JPH09284770A - 画像符号化装置および方法 - Google Patents

画像符号化装置および方法

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JPH09284770A
JPH09284770A JP11531796A JP11531796A JPH09284770A JP H09284770 A JPH09284770 A JP H09284770A JP 11531796 A JP11531796 A JP 11531796A JP 11531796 A JP11531796 A JP 11531796A JP H09284770 A JPH09284770 A JP H09284770A
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JP
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frame
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video signal
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picture
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Application number
JP11531796A
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Takao Suzuki
隆夫 鈴木
Masami Nakagawa
昌巳 中川
Goro Kato
吾郎 加藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N19/00Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals
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    • H04N19/87Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using pre-processing or post-processing specially adapted for video compression involving scene cut or scene change detection in combination with video compression
    • HELECTRICITY
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    • H04N19/134Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using adaptive coding characterised by the element, parameter or criterion affecting or controlling the adaptive coding
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    • H04N19/10Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using adaptive coding
    • H04N19/169Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using adaptive coding characterised by the coding unit, i.e. the structural portion or semantic portion of the video signal being the object or the subject of the adaptive coding
    • H04N19/179Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using adaptive coding characterised by the coding unit, i.e. the structural portion or semantic portion of the video signal being the object or the subject of the adaptive coding the unit being a scene or a shot

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 GOPとは異なるRCGOPによってレート
コントロールを行うことで、シーンチェンジと判定され
たフレームにIピクチャを自由に移動することができる
ため、画質の劣化を抑えられる。 【解決手段】 フレームリオーダ回路4では、入力ビデ
