JPH09284173A - 非接触データ送受信方法およびその装置 - Google Patents
非接触データ送受信方法およびその装置Info
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- JPH09284173A JPH09284173A JP8092800A JP9280096A JPH09284173A JP H09284173 A JPH09284173 A JP H09284173A JP 8092800 A JP8092800 A JP 8092800A JP 9280096 A JP9280096 A JP 9280096A JP H09284173 A JPH09284173 A JP H09284173A
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Abstract
問器から応答器への通信を速め、また応答器に精密な内
部標準クロックを必要としない精度の高い非接触データ
送受信方法を得る。 【解決手段】 質問器は1ビット毎の搬送波の数を固定
としたFSK方式にてコマンドやデータを送信し、応答
器は1ビットを構成する搬送波数の半分の搬送波数をカ
ウントして時間に変換するとともに、その時間をカウン
タにて計数してカウント数に置き換え、今回計測したカ
ウント数と前々回計測したカウント数とを比較し、カウ
ント数の推移を用いるとともに、カウント数の差が所定
のしきい値以上あるときに、質問器から応答器に対して
送信された搬送波の周波数が変わったことを判定するこ
とにより上記質問器からのコマンドやデータを復調する
方法である。
Description
ンや物流ライン、オフィスの入退出管理等で工具や荷
物、または人に非接触カード等の応答器をもたせて、ま
たこの応答器には固有のIDコードや製品番号や製造時
のデータ等を登録し、非接触でデータを通信、管理する
非接触データ送受信装置に関するものである。
構成を示すブロック図、図7はASK復調回路例の図、
図8はASK復調回路による復調状態を示す波形図であ
る。図6において、1は質問器、2は通信エリア3内に
おいて、質問器1と通信を行う応答器である。質問器1
は発振部(OSC)17、変調部18、送信部19、受
信部20、復調部21および制御部22から構成され
る。そして発振部17の出力端は変調部18の入力端に
接続され、さらにこの変調部18の出力端は送信部19
に接続されている。制御部22はCPU等により構成さ
れる。そしてこの制御部22は変調部18および復調部
21に接続されている。
24、制御部14、メモリ15、変調部25および送信
部26から構成される。そして受信部4は電源部23に
接続され、また復調部24に接続される。送信部26は
変調部25に接続され、また制御部14は復調部24、
変調部25、及びメモリ15にそれぞれ接続される。
ように質問器1から応答器2に対して非接触で読み出し
信号を送出し、応答器2はその信号に従い固有のIDコ
ードやデータを返送するものである。この場合、質問器
1からの読み出し信号の到達領域を通信エリア3とし、
そのエリア3に入っている応答器2のみが通信を許され
るものである。
器2に対して読み出しの高周波信号を送出する。読み出
し信号は応答器2に対するコマンド等をASK(Amplit
udeShift Keying)で変調したものである。応答器2は
受信部4にて受信した質問器1からの読み出し信号を抱
絡線検波により復調するとともに、高周波信号を整流
し、コンデンサC2に充電して内部電源とする。また高
周波信号を応答器2の内部クロックとしても利用する。
そしてコマンドの内容により応答器2内にあるメモリ1
5からIDコードやデータを読み出し、高周波信号に変
調をかけて返送する。なお、図6に示したもので、送信
部26と受信部4を一つにしてもよく、送受信部と電源
用のコンデンサC2以外はIC内に1チップ化され、カ
ードの小型化、薄型化が図られている。
この図において、27は抱絡線検波回路で、この回路は
ダイオード28、抵抗R1、R2、コンデンサC3、C
4により構成される。29は比較器(コンパレータ)
で、この比較器の一方の入力端に抱絡線検波回路27の
入力端が接続され、また比較器29の他方の入力端には
基準電圧源(図に示していない)からの電圧Vrefが入力
される。30は符号判定ロジックで、比較器29の出力
端に接続され、比較器出力からデジタルデータの
“0”、“1”を判定する。
質問器1から応答器2への通信に用いる変調方式は、応
答器2に図7に示すような抱絡線検波回路27と比較器
29だけで、質問器1からの信号をデジタルデータに復
調することが可能であることから、回路構成が簡単でI
C内に1チップ化できるASKが主流である。ASKの
