JPH09286385A - バルジ型船尾形状 - Google Patents

バルジ型船尾形状

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JPH09286385A
JPH09286385A JP12793496A JP12793496A JPH09286385A JP H09286385 A JPH09286385 A JP H09286385A JP 12793496 A JP12793496 A JP 12793496A JP 12793496 A JP12793496 A JP 12793496A JP H09286385 A JPH09286385 A JP H09286385A
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JP
Japan
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bulge
stern
hull
propeller
main engine
Prior art date
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Pending
Application number
JP12793496A
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English (en)
Inventor
Akira Sueyoshi
明 末吉
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SHINKURUSHIMA DOCK KK
Original Assignee
SHINKURUSHIMA DOCK KK
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Publication date
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 主機関の機器台は一般に矩形であるのに対
し、機関室の二重底板は船尾になるに従って細っている
ので該主機関を後部に据え付けることに限界があり、主
機関と後部隔壁間は、その他機器を配置するにはデッド
スペースであり、無駄な機関室の長さを必要としてい
た。 【解決手段】 船体1の船尾部のプロペラシャフト3の
下方の船体表面4に、船尾垂線(AP)から3〜20%
垂線間長さ(Lpp)の位置に膨出高さ約10〜30%
プロペラ直径(Dp)で膨出長さは膨出高さの3〜8倍
の流線型の膨出物5(バルジ)をプロペラの上流に両舷
対称に設け、推進効率が向上し、また、機関室前部隔壁
8を後方に設置することができ、貨物倉9の容積が多く
確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、船体の船尾部におけ
る機関室の主機関配置に係る船尾形状および隔壁配置並
びに推進性能に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、一般商船は、船尾機関型(アフト
エンジン)が多く採用されている。船体の船尾の機関室
設置部分の外板面は、推進抵抗軽減のため船尾になるに
従って細っていて、かつ、連続した流線型になってお
り、一定のプロペラシャフト高さおよび主機関馬力(主
機関の長さ)を保ちながら、如何に主機関を機関室後部
隔壁に近づけて設置するかが課題である。
【0003】主機関が機関室後部隔壁に近づくことによ
り、機関室前部隔壁を後退させることができ、一定垂線
間長さの船体であれば、貨物倉長さが長く確保でき、貨
物倉容積の多い運航効率のよい船舶が望まれている。
【0004】また、機関室後部の二重底板の水線幅を全
体に広くし、主機関を後退することが考えられるが、流
線型の船尾部が肥大になり、水の流れを阻害し、推進抵
抗が著しく増し、船速の低下となる。
【0005】従来、この種の技術は、図9、図10に示
すように、船体31の船尾部において、機関室の前後を
機関室前部隔壁35と機関室後部隔壁34で仕切り、船
速を考慮しながら、一定の方形係数(Cb)の条件のも
とで二重底板32の水線面、特に、主機関33の後端部
の全体水線幅Bが滑らかでできる限り幅広になるようさ
れていた。
【0006】機関室後部隔壁34は、安全上と構造上で
決められる位置であり、機関室前部隔壁35は、主機関
33を中心にし、その他機器の配置スペースを考慮し
て、機関室37の長さが決まり、設置されるものであ
る。
【0007】二重底板32上に、主機関33の後端部分
