JPH09286951A - 缶外面塗料用樹脂組成物 - Google Patents

缶外面塗料用樹脂組成物

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JPH09286951A
JPH09286951A JP9998896A JP9998896A JPH09286951A JP H09286951 A JPH09286951 A JP H09286951A JP 9998896 A JP9998896 A JP 9998896A JP 9998896 A JP9998896 A JP 9998896A JP H09286951 A JPH09286951 A JP H09286951A
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alkyl etherified
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淑子 前田
Yasuhiro Hayashi
靖博 林
Shuichi Koshizawa
秀一 越沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェットインキ上での優れた塗装性と硬度、
加工性、耐レトルト性等の高度な塗膜性能を併せ持つ缶
外面塗料用樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 水酸基価が、5〜250mgKOH/g
であるポリエステル樹脂と、下記(a)、(b)両群か
ら各1以上選択された少なくとも2種以上のアミノ樹脂
とを皮膜形成成分として含有することを特徴とする缶外
面塗料用樹脂組成物。 (a)トリアジン核1あたりの結合ホルマリン量が2.
5以上でメチロール基のエーテル化度が1.5以上の高
アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂。 (b)トリアジン核1あたりの結合ホルマリン量が2.
5未満でメチロール基のエーテル化度が1.5以下であ
る低アルキルエーテル化べゾグアナミン樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は缶外面塗料に関し、
より詳しくは、未乾燥インキ上の塗装性に優れ、かつ硬
度、加工性、耐レトルト性に優れる塗膜を形成し得る缶
外面塗料用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】金属缶は、従来、飲料、食品類等の、包
装容器の一種として広く用いられてきている。これらの
缶の外面は、防蝕、美装、内容物表示の目的で印刷及び
塗装が施されている。缶外面の印刷・塗装としては、金
属板にサイズコーティングと称する下塗りを施し、次い
でホワイトコーティングと称する中塗りを設け、この上
に油性インキ等で文字・図柄等の印刷がなされた後、そ
の上に表面保護や外観向上を目的としてクリアー(もし
くは仕上げワニス)と称する透明な上塗りが施されるの
が一般的な仕様である。これらのうち、サイズ、ホワイ
トコーティングは、省略されることもある。クリアー塗
料による塗装は、工程合理化の観点から、未乾燥インキ
上に行われ、クリアー層とインキ層とを同時に加熱乾燥
させる方法が広く一般に採用されている。
【0003】クリアー塗料に対する要求性能の主たるも
のとしては、未乾燥インキ上に塗装した場合、インキ層
のにじみや凝集がなく、且つクリアー塗膜層のへこみ、
ハジキ等が生じないこと(ウェットインキ適性)、缶の
複雑な成形加工に耐えるに十分な加工性を有すること、
下地との密着性が良いこと、塗装板を重ねてもくっつか
ないこと(耐ブロッキング性)、さらには飲食缶用途に
おける内容物殺菌のためのレトルト処理(加圧水蒸気処
理;130℃,30分間)の際に塗膜に白化、ブリスタ
ー等の損傷が生じないこと(耐レトルト性)などが挙げ
られる。
【0004】従来、クリアー塗料にはウェットインキ適
性の比較的良好なアクリル系またはエポキシエステル系
樹脂を主成分とするものが使用されていたが、これらの
樹脂は加工性が劣るために、塗膜に”ワレ,ハガレ等”
の問題が生ずる。そのため、近年では加工性に優れるポ
リエステル樹脂が使用されるようになってきている。
【0005】一方硬化剤としては、一般にアルキルエー
テル化メラミン樹脂、アルキルエーテル化ベンゾグアナ
ミン樹脂、アルキルエーテル化メラミン−ベンゾグアナ
ミン共縮合樹脂が挙げられる。しかしメラミン樹脂は耐
水性に、ベンゾグアナミン樹脂は硬化性に劣る。両者の
欠点を補うためにアルキルエーテル化メラミン−ベンゾ
グアナミン共縮合樹脂も使われてきているがウェットイ
ンキ性及び耐レトルト性についてはまだ満足な性能を出
すには至っていない。
【0006】更に、缶メーカーのコスト削減の見地から
加熱乾燥時間の短縮、また缶エンドの縮径化、即ち高価
な缶蓋材の使用量を削減することを目的として蓋面積縮
小のために缶胴上端の絞りを大きくする缶形の変更が進
み、クリアー塗料に要求される加工性は一層厳しいもの
となってきている。このような背景から、優れたウェッ
