JPH092817A - 塩化マグネシウムを含有する粒子、それらの製造方法、及びポリオレフィン粒子 - Google Patents

塩化マグネシウムを含有する粒子、それらの製造方法、及びポリオレフィン粒子

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JPH092817A
JPH092817A JP8162027A JP16202796A JPH092817A JP H092817 A JPH092817 A JP H092817A JP 8162027 A JP8162027 A JP 8162027A JP 16202796 A JP16202796 A JP 16202796A JP H092817 A JPH092817 A JP H092817A
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JP8162027A
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Claude Brun
クロード・ブラン
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    • C01FCOMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
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    • C01P2004/00Particle morphology
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    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オレフィン重合に対する触媒成分の支持体と
して役立つ、塩化マグネシウムを含有する粒子の製造方
法の提供。 【解決手段】固体粒子、有機マグネシウム誘導体及びこ
の有機マグネシウム誘導体の塩素化剤を接触させる工程
を包含し、支持体粒子、触媒成分の粒子及びポリマー粒
子の形態に対する優れた制御を提供する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィンの重合
に対する固体触媒成分の支持体となり得る塩化マグネシ
ウムを含有する粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】有機マ
グネシウム誘導体の有機溶液、この有機マグネシウム誘
導体の塩素化剤、及びジイソアミルエーテルのようなエ
ーテル酸化物からのMgCl2 の沈殿により、いかにし
て固体触媒成分の支持体を製造するのかは周知である。
ジイソアミルエーテルがないと、この方法は、望まざる
微粒子の存在に加えて、別の形態の粒子を生じる結果と
なる。この方法においてジイソアミルエーテルをテトラ
ヒドロフラン(THF)に置き換えることを試みる場合
も、同様である。
【0003】特許出願FR2,592,208号には、
ジイソアミルエーテルを含有する球形粒子を生じる、ジ
イソアミルエーテルを用いる方法が記述されている。こ
れらの粒子を立体選択的固体触媒成分の製造に用いるこ
とが望まれる場合には、このエーテルを、追加工程にお
いて、触媒成分に所望の立体選択特性を付与することが
可能な、芳香族ジエステルのような電子供与体で都合よ
く置換することができる。固体触媒成分に転化した後の
これらの粒子の別の欠点は、重合後に、静電荷を非常に
蓄積しやすい球形ポリマー粒子を生じることである。こ
の静電荷は、これらのポリマー粒子が搬送される工業プ
ラント内部での集塊又は障害物の形成の原因となり得
る。特に、気相重合反応器においてこの問題に突き当た
る。そこでは、球形ポリマー粒子が壁面に集塊を形成
し、突然脱落するこの集塊が反応器内の流体力学体系に
混乱をもたらし、回収を妨げる。粒子の球状形態の静電
荷を蓄積しやすい傾向は、支持体粒子から製造される固
体触媒成分の粒子だけではなく、支持体粒子自身にも見
出される。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、塩化マグネシ
ウムを含有する粒子の製造方法に関し、この方法は、 −固体粒子、 −有機マグネシウム誘導体、 −有機マグネシウム誘導体の塩素化剤、 を接触させる工程を包含する。
【0005】本出願においては、固体粒子を“シード”
と呼ぶこともある。また、本出願においては、本発明の
方法により得られる塩化マグネシウム含有粒子を支持体
粒子と呼ぶこともある。
【0006】本発明による方法は、特に、以下の利点を
有している。
【0007】1.シード粒子の形状により、支持体粒子
の形状に影響を及ぼすことが可能である。例えば、シー
ドが細長い形状を有する場合には、支持体粒子もまた細
長い形状を有する。したがって、本発明の方法により、
支持体粒子、この支持体粒子から作製される触媒成分の
粒子、及び最終的に合成されるポリマー粒子の形状を、
所望の物理特性、例えば、これらの粒子の流動性、又は
静電荷を蓄積しないそれらの能力の関数として、最適化
することが可能である。
【0008】2.シード粒子のサイズを変えることによ
り、支持体粒子のサイズに影響を及ぼすことが可能であ
る。したがって、シード粒子のサイズを増大させること
により、支持体粒子のサイズを増大させることができ
る。
【0009】3.支持体の量に対する有機マグネシウム
誘導体の量の割合を変えることにより、支持体粒子のサ
イズに影響を及ぼすことが可能である。したがって、こ
の割合を高めることにより、支持体粒子のサイズを増大
させることができる。
【0010】4.シード粒子のサイズ分布に作用するこ
とにより、支持体粒子のサイズ分布に影響を及ぼすこと
が可能である。これは、SPAN(下記参照)によって
測定される支持体粒子、それらから誘導される触媒成分
の粒子及びそれらから誘導されるポリマー粒子の粒子の
サイズ分布が、用いられるシード粒子のサイズ分布と実
質的に同じであるためである。SPANは、比(D90
−D10)/D50(ここで、D90、D10及びD5
0は、それぞれ粒子の90重量%、10重量%及び50
重量%が見出される最大直径を表す)に等しい。一般
に、支持体粒子のSPANはシードのSPANを50%
を超えて大きくなることはなく、あるいは20%をも超
えることはなく、かつ一般には、後者のSPAN未満で
ある。
【0011】5.本発明による方法は、支持体粒子のサ
イズ分布が一般にシード粒子のサイズ分布よりも狭いた
め、狭いサイズ分布の粒子(支持体、ポリマーの固体触
媒成分)が望まれる場合に特に有利である。
【0012】6.接触状態を保つ媒体にエーテルを加え
る必要がない。接触状態を保つ媒体中及びシード中にエ
ーテルが存在しない場合には、支持体粒子はエーテルを
含有しない。
【0013】7.例えば、結晶組織(crystall
ine organization)を変えるために、
支持体粒子にエーテルを含めることが望まれる場合に
は、接触状態での媒体にエーテルを導入することにより
これを達成することが可能である。これエーテルはTH
Fであってもよい。接触状態の間、THFが存在し、ジ
イソアミルアルコールが存在しないと、粒子形状の崩壊
を生じることもそれが微粒子の形成に反映されることも
なく、したがって、粒子の形態の制御が保持されること
が示唆される。さらに、理由はどうあれそれが望まれる
のであれば、接触状態が行われる媒体にジイソアミルエ
ーテルを加えることも可能である。
【0014】8.この支持体粒子の表面には、走査電子
顕微鏡の下で200倍で観察された場合にも、実質的に
粗いエッジが存在しない。この均一な表面起伏は、これ
らの粒子に優れた流動性を付与する。例え、出発シード
が粗いエッジを有していたとしても、例えばそれらが結
晶の外観を有していたとしても、この利点は得られる。
このため、良好な流動性を有する支持体粒子を得るため
に、流動性の劣るシード粒子を用いることが可能であ
る。
【0015】9.これらの支持体粒子から作製される固
体触媒成分の粒子の表面には、走査電子顕微鏡の下で2
00倍で観察された場合にも、実質的に粗いエッジが存
在しない。この均一な表面起伏は、これらの粒子に優れ
た流動性を付与する。
【0016】10.この固体触媒成分の粒子の存在下に
おける重合もしくは共重合により得られるポリマー粒子
の表面には、光学顕微鏡の下で20倍で観察された場合
にも、実質的に粗いエッジが存在しない。この均一な表