場合、質問器1が送信するデジタルデータの“0”、
“1”を応答器2が判断できるように、図8のようにパ
ルスの数で区別するPNM(Pulse Number Modulation
)を用い、1ビットの抱絡線検波出力の時間からデジ
タルデータを復調する。
高周波信号から内部電源も取り出していることから、受
信効率をあげるため、受信部4をQ値の高い共振回路で
構成している。そのため、図8で示すようなASKで変
調した信号を質問器1が送信した場合、応答器2では共
振回路に振動エネルギーが残留し、抱絡線検波による復
調ができなくなり、質問器1から送信されるコマンドを
検出できない問題があった。これらを解決するため質問
器1から送信する信号のビットレートを低くし、送信停
止部分(図8のG)を長く設定して振動エネルギーの残
留を十分考慮する、ことが考えられるが、これにより質
問器1から応答器2への通信を早くすることが不可能で
あった。
やPSK(Phase Shift Keying)のような他の変調方式
を採用することも考えられるが、PLL(Phase Locked
Loop )等を用いる復調方法では復調回路が複雑になり
IC内に1チップ化することが難しく、また掛け算器等
を用いて位相を比較する復調方法では、精密な内部標準
クロックを応答器2に搭載する必要がある。IC内でク
ロックを作成するものとしてリングオシレータのような
発振器が考えられるが、電源電圧や周囲温度、製造時の
ばらつきにより発振周波数は各応答器2により大きく異
なり、全ての応答器2が正常にデータを復調できないと
いう問題があった。
とする課題は上述のように、従来の非接触データ送受信
システムでは、ASKで変調した信号を質問器が送信し
た場合、応答器では共振回路に振動エネルギーが残留す
るため、抱絡線検波による復調ができなくなり、質問器
から送信されるコマンドを検出できず、これらを解決す
るため質問器から送信する信号のビットレートを低く
し、送信停止部分を長く設定して振動エネルギーの残留
を十分考慮することが考えられるが、これにより質問器
から応答器への通信を速くすることが不可能となること
である。一方、PLL等を用いる復調方法では復調回路
が複雑になりIC内に1チップ化することが難しく、ま
た掛け算器等を用いて位相を比較する復調方法では、精
密な内部標準クロックを応答器に搭載する必要がある。
またIC内でクロックを作成するものとしてリングオシ
レータのような発振器が考えられるが、電源電圧や周囲
温度、製造時のばらつきにより発振周波数は各応答器に
より大きく異なり、全ての応答器が正常にデータを復調
できないということである。
ことなく、質問器から応答器への通信を速め、また応答
器に精密な内部標準クロックを必要としない精度の高い
非接触データ送受信方法を得ることを目的とするもので
ある。
調回路を複雑にすることなく、質問器から応答器への通
信を速め、また応答器に精密な内部標準クロックを必要
としない精度の高い非接触データ送受信方法を得るとと
もに、各応答器の発振器の発振周波数のばらつきを吸収
することを目的とするものである。
調回路を複雑にすることなく、質問器から応答器への通
信を速め、また応答器に精密な内部標準クロックを必要
としない精度の高い非接触データ送受信方法を得るとと
もに、複数の応答器に対して通信開始時期を明確にする
ことを目的とするものである。
調回路を複雑にすることなく、質問器から応答器への通
信を速め、また応答器に精密な内部標準クロックを必要
としない精度の高い非接触データ送受信方法を得ること
を目的とするものである。
調回路を複雑にすることなく、質問器から応答器への通
信を速め、また応答器に精密な内部標準クロックを必要
としない精度の高い非接触データ送受信方法を得るとと
もに、各応答器の発振器の発振周波数のばらつきを吸収
することを目的とするものである。
器は1ビット毎の搬送波の数を固定としたFSK方式に
てコマンドやデータを送信し、応答器は1ビットを構成
する搬送波数の半分の搬送波数をカウントして時間に変
換するとともに、その時間をカウンタにて計数してカウ
ント数に置き換え、今回計測したカウント数と前々回計
測したカウント数とを比較し、カウント数の推移を用い
るとともに、カウント数の差が所定のしきい値以上ある
ときに、質問器から応答器に対して送信された搬送波の
周波数が変わったことを判定することにより上記質問器
からのコマンドやデータを復調する方法である。
と、1ビット毎の搬送波の数を固定としたFSK方式に
てコマンドやデータを送信し、応答器は1ビットを構成
する搬送波数の半分の搬送波数をカウントして時間に変
換するとともに、その時間をカウンタにて計数してカウ
ント数に置き換え、かつ応答器が受信する信号のうち無