トインキ上の塗装性を有し、かつ高度な塗膜性能(硬
度、加工性、耐レトルト性)を有する塗料が待望されて
いた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記現状を踏
まえてなされたものであり、その目的とするところは、
ウェットインキ上での優れた塗装性、高度な塗膜性能
(硬度、加工性、耐レトルト性)を併有する缶外面塗料
用樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
達成すべく種々研究の結果、水酸基含有ポリエステル樹
脂と各々特定の構造を有する2種のアミノ樹脂の混合物
を配合することにより、塗料にウェットインキ上でのよ
り良好な塗装性を付与できること、短時間の加熱乾燥で
硬度、加工性のバランスにより優れた塗膜を形成させる
ことができることを見いだし本発明を完成させるに至っ
た。
【0009】即ち本発明は、水酸基価5〜250mgK
OH/gのポリエステル樹脂と、下記(a),(b)両
群から各1以上選択された少なくとも2種以上のアミノ
樹脂とを皮膜形成成分として含有することを特徴とする
缶外面塗料用樹脂組成物に関する。
【0010】(a)トリアジン核1あたりの結合ホルマ
リン量が2.5以上でメチロール基のエーテル化度が
1.5以上の高アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹
脂 (b)トリアジン核1あたりの結合ホルマリン量が2.
5未満でメチロール基のエーテル化度が1.5以下の低
アルキルエーテル化べゾグアナミン樹脂
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるポリエステル
樹脂は、多塩基酸と多価アルコールの重縮合反応(エス
テル化反応)により合成することができる。この反応は
常圧下、減圧下の何れで行ってもよく、又分子量の調節
は多塩基酸と多価アルコールとの仕込比によって行うこ
とができる。
【0012】本発明のポリエステル樹脂の合成に使用で
きる二塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、
無水フタル酸等の芳香族二塩基酸類、テトラヒドロ無水
フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、1,4−シクロ
ヘキサンジカルボン酸等の脂環族二塩基酸類、又(無
水)コハク酸、フマル酸、(無水)マレイン酸、アジピ
ン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ハイミック酸等の脂
肪族二塩基酸類が挙げられる。また多塩基酸としては、
(無水)トリメリット酸、トリメシン酸、(無水)ピロ
メリット酸等が挙げられる。合成に際しては、生成樹脂
の分岐度、分子量を制御するために多塩基酸の量を調整
し、又塗膜の硬度と可撓性を勘案して二塩基酸の種を適
宜選択して使用することができる。
【0013】また二価アルコールとしては、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、2−n−ブチル−2
−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−ト
リメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−
1,3−ヘキサンジオール、2−ジエチル−1,3−プ
ロパンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル
−1,8−オクタンジオール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ル、キシレングリコール、水添ビスフェノールA等の脂
肪族二価アルコール、又バーサチック酸グリシジルエス
テル、εカプロラクトン等の二価アルコール相当化合物
が挙げられ、塗膜の硬度と可撓性を勘案してこれらのう
ちから適宜選択して使用することができる。
【0014】また多価アルコールとしては、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペ
ンタエリスリトール等が挙げられる。合成に際しては、
生成樹脂の分岐度、分子量を制御するために多価アルコ
ールの量を調整し、又塗膜の硬度と可撓性とを勘案し
て、二価アルコールの種を適宜選択すれば良い。
【0015】本発明のポリエステル樹脂の水酸基価は5
〜250mgKOH/gで、数平均分子量は800〜1
0000の範囲内にあることが好ましい。数平均分子量
が800未満の場合は、充分な塗膜性能(硬度、加工
性、耐レトルト性)を与えることができず、又、100
00を超える場合には、アミノ樹脂との相溶性の低下、
塗料粘度の上昇を招来するからである。
【0016】上記重縮合反応で得られたポリエステル樹
脂は、溶剤に溶解した溶液の形で塗料調製に供される。
この溶剤にはポリエステル樹脂を希釈可能なものであれ
ば制限なく使用できる。たとえばトルエン、キシレン、