面起伏は、これらの粒子に優れた流動性を付与する。
【0017】
【発明の実施の形態】シードは、好ましくは90重量%
未満の炭素を含有する。
【0018】シードは、好ましくは塩化マグネシウムを
ベースとする。すなわち、それらは30重量%を超える
塩化マグネシウムを含有する。より好ましくは、これら
のシードは、塩化チタンを固定することが可能な形態で
塩化マグネシウムを含有する。塩化マグネシウムをベー
スとするシードがそのような形態にあるかどうかを知る
ために、以下の試験を行うことができる。
【0019】10gのシード、次いで33cm3 の純粋
TiCl4 を、底部にフィルターを備え、250cm3
の窒素でフラッシュし、かつ温度制御及び攪拌システム
を備えたガラス反応器に導入する。この混合物を80℃
で1時間攪拌した後、濾過する。続いて、得られた固体
を、攪拌しながら80℃で1時間、反応器中において5
0cm3 のトルエンで洗浄する。濾過操作及び続くトル
エンでの洗浄を3回繰返す。得られた固体を濾別した
後、大気圧の窒素流下80℃で1時間、次いで残留窒素
圧が10Paの減圧下において100℃で2時間乾燥さ
せる。不活性雰囲気(例えば、アルゴンもしくは窒素)
下で粉末状固体を回収し、そのチタン含量を分析する。
【0020】この処理の後にシード粒子が0.2重量%
を超えるチタンを含有していたならば、これらのシード
粒子は、この試験の前には、塩化チタンを固定すること
が可能な形態にあったものと考えることができる。塩化
チタンを固定することが可能な形態にある塩化マグネシ
ウムをベースとするシードの例として、以下のものに言
及することができる。
【0021】−塩化マグネシウムのβもしくはδ型又は
これら2つの型の混合物。このγ型は、例えば、市販の
無水MgCl2 を粉砕することにより得ることができ
る。
【0022】−式(MgCl2 ・n溶媒)。ここで、
“溶媒”はMgCl2 と複合体を形成する溶媒であり、
nはMgCl2 の1モル当りの複合溶媒のモル数を表
し、nの上限は複合体がもはや固体ではなくなる値であ
る。例として、複合溶媒はテトラヒドロフラン(TH
F)又はRが1ないし6個の炭素原子を有する水素基で
あり得る式ROHのアルコールであってもよい。例とし
て、nは1〜2の範囲をとることができ、複合体(Mg
Cl2 ・1.5THF)が一例である。
【0023】−マグネシウム、塩素及びチタンをベース
とするジーグラー・ナッタ型の固体触媒成分。後者の型
のシードは、それらが上述の試験のTiCl4 処理工程
の間にほとんどもしくは全くチタンを吸収しないとして
も、この試験の最後には、それが塩化チタンを固定する
ことが可能な形態の塩化マグネシウムをベースとするシ
ードであることが期待される、少なくとも0.2%チタ
ンを含有するため、上述の試験を満たす。
【0024】大きく変動する粒子サイズ分布を有するシ
ードを用いることができる。
【0025】一般に、平均径が1ないし100μmであ
り、SPANが0.4ないし6であるシードが用いられ
る。シードのSPANは3未満であってもよい。
【0026】接触状態にする工程に用いられる有機マグ
ネシウム誘導体は、式R1 MgR2のものであってもよ
く、式(R1 MgR2 )・x(Al(R3 3 )のもの
でもあってもよい(ここで、R1 及びR2 は同じであっ
ても異なっていてもよく、2〜12個の炭素原子を有す
るアルキル基を表し、R3 は1〜12個の炭素原子を有
するアルキル基を表す)。言及し得る有機マグネシウム
誘導体は、n−ブチルエチルマグネシウム、n−ジブチ
ルマグネシウム、n−ブチル−n−オクチルマグネシウ
ム、n−ブチルエチルマグネシウム、n−ブチル(1−
メチルプロピル)マグネシウム及び(n−ブチル)1.5
(n−オクチル)0.5 マグネシウムである。
【0027】塩素化剤は、有機マグネシウム誘導体のア
ルキル基を少なくとも部分的に塩素原子で置換してMg
−Cl結合を形成させるために、有機マグネシウム誘導
体と反応し得るものでなければならない。この塩素化剤
は、有機物質であっても無機物質であってもよく、R4
が3〜12個の炭素原子を有する二級もしくは三級アル
キル基を表す式R4 Clの化合物から選択することがで
きる。例として言及し得る塩素化剤は、tert−ブチ
ルクロライド、四塩化ケイ素及び塩酸である。
【0028】接触状態では、Cl/Mgモル比が1ない
し10の範囲となる量の有機マグネシウム誘導体及び塩
素化剤が一般に用いられる。
【0029】有機マグネシウム誘導体が完全に塩素化さ
れることを望まない場合には、例えば、1ないし2の範
囲のCl/Mgモル比を選択することができる。後者の
方式で作業することにより、支持体粒子中に残存するR
1 及び/又はR2 及び/又はR3 の型の残基が存在する
ために、調製しようとする触媒成分の型に応じて有利で
あり得る、支持体を触媒成分に転化するために用いられ
る遷移金属に対して後者を実質的に減少させることがで
きる。
【0030】接触状態での留置は、一般に、接触状態に
することが目論まれる様々な成分に対して不活性な溶
媒、すなわち、非極性非プロトン性溶媒の存在下で行わ
れる。
【0031】この溶媒は、一方で、その存在が接触状態
での留置に用いられる成分の分子及び接触状態での留置
に用いられる成分間での反応から誘導される分子のいず
れの内部においても共有結合の性質を変化させることが
ない場合に、他方で、シードもしくは支持体を10重量
%を超えて溶解することがない場合に、不活性である。
【0032】この溶媒は、一般に、3〜12個の炭素原
子を有する直鎖もしくは分岐鎖の脂肪族含水炭素、例え
ば、n−ヘキサン、ヘプタン、デカン、イソデカン、5
〜12個の炭素原子を有する脂環族炭化水素、例えば、
シクロヘキサンもしくはデカリン、又は6〜12個の炭
素原子を有する芳香族炭化水素、例えば、トルエン、キ
シレン、ベンゼンもしくはエチルベンゼンであり得る。
【0033】明らかなことではあるが、この溶媒は選択
された反応体を溶解するように選択されなければなら
ず、適合する操作条件に応じてそれらの性質及びそれら
の濃度が与えられなければならない。
【0034】溶媒は、一般には、支持体粒子の調製の最
後にそれらが懸濁状態になるに十分な量存在する。
【0035】溶媒は、一般には、支持体粒子の調製の最
後に、接触状態での留置が行われる媒体が液体1リット
ル当り70ないし300gの支持体を含有するような量
存在する。
【0036】シードがMgCl2 をベースとする場合に
は、シードに含まれるマグネシウムの量に対する有機マ
グネシウム誘導体によって供給されるマグネシウムの量
のモル比は、好ましくは、0.01〜10の範囲にあ
る。
【0037】必須のものではないが、可能性のある内部
電子供与体としての、後述のもののような電子供与体の
存在下における接触状態での留置は除外されるものでは
ない。これは、支持体及びそれらから得られる触媒成分
に内部電子供与体を導入する手段である。
【0038】接触状態での留置は、10〜140℃、好
ましくは40〜110℃で行うことができる。圧力下で
それを行うことは、媒体中の特定のシードの揮発性がそ
れを必要とするのであれば、排除されるものではない。
【0039】有機マグネシウム誘導体と塩素化剤との反
応は、一般に、熱の放出によって考慮される。これら2
つの反応体は、好ましくは、媒体の温度が上述の範囲に
止まるように十分ゆっくりと接触状態に置かれる。
【0040】有機マグネシウム誘導体及び塩素化剤(シ
ードは既にこれらの反応体のいずれかの存在下に存在す
る)は、好ましくは、少なくとも1時間接触状態に置か
れる。
【0041】好ましくは、シード、可能性のある不活性
溶媒及び有機マグネシウム誘導体を最初に一緒にし、次
いでこれらの成分に塩素化剤を加える。
【0042】全ての成分を接触状態に置いたら、反応体
が良好に消費されるように、例えば1時間、操作条件を
維持する。
【0043】接触状態での留置は、好ましくは攪拌しな
がら行われる。この攪拌は、存在する粒子が摩耗するこ
とがないような十分穏やかなものである。
【0044】接触状態での留置の後、濾過し、ヘキサン
又はヘプタンのような炭化水素溶媒で洗浄し、例えば8
0℃で2時間、乾燥させ、大気圧の窒素をフラッシュす
ることにより、支持体粒子を単離することができる。
【0045】有機アルミニウム誘導体の存在下において
接触状態での留置を行うことが可能である。接触状態で
の留置のための媒体中におけるこれらの誘導体のうちの
1つの存在は、一般に、支持体内での結晶のサイズの減