変調時のカウント数を用いて各応答器固有のしきい値を
作成し、その後の変調時において、今回計測したカウン
ト数と前々回計測したカウント数とを比較し、カウント
数の推移を用いるとともに、カウント数の差が作成され
た固有のしきい値以上あるときに、質問器から応答器に
対して送信された搬送波の周波数が変わったことを判定
することにより上記質問器からのコマンドやデータを復
調する方法である。
2において、質問器と応答器とが通信を開始するのに先
立ち、質問器が搬送波の送信を所定の時間停止し、その
後再び質問器からコマンドやデータを送信することによ
り応答器が、質問器の通信開始時点を検知する装置であ
る。
コンデンサの並列共振回路により構成され、質問器に対
し信号を受信する受信手段と、質問器からの搬送波を直
流に変換し、かつその直流電力を応答器の内部電源とす
る内部電源手段と、受信手段からの信号を波形成形する
波形成形手段と、質問器が送信するデジタルデータの1
ビットを構成する搬送波数の半分の搬送波数毎の時間に
変換する搬送波カウンタと、この搬送波カウンタによっ
て計測された時間をカウンタにて計数してカウント数に
置き換える高速の計数カウンタと、この計数カウンタの
出力から今回計数したカウント数と前々回計数したカウ
ント数とを比較する比較部と、カウント数の推移を用い
るとともに、カウント数の差が所定のしきい値以上であ
るときに、デジタルデータを判定するデータ判定部と、
質問器のコマンドに合わせてメモリとアクセスする制御
手段、およびデータを記憶するメモリを設けた装置であ
る。
コンデンサの並列共振回路により構成され、質問器に対
し信号を受信する受信手段と、質問器からの搬送波を直
流に変換し、かつその直流電力を応答器の内部電源とす
る内部電源手段と、受信手段からの信号を波形成形する
波形成形手段と、質問器が送信するデジタルデータの1
ビットを構成する搬送波数の半分の搬送波数毎の時間に
変換する搬送波カウンタと、この搬送波カウンタによっ
て計測された時間をカウンタにて計数してカウント数に
置き換える高速の計数カウンタと、応答器が受信する信
号のうち無変調時のカウント数を用いて各応答器固有の
しきい値を作成するしきい値生成手段と、計数カウンタ
の出力から今回計数したカウント数と前々回計数したカ
ウント数とを比較する比較部と、カウント数の推移を用
いるとともに、カウント数の差が作成した固有のしきい
値以上であるときに、デジタルデータを判定するデータ
判定部と、質問器のコマンドに合わせてメモリとアクセ
スする制御手段、およびデータを記憶するメモリを設け
た装置である。
態を説明する。図1はこの発明の非接触データ送受信方
法およびその装置の実施の一形態における応答器の受信
および復調回路構成を示すブロック図、図2は図1に示
すブロック図における復調方式例を示す図である。
3内において、質問器1と通信を行う応答器である。応
答器2において、4はコイルL1とコンデンサC1の並
列共振回路5により構成され、質問器1に対し信号を受
信する受信手段、6は上記質問器からの搬送波を直流に
変換し、かつその直流電力を応答器2の内部電源とする
内部電源手段で、全波整流器DとツェナーダイオードZ
dおよびコンデンサC2とから構成される。7は受信手
段からの信号を波形成形する波形成形手段、8は質問器
が送信するデジタルデータの1ビットを構成する搬送波
数の半分の搬送波数をカウントする搬送波カウンタ、9
はこの搬送波カウンタによって計数された搬送波数に対
する時間をカウント数に置き換える高速の計数カウン
タ、10はこの計数カウンタ9を駆動する発振器、11
はクロックジェネレータ、12は計数カウンタのカウン
ト数を比較する比較部、13は質問器からのデジタルデ
ータを判定する符号判定部、14は復調されたコマンド
に合わせてメモリとのアクセスをおこなう制御手段、1
5はデータを記憶するメモリである。
段6が接続される。また受信回路4の出力端には波形成
形手段7が接続される。この波形成形手段7の出力端に
は搬送波カウンタ8が接続される。この搬送波カウンタ
8の出力端には計数カウンタ9およびクロックジェネレ
ータ11が接続される。このクロックジェネレータ11
の出力端は比較部12、符号判定部13および制御部1
4に接続される。また計数カウンタ9の出力端は比較部
12に、比較部12の出力端は符号判定部13に、符号
判定部13の出力端は制御部14にそれぞれ接続され
る。
る。まず、応答器2において、受信回路4の共振回路5
の共振周波数は質問器1が送信してくるFSKで使用さ
れる周波数f1、f2の中心周波数fcに設定する。整
流回路Dは質問器1からの搬送波を整流して直流に変換
し、IC外部に接続された充電用コンデンサC2に充電
される。なお、充電用コンデンサC2に並列に接続され