ソルベッソ#100、ソルベッソ#150等の芳香族炭
化水素系、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の
脂肪族炭化水素系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソ
プロピル、酢酸ブチル酢酸アミル、ぎ酸エチル、プロピ
オン酸ブチル等のエステル系、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、2−エチルヘキサノー
ル、エチレングリコール等のアルコール系、アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系、
ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等
のエーテル系、セロソルブアセテート、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系の各種溶剤が挙
げられる。ポリエステル樹脂溶液の固形分濃度は、通常
20〜70重量%、好ましくは30〜60重量%であ
る。70重量%を超える場合には高粘度で取扱いが困難
となり、20重量%に満たない場合には調製した塗料の
粘度が低くなりすぎる。
【0017】本発明に於けるアルキルエーテル化ベンゾ
グアナミン樹脂は、ベンゾグアナミンにホルマリンを反
応させアルコールにてアルキルエーテル化を行うことに
より製造される。その際、ベンゾグアナミンに対するホ
ルマリン、アルコールの配合比により結合ホルマリン量
及びアルキルエーテル化度を調整することができる。即
ちベンゾグアナミンに対するホルマリン、アルコールの
配合比を高くすることで、本発明に於ける高アルキルエ
ーテル化ベンゾグアナミン樹脂を得ることができ、配合
比を下げることで本発明に於ける低アルキルエーテル化
ベンゾグアナミン樹脂を得ることができる。又アルキル
エーテル化度の調整は、前記配合比に加えて、合成条件
(反応温度、反応時間、系のpH)の選択によっても行
うことができる。
【0018】この場合のアルキルエーテル化反応に用い
るアルコールとしては、メタノール、エタノール、n−
プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノー
ル、iso−ブタノール、sec−ブタノール、ter
t−ブタノール、n−アミルアルコール、iso−アミ
ルアルコール、tert−アミルアルコール、n−ヘキ
シルアルコール、sec−ヘキシルアルコール、2−メ
チルペンタノール、2−エチルブチルアルコール、se
c−ヘプチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコー
ル、シクロヘキサノール等が挙げられる。
【0019】エーテルアルコール類としては、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、又ケ
トンアルコール類として、アセトニルメタノール、ジア
セトンアルコール、ピルビルアルコール等が挙げられ
る。尚上記アルコールは単独でも複数種併用でも用いら
れる。
【0020】本発明に於ける(a)高アルキルエーテル
化ベンゾグアナミン樹脂と(b)低アルキルエーテル化
ベンゾグアナミン樹脂の混合比は、80:20〜20:
80の範囲であれば良く、より好ましくは50:50〜
30:70の範囲が塗膜性能上望ましい。混合比がこの
範囲外で、高アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂
が過剰では塗膜硬度の低下が見られ、逆に低アルキルエ
ーテル化ベンゾグアナミン樹脂が過剰では、ウェットイ
ンキ適性、加工性が低下する傾向にある。
【0021】塗料の調製は、上記ポリエステル樹脂溶液
とアミノ樹脂溶液(高アルキルエーテル化ベンゾグアナ
ミン樹脂、低アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹
脂)を攪拌、混合することによって行うことができる。
ポリエステル樹脂とアミノ樹脂混合物との混合比は、固
形分比で20:80〜80:20の範囲であることが好
ましい。この範囲外ではポリエステル樹脂過剰の場合、
塗膜硬度の低下が、アミノ樹脂過剰の場合、塗膜加工性
の低下が各々認められる。又、高アルキルエーテル化ベ
ンゾグアナミン樹脂と低アルキルエーテル化ベンゾグア
ナミン樹脂の混合比に就いては前記したとおりである。
塗料粘度の調整は、上記した溶剤で調製液を希釈するこ
とによって行うことができる。本発明の組成物は、ポリ
エステル樹脂、高アルキルエーテル化ベンゾグアナミン
樹脂、低アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂を必
須成分とするものであるが、これらの成分との相溶性を
損なわない範囲で他の樹脂成分、例えば下地金属との付
着性向上を目的としてエポキシ樹脂を加えることも可能
である。さらにアルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹
脂以外のアミノ樹脂(アルキルエーテル化メラミン樹
脂、アルキルエーテル化メラミン−ベンゾグアナミン共
縮合樹脂)を混合することも可能である。又、本発明の
組成物には硬化触媒、レベリング剤、滑剤等の通常塗料
に用いられる各種添加剤を加えることができる。
【0022】このようにして得られた本発明による缶外
面塗料は、金属板に印刷された未乾燥のインキ上にロー
ルコーターで塗装され、150〜230℃の温度で5秒
〜15分間の加熱乾燥を施されることにより外観、硬
度、加工性、耐レトルト性に優れる塗膜を形成すること
ができる。
【0023】以下実施例により本発明を説明するが本発
明はこれらに限定されるものではない。尚、各例中の部
及び%は重量基準を示す。
【0024】
【実施例】
合成例1(ポリエステル樹脂A−の合成) 攪拌機、精留管、コンデンサー、デカンター、窒素導入
管、温度計を具備した2リットルの反応器にイソフタル
酸531.2部、ネオペンチルグリコール239.2
部、1,6ヘキサンジオール106.2部、カージュラ
E−10を125.0部、トリメチロールプロパン8
0.4部、ジブチルスズオキサイド1.0部を仕込み1
60℃まで加熱して内容物を熔融させた。同温度より、
縮合水を系外に溜去しながら、3時間を要して240℃
まで昇温した。同温度で2時間反応せしめた後、デカン
ター内をキシレンで満たし、反応器にキシレン15部を
加えてキシレン還流下で更に縮合反応を続けた。
【0025】反応物の酸価が、5.5に達したところで
180℃まで冷却し、ソルベッソ#100を459.5
部、ブチルセロソルブ459.5部加えてポリエステル
樹脂溶液A−を得た。このポリエステル樹脂溶液A−
の固形分濃度は50.3%、粘度(ガードナー気泡粘
度25℃)はI−J、酸価は2.7であった。又樹脂固
形分の水酸基価は160、数平均分子量は800であっ
た。
【0026】合成例2(ポリエステルA−の合成) 合成例1と同様の装置を用い、イソフタル酸263.0
部、アジピン酸92.2部、ヘキサヒドロ無水フタル酸
146.6部、ネオペンチルグリコール108.2部、
1,6ヘキサンジオール121.8部、カージュラE−
10を280.0部、ジブチルスズジオキサイド1.0
部を仕込み合成例1と同様な方法で反応させ、反応物の
酸価が3.5に到達した時点で冷却を行った。冷却後、
ソルベッソ#100を402.5部、ブチルセロソルブ
402.5部を加えて透明粘稠なポリエステル樹脂溶液
A−を得た。このポリエステル樹脂溶液A−の固形
分濃度は50.1%、粘度(ガードナー気泡粘度25
℃)はZ、酸価は1.7であった。又樹脂固形分の水酸
基価は10、数平均分子量は10000であった。
【0027】合成例3(高アルキルエ−テル化ベンゾグ
アナミンB−の合成) 温度計、攪拌機、還流冷却管及び溶剤・副生成物回収装
置を具備した3リットルの反応器に、ベンゾグアナミン
336.6部、粒状パラホルムアルデヒド(ホルムアル
デヒド80重量%)499.6部、nブタノール111
8.8部を仕込み、攪拌混合した。10%苛性ソーダ水
溶液にて系のpHを9.2に調整した後60℃に昇温
し、同温度で3時間メチロール化反応を行った。次いで
10%蓚酸水溶液にて系のpHを4.8に調整し、n−
ブタノール還流下で生成水を系外に除去しながら8時間
エーテル化反応を行った。40℃まで降温し、10%苛
性ソーダ水溶液にて系のpHを7.0に調整した後、未
反応のブタノール、ホルムアルデヒドおよび水を加熱減
圧下で溜去した。残留液をブチルセロソルブで希釈し、
高アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂B−を得
た。B−の固形分濃度は60.2%、粘度(ガードナ
ー気泡粘度計25℃)はJ−Kであった。
【0028】合成例4(高アルキルエ−テル化ベンゾグ
アナミンB−の合成) 合成例3と同様の装置を用いて、ベンゾグアナミン33
6.6部、粒状パラホルムアルデヒド(ホルムアルデヒ
ド80重量%)472.7部、isoブタノール103
9.0部を仕込み、10%苛性ソーダ水溶液にて系のp
Hを9.2に調整した後60℃に昇温し、同温度で3時
間メチロール化反応を行った。次いで10%蓚酸水溶液
にて系のpHを4.5に調整し、isoブタノールの還
流下で生成水を系外へ除去しながら8時間エーテル化反
応を行った。40℃まで降温し、10%苛性ソーダ水溶
液にて系のpHを7.0に調整した後、未反応のiso
ブタノール、ホルムアルデヒドおよび水を加熱減圧下で
溜去した。残留液をブチルセロソルブで希釈し、高アル
キルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂B−を得た。B
−の固形分濃度は60.1%、粘度(ガードナー気泡
粘度計25℃)はR−Sであった。
【0029】合成例5(高アルキルエ−テル化ベンゾグ
アナミンB−の合成) 合成例3と同様の装置を用いて、ベンゾグアナミン33
6.6部、粒状パラホルムアルデヒド(ホルムアルデヒ
ド80重量%)432.0部、メタノール576.0部
を仕込み、10%苛性ソーダ水溶液にて系のpHを9.