少により、したがって、重合活性が改良されることによ
り考慮される。この有機アルミニウム誘導体は、共触媒
として以下に想定される式R1 2 3 Alの化合物で
あってもよい。また、これはアルミノキサン、すなわ
ち、少なくとも1つのAl−O−Al結合配列を含み、
かついかなるSi−O結合配列をも持たない化合物、又
はアルミノシロキサン、すなわち、少なくとも1つのA
l−O−Si結合配列を含む化合物であってもよい。
【0046】接触状態での留置の間のアルミノキサンの
存在は、固体触媒成分(これ自身本発明による方法によ
り誘導される支持体から調製される)の存在下において
重合により調製されるポリマーもしくはコポリマーが、
前記接触状態での留置の間にアルミノキサンが存在しな
い場合よりも大きい、Mw/Mnで表される多分散性を
有するという事実によって考慮される。
【0047】アルミノキサンは、共触媒として以下に想
定されるもののうちの1つであってもよい。
【0048】このアルミノキサンは、アルミノキサンの
アルミニウムに対する有機マグネシウム誘導体によって
供給されるマグネシウムのモル比が1〜1000、好ま
しくは10〜200となるように、接触状態での留置の
間に存在すればよい。
【0049】接触状態での留置の間のアルミノシロキサ
ンの存在は、固体触媒成分(これ自身本発明による方法
により誘導される支持体から調製される)の存在下にお
いて重合により調製されるポリマーもしくはコポリマー
が、前記接触状態での留置の間にアルミノシロキサンが
存在しない場合よりも小さい、Mw/Mnで表される多
分散性を有するという事実によって考慮される。アルミ
ノシロキサンは、例えば、式R1 2 Al−O−SiR
3 4 5 (ここで、R1 、R2 、R3 、R4及びR5
は同じであっても異なっていてもよく、1〜12個の炭
素原子、より好ましくは1〜6個の炭素原子を有するア
ルキル基を表すか、あるいは好ましくはこれらの基のう
ちの3つ以下が水素を表すか、あるいは好ましくはこれ
らの基のうちの3つ以下が塩素を表す)のものであって
もよい。
【0050】アルミノシロキサンは、Al−O−Si結
合配列の量に対する有機マグネシウム誘導体によって供
給されるマグネシウムのモル比が、1〜1000、好ま
しくは10〜200になるように接触状態での留置の間
に存在する。
【0051】支持体粒子は、Ra 及びRb がアルキル基
である式Ra −O−Rb のエーテルを、それらの製造過
程において、特にシード粒子及び接触状態に置かれる媒
体のいずれにもこれらのエーテルが導入されなかった場
合には、含まなくともよい。
【0052】さらに、これらの粒子は、テトラヒドロフ
ランもしくはジオキサンのような環状エーテルを、それ
らの製造過程において、特にシード粒子及び接触状態に
置かれる媒体のいずれにもこれらのエーテルが導入され
なかった場合には、含まなくともよい。
【0053】これらの粒子は、接触状態での留置の間に
有機アルミニウム誘導体が加えられている場合には、又
は、有機マグネシウム誘導体自体がアルミニウムを含有
する場合には、一般に、5重量%までアルミニウム原子
を含むことができる。接触状態での留置の間にアルミノ
シロキサンが添加される場合には、支持体粒子はケイ素
を、例えば5重量%まで、含有することができる。
【0054】これらの粒子は、SPANが2.5未満、
もしくは1未満でさえあり得る、非常に狭い粒子サイズ
分布を有することができる。
【0055】支持体粒子のSPANは、シードのSPA
Nが3未満である場合には、一般に2.5未満である。
【0056】支持体粒子のSPANは、シードのSPA
Nが1.3未満である場合には、一般に1未満である。
【0057】以下の文章において、粒子の大直径という
表現は、この粒子の2つの最も離れた点の間の距離を指
すものと理解される。粒子の小直径という表現は、大直
径に対して直角な平面における、この粒子の2つの最も
離れた点の間の距離を指すものと理解される。粒径の平
均比は、統計的に十分な数の粒子を(それらのサイズに
よって)電子もしくは光学顕微鏡の下で観察した後の粒
子の小直径に対する大直径の比の平均を算出することに
よって決定する。
【0058】本発明の方法は、MgCl2 を含有する一
組の粒子を得ることを可能にする。これらの粒子は、オ
レフィンを重合するための触媒成分の支持体として役立
ち得る。これらの粒子は、これ以降、支持体粒子とも呼
ばれる。
【0059】以下の文章において、Ds及びdsは、そ
れぞれ、支持体粒子の大直径及び小直径を表し、Dg及
びdgは、それぞれ、シード粒子の大直径及び小直径を
表す。平均比(Dg/dg)m が増大する場合には、平
均比(Ds/ds)m も増大する。別の側面において、
シードの量に対する有機マグネシウム誘導体の量の比が
増大する場合には、比(Ds/ds)m は減少する傾向
にある。定型的な試験により、当該技術分野における熟
練者は、得ることを望む比(Ds/ds)m と用いるこ
とを望むシードの量に対する有機マグネシウム誘導体の
量の比とが与えられれば、適切な平均比(Dg/dg)
m を見出すことができる。このように、シードが比(D
g/dg)m >1.4のものであるような場合には、一
般に、平均比(Ds/ds)m >1.3を得ることがで
きる。そのような集合体においては、明らかに、少なく
とも1つ粒子はその小直径に対する大直径の比が1.3
を超える。同様に、シードが比(Dg/dg)m >1.
6のものであるような場合には、一般に、比(Ds/d
s)m >1.5を得ることができる。そのような集合体
においては、明らかに、少なくとも1つの粒子はその小
直径に対する大直径の比が1.5より大きい。同様に、
シードが比(Dg/dg)m >2.1のものであるよう
な場合には、一般に、比(Ds/ds)m >2を得るこ
とができる。そのような集合体においては、明らかに、
少なくとも1つの粒子はその小直径に対する大直径の比
が2より大きい。同様に、シードが比(Dg/dg)m
>3.1のものであるような場合には、一般に、比(D
s/ds)m >3を得ることができる。そのような集合
体においては、明らかに、少なくとも1つの粒子はその
小直径に対する大直径の比が3より大きい。
【0060】さらに、支持体粒子は、それらの大直径を
含む回転軸を実質的に有することがある。これは、特
に、支持体の製造に用いられるシードが、互いに実質的
に直角である対称的な2つの平面を実質的に有する多面
形状である場合にそうである。
【0061】これらの多面体は実質的に正多面体であ
り、6もしくは8面を有していてもよい。それらの面の
対称的に対向する一対の面は実質的に平行であり、最大
対角線(D)の各々が2つの対向する側部を分離する最
小の距離(d)よりも大きくなるように多面体の頂面及
び底面を形成するそれらの面の2つの大伸長面は、多面
体の側部を形成する他の実質的に矩形の面によって実質
的に直角に囲まれており、この実質的に矩形の面の各々
の最も短い側部の長さ(e)は大伸長面の2つの対向す
る側部を分離する最も短い距離(d)よりも短い。この
ような粒子は、その調製が米国特許3,212,132
号の実施例1に記載されているもののように、MgCl
2 ・1.5THFで作製することができる。
【0062】これらの多面体は実質的に正多面体であ
り、対称的に対向する一対の面が実質的に平行である1
0ないし18の偶数面を有していてもよい。このような
粒子は、その調製が公開番号EP0,370,261A
1号である特許出願の実施例1に記載されているものの
ように、MgCl2 ・1.5THFで作製することがで
きる。
【0063】オレフィンを重合するための固体触媒成分
は、支持体粒子に遷移金属化合物を組み合わせることに
より得ることができる。この遷移金属化合物は、チタ
ン、ジルコニウム、ハフニウム、クロム、バナジウム又
は、適切な条件下で、オレフィンの重合を触媒すること
が可能な他のあらゆる金属であり得る。例えば、支持
体、チタン化合物、塩素、任意にアルミニウム化合物、
任意に電子受容体もしくは供与体、及びジグラー−ナッ
タ型の固体成分中に用いることが可能な他の任意の化合
物を組み合わせることにより、オレフィン重合用の固体
触媒成分を得ることができる。触媒成分の粒子は、Dc
及びdcがそれぞれそれらの大直径及び小直径を表す場
合に、一般に、それらの製造に用いられる支持体の(D
s/ds)mに実質的に等しい平均比(Dc/dc)m
を有する。したがって、本発明による方法によって、そ
の(Dc/dc)m が1.3よりも大きく、又は1.