たツェナーダイオードZdはIC内の電源電圧を一定に
保持させている。ここで図1では全波整流回路Dで整流
しているが、半波整流回路にて整流してもよい。
搬送波は、波形成形手段7により波形成形して搬送波カ
ウンタ8に入力される。搬送波カウンタ8では決まった
搬送波の波数をカウントし、その出力は計数カウンタ9
に入力され、またクロックジェネレータ11を通してク
ロックが生成され、比較部12、符号判定部13、及び
制御部14にクロックとして伝送される。ここで計数カ
ウンタ9にはIC内に内蔵された発振器10をクロック
として用いる。なお発振器10は小型化、低コスト化を
図るためIC内に内蔵させたリングオシレータ等により
構成され、その発振周波数は質問器1が送信する信号の
平均ビットレートの数百倍程度の高速のものを目標に設
計する。このときICに内蔵されたリングオシレータの
発振周波数は、前述のとおり周囲温度や質問器1からの
搬送波を整流してつくった電源の電圧、さらにはIC製
造時によるばらつき、等により50%から200%ほど
のばらつきが生じることを考慮にいれる。
のようにf1、又はf2のみでデジタルデータ1ビット
を構成させた場合に、それぞれのビットレートの平均値
であり、bps(bit/second)で示すものである。
御部14により質問器1からのメモリデータの読み出し
やデータの書き込みを制御する。
を喪失しないEEPROM等の不揮発性メモリなどが考
えられる。
1はデジタルデータにあわせて周波数f1とf2を送信
する。応答器2ではデータとともに電力も抽出してお
り、共振回路5の共振周波数はf1とf2の中心周波数
fcに設定されている。よってf1とf2が中心周波数
から離れると電力伝送効率が低くなることから、f1と
f2はfcを中心に上下数%離して設定するのがよい。
ここで質問器1はデジタルデータ“0”と“1”をそれ
ぞれ異なる周波数f1、f2にて送信するが、1ビット
を構成する搬送波の波数はデジタルデータによらず一定
とする。
受信した質問器1の搬送波の波数をカウントする。ここ
でカウントする波数は質問器1が送信する信号において
1ビットを構成する搬送波数の半分とする。たとえば中
心周波数100kHzのFSKにより平均ビットレート
10kbpsで送信する場合、1ビットは10波で構成
されるので、搬送波カウンタ8ではその半分の5波づつ
カウントしていく。カウントした出力は計数カウンタ9
に入力される。
8でカウントした搬送波5波の時間を発振器10でカウ
ントする。ここでf1とf2は周波数が異なることから
搬送波5波の時間が違うので、計数カウンタ9のカウン
ト数に差が生じる。このカウント数の差からデジタルデ
ータの復調を行う。
タにあわせて“0”の時にf1、“1”の時にf2と
し、f1<f2で送信する。f1、f2は電力伝送を考
えて中心周波数100kHzの5%異なるf1=95k
Hz、f2=105kHzとし、発振器10は前述のよ
うに平均ビットレートの400倍程度の周波数である4
MHzで設計する。ここでは発振器10のばらつきを考
慮し、発振周波数が目標の発振周波数の50%である2
MHz以上になるように設定している。発振器10が前
述の要因から2MHzになった場合、5波の時間にカウ
ントするカウント数は約100くらいになる。カウント
数は5波全てがf1の時には105以上、全てがf2の
時には96以下となっている。また5波がf1とf2の
2つの周波数で構成されている場合、97から104の
間のいずれかのカウント数になる。
る搬送波数が1ビットを構成する波数の半分に相当する
ことから、必ずf1のみで構成される時間T1とf2の
みで構成される時間T2が存在する。よって今カウント
した値Cnと前々回にカウントした値Cn-2において、
デジタルデータが反転した場合、どちらかがf1のみで
構成され、もう一方はf2のみで構成される状態が発生
する。このカウント数CnとCn-2の差がある一定値以
上であり、かつCnとCn-2の大小関係からデジタルデ
ータが反転したと判断する。図1の比較部12ではカウ
ント数CnおよびCn-2を保持し、カウント数の比較を
行う。図2の例ではT1とT2では9以上のカウント差
が発生している。一方、CnとCn-2の大小関係を見て
みると、Cn>Cn-2のときは質問器1から送信された
デジタル値が“1”から“0”に移行し、Cn<Cn-2
のときはその逆で“0”から“1”に移行している。た
だしカウント数は同じ周波数が連続してきたときにも±
2カウント程の誤差はでてくるので、それだけでは符号
が反転したかは判断できない。そこでさらにCnとCn
-2の差がある一定値以上かどうかを判断基準とする。図
2の例で、カウント数推移状態出力が“H”であり、か
つカウント数差>8のとき、復調データは“0”カウン
ト数推移状態出力が“L”であり、かつカウント数差>
