JPH09284482A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JPH09284482A
JPH09284482A JP8097042A JP9704296A JPH09284482A JP H09284482 A JPH09284482 A JP H09284482A JP 8097042 A JP8097042 A JP 8097042A JP 9704296 A JP9704296 A JP 9704296A JP H09284482 A JPH09284482 A JP H09284482A
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JP
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fluorescent lamp
signal
line sensor
light
image
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JP8097042A
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Toru Torikai
亨 鳥飼
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】受光素子及び検出回路を設けることなく、蛍光
灯の安定を検知でき、良好な画像読み取りを可能にする
画像読取装置を提供する。 【解決手段】光源に蛍光灯10を使用した画像読取装置
において、蛍光灯10の点灯開始後、読み取り対象とな
るネガフイルム12が無い状態で蛍光灯10の光をCC
Dラインセンサ20で受光し、CCDラインセンサ20
のR,G,B各チャンネルの出力のうち、変化量が大き
く、赤外領域に感度を持たないB(又はG)出力を監視
する。B(又はG)信号の変化量が蛍光灯10の安定を
示す所定の値に達したら、制御回路34からモータ駆動
回路32をONする信号を出力しフイルム搬送用モータ
30を駆動させ、フイルム12に記録された画像の読み
取りを開始する。これにより、安定した画像情報を得る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像読取装置に係
り、特に、現像済みフイルムを蛍光灯で照明しその透過
画像光をCCDラインセンサでスキャンしながら読み取
るフイルムスキャナーに好適な画像読み取りタイミング
の制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】ファクシミリやフイルムスキャナー等の
画像読取装置において、光源に蛍光灯を使用しているも
のは、蛍光灯の温度が低い状態(点灯直後)蛍光灯から
光は通常の状態よりも赤外線を多く含み、CCDイメー
ジセンサで画像を取り込んだ場合に、読み取り性能が劣
化することが広く知られている。
【0003】かかる課題を改善する方策として、特公平
3−76626号公報には、赤外線に高感度を有する受
光素子を設け、CCDイメージセンサの出力値と受光素
子の出力値を比較することで蛍光灯が安定状態にあるか
否かを判別し、安定状態が確認されてから読み取りを開
始する技術が開示されている。また、特公平4−175
85号公報には、蛍光灯の近傍に受光素子を設け、この
受光素子の出力値を監視することで蛍光灯が安定状態に
あるか否かを判別し、安定状態が確認されてから読み取
りを開始する技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
案されている技術では、蛍光灯の安定を感知するための
手段として、受光素子及びその検出回路を別途設けなけ
ればならず、構成が複雑でコスト高であるという欠点が
ある。一方、CCDイメージセンサの前に赤外線カット
フィルターを配置することで、赤外線の影響を小さくす
ることはできるが、蛍光灯の点灯直後の低温時には、蛍
光灯からの光量は少なく、安定するので光量は変化す
る。従って、低温時に読み取った画像はCCDの出力が
小さく、S/Nが悪くなるという問題がある。
【0005】また、蛍光灯が安定していない時にCCD
の感度補正等のキャリブレーションを行うと、誤った補
正値で実際の画像の取り込みを行ってしまうという問題
がある。本発明はこのような事情に鑑みてなされたもの