オ信号がリオーダされたビデオ信号へ変換され、動き検
出回路5では、リオーダビデオ信号から動きベクトルと
ME残差が求められる。シーンチェンジ検出回路6で
は、ME残差からシーンチェンジが検出され、画像タイ
プが変更されると共に、RCGOPが設定される。遅延
メモリ7では、所定の時間リオーダビデオ信号が遅延さ
れる。符号化コントローラ11では、画像タイプとRC
GOPとから量子化回路14の制御がなされ、すなわち
ビットレートが制御され、符号化が実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばMPEG
2に対して適用される画像符号化装置および方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】MPEG2(Moving Picture Coding Ex
perts Group Phase 2 )のテストモデル(TM)5で
は、通常伝送路に合わせてビットレートは、固定とされ
る。その固定とされたビットレートは、GOP(Group
of Pictures )の長さを15とする。このように、TM
5では、一定レートの転送速度を持つチャンネルにデー
タを送出するために、発生情報量がGOPやフレーム単
位に設定された目標ビット数に漸近するように、レート
コントロールが行われる。このGOPには、1つのI
(Intra coded )ピクチャと4つのP(Predictive cod
ed)ピクチャが含まれるように符号化がなされ(M=
3)とされる。このTM5では、符号化情報量がある範
囲に入っていれば、どのような手法を用いても良いとさ
れ、この手法の典型的な例を以下に示す。
【0003】まず、ステップ1では、これから符号化し
ようとする画像タイプによってどの程度情報量が必要か
をある数値で規格化して、相対的に見積もる。式(1)
で定義したIピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャの複雑
さ指標XI 、XP 、XB を更新する。SI 、SP 、SB
を発生ビット数、QI (ave) 、QP (ave) 、QB (ave)
を平均的な量子化パラメータとする。量子化パラメータ
は、1フレーム中の全てのマクロブロックのMQUAN
Tの平均値、ただし1〜31の範囲に正規化されてい
る。複雑さ指標XI 、XP 、XB は、符号化情報量が多
く発生するような画像に対して大きくなり、高い圧縮率
が得られる画像に対しては小さくなる。
【0004】 XI =SI I (ave) 、XP =SP P (ave) 、XB =SB B (ave) (1)
【0005】また、初期値XI (init)、XP (init)、X
B (init)は、 XI (init)=160×Bit-rate/115 (2) XP (init)=60×Bit-rate/115 (3) XB (init)=42×Bit-rate/115 (4) で与えられる。
【0006】ここで、Bit-rateは、ビットレート(ビッ
ト/秒)である。GOPの中の次の画面の目標ビット数
I 、TP 、TB は、式(5)、式(6)および式
(7)に示すようにGOPの残りのビット数Rを、Iピ
クチャ、Pピクチャ、Bピクチャの残りのフレームの枚
数を自分のピクチャタイプに換算したもので割ることで
得られる。これは、GOP中のまだ符号化していない画
像の全てが、これから符号化しようとするピクチャタイ
プであるとみなしたとき、1フレームあたり何ビット与
えることができるかの目安を与えるものである。
【0007】 TI =R/(1+NP P /(XI P )+NB B /(XI B )) (5) TP =R/(NP +NB P B /(KB P )) (6) TB =R/(NB +NP B P /(KP B )) (7)
【0008】KP 、KB は、量子化マトリックスに依存
する恒常な定数であり、KP =1.0、KB =1.4 であ
る。NP 、NB は、GOPの中の符号化順でPピクチ
ャ、Bピクチャの残ったフレームの枚数であり、画面の
符号化の後では、 R=R−SI あるいはR=R−SP あるいはR=R−SB (8) である。
【0009】また、GOPの最初の画面では、 R=G+R (9) G=Bit-rate×N/Picture-rate に設定する。(ただし、N:GOPの中のピクチャの
数)
【0010】次のステップ2では、各フレームに含まれ
るマクロブロックを順次符号化してゆきながら、量子化
ステップを求める。符号化しようとしているフレームに
対する割り当て情報量の差をマクロブロック毎にフィー
ドバックし、実際の発生情報量が計画量より大きい場
合、発生情報量を減らすために量子化ステップは、大き
くされ、逆の場合、量子化ステップは小さくされる。
【0011】まず、j番目のマクロブロックの符号化の
前にIピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャのそれぞれの
フレームに対する仮想的なバッファの充満度を計算す
る。このバッファは、量子化ステップの計算だけに用い
るものである。初期バッファ状態をdI (0)、d