8のとき、復調データは“1”とすることで、復調デー
タを求めている。ここでカウント数差8がデータ判定の
しきい値となる。図1の符号判定部13ではカウント数
推移状態を把握すると共に、カウント数差としきい値か
らデジタルデータを判定し、その結果を制御部14に伝
送している。
の推移と差からデジタルデータを判断していることか
ら、計数カウンタ9で使用する発振器10の発振周波数
の絶対値によらないので、ICに内蔵するリングオシレ
ータのような各応答器2によって発振周波数にばらつき
のある発振器10を用いた復調でも、各応答器2毎に違
う復調結果になることを避けることが可能となり、また
ASKやPLLを用いて復調するFSKと異なり復調部
を全てデジタル化でき、ICの1チップ化が容易とな
る。なお、カウント数差のしきい値は、発振器の周波数
の諸条件によるばらつきを考慮にいれ、発振周波数が低
くなってしまった場合でも、符号が反転した場合にCn
とCn-2の差が設定したしきい値以上になるように設定
すればよい。または発振器10の発振周波数のばらつき
を確認した後、内部のEEPROM等のメモリ15にしきい値
を書き込み、復調時にそのしきい値をメモリ15から読
み出して復調に用いることも考えられる。
タの平均ビットレートの半分の時間に区切って判断して
おり、必ずf1のみで構成される時間T1とf2のみで
構成される時間T2が存在するので、質問器1と応答器
2がお互いに同期をとってデジタルデータのビットの始
めからカウントする必要がない。よって質問器1が応答
器2に同期をあわせるために応答器2が質問器1に対し
て同期獲得用の信号を返信する必要がなく、通信時間の
短縮となる。なお、例のようにf1のみ、又はf2のみ
で1ビットを構成する必要はなく、バイフェーズ符号の
ようにf1とf2を組み合わせて1ビットを構成しても
よい。この場合、同じ周波数が連続して送信している時
の波数の半分の波を数えて、搬送波カウンタ8の出力と
する。
が通信する場合、通信の始まりを知らせる必要がある。
図3は通信の開始にあたり質問器1がスタートデータを
送信する場合の波形図である。ここで質問器1は通信の
始めに決まったデジタルデータ群をスタートデータST
Xとして送信し、応答器2はその決まったデジタルデー
タ群からその後の復調をおこなう方法がある。例えば、
質問器1はコマンドを送信する前に“1010”という
デジタルデータ群をスタートデータSTXとして送信す
る。応答器2は通信の最初に受信するデジタル値を把握
しているので、そのデジタル値とその後の復調結果を比
較し、デジタルデータに変換する。しかし質問器1が応
答器21と交信中に他の応答器22が通信エリア3に入
ってきた場合、“1010”等の決まったデジタルデー
タ群のスタートデータSTXだけでは、コマンドCMD
やメモリへの書き込みデータに同じデジタルデータ群が
送信されたときに、応答器22はスタートデータSTX
と誤判断してそこから通信を始めてしまう可能性があ
る。また応答器2が通信の始めに同期用の信号を返信す
ることが考えられるが、複数の応答器2が通信エリア3
内に存在した場合、一斉にその信号を返信してしまうの
で、質問器1では混信が生じる。
ON)を通達するために、一定期間通信を中断する方
法が考えられる。その例を図3に示す。
い期間を作る。応答器2のアンテナではASKで変調し
たときと同じように振動エネルギーの残留が発生する
が、質問器1はその分を考慮して十分長く通信を中断す
るので、やがて応答器2の波形成形出力は停止する。波
形成形出力は搬送波カウンタ8に入力されカウントして
いることから、搬送波カウンタ8への入力がストップす
ると出力もされなくなるので、計数カウンタ9はカウン
トし続けることになる。応答器2は通常1ビットを構成
する搬送波数の半分の搬送波数の時間毎に、その時間を
計数カウンタ9にてカウント数に変換してデジタルデー
タを判断しているので、そのカウント数をはるかに越え
るカウント数が発生した時との区別をつけることができ
る。そこで計数カウンタ9はカウント数がスタートデー
タSTX用に設定した値を越えたかを検出することでス
タートデータSTXを判断する。よって質問器1がスタ
ートデータSTXとして搬送波停止をおこなうと、応答
器2は計数カウンタ9のカウント数によりそれを検知し
て通信が始まったことを認識するとともに、内部回路の
ENABLEをONとする。ENABLE ON により搬送波カウンタ
8、計数カウンタ9は一度リセットされる。その後、応
答器2は前述した方法でFSKの復調を開始する。この
方法により複数の応答器2が質問器1のスタートデータ
STXを同時に検知することが可能であるので、各応答
器2と質問器1は同時に同期を捕ることができる。
-2の差を判定するカウント数差のしきい値を保持する
