JPH09283580A - 重ね合わせ誤差の測定方法 - Google Patents

重ね合わせ誤差の測定方法

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JPH09283580A
JPH09283580A JP8094507A JP9450796A JPH09283580A JP H09283580 A JPH09283580 A JP H09283580A JP 8094507 A JP8094507 A JP 8094507A JP 9450796 A JP9450796 A JP 9450796A JP H09283580 A JPH09283580 A JP H09283580A
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Koji Ochiai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体素子の製造工程において、回路パター
ンの重ね合わせ誤差を正確且つ再現性良く測定する前提
となる、測定用マークの各エッジに対応する測定範囲を
決定する方法を提供する。 【解決手段】 半導体ウェハ上に重ね合わせて形成され
た2つの大きさの異なる正方形の測定用マークの顕微鏡
像を撮影し、デジタル画像に変換し、画像処理を行い、
その測定用マークの各エッジの位置を決定し、測定用マ
ークの重ね合わせ誤差を測定する方法において、前記2
つのうちいづれかの測定用マークの画像の中心位置をx
y直交座標の原点とし、x及びy方向にそれぞれ画像の
強度を積算してx及びy方向の積算強度プロファイルを
得、各積算強度の値をその原点からの距離に応じて規格
化することによって、各エッジを自動的に認識し、各エ
ッジに対応する測定範囲を自動的に決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路製
造のフォトリソグラフィ工程において、半導体ウェハ上
に形成された工程毎の回路パターンの重ね合わせ精度を
検査する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子の高集積化に伴い、素
子製造のフォトリソグラフィ工程ではその工程毎の回路
パターン同士を精度良く重ね合わせる必要性が増しつつ
ある。そのためには、回路パターンとは別に重ね合わせ
誤差を測定するための測定用マークをウェハ上に設け、
例えば、第1の工程で作られた四角形の測定用マーク
(以下、第1ボックスマークという)と第1ボックスマ
ークより小さめの第2の工程で作られた四角形の測定用
マーク(以下、第2ボックスマークという)との2つの
ボックスマークの顕微鏡像の重ね合わせ誤差を測定して
いる。重ね合わせ誤差すなわち2つのボックスマークの
中心間距離の値が、許容範囲内にある場合はその半導体
ウェハを良品として次工程に投入し、許容範囲を越えて
いる場合は不良品として製造工程から除外していた。
【0003】従来、この重ね合わせ誤差の測定には、重
ね合わせ測定機が用いられており、バーニアマークの顕
微鏡像をオペレータの眼で観察し、その顕微鏡像により
目視にて重ね合わせ誤差を測定するマニュアル式と、受
光素子を用いて2つのボックスマークのエッジ付近の正
反射光強度の差からエッジを自動認識して中心間距離を
自動測定する方式とがあった。エッジ位置を決定するに
は、先ず各エッジの周辺に、図6の斜線部で表示するよ
うな測定範囲を決め、その測定範囲に基づいて各エッジ
の正確な位置を検出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来の方法にお
いて、マニュアル式の場合は、バーニアマークの顕微鏡
像の目盛りの認識には、オペレータにより或いは顕微鏡
像の見え方により、差異が生じ易いために、測定が不正
確になっていた。一方、自動測定方式の場合は、エッジ
が鋭角でないときには正反射光のコントラストが弱いた
めに、エッジ周辺に別のパターンやグレインが存在する
ときには特にノイズの影響を受け、エッジを正確に認識
し難くなり、適正な測定範囲を決める際に支障があっ
た。そして、結果的に、2つのボックスマークの中心間
距離の測定が不正確になる恐れがあった。この自動測定
方式においてマニュアルで測定範囲を決めるためには、
オペレータにはある程度の経験と熟練を要するが、それ
でも測定範囲の再現性が良くなかったり、ボックスマー
クの相対するエッジの測定範囲が非対称になったりする
不都合が生じていた。
【0005】そこで本発明は、自動測定方式において、
エッジからの正反射光のコントラストが弱くとも、ノイ
ズの原因となる別のパターンやグレインが存在していて
も、ボックスマーク像のエッジを正確に認識し、測定範
囲を決めるための方法を提供することを目的とする。こ
れにより、最終的に、正確且つ再現性の良い重ね合わせ
誤差の測定が可能となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1に記載の発明は、半導体ウェハ
上に重ね合わせて形成された2つの大きさの異なる正方
形の測定用マークを顕微鏡で観察し、前記測定用マーク
の顕微鏡像を撮影し、デジタル画像に変換し、画像処理
を行い、測定用マークの重ね合わせ誤差を測定する方法
