JPH09288429A - 画像形成装置およびその制御方法 - Google Patents

画像形成装置およびその制御方法

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JPH09288429A
JPH09288429A JP9843096A JP9843096A JPH09288429A JP H09288429 A JPH09288429 A JP H09288429A JP 9843096 A JP9843096 A JP 9843096A JP 9843096 A JP9843096 A JP 9843096A JP H09288429 A JPH09288429 A JP H09288429A
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image
developing
transfer target
forming apparatus
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JP9843096A
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Inventor
Koji Hirano
浩二 平野
Michiteru Oono
通照 大野
Koji Takahashi
弘二 高橋
Yukie Kobayashi
雪絵 小林
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、定電流バイアス方式による転写装
置において、適正な転写バイアス電流を提供可能な画像
形成装置を提供することにある。 【解決手段】この発明の画像形成装置2によれば、転写
バイアス電流発生回路108を介して転写ローラ16に
供給される転写バイアス電流の大きさは、感光体ドラム
10との間に用紙を介在させた状態で所定の荷重で感光
体ドラムと接触される転写ローラが感光体ドラムとが接
触される長さに対する感光体ドラムと転写ローラとが接
触される長さに基づいて設定される。これにより、用紙
の厚さおよび環境条件に支配されることなく、安定な画
像濃度の転写画像が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、接触式転写装置
を含む画像形成装置において、材質、厚さおよび大きさ
等に代表される被転写体の特性に係わりなく安定な画像
を提供できる画像形成装置およびその制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスが利用されている画像
形成装置は、光導電性を有する感光体を所定の電位に帯
電させたのち画像に対応する光を照射して電位を選択的
に減衰させることで静電潜像を形成し、静電潜像を現像
剤としてのトナーで現像して得られるトナー像を被転写
材に転写することで、複写対象物の複写像あるいは印字
すべき画像を形成する。
【0003】感光体の周囲には、感光体に所定の表面電
位を与える帯電装置、感光体表面の静電像をトナーによ
り現像してトナー像を形成する現像装置、感光体上のト
ナー像を記録材料に転写する転写装置および感光体表面
のトナーをクリーニングするとともに電荷分布を初期状
態に戻すクリーニング装置等が、感光体が回転される方
向に沿って、順に、配置されている。また、装置内部の
所定の位置には、現像装置と帯電装置との間で感光体に
画像を露光して静電像を形成する露光装置、及び、転写
装置により現像されたトナー像を用紙に定着する定着装
置等が配置されている。
【0004】感光体は、回転可能な円筒状あるいは無端
べルト状に形成されたアルミニウム等の導体の表面に、
たとえば、セレンあるいはOPC (Organic-PhotoCondu
ctorすなわち有機感光体) などの光導電性の物質が所定
の厚さに形成された光半導体である。感光体は、所定の
電位に帯電された状態で露光装置から画像に対応する光
が照射されることにより光が照射された領域のみ導体と
して機能して電荷分布を発生し、露光された画像に対応
する潜像を保持する。
【0005】帯電装置は、コロナ放電のための帯電ワイ
ヤを有し、帯電ワイヤに接続された電源装置を介して4
〜8キロボルトの電圧が印加されることで、感光体表面
に、たとえば、−600ボルトの表面電位を与える。
【0006】露光装置は、感光体が回転されて現像装置
と対向される現像位置よりも感光体が回転される方向の
上流において、予め画像メモリに記憶されている画像デ
ータあるいは原稿の画像から変換された画像データに基
づいて感光体表面に電位分布を生じさせるための光を照
射して、感光体表面に静電像を形成する。
【0007】現像装置は、感光体表面の現像位置で感光
体と対向され、トナーと、トナーを所定の極性に摩擦帯
電させるとともに磁気ブラシを形成するキャリアと、を
含む現像剤を感光体に形成された静電像に供給して、静
電像にトナーのみを付着させてトナー像を形成する。な
お、現像装置としては、トナーのみを利用する1成分現
像あるいはトナーとキャリア (磁性材料) を含む2成分
現像が広く利用されている。
【0008】転写装置は、帯電装置に類似したコロナ放
電装置あるいは所定の転写バイアス電圧を感光体に供給
可能に形成された金属ローラを含み、現像装置により感
光体上の静電像に供給されたトナーすなわち感光体に形
成されたトナー像を、感光体の回転に伴って供給される
記録材料に、転写する。
【0009】定着装置は、内部にヒータが組み込まれた
一対のローラであって、ローラ間に所定の圧力を印加し
た状態で用紙とトナーを加熱することで、記録材料に静
電的に付着しているトナーを溶融させて、記録材料に定
着する。
【0010】クリーニング装置は、感光体の全面に光を
照射する除電ランプと感光体の表面に残った未転写トナ
ーを掻き落とすクリーナを有し、感光体上の残留電荷を
消去するとともに次の画像形成動作のために感光体の表
面状態を安定化する。
【0011】上述した画像形成装置では、帯電装置によ
り感光体が所定の表面電位で帯電された状態で、露光装
置から画像データに対応する光が照射されることによ
り、画像データに対応する静電像が感光体ドラムに形成
される。
【0012】感光体に形成された静電像は、現像装置か
らのトナーにより現像されてトナー像に変換される。こ
のトナー像は、転写装置により、感光体に提供された表
面電位と同一の極性の転写バイアス電圧が記録材料の背
面から印加されることで、感光体に静電的に吸着された
記録材料に、転写される。
【0013】ところで、転写装置としては、通常、帯電
装置と同様に、コロナ放電のための帯電ワイヤに高電圧
を印力して、コロナ放電により感光体からトナーを静電
的に引き寄せる転写チャージャ方式が広く利用されてい
る。しかしながら、感光体の帯電電位 (表面電位) の極
