JPH09285728A - 重質油分解用添加剤及び重質油の流動接触分解用触媒 - Google Patents

重質油分解用添加剤及び重質油の流動接触分解用触媒

Info

Publication number
JPH09285728A
JPH09285728A JP12647496A JP12647496A JPH09285728A JP H09285728 A JPH09285728 A JP H09285728A JP 12647496 A JP12647496 A JP 12647496A JP 12647496 A JP12647496 A JP 12647496A JP H09285728 A JPH09285728 A JP H09285728A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
additive
heavy oil
catalyst
silica
cracking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12647496A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahito Shibazaki
雅人 芝崎
Nobuo Otake
信雄 大竹
Kaori Imayoshi
かおり 今▲吉▼
彰 ▲さい▼合
Akira Saigou
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tonen Corp filed Critical Tonen Corp
Priority to JP12647496A priority Critical patent/JPH09285728A/ja
Publication of JPH09285728A publication Critical patent/JPH09285728A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミナ又は複合金属酸化物、カオリン粘土
及びシリカからなる重質油分解添加剤において、重質油
中の重質成分の分解活性にすぐれるとともに、耐摩耗性
にすぐれた添加剤及びその添加剤と同様の成分を含む流
動接触分解用触媒を提供する。 【解決手段】 アルミナ又は複合金属酸化物とカオリン
粘土とシリカを含む粒子からなり、該カオリン粘土中の
結晶水の含有量が7〜13重量%であることを特徴とす
る重質油分解用添加剤。多孔性無機酸化物とゼオライト
を含む粒子からなる重質油の流動接触分解用触媒におい
て、該触媒中に、アルミナ又は複合金属酸化物とカオリ
ン粘土とシリカを含有する粒子からなり、該カオリン粘
土中の結晶水の含有量が7〜13重量%である成分を分
散させたことを特徴とする重質油の流動接触分解用触
媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重質油分解用添加
剤及び重質油の流動接触分解(FCC)用触媒に関する
ものである。なお、本明細書で言う重質油とは、沸点6
50°F(343℃)以上の重質成分を含有する炭化水
素油を意味する。このような重質油としては、各種原
油、それらの原油の常圧蒸留残渣油、減圧蒸留残渣油、
溶剤脱歴油、溶剤脱歴油アスファルト、シェールオイ
ル、タールサンドオイル、石炭液化油等の非留出油の
他、HGO(常圧重質軽油)、VGO(減圧軽油)等の
留出油、これらの留出油と前記非留出油との混合物等が
挙げられる。
【0002】
【従来の技術】重質油を分解して軽質油を得るための方
法として各種の方法が知られているが、その代表的な方
法として、流動接触分解(FCC)が知られている。こ
のような重質油の接触分解においては、軽質油をいかに
して収率よく得るかがその重要課題の1つであり、その
課題解決のために数多くの研究がなされている。軽質油
収率を向上させる1つの方法として、分解用触媒に対
し、重質油中の重質成分の分解を促進させる作用を有す
る添加剤を混合することが知られている。従来、このよ
うな添加剤としては、アルミナとカオリン粘土とシリカ
とからなるものが知られている。この添加剤は、触媒助
剤としての重質油分解活性にすぐれている必要があるこ
とはもちろんであるが、この添加剤はFCC装置内では
流動状態で使用されることから、耐摩耗性においてすぐ
れていることが要望される。しかしながら、従来の添加
剤は、耐摩耗性において未だ不満足のものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アルミナ又
は複合金属酸化物、カオリン粘土及びシリカからなる重
質油分解添加剤において、重質油中の重質成分の分解活
性にすぐれるとともに、耐摩耗性にすぐれた添加剤及び
その添加剤と同様の成分を含む流動接触分解用触媒を提
供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明によれば、アルミナ又は複合金属
酸化物とカオリン粘土とシリカを含む粒子からなり、該
カオリン粘土中の結晶水の含有量が7〜13重量%であ
ることを特徴とする重質油分解用添加剤が提供される。
また、本発明によれば、多孔性無機酸化物とゼオライト
を含む粒子からなる重質油の流動接触分解用触媒におい
て、該触媒中に、アルミナ又は複合金属酸化物とカオリ
ン粘土とシリカを含有する粒子からなり、該カオリン粘
土中の結晶水の含有量が7〜13重量%である成分を分
散させたことを特徴とする重質油の流動接触分解用触媒
が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の重質油分解用添加剤(以
下、単に添加剤とも言う)において、その配合成分とし
て用いる複合金属酸化物の具体例としては、シリカ−ア
ルミナ、シリカ−ジルコニアを好ましいものとして挙げ
ることができるが、その他、シリカ−マグネシア、シリ
カ−チタニア、シリカ−ボリアのシリカ含有複合金属酸
化物等が挙げられる。シリカ−アルミナの場合、そのシ
リカ含有量が5〜30重量%、好ましくは10〜20重
量%の範囲のものの使用が好ましい。シリカ含有量がこ
の範囲より多くなると、添加剤の水熱安定性が悪くな
り、一方、前記範囲より少なくなると、重質成分の分解
活性が低くなる。本発明で用いるシリカ−アルミナは、
その焼成品における物性で示して、その比表面積は、通
常250〜450m2/g、好ましくは300〜400
2/gであり、その細孔容積は、通常、0.5〜1.