が、発振器10の諸条件によるばらつきを考慮して製造
後に発振器の周波数を検査し、しきい値を計算してメモ
リ15に書き込むことを前述したが、別の方法として計
数カウンタ9がカウントしたカウント数からしきい値を
設定する方法がある。その方法を図4、図5に示す。図
4は本実施の形態に関する応答器2の受信、及び復調部
の回路構成例であり、図5は計数カウンタ9がカウント
したカウント数からカウント数差のしきい値を設定する
場合の方法を示した図である。質問器1は通信中断期間
スタートデータSTXをつくり、応答器2に対して通信
は始まったことを通達した後、f1とf2の中心周波数
であるfcの無変調波を一定時間送信する。応答器2は
上述の方法により計数カウンタ9にてカウントをおこな
い、このときの計数カウンタ9のカウント数(以下C
c)を図4のしきい値生成部16に記憶しておく。この
Ccを幾つか抽出し、まず中心周波数のカウント数(以
下Ct)を決定する。その後、質問器1は特定のデー
タ、例えば“1010”を送信する。応答器2は計数カ
ウンタ9にてカウントするとともに、Ctとの差を求
め、その差からしきい値を算出する。
とから、データ復調時の判定のしきい値をそれよりやや
小さな値の8としている。しきい値生成部16において
しきい値を設定した後、符号判定部13ではそのしきい
値を用いてCMDやメモリへの書き込みデータ、等を復
調する。なお、しきい値を求めるための固定データは多
いほど確実であり、少なくてもしきい値に余裕を持たせ
ることでデジタルデータの復調が可能となる。一方、応
答器2が質問器1に対してインピーダンスの変化を利用
した返信を行っている場合、応答器2が返信している
間、質問器1は応答器2に対してクロック、電力用の無
変調波を出力している。これを利用して、図5のように
応答器2がスタートデータSTXの前に通信エリア3に
入ってきた場合、他の応答器2が質問器1にデータ等を
返信している間にその無変調波を使って中心周波数のカ
ウント数Ctを設定してもよい。この方法により各応答
器2の発振器は製造時のばらつき、等によりばらつきが
あるが、個々の応答器2が所有する発振器10によりカ
ウント数差のしきい値を設定し、FSKの復調はそのし
きい値で判断することから、応答器2の違いで復調デー
タが異なることがなくなる。
ジタルデータの1ビットを構成する搬送波数の半分の搬
送波数をカウントし、その時間内でICに内蔵した発振
器を用いてカウントを行い、そのカウント数と前々回に
カウントした数とを比較し、カウント数の推移を用いる
とともに、カウント数の差がしきい値以上、または以下
であることを判定することでデジタルデータの復調をし
ており、すなわち質問器1が送信するデジタルデータの
1ビットを構成する搬送波数の半分の搬送波数で作られ
る時間に区切って判断しており、必ず一方の周波数のみ
で構成される時間と他方の周波数のみで構成される時間
が存在するので、質問器と応答器が互いに同期をとって
ビットの始めからカウントする必要がない。よって質問
器が応答器に同期を合わせるために応答器が質問器に対
して同期獲得用の信号を返信する必要がなく、しかも通
信時間が短縮できるなどの効果がある。
い値を質問器からの無変調時のカウント数を用いて生成
し、各応答器は発振器をもとに作成された固有のしきい
値を用いてデジタルデータを判断していることから、各
応答器の発振器の発振周波数が異なっても、全ての応答
器が質問器からの送信データを正常に復調することがで
きるなどの効果がある。
搬送波を送信しない期間を作ることで、応答器側ではA
SKで変調したときと同じように振動エネルギーの残留
が発生するものの、質問器はその分を考慮して十分長く
通信を中断するので、応答器の波形成形出力は出力が停
止され、したがって複数の応答器が質問器との通信スタ
ート時点を同時に検知することが可能となり、各応答器
と質問器は同時に同期を捕ることができるなどの効果が
ある。
2つの周波数で構成されるデジタルデータの1ビットを
構成する搬送波数の半分の搬送波数で作られる時間内の
カウント数の推移と差からデジタルデータを判断してい
ることから、計数カウンタで使用する発振器の発振周波
数の絶対値によらない。よってICに内蔵するリングオ
シレータのような各応答器によって発振周波数にばらつ
きのある発振器を用いた復調でも、各応答器毎に違う復
調結果になることを避けることが可能となり、またAS
KやPLLを用いたFSKと異なり復調部を全てデジタ
ル化でき、ICの1チップ化が容易となる。また質問器
1が送信するデジタルデータの1ビットを構成する搬送
波数の半分の搬送波数で作られる時間に区切って判断し
ており、必ず一方の周波数のみで構成される時間と他方
の周波数のみで構成される時間が存在するので、質問器