性が負で、トナーの極性が正である場合、転写チャージ
ャには、負の転写バイアス電圧が印加されることから、
オゾンが発生する問題がある。
【0014】このことから、近年、ローラ状に形成され
た転写ローラまたは導電性ブラシを記録材料の背面から
感光体に向けて所定の圧力で接触させる接触転写装置が
提案されている。接触転写装置によれば、負のコロナ放
電により生じるオゾンの量が低減されるとともに、コロ
ナ放電による転写に比較して転写効率を高めることがで
きることが知られている。なお、転写効率が向上される
と、転写装置ならびに画像形成装置の大きさを低減可能
となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような接触転写装置においては、印加するバイアス条件
により下記のような問題が発生する。大まかに説明する
と、電圧を所定の値に設定する定電圧バイアス方式で
は、たとえば、コピー用紙とOHPシートのように記録
材料の厚さが変化することで適正転写バイアス電圧が変
化する問題がある。また、適性転写バイアス電圧は、環
境条件が変化するに従って変動するため、常に適正な転
写状態を得るためには、記録媒体の厚さと環境条件を常
時観測して調整する必要がある。ここで、記録媒体の厚
さと環境条件を常時観測することは、厚さおよび環境条
件を観測するための多くのセンサが必要となることか
ら、装置のコストが増大されることとなる。このため、
定電圧バイアス方式が利用されている多くの画像形成装
置では、記録材料の厚さおよび環境条件の一部におい
て、必ずしも適正な転写状態が得られない問題がある。
【0016】これに対して、転写バイアス電流を所定の
値に設定する定電流バイアス方式では、記録材料の幅す
なわち感光体と転写装置とが接触する長さに関連して、
適正転写バイアス値が変動することが確認されている。
なお、定電流バイアス方式によれば、環境条件により転
写効率が変動する問題は生じない。
【0017】これらの問題を総合して判断すると、接触
転写装置におけるバイアス印加方式としては定電流バイ
アス方式が優位である。が、しかし、定電流バイアス方
式においても上述した問題が発生するため、常に適正な
転写効率を得ることが困難である。
【0018】この発明の目的は、定電流バイアス方式に
よる転写装置を用い、記録材料の大きさに制限されない
適正な転写効率を提供可能な画像形成装置を提供するこ
とにある。
【0019】
【問題を解決するための手段】この発明は、上述した問
題点に基づきなされたもので、像担持体に形成された像
を現像する現像手段と、この現像手段により現像された
像担持体上の像を、被転写体の大きさに合せて変化され
る転写バイアス電流により、像担持体から被転写体に転
写する転写手段とを有することを特徴とする画像形成装
置を提供するものである。
【0020】また、この発明は、像担持体に形成された
像を現像する現像手段と、この現像手段により現像され
た像担持体上の像との間に被転写体を介在させた状態で
被転写体に所定の荷重で接触され、像担持体上の像を被
転写体に転写する転写手段と、この転写手段に印加され
る転写バイアス電流の大きさを、被転写体の大きさに合
せて変化させる転写バイアス制御手段とを有することを
特徴とする画像形成装置を提供するものである。
【0021】さらに、この発明は、第1の方向に延出さ
れた軸線を回転軸として回転可能に形成された像担持体
に形成された像に現像剤を供給して可視化する現像手段
と、この現像手段により現像された像担持体上の像との
間に被転写体を介在させた状態で被転写体に所定の荷重
で接触され、像担持体上の像を被転写体に転写する転写
手段と、この転写手段に印加される転写バイアス電流の
大きさを、被転写体の第1の方向の長さに合せて変化さ
せる転写バイアス制御手段とを有することを特徴とする
画像形成装置を提供するものである。またさらに、この
発明は、第1の方向に延出された軸線を回転軸として回
転可能に形成された像担持体に形成された像に現像剤を
供給して可視化する現像手段と、この現像手段により現
像された像担持体上の像との間に被転写体を介在させた
状態で被転写体に所定の荷重で接触され、像担持体上の
像を被転写体に転写する転写手段と、この転写手段に印
加される転写バイアス電流の大きさを、前記転写手段の
第1の方向と平行に延出された長さと被転写体の第1の
方向の長さとの比率に合せて変化させる転写バイアス制
御手段とを有することを特徴とする画像形成装置を提供
するものである。
【0022】さらにまた、この発明は、第1の方向に延
出された軸線を回転軸として回転可能に形成された像担
持体に形成された像に現像剤を供給して可視化する現像
手段と、この現像手段により現像された像担持体上の像
との間に被転写体を介在させた状態で被転写体に所定の
荷重で接触され、像担持体上の像を被転写体に転写する
転写手段と、この転写手段に印加される転写バイアス電
流の大きさを、前記転写手段の第1の方向と平行に延出
された長さから被転写体の第1の方向の長さを引算した
長さに比例させて変化させる転写バイアス制御手段とを
有することを特徴とする画像形成装置を提供するもので
ある。
【0023】またさらに、この発明は、像担持体に形成
された像を現像する現像手段と、この現像手段により現
像された像担持体上の像との間に被転写体を介在させた
状態で被転写体に所定の荷重で接触され、像担持体上の
像を被転写体に転写する転写手段と、この転写手段に向
けて給送される被転写体を保持する保持手段と、この保
持手段が保持する被転写体の大きさを報知する報知手段
と、この報知手段から報知された被転写体の大きさに基
づいて上記転写手段に印加される転写バイアス電流の大
きさを、被転写体の大きさに合せて変化させる転写バイ
アス制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装
置を提供するものである。
【0024】さらにまた、この発明は、回転可能に形成
された像担持体の回転中心としての回転軸と平行に延出
され、像担持体との間に被転写体を介在された状態で像
担持体に所定の荷重で接触されて像担持体に形成された
像を被転写体に転写する転写手段を含む画像形成装置に
おいて、転写装置の回転軸と平行な方向の長さと像担持
体との間に介在される被転写体の長さとの比に応じて転
写バイアス電流の大きさを規定することを特徴とする画
像形成装置の制御方法を提供するものである。
【0025】またさらに、この発明は、回転可能に形成
された像担持体の回転中心としての回転軸と平行に延出
され、像担持体との間に被転写体を介在された状態で像
担持体に所定の荷重で接触されて像担持体に形成された
像を被転写体に転写する転写手段を含む画像形成装置に
おいて、被転写体を保持する保持手段により入力される
被転写体の長さと転写装置の回転軸と平行な方向の長さ
との比に応じて転写バイアス電流の大きさを規定するこ