5cc/g、好ましくは0.7〜1.2cc/gであ
る。また、シリカ−アルミナとしては、アルミナを核と
し、その表面にシリカが層状に結合した構造のものの使
用が好ましい。シリカ−ジルコニアの場合、そのシリカ
含有量が5〜30重量%、好ましくは10〜20重量%
の範囲のものの使用が好ましい。シリカ含有量がこの範
囲より多くなると、添加剤の水熱安定性が悪くなり、一
方、前記範囲より少なくなると、重質成分の分解活性が
低くなる。本発明で用いるシリカ−ジルコニアは、その
焼成品における物性で示して、その比表面積は、通常1
00〜400m2/g、好ましくは120〜350m2
gであり、その細孔容積は、通常、0.1〜1.0cc
/g、好ましくは0.2〜0.8cc/gである。ま
た、シリカ−ジルコニアとしては、ジルコニアを核と
し、その表面にシリカが層状に結合した構造のものの使
用が好ましい。複合金属酸化物としては、前記シリカ含
有複合金属酸化物の他、アルミナ−マグネシア、アルミ
ナ−ボリア、アルミナ−カルシア等を挙げることができ
る。本発明において配合成分として用いる前記複合金属
酸化物の一般的物性を示すと、その比表面積は少なくと
も250m2/gあればよく、また、その全細孔容積は
少なくとも0.5cc/gあればよい。本発明の場合、
細孔分布において、直径60〜100Åの細孔容積が4
5%以上、好ましくは65%以上である複合金属酸化物
の使用が好ましい。このような細孔物性を有する複合金
属酸化物を用いることにより、本発明の添加剤を容易に
得ることができる。
【0006】本発明で用いるカオリン粘土は、7〜13
重量%、好ましくは8〜12.5重量%の結晶水を含有
するものである。結晶水の含有量が前記範囲より多くな
ると、得られる添加剤は、40Å以下の小細孔の割合の
高いものとなるため、重質成分の分解活性が悪くなり、
コーク生成率も上昇するようになる。一方、結晶水含有
量が前記範囲よりも低くなると、得られる添加剤の耐摩
耗性が悪く、FCC装置中での使用において微粉化を生
じやすくなり、装置外へ飛散するようになる。カオリン
粘土は、200℃以下の乾燥では、通常、約14重量%
の結晶水を含有している。従来の添加剤の製造において
は、このような乾燥カオリン粘土が添加剤原料として用
いられてきたが、この場合には、前記のように、重質成
分の分解性が不十分で、コークを生じやすい。本発明で
は、そのカオリン粘土の結晶水の含有量を前記の範囲に
規定して用いる。カオリン粘土中の結晶水の含有量は、
カオリン粘土を焼成し、その際の焼成温度により調節す
ることができる。
【0007】本発明の添加剤を好ましく製造するには、
シリカゾル液に、カオリン粘土及びアルミナ又は複合金
属酸化物を添加し、均一に撹拌して分散液を作る。この
場合、カオリン粘土の平均粒径は、0.5〜5μm、好
ましくは2〜3μmである。アルミナ又は複合金属酸化
物の平均粒径は、0.5〜10μm、好ましくは3〜7
μmである。また、分散液中の全固形分濃度は、10〜
50重量%、好ましくは20〜30重量%である。次
に、このようにして得られた分散液を噴霧乾燥する。こ
の場合の乾燥温度は、180〜300℃、好ましくは2
00〜270℃である。この噴霧乾燥により、本発明の
添加剤が粉末状で得られる。この粉末の平均粒径は、5
0〜80μm、好ましくは55〜70μmである。ま
た、このようにして得られる乾燥品は、必要に応じ、3
00〜700℃、好ましくは400〜600℃に焼成し
て用いることができ、さらに、これらの粉末状の添加剤
は、必要に応じ、押出成形等により成形し、顆粒状、球
状、筒状、棒状等の形状の成形品とすることもできる。