で、受光素子及び検出回路を設けることなく蛍光灯の安
定を検知でき、良好な画像読み取りを可能にする画像読
取装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明は、前記目的を達成
する為に、画像読み取り対象物を照明する蛍光灯と、前
記蛍光灯から照射された光を受光し、3原色の各色に対
応する3つのチャンネル毎に受光した光量に応じた信号
に変換するラインセンサと、前記蛍光灯の点灯開始後、
前記対象物の無い状態で前記蛍光灯から照射された照明
光を前記ラインセンサで受光させるとともに、ラインセ
ンサから出力される3種類の色信号のうち予め定められ
た一つのチャンネルの信号の変化量を監視し、その変化
量が前記蛍光灯のスペクトル変化の安定値を示す所定の
値に達するまで前記ラインセンサによる前記対象物の画
像光の読み取りを待機させ、前記変化量が所定の値に達
した後、画像光の読み取りを開始させるように読み取り
タイミングを制御する制御手段と、を備えたことを特徴
としている。
【0007】本発明によれば、蛍光灯の点灯開始後、画
像読み取りの前に読み取り対象物が無い状態で蛍光灯の
光をラインセンサーで受光し、ラインセンサの各チャン
ネルの出力のうち、一つのチャンネルの信号の変化量を
監視する。そして、その変化量が前記蛍光灯のスペクト
ル変化の安定値を示す所定の値に達するまでは、前記対
象物の画像読み取りを実行せず、蛍光灯が安定するのを
待つ。前記変化量が所定の値に達したら蛍光灯が安定し
たと判断し、前記対象物を蛍光灯で照明し、画像光の読
み取りを開始する。これにより、安定した画像情報を得
ることができる。また、蛍光灯の安定を感知するために
別途受光素子等を設ける必要が無く、コストの削減を図
ることができる。
【0008】変動量を監視する信号として、蛍光灯の発
光開始後から蛍光灯のスペクトル変化が安定するまでの
期間中、信号自身の変化量が最も大きいチャンネル、又
は、2番目に大きいチャンネルの信号を選択することに
より、信号レベルの値を正しく検出することができ、信
号の変化量を精度よく求めることができる。さらにま
た、予め定められた一つのチャンネルの信号の変化量を
監視する代わりに、3色の信号レベルの比(バランス)
や予め定めた2色の信号同士のレベルの比など、ライン
センサから出力される3種類の色信号のうちの複数の信
号同士の相対的な変化量を監視し、この相対的な変化量
が一定値以内に達するか否かによって蛍光灯の安定の可
否を判別してもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る画像読取装置の好ましい実施の形態について詳説す
る。図1に本発明を適用したフイルムスキャナーの構成
が示されている。このフイルムスキャナーは、主とし
て、照明用の蛍光灯10と、読み取り対象となる現像済
みネガフイルム12を平面状に支持する支持台14と、
支持台14に形成されたスリット16を通過した光を反
射するミラー18と、その光をCCDラインセンサ20
の受光面に集光するレンズ22と、受光光量に応じた電
気信号を出力するCCDラインセンサ20と、CCDラ
インセンサ20からの電気信号を増幅するアンプ24
と、増幅された電気信号をデジタル化する信号処理回路
26と、信号処理回路からのデジタル信号に基づいて各
種の処理を行うとともに、前記蛍光灯10のインバータ
回路28を制御し、前記フイルムを搬送する搬送用モー
タ30を駆動するモータ駆動回路32を制御する制御回
路34と、から構成される。
【0010】蛍光灯10は、その長手方向がフイルム1
2の搬送方向に直交する方向に向けられ、支持台14の
上方に配置されている。電源が投入されると、制御回路
34からインバータ回路28をONする信号が出力さ
れ、蛍光灯10が点灯するようになっている。尚、イン
バータ回路28には図示しない電流検出器が設けられ、
電流過少又は電流過大が検出された場合には、図示しな
いモニター画面上に蛍光管の交換を促す警告を表示する
ようになっている。
【0011】電源投入直後の初期状態において、現像済
みネガフイルム12は、図示しないフイルムカートリッ
ジに収納されており、蛍光灯10の下には存在していな
い。従って、蛍光灯10の点灯開始直後、蛍光灯10か
ら投射された光は、図示しない赤外線カットフィルター
を介して直接スリット16を通過し、ミラー18、レン
ズ22を経てCCDラインセンサ20に受光される。