とを特徴とする、画像形成装置の制御方法を提供するも
のである。
【0026】さらにまた、この発明は、回転可能に形成
された像担持体の回転中心としての回転軸と平行に延出
され、像担持体との間に被転写体を介在された状態で像
担持体に所定の荷重で接触されて像担持体に形成された
像を被転写体に転写する転写手段を含む画像形成装置に
おいて、転写装置の回転軸と平行な方向の長さと像担持
体との間に介在される被転写体の長さとの比に応じて転
写バイアス電流の大きさを規定することを特徴とする画
像形成装置を提供するものである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態を説明する。図1によれば、画像形成装置す
なわちレーザ露光式複写装置2は、装置本体の概ね中央
に回転自在に配置された感光体ドラム10を有してい
る。なお、感光体ドラム10は、図示しない主モータよ
り矢印aの方向に回転される。
【0028】感光体ドラム10の表面には、後述するレ
ーザ露光装置からのレーザビームによって、記録または
複写すべき画像に対応する静電潜像が形成される。感光
体ドラム10の周囲には、上述した矢印aで示される回
転方向に沿って、感光体ドラム10の表面の感光層に所
定の表面電位を与える帯電装置12、後述するレーザ露
光装置により感光体ドラム10に形成された潜像に現像
剤としてのトナーを供給することで静電潜像を現像する
現像装置14、現像装置14により現像された感光体ド
ラム10上のトナー像を被記録媒体としての用紙に転写
する転写装置16、感光体ドラム10の表面に残った転
写残りトナーすなわち未転写トナーを掻き落とすクリー
ニング装置18および感光体ドラム10の表面の残留電
荷を除去する除電装置20が順に配置されている。
【0029】帯電装置12は、コロナワイヤ12aとグ
リッドスクリーン12bとを含み、図2を用いて後述す
る帯電電圧発生回路102ならびにグリッドバイアス電
圧発生回路104に接続され、感光体ドラム10の表面
に所定の表面電位を与える。
【0030】現像装置14は、非磁性に形成されたトナ
ーと磁性が与えられたキャリアとが所定の比率で混合さ
れた2成分現像剤を外周にて保持しつつ、図2を用いて
後述する現像バイアス発生回路106からの現像バイア
ス電圧により負に帯電されたトナーを感光体ドラム10
に形成された静電潜像に付着させる現像ローラ14aを
有している。なお、2成分現像剤Dおよび現像ローラ1
4aは、ハウジング14bに収容されている。
【0031】現像ローラ14aおよびハウジング14b
に収容されているキャリアCおよびトナーTすなわち現
像剤Dには、現像バイアス電圧発生回路106により、
所定の現像バイアス電圧が印加される。
【0032】以下、感光体ドラム10の表面に形成され
た静電潜像を現像する際には、現像ローラ14aのマグ
ネット媒体の主磁極から発生される磁力線に沿ってスリ
ーブ上に形成されるキャリアの穂 (穂立ち) に、鏡像力
により付着されているトナーが感光体ドラム10と現像
ローラ14aとが対向する現像領域で、感光体ドラム1
0の静電潜像の電位と現像バイアス電圧とにより形成さ
れる電界により潜像に向けて移動されて、静電潜像が現
像される。
【0033】転写装置16は、感光体ドラム10の外周
面に接触して回転されるローラ状に形成され、図2を用
いて後述する転写バイアス電流発生回路108により、
現像装置14の現像ローラ14aによりトナーが供給さ
れて現像された感光体ドラム10の表面のトナー像を記
録用紙に静電的に引き寄せて、転写する。
【0034】クリーニング装置18は、感光体ドラム1
0の表面に圧接され、感光体ドラム10の表面の転写ト
ナーを掻き落とすブレード18aを有し、感光体ドラム
10の表面の未転写トナーを掻き落として集約する。
【0035】除電装置20は、図示しないランプレギュ
レータ (点灯回路) を介して所定の光量を提供するよう
点灯され、感光体ドラム10の表面に残った残存電位を
消去する。
【0036】感光体ドラム10の上方すなわち装置本体
の上部には、複写対象物である原稿Dの画像を、光の明
暗情報として読み取る画像読取部30が配置されてい
る。画像読取部30は、原稿Dを保持する原稿テーブル
31、原稿テーブル31に載置された原稿Dを照明する
照明ランプ32、照明ランプ32から照射される照明光
を原稿Dに集光する反射板33および原稿Dからの反射
光を折曲げる第1ミラー34、第1ミラー34により折
曲げられた原稿Dからの反射光をさらに折曲げる第2ミ
ラー35,第3ミラー36等を有し、原稿テーブル31
に載置された原稿Dの画像を、光の明暗情報として以下
に示すCCDセンサ38に伝達する。
【0037】第3ミラー36により折返された光の光軸
を含む面内には、原稿Dからの反射光に集束性を与える
結像レンズ37および結像レンズ37により集束された
反射光を光電変換するCCDセンサ38が配置されてい
る。
【0038】感光体ドラム10の近傍であって、感光体
ドラム10の表面に原稿画像に対応する光を照射可能な
位置には、帯電装置12により所定の表面電位が与えら
れた感光体ドラム10の表面に、画像に基づいて光強度
が変化されたレーザビームを照射するレーザ露光装置4
0が配置されている。
【0039】感光体ドラム10が回転される方向であっ
て、現像装置14により現像されたトナー像が感光体ド
ラム10の回転によって搬送される方向の上流側に対応
する位置には、所定のサイズの記録用紙 (被転写材) を
収容可能に形成されるとともに自身が収容している記録
用紙のサイズを表示する図示しないサイズ表示機構を有
する用紙カセット52‥‥‥が挿入される第1,第2の
スロット50a,50bが形成されている。第1,第2
のスロット50a,50bには、カセット52‥‥‥に
収容されている用紙のサイズに対応して設定された図示
しないサイズ表示に基づいて、カセット52‥‥‥に収
容されている記録用紙の大きさをCPU102に報知す
るサイズ検知センサ51a,51bが配置されている。
【0040】また、第1のスロット50aの上方には、
定型以外の記録材料を給送可能とする手差通路53が、
第1のスロット50aと一体的に形成されている。手差
通路53には、用紙が搬送される方向に対して通路に案
内される用紙が傾くことを防止する用紙ガイド53aが
配置されている。用紙ガイド53aは、用紙のサイズ
(幅) に合わせて移動可能、かつ、用紙ガイド53aの
位置を検知することで手差通路53に挿入される用紙の
大きさ (幅) を検出する用紙センサ53bに対して、用
紙の大きさの入力可能に、形成されている。
【0041】感光体ドラム10と各スロット50a,5
0bの間には、それぞれのスロット50a,50bに対
応して配置され、スロットに挿入されたカセット52‥
‥‥のそれぞれから用紙を1枚ずつ引出す給紙ローラ5