において、前記2つのうちいづれかの測定用マークの画
像の中心位置をxy直交座標の原点とし、x及びy方向
にそれぞれ画像の強度を積算してx及びy方向の積算強
度プロファイルを得、各積算強度の値をその原点からの
距離に応じて規格化することによって前記測定用マーク
の各エッジを自動認識し、各エッジに対応する測定範囲
を自動的に決定することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】図2は、本発明の実施例に係る重
ね合わせ誤差の測定に用いられる重ね合わせ測定機の主
要部分の概略構成を示す図である。図2は、測定用ステ
ージ3、顕微鏡4、画像処理部5、システム制御部6、
ステージ駆動制御部7、焦点位置検出部8及び光源部9
から成る。さらに、測定用ステージ3は、ウェハ10を
載置してX方向及びY方向(図中、紙面に垂直な方向)
に直線移動可能なXYステージ3a、Z方向に直線移動
可能なZステージ3b及びZ軸廻りに回転可能なθステ
ージ3cとから成る。画像処理部5は、ボックスマーク
の顕微鏡像を撮影するCCDカメラ5aと、その顕微鏡
像をデジタル画像に変換するA/D変換器5bと、その
デジタル画像を処理する画像処理装置5cとから成る。
画像処理装置5cにより処理された画像データは、例え
ばLANによってシステム制御部6に転送される。ステ
ージ駆動制御部7は、XYステージ3aの移動制御を行
うXY駆動制御部7a、Zステージ3bの移動制御を行
うZ駆動制御部7b及びθステージ3cの回転制御を行
うθ駆動制御部7cから成る。XY駆動制御部7a及び
θ駆動制御部7cは、システム制御部6からの指令によ
り、それぞれXYステージ3aの移動制御及びθステー
ジ3cの回転制御を行う。焦点位置検出部8は、検出値
をZ駆動制御部7bに送り、Zステージ3bのZ方向の
移動制御すなわち焦点調整を行う。又、光源部9から発
する光は、半透過鏡11、12及び顕微鏡4を通してウ
ェハ10を照明し、ウェハ10からの反射光は、顕微鏡
4、半透過鏡12、11を順次通過して、CCDカメラ
5aにより画像として撮影される。光源部9の光源に
は、例えばメタルハライドランプが用いられる。
【0008】次に、本発明の重ね合わせ誤差測定の手順
を説明する。ウェハ10は、不図示の非接触プリアライ
メント部により偏心量算出と回転補正がなされた後に測
定用ステージ3の上に載置される。ウェハ10は、顕微
鏡4の視野中心にボックスマークが位置するように、測
定用ステージ3のXYステージ3aによりXY方向に動
かされ、焦点を合わせるためにZ方向に動かされる。ウ
ェハ10は、ウェハ上の予め登録された2点のボックス
マークを用いて、いわゆるグローバルアライメントを行
い、θステージ3cによりウェハ10の精密な回転補正
を行う。これによりボックスマークのエッジはXYステ
ージ3aのX、Y方向に平行となる。
【0009】ボックスマークの顕微鏡像はCCDカメラ
5aで撮影され、A/D変換機5bでデジタル化された
後に、画像処理装置5cの記憶媒体に記憶される。画像
処理装置5cは、この画像データをシステム制御部6に
転送するとともに、以下に述べるシーケンスに従って演
算処理を行う。図1は、本発明の実施態様に係る重ね合
わせ誤差測定の手順を説明するためのフローチャートで
ある。
【0010】S01において、図3に示すボックスマー
ク1及び2のデジタル化された像がシステム制御部6か
ら読み出される。ボックスマーク1の中心がxy座標の
原点となるように位置合わせが行われ、x、y軸は各
々、XYステージ3aのX、Y方向に平行となる。図3
には、ボックスマーク以外にも別のパターンや、ランダ
ムに発生するグレインが存在する。これは後述するよう
にノイズの原因になる。
【0011】S02において、図3に示すxy座標のx
≠0のうちの1本のラインx=kについて、y方向にk
の長さ分だけ画像の強度を積算する。このようにしてx
≠0の複数のラインについて積算強度をとり、xライン
に対してプロットすると、図4の積算強度プロファイル
が得られる。しかし、これだけでは、xy座標の原点か
らの距離によって同一の画像でも積算強度が異なってし
まう。例えば、図4の積算強度プロファイルでは、ボッ
クスマークの外側のエッジの方が内側のエッジジよりも
積算強度が大きくなっている。このままではボックスマ
ークのエッジ位置(ボトム)を認識できない場合があ
る。又、ボックスマークの中心から遠距離に存在するパ
ターン20やグレイン30は、積算強度が過大に表され
るために、ボックスマークのエッジ位置を認識する際の
障害となる。そこで、積算強度を規格化する必要があ
る。
【0012】S03において、積算強度を規格化する。
その方法は、積算強度をx方向の原点からの距離の2倍
で除することによって行われる。例えば、ラインx=k
上にある画像では、その積算強度を2kの長さで除す
る。一般には、ボックスマーク1の中心位置をxy座標
における(ic,c ) とすると、座標(k, j) の画像
の規格化された積算強度F(k)は数式1によって表す
ことができる。
【0013】
【数1】
【0014】本実施の形態では、数式1において、ic
=0,jc =0としている。このようにしてx≠0の複
数のラインについて規格化された積算強度を計算する。
その計算値をxラインに対してプロットすると、図5に