【0008】本発明の添加剤において、そのアルミナ又
は複合金属酸化物の含有量は、5〜70重量%、好まし
くは10〜60重量%であり、そのカオリン粘土の含有
量は、10〜70重量%、好ましくは20〜60重量%
である。シリカの含有量は、10〜30重量%、好まし
くは15〜25重量%であり、そのカオリン粘土分を除
く全ケイ素の含有量は、SiO2換算量で、10〜60
重量%、好ましくは20〜50重量%の範囲に規定する
のがよい。全ケイ素の含有量が前記範囲より多くなる
と、添加剤の水熱安定性が悪くなり、一方、前記範囲よ
り少なくなると重質成分に対する分解活性が低下する。
【0009】本発明の添加剤において、その比表面積は
30〜80m2/g、好ましくは40〜60m2/gであ
り、その全細孔容積は0.14〜0.45ml/g、好
ましくは0.20〜0.40ml/gである。また、細
孔直径が60〜200Åの細孔容積Aは、全細孔容積T
の45%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは
65%以上であり、その細孔直径が100〜200Åの
細孔容積Bは全細孔容積Tの15%以上、好ましくは2
0%以上である。そのB/Aの比は30〜70%、好ま
しくは35〜67%である。
【0010】本発明の添加剤は、その比表面積が大きく
なると、それに応じて全酸量も多くなる傾向を示すが、
その比表面積及び全酸量が前記範囲を超えるようになる
と、重質油分解触媒に対する実質的添加効果が得られな
くなり、重質油分解触媒を単独で使用した場合に比較し
て、転化率、ナフサ収率及びLCO(ライトサイクルオ
イル)収率の実質的向上を示さない。また、本発明の添
加剤は、0.14〜0.45ml/gの全細孔容積を有
するが、その細孔直径が60〜200Åの比較的大きな
細孔の容積は、全細孔容積に対して45%以上に保持さ
れ、それより小さくなると、コーク生成防止効果が不十
分なものとなる。
【0011】本発明の添加剤及び前記複合金属酸化物に
関して言う比表面積、細孔容積及びアトリッションの内
容は以下の通りである。 (比表面積)試料0.2gを200℃、1×10-3トー
ルの条件下に1時間保持した後、液体窒素温度(77
K)にて窒素ガスの吸着を行い、その吸着量を用いて比
表面積を求めた。その算出にはBET法を用いた。 (細孔容積)上記比表面積測定に続いて、液体窒素温度
(77K)にて、窒素ガスを相対圧1.0まで吸着した
後、窒素ガスの脱着を相対圧0.14まで行い、その脱
着量からBJH法により細孔容積を算出した。 (アトリッション)アトリッションの測定は以下のよう
に行なった。触媒50gを充填した容器底部のオリフィ
スから、除湿された空気を供給し触媒を流動させる。オ
リフィスでの空気圧力は約1kg/cm2、線速度は3
45m/secである。このような状態を維持した場合
の、測定開始5時間目から20時間目に容器外に排出さ
れた触媒の重量を測定する。アトリッションは、充填触
媒に対する排出触媒の重量割合と定義する。
【0012】本発明の添加剤に関する前記物性値は、そ
の製造条件により調節することができる。例えば、比表
面積及び全細孔容積は添加するアルミナ又は複合金属酸
化物の比表面積を調節することやその粒径を調節してシ
リカゾルとの反応性を調節することにより調節すること
ができる。
【0013】本発明の添加剤は、微粉末状で重質物中に
分散させて使用することができる他、従来公知の重質油
分解触媒に混合して用いることができる。本発明の添加
剤は、粉末状でFCC触媒に混入して用いるのが好まし