【0012】CCDラインセンサ20は、詳しくは図示
されていないが、GチャンネルとR/Bチャンネルの2
ラインで構成されており、Gチャンネルの受光部はGフ
ィルタを介して光を受光するフォトセンサが一列配列さ
れ、R/Bチャンネルの受光部はRフイルムを介して光
を受光するフォトセンサとBフィルタを介して光を受光
するフォトセンサとが交互に配列されている。このCC
Dラインセンサ20はフイルム搬送方向と直交する方向
(CCDラインセンサの長手方向がフイルムの幅方向と
平行)に配設されている。
【0013】CCDラインセンサ20の受光面に結像さ
れた画像光はR,G,Bフィルタを有する各フォトセン
サで所定時間電荷蓄積され、光の強さに応じた量のR,
G,Bの信号電荷に変換される。このようにして蓄積さ
れた信号電荷は、図示しないCCD駆動回路から加えら
れる所定周期のリードゲートパルスによって読みださ
れ、出力される。
【0014】アンプ24は、R,G,Bそれぞれの信号
を所定のゲインで増幅するもので、各色信号に対するゲ
イン値は、後述するキャリブレーションによって決定さ
れる。信号処理回路34は、増幅後の各R,G,B信号
をそれぞれデジタル信号に変換する。このデジタル化さ
れたR,G,B信号に基づいて、以後、各種信号処理が
施され、画像データが取得されることになる。
【0015】また、蛍光灯10の点灯開始直後、フイル
ム12を経ずに蛍光灯10から直接スリット16に進入
した照明光のR,G,B信号のうち、信号処理回路26
でデジタル化された一つの色信号のデータは、制御回路
34に通知される。制御回路34に通知される色信号と
しては、後述する理由によりB信号が好ましく、以下B
信号のデータが通知されるものとして説明する。
【0016】制御回路34は、入力するBのデジタル信
号の変動を監視することによって蛍光灯10の発光が安
定したか否かを判別する。B信号の変化と蛍光灯の安定
状態とをどの様に対応付けるかについては様々な形態が
考えられる。例えば、B信号の絶対量がある閾値に達し
たら蛍光灯が安定したと判断してもよいし、入力するB
信号の時間的変化量を監視して、その変化量が一定値以
内になったら蛍光灯が安定したと判断することができ
る。
【0017】本実施の形態では後者が採用され、ある時
刻tiにおける信号値と、時刻ti+ΔTにおける信号
値の差分を変動量として、その変動量がある所定の値よ
り大きい場合は、B信号の単位時間当たりの変化が大き
い「過渡期」にあることを意味しているので、蛍光灯の
発光スペクトルが安定していないと判断する。他方、前
記変動量が前記所定の値以内になったら、B信号の単位
時間当たりの変化が小さくなったことを意味しているの
で、蛍光灯10のスペクトルが安定したと判断する。こ
のように、単位時間当たりの信号の変動量がある一定の
値以内になるときをもって蛍光灯10の安定状態を判断
すれば、蛍光管の経年変化によって発光量が次第に低下
していく場合にも、対応できるという利点がある。
【0018】さて、蛍光灯10が安定し、変動量が前記
所定の値以内になった後、所定のタイミングで制御回路
34からフイルム搬送用モータ30を駆動する指令信号
が出力される。この指令信号に基づいてモータ駆動回路
32がONし、フイルム搬送用モータ30が駆動され
る。そして、該モータ30の動力によってネガフイルム
12がカートリッジから引き出され、蛍光灯10に照明
されながら支持台14上を一方向に搬送される。
【0019】ネガフイルム12を透過した光は、ミラー
18、レンズ22を経てCCDラインセンサ20に到達
する。CCDラインセンサ20から出力されたR,G,
Bそれぞれの信号は、アンプ24で増幅された後、信号
処理回路26にてそれぞれデジタル信号に変換される。
このデジタル化されたR,G,B信号に基づいて、各種
信号処理が施され、フイルムに記録されたコマ画像の画
像データが取得される。本実施の形態では、画像データ
の処理について詳しくは説明しないが、例えば、NTS
C方式の複合映像信号に変換して、フイルム画像をモニ
ターテレビに表示することができる。
【0020】次に、図2から図5を参照しながら、蛍光
灯の特性について説明する。図2から図4には、蛍光ラ
ンプ点灯後のスペクトルの変化の一例が示され、図2は
点灯2秒後のスペクトル、図3は点灯20秒後のスペク
トル、図4は点灯40秒後のスペクトル、図5は点灯9
0秒後のスペクトルである。先ず、電源が投入される