4a,54b、給紙ローラ54a,54bにより引出さ
れた用紙を、感光体ドラム10にへ向けて送出する搬送
ローラ56a,56b、搬送ローラ56a,56bによ
り感光体ドラム10へ向けられる用紙を一時的に停止す
ることにより用紙が搬送される方向に対する用紙の傾き
を補正するとともに、感光体ドラム10上のトナー像の
先端と用紙の先端とを整合させて感光体ドラム10の表
面が移動される速度と等しい速度で用紙を送り出すアラ
イニングローラ58が配置されている。なお、手差通路
53から供給される用紙は、搬送ローラ56aに向けて
案内される。
【0042】アライニングローラ58の近傍には、アラ
イニングローラ58を介して用紙を停止させるために、
搬送されている用紙の先端を検知するアライニングスイ
ッチ58aが配置されている。
【0043】感光体ドラム10の回転方向下流に対応す
る位置には、感光体ドラム10上に形成されたトナー像
が転写され、トナーが静電的に付着している状態の用紙
を搬送する搬送べルト60、用紙に転写されたトナーを
加熱するとともに用紙に押圧することで用紙に定着させ
る定着装置62およびトナー像が定着された用紙を複写
装置2の外部の排紙トレイヘ排出させる排紙ローラ64
が配置されている。
【0044】排紙ローラ64の近傍には、定着装置62
と排紙ローラ64との間に用紙が存在するか否かを検知
する排紙スイッチ64aが配置されており、排紙スイッ
チにより用紙の後端が検知された時点で、現在搬送され
ている用紙に対する画像形成が終了したことが検知され
る。
【0045】図2は、図1に示した画像形成装置の画像
形成部を中心として示した概略制御ブロックを示すブロ
ック図である。図2に示されるように、複写装置2は、
主制御装置としてのCPU100を有している。
【0046】CPU100は、帯電電圧発生回路102
に所定の制御量を入力することで、帯電電圧発生回路1
02から帯電装置12のコロナワイヤ12aに供給され
る高電圧の大きさを制御する。なお、感光体ドラム10
の表面電位は、CPU100の制御によりグリッドバイ
アス電圧発生回路104からグリッドスクリーン12b
に供給されるグリッドバイアス電圧により安定化され
る。
【0047】CPU100は、また、現像バイアス発生
回路106に所定の制御量を入力することで、現像装置
14の現像ローラ14aに印加される現像バイアス電圧
を、所定の電圧に設定する。
【0048】また、CPU100は、転写バイアス電流
発生回路108から転写ローラ16に出力される転写バ
イアス電流を所定の大きさに設定する。なお、転写バイ
アス電流は、記録用紙が感光体ドラム10と転写ローラ
16との間を通過されている場合のみ出力される。ま
た、転写バイアス電流発生回路108は、転写バイアス
電流可変装置108aと定電流トランス108bを含
み、定電流トランス108bから出力された転写バイア
ス電流の大きさを、図12を用いて後述する電流値可変
プロセスに基づいて可変して、記録用紙の大きさに合わ
せた最適な転写バイアス電流を、転写ローラ16に提供
する。
【0049】さらに、CPU100は、モータ制御回路
110に、モータ駆動信号あるいは駆動パルス数を出力
し、図示しない主モータ、図示しない現像モータおよび
図示しない走査モータ等のモータを、それぞれ、所定の
速度で、回転させる。
【0050】CPU100は、また、センサ出力入力回
路120から入力されたサイズ検知センサ51a,51
bおよび用紙センサ53bの出力に基づいて、転写バイ
アス電流の適正値を、記録用紙の大きさを変数として設
定する。なお、転写バイアス電流の適正値は、図10お
よび図11を用いて後述する観測結果に基づいて予め設
定されて、メモリ100aに記憶されている。
【0051】以下、図1および図2に示した実施の形態
に適用される転写装置について詳細に説明する。図3
は、転写ローラ (転写装置) 16の断面図である。
【0052】転写ローラ16は、たとえば、ステンレス
鋼等から形成されるシャフト16aの外周面にウレタン
ゴム等の発泡性エラストマを円筒状に接着あるいは一体
形成した導電性ゴム16bを有する。導電性ゴム16b
は、たとえば、カーボン等を所定量混入することにより
所定の抵抗値が与えられている。なお、シャフト16a
としては、直径が8ミリメートル (以下、mmと示す)
のステンレス棒が利用される。また、導電性ゴム16b
の直径は、概ね18mmに設定されている。このように
して形成された転写ローラ16は、シャフト16aと導
電性ゴム16bの外周部との間の抵抗値が50メガオー
ム (以下、MΩと示す) 、硬度がASKER−C (アス
カーC) スケールにおいて概ね30°となる。
【0053】転写ローラ16は、図4を用いて以下に示
すように、複写装置2のベース部材あるいは転写ローラ
保持部材2aからばね16cにより感光体ドラム10の
外周面に所定の圧力 (荷重) で押しつけられる。
【0054】ところで、転写ローラ16の導電性ゴム1
6bは、転写位置で常時接触される感光体ドラム10の
感光層の感光特性に不利益を与えないこと、感光層 (ド
ラム表面) に汚れあるいは導電性ゴムの転移等を生じな
いこと、ならびに、永久歪み(弾性変形) が生じないこ
と等が求められる。その一方で、転写ローラ16は、図
5を用いて以下に示すような転写抜け (中抜け) を防止
するために、ばね16cを介して感光体ドラム10の外
周面 (感光層) に、所定の圧力で圧接される。このこと
から、導電性ゴム16bの硬度は、図6を用いて以下に
説明するよう、ばね16cから提供される荷重に基づい
て設定される。
【0055】図5は、転写抜け (中抜け) の一例を示す
概略図である。図5に示されるように、弾性部材からな
る転写ローラ16により感光体ドラム10に形成された
トナー像を用紙に転写する際に、転写ローラ16に印加
される荷重すなわち転写ローラ16と感光体ドラム10
との間に作用する力の大きさに関連して、図5 (a) に
示すような面積の大きな画像が、図5 (b) に示される
ように、周辺部を除いて画像濃度が低下されて転写され
ることが知られている。なお、転写抜け (中抜け) は、
はがきやOHPシート等の比較的厚い記録材料を使用し
た場合に、顕著に現れる。
【0056】図6は、図5に示した中抜け (転写抜け)
とばね16cにより転写ローラ16に付与される荷重の
大きさと転写ローラ16の導電性ゴム16bの硬度との
関係を示している。なお、図6に示した例では、転写ロ
ーラ16の導電性ゴム16bの硬度を25゜,30゜お
よび35゜ (ASKER−Cスケール) とし、ばね16
cから転写ローラに付与される荷重をl00重量グラム
(以下、gfと示す)から500gfまで変化させて、
転写抜けの有無を観測している。また、図6において
は、転写バイアスを定電圧バイアス方式とし、1.0キ
ロボルト (以下、kVと示す) の転写バイアス電圧を印