い。FCC触媒は、多孔性無機酸化物とゼオライトから
構成されるもので、その多孔性無機酸化物としては、シ
リカ−アルミナ、シリカ−ジルコニア、シリカ−マグネ
シア等が用いられている。また、ゼオライトとしては、
従来公知の各種の結晶性シリケート、例えば、結晶性ア
ルミノシリケート、骨格構造に金属を含有するアルミノ
メタロシリケート(例えば、結晶性アルミノガロシリケ
ート等)等が用いられるが、特に、ホージヤサイトに属
する合成Y型ゼオライト及び超安定Y型ゼオライトがよ
く、また、カチオンとして、水素及び/又は希土類金属
を含有するものの使用が好ましい。このゼオライトは、
FCC触媒中10〜40重量%、好ましくは20〜30
重量%である。FCC触媒は、必要に応じて、さらに、
他の金属酸化物や粘土、例えば、シリカ、アルミナ、シ
リカ−アルミナ、シリカ−ジルコニア、マグネシア−ア
ルミナ、カオリン等を適量含有することもできる。FC
C触媒は、平均粒径が50〜70μm、好ましくは55
〜65μmの粒子状で用いられる。また、その表面積
は、通常、200〜350m2/g、好ましくは250
〜300m2/gである。本発明の添加剤は、特に、ゼ
オライト、シリカ、アルミナ、カオリンから構成される
FCC触媒に対して適用するのが好ましい。本発明の添
加剤のFCC触媒に対する添加量は、FCC触媒100
重量部に対して、2〜30重量部、好ましくは4〜20
重量部の割合量である。
【0014】
【発明の効果】本発明の添加剤及び流動接触分解用触媒
は、耐摩耗性にすぐれるとともに、重質油中の重質成
分、特に、沸点650°F以上の重質成分に対して高い
分解活性を有し、沸点650°F以下の軽質油(ナフサ
やLCO)を高収率で与える。
【0015】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。なお、以下において示す%はいずれも重量%であ
る。
【0016】参考例1 以下に示す結晶水含有量のカオリン粘土A〜Fを調製し
た。 (1)カオリン粘土A 結晶水含有量が14%のカオリン粘土(市販乾燥品)を
400℃で焼成して結晶水含有量が12%のカオリン粘
土Aを得た。 (2)カオリン粘土B 結晶水含有量が14%のカオリン粘土を500℃で焼成
して結晶水含有量が9.7%のカオリン粘土Bを得た。 (3)カオリン粘土C 結晶水含有量が14%のカオリン粘土を53.0℃で焼
成して結晶水含有量が7.5%のカオリン粘土Cを得
た。 (4)カオリン粘土D 結晶水含有量が14%のカオリン粘土を焼成せずにその
まま用いた。 (5)カオリン粘土E 結晶水含有量が14%のカオリン粘土を580℃で焼成
して結晶水含有量が2.4%のカオリン粘土Eを得た。 (6)カオリン粘土F 結晶水含有量が14%のカオリン粘土を800℃で焼成
して結晶水含有量が0.3%のカオリン粘土Fを得た。
【0017】参考例2(SiO2−Al23の調製) 容積2リットルの容器に、イオン交換水700mlを投
入し、これに硫酸アルミニウムをAl23換算量で9.
7gを添加し、溶液の温度を30℃に保持して撹拌し
て、硫酸アルミニウム水溶液(pH:2.7)を作っ
た。次に、前記のようにして得た硫酸アルミニウム水溶
液に、1規定のアンモニア水を混合溶液のpHが8.0
となるまで約0.5時間をかけて添加し、アルミナ水和
物の沈殿を生成させた。
【0018】次に、このようにして得られたアルミナ水
和物の沈殿を含むスラリー溶液に、撹拌下、水ガラス3
号(SiO2含有量:29wt%)のイオン交換水溶液
(SiO2含有量:7wt%)を、シリカ含量が10%
のシリカ−アルミナを得るために、SiO2として1.