と、制御回路34はインバータ回路28をONして蛍光
灯10を点灯させる。始動時、蛍光灯10は放電開始か
ら2秒以内に熱電極動作に移行するが、水銀の蒸気圧は
未だ低いため水銀からの紫外線、可視光の発光エネルギ
ーは低い。従って、水銀からの紫外線により発光する蛍
光体の光も弱く、主として希ガス(Ar)からの発光
(750nm〜900nm付近)が高くなる。
【0021】その後、ランプが加熱されランプ温度上昇
により、水銀蒸気圧が上昇するに伴い、水銀からの紫外
線、可視光の発光が増大する。従って、水銀からの紫外
線により励起される蛍光体からの発光も増大していく。
一方、水銀からの発光増大にともない、希ガスからの発
光は減少する(過渡期)。そしてランプが熱平衡に達し
た安定時には、水銀蒸気圧も平衡に達し、水銀からの紫
外線、可視光の出力も平衡に達する。これにより、蛍光
体からの発光も平衡に達するとともに、希ガス発光も減
少して平衡に達する。
【0022】図6には、CCDラインセンサの分光感度
特性の一例(VDD1=9V、VDD2=5V、Ta=
25°C)が示されている。同図に示すように、Bチャ
ンネルは波長が450nm近辺で最大感度を示し、70
0nmを越える波長域については感度が非常に小さくな
っている。一方、Gチャンネルは、波長が530nm近
辺で最大感度を示し、700nmを越える波長域につい
ても少ないながら感度を有している。また、Rチャンネ
ルは、波長が640nm近辺で最大感度を示し、700
nmを越える波長域についても大きい感度を有している
ことが分かる。
【0023】図7は、蛍光灯の光を赤外カットフィルタ
ーを介して前記CCDランイセンサで受光した場合の5
°CにおけるR,G,B各チャンネルの出力を示すグラ
フであり、図8は蛍光灯の光を赤外カットフィルターを
通さずに前記CCDランイセンサで受光した場合の5°
CにおけるR,G,B各チャンネルの出力を示すグラフ
である。
【0024】図7、図8に示したように、赤外カットフ
ィルターの有無にかかわらず、信号レベルの変化量は、
R、G、Bの順に大きく(R<G<B)なっている。ま
た、各チャンネルの信号が安定値(飽和点)に達するま
でに要する時間も、R、G、Bの順に大きく(R<G<
B)なっている。従って、蛍光灯の安定を判断するには
B信号の変動を監視するのが最も好ましい。
【0025】上記の如く構成されたフイルムスキャナー
の作用について説明する。電源が投入されると制御回路
34はインバータ回路28をONして蛍光灯10を点灯
する。この時点で読み取り対象となるネガフイルム12
は未だ搬送されていないため、蛍光灯10の光はネガフ
イルム12を透過しないで、スリット16、ミラー1
8、レンズ22を介してCCDラインセンサ20に到達
する。
【0026】CCDラインセンサ20から照明光の光の
強さに応じたR,G,B各信号が出力され、アンプ24
で増幅された後、信号処理回路26でそれぞれデジタル
信号に変換される。変換されたBのデジタル信号は制御
回路34に送られる。ところで、電源投入から30秒以
内に蛍光灯10が安定することはないことが実験的に分
かっているので、制御回路34は、電源投入後約30秒
間待機し、蛍光管が暖まるのを待ってから、B信号の変
動量を監視している。即ち、電源投入から30秒後に山
登り的に変化するB信号の信号値についてその変動量を
求め、蛍光灯安定を示す所定の値と比較する。変動量が
前記所定の値に達するまで、フイルムの搬送及び画像の
取り込み処理を待機し、変動量が所定の値に達したら蛍
光灯が安定したと判断し、モータ駆動回路32をONし
てフイルムの先端部まで搬送する。
【0027】フイルムの先端の領域(リーダー部)は、
撮影画像が記録されておらず、ネガベース領域となって
いる。従って、このネガベース領域を透過してくる光量
が、画像読み取り時にCCDランインセンサ20に入射
する最大光量と判断し、キャリブレーションを行う。即
ち、CCDラインセンサ20の電子シャッター値を初期
値に設定すると共にアナログアンプのゲインを所定の初
期値に設定し、このネガベースをCCDラインセンサ2
0で撮像する。尚、電子シャッター値の初期値は、予め
2種類ほど用意されており、ネガベース透過光量に応じ
て適当な一つの初期値が選択される。
【0028】ネガベース領域を撮像した1ライン分のデ
ータについて、R,G,B各チャンネルの信号のうち最
も大きい出力レベル一つの信号に、他の二つの信号レベ