加している。なお、転写材料 (記録材料)としては、重
さ80グラム/平方メートル (以下、g/m2 と示す)
のA3サイズの普通紙用紙を用いている。
【0057】図6から明らかなように、ばね16cから
転写ローラ16に与えられる荷重が450gfを越える
場合には、導電性ゴム16bの硬度によらずに、図5
(b)に示したような中抜けが生じる。なお、導電性ゴム
16bの硬度が35° (ASKER−Cスケール) であ
る場合には、ばね16cにより提供される荷重が250
gfであっても中抜けが生じることから、導電性ゴム1
6bの硬度は、好ましくは、30° (ASKER−Cス
ケール) より低く設定される。
【0058】図7は、ばね16cから転写ローラ16に
付与される荷重と転写効率の関係を示すグラフである。
なお、図7に示す試験においては、図6と同様の条件が
設定される。すなわち、転写バイアスが定電圧バイアス
方式で、1.0kV、転写材料は、重さ80g/m2
A3サイズの普通紙用紙である。
【0059】図6を用いて既に説明したように、転写ロ
ーラ16は、ばね16cにより提供される荷重に関連し
た所定の硬度に形成されるが、荷重が所定値より小さく
なると転写効率が低下することから、ベタ画像を印字し
た感光体ドラム上のトナーをテープにより回収して反射
濃度を測定した転写前反射率と転写ローラ16により同
ベタ画像を転写したのち感光体ドラム上に残ったトナー
を同様にテープにより回収して反射濃度を測定した転写
残り反射率とにより、 転写効率 (%) = (転写前反射率 − 転写残り反
射率) とするとき、転写効率が25%より小さくなるよう、ば
ね16cから提供される荷重を設定する必要がある。
【0060】図7に示されるように、導電性ゴム16b
の硬度を25゜および30゜に設定し、ばね16cに印
加される荷重を200gfないし400gfの範囲で変
化させると、導電性ゴム16bの硬度に依らず、荷重が
200gf未満の場合に転写不良が生じることが認めら
れる。従って、ばね16cに印加すべき荷重の大きさ
は、好ましくは、200gfないし400gf、より好
ましくは、300gfに設定される。
【0061】図8は、転写ローラ16の導電性ゴム16
bの硬度と永久歪みとの関係を示すグラフである。な
お、図8に示す試験においては、図6および図6と同様
の条件が設定される。すなわち、転写バイアスが定電圧
バイアス方式で、1.0kV、転写材料は、重さ80g
/m2 のA3サイズの普通紙用紙である。
【0062】図6および図7を用いて既に説明したよう
に、転写ローラ16は、ばね16cにより、常時、感光
体ドラム10に向けて荷重が掛けられていることから、
停止時の環境条件に依存して、永久歪みが生じる。この
ことから、導電性ゴム16bの硬度は、図7に示したば
ね16cによる荷重に加えて、画像形成装置2が停止し
た状態で経過される環境条件に対して経時変化すなわち
永久歪みが生じにくい硬度に設定される。
【0063】図8において、転写ローラの導電性ゴム1
6bの外径が感光体ドラム10との接触により押しつぶ
される量すなわち食い込み量を1mmに設定し、50°
Cの環境下に放置したあとの外径と放置前の外径とに基
づいて、 歪み率 (%) = (放置前の外径−放置後の外径) /
{放置前の外径− (外径−食い込み量)} として、永久歪みの大きさを求めると、永久歪みが飽和
する時間を100時間とみなす場合に、導電性ゴム16
bの硬度が25°である場合には、歪み率 (%)は、概
ね13%に達する。ここで、永久歪みの許容値を歪み率
(%) =10%とすると、導電性ゴム16bの硬度は、
好ましくは、30°に設定される。
【0064】次に、転写ローラ16に印加すべき転写バ
イアスについて詳細に説明する。既に説明したように、
転写ローラ (転写装置) 16に転写バイアスを印加する
方法としては、定電圧バイアス方式と定電流バイアス方
式とがある。
【0065】以下、図6ないし図8に基づいて導電性ゴ
ム16bの硬度およびばね16cの荷重が最適に設定さ
れた転写ローラ16に定電圧バイアスおよび定電流バイ
アスを印加して転写効率 (%) を求め、適正転写バイア
スについて考察する。
【0066】図9は、室温環境下における定電圧バイア
ス方式の転写バイアス電圧の大きさと転写効率との関係
を示すものである。なお、転写材料については、サイズ
を、A3,A4R (用紙が搬送される方向が用紙の長手
方向と直角) ,A5R (用紙が搬送される方向が用紙の
長手方向と直角) およびはがき (A6に相当する) 、厚
さを、80g/m2 ,127g/m2 および157g/
2 とした。なお、印加する転写バイアス電圧の大きさ
は、0.8kVないし2.4kVとする。
【0067】図9に示されるように、定電圧バイアス方
式では、同一のサイズであっても、転写材料の厚みが変
化することにより適正転写バイアスが変化することが認
められる。また、転写材料の面積 (大きさ) が増大され
るにつれて、必要となる転写バイアス電圧の大きさが大
きくなることがわかる。
【0068】一例を示すと、記録材料の大きさがA3サ
イズでは、厚さが80g/m2 紙の適正転写バイアス電
圧の範囲は1.0kV〜1.4kVであるに対し、12
7g/m2 紙の適正転写バイアス電圧の範囲は1.8k
V〜2.2kVにシフトしており、80g/m2 紙と1
27g/m2 紙の両方を満足する定電圧バイアス方式の
転写バイアス電圧は、存在しないことが認められる。さ
らに、定電圧バイアス方式では、転写材料のサイズによ
っても適正転写バイアス電圧の範囲が変化していること
が認められる。
【0069】図10は、図9に示したと同様の室温環境
下において、定電流バイアス方式の転写バイアス電流の
大きさと転写効率との関係を示すものである。ここで、
印加する転写バイアス電流の大きさは、10μAないし
26μAとする。なお、転写材料については、図9に示
した例と同一である。
【0070】図10に示されるように、定電流バイアス
方式では、同一サイズ内において、適正転写バイアス電
流の大きさが転写材料の厚さに概ね比例することが認め
られる。また、適正転写バイアス電流の大きさは、転写
材料の面積 (大きさ) が小さくなるにつれて増大される
ことが認められる。
【0071】図11は、図10に示した適正転写バイア
ス電流の大きさと転写材料の大きさとの関係をより詳細
に説明するグラフである。図10に示されるように、転
写材料の面積が小さくなることは、感光体ドラム10と
転写ローラ16とが転写位置で直に接触する長さが増大
することを示している。すなわち、転写ローラ16と感
光体ドラム10とは、互いに、軸線が平行となるよう延
出されるとともにそれぞれの円周上の1点で相互に接触
されることから、転写材料のサイズが変化することは、
感光体ドラム10と転写ローラ16とが接触される長さ
を転写ローラ接触幅とするとき、図11に示されるよう