P (0)、dB (0)とする。
【0012】 dI (j)=dI (0)+B(j−1)−TI ×(j−1)/MB-cnt (10) dP (j)=dP (0)+B(j−1)−TP ×(j−1)/MB-cnt (11) dB (0)=dB (0)+B(j−1)−TB ×(j−1)/MB-cnt (12)
【0013】B(j)は、jで示すマクロブロックを含
んだそれまでの全てのマクロブロックの符号化発生ビッ
ト数であり、MB-cntはピクチャ内のマクロブロック数
である。ピクチャ内の最後の充満度は、同タイプのピク
チャのdI (0)、dP (0)、dB (0)と見なされ
る。
【0014】マクロブロックjの仮の量子化ステップQ
(j)は、 Q(j)=d(j)×31/r (13) r=2×Bit-rate/Picture-rate で与えられる。
【0015】初期値は、 dI (0)=10×r/31 (14) dP (0)=KP ×dI (0) (15) dB (0)=KB ×dI (0) (16) である。
【0016】そして、ステップ3では、量子化パラメー
タの平均値をマクロブロック毎のアクティビティによっ
て変化させる。マクロブロックjの空間的アクティビテ
ィ測定 act(j)として、入力画像の輝度ブロック(マ
クロブロック中に4個含まれる)の画素値を使って式
(17)を計算する。sblkは、輝度ブロックの番号を示
す。
【0017】 act(j)=1+min (Var sblk) (17) sblk=1,4 ここで、
【0018】
【数1】
【0019】アクティビティ act(j)を、平均的なア
クティビティの値からの偏りによって、〔2,1/2〕
の範囲に正規化した係数N-act(j)を計算する。 N-act(j)=(2× act(j)+avg-act )/( act
(j)+2×avg-act) (19)
【0020】avg-act は、前の時刻の画像の act(j)
の平均値であり、初期値は400とする。この正規化し
た係数を用いて変調した量子化ステップは、式(20)
で得られる。 MQ (j)=Q(j)×N-act(j) (20)
【0021】MQ (j)は、〔1,31〕の範囲の整数
にクリップされる。この変調によって、視覚特性上ノイ
ズに敏感なアクティビティの低い部分には細かな量子化
ステップが割り当てられ、逆にノイズの目立ちにくい、
変化の激しい部分には、粗い量子化ステップが割り当て
られる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上述のような、TM5
の固定のGOP構造では、シーンチェンジのある場面
で、予測誤差が大きくなり、画質劣化が目立つ。そこ
で、シーンチェンジを検出し、検出したフレームのピク
チャタイプをIピクチャに変更することで、画質改善を
図ることが知られている。
【0023】しかしながら、このような単純なIピクチ
ャの追加や移動では、GOPの長さやピクチャタイプ
(Iピクチャ、Pピクチャ、B(Bi-directionally pre
dictive coded )ピクチャ)のフレーム数の割合が変化
してしまうので、TM5のアルゴリズムでは、固定のビ
ットレートのレートコントロールができなくなる。
【0024】一方、DVD(Digital Video Disc)のエ
ンコードのように、2パス方式による場合、第1パス目
にエンコードされるデータを全て調べ、GOP構造が予
め検出され、第2パス目の処理として、符号化を実行す
るので、ビットレート制御が可能となる。しかしなが
ら、衛星放送のように、リアルタイムにエンコードする
場合には、未来のGOP構造が判別されていないので、
2パス方式を使用することができない。
【0025】従って、この発明の目的は、シーンチェン
ジが検出されたフレームをIピクチャへ変更し、且つT
M5等の手法をそのまま使用してレートコントロールを
行うことができる画像符号化装置および方法を提供する
ことにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、入力ビデオ信号のシーンチェンジに対応して符号化
を行うようにした画像符号化装置において、入力ビデオ
信号から動き検出誤差と、動き検出誤差に基づいて動き
ベクトルを検出する動き検出手段と、入力ビデオ信号
と、検出された動きベクトルが供給され、入力ビデオ信
号を符号化する符号化手段と、動き検出誤差の1フレー
ムの累積を所定の時間保持し、所定の時間内のシーンの
変化点のフレームを検出し、検出したフレームのピクチ
ャタイプをフレーム内符号化フレームとすると共に、所
定の時間内に、フレーム内符号化フレームが常に1フレ
ーム存在するように制御する検出制御手段と、所定の時
間を単位として符号化手段の出力信号のレート制御を行
うレート制御手段とからなることを特徴とする画像符号
化装置である。
【0027】また、請求項6に記載の発明は、入力ビデ
オ信号のシーンチェンジに対応して符号化を行うように
した画像符号化方法において、入力ビデオ信号から動き
検出誤差と、動き検出誤差に基づいて動きベクトルを検
出するステップと、入力ビデオ信号と、検出された動き
ベクトルが供給され、入力ビデオ信号を符号化するステ