ルを合わせるにように、その二つのチャンネルについて
アンプのゲインを設定する。このように、R,G,B各
チャンネルの出力レベルを全体として略一致させてホワ
イトバランスを調整する。
【0029】その後、制御回路34は、モータ駆動回路
32をONし、ネガフイルム12を一定の速度で搬送し
て、フイルムに記録された各コマの画像を読み取る。上
記実施の形態では、蛍光灯の安定を感知するためにB信
号の変動を監視する場合について説明したが、B信号に
限らず、他のチャンネルの信号でもよい。この場合、信
号を処理する都合上、蛍光灯の発光開始直後から発光ス
ペクトルが安定するまでの期間中に、CCDラインセン
サから出力されるR,G,B各チャンネル信号のうち、
その変化がなるべく大きい信号を選択することが好まし
い。実際にどの色(チャンネル)の信号を監視するかに
ついては、使用される蛍光灯の発光特性やCCDライン
センサの分光感度特性等を考慮して決定することが必要
である。
【0030】図7、図8に示したように、R信号は、信
号レベルが他の色(G、B)に比べて小さく、時間的に
も発光開始後、短時間で変動が安定するので、R信号の
変動量を検知するのは困難である。また、図6に示した
CCDラインセンサの分光特性からも分かるように、R
出力は赤外領域に感度を有しているので、赤外線の影響
を受けやすいという問題もある。赤外線カットフィルタ
ーを利用する場合にも赤外領域を完全に無視することは
できないため、赤外領域に感度のあるR信号は好ましく
ない。
【0031】これに対して、G信号、B信号は、信号レ
ベルが大きく、安定するまでの時間、及び変動量が大き
いのでG、B信号の変動量を検知するのはR信号に比べ
て容易である。また、G、B信号は赤外線の影響を受け
にくいという利点がある。特にB信号は、CCD分光感
度特性からわかるように、赤外領域に感度を殆ど持って
いないので、赤外線の影響は非常に小さくなる。従っ
て、赤外線カットフィルターを使用しない場合には、B
信号の変動量を監視するのがよいと言える。
【0032】しかしながら、現像済みネガフイルムは一
般にオレンジ色であることから、照明用の蛍光灯は、青
色の発光エネルギーが強いものが用いられることが多
く、このため、蛍光灯から照射される光をフイルムを通
さずにCCDラインセンサで受光したときのB出力は、
レベル過大となって信号が飽和する(サチレーションを
起こす)場合がある。かかる場合は、G信号を監視すれ
ばよい。
【0033】また、B信号をデジタル信号に変換して監
視する代わりに、Bのアナログ信号を時定数の大きい検
波回路でレベル検出し、コンパレータを用いて検波して
いないBの信号と比較し、その差があるレベル以内であ
れば制御信号を発生する比較回路を用いてもよい。予め
定められた一つのチャンネルの信号の変化量を監視する
代わりに、3色の信号の比や、異なる2色の信号同士の
差など、R,G,B3色の信号レベルのバランスを示す
値又はR,G,Bのうちから選択した2色の信号同士の
バランスを示す値といった複数の信号同士の相対的な変
化量を監視し、この相対的な変化量が一定値以内に達す
るか否かによって蛍光灯の安定の可否を判別してもよ
い。
【0034】また、上記実施の形態では、R,G,Bの
3原色に分解して信号を処理する場合について説明した
が、これに限らず、Y,M,Cの3原色に分解し、各色
に対応する信号を処理する場合も同様である。上記実施
の形態では、ネガフイルムの画像を読み取るフイルムス
キャナについて説明したが、本発明は、ポジフイルムの
画像を読み取るフイルムスキャナや、複写機、ファクシ
ミリ等の他の画像読取機器にも適用が可能である。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る画像読
取装置によれば、蛍光灯の点灯開始後、画像読み取りの
前に蛍光灯の光をラインセンサーで受光し、ラインセン
サの各チャンネルの出力のうち、一つのチャンネルの信
号の変化量を監視して、前記変化量が所定の値に達した
ら蛍光灯が安定したと判断し、画像光の読み取りを開始
するようにしたので、安定した画像情報を得ることがで
きる。また、蛍光灯の安定を感知するために別途受光素
子等を設ける必要が無く、コストの削減を図ることがで
きる。
【0036】その際、変動量を監視する信号として、信
号自身の変化量が最も大きいチャンネル、又は、2番目
に大きいチャンネルの信号を選択することにより、信号