に、 転写ローラ接触幅= 感光体ドラム10と転写ローラ
16とが接触される最大長さ− (転写ローラ16の長さ
−転写材料と転写ローラ16とが接触される長さ) に、概ね比例することが認められる。
【0072】図10および図11に示されるように、定
電流転写バイアス方式においては、記録材料の大きさが
A3サイズの場合、転写バイアス電流の適正値は、記録
材料の厚さに係わらず、14μAとなる。また、A4R
サイズでは、適正値は、16μAとなる。なお、同適正
値は、A5Rサイズで18μA、はがきサイズで20μ
Aとなる。また、定電流バイアス方式では、定電圧バイ
アス方式に比較して、同一サイズ内で厚さが変化しても
転写バイアス電流の適正値が変動しないことが確認され
ている。
【0073】このことから、定電流転写バイアス方式に
おいては、サイズ (ドラム長手方向の幅) が小さくなる
に従って、すなわち、感光体ドラム10と転写ローラ1
6とが接触される長さが大きくなるにつれて、転写バイ
アス電流の適正値が増大することが認められる。
【0074】従って、図2に示した転写バイアス電流発
生回路108から転写ローラ16に印加される転写バイ
アス電流の大きさを、記録材料の大きさに合わせて複数
設定し、複写倍率および原稿の大きさあるいは印字サイ
ズに応じて選択されるサイズに合わせて変化させること
で、記録材料 (用紙) の大きさに係わりなく、最適な転
写バイアス電流を設定できる。この場合、記録材料の大
きさは、カセット52‥‥‥からスロット50a,50
bのいづれかを経由して伝達される用紙サイズ信号によ
り、容易に検知される。なお、手差通路53から用紙が
給送される場合には、手差通路53のサイズ検知センサ
53aにより報知される用紙サイズ信号が利用される。
【0075】次に、図1および図2に示したレーザ露光
式複写装置の印字動作を詳細に説明する。感光体ドラム
10は、CPU100から出力されるモータ駆動信号に
応答してモータ制御回路110から図示しない主モータ
に入力されるモータ駆動パルスでり駆動される主モータ
の回転により、たとえば、外周面の移動速度が125ミ
リメートル/秒 (以下、mm/sと示す) で回転され
る。同時に、帯電装置12による電荷の供給により感光
体ドラム10の表面が、所定の大きさの表面電位に、一
様に、帯電される。
【0076】詳細には、帯電装置12のコロナワイヤ1
2aから感光体ドラム10へのコロナ放電の放射量がグ
リッドスクリーン12bに印加されるグリッドバイアス
電圧によって適当に調整される。例えば、グリッドスク
リーン12bにグリッド電圧発生回路104から印加さ
れるグリッドバイアス電圧はおおむね−650Vで、帯
電電圧発生回102からの高電圧によりコロナワイヤ1
2aを介して感光体ドラム10に供給される初期表面電
位はおおむね−650Vに設定される。
【0077】引き続いて、レーザ露光装置40により、
感光体ドラム10の表面に、複写または印字出力すべき
画像、すなわち原稿Dの画像に対応する画像情報または
図示しないホスト装置から供給される画像信号に対応し
た印字信号に応じて強度変調されたレーザビームが照射
される。この場合、原稿Dの大きさおよび印字のために
指示された用紙サイズ、図示しない操作パネルにより入
力された複写倍率、各カセットから報知されている記録
材料のサイズ等に基づいて、感光体ドラム10上に露光
される画像の大きさが設定される。同時に、最適な用紙
(記録材料) を収容しているカセットから用紙を給送す
るために駆動すべき給紙ローラならびに搬送ローラが選
択され、CPU100の指示による図示しないメカニカ
ルコントローラの制御により所定のタイミングで駆動さ
れて、所定サイズの用紙がアライニングローラ58に給
送される。
【0078】レーザ露光装置40によるレーザビームの
照射により、感光体ドラム10の外周面に、印字信号
(画像データ) に対応する静電潜像が形成される。この
ようにして形成された静電潜像は、現像バイアス発生回
路106により、たとえば、−400Vの現像バイアス
電圧が印加されている現像装置14の現像ローラ14a
から供給されるトナーTによって現像される。なお、こ
の現像工程では、現像ローラ14aの内側に固定されて
いる図示しないマグネットの主磁極から発生される磁力
線に沿って現像ローラ14aの外周面に形成される連鎖
状のキャリアCの穂 (穂立ち) に鏡像力により付着され
ているトナーが感光体ドラム10と現像ローラ14aと
が対向する現像領域で、感光体ドラム10の静電潜像の
電位と現像バイアス電圧とにより形成される電界により
トナーが移動されることにより、感光体ドラム10の表
面に形成された静電潜像が現像される。また、現像装置
14内に投入される現像剤としては、磁性体キャリアに
トナーを、たとえば、5重量百分率 (wt%) で混合し
たものが利用される。
【0079】現像装置14により現像されたトナー像
は、転写バイアス電流発生回路108により所定の転写
バイアス電流が印加されている転写ローラ16により、
予め、選択されたカセット52‥‥‥または手差通路5
3からアライニングローラ58まで搬送され、感光体ド
ラム10と転写ローラ16が対向された転写位置に所定
のタイミングで案内された用紙に、感光体ドラム10の
回転とともに、順に転写される。このとき、転写バイア
ス電流発生回路108から転写ローラ16に印加される
転写バイアス電流の大きさは、カセット52‥‥‥およ
び手差通路53のいづれかにより給送される用紙のサイ
ズ、すなわち、センサ出力入力回路120を介してカセ
ット52‥‥‥あるいは手差通路53から報知された用
紙の大きさに対応してメモリ100aから読み出された
バイアス電流値に設定される。
【0080】用紙に転写されたトナー像は、用紙上に静
電的に付着した状態で感光体ドラム10の表面から分離
され、搬送べルト60によって定着装置62へ搬送され
て、定着装置62により、用紙に定着される。
【0081】トナー像が定着された用紙は、排紙ローラ
64を介して排紙トレイ66に順次排出されて積層され
る。トナー像が用紙に転写された感光体ドラム10は、
図示しない主モータの回転ともなって引き続き回転さ
れ、クリーニング装置18により未転写トナーが取り除
かれるとともに除電装置20により除電されて、引き続
いて次の画像形成に利用される。
【0082】このようにして、一連の画像形成が繰り返
される。ところで、転写装置16からの転写バイアス電
流 (電圧) が同一であっても、複写装置2を取り巻く環
境条件すなわち温度および湿度が変動することにより、
転写効率が変動することは周知である。
【0083】このことから、高温多湿環境 (30℃/8
5%) および低温低湿環境 (10℃/20%) 下での適
正転写バイアスの変動を確認すると、定電流バイアス方
式においては、顕著な変動が見られなかった。一方、定