と応答器が互いに同期をとってビットの始めからカウン
トする必要がない。よって質問器が応答器に同期を合わ
せるために応答器が質問器に対して同期獲得用の信号を
返信する必要がなく、しかも通信時間が短縮できるなど
の効果がある。
きい値を質問器からの無変調時のカウント数を用いて生
成し、各応答器は発振器をもとに作成された固有のしき
い値を用いてデジタルデータを判断していることから、
各応答器の発振器の発振周波数が異なっても、全ての応
答器が質問器からの送信データを正常に復調することが
できるなどの効果がある。
受信方法およびその装置の実施の一形態における応答器
の回路構成を示すブロック図である。
する図である。
信する場合の波形図である。
受信方法およびその装置の別の実施の形態における応答
器の回路構成を示すブロック図である。
きい値を設定する場合の復調方式を説明する波形図であ
る。
ロック図である。
復調回路図である。
復調回路による復調状態を示す波形図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 通信エリアにおいて、質問器から応答器
に対し、コマンドやデータを送信し、上記応答器はこの
コマンドに対し内部のメモリとアクセスするとともに、
上記応答器から上記質問器に対し応答用データを送信す
る非接触データ送受信方法において、上記質問器は、搬
送するコマンドやデータに合わせて、たがいに周波数の
異なる2つのディジタル信号により構成され、かつ1ビ
ットを構成する波数がそれぞれ同一の搬送波をFSK方
式にて送信し、上記応答器は、上記質問器が送信する上
記搬送波をカウントし、1ビットを構成する搬送波数の
半分の搬送波数毎の時間に変換するとともに、上記搬送
波のカウント数に対する時間をカウンタにて計数してカ
ウント数に置き換え、上記今回計数したカウント数と前
々回計数したカウント数とを比較し、上記カウント数の
推移を用いるとともに、カウント数の差が所定のしきい
値以上あるときに、上記質問器から応答器に対して送信
された搬送波の周波数が変わったことを判定することに
より上記質問器からのコマンドやデータを復調すること
を特徴とする非接触データ送受信方法。 - 【請求項2】 通信エリアにおいて、質問器から応答器
に対し、コマンドやデータを送信し、上記応答器はこの
コマンドに対し内部のメモリとアクセスするとともに、
上記応答器から上記質問器に対し応答用データを送信す
る非接触データ送受信方法において、 上記質問器は、無変調波と、1ビット毎の搬送波数を固
定とし、デジタルデータに合わせて異なった周波数で送
信するFSK方式にてデジタル信号を送信し、 上記応答器は、上記質問器が送信する上記搬送波をカウ
ントし、1ビットを構成する搬送波数の半分の搬送波数
毎の時間に変換するとともに、上記搬送波のカウント数
に対する時間をカウンタにて計数してカウント数に置き
換え、かつ上記応答器が受信する信号のうち無変調時の
カウント数を用いて各応答器固有のしきい値を作成し、
その後の変調時において、上記今回計数したカウント数
と前々回計数したカウント数とを比較し、カウント数の
推移を用いるとともに、カウント数の差が上記固有のし
きい値以上あるときに、上記質問器から応答器に対して
送信された搬送波の周波数が変わったことを判定するこ
とにより上記質問器からのコマンドやデータを復調する
ことを特徴とする非接触データ送受信方法。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2において、上記
質問器と上記応答器とが通信を開始するのに先立ち、質
問器が搬送波の送信を所定の時間停止し、その後再び上
記質問器からコマンドやデータを送信することにより、
上記応答器において上記質問器の通信開始時点を検知す
ることを特徴とする非接触データ送受信方法。 - 【請求項4】 通信エリアにおいて、質問器から応答器
に対し、コマンドやデータを送信し、上記応答器はこの
コマンドに対し内部のメモリとアクセスするとともに、
上記応答器から上記質問器に対し応答用データを送信す
る非接触データ送受信方法において、上記応答器には、
コイルとコンデンサの並列共振回路により構成され、上
記質問器に対し信号を受信する受信手段と、上記質問器
からの搬送波を直流に変換し、かつその直流電力を上記
応答器の内部電源とする内部電源手段と、上記受信手段
からの信号を波形成形する波形成形手段と、上記質問器
が送信するデジタルデータの1ビットを構成する搬送波
数の半分の搬送波数毎の時間に変換する搬送波カウンタ
と、この搬送波カウンタによって計測された時間をカウ
ンタにて計数してカウント数に置き換える高速の計数カ
ウンタと、この計数カウンタの出力から今回計数したカ
ウント数と前々回計数したカウント数とを比較する比較