2に調整した後60℃に昇温し、同温度で3時間メチロ
ール化反応を行った。次いで10%蓚酸水溶液にて系の
pHを3.4に調整し、メタノールの還流下で生成水を
系外へ除去しながら8時間エーテル化反応を行った。4
0℃まで降温し、10%苛性ソーダ水溶液にて系のpH
を7.0に調整した後、未反応のメタノール、ホルムア
ルデヒドおよび水を加熱減圧下で溜去した。残留液をブ
チルセロソルブで希釈し、高アルキルエーテル化ベンゾ
グアナミン樹脂B−を得た。B−の固形分濃度は6
0.3%、粘度(ガードナー気泡粘度計25℃)はA−
Bであった。
【0030】合成例6(低アルキルエーテル化ベンゾグ
アナミンC−の合成) 合成例3と同様の装置を用いて、ベンゾグアナミン33
6.6部、粒状パラホルムアルデヒド(ホルムアルデヒ
ド80重量%)270.0部、nブタノール1198.
8部を仕込み、10%苛性ソーダ水溶液にて系のpHを
9.2に調整した後60℃に昇温し、同温度で3時間メ
チロール化反応を行った。次いで10%蓚酸水溶液にて
系のpHを6.0に調整し、nブタノールの還流下で生
成水を系外へ除去しながら6時間エーテル化反応を行っ
た。40℃まで降温し、10%苛性ソーダ水溶液にて系
のpHを7.0に調整した後、未反応のブタノール、ホ
ルムアルデヒドおよび水を加熱減圧下で溜去した。残留
液をブチルセロソルブで希釈し、低アルキルベンゾグア
ナミン樹脂C−を得た。C−の固形分濃度は60.
5%、粘度(ガードナー気泡粘度計25℃)はF−Gで
あった。
【0031】合成例7(低アルキルエ−テル化ベンゾグ
アナミンC−の合成) 合成例3と同様の装置を用いて、ベンゾグアナミン33
6.6部、粒状パラホルムアルデヒド(ホルムアルデヒ
ド80重量%)290.5部、nブタノール1598.