5、又は2、又は3でさえある一組の成分粒子を調製す
ることが可能である。そのような組においては、明らか
に、少なくとも1つの粒子は、その小直径に対する大直
径の比がそれぞれ1.3、1.5、2、3よりも大き
い。さらに、これらの成分粒子の形態は、それらの製造
に用いられる支持体粒子の形態と実質的に同一である。
したがって、これらの成分粒子は、それらの製造に用い
られる支持体粒子がこれら支持体粒子の大直径を含む回
転軸を実質的に有する場合には、これら成分粒子の大直
径を含む回転軸を実質的に有する。
【0064】チタン化合物は、式Ti−(OR)x Cl
4-x のクロロチタン化合物から選択することができる。
ここで、Rは1〜14個の炭素原子を有する脂肪族もし
くは芳香族炭化水素基を表すか、あるいはR1 が1〜1
4個の炭素原子を有する脂肪族もしくは芳香族炭化水素
基を表すCOR1 を表し、xは0〜3の整数を表す。
【0065】固体触媒成分中に存在する塩素は、ハロゲ
ン化チタンを直接の起源としてもよい。また、独立した
塩素化剤、例えば、塩酸、四塩化ケイ素またはブチルク
ロライドのような有機ハロゲン化物を起源としてもよ
い。
【0066】電子供与体及び受容体は、これらの触媒成
分の組成に入れることが知られている液状もしくは固体
有機化合物である。電子供与体は、脂肪族もしくは芳香
族カルボン酸類及びそれらのアルキルエステル類、脂肪
族もしくは環状エーテル類、ケトン類、ビニルエステル
類、アクリル誘導体類、特にアルキルアクリレート類も
しくはアルキルメタクリレート類、並びに芳香族、脂環
族もしくは脂肪族アルコキシシラン類のようなシラン類
から有利に選択される、単−もしくは多官能性化合物で
あり得る。メチルp−トルエート、エチルベンゾエー
ト、エチルアセテート、ブチルアセテート、エチルエー
テル、エチルp−アニセート、ジブチルフタレート、ジ
オクチルフタレート、ジイソブチルフタレート、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、メチルイソブチ
ルケトン、ビニルアセテート、メチルメタクリレート、
フェニルトリエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジ
メトキシシラン及びジシクロペンチルジメトキシシラン
のような化合物が、電子供与体として特に適している。
電子供与体は、特許出願EP0,361,493号に言
及されるもののうちの1つであってもよい。電子受容体
はルイス酸であり、好ましくは塩化アルミニウム、三フ
ッ化ホウ素、クロラニルもしくはアルキルアルミニウ
ム、ハロアルキルアルミニウム及びアルキルマグネシウ
ムから選択される。
【0067】懸濁、溶液、気相もしくはバルク法によ
り、本発明による触媒成分の存在下において、少なくと
も1シードのオレフィンを重合させることによりポリマ
ーを得る事ができる。本発明においては、ポリマーとい
う用語はコポリマー及びプレポリマーという用語をカバ
ーするものとみなされる。
【0068】Dp及びdpがそれぞれそれらの大直径及
び小直径を表す場合に、ポリマー粒子は、一般に、それ
らの製造に用いられる触媒成分の(Dc/dc)m に実
質的に等しい平均比(Dp/dp)m を有する。したが
って、本発明による方法によって、(Dp/dp)m
1.3より大きく、又は1.5、又は2、又は3でさえ
あるポリマー粒子の組を調製することが可能である。こ
れらの組においては、明らかに、少なくとも1つの粒子
は、その小直径に対する大直径の比がそれぞれ1.3、
1.5、2、3よりも大きい。さらに、成分粒子の形態
は重合の間実質的に保持される。したがって、ポリマー
粒子は、それらの製造に用いられる成分粒子がそれら成
分粒子の大直径を含む回転軸を実質的に有する場合に
は、それらポリマー粒子の大直径を含む回転軸を実質的
に有し得る。
【0069】重合に用いることが可能なオレフィンは、
例えば、2〜20個の炭素原子を有するオレフィン類、
特に、この群のα−オレフィン類である。言及し得るオ
レフィン類は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4
−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−ヘキセ
ン、3−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテ
ン、1−デセン及び1−テトラデセン、またはそれらの
混合物である。したがって、本出願において用いられる
重合という用語は共重合反応をカバーし、ポリマーとい
う用語はコポリマーをカバーする。
【0070】α−オレフィン混合物の中でも、エチレン
と3〜8個の炭素原子を有する少なくとも1シードのα
−オレフィンとの混合物が好ましく、この混合物におけ
るエチレンの割合は一般に90重量%より大きい。
【0071】得られるポリマーは、一般に、5000〜
400,00の重量平均分子量を有する。
【0072】バルク重合法は、液状もしくは超臨界状態
に維持される、重合しようとする少なくとも1シードの
オレフィンにおいて重合を行うことからなる。
【0073】溶液もしくは懸濁重合の方法は、不活性媒
体中、特には脂肪族炭化水素中で溶液もしくは懸濁重合
を行うことからなる。
【0074】溶液重合法には、例えば、8〜12個の炭
素原子を有する炭化水素もしくはこれらの炭化水素類の
混合物を用いることができる。懸濁重合法には、例え
ば、n−ヘプタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、イソ
ペンタン又はイソブタンを用いることができる。
【0075】これらのバルク、溶液、懸濁又は気相重合
法の操作条件は、支持されている、もしくは支持されて
いないジグラー・ナッタ型の通常の触媒システムを用い
る同様の事例に通常提唱されるものである。
【0076】例えば、懸濁もしくは溶液重合の方法で
は、これらを250℃までの範囲の温度、及び大気圧な
いし250barの範囲の圧力で行うことができる。液
体プロピレン媒体中での重合法の場合には、温度は臨界
温度までの範囲をとることができ、圧力は大気圧ないし
臨界圧力であればよい。ポリエチレン類又は主にエチレ
ンからなるコポリマー類を生じるバルク重合の方法で
は、これらを130℃〜350℃の温度、及び200〜
3500barの範囲の圧力で行うことができる。
【0077】気相重合の方法は、気相重合が可能なあら
ゆる反応器、特には攪拌床及び/又は流動床反応器を用
いて行うことができる。
【0078】気相重合を行う条件、特に温度、圧力、オ
レフィンもしくはオレフィン類の攪拌床及び/又は流動
床反応器への注入、並びに重合温度及び圧力の制御は、
オレフィン類の気相重合に対して従来の技術において提
唱されるものと同じである。この方法は、一般に、ポリ
マーもしくは合成しようとするプレポリマーの融点Tm
を下回る温度、特には+20℃〜(Tm−5)℃の温度
で、かつオレフィンもしくはオレフィン類が本質的に蒸