示すラインプロファイルが得られる。これにより、例え
ばボックスマークのエッジ部分の積算強度は大体同じに
なる。又、ボックスマークの中心から遠距離に存在する
パターン20やグレイン30の積算強度が減少するの
で、ボックスマークのエッジ位置を認識する際の障害に
なり難くなる。
【0015】S04において、図5のラインプロファイ
ルから、ボックスマークのエッジ位置となり得る候補を
選択する。S05において、ボックスマークのエッジ位
置となり得る候補について、ペアとなるエッジ位置(ボ
トム)を見つける。S06において、各エッジについて
測定範囲が自動的に決定される。この測定範囲は、例え
ば、エッジの急峻性や直線性及びエッジ周辺の状況に応
じて適切な広さに定められる。測定範囲が広い方がエッ
ジ位置の再現性は向上するが、確率的にノイズは増加す
るので、適切な広さを選ぶ必要がある。図6に概念的に
示すように、重ね合わせて形成された第1ボックスマー
ク1、第2ボックスマーク2の各エッジに対応する測定
範囲(図中、斜線部で示す)が決定される。
【0016】以上のS01からS06までの各動作はy
ラインについても同様に行われ、最終的に2つのボック
スマークの全部のエッジに対応する測定範囲が自動的に
決定される。この後、上述の測定範囲に基づいてボック
スマーク1及び2の全エッジの位置が正確に検出され、
それにより重ね合わせ誤差量の測定が以下の手順で行わ
れる。先ず、2つのボックスマークのエッジ位置が測定
され、次に、2つのボックスマークのx方向の中点位置
が算出され、その中点間距離がx方向の重ね合わせ誤差
量Δxとなる。同様に、y方向についても、重ね合わせ
誤差量Δyが求められる。従って、ΔxとΔyから2つ
のボックスマークの重ね合わせ誤差量が得られる。
【0017】
【発明の効果】以上のとおり本発明によれば、ウェハの
重ね合わせ誤差量を測定するために設けられたボックス
マークのエッジが正確に自動認識でき、エッジ毎の測定
範囲が自動的に決定できるので、エッジのプロフィール
が不鮮明であっても適正な測定範囲が得られる。又、オ
ペレーターに熟練を必要としなくなる。その結果、x方
向の重ね合わせ誤差量Δx、y方向の重ね合わせ誤差量
Δy及び2つのボックスマークの重ね合わせ誤差量が高
精度且つ再現性良く測定できる。
【0018】さらに、ボックスマークのエッジとXYス
テージの移動方向とが多少合致していない場合でも、本
発明は、画像の強度を積算しその積算値を規格化してい
るので、エッジ位置を正確に認識でき、測定範囲を適正
に決定することができる。又、ボックスマークの近隣に
別のパターンが存在していたり、ボックスマークの周辺
にグレインが存在していたとしても、本発明によれば、
これらはボックスマークのエッジ位置を認識する際の障
害になり難いので、測定範囲を適正に決定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る測定範囲を決定する
ための手順を示すフローチャート。
【図2】本発明の実施の形態に係る重ね合わせ誤差測定
のための重ね合わせ測定機の主要部分の概略構成図。
【図3】本発明の実施の形態に係る2つのボックスマー
ク及びその周辺の状態を示す概念図。
【図4】図3に関する積算強度プロファイル。
【図5】図3に関する規格化された積算強度プロファイ
ル。
【図6】2つのボックスマークと測定範囲を示す概念
図。
【符号の説明】
1 ・・・第1の工程で作られたボックスマーク 2 ・・・第2の工程で作られたボックスマーク 3 ・・・測定用ステージ 4 ・・・顕微鏡 5 ・・・画像処理部 5a ・・・CCDカメラ 5b ・・・A/D変換器 5c ・・・画像処理装置 6 ・・・システム制御部 7 ・・・ステージ駆動制御部 8 ・・・焦点位置検出部 9 ・・・光源部 10 ・・・ウェハ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウェハ上に重ね合わせて形成され
    た2つの大きさの異なる正方形の測定用マークを顕微鏡
    で観察し、前記測定用マークの顕微鏡像を撮影し、デジ
    タル画像に変換し、画像処理を行い、前記測定用マーク
    の各エッジの位置を決定し、前記測定用マークの重ね合
    わせ誤差を測定する方法において、 前記2つのうちいづれかの測定用マークの画像の中心位
    置をxy直交座標の原点とし、x及びy方向にそれぞれ
    画像の強度を積算してx及びy方向の積算強度プロファ
    イルを得、各積算強度の値をその原点からの距離に応じ
    て規格化することによって前記測定用マークの各エッジ
    を自動的に認識し、各エッジに対応する測定範囲を自動
    的に決定することを特徴とする、重ね合わせ誤差の測定
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100642380B1 (ko) * 2004-12-30 2006-11-08 주식회사 하이닉스반도체 웨이퍼 결함 측정 방법
JP2007250578A (ja) * 2006-03-13 2007-09-27 Nikon Corp 重ね合わせ測定装置

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