ップと、動き検出誤差の1フレームの累積を所定の時間
保持し、所定の時間内のシーンの変化点のフレームを検
出し、検出したフレームのピクチャタイプをフレーム内
符号化フレームとすると共に、所定の時間内に、フレー
ム内符号化フレームが常に1フレーム存在するように制
御するステップと、所定の時間を単位として符号化され
た出力信号のレート制御を行うステップとからなること
を特徴とする画像符号化方法である。
【0028】入力されたビデオ信号のシーンチェンジを
検出し、検出したシーンチェンジのフレームのピクチャ
タイプをIピクチャへ変更する。レートコントロール用
のGOPの長さを一定(15)とし、且つ1つのGOP
に含まれる各ピクチャタイプの割合を変更しないように
制御する。このように、レートコントロール用のGOP
とGOPとを切り離しすことによって、MPEG2のT
M5のような既存のレートコントロールを使用する。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、この発明をMPEG2、T
M5に対して適用した一実施例について図面を参照して
説明する。この発明の一実施例の構成を図1に示す。こ
の画像符号化装置は、動き検出/シーンチェンジ検出部
1と符号化部2とからなる。動き検出/シーンチェンジ
検出部1は、フレームリオーダ回路4、動き検出(Moti
on Estimation )回路5、シーンチェンジ検出回路6、
遅延メモリ7、DC平均化回路8および検出回路9から
なり、符号化部2は、符号化コントローラ11、減算器
12、DCT回路13、量子化回路14、可変長符号化
回路15、動き補償回路16、加算器17、逆DCT回
路18および逆量子化回路19からなる。
【0030】3で示す入力端子からビデオ信号が供給さ
れる。このビデオ信号は、フレームリオーダ回路4へ供
給され、フレームの再構成が行われる。このフレームの
再構成の一例として、図2に示すように入力ビデオ信号
からリオーダ後のビデオ信号へピクチャタイプが再構成
される。まず、フレームリオーダ回路4では、最初のフ
レームがIピクチャへ変更される。これは、Iピクチャ
がフレーム内符号化された画像であるため、復号化する
際、他のピクチャ(フレーム)を参照することなく再生
できるためである。これらより、Iピクチャは、「エン
トリ・ポイント」とも言われる。フレームリオーダ回路
4からのリオーダビデオ信号は、動き検出回路5、遅延
メモリ7およびDC平均化回路8へ供給される。
【0031】動き検出回路5では、供給されたリオーダ
ビデオ信号から予測のための動き検出がなされ、動きベ
クトルと残留誤差が求められる。この動き検出の一例と
してブロックマッチングが用いられる。残留誤差(これ
をME残差と称する。)は、5フレームの予測画像と原
画とのそれぞれのフレーム差分の絶対値和からなる。M
E残差は、動き検出回路5からシーンチェンジ検出回路
6へ供給され、動きベクトルは、動き検出回路5から遅
延メモリ7へ供給される。また、この実施例では、Pピ
クチャからIピクチャへの動き検出を必ず行う。
【0032】シーンチェンジ検出回路6では、ME残差
を一定時間集計してシーンチェンジが検出され、検出さ
れたそのフレームにIピクチャが割り当てられる。この
ようにピクチャタイプの変換が行われ、RCGOP(Ra
te Control GOP)およびピクチャタイプがシーンチ
ェンジ検出回路6から符号化部2へ供給される。
【0033】遅延メモリ7では、nフレーム分のリオー
ダビデオ信号と動きベクトルがシーンチェンジ検出回路
6で処理が実行されている間、遅延され、遅延された
後、符号化部2へ供給される。DC平均化回路8では、
供給されたリオーダビデオ信号の例えば、輝度信号の平
均値が算出され、検出回路9において、過去の輝度値の
平均値に対する急激な輝度値の変化に基づいてフラッシ
ュの発光が検出される。検出回路9の出力信号は、シー
ンチェンジ検出回路6へ供給される。
【0034】符号化部2へ供給されたRCGOPおよび
ピクチャタイプは、符号化コントローラ11へ供給さ
れ、リオーダビデオ信号と動きベクトルは、減算器12
および動き補償(MC)回路16へ供給される。符号化
コントローラ11では、シーンチェンジ検出回路6から
のRCGOPおよびピクチャタイプと、可変長符号化
(VLC:Variable Length Coding)回路15からの制
御信号とから量子化回路14の量子化ステップを決定す
る。この量子化ステップのフィードバック制御によっ
て、レートコントロールがなされる。
【0035】動き補償回路16では、加算器17からの
出力信号と、遅延メモリ7からのリオーダビデオ信号と
動きベクトルから動き補償が行われる。動き補償が行わ
れた信号は、減算器12および加算器17へ供給され
る。減算器12では、遅延メモリ7からのリオーダビデ
オ信号から動き補償回路16からのビデオ信号が減算さ
れ、その差分値がDCT(Discrete Cosine Transfrom
)回路13へ供給される。DCT回路13では、その
差分値に対してDCTの処理が施され、DCT係数デー
タが発生する。このDCT係数データが量子化回路14
において、量子化される。この量子化値は、可変長符号