電圧バイアス方式では、上述した用紙の厚さに起因する
変動に加えて、A3サイズ80g/m2 紙において、高
温多湿環境で0.6kV〜0.8kVへの低下および低
温低湿環境下で1.8kV〜2.2kVへの上昇が確認
された。
【0084】なお、定電流バイアス方式に特有の現象と
して、低温低湿環境下で、文字等の輪郭のトナーが飛び
散る減少が生じているが、これは、低温低湿時に転写ロ
ーラの抵抗値が増大することによるものであること既に
確認されているので、ローラの抵抗値を最適化すること
で解決される。この場合、転写ローラ抵抗値すなわち導
電性ゴム16bの抵抗値は、好ましくは、106 Ω〜1
8 Ωに設定される。
【0085】図12は、上述した複写装置2の動作にお
いて、転写ローラ16に印加すべき転写バイアス電流の
適正値を用紙の大きさに合わせて変化させる制御の一例
を、詳細に説明するフローチャートである。
【0086】図12に示されるように、複写装置2が待
機状態にあるとき、図示しない操作パネルから所望の用
紙サイズが入力され、あるいは、外部からの印字信号に
応答して所望の用紙サイズが指定され、スロット50
a,50bのいづれかに、対応するサイズの用紙を収容
したカセット52‥‥‥が装着されているか否かが検知
される (STP1) 。
【0087】ステップSTP1において、所望の用紙サ
イズの用紙を収容したカセット52‥‥‥がいづれかの
スロットに装着されていない場合 (STP1−No) に
は、手差通路53に用紙がセットされたか否かが検知さ
れる (STP2) 。
【0088】ステップSTP1において、所望の用紙サ
イズの用紙を収容したカセット52‥‥‥がいづれかの
スロットに装着されていることがセンサ出力入力回路1
20からの出力により確認された場合には、入力された
用紙サイズがメモリ100aの一時記憶部 (RAM部)
に一時的に記憶される (STP3) 。
【0089】次に、ステップSTP3で入力された用紙
サイズに対応する転写バイアス電流値がメモリ100a
から読み出される (STP4) 。続いて、ステップST
P4で読み出された転写バイアス電流値が現在転写バイ
アス電流発生回路108から転写ローラ16に供給され
ている転写バイアス電流の大きさと等しいか否かがチェ
ックされ (STP5) 、ステップSTP4により読み出
された電流値と現在転写ローラ16に供給されている転
写バイアス電流の大きさが等しい場合 (STP5−Ye
s) には、画像形成が開始される (STP6) 。
【0090】これに対して、ステップSTP4により読
み出された電流値と現在転写ローラ16に供給されてい
る転写バイアス電流の大きさとが一致しない場合 (ST
P5−No) には、転写バイアス電流可変装置108a
により、ステップSTP4により読み出された電流値を
満足するよう、転写ローラ16に供給される転写バイア
ス電流の大きさが設定される (STP7) 。
【0091】ところで、ステップSTP2において、手
差通路53に用紙がセットされない場合 (STP2−N
o) 、図示しない操作パネルに、所望のサイズを有する
用紙を収容したカセットの装着を促す表示が表示され、
再び、ステップSTP1に戻される (STP11) 。ま
た、ステップSTP2において、手差通路53に用紙が
セットされた場合 (STP2−Yes) 、用紙センサ5
3bにより用紙ガイド53の位置が検知され、手差通路
53にセットされた用紙の大きさがセンサ出力入力回路
120からCPU100に報知される (STP12) 。
【0092】次に、センサ出力入力回路120から入力
された用紙サイズとメモリ100aに記憶されている用
紙サイズとが比較され、手差通路53にセットされた用
紙の大きさに最も近い大きさの用紙サイズに対応する転
写バイアス電流値がメモリ100aから読み出される
(STP13) 。以下、ステップSTP5ないしステッ
プSTP7により、画像が形成される。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の転写装
置によれば、感光体ドラムとの間に、記録用紙を介在さ
せた状態で、所定の荷重で感光体ドラムに押しつけられ
る。これにより、転写抜けが生じることが防止される。
【0094】また、転写装置は、ASKER−Cスケー
ルにおいて、30°の硬度の導電性ゴムにより形成され
ることから、転写効率が十分に確保されるとともに、感
光体ドラムに対して所定の荷重で押しつけられることに
より生じる永久歪みが最小に設定される。従って、長期
に亘って、転写抜けの生じにくい画像形成装置が提供さ
れる。
【0095】さらに、転写装置に印加される転写バイア
ス電流は、感光体ドラムと転写装置とが接触する長さに
対するカセットまたは手差通路から給送される用紙の長
さとの比率に応じて、電流値が変化される。これによ
り、用紙の厚さおよび環境条件に支配されることなく、
安定な画像濃度の転写画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態である転写装置が組込ま
れる画像形成装置を示す概略図。
【図2】図1に示されている画像形成装置の画像形成部
を中心としたブロック図。
【図3】図1および図2に示されている画像形成装置の
転写装置に利用される転写ローラの概略図。
【図4】図3に示した転写ローラの導電性ゴムの硬度と
ばねから転写ローラに提供される荷重の関係を示す図。
【図5】図1に示した画像形成装置により形成される画
像に生じることのある転写抜け(中抜け) の一例を示す
概略図。
【図6】図5に示した転写抜け (中抜け) とばねから転
写ローラに提供される荷重との関係を示すグラフ。
【図7】転写ローラに提供される荷重と転写効率との関
係を示すグラフ。
【図8】転写ローラに提供される荷重と導電性ゴムの永
久歪みの大きさを示すグラフ。
【図9】転写ローラに定電圧バイアスを印加して得られ
る転写効率と転写バイアス電流の適正値の範囲を示す
図。
【図10】転写ローラに定電流バイアスを印加して得ら
れる転写効率と転写バイアス電流の適正値の範囲を示す
図。
【図11】図10に示した適正転写バイアス電流の大き
さと転写材料の大きさとの関係をより詳細に説明するグ
ラフ。
【図12】転写ローラに印加すべき転写バイアス電流の
適正値を用紙の大きさに合わせて変化させる制御の一例
を説明するフローチャート。
【符号の説明】