気相であるような圧力で行われる。
【0079】重合の間、本発明による触媒成分のチタン
を活性化することが可能な共触媒が存在しなければなら
ない。この共触媒は、ジグラー・ナッタ型の触媒成分の
あらゆる共触媒であり得る。特には、この共触媒は、有
機アルミニウム誘導体であり得る。
【0080】この有機アルミニウム誘導他は、式R1
2 3 Alの誘導体であってもよい。ここで、R1 、R
2 及びR3 は同じであっても異なっていてもよく、各々
ハロゲン原子又は1ないし20個の炭素原子を有するア
ルキル基のいずれかを表し、R1 、R2 及びR3 の少な
くとも1つはアルキル基を表す。言及し得る適切な化合
物の例は、エチルアルミニウムジクロライドもしくはジ
ブロマイド、イソブチルアルミニウムジクロライドもし
くはジブロマイド、ジエチルアルミニウムクロライドも
しくはブロマイド、ジ−n−プロピルアルミニウムクロ
ライドもしくはブロマイド、及びジイソブチルアルミニ
ウムクロライドもしくはブロマイドである。上述の化合
物よりはむしろ、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、ト
リイソブチルアルミニウム、トリメチルアルミニウム又
はトリエチルアルミニウムのようなトリアルキルアルミ
ニウムが用いられる。
【0081】また、共触媒はアルミノキサンであっても
よい。このアルミノキサンは、下記式
【0082】
【化1】
【0083】の直鎖状、もしくは下記式
【0084】
【化2】
【0085】の環状であり得る。ここで、Rは1〜6個
の炭素原子を有するアルキル基を表し、nは2〜40、
好ましくは10〜20の範囲をとる整数である。このア
ルミノキサンは、異なる性質のR基を有していてもよ
い。好ましくは、全てのR基がメチル基を表す。さら
に、共触媒という用語は、上記化合物の混合物をも指す
ものと理解される。
【0086】重合の間に用いられる共触媒の量は、チタ
ンを活性化するに十分なものでなければならない。一般
に、それらの量は、活性化することが望まれるチタンに
対する共触媒によって供給されるアルミニウムの原子比
が0.5〜10,000、好ましくは1〜1000の範
囲をとるように導入される。
【0087】溶液、懸濁、バルク又は気相重合の方法に
は、製造しようとするポリマーの溶融指数を制御するた
めに、連鎖移動剤を含めることができる。水素は利用可
能な連鎖移動剤であり、これは90%までの範囲をとる
量で導入され、好ましくは反応器内に供給される全オレ
フィン及び水素の0.01〜60モル%存在する。
【0088】特に、少なくとも3個の炭素原子を有する
オレフィンを重合もしくは共重合させなければならない
場合に、重合媒体中に外部電子供与体を存在させること
ができる。この外部電子供与体は、式SiR1 2 3
4 のシランであり得る。ここで、ケイ素に結合する基
のうちの少なくとも1つは、R5 が1〜4個の炭素原
子、好ましくは1ないし2個の炭素原子を有する飽和直
鎖状炭化水素基である式(−OR5 )のアルコキシド基
であり、ケイ素に結合する他の基は好ましくは1〜8個
の炭素原子を有する炭化水素基であり得る。この外部電
子供与体は、特許出願EP0,361,493号に記述
されるジエーテルであってもよい。
【0089】
【実施例】以下の実施例において、以下の技術によりポ
リマーの性質を決定した。
【0090】−SPANは比(D90−D10)/D5
0に等しく、このD90、D10及びD50は、それぞ
れ、それ未満で90重量%、10重量%及び30重量%
の粒子が見出される直径を表す。支持体粒子及び成分粒
子については、D90、D10及びD50はマルバーン
C2600レーザー回折粒度計(Malvern C2
600 laser diffraction gra
nulometer)を用いて測定する。ポリマー粒子
については、D90、D10及びD50は篩分けにより
測定する。
【0091】−形態は、シード粒子、支持体粒子及び成
分粒子については走査型電子顕微鏡下での観察により、
ポリマー粒子については光学顕微鏡下での観察により決
定する。
【0092】−(Ds/ds)m 、(Dg/dg)m
(Dc/dc)m 及び(Dp/dp)m は、シード粒
子、支持体粒子及び成分粒子については走査型電子顕微
鏡下で、またポリマー粒子については光学顕微鏡下で観
察された70個の粒子についてのDs/ds、Dg/d
g、Dc/dc及びDp/dpのそれぞれの平均を算出
することにより決定した。
【0093】−流動性:ASTM標準D1895 −MI2 :ASTM標準D1238−E −MI5 :ASTM標準D1238−P −MI21:ASTM標準D1238−F (実施例1) a)シード調製 パドル・スターラー、ジャケット調節温度制御システム
及びその底部に濾過板を備えた5リットル反応器に下記
のものを導入する。
【0094】−平均径が約2mmの粒子からなる、0.
3重量%の水を含む市販の塩化マグネシウム300g、 −テトラヒドロフラン(THF)3000g、 −ドュレン(durene)48g。
【0095】攪拌を毎分150回転、温度を65℃とす
る。
【0096】12時間後、濾過により固体を回収し、4
000mlのヘキサンで洗浄した後、窒素でフラッシュ
しながら70℃で3時間乾燥させる。MgCl2 ・1.
5THF複合体から本質的になる、528gのもろい白
色固体が最終的に回収される。この固体は、走査型電子
顕微鏡の下で6−もしくは8面多面体の形状を有する粒
子からなる。表1には、続いてシードとして用いられる
この固体の粒子サイズ特性(D50及びSPAN)が対
照されている。ASTM標準D1895の試験により、
これらのシードは流動しないことが観察された。これら
のシードの平均比(Dg/dg)m は3.6である。
【0097】これらのシードは、互いに実質的に直角で
ある対称的な2つの平面を実質的に有する多面体の外観
を有している。さらに、これらは実質的に6−もしくは
8面の多面体の形態にあり、その対称的に対向する一対
の面は実質的に平行であり、最大対角線(D)の各々が
2つの対向する側部を分離する最小の距離(d)よりも
大きくなるように多面体の頂面及び底面を形成するそれ
らの2つの大伸長面は、多面体の側部を形成する他の実
質的に矩形の面によって実質的に直角に囲まれており、
この実質的に矩形の面の各々の最も短い側部の長さ
(e)は大伸長面の2つの対向する側部を分離する最も
短い距離(d)よりも短い。
【0098】b)支持体の調製 攪拌システム及び温度制御システムを備えたビュッヒ
(Buchi)オートクレーブ型の2リットルガラス反
応器に、窒素雰囲気下、室温で、下記のものを導入す
る。
【0099】−a)において調製されたシード25g、 −ヘキサン500ml、 −20重量%の濃度のヘプタン溶液の形態にある、n−
ブチルエチルマグネシウム0.55モル。この溶液は、
トリエチルアルミニウムの形態にある約0.1重量%の
痕跡量のアルミニウムを含有する。
【0100】毎分600回転で攪拌しながら、30分間
にわたって反応器の温度を80℃にする。次いで、3.