化回路15へ供給されると共に、逆量子化回路19およ
び逆DCT回路18を介して加算器17へ供給される。
【0036】可変長符号化回路15では、供給された量
子化値に対して可変長符号化がなされ、またビットレー
トを固定化するために、可変長符号化された出力のバッ
ファの占有の割合を表す制御信号を符号化コントローラ
11へ供給する。すなわち、バッファの残量が監視さ
れ、その残量に応じて量子化ステップが制御される。こ
のようなレートコントロールのアルゴリズムとして、可
変長符号化がなされた信号は、ビットストリームとして
出力端子20から伝送される。
【0037】上述のシーンチェンジ検出回路6における
TM5が用いられるシーンチェンジの検出について説明
する。最初にIピクチャをPピクチャと同じ扱いにして
3フレーム前からの予測を行う。上述したように予測
は、動き検出回路5で行われ、動きベクトルとME残差
が得られる。この動き検出回路5では、15フレーム内
に5枚のPピクチャが存在するので5つのME残差が求
められる。次に、ME残差を15フレーム単位で5枚の
Pピクチャについて比較し、シーンチェンジの検出が行
われる。このシーンチェンジの判定は、例えば過去n枚
のフレームP0のME残差の平均値より2倍以上大きい
ME残差が現フレームP0から検出された場合、この現
P0フレームをシーンチェンジであると判定する。
【0038】すなわち、現フレームのME残差をMER
iとすると、
【数2】 を満足する場合にシーンチェンジと判定する。
【0039】ここでnは、1以上の整数であり、nを小
さくすれば、ME残差を平均する範囲を小さくすること
になる。最も簡単な例としてn=1の時は、直前のPピ
クチャと比較することになる。図3Aに示す例では、過
去n枚のフレームP2のME残差の平均値より2倍以上
大きいME残差がフレームP2で検出された一例であ
る。この図3では、説明を容易とするため、P0〜P4
までの平均値を均一とし、点線で示す。図3Bの例は、
シーンチェンジが検出されなかった例である。また、図
3Cおよび図3Dでは、5枚のPピクチャの中にシーン
チェンジと判定されるフレームが複数存在する例をそれ
ぞれ示す。このように、15フレーム中に複数のシーン
チェンジが存在する場合、時間的に最も後のフレームが
15フレーム中のシーンチェンジとして選択される。こ
のシーンチェンジの検出が行われるまで、画像とそれに
付随する動きベクトルは、遅延メモリ7に蓄えられて1
5フレーム以上遅延させる。
【0040】通常は、GOPの先頭は、Iピクチャであ
るが、この実施例では、ある一定時間内の15フレーム
中の5枚のPピクチャのうち1枚をIピクチャとする。
例えば、15フレーム中の何処かのフレームにシーンチ
ェンジが検出された場合、シーンチェンジが検出された
そのフレームをIピクチャとする。シーンチェンジがな
い場合、その前の15フレームの状態によりIピクチャ
の位置が決定される。この15フレームがレートコント
ロールの単位としてRCGOPである。このRCGOP
は、MPEGで用いられるGOPとは、異なるものであ
る。
【0041】図4に示すように、5つのPピクチャの中
に1つのIピクチャが存在し、そのIピクチャの位置に
よって、I0、I1、I2、I3、I4の5通りの状態
が存在する。各GOPの先頭は、Iピクチャであるの
で、RCGOPとGOPの長さの関係は、図5のように
現在の状態と次の状態の関数になる。したがって、GO
Pの長さは、3〜27まで変化することができる。ま
た、シーンチェンジのない画像が連続した場合、定常状
態を決めておくことが好ましい。この一実施例では、定
常状態をI2とし、GOPの間隔を0.5 秒とする。この
理由としては、チャンネルの切り換え時またはランダム
アクセス時などに早く応答するためである。
【0042】図6を用いて、この発明の状態遷移を説明
する。図6Aは、符号化開始時の状態遷移を示し、符号
化開始時は、シーンチェンジに拘らず、最初のフレーム
をIピクチャでエンコードするため、RCGOPの状態
パラメータは、状態I0からスタートする。以降、シー
ンチェンジがなければ、RCGOPの状態パラメータ
は、I1からI2へ状態を遷移して、定常状態に遷移す
る。そのときの、GOPの長さは、18、18、15と
遷移する。
【0043】そして、シーンチェンジと判定された場
合、Iピクチャの移動が自由にできる。例えば、定常状
態の状態I2のときにシーンチェンジが判定されると、
GOPの長さが9〜21で変化することができる。図6
Bに示すように、シーンチェンジが判定された場合、シ
ーンチェンジと判定されたフレームは、Pピクチャから
Iピクチャへ変更される。同じRCGOPに含まれるI
ピクチャは、Pピクチャへ変更される。そして、このR
CGOPの状態パラメータは、状態I4となり、GOP
の長さは、21となる。その後、RCGOPの状態パラ
メータは、I3からI2へ状態を遷移して、定常状態に
遷移する。そのときの、GOPの長さは、12、12、
15と遷移する。
【0044】このときの状態遷移図は、図7のようにな
り、状態遷移表は、図8のようになる。図7の状態遷移
図に示すように、シーンチェンジがないとき実線で示す