2gとなるように、約2分をかけて添加した。次に、溶
液を60℃に加熱し、この温度において3時間保持し
た。これにより、アルミナ水和物の表面にシリカ水和物
が沈着した沈殿粒子を含むスラリー液が得られた。この
スラリー溶液を濾過し、得られた濾過ケーキを、濃度6
重量%の炭酸アンモニウム水溶液3リットル中に投入し
て分散させ、撹拌した。この場合の撹拌時間は、3時間
であり、撹拌温度は30℃であった。次に、このスラリ
ー液を濾過し、得られた濾過ケーキ上にイオン交換水を
散布し、ケーキ中のアンモニアイオン等の残存イオンを
除去した。
【0019】次に、このようにして得たケーキ(ゲル)
を以下に示す添加剤製造用の添加成分として用いた。こ
のケーキにおけるSiO2/Al23重量比は0.11
であり、そのSiO2含有量は10wt%であった。ま
た、前記ケーキの一部を120℃で15時間乾燥した
後、500℃で3時間空気中で焼成した。この焼成物に
おいて、その比表面積:401m2/g、その全細孔容
積T:1.21ml/g、平均細孔直径:120Å、直
径60〜200Åの細孔容積Aと全細孔容積Tとの比A
/T:81%、直径100〜200Åの細孔容積Bと全
細孔容積Tとの比B/T:39%、B/A:48%であ
った。
【0020】実施例1(添加剤I〜IIIの調製) SiO2含有量が15.2wt%の水ガラス水溶液(p
H:12)660gを2規定の硫酸に添加して、そのp
Hを3に調節してシリカゾルを得た。次に、このシリカ
ゾル液1180gに、カオリン粘土A〜C300g、参
考例2で得たSiO2−Al23を乾燥重量換算で10
0g添加し、均一に分散させた後、噴霧乾燥し、平均粒
径60μmの添加剤I〜IIIを得た。この添加剤I〜III
の成分組成を示すと、シリカ−アルミナ20wt%、カ
オリン60wt%、シリカ20wt%であった。また、
カオリンを除く全ケイ素含有量は、SiO2換算量で2
2wt%であった。
【0021】比較例1(添加剤IV〜VIの調製) 実施例1においてカオリン粘土をD〜Fにした以外は同
様にして実験を行った。前記実施例及び比較例で得た添
加剤I〜VIの性状を表1に示す。
【0022】
【表1】 * 比較例を示す
【0023】応用例 実施例で得た添加剤の性能試験を行うために、添加剤を
FCC触媒に均一に混合した後、この触媒組成物をマイ
クロアクティビティテスト(MAT)装置を用い、同一
原料油、同一条件で流動接触分解反応を行った。その結
果を表2に示す。FCC触媒に対する添加剤の添加量
は、FCC触媒100重量部に対し、10重量部とし
た。比較参考とするため添加剤を添加しない場合につい
ても実施した。前記原料重質油としては、脱硫VGOを
用いた。また、試験に先立ち、FCC触媒と添加剤から
なる触媒組成物は、650℃で1時間焼成した後、76
0℃で16時間100%スチーム雰囲気で処理した。
【0024】なお、前記試験における流動接触分解条件
は以下の通りであった。 (1)反応温度:510℃ (2)反応圧力:常圧 (3)触媒組成物/油比:2.5〜4.5wt/wt (4)接触時間:32hr-1
【0025】
【表2】 * 比較例を示す
【0026】なお、表2に反応結果として示したコーク
収率は、同一転化率における値である。
フロントページの続き (72)発明者 今▲吉▼ かおり 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 ▲さい▼合 彰 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナ又は複合金属酸化物とカオリン
    粘土とシリカを含有する粒子からなり、該カオリン粘土
    中の結晶水の含有量が7〜13重量%であることを特徴
    とする重質油分解用添加剤。
  2. 【請求項2】 多孔性無機酸化物とゼオライトを含む粒
    子からなる重質油の流動接触分解用触媒において、該触
    媒中に、アルミナ又は複合金属酸化物とカオリン粘土と
    シリカを含有し、該カオリン粘土中の結晶水の含有量が
    7〜13重量%である成分を分散させたことを特徴とす
    る重質油の流動接触分解用触媒。
JP12647496A 1996-04-23 1996-04-23 重質油分解用添加剤及び重質油の流動接触分解用触媒 Pending JPH09285728A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12647496A JPH09285728A (ja) 1996-04-23 1996-04-23 重質油分解用添加剤及び重質油の流動接触分解用触媒

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12647496A JPH09285728A (ja) 1996-04-23 1996-04-23 重質油分解用添加剤及び重質油の流動接触分解用触媒

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09285728A true JPH09285728A (ja) 1997-11-04

Family

ID=14936120