17モルのtert−ブチルクロライドをポンプを用い
て3時間にわたって導入した後、上記攪拌及び温度条件
を1時間維持する。次に、固体を濾過し、各回500m
lのヘキサンで3回洗浄した後、窒素でフラッシュしな
がら70℃で4時間乾燥させる。最終的に、表1にその
特性を示す、もろい固体の形態で79gの支持体を回収
する。ASTM標準D1895の試験により、この支持
体の流動性は75秒であることが観察される。
【0101】この支持体は、それらの大直径を含む回転
軸を実質的に有する粒子からなる。これらの粒子は、そ
れらを走査型電子顕微鏡下で200倍で観察すると、実
質的に粗いエッジを持たないことがわかる。
【0102】(実施例2)このプロセスは、n−ブチル
エチルマグネシウムを25重量%の濃度のヘキサン溶液
の形態にある0.55モルのジブチルマグネシウムに置
き換えることを除いて、実施例1と同様に行う。
【0103】最終的に、表1にその特性を示す、もろい
固体の形態の支持体98gが回収される。この支持体
は、それらの大直径を含む回転軸を実質的に有する粒子
からなる。これらの粒子は、それらを走査型電子顕微鏡
下において200倍で観察すると、実質的に粗いエッジ
を持たないことがわかる。
【0104】(実施例3)このプロセスは、塩素化剤を
導入する前に、0.013モルのトリ−n−ヘキシルア
ルミニウムを添加することを除いて、実施例1と同様に
行われる。
【0105】最終的に、表1にその特性を示す、もろい
固体の形態の支持体88gが回収される。この支持体
は、それらの大直径を含む回転軸を実質的に有する粒子
からなる。これらの粒子は、それらを走査型電子顕微鏡
下において200倍で観察すると、実質的に粗いエッジ
を持たないことがわかる。
【0106】(実施例4)このプロセスは、トリ−n−
ヘキシルアルミニウムを0.013モルのテトライソブ
チルアルミノキサンで置き換えることを除いて、実施例
3と同様に行われる。最終的に、表1にその特性を示
す、もろい固体の形態の支持体80gが回収される。こ
の支持体は、それらの大直径を含む回転軸を実質的に有
する粒子からなる。これらの粒子は、それらを走査型電
子顕微鏡下において200倍で観察すると、実質的に粗
いエッジを持たないことがわかる。
【0107】(実施例5)このプロセスは、MgCl2
・1.5THFのシードをMgCl2 ・0.4THF複
合体のシード12.5gに置き換えることを除いて、実
施例4と同様に行う。この複合体は、MgCl2 ・1.
5THFの粒子を、窒素でフラッシュしながら、大気圧
で4時間、70℃で加熱処理することにより得られる。
最終的に、その特性を表1に示す、もろい固体の形態の
支持体72gが回収される。
【0108】(実施例6)このプロセスは、トリ−n−
ヘキシルアルミニウムを、シェリング社(compan
y Schering)によってシロキサールH−1
(siloxalH−1)の商品名で販売されている式
(C2 5 2 Al−O−SiH(CH3)(C
2 5 )のジエチル(メチルエチルシラノラト)アルミ
ニウム0.013モルで置き換えることを除いて、実施
例3と同様に行う。最終的に、その特性を表1に示す、
もろい固体の形態の支持体90gが回収される。
【0109】(実施例7)このプロセスは、tert−
ブチルクロライドを20体積%の濃度のヘキサン溶液の
形態の0.818モルのSiCl4 で置き換えることを
除いて、実施例4と同様に行う。
【0110】最終的に、その特性を表1に示す、もろい
固体の形態の支持体70gが回収される。
【0111】(実施例8) a)シード調製 直径が3mm未満の粉末の形態の50gのα−MgCl
2 を、14mm径のステンレス鋼球25g、11mm径
のステンレス鋼球44g及び7mm径のステンレス鋼球
16gを収容する、窒素でフラッシュされた430ml
ボールミルに導入する。室温で、この系を振幅6cm、
周波数10Hzの垂直運動で12時間振動させることに
より、粉末を粉砕する。その特性を表1に示す、δ形態
のMgCl2 粉末が回収される。
【0112】b)支持体の調製 このプロセスは、MgCl2 ・1.5THFシードを
a)で調製された123ミリモルのδ−MgCl2 で置
き換えることを除いて、実施例7と同様に行われる。最
終的に、その特性を表1 に示す、粉末の形態の支持体3
7gが回収される。
【0113】(実施例9) a)固体触媒成分の合成 窒素でフラッシュした後、ジャケット調節温度制御及び
機械式パドル・スターラーを備えた500cm3 ガラス
反応器に、実施例1により得られた支持体15g、次い
で49cm3 のTiCl4 を導入する。次に、反応器の
内容物を毎分200回転で攪拌しながら80℃で2時間
加熱した後、濾過し、各回10体積%のTiCl4 と9
0体積%のトルエンとの混合液で3回、15分間洗浄す
る。濾過した後、窒素でフラッシュしながら固体を80
℃で1時間乾燥させる。最終的に、D50が28μm、
SPANが1.01の粉末の形態の固体触媒成分10.
5gが回収される。この成分は1.5重量%のTHF及
び3重量%のチタンを含有する。これは、それらの大直
径を含む回転軸を実質的に有する粒子を含んでなる。こ
れらの粒子は、走査型電子顕微鏡下において200倍で
観察すると、粗いエッジを実質的に持たないことがわか
る。これらの(Dc/dc)m は1.6である。
【0114】b)エチレンの懸濁重合 1リットルのヘキサン、次いで6ミリモルのトリイソブ
チルアルミニウム、次いで20mgのa)で調製した触
媒成分を、40℃、窒素雰囲気下で、ジャケット調節温
度制御及び攪拌システムを備えた2リットル金属反応器
に導入する。
【0115】1bar分圧の窒素を反応器に導入し、次
いで反応器を85℃にする。全圧を窒素で絶対圧3ba
rに調整する。4bar分圧の水素、次いで6bar分
圧のエチレンを連続的に添加する。
【0116】毎分400回転で攪拌しながら、85℃で
2時間、エチレンを添加することにより全圧を絶対圧1
3barに維持する。この期間の最後に、系を大気圧に
減圧し、かつ室温に冷却して、ポリマーを回収する。重
合の製造効率は固体触媒成分のg当り15,300gで
あった。このポリマーは以下の特性を有している:D5
0=663μm、SPAN=1.14、RMI=3.2
1、MFR=30.36及びMI2 =5.60。ポリマ
ー粒子の(Dp/dp)m は1.55である。これら
は、光学顕微鏡下において20倍で観察すると、粗いエ
ッジを実質的に持たないことがわかる。
【0117】(実施例10) a)懸濁液中におけるプレポリマーの合成 0.8リットルのヘキサン、次いで3.2ミリモルのト
リヘキシルアルミニウム(THA)、次いで1gの実施
例9において調製した固体触媒成分、次いで1.5ba
rの水素を、窒素雰囲気下、40℃で、毎分250回転
で攪拌しながら、乾燥1リットル反応器に導入する。5
分間ホモジナイズした後、流速10Nl/hで30分
間、次いで流速45Nl/hで2時間、エチレンを導入
する。その後、エチレンの導入を停止し、反応器を大気
圧に減圧して、毎分50回転で攪拌しながら反応器内部
を窒素でフラッシュする。次いで、温度を60℃にし、
窒素でフラッシュすることによりヘキサンを除去する。
【0118】室温に戻した後、850ppmのアルミニ
ウムを含有するプレポリマー98.5gが最終的に回収
される。プレ重合の程度は、固体触媒成分のg当りプレ
ポリマー98.5gであった。このプレポリマーを窒素
雰囲気下で保存する。
【0119】b)ポリマーの気相合成 窒素でフラッシュした後、ジャケット調節温度制御及び
攪拌システムを備えた8.2リットル反応器に、85℃
で、毎分400回転で攪拌しながら、下記のものを導入
する。
【0120】−同一試験から得られる100gのポリエ
チレン、次いで、 −0.87ミリモルのトリヘキシルアルミニウム。
【0121】その後、反応器を減圧下(残留絶対圧力:
2Pa)に置き、次いで、 −3.75bar分圧の水素、 −8bar分圧のエチレン を注入する。
【0122】次に、a)で調製したプレポリマー10g
を、反応器内部の圧力が絶対圧21barに達するまで
窒素と共に吹き込むことにより導入する。エチレンを添
加することにより圧力をこの値に2時間維持した後、反
応器を減圧し、冷却する。最終的にポリエチレンが回収
される。製造効率は、固体触媒成分のg当りポリエチレ
ン10,047gであった。得られたポリマーは以下の
特性を有している。
【0123】−Dp50=808μm −見かけ密度(非パック):0.417g/cm3 −流動性:20秒 −MI2 =1.89 −RMI=MI5 /MI2 =3.36 −MFR=MI21/MI2 =38.7 このポリエチレン粉末は支持体に相似する形態を有し、
(Dp/dp)m は1.6である。これは、それらの大
直径を含む回転軸を実質的に有する粒子からなる。これ
らの粒子は、光学顕微鏡下において20倍で観察する
と、粗いエッジを実質的に持たないことがわかる。
【0124】(実施例11) a)支持体の調製 このプロセスは、支持体の調製について、n−ブチルエ
チルマグネシウムを0.55モルの代わりに0.1モル
導入し、かつtert−ブチルクロライドを0.45モ