状態遷移が実行され、シーンチェンジが判定されたとき
破線で示す状態遷移が実行される。図8の状態遷移表
は、シーンチェンジがないとき丸印で囲んだGOPの長
さとなり、シーンチェンジが判定されたとき星印で囲ん
だGOPの長さとなる。しかしならが、一般の画像で
は、シーンチェンジとシーンチェンジとの間隔は、2秒
以上あるので、次のシーンチェンジまでに状態I2の定
常状態に戻っている確率が高い。
【0045】このRCGOPの区切り情報と、Iピクチ
ャの位置情報は、動きベクトルと同様にシーンチェンジ
検出回路6から符号化部2の符号化コントローラ11へ
供給される。
【0046】上述のように、符号化部2では、15フレ
ームのRCGOP内にIピクチャが1個、Pピクチャが
4個、Bピクチャが10個となる組み合わせが一定であ
る。よって、RCGOP単位でのレートコントロール
は、TM5と同じように処理を施すことができる。シー
ンチェンジ検出回路6からは、Iピクチャの位置情報が
得られるので、そのフレームの直前にGOPヘッダを出
力し、Iピクチャをフレーム内で符号化する。その結
果、事前に画像の状態をすべて調査する(第1パス目)
ことなしに、リアルタイムに固定レートの符号化が可能
となる。
【0047】ここで、このシーンチェンジ検出の一例を
図9のフローチャートに示す。このフローチャートの制
御は、ステップS1から始まり、このステップS1で
は、RCGOPの状態パラメータがI0に設定される。
ステップS2では、動きベクトルの検出が行われ、その
結果、ステップS3において、シーンチェンジか否かが
判定される。シーンチェンジと判定されるた場合、ステ
ップS4へ制御が移り、シーンチェンジでないと判定さ
れた場合、ステップS8へ制御が移る。ステップS4で
は、RCGOPの状態パラメータが変更される。まず、
シーンチェンジが検出されたフレームをIピクチャへ変
更するために、最適な状態パラメータへ変更される。
【0048】ステップS5では、変更された状態パラメ
ータに応じてピクチャタイプが変更される。すなわち、
シーンチェンジが検出されたフレームをIピクチャへ変
更し、同一のRCGOP内にIピクチャが存在する場
合、そのIピクチャは、Pピクチャへ変更される。ステ
ップS8では、状態パラメータが定常状態(I2)か否
かが判断され、定常状態であると判断された場合、ステ
ップS6へ制御が移り、定常状態でないと判断された場
合、ステップS9へ制御が移る。ステップS9では、状
態パラメータが変更され、状態I0の場合、状態I1へ
変更され、状態I1の場合、状態I2へ変更され、状態
I3の場合、状態I2へ変更され、状態I4の場合、状
態I3へ変更される。
【0049】ステップS6では、設定されたGOPの長
さに応じて符号化が実行される。ステップS7では、終
了か否かが判断され、終了と判断された場合、このフロ
ーチャートの制御は終了し、終了でないと判断された場
合、ステップS2へ制御が移る。
【0050】以下に、この発明の他の実施例を説明す
る。上述の一実施例では、GOPの長さを3〜27まで
変化させることができるが、アプリケーションによって
は、GOPの長さに制限が必要である。例えば、DVD
では、GOPの長さが18までとされていることから、
この他の実施例では、GOPの長さを6〜18までに制
限する。このような場合には、図10に示すような状態
遷移図とすることで可能となる。シーンチェンジと判定
されたため、図に示すようにGOPの長さが3となる状
態またはGOPの長さが18以上となる状態へ遷移した
場合、その状態遷移を禁止し、Iピクチャをもう1枚追
加するようにしても良い。その場合、ピクチャタイプの
枚数の組み合わせは、変わるが15フレーム遅延してい
る間に、各ピクチャの枚数は、決定できるので、その組
み合わせ情報を符号化部2へ伝送すれば良い。この場合
の状態遷移図を図11に示し、状態遷移表を図12に示
す。図10および図12において、アミ掛けの部分は、
遷移禁止状態であり、この他の実施例では、定常状態
は、I3とする。
【0051】また、上述したDC平均化回路8および検
出回路9によって検出されるフラッシュの発光は、それ
によって1フレームだけME残差が増加し、シーンチェ
ンジと判定される可能性がある。しかしながら、フラッ
シュの発光されたフレームをIピクチャにすると画質は
かえって悪くなる。そこで、フレームの画像の平均値、
すなわちDC値を調査し、ME残差が大きくてもそのフ
レームだけ他のフレームに比べてDC値が大きくなって
いる場合には、Iピクチャに変更せず、その直後のPピ
クチャをIピクチャに変更する。このような場合、相関
のあるフレーム同士を予測することによって、画質劣化
を防ぐことができる。
【0052】この実施例では、RCGOPの状態パラメ
ータは、1つづつ遷移しているが、これは、隣合うGO
Pの長さの変化を少なくするためであり、これによっ
て、チャンネル切り換え時またはランダムアクセス時な
どのアクセス時間を略々一定にできる。
【0053】
【発明の効果】この発明に依れば、リアルタイムでシー
ンチェンジが検出され、検出されたシーンチェンジをI
ピクチャへ変更することで画質改善が可能となる。さら