の船体構造強度と機関室37での作業をする最小のスペ
ースとなるように主機関33を据え付けていた。
【0008】主機関33は、プロペラシャフト38を介
して、機関室後部隔壁34および船尾管39を貫通して
プロペラ40を軸着していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたよ
うに、主機関の機器台は一般に矩形であるのに対し、機
関室の二重底板は船尾になるに従って細っているので該
主機関を後部に据え付けることに限界があり、主機関と
機関室後部隔壁間は、その他機器を配置するにはデッド
スペースであり、無駄な機関室の長さを必要としていた
という問題点を有していた。
【0010】また、一般に、方形係数の小さな船舶は、
早い船速の要求があり、大馬力エンジンが据え付けられ
るので、さらにデッドスペースが長くなり、不具合があ
った。機関室の長さが長くなるということは、同じ垂線
間長(Lpp)の船舶においては、機関室前部隔壁が前
方に設置されるので、貨物倉容積が減少し、運航効率の
悪い船舶となっていた。
【0011】この発明は、従来の技術の有するこのよう
な不十分な点に鑑みてなされたものであり、その目的と
するところは、同じ垂線間長さの船舶において、船速が
低下することなく、主機関を後方に移動し、それに伴い
機関室前部隔壁を後退させ、貨物倉容積を大きく確保
し、運航効率の向上を図ろうとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の請求項1は、船体の船尾部の船体表面に
流線型の膨出物(バルジ)を両舷対称に設けることによ
り、水線幅が広くなり、主機関の後端部を後方に設置す
ることができる。
【0013】請求項2は、バルジをプロペラの上流で、
かつ、その部分の流線がプロペラ面を通過する位置に設
けられる。プロペラに流入する有効な流速はこの後流に
よる伴流分だけ減少し、ウェーキゲイン効果により推進
効率が向上する。
【0014】請求項3は、船体表面より膨出しているバ
ルジの横断面形状は、その主要部分が円の一部を成し、
前後端値は0゜に向けて漸減して船体表面に接し、形状
抵抗を少なく、流線が乱れないように滑らかな船体表面
を形成している。
【0015】請求項4は、バルジの最大突出部を結ぶ前
後方向の線と流線とのなす角度θは、θ≦20゜とす
る。また、流線が乱れないように滑らかな船体表面を形
成している。
【0016】請求項5は、バルジの後部には、半円状の
ダクトと整流板の両方又は片方を設置することにより、
水流をプロペラに誘導し、また、水流の剥離が整流され
て船体抵抗の増加を抑える。
【0017】請求項6は、バルジの最大突出部を主機関
の主機台後端部に設置し、又は、該主機台後端部の一部
を取り込むように設置し、主機関を後部に設置すること
により、機関室前部隔壁を後方に設置することができ、
貨物倉の容積が多く確保できる。
【0018】
【発明の実施の形態】この発明は、船体1の船尾部のほ
ぼ二重底板2の高さ、または、プロペラシャフト3の下
方の船体表面4に、船尾垂線(AP)から3〜20%垂
線間長さ(Lpp)の位置に膨出高さ約10〜30%プ
ロペラ直径(Dp)で膨出長さは膨出高さの3〜8倍の
流線型の膨出物5(バルジ)を両舷対称に設ける。
【0019】バルジ5の最大突出部は、船内の主機関6
の主機台7の後端部に設置され、又は、該主機台7の後
端部の一部を取り込むように設置する。
【0020】バルジ5の最大突出部に主機関6の後端部
を設置することにより、主機関5自体が(L’−L)相
当する数フレーム後方に設置でき、主機関5の前方は余
裕ができ、その相対関係で機関室前部隔壁8’が機関室
前部隔壁8まで移動することができる。これによって貨
物倉9は移動したほどは長く(LER’−LER)とれ、多
くの容積が確保でき、積載効率が向上する。
【0021】バルジ5は肋骨構造とし、船体表面4より
膨出している横断面形状は、その主要部分が円の一部を
成し、その円弧の円中心Oに対する角度αは、全ての部
分で180゜より小さく、かつ、前後端値は0゜に向け
て漸減して船体表面4に接し、形状抵抗と流線の乱れが
少ないように滑らかな船体表面4を形成している。
【0022】バルジ5の各横断面の最大突出部Hを結ぶ
前後方向の線hと、その各位置の船体表面4の流線F
と、なす角度θは、θ≦20゜とし、また、該バルジ5
は、プロペラの上流に位置し、プロペラ10の翼面に水
流を導くようになっている。これによりプロペラ10に
流入する有効な流速はこの後流による伴流分だけ減少
し、ウェーキゲイン効果により推進効率が向上する。