2 …レーザ露光式複写装置 (画像形成装置) 、 10 …感光体ドラム (像担持体) 、 12 …帯電装置 (帯電手段) 、 14 …現像装置、 16 …転写装置 (転写手段) 、 16a…シャフト、 16b…導電性ゴム、 16c…ばね、 18 …クリーニング装置、 20 …除電装置、 31 …原稿テーブル、 32 …照明ランプ、 33 …反射板、 34 …第1ミラー、 35 …第2ミラー、 36 …第3ミラー、 37 …結像レンズ、 38 …CCDセンサ、 40 …レーザ露光装置、 50a…スロット、 50b…スロット、 51a…サイズセンサ、 50b…サイズセンサ、 52a…カセット、 52b…カセット、 53 …手差通路、 53a…用紙ガイド、 53b…用紙センサ、 58 …アライニングローラ、 58a…アライニングスイッチ、 60 …搬送ベルト、 62 …定着装置、 100 …CPU、 100a…メモリ、 102 …帯電電圧発生回路、 104 …バイアス電圧発生回路、 106 …現像バイアス電圧発生回路、 108 …転写バイアス電流発生回路 (駆動手段) 、 108a…転写バイアス電流可変装置、 108b…定電流トランス、 120 …センサ出力入力回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 雪絵 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 東芝イン テリジェントテクノロジ株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像担持体に形成された像を現像する現像手
    段と、 この現像手段により現像された像担持体上の像を、被転
    写体の大きさに合せて変化される転写バイアス電流によ
    り、像担持体から被転写体に転写する転写手段と、を有
    することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】像担持体に形成された像を現像する現像手
    段と、 この現像手段により現像された像担持体上の像との間に
    被転写体を介在させた状態で被転写体に所定の荷重で接
    触され、像担持体上の像を被転写体に転写する転写手段
    と、 この転写手段に印加される転写バイアス電流の大きさ
    を、被転写体の大きさに合せて変化させる転写バイアス
    制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】第1の方向に延出された軸線を回転軸とし
    て回転可能に形成された像担持体に形成された像に現像
    剤を供給して可視化する現像手段と、 この現像手段により現像された像担持体上の像との間に
    被転写体を介在させた状態で被転写体に所定の荷重で接
    触され、像担持体上の像を被転写体に転写する転写手段
    と、 この転写手段に印加される転写バイアス電流の大きさ
    を、被転写体の第1の方向の長さに合せて変化させる転
    写バイアス制御手段と、を有することを特徴とする画像
    形成装置。
  4. 【請求項4】第1の方向に延出された軸線を回転軸とし
    て回転可能に形成された像担持体に形成された像に現像
    剤を供給して可視化する現像手段と、 この現像手段により現像された像担持体上の像との間に
    被転写体を介在させた状態で被転写体に所定の荷重で接
    触され、像担持体上の像を被転写体に転写する転写手段
    と、 この転写手段に印加される転写バイアス電流の大きさ
    を、前記転写手段の第1の方向と平行に延出された長さ
    と被転写体の第1の方向の長さとの比率に合せて変化さ
    せる転写バイアス制御手段と、を有することを特徴とす
    る画像形成装置。
  5. 【請求項5】第1の方向に延出された軸線を回転軸とし
    て回転可能に形成された像担持体に形成された像に現像
    剤を供給して可視化する現像手段と、 この現像手段により現像された像担持体上の像との間に
    被転写体を介在させた状態で被転写体に所定の荷重で接
    触され、像担持体上の像を被転写体に転写する転写手段
    と、 この転写手段に印加される転写バイアス電流の大きさ
    を、前記転写手段の第1の方向と平行に延出された長さ
    から被転写体の第1の方向の長さを引算した長さに比例
    させて変化させる転写バイアス制御手段と、を有するこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】像担持体に形成された像を現像する現像手
    段と、 この現像手段により現像された像担持体上の像との間に
    被転写体を介在させた状態で被転写体に所定の荷重で接
    触され、像担持体上の像を被転写体に転写する転写手段
    と、 この転写手段に向けて給送される被転写体を保持する保
    持手段と、 この保持手段が保持する被転写体の大きさを報知する報
    知手段と、 この報知手段から報知された被転写体の大きさに基づい
    て上記転写手段に印加される転写バイアス電流の大きさ
    を、被転写体の大きさに合せて変化させる転写バイアス
    制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】回転可能に形成された像担持体の回転中心
    としての回転軸と平行に延出され、像担持体との間に被
    転写体を介在された状態で像担持体に所定の荷重で接触
    されて像担持体に形成された像を被転写体に転写する転
    写手段を含む画像形成装置において、 転写装置の回転軸と平行な方向の長さと像担持体との間
    に介在される被転写体の長さとの比に応じて転写バイア
    ス電流の大きさを規定することを特徴とする、画像形成
    装置の制御方法。
  8. 【請求項8】回転可能に形成された像担持体の回転中心
    としての回転軸と平行に延出され、像担持体との間に被
    転写体を介在された状態で像担持体に所定の荷重で接触
    されて像担持体に形成された像を被転写体に転写する転
    写手段を含む画像形成装置において、 被転写体を保持する保持手段により入力される被転写体
    の長さと転写装置の回転軸と平行な方向の長さとの比に
    応じて転写バイアス電流の大きさを規定することを特徴
    とする、画像形成装置の制御方法。
  9. 【請求項9】回転可能に形成された像担持体の回転中心
    としての回転軸と平行に延出され、像担持体との間に被
    転写体を介在された状態で像担持体に所定の荷重で接触
    されて像担持体に形成された像を被転写体に転写する転
    写手段を含む画像形成装置において、 転写装置の回転軸と平行な方向の長さと像担持体との間
    に介在される被転写体の長さとの比に応じて転写バイア
    ス電流の大きさを規定することを特徴とする、画像形成
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006259086A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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