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12647496A Pending JPH09285728A (ja) 1996-04-23 1996-04-23 重質油分解用添加剤及び重質油の流動接触分解用触媒

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09285728A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011147933A (ja) * 2009-12-25 2011-08-04 Jgc Catalysts & Chemicals Ltd 流動接触分解触媒用添加剤
WO2011114670A1 (ja) * 2010-03-19 2011-09-22 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 重質炭化水素油分解用触媒及び重質炭化水素油の分解方法
JP2011194338A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Jx Nippon Oil & Energy Corp 重質炭化水素油分解用触媒
JP2011195733A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Jx Nippon Oil & Energy Corp 重質炭化水素油の分解方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011147933A (ja) * 2009-12-25 2011-08-04 Jgc Catalysts & Chemicals Ltd 流動接触分解触媒用添加剤
WO2011114670A1 (ja) * 2010-03-19 2011-09-22 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 重質炭化水素油分解用触媒及び重質炭化水素油の分解方法
JP2011194338A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Jx Nippon Oil & Energy Corp 重質炭化水素油分解用触媒
JP2011195733A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Jx Nippon Oil & Energy Corp 重質炭化水素油の分解方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4259212A (en) Octane improvement cracking catalyst
US3210267A (en) Catalytic cracking of hydrocarbons with the use of a crystalline zeolite catalyst containing rare earths and a porous matrix
US3304254A (en) Catalytic hydrocracking with a physical mixture of a crystalline aluminosilicate and a porous support containing a hydrogenation component
EP0884371B1 (en) Catalyst for cracking heavy oil
JP2554706B2 (ja) 高レベルの窒素を含有する原料油の接触分解方法
JPH10118501A (ja) ギブサイトを配合したメソ細孔性fcc触媒
KR100783987B1 (ko) 열적으로 안정한, 고표면적의 개질된 메조다공성알루미노포스페이트
US4308129A (en) Octane improvement cracking catalyst
JPH0751574A (ja) 接触分解用触媒の製造方法
JP3920966B2 (ja) 重質油分解用添加触媒
TWI307641B (en) Zeolite based catalyst of ultra-high kinetic conversion activity
JPH0124539B2 (ja)
JPH09285728A (ja) 重質油分解用添加剤及び重質油の流動接触分解用触媒
JPS6128376B2 (ja)
JP3527036B2 (ja) 炭化水素接触分解用触媒組成物の製造方法
JP3479783B2 (ja) 重質油の流動接触分解触媒用添加剤
JP3643843B2 (ja) 重質油の流動接触分解触媒用添加剤
JP3949336B2 (ja) 炭化水素接触分解用触媒組成物の製造方法
JPH06198174A (ja) 固体酸物質及びそれを含む流動接触分解用触媒組成物
JP3709893B2 (ja) 重質油の流動接触分解用触媒組成物
JP4167123B2 (ja) 炭化水素流動接触分解用触媒組成物およびそれを用いた重質炭化水素の流動接触分解法
JPS596944A (ja) 重質油処理用触媒及びその製造法
JP3730698B2 (ja) シリカ−アルミナ複合酸化物
JPH0873866A (ja) 重質油分解用添加剤
JP3586544B2 (ja) 炭化水素接触分解用触媒組成物