃至
31fの厚さは、感度を重視するか、あるいはヒステリ
シスを重視するかに応じて、圧電層34の厚さを選定す
ることにより、それぞれ最適化されるようになってい
る。また、各圧電層34上に電極32が形成されている
が、図3に示すように、各圧電板31a乃至31fの表
面を構成すべき電極32のみが、外部電極33に対して
接続されるようになっている。尚、電極32は、図2の
実施形態と異なり、厚さの異なる圧電板毎に設けられて
いる。
【0034】このような構成の圧電アクチュエータ30
によれば、図1に示した圧電アクチュエータ10と同様
にして、外部電源33から同じ駆動電圧を印加すること
により、中心から上側の圧電板31a,31b,31c
が伸長し、且つ中心から下側の圧電板31d,31e,
31fが収縮すると共に、その変位量が、最上側の圧電
板31aから最下側の圧電板31fに向かって、徐々に
漸減するようになっている。これにより、圧電アクチュ
エータ30は、その一端(図示の場合、左端)が、下方
に屈曲することになる。
【0035】かくして、圧電アクチュエータ30は、全
体がスムースに、即ちそれぞれ隣接する各圧電板31a
乃至31f間に、過大なストレスが発生するようなこと
なく、屈曲することになるので、各圧電板31a乃至3
1f間に発生するストレスによって、各圧電板31a乃
至31f間が剥がれるようなことはなく、またヒテスリ
シスも低減されることになる。また、各圧電板には同じ
電圧を加えればよいので、駆動手段を簡単に構成するこ
とができる。尚、この場合、各圧電板31a乃至31f
は、それぞれ一定の厚さの電極32を備えた圧電層34
を積層することにより構成されているので、種々の厚さ
の圧電板31a乃至31fを用意する必要がない。さら
に、各圧電板31a,31fの間に、それぞれ電極を形
成する必要なく、単に圧電層34を積層すると共に、最
下層の電極32を形成するだけで、圧電アクチュエータ
30が構成されるので、製造コストがより一層低減され
ることになる。
【0036】上記実施形態においては、六層の圧電板の
うち、上側の三層の圧電板11a,11b,11c、2
1a,21b,21c、または31a,31b,31c
がそれぞれ伸長し、下側の三層の圧電板11d,11
e,11f、21d,21e,21f、または31d,
31e,31fがそれぞれ収縮する場合について説明し
たが、これに限らず、上側の圧電板が収縮し、下側の圧
電板が伸長するような構成の圧電アクチュエータであっ
ても、同様にスムースな屈曲が行われる。また、上記実
施形態においては、六層の圧電板11a乃至11f,2
1a乃至21fまたは31a乃至31fを備えた、六層
構造のバイモルフ型圧電アクチュエータ10,20,3
0について説明したが、これに限らず、4層以上の多層
構造のバイモルフ型圧電アクチュエータに関しても本発
明を適用し得ることは明らかである。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、簡
単な構成により、信頼性が向上すると共に、ヒテテリシ
スが低減されるようにした、多層型圧電アクチュエータ
ヲ提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による多層構造バイモルフ型圧電アクチ
ュエータの第一の実施形態を示す概略断面図である。
【図2】本発明による多層構造バイモルフ型圧電アクチ
ュエータの第二の実施形態を示す概略断面図である。
【図3】本発明による多層構造バイモルフ型圧電アクチ
ュエータの第三の実施形態を示す概略断面図である。
【図4】従来のバイモルフ型圧電アクチュエータの構成
を示す概略斜視図である。
【図5】図4の圧電アクチュエータの動作原理を示す概
略側面図である。
【図6】従来の多層構造バイモルフ型圧電アクチュエー
タの構成を示す概略図である。
【図7】図6の圧電アクチュエータにおける各圧電板の
実際の屈曲状態,自由変位量そして拘束変位量を示す概
略図である。
【符号の簡単な説明】
10・・・多層構造バイモルフ型圧電アクチュエータ、
11a,11b,11c,11d,11e,11f・・
・圧電板(薄板状圧電体)、12・・・電極、13・・
・外部電源、20・・・多層構造バイモルフ型圧電アク
チュエータ、21a,21b,21c,21d,21
e,21f・・・圧電板(薄板状圧電体)、22・・・
電極、23・・・外部電源、24・・・圧電層、30・
・・多層構造バイモルフ型圧電アクチュエータ、31
a,31b,31c,31d,31e,31f・・・圧
電板(薄板状圧電体)、32・・・電極、33・・・外
部電源、34・・・圧電層(電極付圧電層)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の圧電板と、各圧電板の間及び外面
    側に配設された電極とを含んでいる、多層型圧電アクチ
    ュエータにおいて、 各圧電板の厚さが、積層方向に関して中心から外側に向
    かって徐々に薄くなるように、選定されていることを特
    徴とする多層型圧電アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記各圧電板が、厚さが同じ一枚の圧電
    体もしくは複数枚の積層された圧電体により構成されて
    おり、 各圧電板を構成する圧電体の積層枚数を変えることによ
    り、積層方向に関して中心から外側に向かって、各圧電
    板の厚みが徐々に薄くなるように構成されていることを
    特徴とする請求項1に記載の多層型圧電アクチュエー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記各圧電板を構成する各圧電体は、一
    つの表面側に各々電極を有することを特徴とする請求項
    2に記載の多層型圧電アクチュエータ。
JP8122225A 1996-04-19 1996-04-19 多層型圧電アクチュエータ Pending JPH09289342A (ja)

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