部と、上記カウント数の推移を用いるとともに、カウン
ト数の差が所定のしきい値以上であるときに、デジタル
データを判定するデータ判定部と、上記質問器のコマン
ドに合わせてメモリとアクセスする制御手段、およびデ
ータを記憶するメモリを設けたことを特徴とする非接触
データ送受信装置。 - 【請求項5】 通信エリアにおいて、質問器から応答器
に対し、コマンドやデータを送信し、上記応答器はこの
コマンドに対し内部のメモリとアクセスするとともに、
上記応答器から上記質問器に対し応答用データを送信す
る非接触データ送受信方法において、上記応答器には、
コイルとコンデンサの並列共振回路により構成され、上
記質問器に対し信号を受信する受信手段と、上記質問器
からの搬送波を直流に変換し、かつその直流電力を上記
応答器の内部電源とする内部電源手段と、上記受信手段
からの信号を波形成形する波形成形手段と、上記質問器
が送信するデジタルデータの1ビットを構成する搬送波
数の半分の搬送波数毎の時間に変換する搬送波カウンタ
と、この搬送波カウンタによって計測された時間をカウ
ンタにて計数してカウント数に置き換える高速の計数カ
ウンタと、上記応答器が受信する信号のうち無変調時の
カウント数を用いて各応答器固有のしきい値を作成する
しきい値生成手段と、上記計数カウンタの出力から今回
計数したカウント数と前々回計数したカウント数とを比
較する比較部と、上記カウント数の推移を用いるととも
に、上記カウント数の差が上記固有のしきい値以上であ
るときに、デジタルデータを判定するデータ判定部と、
上記質問器のコマンドに合わせてメモリとアクセスする
制御手段、およびデータを記憶するメモリを設けたこと
を特徴とする非接触データ送受信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09280096A JP3179335B2 (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 非接触データ送受信方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09280096A JP3179335B2 (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 非接触データ送受信方法およびその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09284173A true JPH09284173A (ja) | 1997-10-31 |
JP3179335B2 JP3179335B2 (ja) | 2001-06-25 |
Family
ID=14064498
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09280096A Expired - Lifetime JP3179335B2 (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 非接触データ送受信方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3179335B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003525503A (ja) * | 2000-03-03 | 2003-08-26 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 受信されたデータストリームと同期を取るための手段を有するデータキャリア |
-
1996
- 1996-04-15 JP JP09280096A patent/JP3179335B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003525503A (ja) * | 2000-03-03 | 2003-08-26 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 受信されたデータストリームと同期を取るための手段を有するデータキャリア |
JP4758587B2 (ja) * | 2000-03-03 | 2011-08-31 | エヌエックスピー ビー ヴィ | 受信されたデータストリームと同期を取るための手段を有するデータキャリア |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3179335B2 (ja) | 2001-06-25 |
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