ルのSiCl4 で置き換えることを除いて、実施例1と
同様に行われる。
【0125】それらの大直径を含む回転軸を実質的に有
する支持体粒子が得られる。この支持体の他の特性は表
1 に示されている。平均比(Ds/ds)m は3.2で
ある。
【0126】b)固体触媒成分の調製 a)で調製された支持体を実施例9の支持体と同様に処
理する。それにより、D50が37μm、SPANが
1.7の粉末の形態の固体触媒成分が得られる。平均比
(Dc/dc)m は3.2である。
【0127】c)プレポリマーの調製 0.8リットルのヘキサン、次いで13.8ミリモルの
トリヘキシルアルミニウム、次いで1gのb)で調製さ
れた固体触媒成分、次いで1.5barの水素を、40
℃、窒素雰囲気下で、毎分250回転で攪拌しながら、
乾燥1リットル反応器に導入する。5分間ホモジナイズ
した後、制御された流速95Nlで2時間、エチレンを
導入する。その後、エチレンの導入を停止し、反応器を
大気圧に減圧して、毎分50回転で攪拌しながら反応器
内部を窒素でフラッシュする。温度を60℃にし、窒素
でフラッシュすることによりヘキサンを除去する。
【0128】室温に冷却した後に、重量で3040pp
mのアルミニウムを含有するプレポリマーが最終的に回
収される。プレ重合の程度は、固体触媒のg当りプレポ
リマー97.8gであった。
【0129】d)気相重合によるポリエチレンの調製 窒素でフラッシュした後、同一試験から得られるポリエ
チレン100gを、90℃で、毎分400回転で攪拌し
ながら、ジャケット調節温度制御及び攪拌システムを備
えた8.2リットル反応器に導入する。この反応器を減
圧下(窒素の残留圧:2Pa)に置いた後、6bar分
圧の水素、次いで8bar分圧のエチレンを注入する。
続いて、c)で調製されたプレポリマー10gを、反応
器内部の絶対圧が21barに達するまで窒素と共に吹
き込むことにより導入する。この最終圧をエチレンを添
加することにより2時間一定に保った後、反応器を冷却
し、減圧する。
【0130】最終的に479gのポリエチレン(初期充
填は差し引かれている)が回収される。製造効率は固体
触媒成分のg当りポリエチレン4700gであった。得
られたポリマーは下記特性を有している。
【0131】D50=411μm SPAN=1.06 ASTM標準D1895の試験による流動性:30秒 MI2 =10.3 RMI=MI5 /MI2 =2.63 このポリマー粉末は、a)で調製された支持体に実質的
に相似する形態を有している。その(Dp/dp)は
3.3である。
【0132】(実施例12) a)支持体の調製 ジャケット調節温度制御及び攪拌システムを備えた2リ
ットル反応器に、室温で、下記のものを導入する。
【0133】−実施例1a)で調製されたシード25
g、次いで、 −500mlのヘキサン、次いで、 −4mlのTHF、次いで、 −濃度20重量%のヘプタン溶液の形態にある0.1モ
ルのn−ブチルエチルマグネシウム。
【0134】この反応器を微圧の窒素下に置き、攪拌を
毎分400回転に設定して、温度を75℃に上昇させ
る。次いで、62.8mlのヘキサン中0.15モルの
SiCl4 の溶液を200ml/時間の速度で導入した
後、この懸濁液を毎分400回転で攪拌しながら80℃
に維持する。得られた固体を濾別して、500mlのヘ
キサンで30分間洗浄する。この濾過操作及びヘキサン
での洗浄を更に2回繰り返す。
【0135】次に、窒素でフラッシュしながら、70℃
で1時間、固体を乾燥させる。SPANが1.38の支
持体32gが最終的に回収される。この支持体は、実質
的に、MgCl2 ・1THFの組成を有する。(Ds/
ds)は3.22である。
【0136】これらの粒子は、それらの大直径を含む回
転軸を実質的に有する。それらは、電子顕微鏡(倍率:
200)下で、粗いエッジを持たないことがわかる。
【0137】b)触媒成分の調製 窒素でフラッシュした後、温度制御及び攪拌システムを
備えた300ml反応器に、a)で調製された支持体1
0g、次いで32.5mlのトルエン及び97.5ml
の純粋TiCl4 を50℃で導入する。温度を90℃に
した後、1.46mlのジブチルフタレートを導入す
る。この混合物をこの温度で2時間攪拌する。濾過した
後、以下の処理を行う:6.5mlのTiCl4 及び1
23.5mlのトルエンを導入し、1時間温度を100
℃に維持して、混合物を濾過する。この処理をさらに4
回繰返す。固体を、各回60℃で10分間、100ml
のヘキサンを用いて、連続的に3回洗浄する。次いで、
この固体を、窒素でフラッシュしながら、60℃で2時
間乾燥させる。得られた触媒成分は、2重量%のチタン
及び11.8%のジブチルフタレートを含有する。その
SPANは1.35、比(Dc/dc)m は3.1であ
る。
【0138】c)ポリプロピレンの合成 磁気攪拌及びジャケット調節温度制御を備えた3.5リ
ットル・ステンレス鋼反応器に、30℃で、以下のもの
を順番に導入する:1.2Nlの水素、2.4リットル
の液体プロピレン、24ミリモルのトリエチルアルミニ
ウム及び2.4ミリモルのシクロヘキシルメチルジメト
キシシラン(CHMDMS)。10分間攪拌した後、
b)で調製された触媒成分20mgを導入する。温度を
70℃に上昇させ、この値を1時間維持する。その後、
反応器を冷却し、圧力を大気圧に減少させる。製造効率
は、触媒成分のg当りポリマー28,200gであっ
た。クマガワ機器(Kumagawa machin
e)を用いる非晶質ポリマーのヘプタンでの抽出により
測定される、ポリプロピレン粉末のアイソタクチック指
数は97.4重量%である。ASTM標準D1238、
方法2に従って測定される溶融指数は3.1である。こ
の粉末の流動性は23秒である。このポリプロピレン粒
子は、支持体に実質的に相似する形態を有している。こ
れらは、それらの大直径を含む回転軸を実質的に有して
おり、光学顕微鏡下(倍率:20)では粗いエッジを持
たないことがわかる。(Dp/dp)m は3.1であ
る。
【0139】(実施例13)(比較例) このプロセスは、シードが調製されず、したがって、支
持体の製造に何も導入されないことを除いて、実施例1
と同様に行われる。
【0140】下記特性を有する粉末が得られる: D50=56.45μm SPAN=5.82。
【0141】この粉末は制御された形態は持たず、対称
軸も持たない。
【0142】
【表1】

Claims (53)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化マグネシウムを含有する粒子の製造
    方法であって、 −シード、 −有機マグネシウム誘導体、及び −有機マグネシウム誘導体の塩素化剤、 を接触させる工程を包含する方法。
  2. 【請求項2】 前記シードが90重量%未満の炭素を含
    有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記シードが30重量%を超える塩化マ
    グネシウムを含有することを特徴とする請求項1又は2
    に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記シードが、塩化チタンを固定するこ
    とが可能な形態の塩化マグネシウムを含有することを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 前記シードが、βもしくはδ型の塩化マ
    グネシウムを含有することを特徴とする請求項1ないし
    4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記シードが、式(MgCl2 ・n溶
    媒)の複合体を含有することを特徴とする請求項1ない
    し5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 溶媒がテトラヒドロフランであることを
    特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 nが1〜2の範囲をとることを特徴とす
    る請求項6又は7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記シードの平均直径が1〜100μm
    の範囲をとることを特徴とする請求項1ないし8のいず
    れか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記シードのSPANが0.4〜6の
    範囲をとることを特徴とする請求項1ないし9のいずれ
    か1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記シードのSPANが3未満である
    ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に
    記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記シードの小直径に対する大直径の
    平均比が1.4を超えることを特徴とする請求項1ない