4部を仕込み、10%苛性ソーダ水溶液にて系のpHを
9.2に調整した後60℃に昇温し、同温度で2時間メ
チロール化反応を行った。次いで10%蓚酸水溶液にて
系のpHを5.0に調整し、nブタノールの還流下で生
成水を系外へ除去しながら6時間エーテル化反応を行っ
た。40℃まで降温し、10%苛性ソーダ水溶液にて系
のpHを7.0に調整した後、未反応のブタノール、ホ
ルムアルデヒドおよび水を加熱減圧下で溜去した。残留
液をブチルセロソルブで希釈し、低アルキルエーテル化
ベンゾグアナミン樹脂C−を得た。C−の固形分濃
度は60.2%、粘度(ガードナー気泡粘度計25℃)
はJ−Kであった。これらのベンゾグアナミン樹脂につ
いての13C−NMRならびにGPCの測定結果を表1に
示す。測定は以下のようにして行った。
【0032】(1)13C−NMR 試料を常温・減圧乾燥した後、ジメチルスルホキシド−
6 に溶解させ、日本電子(株)製のJNM−EX27
0にて測定した。各官能基を示すピーク幅範囲の積分強
度により定量し、トリアジン核1モルに対する結合モル
数として表示した。
【0033】(2)GPC 試料をテトラヒドロフランに溶解させ、日本分析工業
(株)製のLC−08型にて測定した。表示した分子量
は、分子量既知のポリスチレンを標準試料とした検量線
から求めた。
【0034】
【表1】
【0035】Mw:重量平均分子量 Mn:数平均分子量
【0036】実施例1〜5及び比較例1〜5 合成例1〜7で得られたポリエステル樹脂溶液とアミノ
樹脂溶液とを表2及び表4に示す割合で配合し、これに
硬化触媒を添加混合した後、ソルベッソ#100とブチ
ルセロソルブの混合溶剤で希釈して不揮発分50%のク
リアー塗料を調製した。
【0037】得られたクリアー塗料について以下の試験
を行った。厚さ0.5mmのブリキ板にポリエステル系
のホワイトコーティング剤を乾燥後膜厚が10μmとな
るように塗布し、170℃で10分間加熱乾燥させた。
この上に乾性油アルキッド樹脂をビヒクルの主成分とす
るインキを印刷し(2μm)、インキが未乾燥の状態で
上記のクリアー塗料を乾燥後膜厚が8μmとなるように
塗布し200℃で1分間加熱乾燥を行った。このように
して得られた試験片について表3及び表5に示す試験を
行った。なお各試験の方法は次の通りである。
【0038】(注1) 鉛筆硬度 塗装板面をJIS−S−6006に規定された高級鉛筆
を用いJIS−K−5400に準じキズがつかない硬さ
を調べた。
【0039】(注2) ウェットインキ適性 塗装面を10倍ルーぺで観察し、インク層のにじみ、凝
集及びへこみ等の有無を以下の判定基準で判定した。
【0040】◎:特に良好 ○:良好 △:や
や不良 ×:不良
【0041】(注3) 加工性 四辺缶打抜き加工したものを煮沸処理し、塗膜の剥離の
程度を下記基準により目視で判定した。
【0042】◎:特に良好 ○:良好 △:や
や不良 ×:不良
【0043】(注4) 密着性 碁盤目剥離試験を行い、剥離面積を目視判定した。 ◎: 0〜5% ○: 6〜30% △:31〜49% ×: 50%以上
【0044】(注5) 耐レトルト性 試験片を水中に浸漬し、加圧容器中で加湿下130℃3
0分間処理した後、密着性試験を行った。
【0045】 ◎: 0〜5% ○: 6〜30% △:31〜49% ×: 50%以上
【0046】(注6) ラビング性 アセトンで湿らせた脱脂綿で試験片をこすり、塗膜が剥
がれる時点の往復回数を調べた。
【0047】 ◎: 50回以上 ○:21〜49回 △: 6〜20 ×: 0〜5回
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】表2、表4に示した略号1)〜4)は以下
を表わす。 1)ブチルエーテル化メラミン樹脂:スーパーベッカミ
ン14−570C(大日本インキ化学(株)製;不揮発
分60%) 2)エポキシ樹脂:エピクロン1055−60S(大日
本インキ化学(株)製;60%ブタノール溶液) 3)ソルベッソ#100/ブチルセロソルブ=5/5
(混合溶剤) ソルベッソ#100:シェル化学(株)製 4)p−トルエンスルフォン酸(25%ブタノール溶
液)
【0053】
【発明の効果】本発明による缶外面塗料用樹脂組成物
は、未乾燥インキ上の塗装性に優れ、且つ硬度、加工
性、耐レトルト性に優れる塗膜を形成し得るものであ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基価が、5〜250mgKOH/g
    であるポリエステル樹脂と、下記(a),(b)両群か
    ら各1以上選択された少なくとも2種以上のアミノ樹脂
    とを含有することを特徴とする缶外面塗料用樹脂組成
    物。 (a)トリアジン核1あたりの結合ホルマリン量が2.
    5以上でメチロール基のエーテル化度が1.5以上の高
    アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂 (b)トリアジン核1あたりの結合ホルマリン量が2.
    5未満でメチロール基のエーテル化度が1.5以下の低
    アルキルエーテル化べゾグアナミン樹脂
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