【0023】バルジ5の後部には、半円状のダクト11
と整流板12の両方又は片方がバルジ5方向線h上の船
体表面4に設置され、水流の剥離を整流して船体抵抗の
増加を抑え、また、水流は、プロペラ10に導かれ、プ
ロペラ効率が向上する。
【0024】
【実施例】実施例について、説明すると、載荷重量45
000トンのバラ積貨物船は、垂線間長さ180m、プ
ロペラ直径5.8mであり、バルジの最大突出高さ60
0mmでこれによる主機関および機関室前部隔壁の後部
への移動長さは、1.8mであり、また、トリムを一定
に保つ関係(貨物重心の関係)から貨物倉最前端の隔壁
も前方に移動することになり、その分を加えて、貨物倉
の長さは、3.0m長くなる。貨物倉容積は、ほぼ10
00立方メートル多く確保することができる。
【0025】
【発明の効果】この発明は、上記のとおり構成されてい
るので、次に記載する効果を奏する。この発明は、船体
の船尾部のプロペラの上流にバルジを設けることによ
り、主機関が後方に設置でき、機関室の機関室前部隔壁
を後退させ、さらに、貨物倉の最前隔壁を前方に移動す
ることも可能となり、貨物容積を多く確保でき、また、
バルジの形状およびダクトにより、ウェーキゲイン効果
および整流により、船速を落とすことなく、運航効率の
向上を図るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の船体船尾部を側面図で略示したもの
である。
【図2】この発明の船体船尾部を平面図で略示したもの
である。
【図3】この発明のバルジを側面図で略示したものであ
る。
【図4】この発明のバルジ部を横断面図で略示したもの
である。
【図5】この発明のバルジ部およびダクトを側面図で略
示したものである。
【図6】この発明のバルジ部を最大突出部の前後方向の
断面図で略示したものである。
【図7】この発明のバルジ部の最大突出部を横断面図で
略示したものである。
【図8】この発明のダクトを横断面図で略示したもので
ある。
【図9】従来の船体船尾部を側面図で略示したものであ
る。
【図10】従来の船体船尾部を平面図で略示したもので
ある。
【符号の説明】
1 船体 2 二重底 3 プロペラシャフト 4 船体表面 5 バルジ 6 主機関 7 主機台 8 機関室前部隔壁 8’ 機関室前部隔壁 9 貨物倉 10 プロペラ 11 ダクト 12 整流板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体の船尾部のプロペラシャフトの下方
    の船体表面に、船尾垂線(AP)から3〜20%垂線間
    長さ(Lpp)の位置に膨出高さ約10〜30%プロペ
    ラ直径(Dp)で膨出長さは膨出高さの3〜8倍の流線
    型の膨出物(バルジ)を両舷対称に設けることを特徴と
    するバルジ型船尾形状。
  2. 【請求項2】 バルジは、プロペラの上流で、かつ、そ
    の部分の流線がプロペラ面を通過する位置に設けられる
    請求項1のバルジ型船尾形状。
  3. 【請求項3】 船体表面より膨出しているバルジの横断
    面形状は、その主要部分が円の一部を成し、その円弧の
    円中心に対する角度は、全ての部分で180゜より小さ
    く、かつ、前後端値は0゜に向けて漸減して船体表面に
    固着してなる請求項1のバルジ型船尾形状。
  4. 【請求項4】 バルジの各横断面の最大突出部を結ぶ前
    後方向の線と、その各位置の船体表面の流線と、なす角
    度θは、θ≦20゜とする請求項1のバルジ型船尾形
    状。
  5. 【請求項5】 バルジの後部には、半円状のダクトと整
    流板の両方又は片方が船体表面に固着し、水流をプロペ
    ラに誘導する請求項1のバルジ型船尾形状。
  6. 【請求項6】 バルジの最大突出部は、船内の主機関の
    主機台後端部に設置され、又は、該主機台後端部の一部
    を取り込むように設置する請求項1のバルジ型船尾形
    状。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005529016A (ja) * 2002-05-07 2005-09-29 ディーケー・グループ・エヌ.エー. エヌ.ブイ. エア・デフレクターを備えている底部エアキャビティを有している船
CN117622442A (zh) * 2024-01-26 2024-03-01 江苏扬子鑫福造船有限公司 一种螺旋桨前水动力节能扭曲鳍结构

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