    し11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記シードの小直径に対する大直径の
    平均比が1.6を超えることを特徴とする請求項12に
    記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記シードの小直径に対する大直径の
    平均比が2.1を超えることを特徴とする請求項13に
    記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記シードの小直径に対する大直径の
    平均比が3.1を超えることを特徴とする請求項13に
    記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記シードが、互いに実質的に直角で
    ある対称な2つの平面を実質的に有する多面体の形態に
    あることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1
    項に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記シードが実質的に正6面もしくは
    8面の多面体の形態にあって、該多面体の対称的に対向
    する一対の面が実質的に平行であり、かつ最大対角線
    (D)の各々が2つの対向する側部を分離する最小の距
    離(d)よりも大きくなるように多面体の頂面及び底面
    を形成する該多面体の2つの大伸長面が、該多面体の側
    部を形成する他の実質的に矩形の面によって実質的に直
    角に囲まれており、該実質的に矩形の面の各々の最も短
    い側部の長さ(e)が大伸長面の2つの対向する側部を
    分離する最も短い距離(d)よりも短いことを特徴とす
    る請求項1ないし16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記有機マグネシウム誘導体が、式R
    1 MgR2 又は(R1 MgR2 )・x(Al
    (R3 3 )(ここで、R1 及びR2 は同じであっても
    異なっていてもよく、2〜12個の炭素原子を有するア
    ルキル基を表し、R3 は1〜12個の炭素原子を有する
    アルキル基を表す)のものであることを特徴とする請求
    項1ないし17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 【請求項19】 接触状態に保つときの媒体が有機アル
    ミニウム誘導体を含むことを特徴とする請求項1ないし
    18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記有機アルミニウム誘導体がアルミ
    ノキサンまたはアルミノシロキサンであることを特徴と
    する請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記塩素化剤が、有機マグネシウム誘
    導体と反応してMg−Cl結合を形成することが可能で
    あることを特徴とする請求項1ないし20のいずれか1
    項に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記塩素化剤がtert−ブチルクロ
    ライドであることを特徴とする請求項21に記載の方
    法。
  23. 【請求項23】 前記塩素化剤が四塩化ケイ素であるこ
    とを特徴とする請求項21に記載の方法。
  24. 【請求項24】 塩素化剤の量と有機マグネシウム誘導
    体の量とが、Cl/Mgモル比が1〜10の範囲をとる
    ようなものであることを特徴とする請求項1ないし23
    のいずれか1項に記載の方法。
  25. 【請求項25】 接触状態に保つときの媒体が不活性溶
    媒を含むことを特徴とする請求項1ないし24のいずれ
    か1項に記載の方法。
  26. 【請求項26】 接触を、10〜140℃、好ましくは
    40〜110℃で行うことを特徴とする請求項1ないし
    25のいずれか1項に記載の方法。
  27. 【請求項27】 接触に際して、最初にシード、任意の
    不活性溶媒及び有機マグネシウム誘導体を一緒にし、続
    いてこれらの成分に塩素化剤を添加することを特徴とす
    る請求項1ないし26のいずれか1項に記載の方法。
  28. 【請求項28】 接触状態に保つときの媒体が、式Ra
    −O−Rb (ここで、Ra 及びRb はアルキル基であ
    る)のエーテル酸化物を含まないことを特徴とする請求
    1ないし27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 【請求項29】 接触状態に保つときの媒体が環状エー
    テルを含まないことを特徴とする請求項1ないし28の
    いずれか1項に記載の方法。
  30. 【請求項30】 接触状態に保つときの媒体が電子供与
    体を含むことを特徴とする請求項1ないし29のいずれ
    か1項に記載の方法。
  31. 【請求項31】 MgCl2 を含有し、かつ大直径を含
    む回転軸を実質的に有する粒子であって、その小直径に
    対する大直径の比が1.3を超えることを特徴とする粒
    子。
  32. 【請求項32】 その小直径に対する大直径の比が1.
    5を超えることを特徴とする請求項31に記載の粒子。
  33. 【請求項33】 その小直径に対する大直径の比が2を
    超えることを特徴とする請求項32に記載の粒子。
  34. 【請求項34】 その小直径に対する大直径の比が3を
    超えることを特徴とする請求項33に記載の粒子。
  35. 【請求項35】 MgCl2 を含有し、かつ大直径を含
    む回転軸を実質的に有する粒子の組であって、それらの
    粒子の小直径に対する大直径の平均比が1.3を超える
    ことを特徴とする粒子の組。
  36. 【請求項36】 粒子の小直径に対する大直径の平均比
    が1.5を超えることを特徴とする請求項35に記載の
    粒子の組。
  37. 【請求項37】 粒子の小直径に対する大直径の平均比
    が2を超えることを特徴とする請求項36に記載の粒子
    の組。
  38. 【請求項38】 粒子の小直径に対する大直径の平均比
    が3を超えることを特徴とする請求項37に記載の粒子
    の組。
  39. 【請求項39】 塩化チタンを固定することが可能であ
    ることを特徴とする請求項31ないし38のいずれか1
    項に記載の粒子。
  40. 【請求項40】 遷移金属化合物を含有し、かつオレフ
    ィンを重合することが可能であることを特徴とする請求
    項31ないし39のいずれか1項に記載の粒子。
  41. 【請求項41】 実質的に粗いエッジがないことを特徴
    とする請求項31ないし40のいずれか1項に記載の粒
    子。
  42. 【請求項42】 チタン、塩素、任意にアルミニウム化
    合物、及び任意に電子供与体もしくは受容体を含有する
    ことを特徴とする請求項31ないし41のいずれか1項
    に記載の粒子。
  43. 【請求項43】 大直径を含む回転軸を実質的に有する
    ことを特徴とするポリオレフィン粒子であって、その小
    直径に対する大直径の比が1.3を超えることを特徴と
    するポリオレフィン粒子。
  44. 【請求項44】 小直径に対する大直径の比が1.5を
    超えることを特徴とする請求項43に記載の粒子。
  45. 【請求項45】 小直径に対する大直径の比が2を超え
    ることを特徴とする請求項44に記載の粒子。
  46. 【請求項46】 小直径に対する大直径の比が3を超え
    ることを特徴とする請求項45に記載の粒子。
  47. 【請求項47】 大直径を含む回転軸を実質的に有する
    ポリオレフィン粒子の組であって、粒子の小直径に対す
    る大直径の平均比が1.3を超えることを特徴とするポ
    リオレフィン粒子の組。
  48. 【請求項48】 粒子の小直径に対する大直径の平均比
    が1.5を超えることを特徴とする請求項47に記載の
    組。
  49. 【請求項49】 粒子の小直径に対する大直径の平均比
    が2を超えることを特徴とする請求項48に記載の組。
  50. 【請求項50】 粒子の小直径に対する大直径の平均比
    が3を超えることを特徴とする請求項49に記載の組。
  51. 【請求項51】 実質的に粗いエッジがないことを特徴
    とする請求項43ないし50のいずれか1項に記載の粒
    子。
  52. 【請求項52】 ポリエチレンからなることを特徴とす
    る請求項43ないし51のいずれか1項に記載の粒子。
  53. 【請求項53】 ポリプロピレンからなることを特徴と
    する請求項43ないし51のいずれか1項に記載の粒
    子。
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