に、フラッシュの発光されたフレームを検出することが
でき、画質劣化を防ぐことができる。
【0054】また、この発明に依れば、GOPとRCG
OPのレートコントロールを独立させ、リアルタイムに
固定レート符号化ができる。さらに、GOPの長さに制
限を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の画像符号化装置の一実施例のブロッ
ク図である。
【図2】この発明に係るフレームリオーダの説明に用い
る一例である。
【図3】この発明に係るシーンチェンジ検出の説明に用
いる一例である。
【図4】この発明に係るRCGOPの状態パラメータを
説明するための一例である。
【図5】この発明のRCGOPとGOPの長さの関係の
一実施例である。
【図6】この発明のシーンチェンジの検出の説明に用い
る一例である。
【図7】この発明の状態遷移図の一実施例である。
【図8】この発明の状態遷移表の一実施例である。
【図9】この発明の状態パラメータ変更の一実施例とな
るフローチャートである。
【図10】この発明のRCGOPとGOPの長さの関係
の他の実施例である。
【図11】この発明の状態遷移図の他の実施例である。
【図12】この発明の状態遷移表の他の実施例である。
【符号の説明】
1・・・動き検出/シーンチェンジ検出部、2・・・符
号化部、4・・・フレームリオーダ回路、5・・・動き
検出回路、6・・・シーンチェンジ検出回路、7・・・
遅延メモリ、8・・・DC平均化回路、9・・・検出回
路、11・・・符号化コントローラ、13・・・DCT
回路、14・・・量子化回路、15・・・可変長符号化
回路、16・・・動き補償回路、18・・・逆DCT回
路、19・・・逆量子化回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力ビデオ信号のシーンチェンジに対応
    して符号化を行うようにした画像符号化装置において、 上記入力ビデオ信号から動き検出誤差と、上記動き検出
    誤差に基づいて動きベクトルを検出する動き検出手段
    と、 上記入力ビデオ信号と、上記検出された動きベクトルが
    供給され、上記入力ビデオ信号を符号化する符号化手段
    と、 上記動き検出誤差の1フレームの累積を所定の時間保持
    し、上記所定の時間内のシーンの変化点のフレームを検
    出し、検出した上記フレームのピクチャタイプをフレー
    ム内符号化フレームとすると共に、上記所定の時間内
    に、上記フレーム内符号化フレームが常に1フレーム存
    在するように制御する検出制御手段と、 上記所定の時間を単位として上記符号化手段の出力信号
    のレート制御を行うレート制御手段とからなることを特
    徴とする画像符号化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像符号化装置におい
    て、 上記所定の時間内に複数のシーンの変化点のフレームを
    検出した場合、最後に検出されたフレームを上記所定の
    時間内のシーンの変化点のフレームとすることを特徴と
    する画像符号化装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の画像符号化装置におい
    て、 上記検出制御手段は、定常状態では、上記所定の時間内
    の中央付近に上記フレーム内符号化フレームを配置する
    ことを特徴とする画像符号化装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の画像符号化装置におい
    て、 上記検出制御手段は、GOPの長さの急激な変化を抑え
    ながら、上記フレーム内符号化フレームを上記中央付近
    に遷移することを特徴とする画像符号化装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の画像符号化装置におい
    て、 上記検出制御手段は、制御の結果、GOPの長さを所定
    の範囲内に制限することを特徴とする画像符号化装置。
  6. 【請求項6】 入力ビデオ信号のシーンチェンジに対応
    して符号化を行うようにした画像符号化方法において、 上記入力ビデオ信号から動き検出誤差と、上記動き検出
    誤差に基づいて動きベクトルを検出するステップと、 上記入力ビデオ信号と、上記検出された動きベクトルが
    供給され、上記入力ビデオ信号を符号化するステップ
    と、 上記動き検出誤差の1フレームの累積を所定の時間保持
    し、上記所定の時間内のシーンの変化点のフレームを検
    出し、検出した上記フレームのピクチャタイプをフレー
    ム内符号化フレームとすると共に、上記所定の時間内
    に、上記フレーム内符号化フレームが常に1フレーム存
    在するように制御するステップと、 上記所定の時間を単位として上記符号化された出力信号
    のレート制御を行うステップとからなることを特徴とす
    る画像符号化方法。
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