レベルの値をより正しく検出することができ、信号の変
化量を精度よく求めることができる。また、予め定めら
れた一つのチャンネルの信号の変化量を監視する代わり
に、ラインセンサから出力される3種類の色信号のうち
の複数の信号同士の相対的な変化量を監視し、この相対
的な変化量が一定値以内に達するか否かによって蛍光灯
の安定の可否を判別してもよい。使用される蛍光灯の発
光特性に応じて最適な変動検知方法を設定することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明を適用したフイルムスキャナー
の構成を示すブロック図
【図2】図2は、点灯2秒後の蛍光灯の発光スペクトル
を示す図
【図3】図3は、点灯20秒後の蛍光灯の発光スペクト
ルを示す図
【図4】図4は、点灯40秒後の蛍光灯の発光スペクト
ルを示す図
【図5】図5は、点灯90秒後の蛍光灯の発光スペクト
ルを示す図
【図6】図6は、CCDラインセンサの分光感度特性の
一例を示す図
【図7】図7は、蛍光灯の光を赤外カットフィルターを
介してCCDランイセンサで受光した場合の、R,G,
B各チャンネルの出力を示すグラフ
【図8】図8は、蛍光灯の光を赤外カットフィルターを
通さずにCCDランイセンサで受光した場合の、R,
G,B各チャンネルの出力を示すグラフ
【符号の説明】
10…蛍光灯 12…現像済みネガ写真フイルム(画像読み取り対象
物) 20…CCDラインセンサ 24…アンプ 26…信号処理回路 30…フイルム搬送用モータ 32…モータ駆動回路 34…制御回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像読み取り対象物を照明する蛍光灯
    と、 前記蛍光灯から照射された光を受光し、3原色の各色に
    対応する3つのチャンネル毎に受光した光量に応じた信
    号に変換するラインセンサと、 前記蛍光灯の点灯開始後、前記対象物の無い状態で前記
    蛍光灯から照射された照明光を前記ラインセンサで受光
    させるとともに、ラインセンサから出力される3種類の
    色信号のうち予め定められた一つのチャンネルの信号の
    変化量を監視し、その変化量が前記蛍光灯のスペクトル
    変化の安定値を示す所定の値に達するまで前記ラインセ
    ンサによる前記対象物の画像光の読み取りを待機させ、
    前記変化量が所定の値に達した後、画像光の読み取りを
    開始させるように読み取りタイミングを制御する制御手
    段と、 を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記ラインセンサの各
    チャンネル毎の信号のうち、電源投入直後から蛍光灯の
    スペクトル変化が安定するまでの期間中、信号自身の変
    化量が最も大きいチャンネル、又は、2番目に大きいチ
    ャンネルの信号について、単位時間当たりの変化量を監
    視するようにしたことを特徴とする請求項1記載の画像
    読取装置。
  3. 【請求項3】 画像読み取り対象物を照明する蛍光灯
    と、 前記蛍光灯から照射された光を受光し、3原色の各色に
    対応する3つのチャンネル毎に受光した光量に応じた信
    号に変換するラインセンサと、 前記蛍光灯の点灯開始後、前記対象物の無い状態で前記
    蛍光灯から照射された照明光を前記ラインセンサで受光
    させるとともに、ラインセンサから出力される3種類の
    色信号のうちの複数の信号同士の相対的な変化量を監視
    し、その変化量が前記蛍光灯のスペクトル変化の安定値
    を示す所定の値に達するまで前記ラインセンサによる前
    記対象物の画像光の読み取りを待機させ、前記変化量が
    所定の値に達した後、画像光の読み取りを開始させるよ
    うに読み取りタイミングを制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする画像読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015030845A (ja) * 2013-08-07 2015-02-16 ネクサス株式会社 生分解性樹脂組成物およびその製造方法

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